委員会記録・調査報告等

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米軍基地関係特別委員会記録
 
令和2年 第 1定例会閉会中

1
 



開会の日時

年月日令和2年4月16日 曜日
開会午前 10 時 2
閉会午前 11 時 5

場所


第7委員会室


議題


1 軍使用土地、基地公害、演習等米軍基地関係諸問題の調査及び対策の樹立(普天間飛行場からの泡消火剤流出・飛散事故について)
2 普天間飛行場からの泡消火剤流出・飛散事故についてに関する声明について(追加議題)


出席委員

委 員 長  仲宗根   悟 君
副委員長  親 川   敬 君
委  員  山 川 典 二 君
委  員  末 松 文 信 君
委  員  照 屋 守 之 君
委  員  宮 城 一 郎 君
委  員  照 屋 大 河 君
委  員  新 垣 清 涼 君
委  員  瀬 長 美佐雄 君
委  員  渡久地   修 君
委  員  金 城   勉 君
委  員  當 間 盛 夫 君


欠席委員

花 城 大 輔 君


説明のため出席した者の職・氏名

知事公室長               金 城   賢 君
 参事兼基地対策課長           溜   政 仁 君
 環境部環境企画統括監          普天間 朝 好 君
 環境部環境政策課基地環境特別対策室長  新 里   睦 君
 環境部環境保全課長           仲 地 健 次 君
 土木建築部土木整備統括監        島 袋 善 明 君



○仲宗根悟委員長 ただいまから米軍基地関係特別委員会を開会いたします。
 本委員会付議事件軍使用土地、基地公害、演習等米軍基地関係諸問題の調査及び対策の樹立に係る普天間飛行場からの泡消火剤流出・飛散事故についてを議題といたします。
 本日の説明員として、知事公室長及び環境部長の出席を求めております。
 普天間飛行場からの泡消火剤流出・飛散事故についての審査を行います。
 ただいまの議題について、知事公室長の説明を求めます。
 金城賢知事公室長。

○金城賢知事公室長 おはようございます。
 4月1日より知事公室長を拝命いたしました金城賢と申します。基地負担の軽減による、県民の安全・安心な暮らしと誇りある豊かな沖縄県の実現に、関係部局とも連携し、取り組んでまいりたいと考えておりますので、議員の皆様方の御指導・御助言方をよろしくお願いいたします。
 ただいま議題となっております、普天間基地からの泡消火剤流出・飛散事故について御説明いたします。タブレットに県から外務省特命全権大使沖縄担当へ手交した抗議要請文を参考として通知をしております。
 令和2年4月10日普天間飛行場において、格納庫の消火システムが作動し、PFOSを含む泡消火剤が基地外へ漏出する事故が発生しました。同飛行場では、昨年12月にも泡消火剤の漏出事故が発生しており、再発防止のため関連する装置を扱う全ての軍人と雇用者へ再教育を徹底したとのことでありますが、今回再びPFOSを含む泡消火剤が漏出する事故が発生したことは、米軍の再発防止策が不十分なものであると言わざるを得ません。
 このような事故は、日常的に米軍基地と隣り合わせの生活を余儀なくされている県民にとって大きな不安を与えるものであり、決してあってはならず大変遺憾であります。今回の事故については、環境補足協定で規定する環境に影響を及ぼす事故、すなわち漏出が現に発生した場合に該当するものと認識しており、県といたしましては、速やかに基地内への立入調査を実施する必要があると考えております。
 県では、知事公室において事故が発生した4月10日に、職員を現地に派遣し、現場の状況を確認したほか、基地対策課長から沖縄防衛局地方調整課長に対し、基地内外の泡消火剤について速やかに回収することなどを要請しております。また、13日には私が現場を確認いたしました。
 環境部においては、事故発生の翌日の11日に現地調査を行い、河川3地点、湧水2地点、合計5地点で、さらに14日には牧港漁港付近5地点で海水等を採取しております。また14日には、環境補足協定に基づく立入申請を行ったところでございます。
 土木建築部においては、事故発生当日の10日及び翌日の11日に現地へ職員を派遣し、現場確認を行ったところでございます。
 さらに14日には謝花副知事から外務省特命全権大使及び沖縄防衛局長に対し、今回の事故の発生に強く抗議するとともに、県が求める環境補足協定に基づく基地内への速やかな立入調査の実現、基地外の原因物質の回収や汚染事故発生時の除去体制の構築、事故原因の究明や実効性のある再発防止策の徹底等について強く要請をしたところでございます。今後、米側に対し、さらに抗議を行う予定としており、現在調整を行っているところでございます。
 私からの説明は以上でございます。
 御審査のほど、よろしくお願い申し上げます。

○仲宗根悟委員長 知事公室長の説明は終わりました。
 これより、普天間飛行場からの泡消火剤流出・飛散事故についての質疑を行います。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
 また、ハウリング防止のため、質疑・答弁の際は着席していただくよう御協力をお願いします。
 質疑はありませんか。
 宮城一郎委員。

○宮城一郎委員 おはようございます。よろしくお願いします。
 これまで有機フッ素化合物が普天間基地への環境を壊してるという懸念が放置となって随分なるのかなというふうに思ってます。この疑念が―普天間基地のPFOSが環境を壊してるんじゃないかという疑念が、我々が知り得た時期、それから、それ以後ですね、国、県、宜野湾市が立入調査をどのように求めてきたのかというところを教えていただければと思います。

○普天間朝好環境企画統括監 普天間飛行場周辺のPFOS―地下水の問題につきましては平成28年度に情報提供がありまして、それで環境部のほうで28年から調査を実施してきています。その28年度に全県的な調査も実施しまして、最終的に普天間飛行場周辺で高い濃度が検出されましたので調査を実施してきていて、それ以降継続して調査しているところなんですが、その間、29年には使用状況等の問合せを文書で照会しています。それで最終的に2019年2月には立入申請を行っておりまして、その際には米軍に対しての立入申請と防衛局に対しても協力の要請とかもしているところです。まだ立入調査自体は実現しておりません。

○宮城一郎委員 2019年に立入申請を初めてなさったというふうに考えていいんでしょうか。またこの2019年というと、12月の格納庫内漏出事故が起こったからなのか、その辺ちょっと教えてもらっていいですか。

○普天間朝好環境企画統括監 時系列で申し上げますと2019年2月付で出しておりますので、格納庫の報道されてる流出が起こったのが2019年12月だと思いますので、それ以前に出していました。

○仲宗根悟委員長 休憩いたします。
○仲宗根悟委員長 再開いたします。
 宮城一郎委員。

○宮城一郎委員 もし情報としてお持ちだったら教えてほしいんですけども、県ではなくて国、あるいは宜野湾市が立入調査を求めたことがあるという履歴は承知してますか。

○普天間朝好環境企画統括監 普天間飛行場につきましては、国と宜野湾市のほうで立入調査を申請しているというお話は伺ったことはないです。

○宮城一郎委員 立入調査を求められて、認められてないということをおっしゃってましたけど、立入調査の障害になってる理由として、いわゆる日米地位協定の環境補足協定があるというふうに言われてます。環境補足協定のどのような取決めが障害になってるのかというところをちょっと解説していただきたいんですけども。

○新里睦環境政策課基地環境特別対策室長 よろしくお願いします。
 環境補足協定と同日付で環境補足協定に係る合同委員会合意がなされておりまして、その中で、立入りの前提となって、米軍からの通報がなければならないこととなっております。結局これまで米軍からの通報がなくて、立入りができてない状況にあります。

○宮城一郎委員 12月の格納庫の漏出事項は通報があったと思うんですけども、立入りが実現してないと思うんですが、この部分どのような考えですか。

○新里睦環境政策課基地環境特別対策室長 これについてはその通報が、そういった環境補足協定に係る通報かどうかというような形について、知事公室のほうから照会しております。ただこれは回答が来てないのではないかと考えてます。

○宮城一郎委員 先ほどからちょっと12月の格納庫の漏出のことを触れてますけども、今朝のタイムス紙のほうで報道を御覧になってることかと思います。これまで、今日の報道を知るまで以前の、県の格納庫漏出に対するつかんでいた事実と今日改めて判明した事実というところを教えてください。

○金城賢知事公室長 委員からまず御質問の前回の12月の漏出事故については、抗議をした際にということで県の公表ベースでいきますと、普天間飛行場の格納庫においても補助動力装置を誤って作動させた結果、消火装置が設計どおりに作動したと。結果として、泡消火剤が漏れたということ。その時点においては米軍からは約99%は封じ込め、洗浄したと。結果、付近への環境の影響は極小または皆無であったと。一般の人々への安全面の影響はないといった形での、公表ベースでの事実と確認しております。それから今回の件につきましては、新聞報道等で承知はしておりますけれども、今後事実関係を確認した上で、改めて抗議、再発防止の徹底を求めていきたいというふうに考えております。

○宮城一郎委員 今日の報道が事実だとしたら、12月の格納庫漏出事故は立入調査の対象になったと思いますか。

○金城賢知事公室長 先ほど環境部からもありましたけれども、基本的に環境補足協定においては、第4条の(a)のところで、現に漏出したという事実で米軍側が通報すると、防衛局を通じて県がこの事実に基づいて調査の立入りを申請できるという仕組みになっておりますけれども、これに対して、裁量はあくまで米側のほうで、妥当な考慮を払うというような形になっておりますので、今委員御質問のできたかどうかはですね、そういった状況も踏まえた上で最終的に決定されたのであろうというふうに思います。

○宮城一郎委員 今おっしゃるとおり、環境補足協定、いわゆる米軍側が環境に影響を及ぼしたという報告がなければ、立入りの議題になり得ないというところがあるわけですね。ただ我々としては、その環境に影響を及ぼしたかどうかっていうのを調べたいがために立入調査を求めているのであって、いわゆる事故を起こした側が環境に影響を及ぼしてませんよっていうふうに何の証拠もエビデンスもなく報告を怠れば、この環境補足協定っていうのは何の効果も発揮しないものだというふうに私は思ってるんです。この環境補足協定、十分な協定だというふうに県はお考えでしょうか。

○金城賢知事公室長 委員御指摘のところ、あくまで裁量が米軍側にあると、米軍のサイドにおいて環境に大きく影響する事態が発生したという認識の上に通知がなければ、県側から調査を申し入れることができないという仕組みになっておりますので、そういう意味においては委員御指摘のとおり、課題があるものというふうには考えております。

○宮城一郎委員 では、報道が事実だとしたら、このスティール司令官ですか、いわゆる環境補足協定を実効性を発動させないために、事故のその重要性を隠匿、隠蔽してたと取られかねないような報道の内容だと思うんですね。これは本当に宜野湾市からこの県議会にやってきたものとしては、もう甚だ憤りを抑え切れない報道内容となっております。この件について、県の毅然たる抗議・要請、あるいは調査の求めですね、そういったものを米軍にやっていく必要性があると思うんですけどいかがでしょうか。

○金城賢知事公室長 今回の事件に際しましては、外務省沖縄事務所におかれてもこの環境捕捉協定についての申入れ、それから防衛局についても理解をしてるというふうに考えておりますので、県といたしましてもですね、14日に立入りの申請を行ったところでございます。しっかりと調査をしてですね、委員御指摘のものに、懸念が生じないよう適正に対処したいというふうに思います。

○宮城一郎委員 ちょっと話を変えます。
 私が知る限り、スティール司令官と松川宜野湾市長が昨年夏ぐらいだと思うんですけども、面談してると思います。その際に、スティール司令官のほうから2016年以降、有機フッ素化合物を含む消火剤は使用してないということを松川市長に発言して、松川市長が市議会でこれを引用してたと思います。ところが、12月に格納庫で漏出事故が起こって、この2016年以降は使用してませんよというところが全く整合性がつかないやり取りというのがあって、これについて同じく市議会で質問したところ、宜野湾市執行部のほうは、2016年以降は使用してないというのは訓練において使用してないということの意味でしたというふうな、何ていうんでしょう、答弁の整合性を図るためだけのような答弁をなさってる部分がありました。訓練に使ってなければオーケーであって、実際の消火活動には引き続きPFOSが使われているということについて、県の考えをお聞かせください。

○金城賢知事公室長 今、委員が御質問のあった件、県としても昨年5月に市長が面談した際に、PFOSについては全く使ってないというふうに報道でそういう形で承知しておりまして、議会においても、宜野湾市基地政策部長となっておりますけれども、消火訓練において消火剤を使用しないという内容だったというような答弁をされているものというふうに理解しております。

○宮城一郎委員 要は、訓練であろうと、実際の消火活動であろうと、有機フッ素化合物が使用されてる泡消火剤の使用について、いかがですか。反対の立場ですか。

○金城賢知事公室長 人体に有害な物質であるPFOSを含む泡消火剤ということでございますので、これについては基本的には使用しない方向で行われることが望ましいというふうに考えております。

○宮城一郎委員 原点は、普天間の危険性除去という言葉が一部の方々からよく聞かれるんですけども、危険性っていうのは何かなって思うときがあるんです。基地があるがゆえの事故・事件、それから騒音。そういったものがあると思うんですけども、この宜野湾市、沖縄県の環境に対する危険、それからこの環境を通して与える人体への危険、そういったものも私は危険性の除去の一つとしてみなすべきだと思ってるんですが、県のお考えをお聞かせください。

○金城賢知事公室長 委員御指摘と同様の認識でございます。

○宮城一郎委員 先般、辺野古の基地建設っていうのが、12年以上にわたるということ。発表時は13年、年が明けたので12年となってるんですけども、すなわち、環境への危険性も含めた様々な危険性が12年間も放置されることが県民の下に明らかになりました。県の所感を伺います。

○金城賢知事公室長 普天間飛行場の速やかな運用停止を含む一日も早い危険性の除去ということについては委員御指摘のとおり、宜野湾市民の生命・財産を守る上で非常に重要なことだというふうに考えているところでございます。

○宮城一郎委員 これらの事実を見て、普天間の危険性除去っていうのは辺野古が関わっていようと関わっていまいと、直ちに閉鎖・返還等を求めていく緊急性があるのではないかなというふうに考えてます。このPFOS事故も十分にそれを求め、追及していく―直ちに閉鎖・返還、そういったものを求めていく事案と考えてよろしいでしょうか。

○金城賢知事公室長 県といたしましては、政府に対し、辺野古移設に関わりなく、同飛行場の県外・国外への移設と早期の閉鎖返還及び速やかな運用停止を含む危険性除去を引き続き求めていきたいというふうに考えております。

○仲宗根悟委員長 ほかに質疑はありませんか。
 渡久地修委員。

○渡久地修委員 幾つか確認しますけど、私たち県議団は11日の朝8時過ぎから行って現場調査をやってきました。そばの保育園のお二人の園長から、9時から状況も聞いて、屋上から基地も見ました。すぐそこなんだよね、ここから見える開南小学校の体育館ぐらいの距離。それで川の流出もあるけど、直接基地から飛散している、泡が。それでこの飛散した範囲っていうのは、どれぐらいか県は調査しましたか。

○金城賢知事公室長 私も13日にその現場を確認いたしまして、委員御質問のところの保育園2か所、第1、第2とございますけど、そこの園長にお会いしました。実際に委員御指摘のとおり、そのそばの用水路から大量な泡消火剤が流出したという状況と、それから飛散、トックリキワタみたいなと表現されてましたけども、そういったものがかなり飛んできて、この園の屋上にも一部残っていたと。子供たちの安全を確保する観点から園内に避難させましたよということを確認したところでございます。加えて環境部においては、先ほど申し上げたとおり、流出の河川、それから海域も含めて現場の確認をし、サンプルを採取したというふうに聞いております。

○渡久地修委員 排水溝から流れてきて、そこからも飛散しているわけよね。直接米軍基地からも飛散してるわけよ、両方。排水溝からだけではないわけよ。だから、保育園が建っていて、排水溝があって保育園があってその反対側の庭にも入り口にも、そして住宅街も泡はたくさん飛散してたっていうわけ、住宅街も。だから、その飛散範囲はどれぐらいですかということを聞いている、範囲。

○金城賢知事公室長 県としては、当日も職員を派遣しましたし、それから環境部、それから河川課の職員も現場に行って状況を確認したと。今委員が具体的に御質問のところの範囲ということについては、今沖縄防衛局、今後米軍に対して、原因究明と併せて被害状況も含めたところで調査をしてもらいですね、その結果を公表してもらうことで把握をしたいというふうに考えております。

○渡久地修委員 この飛散した場合、調査するのは米軍ですか、防衛局ですか、沖縄県ですか、宜野湾市ですか。どこが調査しないといけないんですか。

○金城賢知事公室長 まずは、今回の事故の原因となる米軍において徹底した調査を行うということと併せて、基地の提供責任者である日本政府において原因究明と調査を行うと。県、宜野湾市も行うとしておりますけれども、住民の安全・安心の確保の観点から、我がほうも立ち入って調査を行うというふうに考えております。

○渡久地修委員 有害物質だから、どれぐらいのところまで飛散したかっていうことは、米軍、政府もそうだけど、やっぱり県としてもしっかりそこは、どの辺まで飛散してたかっていうことは、聞き取り調査含めて速やかにやらないと僕はいけないと思います。そこはぜひやってください。それでね、今、ネットで調べて、当日の風速が12メートル、午前3時で12メートルというふうになってるんだけど、あれ泡だから相当飛散すると思うんだよね。河川は僕ら下流まで行ったけど、下流まで流れている、場合によったら海まで流れてるよ、河川は。飛散も―泡だから、わーっと舞っていくから相当広範囲に飛散してると思います。それで、これぜひ、家屋、土壌、健康被害、これは私たち13日防衛局に申し入れましたけど、ぜひやってくれということで防衛局に申し入れましたけれども、家屋―例えば保育園も全面的についてるわけよ。だから、住宅も結構ついている。それをそのまま流したら今度は土壌汚染につながるから、どうすればいいか分かんないっていうのもあるわけよね。だから、その被害調査と回収、それから土壌、そして健康被害の実態調査をぜひ基地提供者の防衛局に責任持ってやるべきだということを強く求めて―検討しますということだったんだけど、その辺についてどうなっているか分かりますか。

○金城賢知事公室長 県議会として、共産党という立場でそういう要請したっていうことについては確認しておりますけれども、防衛局がそれに対してどういったことをするかについてはまだ確認しておりません。

○渡久地修委員 まず周辺住民、それから子供たち。そして除去をやらざるを得なかった消防士の健康調査。これは急いで県としても、速やかに実施するように、防衛局が一義的にやることだと思うんだけれども、これはね、ぜひやってほしいと思うんですが、いかがですか。

○金城賢知事公室長 御指摘の件についてですね、防衛局のほうと意見交換をしてみたいというふうに考えております。

○渡久地修委員 もうこれで止めますけど、消防士っていうのは火災のときはどこであろうとすぐ行かないといけないんだけれども、今回のものは、防衛局が相談して宜野湾市の消防に回収させたということを言ってたんですよね。この基地からそういったのが漏出した場合の第一義的な回収とかの責任っていうのはまず米軍だと思うんだけど、米軍、そして防衛局だと思うんだけど、すぐ消防士ということで、これは何か規定があるんですか。防衛局も、これあまり答え切れなかったのよ。そこはしっかりとやってもらわないと、消防士っていうのはもうこの回収まで、皆さんの仕事だということでさせられたら、もう健康大変だと思うんだけど、実際にできる部署は消防しかないっていうんだったらそれはそれで、何ていうのかな、相談して協力してもらうことはしようがないと思うんだけど、その辺はどうなってるんですか。

○金城賢知事公室長 御質問のこの除去についてのこの協力関係について規定があるかっていうことについては、ちょっと確認が今できませんけれども、委員が御発言のとおりですね、実際に消防という組織を持ってる宜野湾市に防衛局がまずは要請をしたというふうに理解しているところでございます。

○渡久地修委員 この問題は行ってすぐ分かるけど、住宅地のど真ん中に基地があること自体が大問題なんですよ。だから、速やかに運用停止して、速やかに閉鎖・撤去してもらうと。これが一番の解決の道だから、県としてもその立場でやってください。終わります。

○仲宗根悟委員長 ほかに質疑はありませんか。
 金城勉委員。

○金城勉委員 どうも御苦労さまです。
 私も11日土曜日の朝に現場行ったんですけれども、今話の出たようにそのあふれ出た泡の回収、そして水質の問題、調査、これが宜野湾市の消防職員が一生懸命バケツで回収をしている状況がありました。県はというと、当時宜野湾市の副市長も現場にいたんですけれども、水を採取してそのまま帰っちゃったということなんですけれども。この辺の事後処理というか、当然、米軍に一番の責任があって、そして基地を提供する防衛局というものが順序でしょうけれども、その辺の取決めというのはどうなってますか。

○金城賢知事公室長 現時点において、具体的に発生した場合の取決めというのはないものというふうに考えております。

○金城勉委員 河川の管理者はどこですか。

○金城賢知事公室長 県だというふうに認識をしております。

○金城勉委員 県管理の河川なんですよね。だから、全くある意味では被害者である宜野湾市の職員の皆さん、そして消防の職員の皆さんが、結局はその回収に当たらざるを得ない。誰もやる人がいないから、当たらざるを得ないというのが実態だったんですよ。県も水を採取しただけで帰っちゃった、極めて問題じゃないですか。それに対してどういうふうにしようとか、宜野湾市と相談するとか、防衛局と相談するとか、その上でどういう対応の仕方があるかとか、そういう協議の場とか検討の場が必要だったと思うんですけれども、そういうことをなされた形跡がなかった、そのときに。事が起こって翌日の朝ですよ。この件についてはどういう認識ですか。

○島袋善明土木整備統括監 よろしくお願いします。
 まず、2級河川についてはおっしゃるとおり、県の管理河川となっております。ただ今回、米軍が起因してそういった有害物質が、PFOSが、泡消火剤が出たというところで、一義的にはやはり米軍、あるいはその提供者である日本政府で除去していただくと。実際、現実的には宜野湾市の消防のほうに御協力頂きまして、現地のほうで処理していただいたことは大変感謝申し上げたいと思います。今後、こういう米軍から河川等に流出事故等があった場合は、関係機関である宜野湾市さんと今後調整を図りながら、対策の在り方というものを検討していきたいと思います。

○金城勉委員 今回については宜野湾市が好意的に、身近な自分の足元で起こってることですから、主体的にそういう対応していたんですけれども、やはりそういう事態が起こったときのマニュアルというものはきちっと整理をすべきだと思いますね。嘉手納基地もあるわけだし、そういう問題というのはいつ起こるか分からない、起こっても不思議ではない。そのときに右往左往するんじゃなくて、ちゃんとしたマニュアルを事前に、米軍も国も県も市も協議をする中から一定の方針というものを示しておいて、マニュアルに基づいて行動するということが求められると思いますよ。今回みたいに責任のなすりつけで、結局地元が押しつけられてやらざるを得ないというのはね、理不尽ですよ。ですから、その辺のところは河川管理の土木部だけじゃなくて、知事公室も一緒になってそこは協議をして、一定の方針を決めるべきだと思うんですが、いかがですか。

○金城賢知事公室長 御指摘の件、まさにというところでございまして今回要請の中で、日米両政府において汚染事故発生時の除去体制を構築することということを求めておりますので、この中で、県においても、県民の生命・財産を守る観点から、事故発生時の対応についての対応の在り方っていうのを検討してまいりたいというふうに考えております。

○金城勉委員 よろしくお願いします。
 それから先ほど補足協定の話も出ましたけれども、防衛大臣が立入調査を求めたという報道がなされておりますけれども、そのことについての情報はありますか。

○新里睦環境政策課基地環境特別対策室長 沖縄防衛局から、防衛省のほうから申請したという情報は入っておりますけども、詳細については承知しておりません。

○金城勉委員 県のほうからもやはり立入調査をしっかりもっともっと強く求めて、今回の原因がどうだったのかということはしっかり調査をしていただきたいと思います。
 以上です。

○仲宗根悟委員長 ほかに質疑はありませんか。
 瀬長美佐雄委員。

○瀬長美佐雄委員 確認できていればということですが、総量で22万7100リットル、これの根拠。米軍が回収したのが8万3270で、それ以外は基地外だと。この総量の意味することを少し確認させてください。根拠です。

○溜政仁参事兼基地対策課長 この総量の22万7100リットルにつきましては、米側が公表した数字でございまして、これが何に基づくものかっていうのは今のところは承知してないところでございます。

○瀬長美佐雄委員 誤作動で放出したその量がこの総量なのかということがまず鍵で、この量が漏出し続けるっていうのが、時間的にどれぐらいかかったのか。なぜそんなに時間、止められなかったのか。そこについての何らかの説明ありますか。

○溜政仁参事兼基地対策課長 沖縄県としましても事故原因等について、現在確認っていうか、原因の究明等を要求しているところなんですけれども、これの報告については今のところはまだ来ていないというところでございます。

○瀬長美佐雄委員 PFOSについては安全基準と、これ自体もいろいろ定かではありませんが、この放出した、いわゆるいざというときに放出する濃度というのはどれぐらいなのかということは皆さん確認はできてますか。

○溜政仁参事兼基地対策課長 その辺のことについても、まだ詳細が把握できていないということでございます。

○瀬長美佐雄委員 1つは危険性、健康への被害。どの濃度ということで、ナノグラムとかいろいろありますが、相当な濃度でないのかと、高濃度で。その消火するがゆえに。渡久地委員も言いましたが、現地調査して河川の下流のほうにまだ泡が残っていました。ちょっと踏んづけてみました。すごい粘着力だったんですよ、わずかな量ですよ。だから相当な濃度であろうと思われます。これが飛散している、4時半から5時ぐらいには辺り一帯が、大きいものでいったら人の頭ほど、あるいはこれが散り散りばらばらに泡のように、綿のように広範囲で。だから子供によっては、何かなあと多分触れた人もいるのかなと。しかも広範囲ですよ。今いう濃度の安全性が本当に危険なレベルであったら、粘着力もある、地域一帯の建物にも付着してるでしょ。雨が降った程度で流れるとは思えないほどの粘着力でした、実感として。皆さんサンプル調査したと、水を取ったと。そこら辺ではいつぐらい結果が出るんですか。

○仲地健次環境保全課長 環境部が採取したサンプルなんですが―まずその前にPFOSの検査体制につきましては、まだ体制が整っておりません。昨年度末ですね、企業局のほうからこの分析する機械をですね、譲り受けまして、現在稼働できるように進めている最中だったところなんですが、まだ現在できていませんので、今回の対応につきましては、外注で測定することにしております。外部に発注して、測定、分析することにしておりまして、調査結果が出るのは大体5月初めから上旬以内には出ることになっております。

○瀬長美佐雄委員 危険性や健康面でも危惧される事態が発生したと。実は発生直後、泡が舞ってる状態のときに、防衛省の職員が園に見回りに来てというか調査に来て、そのときに、園長の話を聞いた限りでは、これがPFOSが含まれた泡ですと、危険です、注意してくださいと、そういう対応が少なくとも防衛省の職員は告げずに帰ったと。そのあとに来た市の消防職員が危険性物質ですと伝えて、それから徹底して園児に触れさせないとか、安全対策をやったというのが実態だったそうです。何か遊具とか、洗浄とか、防衛省の職員がやってるようですが、園に限らないですよね、広範囲ですから。それについては、きちっと、先ほど質問もありましたが、米軍にさせるっていってもなかなか厳しいし、防衛省も手足がないのか。県として、あるいは市と協力して、どの範囲に飛散したかと、これはもう直ちに調査し、その範囲の皆さんに対する健康チェックというのは、早期に打っていて、事後で出てきたときに、その対応を誰が責任持つのかということも含めて早急に行動すべきとは思いますがどうなんでしょうか。

○金城賢知事公室長 私、13日に御指摘の認定子ども園ですけども、そこをお伺いした際に、防衛局の職員がいらして2階の窓とか飛散したと思われるところの洗浄をした後、遊具のそういったものも拭き取ったっていうふうなことをお聞きしましたけれども、委員御質問のですね、被害状況等含めて今後の対応の在り方については、関係部局・関係機関とも連携をして、どういった対応が適正なのか含めて検討してまいりたいというふうに考えております。

○瀬長美佐雄委員 市の消防職員が河川からの回収に当たったと。この流れの確認ですが、一義的には米軍が回収すべきという立場で、防衛省の職員が徹底してさせるべき、最後までと思うんですが、どんな対応で市の消防に至ったんですか。

○金城賢知事公室長 先ほども御質問あったというふうに思いますけれども、防衛局から宜野湾の消防当局に対して要請があったというふうに理解をしておりますけれども、委員御指摘のとおり、一義的にやはり米軍がまず第一のその除去の、流出を止めるという責任と併せて施設の提供責任者である本来であれば政府において、しっかりとした対応を取るべきであっただろうというふうには思います。

○瀬長美佐雄委員 回収をお願いしたのか。対応としては、洗浄的に、いわゆる放水で薄めて川の流れに沿って、下流に海にと流す対応の選択。回収自体は、結局ポンプが使えずに手作業で回収した。そのときの防護マスクであるとか、健康被害を防ぐための防護体制とか、物とか、それについては何か確認されていますか。

○金城賢知事公室長 具体的に防衛局から宜野湾消防当局に対してどういった形の対応を求めたかっていうものについてはちょっと今、現時点で把握しておりません。

○瀬長美佐雄委員 PFOSについてはもう既に交換されていたものと。ところが去年の末にもあった、今回も大量に出た。結論的には危険物質がある存在をそのまま見過ごしてきた。これは国の責任もありますが、県としては毅然と、もう有害物質そもそも使ってはならない物質という点では撤去を求めて、県外、いわゆるアメリカに持ち帰れと。こういう強い立場で、この問題の再発防止という点では毅然とした対応を求められると思いますがどうでしょうか。

○金城賢知事公室長 御指摘の件につきましては、県といたしましても、今回の要請においても、早期のPFOS等含まない泡消火剤への切替えを求めているところであり、引き続き御指摘の件について、強く求めていきたいというふうに考えております。

○瀬長美佐雄委員 立入調査を求めています。立入りをして、どんな項目でどの範囲で調べようとしているのか。国との連携でそれは定まっているのか。今回の誤作動を発した、そこの原因究明も含めた対応なのか、どの範囲なのか聞かせてください。

○普天間友好環境企画統括監 今立入申請の中では、水質と土壌のサンプリングを含めて申請しています。ただ、場所的なものっていうのがまだ情報もありませんので、その部分については今後また立入りが実現した際に、改めて要望していくことになると考えているところです。まだ現場のほうが確認取れていませんので。
 以上です。

○仲宗根悟委員長 ほかに質疑はありませんか。
 新垣清涼委員。

○新垣清涼委員 質疑というよりもこれまでの経緯、4月10日、事故が発生しましたね。何時に発生して、米軍から県のほうにあったのか。県にはどこから、そういう情報があったのか。そして米軍はどういう対応をしたのか。防衛局がどういう対応したのか。消防に要請したというのは分かりますけど、時系列に何日の何時にどこからどこに、通報、要請。米軍の行動―米軍なんか新聞報道によると、司令官が来て雨降ったら消えるよと、何かそんなこと言って帰ってるようですからね。ばかにするのにも程がある。県民の健康を何と思っているのか、冗談じゃない。私は普天間基地の近くに住んでるもんですから、昨日のお昼、食事する時間帯にヘリコプターが―CH53が宜野湾市の上空を飛び回っているんですよ、止まない、2時間余り。こういう状況に宜野湾市民は置かれている。それ以外に住んでる人たちはそういうことは分からないかもしれないけど。だから、今回の事故で時系列に整理していただいて、できているんだったら資料提供してほしいんですが。まだであれば、整理してほしいと思います。

○溜政仁参事兼基地対策課長 事故当日4月10日、まず県のほうに、基地対策課のほうには17時47分頃、マスコミから泡消火剤が基地外に出ているという情報がありました。それを受けて速やかに沖縄防衛局及び宜野湾市に県から確認しております。その後、18時18分に沖縄防衛局から一報として、16時40分に漏出事故発生という情報がありました。これはその後で16時45分に訂正されております。18時18分に回答があったと。その後、18時38分にさらに沖縄防衛局から流れ出した泡消火剤にはPFOSが含まれているという情報がございました。その後18時42分には、海兵隊の政務外交部G7の渉外官のほうからも漏出事故が発生している旨の電話が基地対策課のほうにございます。その後当時としては20時過ぎに、沖縄県の基地対策課の職員が現場に到着して、現地の状況を確認。その後21時30分には、私、基地対策課長から沖縄防衛局の地方調整課長に口頭で要請をすると。あと22時頃には中部土木事務所の職員も現場の確認をしているという状況でございます。当日の流れは以上でございます。

○新垣清涼委員 米軍の対応とか、防衛局の対応などについても分かりますか。

○溜政仁参事兼基地対策課長 これも沖縄防衛局から、その当日の対応への回答が来ております。それによりますと、普天間飛行場の外に流出した泡消火剤については、泡が河川のみならず民有地に飛散するなどし、早期に回収する必要があったことから、当局としては宜野湾市及び米軍と調整した上で宜野湾市消防において回収作業を行っていただき、11日までに可能な限りの回収を実施したとなっております。このうち米側は、飛行場の外に関する対応の一環として、飛行場内からのさらなる流出防止のための措置を実施するとともに、宜野湾市が回収した泡消火剤を引取り飛行場内に保管するなど、防衛省及び宜野湾市と緊密に連携していたものと認識していると言っています。また、沖縄防衛局は米側からの連絡後、速やかに現場に職員を派遣し、宜野湾市及び米側と連携し対応に当たったほか、13日も現場で清掃を実施したと。引き続き、宜野湾市及び米側と連携し清掃を含め必要な対応を検討してまいりたいということでございます。

○新垣清涼委員 今の時系列で資料として提供できますか。

○溜政仁参事兼基地対策課長 整理して提供したいと思います。

○仲宗根悟委員長 ほかに質疑ありませんか。

○仲宗根悟委員長 質疑なしと認めます。
 以上で、普天間飛行場からの泡消火剤流出・飛散事故についての質疑を終結いたします。
 説明員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 休憩いたします。
○仲宗根悟委員長 再開いたします。
 お諮りいたします。
 普天間飛行場からの泡消火剤流出・飛散事故についてに係る声明については、休憩中に御協議いたしましたとおり、議題に追加し、直ちに審査を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
   
   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○仲宗根悟委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 普天間飛行場からの泡消火剤流出・飛散事故についてに係る声明についてを議題といたします。
 休憩いたします。
        
○仲宗根悟委員長 再開いたします。
お諮りいたします。
 米軍基地関係特別委員会の意思として普天間飛行場からの泡消火剤流出・飛散事故に関する声明については、お手元に配付してあります案のとおり発表することとし、発表の方法等については、休憩中に御協議いたしましたとおり決することに御異議ありませんか。

○仲宗根悟委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 以上で、予定の議題は全て終了いたしました。
 委員の皆さん大変御苦労さまでした。
 本日の委員会は、これをもって散会いたします。






沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。


 委 員 長  仲宗根   悟