昭和50年(1975年) 第 7回 沖縄県議会(定例会)
第 6号 12月22日
第 6号 12月22日
 

議事の概要
昭和50年12月22日(月曜日)
午後1時開議

日程第1 乙第1号議案から乙第4号議案まで(企画部長総務委員長報告)
日程第2 乙第5号議案(土木委員長報告)
日程第3 乙第15号議案(企画部長総務委員長報告)
日程第4 乙第6号議案及び乙第7号議案(経済労働渉外委員長報告)
日程第5 乙第16号議案から乙第23号議案まで(文教厚生委員長報告)
日程第6 乙第8号議案から乙第14号議案まで(土木委員長報告)
日程第7 甲第1号議案及び甲第6号議案から甲第8号議案まで(企画部長総務委員長報告)
日程第8 甲第2号議案及び甲第3号議案(経済労働渉外委員長報告)
日程第9 甲第9号議案(文教厚生委員長報告)
日程第10 甲第4号議案、甲第5号議案、甲第10号議案及び甲第11号議案(土木委員長報告)
日程第11 復帰に伴う畜産物輸入特別措置に関する諸法令の改正並びに輸入牛肉の割当制度に関する意見書
日程第12 地方自治体財政の危機打開に関する意見書
日程第13 沖縄の弁護士資格者等に対する本邦の弁護士資格等の付与に関する特別措置法第7条による弁護士に対し弁護士法に基づく弁護士資格等の付与に関する意見書
日程第14 行政の適正執行に関する要請決議
日程第15 請願2件、陳情19件(企画総務委員長報告)
日程第16 陳情30件(経済労働渉外委員長報告)
日程第17 陳情9件(文教厚生委員長報告)
日程第18 陳情10件(土木委員長報告)
日程第19 陳情5件(海洋博特別委員長報告)
日程第20 陳情4件(米軍基地関係特別委員長報告)
日程第21 閉会中の継続審査の件
日程第22 県出資等にかかる法人に対する出資金、損失補償対象融資金等の適正運用の調査に関する動議
午後3時35分閉会

○議長(平良幸市君) ただいまより本日の会議を開きます。
 日程に入ります前に報告いたします。
 12月18日、翁長助裕君から、県出資等にかかる法人に対する出資金、損失補償対象融資金等の適正運用の調査に関する動議の提出がありました。
 また一昨日、親川仁助君外10人から、議員提出議案第1号復帰に伴う畜産物輸入特別措置に関する諸法令の改正並びに輸入牛肉の割当制度に関する意見書、知花英夫君外10人から、議員提出議案第1号復帰に伴う畜産物輸入特別措置に関する諸法令の改正並びに輸入牛肉の割当制度に関する意見書、小底貫一君外12人から、議員提出議案第3号沖縄の弁護士資格者等に対する本邦の弁護士資格等の付与に関する特別措置法第7条による弁護士に対し弁護士法に基づく弁護士資格等の付与に関する意見書、及び小渡三郎君外19人から、議員提出議案第4号行政の適正執行に関する要請決議の提出がありました。
 その他の諸報告については、お手元に配付の文書により御了承願います。
○議長(平良幸市君) 休憩いたします。
   午後1時2分休憩
   午後1時3分再開
○議長(平良幸市君) 再開いたします。
 日程第1 乙第1号議案から乙第4号議案までを議題といたします。
 各議案に関し、委員長の報告を求めます。
 企画部長総務委員長。
   〔企画総務委員長 知花英夫君登壇〕
○企画総務委員長(知花英夫君) ただいま議題となりました乙第1号議案沖縄県職員の給与に関する条例の一部を改正する条例、乙第2号議案沖縄県職員の旅費に関する条例の一部を改正する条例、乙第3号議案旧沖縄県県吏員恩給規則の規定による恩給受給権者に対する恩給支給条例の一部を改正する条例及び第4号議案沖縄県屋外広告物条例及び沖縄県警察の組織に関する条例の一部を改正する条例の4件につきまして、企画総務委員会における審査の経過とその結果について御報告申し上げます。
 乙第1号議案につきましては、昭和50年9月30日、県人事委員会から給与に関する報告及び勧告があり、これを検討した結果適切であるとしてその改正を提案することといたしました。改正の要旨は、1つ、給料表の改正でありまして、国の改善に準じて改善するのでありますが、この改善によって行政職給料表の平均9.54%、金額にして1万3133円基本給が引き上げられるのであります。
 第2番目に、第11条第1項第1号の改正、医療職の初任給調整手当の改善であります。これは医療職給料表の適用を受ける医師及び歯科医師に対する支給月額の限度を、13万円から14万円に引き上げることになります。
 第3番目に、扶養手当の改善、すなわち第12条第3項の改正でありますが、配偶者の現行額5000円を6000円とすることにし、配偶者以外の扶養親族の中で2人までについては現行額1500円を2000円に引き上げ、配偶者のいない場合の被扶養者の中の1人分について3500円を4000円に引き上げることになります。
 第4番目に、第15条第1項第1号の改正、すなわち住居手当の改善については現行の限度額8000円を9000円に引き上げ、なお従来4000円を超える家賃を負担している職員に対して住居手当が支給されていますが、その額を5000円とすることとし、今回の改正では5000円を超える家賃を負担している職員に対して住居手当が支給されることになります。この改正によって住居手当の額がなくなり、または減ぜられる者に対しては、この条例の施行の日から昭和51年3月31日までの間に限って暫定経過規定を設けたのであります。
 第5番目に、通勤手当の改善第16条第2項第1号の改正については、本県の実態を調査し国の改正も考慮いたしまして、現行の8000円を1万円に引き上げるとともに、2分の1の加算限度額を4000円から5000円に引き上げ、したがって通勤手当の最高支給限度額は1万2000円から1万5000円に引き上げられます。
 次に、交通用具使用者の通勤手当については、現行の1300円から5000円の支給幅を1600円から7700円に引き上げられることになります。この改正は施行日が51年の1月1日となっていることと、通勤手当についてのみ本年11月7日施行公布された国家公務員の一般職の職員の給料に関する法律とは異なっていますとの説明がありました。
 乙第2号議案につきましては、職員の旅行の実情等にかんがみ、内国旅行及び外国旅行における日当宿泊料等の定額を引き上げることとし、内国旅費における特1等級及び1等級の職務にある者、日当45.4%、宿泊料甲地方44.6%、乙地方46%に、2等級の職務にある者、日当50%、宿泊料甲地方41%、乙地方43.4%に、3等級以下の職務にある者、日当44.4%、宿泊料甲地方41.3%、乙地方43.9%にそれぞれ現行の額から引き上げ、所要の改正を行ったとの説明がなされました。この改正は、公務員の利益のため51年1月1日を待たず公布の日から施行したらどうかとの質問に対し、施行規則など事務上の手続があって実施がむずかしいとの答弁がありました。
 乙第3号議案につきましては、全県においてこの条例の適用を受ける人数は全部で何人か知らせてもらいたいとの質問に対し、全部で63人で、その内訳は退隠料を受ける者、すなわち本人である者が18人、公務扶助料を受ける者が18人で、これは皆奥さんであります。普通扶助料を受ける者が、うち1人母で、残りは全部妻であるとの答弁がありました。
 乙第4号議案につきましては、嘉手納村が昭和51年1月1日に嘉手納町になることに伴い、関係条例を改正する必要によるものであり、字句の改正に限って改正されるとの説明がありました。
 以上、条例案4件は、説明員として総務部長及び警察本部警務部長を説明員として招致し、慎重審議いたしました結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。よろしく御審議をお願い申し上げまして、御報告を終わりたいと思います。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより乙第1号議案から乙第4号議案までの4件を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 ただいまの議案4件は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、乙第1号議案から乙第4号議案までは、原案のとおり可決されました。
○議長(平良幸市君) 日程第2 乙第5号議案を議題といたします。
 本案に関し、委員長の報告を求めます。
 土木委員長。
   〔土木委員長 森田孟松君登壇〕
○土木委員長(森田孟松君) ただいま議題となりました乙第5号議案について、土木委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本委員会におきましては、企業局長を説明員として出席を求め、提案理由を聴取し、慎重に審査を行ってまいりました。審査の過程における質疑の主なものについて概要の説明を申し上げます。
 乙第5号議案沖縄県公営企業の設置等に関する条例の一部を改正する条例は、伊江村及び恩納村が給水対象になること、並びに嘉手納村が嘉手納町になることに伴い、条例を改正するものであります。
 この議案に関し、1日の最大給水量46万立方メートルは、伊江村及び恩納村が給水対象となっても十分に賄えるか。また、伊江村への海底送水工事はいつごろ着工の予定で、漁業権の問題はどうなっているかとの質疑がございました。
 これに対しまして、伊江村及び恩納村が給水対象となっても1日の最大給水量は46万立方メートルで、十分に賄える。伊江村には本島から海底送水するが、海洋博開催時期は作業が困難であるので、これが終わって51年度から開始したい。設計も進んでいるので本年度は陸上部の本部半島からということになり、本格的な作業は年が明けてから始めたい。漁業権の問題としては、伊江村長が責任をもって関係者の了解を取りつけてもらうことにして、そのための覚書も村長と取り交わしてある。関係者の了解は漁業組合の総会事項である。総会はまだ開かれていないので、正式な同意書をとるまでには至っていないとの説明がなされました。
 以上が質疑の主なものの概要でございますが、委員会においては、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定しました。よろしく御審議のほどをお願い申し上げまして、報告を終わります。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより乙第5号議案を採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、乙第5号議案は、原案のとおり可決されました。
○議長(平良幸市君) 日程第3 乙第15号議案を議題といたします。
 本案に関し、委員長の報告を求めます。
 企画総務部委員長。
   〔企画総務委員長 知花英夫君登壇〕
○企画総務委員長(知花英夫君) ただいま議題となりました乙第15号議案沖縄県教育委員会委員の任命について、企画総務委員会における審査の経過とその結果について御報告申し上げます。
 乙第15号議案につきましては、説明員として総務部長を招致し、その説明を聞き、質問を行いました。
 県教育委員会委員は教育についての識見を持つ者で、教育に熱意のある者であれば教育畑の経歴者でなくてもよいと思うが、むしろ第三者的立場の者が適切であると思うが、当局のこれに対する取り組みと考え方をお伺いしたいとの質問に対し、教育畑の経歴者に偏して人選を行う意向はありません。法的にも要件は教育について識見を持っている者と規定しているとの答弁がありました。
 政党所属関係についての質問に対し、現在いずれの政党にも属していない旨の答弁がありました。
 教育行政は、政治から中立でなければならない。現在の制度は公選ではなく任命と推薦の枠内にあります。教育委員は、憲法と法令に従い、中立厳正に教育行政を行う者でなければならない。任命に当たっては慎重を期すべきであるとの意見が述べられました。
 質問を終結いたしまして慎重審査いたしました結果、全会一致をもって同意すべきものと決定いたしました。どうぞよろしく御審議をお願い申し上げて、御報告を終わります。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これにより乙第15号議案を採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、これに同意することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、乙第15号議案は、これに同意することに決定いたしました。
○議長(平良幸市君) 日程第4 乙第6号議案及び乙第7号議案を議題といたします。
 各議案に関し、委員長の報告を求めます。
 経済労働渉外委員長。
   〔経済労働渉外委員長 親川仁助君登壇〕
○経済労働渉外委員長(親川仁助君) ただいま議題となりました乙第6号議案及び乙第7号議案について、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 この両議案は、内容が相関連しますものであり、委員会におきましては2議案を一括して執行部から説明を求め、慎重に審査をいたしました。
 審査の過程における執行部の説明及び質疑の概要について申し上げます。
 まず、両議案についての執行部の説明を申し上げます。
 現在、平良市にある沖縄県農業試験場畑作利用室は、サトウキビ及びカンショを主体とした畑作に関する試験研究をしているが、平良市の都市計画策定後は急速に市街化が進み、試験場周辺にも民家が密集し、試験圃場としての条件が悪く、新たな研究需要に対応できなくなっている。このようなことで、現在試験用地として利用している面積は2.5ヘクタールである。
 そこで、今後の畑作振興のため、新たな考え方として、現在の地から適当な場所に移転して総合的な形での試験研究機関をつくるべく、その用地を取得しようとするものである。
 以上の説明に対し、委員から、土地を買った相手方は、この土地をどのように利用するかとの問いに対し、平良市は、都市計画の一環として、市民の福祉施設、スポーツ施設等の公共施設をすることになっているとの答弁がありました。
 また、処分あるいは取得した土地の単価はどのくらいか。この単価を決めるに当たっては、不動産鑑定士に依頼をして評価したものかとの問いに対し、処分する土地は1平方米当たり5603円であり、取得する土地は1平米当たり260円である。
 土地の評価については、処分する土地については不動産鑑定士に依頼をしたが、平良市自体も鑑定をしている。取得する土地については、近傍の土地価格等を勘案して農業試験場の職員が評価したとの答弁がありました。
 さらに、移転予定の試験場の青写真はできているかとの問いに対し、移転をする試験場は、畑作作目試験のほか、将来は指導機関関係の施設、後継者育成施設あるいは畜産なども取り入れて、農業経営を主体としての試験研究機関にする計画であるとの答弁がありました。
 以上が委員会における審査の概要であります。
 委員会におきましては、慎重審査の結果、両案とも全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。よろしく御審議のほどをお願い申し上げまして、報告を終わります。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより乙第6号議案及び乙第7号議案の2件を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 ただいまの議案2件は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君)質疑なしと認めます。
 よって、乙第6号議案及び乙第7号議案は、委員長の報告のとおり可決されました。
○議長(平良幸市君) 日程第5 乙第16号議案から乙第23号議案までを議題といたします。
 各議案に関し、委員長の報告を求めます。
 文教厚生委員長。
   〔文教厚生委員長 岸本利実君登壇〕
○文教厚生委員長(岸本利実君) ただいま議題となりました乙第16号議案から乙第23号議案までの8件について、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 委員会におきましては、説明員として教育長の出席を求め慎重に審査してまいりました。審査の過程における執行部の説明及び質疑の概要について申し上げます。
 乙第16号議案から乙第23号議案までの8件は、県立高校の体育館及び産振施設建築工事に関する請負契約の締結について議会の議決を求めようというものであります。
 本案に関し、県立高校の体育館の達成率、校舎建築等に伴うPTA等の負担状況、離島における校舎等の建築単価、請負業者の指名の方針等について質疑がありました。
 これに対し、体育館の達成率は現在75%で、今回の6校が完成すれば85%となり、全国平均の83%を上回ることになる。
 PTA等の負担については、今後できるだけPTA等の負担を減少するよう努力する。
 体育館についても、施設面積は十分あるので、寄付等による増設をしないよう指導しているが、PTA等の要請により少し増設している状況にある。
 離島における建築単価は、別途単価がある。本島の執行単価より離島の執行単価が高い場合、その差額の比率に応じ、最高6200円まで増額し調整できるようになっている。
 業者の指名については、学校校舎等の質の向上と県内業者の健全育成等を考慮し、さらに業者の受注の機会の均等化を図るため、できるだけ多くの業者を参加させるよう努力している。今回の場合は、土木部の建築者格付等級名簿に登録されている業者で、過去の実績等も勘案し、1工事につき8ないし10社を指名したとの答弁がありました。
 以上、委員会における審査の経過について申し上げましたが、審査の結果8件とも全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。よろしく御審議のほどをお願い申し上げまして、報告を終わります。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と叫ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより乙第16号議案から乙第23号議案までの8件を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 ただいまの議案8件は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、乙第16号議案から乙第23号議案までは、委員長の報告のとおり可決いたしました。
○議長(平良幸市君) 日程第6 乙第8号議案から乙第14号議案までを議題といたします。
 各議案に関し、委員長の報告を求めます。
 土木委員長。
   〔土木委員長 森田孟松君登壇〕
○土木委員長(森田孟松君) ただいま議題となりました乙第8号議案から乙14号議案までの7件について、土木委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本委員会におきましては、土木部長を説明員として出席を求め、提案理由を聴取し慎重に審査を行ってまいりました。審査の過程における質疑の主なものについて概要の説明を申し上げます。
 乙第8号議案及び乙第9号議案は、那覇下水処理場の電気設備工事と機械設備工事の請負契約の締結にかかるもので、この両議案に関し、入札者は当初から全部他県業者であるのか、また他県業者に指名した理由について質疑がございました。
 これに対し、機械設備工事には、本土側は6名指名した。電気の場合、沖縄の業者を10名指定している。沖縄の業者は、数も多いのでジョイントができない。電気と機械はメーカーを指定しないと、製作、運搬、建設と一貫した作業ができない。沖縄の業者は建設だけである。しかし、入札の条件としては、沖縄の業者とジョイントを組むようにしてあるとの説明がなされました。
 さらに、請負金額のうち、約90%が器具機械であるが、入札の際はあらかじめメーカーを指定するのか。また、銘柄や容量についても指定しているのかと質疑に対しまして、自家発電機のうち重要な部分については、生産者の6社の製品であるか、もしくはそれ以上の製品を列挙し、その他のものについては一応性能の制限をしている。内燃機関は、本土では五、六社しか生産していないので優劣がつけがたく、1200馬力について性能を列挙し、ある程度の基準を示して銘柄の指定はしていないとの説明がございました。
 さらに、財政事情が厳しい中で入札予定価格と落札決定額が相当接近している。これについては前にも指摘したが、入札の方法とか指名のあり方に問題があるのではないか。たとえば、従来5社ぐらい指名しているのを、10社に増やすとか、また1回で落札しないときは再入札をし、3回目からは最低額と随意契約をするというような方法を改めて、落札しないときは全部指名を変更してみたらどうか。最近は、仕事のない時期でもあるし、業者は必至になって入札に応ずるので、ある程度の効果も期待できる。本土業者だけを指名するのではなく、沖縄の業者を参加させることによって技術の提携もできて業者の育成にもなると思うが、どうかとの質疑に対して、この件については前に何回か指摘を受けているので、土木部としても十分に検討している。
 指名業者の数については、五、六社を指名していたのを現在では10社に増やしている。
 この議案に関する限り、沖縄には技術的に的確者が少ないため、メーカーが本土にあるということで本土業者6社を指名した。
 入札回数にしても、適正価格が出るまで2回、3回と再入札をするような形で落札している。
 県内業者の育成の面では、県内業者を優先することは当然であるが、この電気と機械はメーカーが沖縄にないので、製作、運搬、施設と一貫した方が良策だと考えて本土業者と地元業者の企業体としてやらせているが、これを切り離してやることについては、高度の機械設備であるので十分に検討してみたいとの答弁がございました。
 次に、乙第10号議案から乙第12号議案までは、東村魚から高江地内名護国頭線道路改良工事の第1区から第3区までの工事請負契約の一部変更についてであります。
 この議案に関し、設計の一部に伴い、契約金額を減額した根本的な理由について説明を求めましたところ、当初予算では舗装防じん程度を考えていたが、その後国の11月補正もあって新たに舗装事業が計画されたので、それに伴い上層路盤工の厚さを削減した。減額になった分は別の工事に補てんされるとの説明がございました。
 次に、乙第14号議案は、道路管理かしを原因として生じた事故により、相手方に与えた損害を賠償するものであります。
 この議案に関し、最近の車両の増加、道路の延長、それに沖縄の特殊事情は、道路に依存している度合いも高い現況の中で、道路の維持管理のまずさからこのような事故が発生した。その裏には予算の不足が大きく起因している。道路目的税は、当然道路に還元されなくてはならないが、それが完全に還元されていない。説明によると、入るべき金が13億円も入っていないところに問題がある。このような事故は、過去においても相当あっただろうし、また今後も出てくると予想されるので、予算の獲得にはなお一層の努力をするとともに、危険防止も万全の措置を講じてもらいたいとの要望がありました。
 なお、乙第10号議案から乙第12号議案までの工事契約書に添付する収入印紙に、印紙税法に違反する事実があったことが指摘されましたが、この点については土木部もこれを率直に認め、早速業者から不足分を追徴し、今後は二度とこのようなことがないよう十分に注意したい旨の釈明がありました。
 以上が質疑の概要でございますが、委員会においては、乙第8号議案から乙第14号議案までの7件については、全会一致をもって可決すべきものと決定しました。よろしく御審議のほどをお願い申し上げまして、報告を終わります。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより乙第8号議案から乙第14号議案までの7件を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 ただいまの議案7件は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、乙第8号議案から乙第14号議案までは、委員長の報告のとおり可決されました。
○議長(平良幸市君) 日程第7 甲第1号議案及び甲第6号議案から甲第8号議案までを議題といたします。
 各議案に関し、委員長の報告を求めます。
 企画部長総務委員長。
   〔企画総務委員長 知花英夫君登壇〕
○期買う総務委員長(知花英夫君) ただいま議題となりました甲第1号議案昭和50年度沖縄県一般会計補正予算、甲第6号議案昭和50年度沖縄県所有者不明土地管理特別会計補正予算、甲第7号議案昭和50年度級琉球政府の債権及び債務の処理に関する特別会計補正予算、甲第8号議案昭和50年度沖縄県医療福祉基金特別会計補正予算の4件につきまして、企画総務委員会における審査の経過とその結果について御報告申し上げます。
 甲第1号議案につきましては、人事委員会の給与勧告の尊重について異議をはさむものではないが、地方財政の硬直化は以前からのことであり、たびたびの人事委員会勧告について以前から厳しい態度で対処すべきでなかったかとの質問に対し、最初の運用措置をした額の支出がなければ、経費節減しなくてもそれだけ財政運用はやれたんじゃないかということについてでございますが、運用措置をしてきたということについてはこれまでもいろいろ説明したつもりでありますが、私ども復帰して後、県職員の給与の水準を、これまで復帰前は民間給与との比較だけでやってきたわけでありますが、復帰後は他県との比較が主になってきたわけであります。
 もちろん、民間給与との比較もやっておりますが、他県との比較が全面に出てきているわけでありますが、その場合も、49年度のラスパイレス指数でも示されているように国の公務員よりもわずかに2.5%ぐらい高いんだか、九州各県に比較すれば49年度は7.7%も低いんだというような人事委員会の調査結果も出されていたわけであります。
 それで、私どもとしては、県の公務員についても他県との水準差を縮めた方が県職員の今後の仕事をする上においても、それだけ意欲を燃やしてもらえるということで可能な限り、財政の許す限りは何とかしてみたいと思って、他県のこれまで長いこととられてきた運用措置等をやってきたわけであります。
 確かに、全体として人が多いために、給与水準が低くても人が多いということは人件費が多くなるわけでありますが50年度が49.2%も多いという実態の中で、それをどう持っていくかというのが、給与水準をどのように適正化していくかということが一番大事なことだし、また予算に占める人件費の割合をどのように操作していくかということもいろいろ問題点があるわけであります。
 そういった中でも、九州各県との比較において一定程度は引き上げなければならないじゃないかということで、一応運用措置もやむなく講じてきたわけでありますが、そのために財政を窮屈なものにしたんじゃないかということも、これは御指摘されているとおり認めざるを得ないわけであります。ただし、一定程度の水準に達してきた今日の県職員の給与の水準の実態からして、今後は自治省からもしてきされているような運用措置についての問題点もありますので、これは是正していくような努力をしなければならないというように考えております。
 人件費と事業費のバランスをどう確保していくかということが私どもの財政運営上の一番のポイントだと思って、人件費が膨大にならないようにこれから定数を見ていくということが一番問題になっていこうかと思います。定数を見直して、適正な定数に持っていくための方向づけを努力したいというふうに考えておりますとの説明がありました。
 以上、甲第1号議案、甲第6号議案、甲第7号議案及び甲第8号議案の4件については、説明員として総務部長を招致して説明を聞いた後、慎重審査いたしました結果、甲第1号議案につきましては、採決の結果可否同数となり委員長採決をもって原案どおり可決すべきものと決定し、甲第6号議案から甲第8号議案までの3件につきましては、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。よろしく御審議をお願い申し上げて、御報告を終わります。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより甲第1号議案及び甲第6号議案から甲第8号議案までの採決に入ります。
 議題のうち、まず甲第1号議案を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は原案可決であります。
 お諮りいたします。
 本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
○議長(平良幸市君) 起立多数であります。
 よって、甲第1号議案は、委員長の報告のとおり可決されました。
○議長(平良幸市君) 次に、甲第6号議案から甲第8号議案までの3件を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 ただいまの議案3件は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。よって、甲第6号議案から甲第8号議案までは、原案のとおり可決されました。
○議長(平良幸市君)日程第8 甲第2号議案及び甲第3号議案を議題といたします。
 各議案に関し、委員長の報告を求めます。
 経済労働渉外委員長。
   〔経済労働渉外委員長(親川仁助君〕
○経済労働渉外委員長(親川仁助君) ただいま議題となりました甲第2号議案及び甲第3号議案について、委員会における審査の経過及び結果について御報告申し上げます。
 委員会におきましては、執行部の説明を求め慎重に審査を行ってまいりました。審査の過程における執行部の説明及び質疑の概要について申し上げます。
 甲第2号議案は、昭和50年度の沖縄県農業改良資金特別会計の補正予算である。その内容は、管理指導事務費として昭和49年度の決算によって192万1136円の余剰金が生じており、これより預金利子分173万7000円は貸付事業として受け入れ、残りの18万4136円を管理指導事務費として受け入れるための補正である。
 以上の説明に対し、委員から、貸付額の限度、返済期間及び利子についての質問があり、これに対し、貸付額は標準事業費の70%である。返済期間は普通3カ年であるが、灌漑施設やパイン、サトウキビの改植等に要する費用については5カ年である。利子は無利子であるとの答弁がありました。
 次に、甲第3号議案は、沖縄県中小企業近代化資金特別会計の補正予算である。その内容は、昭和49年度沖縄県中小企業近代化資金特別会計の決算の結果、2313万3000円剰余金が確定したので、これを中小企業近代化資金等助成法の規定に基づき昭和50年度予算の歳入として受け入れ、設備近代化資金貸し付けと一般事務費の原資に充当するための補正である。
 以上の説明に対し、委員から、前年度の不用額の多い理由、またその額を今年度に回しても大丈夫かとの問いに対し、剰余金については申し込みをした者が取り下げをしたり、次年度に持ち込むなどもあって資金が残った。補正額については、11月末で31%の貸し付けが決定していること。また、申込額が約1億3000万円あること。さらに、今後のことについて相談もあり、予算を十分に取り、資金需要に対応できるようにしているとの答弁がありました。
 以上が委員会における審査の概要であります。
 委員会におきましては、慎重審査の結果、両案とも全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。よろしく御審議のほどをお願い申し上げ、報告を終わります。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより甲第2号議案及び甲第3号議案の2件を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 ただいまの議案2件は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、甲第2号議案及び甲第3号議案は、原案のとおり可決されました。
○議長(平良幸市君) 日程第9 甲第9号議案を議題といたします。
 本案に関し、委員長の報告を求めます。
 文教厚生委員長。
   〔文教厚生委員長 岸本利実君登壇〕
○文教厚生委員長(岸本利実君) ただいま議題となりました甲第9号議案昭和50年度沖縄県病院事業会計補正予算について、委員会における経過及び結果を御報告申し上げます。
 委員会におきましては、説明員として環境保健部次長の出席を求め慎重に審査してまいりました。審査の過程における執行部の説明及び質疑の概要について申し上げます。
 本案は、業務予定量を若干減少すること、病院事業の運営資金に充てるため4億7000万円の長期借り入れを行うこと、人事委員会勧告に基づき職員の給与改定を行うこと等のため補正しようというものであります。
 本案に関し、病床の減は従来からある病床を減少するのか、年度末における累積赤字の予想額、赤字の生ずる原因及びその対策、建設改良費の使途等について質疑がありました。
 これに対し、病床の減は従来からある病床を減らすのではなく、中部病院、名護病院及び八重山病院で開設を予定していた病床が諸般の事情により開設できなかったことや、本来病床数に入れるべきでなかった未熟児ベッドを病床数に入れていたのを病床数から落としたための減少である。
 年度末における累積赤字については、一般会計からの繰り入れやその他の手当等が現在の予算のまま推移すると年度末には約40億円の累積赤字が見込まれている。赤字の原因としては、診療報酬の改定が適宜適切に行われていないことが大きな原因である。さらに本県では、県立病院以外の公的医療機関が少ないため、救急医療、僻地医療、高度医療等不採算医療を県立病院が受け持っていること等により、医業収益に対し医業費が大きくかかること等が挙げられる。
 赤字の解消策として、自治省は昨年度は特例債により手当てをしたが、特例債は一時的なものであり、抜本的な対策としては診療報酬を引き上げ、適正な診療報酬を定めることが必要である。さらに、一般会計からの繰入金の増額及び一般会計からの借入枠の増額、支払利息の補てん、救急医療、僻地医療、高度医療等不採算医療に対し、国庫による助成措置を講ずる等の必要がある。建設改良費は、那覇病院の医療用備品購入のための費用であるとの答弁がありました。
 なお、病院事業会計においては、本年度一般会計から5億円の借り入れを予定しているが、本来一般会計から繰り入れるべきものもあり、早急に一般会計からの繰入基準を明確にし、一般会計との負担区分の適正な運用を行うことにより病院事業経営の健全化を図るよう努力してもらいたいとの要望がありました。
 以上、委員会における審査の経過について申し上げましたが、審査の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。よろしく御審議のほどお願い申し上げまして、報告を終わります。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより甲第9号議案を採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、甲第9号議案は、原案のとおり可決されました。
○議長(平良幸市君) 日程第10 甲第4号議案、甲第5号議案、甲第10号議案及び甲第11号議案を議題といたします。
 各議案に関し、委員長の報告を求めます。
 土木委員長。
   〔土木委員長 森田孟松君登壇〕
○土木委員長(森田孟松君) ただいま議題となりました甲第4号議案、甲第5号議案、甲第10号議案、甲第11号議案の4件について、土木委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本委員会におきましては、土木部長及び企業局長を説明員として出席を求め、提案理由を聴取し慎重に審査を行ってまいりました。審査の過程における質疑の主なものについて概要の説明を申し上げます。
 4件の議案は、去る9月30日の県人事委員会の勧告に基づき、職員給与の改定に必要な経費及び緊急に必要とする事務事業について追加する必要が生じたこと等により、規定の予算を補正するものであります。
 甲第5号議案の下水道事業費中、委託料の1200万円の追加額について説明を求めましたところ、当初は3200万円を予定していたが、財源の都合で計上できなかった。そこで、他の費目から2000万円を流用して委託契約をしたが、その不足分として今度補正するのが1200万円である。この委託料は、下水道関係の土木建築、電気設備、機械設備の施工管理の委託費であるが、現在下水道関係の工事担当職員は係長以下5名であるので、人員の不足と技術的な特異性もあることから県の職員をもってしてはいささか不安があるということで、よくなれたところのコンサルタントに委託したとの説明がございました。
 次に、最近特に公共下水道の汚染の問題、ひいては軍関係の施設からのたれ流し等を含めて公害問題が表面化している中で、下水道の普及促進については積極的に取り組まねばならないが、予算の上から見た場合、下水道事業の運営の面で困窮していると思うが、どうかとの質疑がございました。
 これに対しまして、国の第4次下水道整備5カ年計画では、最終目標として全国平均で48%の普及率を上げたいということで、建設省の案では建設費を600億円余りも投下することになっている。建設費については、公共下水道、流域下水道とも日常の維持管理に比べるとそれほどの重圧は感じないが、でき上がった施設をどのように維持管理していくかが問題である。
 環境基準もだんだん厳しくなってきており、放流される水質も厳しくチェックしなければならないことは当然である。したがいまして、一般家庭からの排水、畜産等による事業排水など、汚れた水をきれいにして公有水面に放流するから膨大な金がかかる。そこで、建設費は公費で賄うにしても、維持管理費は原因者負担でやるべきであるとの国の方針も打ち出されているので、どのように負担金または使用料を増大していくかということが大きな悩みであるとの答弁がなされました。
 次に、甲第10号議案の西原浄水場調査費の1億1176万2000円について説明を求めましたところ、西原浄水場の建設費は、国庫補助として51年度予算で要求している。規模としては石川浄水場とほぼ同じぐらいになるので、土質調査、一般的な調査設計となると9カ月かかる。そこで、できるだけ早く調査設計を進めておいて、工事着工を早めるために国庫補助金の先取りの形で今回の補正に計上したとの説明がありました。
 さらに、総給水量は増加しておるのに事業収益は減っている理由と、企業債の減額になった理由の説明を求めましたところ、当初、改定料金の実施は4月1日を予定していたが、これが7月1日実施になったための3カ月分の減収が4億3000万円であり、総給水量の増加分が8486万8000円で、差し引き約3億5000万円となっている。また、企業債を減額したのは予定していた県単事業の見直し等により一部事業の中止をしたのと、導水トンネル工事の完成に伴い国庫補助対象に不用額が生じたためであるとの説明がございました。
 なお、甲第5号議案の事項別明細書の正誤について提出時期が委員会の審議に間に合わなかったこと、また内容においても、会議規則第19条によって会議の承認を得なければ訂正できないような範囲に属すると思われるものもあるとの指摘がなされ、議案提出の衝に当たる総務部長の出席を求めて見解をただしたところ、たとえ事務の手違いとはいえ、委員会の審議に支障を来し、御迷惑をおかけしたことについては申しわけなく思っているし、また決して議会の審議を妨げるとか、議会の権威を軽視する意思はみじんもないものでありますが、議案提出の衝に当たる部長として最後の点検が十分になされなかったことに対し、深く反省し、責任の重さを痛感しているとのことであり、これを機会に細心の注意を払っていきたいとの釈明がなされました。
 以上が質疑の主なものの概要でございます。
 委員会においては、甲第4号議案については、多数をもって原案のとおり可決すべきものと決し、甲第5号議案、甲第10号議案及び甲第11号議案については、それぞれ全会一致をもって可決すべきものと決定しました。よろしく御審議のほどをお願い申し上げまして、報告を終わります。
 休憩願います。
○議長(平良幸市君) 休憩いたします。
   午後2時2分休憩
   午後2時3分再開
○議長(平良幸市君) 再開いたします。
 これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより甲第4号議案、甲第5号議案、甲第10号議案及び甲第11号議源の採決に入ります。
 議題のうち、まず甲第4号議案を除く甲第5号議案、甲第10号議案及び甲第11号議案の3件を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 ただいまの議案3件は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、甲第5号議案、甲第10号議案及び甲第11号議案は、原案のとおり可決されました。
○議長(平良幸市君) 次に、甲第4号議案を採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は原案可決であります。
 お諮りいたします。
 本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
○議長(平良幸市君) 起立多数であります。
 よって、甲第4号議案は、委員長の報告のとおり可決されました。
○議長(平良幸市君) 日程第11 議員提出議案第1号 復帰に伴う畜産物輸入特別措置に関する諸法令の改正並びに輸入牛肉の割当制度に関する意見書を議題といたします。
 提出者から提案理由の説明を求めます。
 親川仁助君。
   〔親川仁助君登壇〕
○親川仁助君 ただいま議題となりました議員提出議案第1号復帰に伴う畜産物輸入特別措置に関する諸法令の改正並びに輸入牛肉の割当制度に関する意見書について、提出者を代表し、その提案の理由、趣旨について御説明申し上げます。
 本県における食肉加工品等については、施政権返還に際して、特に消費者保護の見地から特別措置が講ぜられました。ところが、同じ時点においてハム、ベーコンの輸入が自由化品目とされ、それに対応して関税暫定措置法による差額関税の適用等による一定の生産者保護の措置が講ぜられました。また、牛肉については同じく復帰に際し特別割当制度がとられましたが、畜安法の改正によって、指定食肉への指定と生産者保護措置がいろいろと本土においては講ぜられました。
 しかるに、本県においては、これらの生産者保護措置が講ぜられないまま、自由化と特別措置による低関税の影響をもろにかぶり、食肉加工品や牛肉など大量に外国から輸入され、本県畜産農家に大きな打撃を与えております。
 こうした本県畜産農家の危機を打開し、もって本県畜産業の振興を図り、あわせて消費者への供給の安定を期するためにこの意見書を提出しました。
 意見書の内容、趣旨については、案文を読み上げることによって説明にかえさせていただきます。
   〔復帰に伴う畜産物輸入特別措置に関する諸法令の改正並びに輸入牛肉の割当制度に関する意見書朗読〕
 以上でありますが、慎重審議の上、速やかに採択いただきますようお願い申し上げます。
 なお、この意見書が採択された際は、意見書の趣旨が実現されるよう議員を派遣し、関係各要路に要請できるように議長の方でお取り計らいを願います。
 以上で説明を終わります。
 これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 この際、お諮りいたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第1号については、会議規則第37条第2項の規定により委員会の付託を省略いたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、本案については、委員会の付託を省略することに決定いたしました。
 これより議員提出議案第1号復帰に伴う畜産物輸入特別措置に関する諸法令の改正並びに輸入牛肉の割当制度に関する意見書を採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、本案は、原案のとおり可決されました。
○議長(平良幸市君) 日程第12 議員提出議案第2号 地方自治体財政の危機打開に関する意見書を議題といたします。
 提出者からの提案理由の説明を求めます。
 知花英夫君。
   〔知花英夫君登壇〕
○知花英夫君 ただいま議題となりました議員提出議案第2号地方自治体財政の危機打開に関する意見書につきまして、発議者を代表いたしまして、提案の理由並びにその概要を御説明申し上げます。
 わが国の地方財政制度の現状は、社会、経済、教育、文化等の進展に伴う国の適切な措置がなされないままに、地方公共団体の需要と国の委任事務を増大せしめ、そのために地方財政の運営を困難にしている状況にあります。このことにつきましては、昨年12月、本会議が国に対して強く打開策を要請してきたところであります。
 ところが、インフレーションの発生と国の総需要抑制のもとで、社会需要の増大、自主財源の落ち込みが地方財政を一層危機に追い込んでおります。
 このような経済環境の急激な悪化による影響を受け、未曾有の危機に直面し、憂慮すべき事態に立ち至っております。
 この状態に対し、去る12月16日、17日には、全国地方6団体による地方財政の危機打開に関する要望のための全国危機突破大会が開催されましたことは御承知のとおりであります。特に本県は、復帰の時点において本土との格差の是正が要請され、特別措置法等をもってその充実強化を急がなければならない状況にありましたし、地理的、自然的な悪条件も重なりまして、いまや自治体の存立にもかかわる危機的状態に立ち至っております。よって、以上のような状況にかんがみまして、地方公共団体の財政を健全化するとともに、特に本県の特別な需要に対処するため、国に対し、適切な財政措置を求める必要があると思います。
 以上、提案の理由を申し上げまして、案文の朗読をいたしたいと思います。
   〔地方自治体財政の危機打開に関する意見書朗読〕
 以上、提案の理由及び概要の説明を終わりますが、慎重御審議の上、速やかに御採択くださいますようお願いいたします。
 なお、本意見書の趣旨が実現するよう議会代表を東京都に派遣する措置を議長にとっていただくようお願いを申し上げて、提案理由の説明を終わります。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 この際、お諮りいたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第2号については、会議規則第37条第2項の規定により委員会の付託を省略いたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、本案については、委員会の付託を省略することに決定いたしました。
 これより議員提出議案第2号地方自治体財政の危機打開に関する意見書を採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、本案は、原案のとおり可決されました。
○議長(平良幸市君) ただいま可決されました議員提出議案第1号及び第2号の提案理由説明の際、提出者から、その趣旨を関係要路に要請するため、議員を派遣してもらいたいとの要望がありました。
 よって、お諮りいたします。
 ただいま可決されました議員提出議案第1号及び第2号の意見書の趣旨を関係要路に要請するため、議員5人を東京都に派遣することとし、その期間及び人選については議長に一任することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定足しました。
○議長(平良幸市君) 日程第13 議員提出議案第3号 沖縄の弁護士資格者等に対する本邦の弁護士資格等の付与に関する特別措置法第7条による弁護士に対し弁護士法に基づく弁護士資格等の付与に関する意見書を議題といたします。
 提出者から提案理由の説明を求めます。
 小底貫一君。
   〔小底貫一君登壇〕
○小底貫一君 ただいま議題となりました沖縄の弁護士資格者等に対する本邦の弁護士資格等の付与に関する特別措置法第7条による弁護士に対し弁護士法に基づく弁護士資格等の付与に関する意見書について、提出者を代表いたしまして、提出しました理由を申し述べます。
 復帰の際制定されました沖縄の弁護士資格者等に対する本邦の弁護士資格等の付与に関する特別措置法第7条に規定する弁護士が県内に20名おります。これはどのような弁護士かと申しますと、復帰をした時点、つまり昭和47年5月の15日から起算しまして5年間、すなわち昭和52年5月の14日まで県内に限って弁護士業務が行えるという弁護士でございます。つまり時間的にも、地域的にも制限されているのでございます。
 しかし、これらの弁護士諸君は、実務経験長い人で20年、それから7年、8年といった方がほとんどでございます。一番短い方でも、5年を経過いたしております。そして、県内において、基本的人権の擁護はもとより社会正義実現のために一般有資格者弁護士に比べて遜色のない活躍をいたしておるのでございます。先ほど申しましたように、期間が経過いたしますと、資格喪失ということに相なるのでございますので、この際これらの諸君を救済いたしたいと、こう考えたわけでございます。救済措置を講ずるということでございます。
 それは右から左に資格を付与するというわけのものではなくて、日本弁護士会連合会が法務省に対して要請いたしておりますその要請の内容によりますと、日本の司法試験監理委員会が実施する講習を受けさせて、そして弁護士として必要な学識を有するか、あるいは応用能力があるか等を判定する選考を受けさせる。そして、選考に受かった者が、つまり裁判所法で定めるところの司法修習所の修習課程を修了したものとみなされて、いわゆる弁護士法に基づく弁護士資格は付与されると、このような仕組みになるのでございまして、このような仕組みをするために特別立法が必要でございますので、この特別措置を講じていただくために法務大臣と沖縄開発庁長官に要請をいたすために、この意見書を発議いたした次第でございます。
 案文を朗読いたします。
   〔沖縄の弁護士資格者等に対する本邦の弁護士資格等の付与に関する特別措置法第7条による弁護士に対し弁護士法に基づく弁護士資格等の付与に関する意見書朗読〕
 以上でございますので、何とぞ御審議の上、御決議を賜りますよう心からお願い申し上げまして、説明を終わります。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 この際、お諮りいたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第3号については、会議規則第37条第2項の規定により委員会の付託を省略いたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、本案については、委員会の付託を省略することに決定いたしました。
 これより議員提出議案第3号沖縄の弁護士資格者等に対する本邦の弁護士資格等の付与に関する特別措置法第7条による弁護士に対し弁護士法に基づく弁護士資格等の付与に関する意見書を採決いたします。
 お諮りいたします。 
 本案は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、本案は、原案のとおり可決されました。
○議長(平良幸市君) 日程第14 議員提出議案第4号 行政の適正執行に関する要請決議を議題といたします。提出者から提案理由の説明を求めます。
 小渡三郎君。
   〔小渡三郎君登壇〕
○小渡三郎君 ただいま議題となりました議員提出議案第4号行政の適正執行に関する要請決議について、提出者を代表いたしまして、提案理由を説明いたします。
 今定例会を顧みまして、本会議並びに委員会におきまして余りにも多くの違反行為、行政上の手続の不手際、こういうことが指摘をされました。具体的に令を挙げますと、県立中部病院の増築工事外8件、これの建築基準法に違反する行為があったということでございます。そしてまた、違反行為といたしましては、工事請負契約に当たりまして、県知事と業者間との締結する契約書の中に、印紙税法に違反をする事実があったということでございます。
 手続の不手際につきましては、一般会計の補正予算及び病院事業会計の補正予算の安易な訂正手続を行った行為、あるいは議会軽視にもなりかね得ない事項別明細書に正誤表による訂正の事務手続が、議会開会以前に当然議員に配布されるべきであるけれども、そういうことが委員会段階で審議に入ってもまだ提出がされてなかったと、こんなような不手際が指摘をされてまいりました。
 今定例会を見ましても、このように幾つかの違反行為だとかあるいは不手際があったということは、きわめてこれは重大であります。すなわち、秩序の確立ということは、これは自由をつくり出すことであり、無秩序だということは隷属につながるからであります。そしてまた、怠惰ということは、これはきわめて県民に及ぼす影響が大きいということであります。古くからよくいわれておりますけれども、「怠惰の親には、盗みの息子とそして飢えの娘をつくり出す」と、こういう言葉があります。
 したがって、私どもは提案者といたしまして、行政執行の責任者である知事並びにその職員は、地方自治法の本旨に照らし合わしまして行政の円滑な運営を図っていかなければなりません。同時に、執行者の立場にある方々は、それぞれ事務の取り扱いについては、適切な判断、これが必要でございます。そして、まじめに、誠実に事務を執行していかなければならないのであります。
 知事は、過去において、47年、県庁職員の皆様へということで訓辞を行っております。さらに、48年、49年、50年の施政方針の中にも、職員の能率的な事務の運営あるいは合理的な運営等を経て県民に奉仕者として最大の努力を払わなければならないとし、あわせて資質向上のためには他県との交流も積極的に行って県民の期待にこたえるということを施政方針のなかで述べていながら、このような結果が指摘されたような次第でございます。
 過去においてもいろいろなことはございましたけれども、、私どもは、これからさきにおいても、いささかでも行政上の違反行為だとかあるいは不当不正行為が行政内部の中で行われるようなことがあってはならないと、このように考えまして、行政の適正執行に関する要請の決議を提出した次第でございます。
 以上、提案の理由を申し上げ、行政の適正執行に関する要請決議を朗読いたします。
 休憩願います。
○議長(平良幸市君) 休憩いたします。
   午後2時37分休憩
   午後2時38分再開
○議長(平良幸市君) 再開いたします。
○小渡三郎君 それでは、案文を朗読いたします。
   〔行政の適正執行に関する要請決議朗読〕
 全会一致で御採択あらんことをお願いいたします。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 この際、お諮りいたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第4号については、会議規則第37条第2項の規定により委員会の付託を省略いたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、本案については、委員会の付託を省略することに決定いたしました。
 これより議員提出議案第4号行政の適正執行に関する要請決議を採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
○議長(平良幸市君) 起立少数であります。
 よって、本案は、否決されました。
○議長(平良幸市君) 日程第15 請願2件及び陳情19件を議題といたします。
 各請願及び陳情に関し、委員長の報告を求めます。
 企画総務委員長。
   〔企画総務委員長 知花英夫君登壇〕
○企画部長総務委員長(知花英夫君) ただいま議題となりました請願2件、陳情19件につきましては、慎重に審査いたしました結果、全会一致をもってお手元に配付してあります審査報告書のとおり決定いたしました。
 採択すべきものについては、それぞれ関係執行機関に送付することを適当と認め、その処理の経過及び結果の報告を請求する措置を講ずることに決定いたしました。
 以上、御報告を終わります。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより、ただいま議題となっております請願2件及び陳情19件を採決いたします。
 お諮りいたします。
 各請願及び陳情は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、ただいまの請願2件及び陳情19件は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
○議長(平良幸市君) 日程第16 陳情30件を議題といたします。
 各陳情に関し、委員長の報告を求めます。
 経済労働渉外委員長。
   〔経済労働渉外委員長 親川仁助君登壇〕
○経済労働渉外委員長(親川仁助君) ただいま議題となりました陳情30件につきましては、慎重に審査いたしました結果、全会一致をもってお手元に配付してあります審査報告書のとおり処理すべきものと決定いたしました。
 なお、畜産関係の陳情処理に当たっては、次のように全委員の意見の一致があったことも報告します。執行部は、本県畜産業の発展、あるいは消費者保護の立場から速やかに畜産公社の充実を図り、畜産物の需要と供給のバランスがとれるよう十分な対策を講ずべきである。以上が全委員の意見であります。
 なお、採択すべきものと決定いたしました陳情は、知事に送付することを適当と認め、その処理の経過及び結果の報告を請求する措置を講ずることにいたしました。
 以上で報告を終わります。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより、ただいま議題となっております陳情30件を採決いたします。
 お諮りいたします。
 各陳情は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、ただいまの陳情30件は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
○議長(平良幸市君) 日程第17 陳情9件を議題といたします。
 各陳情に関し、委員長の報告を求めます。
 文教厚生委員長。
   〔文教厚生委員長 岸本利実君登壇〕
○文教厚生委員長(岸本利実君) ただいま議題となりました陳情9件につきましては、慎重に審査いたしました結果、全会一致をもってお手元に配付してあります報告書のとおり決定いたしました。
 採択すべきものについては、それぞれ関係執行機関に送付することを適当と認め、その処理の経過及び結果の報告を請求する措置を講ずることに決定いたしました。
 以上で報告を終わります。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより、ただいま議題となっております陳情9件を採決いたします。
 お諮りいたします。
 各陳情は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、ただいまの陳情9件は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
○議長(平良幸市君) 日程第18 陳情10件を議題といたします。
 各陳情に関し、委員長の報告を求めます。
 土木委員長。
   〔土木委員長 森田孟松君登壇〕
○土木委員長(森田孟松君) ただいま議題となりました陳情10件につきましては、慎重に審査いたしました結果、お手元に配付してあります審査報告書のとおり、陳情番号第479号CTS建設用地埋立竣工認可拒否に関する陳情は、多数をもって不採択と決定し、その他の陳情9件については、全会一致をもって採択の上、知事に送付することを適当と認め、その処理の経過及び結果の報告を請求する措置を講ずることに決定いたしました。
 なお、不採択となりました陳情番号479号については、すでに竣工認可もなされており、実際上、委員会において審査することは適当でないとの意見もございました。また、本陳情は、県民世論を2つに分けた大きな問題を内包している。確かに、知事において竣工認可はなされているが、陳情者が取り下げてないということは知事の処分を壟断し、知事の処分の取り消しを含めて議会をして願意が妥当であるかどうかを県民の前に明確な意思表示を求めているので、不採択とすべきであるとの意見がありました。
 以上で報告を終わります。
○議長(平良幸市君)これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 休憩いたします。
   午後2時47分休憩
   午後2時48分再開
○議長(平良幸市君) 再開いたします。
 これより、ただいま議題となっております陳情10件の採決に入ります。
 議題のうち、まず陳情第479号を除く陳情9件を採決いたします。
 お諮りいたします。
 ただいまの陳情9件は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 次に、陳情第479号を採決いたします。
 本陳情に対する委員長の報告は不採択であります。
 お諮りいたします。
 本陳情を採択することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
○議長(平良幸市君) 起立少数であります。
 よって、陳情第479号は、不採択とすることに決定いたしました。
○議長(平良幸市君) 日程第19 陳情5件を議題といたします。
 各陳情に関し、委員長の報告を求めます。
 海洋博特別委員長。
   〔海洋博特別委員長 上原亀一郎君登壇〕
○海洋博特別委員長(上原亀一郎君) ただいま議題となりました陳情5件につきましては、全会一致をもってお手元に配付してあります審査報告書のとおり処理すべきものと決定いたしました。よろしく御審議をお願い申し上げまして、報告を終わります。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより、ただいま議題となっております陳情5件を採決いたします。
 お諮りいたします。
 各陳情は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、ただいまの陳情5件は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
○議長(平良幸市君) 日程第20 陳情4件を議題といたします。
 各陳情に関し、委員長の報告を求めます。
 米軍基地関係特別委員長。
   〔米軍基地関係特別委員長 仲松庸全君登壇〕
○米軍基地関係特別委員長(仲松庸全君) ただいま議題となりました陳情4件につきましては、慎重に審査いたしました結果、全会一致をもってお手元に配付してあります報告書のとおり決定いたしました。 
 採択すべきものについては、それぞれ関係執行機関に送付することを適当と認め、その処理の経過及び結果の報告を請求する措置を講ずることに決定いたしました。
 以上で報告を終わります。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより、ただいま議題となっております陳情4件を採決いたします。
 お諮りいたします。
 各陳情は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、ただいまの陳情4件は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
○議長(平良幸市君) 日程第21 閉会中の継続審査の件を議題といたします。
○議長(平良幸市君) 各常任委員会及び特別委員長から、会議規則第82条の規定により、お手元に配付いたしました申し出書のとおり閉会中の継続審査の申し出があります。
 お諮りいたします。
 各委員長から申し出のとおり閉会中の継続審査に付することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、各委員会から申し出のとおり閉会中の継続審査に付することに決定いたしました。
○議長(平良幸市君) 日程第22 県出資等にかかる法人に対する出資金、損失補償対象融資金等の適正運用の調査に関する動議を議題といたします。
 この際、提出者の説明を求めます。
 翁長助裕君。
   〔翁長助裕君登壇〕
○翁長助裕君 このたび地方自治法第100条の規定に基づいて、県出資等にかかる法人に対する出資金、損失補償対象融資金等の適正運用の調査に関する動議を提出するに当たり、その理由を御説明申し上げます。
 調査の目的や調査事項、調査期限、費用等につきましては、すでに議会運営委員会において各会派で意見の一致を見ましたとおりでございますので、お手元に配付されました動議書をごらんになっていただきたいと思います。
 さて、琉大医学部用地の取得に関しまして、沖縄県土地開発公社の業務のあり方や土地の取得方法をめぐって多くの疑惑が生じましたが、その後公社行政について多くの問題提起がなされました。国や県、市町村の機関やそれにかかわる法人等は国民や県民、地域住民の福利を達成するためにそれ相当の権限が付与されております。しかしながら、その権限や権能は当然のことにその目的と使命の範囲内で政治の主人公である国民や県民から与えられているものでありまして、その権限を逸脱することなく、公正な目的と手続によって運用されるべきであります。そこには、あくまでも全体への奉仕者としての義務と責任が明確にされてはじめてその機能が十二分に発揮され、国民の承認が得られるのでございます。法律や規則の運用に当たっては、その任にある者は常にえりを正し、謙虚な姿勢を堅持してその職務を忠実に遂行していく必要がございます。
 権限の私物化、乱用はもちろんのこと、いささかも国民の基本的権利を侵害したり、不利益を与えるような行為をも介在させてはなりません。県議会もまた同様でございます。私たちは、民主主義の原理に基づきまして、地方自治の本旨を活用し、もって県民の負託にこたえるべくその義務と責任を果たしていくことはきわめて大事なことでございます。常に、民主主義の精神に照らしつつ政治や行政の運用に当たらねばなりません。県議会がいわゆる100条調査権を行使して、公社運営の実態を解明し、公社設立の趣旨と目的に沿ってその明朗化を図ることは、将来へ向けて県民福利を達成すると同時に、民主主義の理念を貫徹していく上で重大な意義を持つものと確信いたしております。よろしく御審議の上、速やかな御可決をお願い申し上げまして、私の動議提出の理由説明といたします。
○議長(平良幸市君) これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。
 質疑はありませんか。
   〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 質疑なしと認めます。
 これをもって質疑を終結いたします。
 これより県出資等にかかる法人に対する出資金、損失補償対象融資金等の適正運用の調査に関する動議を採決いたします。
 お諮りいたします。
 本動議のとおり決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、県出資等にかかる法人に対する出資金、損失補償対象融資金等の適正運用の調査に関する動議は可決されました。
 次に、お諮りいたします。
 ただいま設置されました県出資金等行政効果調査特別委員会の委員の選任については、委員会条例第5条第1項の規定により
   翁長 助裕君      瑞慶覧長方君
   志村  恵君      森田 孟松君
   大城 真順君      上原亀一郎君
   小渡 三郎君      伊波 広定君
   比嘉  昇君      崎浜 盛永君
及び吉田光正君を指名いたしたいと思います。
 これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(平良幸市君) 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 休憩いたします。
   午後2時58分休憩
   午後3時27分再開
○議長(平良幸市君) 再開いたします。
 ここで報告いたします。
 先ほど県出資金等行政効果調査特別委員会から、本日の委員会において、委員長に森田孟松君、副委員長に伊波広定君を互選したとの報告がありました。
○議長(平良幸市君) これをもって本日の議事日程は全部終了いたしました。
 本日の会議を閉ずる前に、今定例会における議会活動状況の概略を申し上げます。
 今定例会に知事から提出された議案は47件で、その内訳は予算11件、条例5件、議決事件18件、決算13件となっております。これらの議案は、決算13件が継続審査に付されたもののほかは、全部原案可決となっております。
 次に、前定例会から継続された知事提出議案は条例2件、決算3件でありましたが、決算3件については認定され、条例2件は、さらに継続審査に付されました。
 議員提出議案について申し上げますと、意見書3件、決議1件が提出され、意見書3件が可決され、決議は否決されました。
 請願、陳情について申し上げますと、全会期から継続されたものが請願4件、陳情119件、今会期において受理したものが請願1件、陳情76件、計200件となっております。これらの請願、陳情のうち85件が採択、陳情2件が一部採択、陳情5件が不採択、請願1件、陳情49件が継続審査、請願2件、陳情56件が審議未了となっております。
 以上、今会期における議会活動の概略を報告いたしましたが、件名等詳細な事項は後ほど文書をもって報告いたします。
 ただいま今議会における議会活動の概略を報告いたしましたが、これをもって本年の議会活動はすべて終わることになりました。
 ここに今年の議会活動を閉ずるに当たり、この1年を顧みますと、昨年までは復帰に伴い改革された諸制度になれず、戸惑いと試行錯誤もありました県民もようやく今年に入ってから新しい諸制度にも十分順応し、さらに将来に目を向ける余裕も出てまいりました。
 しかし、県民が復帰に伴う混乱からようやく落ちつきを取り戻してきたのとはうらはらに、本県の政治、経済は年明け早々から多事多難の連続で幕をあけました。
 まず、経済においては、昨年の狂乱物価と総需要抑制の後遺症がそのまま今年に尾を引き、これが要因として起こった全国的不況は、生産基盤が脆弱でかつ労働市場が狭隘な本県で特に強く影響し、数多くの企業倒産と大量の失業者をもたらしました。
 また、県経済の起爆剤として県民に期待された海洋博も、この不況の嵐にあおられてふるわず、加えて思惑先行による過剰投資は市場の混乱を招き、さまざまの社会問題や悲喜劇を生み出しました。
 次に、政治に目を向けますと、ただいま申し上げました経済との相関関係において地方財政危機の問題が起こり、この問題は本年第1回議会から本年最後の議会である今議会まで、常に各党の代表質問で取り上げられるほど県政の最重要問題となりました。
 その他の政治問題としては、米軍基地との関係で発生した県民の心を暗くさせるもろもろの事件がございました。女子中学生暴行事件、毒劇物のたれ流し事件、伊江島事件の裁判権放棄問題、B52再飛来問題等で、本県議会で今年可決された意見書、決議20件中、その半数を超える11件が基地問題であることを見れば、本問題がいかに本県で重要な地位を占めているかが明らかであり、翻って政府の沖縄基地問題に対する姿勢の是正が強く望まれるゆえんであります。
 その他の県政上の大きな問題としては、2万4000名を超す失業問題、パイン、畜産物等農業生産物の価格問題があります。特に失業問題は、去る19日に新たに570余人の軍雇用員の解雇が発表され、また間もなく海洋博が閉幕されることから一段と深刻化することが明らかになりました。
 以上、今年における本県政治、経済のごく象徴的なものを取り上げてみましたが、これらの問題は、いずれも厳しい内容をはらんだまま来年に持ち越されていくことになりました。
 このように厳しかったこの1年に、これらの問題に対応して本県議会で取り上げ、対処した問題も多岐にわたりました。いまその一部を取り上げてみますと、海洋博問題、県財政問題、農業問題、基地問題、労働問題、返還軍用地の地籍問題、中小企業問題、水道料金問題、CTS問題、振興開発問題、離島振興問題、医療問題、環境保全問題、県出資公社問題等が挙げられます。
 議会は、これら問題解決のため、議会権限の効果的行使を通じての執行部の執行強化の督励や、11回にも上る議員派遣による政府要請等に当たってまいりました。
 このように過去1年、厳しい情勢下にあって、われわれは、県民の信託にこたえるべく県民福祉の向上にでき得る限りの努力を尽くしてまいりましたが、前にも述べましたように、ポスト海洋博に当たる来年の県政は、さらにわれわれに困難な課題を負わすことになると考えられます。
 この厳しかった昭和50年も、あと旬日足らずとなりました。
 私は、この年を送るに当たり、この1年、議員の皆さんが常に県民福祉の向上のために尽力くださったことと、議長に御協力を賜ったことに対し心から感謝を申し上げ、さらに来年における議員の皆さんのなお一層の御活躍を念じつつ、昭和50年第7回議会(定例会)を閉ずることにいたしたいと存じます。
 本日は、これをもって閉会いたします。
   午後3時35分閉会

 
19750706000010