委員会記録・調査報告等

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米軍基地関係特別委員会記録
 
令和3年 第 4定例会閉会中

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開会の日時

年月日令和3年7月19日 曜日
開会午後 4 時 30
散会午後 5 時 30

場所


第7委員会室


議題


1 軍使用土地、基地公害、演習等米軍基地関係諸問題の調査及び対策の樹立(渡名喜島沖合における米軍ヘリコプターからのコンテナ落下事故について)
2 渡名喜島沖合における米軍ヘリコプターからのコンテナ落下事故に関する意見書及び同抗議決議の提出について(追加議題)


出席委員

委 員 長  照 屋 守 之 君
副委員長  照 屋 大 河 君
委  員  小 渡 良太郎 君
委  員  仲 里 全 孝 君
委  員  仲 村 家 治 君
委  員  又 吉 清 義 君
委  員  山 里 将 雄 君
委  員  瀬 長 美佐雄 君
委  員  比 嘉 瑞 己 君
委  員  仲 村 未 央 さん
委  員  仲宗根   悟 君
委  員  當 間 盛 夫 君


欠席委員

       新 垣 光 栄 君
       金 城   勉 君


説明のため出席した者の職・氏名

知事公室長       金 城   賢 君
 参事兼基地対策課長  古 堅 圭 一 君
 農林水産部水産課長  能 登   拓 君



○照屋守之委員長 ただいまから、米軍基地関係特別委員会を開会いたします。
 本委員会付議事件軍使用土地、基地公害、演習等米軍基地関係諸問題の調査及び対策の樹立に係る渡名喜島沖合における米軍ヘリコプターからのコンテナ落下事故についてを議題といたします。
 本日の説明員として、知事公室長の出席を求めております。
 渡名喜島沖合における米軍ヘリコプターからのコンテナ落下事故についての審査を行います。
 ただいまの議題について、知事公室長の説明を求めます。
 金城賢知事公室長。

○金城賢知事公室長 ただいま議題となっております渡名喜島沖合における米軍ヘリコプターからのコンテナ落下事故について、御説明いたします。
 ただいまタブレットに、渡名喜島沖合における米軍ヘリコプターからのコンテナ落下事故についてを参考として通知しております。
 令和3年7月13日午後0時30分頃、出砂島射爆撃場からトリイ通信施設に物資を輸送中の在沖米海兵隊第1海兵航空団所属のCH53Eヘリコプターから渡名喜島沖の水域に、縦約2メートル、横約2.4メートル、高さ約2.4メートルの軍事用コンテナが落下する事故が発生しました。また、米軍は事故の発生を速やかに沖縄防衛局へ通報しておらず、結果として沖縄防衛局から県に連絡が入るまで時間を要しております。
 今回の事故で県民への直接的な被害は報告されていないが、航空機からの物資の落下は一歩間違えば人命、財産に関わる重大な事故につながりかねず、定期船や漁業従事者の安全を脅かすものであります。また、先月2日には同航空団所属のUH1Yヘリコプターが津堅島に不時着する事故を起こしたばかりであり、米軍の安全管理体制に強い疑念を抱かざるを得ません。さらに、同航空団所属機については、昨年2月にトリイ通信施設の西側の海上に、本件と同型機であるCH53Eヘリコプターから鉄製の標的を投下する事故や平成29年2月に普天間第二小学校に同型機から窓枠が落下する事故、平成27年1月にAH1Wヘリコプターから渡名喜島周辺海域に部品が落下する事故等が発生しており、米軍の運用に対する県民の不安と怒りが高まっております。
 県としましては、今回の事案に対する抗議を行うこととしており、現在、米軍及び日米両政府と調整を行っているところであります。要請については、次の内容を検討しております。1、事故原因の徹底した究明とその早期の公表を行うこと。2、提供施設・区域外におけるつり下げによる訓練及び輸送を中止すること。3、実効性のある再発防止措置を含むより一層の安全管理の徹底を図ること。4、落下させた軍事用コンテナ等を速やかに回収すること。5、普天間飛行場の速やかな運用停止を含む一日も早い危険性の除去及び早期閉鎖・返還を図ること。6、米軍の国内移動の根拠となっている日米地位協定第5条をはじめ、日米地位協定の抜本的な見直しを行うこと。
 以上で説明を終わります。
 御審査のほど、よろしくお願いします。

○照屋守之委員長 知事公室長の説明は終わりました。
 これより、渡名喜島沖合における米軍ヘリコプターからのコンテナ落下事故についての質疑を行います。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 仲村家治委員。

○仲村家治委員 まず県の考え方の1項目の中に関してなんですけど、この落下水域なんですけども、沖合っていっても目の前で島から見える海域だと聞いたんですけども、ふだんは漁場としてとか、あと漁場に行くときに通行する、漁民の皆さんが利用してる海域になっているんでしょうか。

○能登拓水産課長 お答えいたします。
 当該海域は米軍に提供している訓練水域になっておりまして、平日の早朝から夜間までは立入りが制限されている区域ということでしたので、その期間については漁業者が入ることは基本的にはないと。ただ、共同漁業権が設定されている漁場でありますので、訓練が行われていないときには漁場として利用されている区域というふうに認識しております。

○仲村家治委員 じゃあ当日は、ここで訓練しますよっていう通知は来てたという理解でよろしいでしょうか。

○能登拓水産課長 はい。そのように聞いております。

○仲村家治委員 それと同じように、下のほうに米軍から事故の発生に係る通報を、防衛局が遅れているという項目があるんですけど、この辺は事実関係どうなってるんですか。

○古堅圭一参事兼基地対策課長 沖縄防衛局のほうからは県に対して同日7月13日の16時8分に第一報が沖縄防衛局のほうからありました。詳細を申し上げますと、その日の15時7分に渡名喜村役場のほうから、住民からの情報として出砂島まで米軍が何かをつり下げて移動している、リーフ沿いに食料らしきものが散乱しているなどの情報提供が電話でありました。その日の16時8分、沖縄防衛局から一報がありましたけれども、その後県のほうで情報収集等当たっておりましたが、この渡名喜村から沖縄防衛局に連絡が行った後、沖縄防衛局から、現在米軍に照会中であるということがありまして、18時41分に沖縄防衛局から米側提供情報として出砂島射爆撃場から物資を運び戻す途中、機体外につけて輸送していた軍事用コンテナが意図せず航空機を離れ、水域に落下した。人へのけが並びに物体の損害はない。部隊は発生した落下の詳細について調査中であるとの連絡がありました。基本的には沖縄防衛局のほうから県に対する情報の提供というのは、しかるべき手続に沿ってなされたものと考えておりますけれども、米側から日本側への通報が遅れたというふうな認識であります。

○仲村家治委員 常に事故が発生してからのタイムラグがあまりにも大きいんですよ。例えば、第一報としては、詳細はまだつかんでないけども落下事故を起こしたようだとか、そういうコミュニケーション取れないんですかね。県として、防衛局にも米側にも。そのような海域、すぐには行けない場所じゃないですか。何らかの、もし巻き添えになった方がいるかもしれない中で、こんな6時間も8時間も正式な発表がない中で、渡名喜村の近海の漁民の皆さんの生命と財産を守れないじゃないですか。その辺強くやらないとさ。いつものようにタイムラグがあって、正式な調査してからしか言いませんっていうのはね、事故がゼロのときだったらいいんだよ。毎回、毎回、同じような事故が起こって、正式発表まで、何とも言えないっていうんだよ。県独自にできるかっていったらそれも限界があるでしょ。やっぱりこの辺も強く言っとかないと。陸上だったらある程度、本島内だったら車で行って確認できるけど、あと各市町村にちょっと確認できますかっていうことを言えるけど、やっぱり海の上だとなかなか。また渡名喜っていうのは定期便もなかなか不便なところで、皆さんが行こうと思ってもなかなか行けないでしょ。ましてやこういう台風の余波で接岸できない場合もあるっていうのも皆さん承知してるはずだから、ぜひこの辺はもっと強く、今回のことに限らず、この連絡も、あと調査の在り方、ぜひもっと抗議するんだったらその辺も含めてやっていかないと。同じようなことを繰り返してるような感じがするので、これは沖縄県民の命かかってる部分があるんでね、もっと強くやっていかないと。公室長どうでしょうか。

○金城賢知事公室長 委員御指摘のとおり、先月ありました津堅島の際にも非常に通報が遅れたということで、その際にも強く申出を行っておりますけれども、今回もやはり事故の発生が12時30分というものが、防衛局の入りが16時8分と、正式に米軍のものを介した形で入ってくるのがさらに遅れて18時という形でございます。委員から御指摘のあるところの通報については、1997年の日米合同委員会合意の中で、在日米軍に係る事件・事故発生時における通報手続、すでに仕組みとしてそういうものがございますけれども、これによりますと、そうした事件が発生した場合にあっては、米側はできる限り速やかに外務省の日米安全保障条約課かあるいは現地の防衛局に連絡をするということになっておりますので、今回の場合も米軍から沖縄防衛局への連絡がかなり遅れたということもあって時間が過ぎておりますので、これについては防衛局もそうですけども、米軍に対しても速やかな情報提供というものについて強く申入れを行いたいというふうに思います。

○仲村家治委員 米軍も日本も同じような、人の命かかってる場合はまず第一報―こういう落下事故らしいとか、詳細は後ほど調査の上発表しますって、これは常じゃないですか。それができないっていうのはね、アメリカのこの民意っていうか、軍人のさ、何ていうの、姿勢に問題があるんだって。人間としておかしいんだよ。日本国民の命がかかってるようなところに、そういう意味でこういった連絡っていうのは、まず第一報でくださいと。だってもう多分、このヘリの中からトリイのところには無線で連絡行ってるはずなんで、すぐ。落下したって。それが原因なんか聞いてないんだよな。落ちた事実さえ知れば、ある程度県としても、渡名喜村としてもある程度対応できるじゃないですか。ぜひ、こういったことを、もう毎回、毎回、同じようなことを言わさないでね、ぜひやってもらわないと、そのたびに軍特開いてさ、結局同じような中身なんだよね、皆さんの。防衛と、米軍に対して。それじゃ駄目だからもう一歩踏み込んだ形で実のあるものを、そういうシステムをつくってほしいと思いますので、ぜひその辺は強く強く要望して、私は終わります。

○照屋守之委員長 ほかに質疑はありませんか。
 仲村未央委員。

○仲村未央委員 これ今、落下地点っていうのは正確に把握できたんでしょうか。

○古堅圭一参事兼基地対策課長 沖縄防衛局によりますと、米側からの情報提供として、正確なその位置については特定できていないと。米側からは、軍事用コンテナの落下地点は出砂島射爆撃場の訓練区域内であるという情報提供がありました。

○仲村未央委員 落下地点が把握できない状況の中で、最初はその訓練区域外で、エリア外であるというような情報もあって、今エリア内ですということで言ってるわけですけど、それは信頼に足るのか。それがエリア内だというふうにそのまま受け止めていいのか。そこはどのように認識してますか。

○金城賢知事公室長 仲村委員からもありますとおり、当初提供施設区域外ではないかという報道もございましたけれども、沖縄防衛局から米軍に確認した情報として、提供施設区域内での落下事故であるという報告を受けておりますので、その分についてはそういうことで私どもは理解をしてるところでございます。

○仲村未央委員 そのコンテナですけどね、これは何度も運んでる、往復をするような形で運ばれている状況でその落下をしたのか、初めて運んで落としてるのか、そこら辺は分かりますか。

○古堅圭一参事兼基地対策課長 沖縄防衛局のほうから、米側からの追加情報として提供が3点ございます。
 まず1点目は、落下は意図的ではなく、物資を運搬していた理由は、島において小規模のコンクリート構造物の建設を含む整備事業が実施中であった。島における建設については詳細は手元にないが、構造物の一つは島において人員が訓練を行う際に射撃場の運用を観察するための小規模なシェルターである。これが1点目でございます。
 それから2点目に、物資は演習の支援のために使用されたものである。今般の飛行は演習の一部ではない。演習の一部として使用された物資を回収していたものというのが2点目でございます。
 それから3点目に、当該航空機は普天間所属であり、当該コンテナは入砂島からトリイ通信施設に輸送される途中であったとの情報が、7月15日12時12分時点での情報提供でございます。

○仲村未央委員 つまり、そのトリイと入砂島の射爆撃場の間は、何度もそのコンテナが行ったり来たりするような訓練なり移動なりが行われてるというふうに理解していいんですか。

○古堅圭一参事兼基地対策課長 今回の事案が繰り返し行われていたかどうかについての詳細は把握しておりません。

○仲村未央委員 先ほど通報体制のことも指摘がありました。本当にそのとおりだと思うんですが、通常航空上のインシデントっていうのは大変な通報義務が当事者にあると思うんですよね。これはもちろん、今、米軍との間の協定においても具体的に通報システムがあるというふうに先ほどありましたけれども、そもそも国際航空法上とか、あるいはICAOとか、そういった飛ばすものの責任として、しかも1トン余りのものを落として通報しないということは、これはもう国際法上違反ということで刑事事件になるようなレベルの通報の状態ではないかなと思うんですね、遅れの状態。先ほど防衛局に行ってきましたけれども、話を聞くと、渡名喜村から一報が入って、渡名喜村から入ったので防衛局は米軍に問い合わせたと。だからそれで事故があったんですかっていうことで。はいそのような事故、落としてます、ということであったということでしたよ。そういう意味では、こちらから問い合わせなければ、日本政府側からあるいはその渡名喜村側からそれが発出されなければ、一体これ通報されていたのかなということすら疑わざるを得ないようなことが頻発してる。しかも、1トン余りのものを落としてということに対する大変な状況だと思うんですね。そこは今、私が言うような国際法上の問題、あるいは航空法上の問題も含めて、国内法が適用除外だからといって通報義務が逃れているというふうには理解できないんですけれども、どのように認識されてますか。

○金城賢知事公室長 先ほど申し上げたところの日米合同委員会合意による在日米軍に係る事件・事故発生時における通報手続の中では、通報基準といたしまして墜落、投棄、危険物の落下等の航空機に係る事故等が発生した場合、それから米軍の施設区域外での飛行機施設以外の米国軍用航空機の着陸といった基準が定められておりまして、今回の場合は、仲村委員御指摘のとおり、約1トン余りの物資を落とす事故が発生してるわけですから、当然に米軍において日米合同委員会合意に基づけば、しっかりと日本側に対して通報する義務があるというふうに認識をしております。

○仲村未央委員 ぜひそこは国際規約上も調べてほしいというふうに思いますので―もちろんその一義的には合同委員会の合意どおりだと思うんですけれども、そこはいま一度、この事態の深刻さを明らかにするために、このような落下事故なり航空上のインシデントのときにはどう対応するべきかっていうことをもっと厳格に調査をされてほしいなというふうに思います。
 その周辺ですけれども、水産課長もいらっしゃってるので、漁場とか通常の操業状態とか利用状況っていうのはいかがなんでしょうか。周辺海域の。

○能登拓水産課長 渡名喜島の周辺の海域は、共同漁業権でいいますと第19号というふうに認定をされてるところですけれど、その付近ではイセエビですとかタコなどの潜り漁、刺し網漁、それからアーサですとかシャコ貝の養殖といったものが営まれている漁場ということになっております。

○仲村未央委員 頻繁にというか、好漁場として通常漁船が出入りするような場所だと理解してよろしいんでしょうか。

○能登拓水産課長 先ほど申し上げましたとおり、基本的には落下地点―正確には把握はしておりませんが、おおむね米軍への提供水域内ということで、基本的には平日は訓練が行われておりますので、この訓練期間中は基本的には漁業者も入れないということがございます。ただ、訓練の行われていない日曜日あたりは操業ができるということで、そのような活用がされているものと認識をしております。

○仲村未央委員 最後にちょっと関連でというか、今回シェルターの建設をしていたと。出砂島射爆撃場の使用目的というのは、使用条件51号でメモであるように、空対地ということで使用条件なされていると。その条件に加えて、新たな使用目的なり使用状況があるとする場合、本来地位協定では、その一件一件の施設ごとにそれは日米の締結が必要であるというふうになってるわけですよね。そこはその使用目的、使用条件に何らかの変更があったというふうに県は知っていたのか。あるいはこういう構造物を造るときに、もちろんエリア外であれば問題外だけども、エリア内であっても基本的には地位協定の立てつけはそこに何かを加えたり条件変更が生じる等々のときには、必ず日本政府側に申し入れてそれを締結をしなさいということになりますよね、合同委員会で。今回いつの間にやら、その射爆撃場の使用状況がこの事故によって変わっていることも含めて明らかになったというふうに考えるのか、知っていたのか、そこら辺はいかがですか。

○金城賢知事公室長 まず仲村委員から質問のあるところのその新たな構造物ですね、このシェルターの規模っていうのを少し私たちもしっかりと把握をしておりませんで、これがどれくらいの規模かっていうのをまず確認したいというふうに思います。
 ただ一方で、出砂島射爆撃場は日米合同委員会合意に基づき空対地射爆撃、夜間における照明弾投下訓練等のために使用ができるというふうになっておりますので、今回の訓練が合同委員会合意に定めたところの使用条件を超えてるかっていうと、まず受け止めとしては、その範囲内で訓練が行われたものではないかというふうには考えております。

○仲村未央委員 分かりました。
 以上です。

○照屋守之委員長 ほかに質疑はありませんか。
 當間盛夫委員。

○當間盛夫委員 皆さんが要請項目に掲げてるこのつり下げの中止をする、訓練の中止をすること、一層の安全管理の徹底を図ることということがあるんですけど、今回軍用コンテナのものは、入砂島のほうからどこに移動するっていうのは何か把握してるんですか。

○金城賢知事公室長 今回のものについては、入砂島からトリイ通信施設へ輸送する途中に落下をしたというふうに確認しております。

○當間盛夫委員 皆さんの状況把握の中で、こういった軍用コンテナの移動ってのは頻繁にあるという認識なんですか。

○古堅圭一参事兼基地対策課長 米軍の訓練、あるいは演習の実施に当たっては防衛局を通じて文書で事前に通報がなされるわけでありますけども、個別具体的な訓練の内容等々、詳細については記載されてないために、訓練の実態は不明であります。

○當間盛夫委員 これ訓練なのか、先ほども入砂島にシェルターだという施設的なものを建築するのか設置するのか分からないんだけど、そういった部分の情報提供というのかな、そういったものは県には入ってこないんですか。防衛施設を通じてでも。

○金城賢知事公室長 今回、入砂島からトリイ通信施設に輸送するという情報は事前にはございませんでした。委員からありましたように、これ訓練かということについては、今回は訓練ではなくて、入砂島で使った残余といいますか、訓練で使った物資を戻すために、輸送という形で搬送してる途中に落下した事故というふうに説明を受けております。

○當間盛夫委員 ぜひそういったところもね、ヘリを使っての海上のつり下げでの移動っていうのは、航行がもっと頻度が高い、本島内、訓練区域外で落下にあったときはどうだったのかなというところもありますので、そういった部分でのより正確な情報をぜひつかんでほしいなというふうに思う。
 皆さんのこの4番目に掲げている、落下した軍用コンテナを速やかに回収するということが上がってるんですけど、これは回収されてないという認識でいいんですか。

○古堅圭一参事兼基地対策課長 落下した軍事用コンテナが今現在どうなってるか、現状について今現在沖縄防衛局のほうに照会しておりますけれども、現時点までに防衛局のほうから回答はないために、これは推測ではありますけれども、現場の海中のほうに回収されない状態で残ってるのではないかということで考えております。

○當間盛夫委員 向こうは先島、離島の航路でもあるはずなんですよね、久米島だとか。コンテナのものは海中にという皆さん、もしかしたらまだ海中に沈んでるんではなくて海上に浮かんでるかもしれないはずでしょうし、物資はいろんなもので物資等が散乱してるというところがあって、先島のその航路に対しての危険的な部分がある中で、何でそれを県がやらないのかなと。県がそのことを回収する中で、米軍なりその防衛省にそういったいろんなものを求めるのは分かるんだけど、県も何もやらないでそういうものを回収しなさいということは、離島のその航路の安全確保を県もただ見過ごしてるんじゃないかというところに対しての認識はどうなんですか。

○古堅圭一参事兼基地対策課長 県としましては、落下させた軍事用コンテナ等については民間船舶等の航行の安全を図るためにも速やかに回収する必要があると考えておりまして、米軍それから日米両政府に対して速やかな回収を求めてまいりたいと考えております。

○當間盛夫委員 ですから公室長。我々、離島の安全航路の確保というのは県にとっても大事だと思うわけさ。それを何で日米両政府だけに求めるんですかということを聞いてる。その認識はどうなんですかということを公室長に聞いてるわけです。

○金城賢知事公室長 離島住民の安全性の確保っていうのは最優先されるべき課題だと、委員御指摘のとおりだと思います。県としてもですね、そういった観点からも、渡名喜村役場とも連絡を取り合って現場の状況等も確認をしております。そういったことも含めて、當間盛夫委員からは県が回収すべきじゃないかということもございますけれども、先ほど担当課長からもありましたとおり、一義的にはやはりそれは米軍ないしはその基地の提供責任者である沖縄防衛局によってしっかりと回収がなされるべきだというふうに考えております。その上で、現場の状況等についてはしっかりと渡名喜村役場とも情報確認をしながら、しっかりと対応していきたいというふうに考えております。

○當間盛夫委員 これはもう要望で終わるんですけど、やっぱり県も航路の安全をするためにも、皆さんが早期にその部分での回収を図るという、連携取りながらでもいいけど、そういった部分の航路の確保ということも大事なはずでしょうから、あそこが一義的にやるべきだということじゃなくて、航路の安全の確保をしっかりとやってください。
 以上です。

○照屋守之委員長 ほかに質疑はありませんか。
 比嘉瑞己委員。

○比嘉瑞己委員 連絡体制についてもう一度確認したいんですけれども、私たち党としても、沖縄防衛局と外務省沖縄事務所に行ってきました。彼らにいつ知ったのかって聞くと、大分遅れていた、東京の本庁のほうから連絡が来たってあったんですね。ですが、先ほど公室長少し述べてたと思うんですけど、日米合同委員会ではどういったルートで本当は通報することになってるのか、詳細分かりますか。

○金城賢知事公室長 ルートといたしましては、この通報につきましては、事件・事故が発生した場合に、当該事件・事故を確認した司令官から現地防衛局にやる方法と、それから在日米軍司令官司令部を通して在京の米国大使館から外務省に行って、防衛施設庁から沖縄防衛局に来るということで、今回は在京米国大使館を介して情報が入ってきたってことで時間がかかってしまったというところがあるかというふうに理解しております。

○比嘉瑞己委員 多分同じ資料だと思うんです。僕も急いで調べたらそういう経路図がありました。本当は2つの道順があるわけですよね。一方は米軍内を通して、外務省、米国大使っていうルートと、ただすぐ現地の防衛局長に行くっていうのもあるわけですよ。この道が完全に機能していないと思うんですよね、この間の渡名喜だけじゃなくてうるま市も。やっぱりそこ合同委員会で決めたはずのことすら守られていないっていうところをね、やっぱり厳しく沖縄側から声を上げないといけないと思うんですけど、いかがですか。

○金城賢知事公室長 委員御指摘の件につきましては、県から沖縄防衛局に対して、今回どういった経緯でその通報になったのかということについて確認をしてるところでございますけれどもまだ返事がございませんので、県としてはしっかりと、先ほど来ありますように事故の発生の一報がいかに県内市町村にしっかりと入るかということが重要でありますので、そうしますと初動体制もしっかりと対応もできるという部分ございますので、ここはしっかりと日米両政府に対して改善を求めていきたいというふうに考えております。

○比嘉瑞己委員 常にこの間の事故、第一報は県民からですよね。やっぱり本来は落とした米軍が一番よく分かってるわけだから、すぐに現地の防衛局にも連絡してるし、ちゃんとこのルールに基づいて通報するっていうことは最低限やらないといけないと思いますので、お願いしたいと思います。
 もう一つ提供水域の問題なんですけれども、渡名喜村の漁民の方に電話で聞いてみました。報道を見ると、入砂島に近いのかなっていう感覚持つんですけれども、そうではなくてむしろ渡名喜島のほうに近いところなんだということがありました。この渡名喜島との距離感でいうと、大体どれくらいか分かりますか。

○金城賢知事公室長 渡名喜島から入砂島までの距離は4キロだというふうに理解をしております―事故現場からですか、失礼いたしました。
 今ちょっと落下地点を図面で確認しますと、大体1キロ程度ぐらいかなというふうに考えてます。

○比嘉瑞己委員 米軍側は、この提供水域内だったっていうことで弁明してますけれども、そもそもそういうところが提供水域であるっていうこと自体が問題だと思うんですよ。先ほど仲村家治委員からも指摘がありまして、仲村未央委員からも漁場のことも言いましたけれども、向こうはいい漁場であると同時に、またフェリーの航路にもなっていると思うんですよね。過去に、フェリーの航路だからということで提供水域の在り方について県は交渉してると思うんですけれども、ちょっとその経過教えてくれますか。

○古堅圭一参事兼基地対策課長 今御指摘のある点、沖縄の米軍基地っていう資料がございますけれども、その中に記載がございます。読み上げますと、昭和56年6月4日渡名喜村及び沖縄総合事務局から、訓練水域が渡名喜島への船舶の航路にかかるため同航路を訓練水域から外してほしい旨、安全の確保につき要請があった件について日米合同委員会において、現地定期旅客船による同水域の一部航行が認められたということが記載されております。

○比嘉瑞己委員 この運用の見直しで通ることが認められたでとどまってるんですよね。ですが、やはり島の人たちにとってはあそこは航路でもあるし、ここ外してくれっていうのが願いだと思うんですよ。こんな目の1キロ先でそういった訓練が行われている、事故が起きているっていう状況を見れば、私はこの水域はもう撤廃、返してもらうことが一番の解決方法だと思います。沖縄県はこの来年50年に向けてこの区域、水域の見直しも求めてますが、特にこの渡名喜の入砂島の水域、あるいは久米島の鳥島もそうですけれども、こうした、もう優先的にすぐにでも返還してほしいっていう水域があると思うんですよね。そういったところについても、今回の事故で改めて明らかになったと思いますが、いかがですか。

○金城賢知事公室長 委員からございますように、県としては復帰50年の節目に当たり、訓練水域、区域の削減というのを求めております。その中で委員からもありますとおり今回の入砂島、渡名喜周辺における水域ですね、地域住民あるいは漁場としても非常に活用されているということでございますので、そういった優先的に返還されるべき訓練水域等について、しっかりと県としても検証していきたいというふうに考えてます。

○比嘉瑞己委員 ぜひ委員長、落ち着いたらぜひ、僕は現場見るべきだと思いますね。本当に渡名喜島から見ると4キロ先ですけど、一番夕日が沈むところにいる入砂島があって、現地の人に聞くと射爆訓練っていうのが見えるんだそうですよ。やっぱりそういったのが今もあるっていうところですね、私たちもちゃんと自覚するべきだし、返還を求めるべきだと思います。
 終わります。

○照屋守之委員長 ほかに質疑はありませんか。
 仲宗根悟委員。

○仲宗根悟委員 二、三確認させてください。ほかの委員が質問したんですけれども、新聞報道で見る限り、この輸送の在り方、つり下げたのが落ちたというような内容だと聞いてるんですが、詳細は皆さん御存じですか。この落下物は実際に本当につり下げて運ぼうとしたのか、あるいはヘリから荷崩れして落ちたのか、その辺のところはいかがですか。

○古堅圭一参事兼基地対策課長 当日18時41分に沖縄防衛局から入った情報によりますと、米側から提供された情報として、出砂島射爆撃場から物資を運び戻す途中、機体外につけて輸送していた軍事用コンテナが意図せず航空機を離れ、水域に落下した等々の連絡がございました。

○仲宗根悟委員 機体外ということは、やはりつり下げていたという認識でよろしいでしょうか。

○古堅圭一参事兼基地対策課長 御指摘のとおりだと思います。

○仲宗根悟委員 先ほど當間委員からの質問の中にも、今回はシェルターを造るための物資の輸送、そのためのいろんな物資を輸送をしてるというふうなことなんですが、建設中ですから何度も行くんだろうというふうに思うんですよね。そこで詳細把握してるかという問いに対しては、県としても今詳細知ってないというような状況のようですが、一つは、落下したのも非常にゆゆしき問題ではあるんですけれども、こういった移送の在り方、今回つり下げてこういった必要な物資がつり下げて行ったり来たりしている状況があっていいのかどうかというところも含めてですよ、それ、いま一度県も考えていただきたいですし、行き来しているトリイは読谷村なんですよ。読谷村の近くにも漁場がありますし、そこでレジャーをしている方々だっているわけなんですよね。久米島しかり、航路しかりですね。着地点のトリイ通信施設の周りもそういった状況なんですよ。それを物資を移送するために、訓練以外にもこういった使い方がされているということは、今回明らかになったんですか。皆さんも初めて知ったんでしょうか。その辺どうなんです。

○金城賢知事公室長 トリイ通信施設から入砂島にその物資運ぶということについては、前回も令和2年2月―仲宗根委員もよく御存じだと思うんですけども、同型機から構造物を落下させる事故等も発生しておりまして、全て把握してるわけではありませんけれども、こういった形でトリイ通信施設から射爆撃場に移送という形でこれまでも行われてきたというふうに理解をしております。

○仲宗根悟委員 皆さん、非常に問題と思いませんか。物質の輸送の仕方で物をヘリでつり下げて、コンテナをあるいはいろんなつり下げて運んでいくということ自体、非常にゆゆしき話じゃないのかなと。輸送の在り方なんて幾らでもあるわけですよ、船で輸送するとかあるいは積んで輸送するとかですよ、というふうなことが、通常じゃないのかなという気がしてならないんですが。つり下げて物を運んで行ったり来たりするのを把握もしてないということ自体もまた問題ですし、非常に問題提起するべき事案だと私自身はそう思うんですが、いかがですか。

○金城賢知事公室長 委員御指摘のとおり、つり下げて運ぶということでトリイ通信施設から入砂島まで約60キロぐらいございます。そういったことを危険性ということは県も認識をしておりますので、今回要請項目として挙げましたけれども、提供施設区域外におけるつり下げによる訓練も加えて輸送も中止を求めていきたいというふうに考えているところでございます。

○仲宗根悟委員 以前、いろんなのがつり下げて落っこったことがあって、その都度抗議に行ったら、当時の領事館は―こちら所属の漁民が見つけたんですけども、引きちぎれたワイヤーを写真撮影してあるんですよ、海中で。ところが、その写真持ってったら、これは実際に自分たちが確認していないので判断できないんだというような言い方ですよ。そして、当時は乱気流で落としてしまったんだというような言い方なんですよ。これからしますと、乱気流は幾らでもあるわけなんですよ。非常に、そういったことが通常に行われている自体が、これ、たまったもんじゃない。そう思いませんか。ぜひそのことも含めて、こういったのが通常行われているとしたら、その辺のところも―物をつり下げてというか、あってはいけないと思うんですけども、改善の在り方についても、皆さん物申してもらいたいというふうに思うんですよ。いかがでしょうか。

○金城賢知事公室長 読谷村においては、過去つり下げ訓練の結果、物資落下事故で死亡事件も起きております。県としても委員から指摘ありましたとおり、輸送については船舶を使った形での輸送も可能なわけですから、そういったことについても米軍、防衛局に対しても、仮にこういう形でつり下げということがあるのであれば、船舶等による輸送等の手段で運ぶことも含めて強く改善を求めていきたいというふうに考えております。

○仲宗根悟委員 よろしくお願いします。
 以上です。終わります。

○照屋守之委員長 ほかに質疑はありませんか。

○照屋守之委員長 質疑なしと認めます。
 以上で、渡名喜島沖合における米軍ヘリコプターからのコンテナ落下事故についての質疑を終結いたします。
 説明員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 休憩いたします。

○照屋守之委員長 再開いたします。
 お諮りいたします。
 渡名喜島沖合における米軍ヘリコプターからのコンテナ落下事故についてに係る意見書及び同抗議決議の提出については、休憩中に御協議いたしましたとおり、議題に追加し、直ちに審査を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

○照屋守之委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 渡名喜島沖合における米軍ヘリコプターからのコンテナ落下事故についてに係る意見書及び同抗議決議の提出についてを議題といたします。
 ただいまの意見書及び抗議決議の提出等については、休憩中に御協議をお願いいたします。
 休憩いたします。

○照屋守之委員長 再開いたします。
 お諮りいたします。
 議員提出議案としての渡名喜島沖合における米軍ヘリコプターからのコンテナ落下事故に関する意見書及び同抗議決議については、お手元に配付してあります案のとおり提出することとし、提出方法等については、休憩中に御協議いたしましたとおり決することに御異議ありませんか。

○照屋守之委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 以上で、予定の議題は全て終了いたしました。
 委員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 本日の委員会は、これをもって散会いたします。






沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。


 委 員 長  照 屋 守 之