平成12年(2000年) 第 1回 沖縄県議会(定例会)
第 3号 2月25日
警察本部警務部長(樹下 尚)
 

 米軍関係者の凶悪犯罪についての御質問についてお答えをいたします。
 まず、1995年の9月27日の星条旗新聞の報道は、県警の統計数値とほぼ一致するかとの御質問でございます。
 報道のうち凶悪犯の全人員については県警の統計と一致いたしますが、米軍構成員等の数に若干違う部分があります。違う点は、米軍構成員等の検挙人員総数が報道では57人ですが、県警の統計では55人であります。強盗について報道では37人ですが、県警の統計では36人であります。強姦について報道では17人ですが、県警の統計では16人であります。
 次に、平成元年から平成6年までの県内の凶悪犯罪の件数、それぞれの犯罪ごとの米軍関係者の人数と占める比率は何%かとの御質問にお答えをいたします。
 平成元年から平成6年までの凶悪犯の検挙総数は453件495人であり、米軍構成員等の検挙人員の比率は総数で495人中55人で11.1%、罪種別では殺人が140人中3人で2.1%、強盗が169人中36人で21.3%、強姦が112人中16人で14.3%、放火が74人中ゼロ人となっております。
 次に、昭和47年から平成10年までの米軍人の凶悪犯罪の犯罪種別ごとの総数、検挙者数及び県民の被害人員を明らかにしてもらいたいとの御質問についてお答えをいたします。
 昭和47年以降平成10年までの27年間の米軍構成員等による凶悪犯の検挙状況は、総数で520件662人であり、これらの事件で県民が被害者となった総数は302人であります。なお、被害者数につきましては手集計の数字であります。
 罪種別では殺人は23件30人、県民の被害者数は12人、強盗は362件493人、県民の被害者数は176人、強姦は112件128人で、県民の被害者数は98人、放火は23件11人で、県民の被害者数は16人となっております。
 次に、昭和47年から平成10年までの全国の米軍の凶悪犯罪件数及び沖縄県内件数の占める比率は幾らかとの御質問でありますが、全国の米軍構成員等の凶悪犯の罪種別統計は昭和61年から計上されておりますため、昭和61年から平成10年までの13年間における全国の米軍構成員等の凶悪犯罪件数及び沖縄県内件数の占める割合についてお答えをいたします。
 総数で全国129件のうち沖縄県は67件で、当県の占める割合は51.9%であります。罪種別では殺人が全国11件、沖縄県4件の36.4%、強盗が全国77件、沖縄県39件の50.6%、強姦が全国39件、沖縄県12件の59.0%、放火が全国2件、沖縄県1件の50.0%となっております。
 次に、昭和47年から平成10年までの県内の公務員及び自衛隊員による凶悪犯罪件数は何件かとの御質問についてでありますが、職業別の統計は平成8年から計上しておりますので、平成8年から平成10年までの3年間で申しますと自衛隊員を含め公務員による凶悪犯の検挙はありません。
 次に、昭和47年から平成10年までに米軍関係者による交通事故は何件起き、何名が死傷したかとの御質問についてお答えをいたします。
 昭和47年から平成10年までの27年間の米軍構成員等を第一当事者とする交通事故は2008件発生し、死者は149人、負傷者は2207人であります。
 以上でございます。

 
20000103160030