委員会記録・調査報告等

1つ前に戻る



 
米軍基地関係特別委員会記録
 
令和5年 第 4定例会

1
 



開会の日時

年月日令和5年12月4日 曜日
開会午前 10 時 0
散会午前 11 時 8

場所


第7委員会室


議題


1 軍使用土地、基地公害、演習等米軍基地関係諸問題の調査及び対策の樹立(鹿児島県屋久島沖における米軍CV22オスプレイ墜落事故について)
2 鹿児島県屋久島沖における米軍CV22オスプレイ墜落事故に係る意見書及び同抗議決議の提出について(追加議題)


出席委員

委 員 長  照 屋 大 河
副委員長  仲 里 全 孝
委  員  小 渡 良太郎
委  員  島 尻 忠 明
委  員  仲 村 家 治
委  員  又 吉 清 義
委  員  山 里 将 雄
委  員  新 垣 光 栄
委  員  仲 村 未 央
委  員  瀬 長 美佐雄
委  員  比 嘉 瑞 己
委  員  當 間 盛 夫
委  員  金 城   勉


欠席委員

委  員  呉 屋   宏


説明のため出席した者の職・氏名

知事公室長    溜   政 仁
 基地対策課長  長 嶺 元 裕




○照屋大河委員長 ただいまから、米軍基地関係特別委員会を開会いたします。
 本日の説明員として、知事公室長の出席を求めております。
 本委員会付議事件軍使用土地、基地公害、演習等米軍基地関係諸問題の調査及び対策の樹立に係る鹿児島県屋久島沖における米軍CV22オスプレイ墜落事故についてを議題といたします。
 ただいまの議題について、知事公室長の説明を求めます。
 溜政仁知事公室長。

○溜政仁知事公室長 ただいま議題となっております鹿児島県屋久島沖における米軍CV22オスプレイ墜落事故について御説明いたします。
 タブレットに、沖縄防衛局より提供のあった事故の概要を参考として通知しております。
 11月29日午後2時40分頃、鹿児島県屋久島東側の沖合において、米軍横田基地所属のCV22オスプレイ1機が墜落しました。
 乗員8名のうち、本日までに1名の死亡が確認されております。
 県として、亡くなられた乗員の御冥福をお祈りするとともに、御遺族に心から哀悼の意を表します。また、残る全ての乗員が一刻も早く発見、救助されることを心から祈っております。
 次に、今回の事故当日の玉城知事による会見の発言要旨を通知しております。
 知事は会見で、オスプレイについては、今年8月にオーストラリアで3人が亡くなる事故を起こしたほか、立て続けに発生した国内民間空港への緊急着陸など、事故が相次いでおり、危険性が不安視されている中での今回の事故は、非常に残念である旨、述べております。
 同日、知事の会見の後、私から、沖縄防衛局及び外務省沖縄事務所に対し、事故原因が究明されるまでの間は、海兵隊所属機も含めオスプレイの飛行停止を米軍に求めるよう、口頭要請しました。
 次に11月30日に発出した知事コメントを通知しております。
 コメントでは、事故後も県内でオスプレイの飛行が確認されていることや、事故原因が明確でない段階において、捜索救助活動であってもオスプレイを使用することについて重大な疑念を持たざるを得ないこと、事故原因の究明がなされるまでの間は、米軍オスプレイの飛行は停止するとともに、今回の事故に係る捜索救助活動には、オスプレイ以外の機材を使用するよう求めることとしております。
 翌12月1日には、私から再度、沖縄防衛局及び外務省沖縄事務所に対し、改めて事故原因が究明されるまでの間は、米軍オスプレイの飛行は停止するとともに、今回の事故に係る捜索救助活動には、オスプレイ以外の機材を使用することを米軍に求めるよう、口頭要請しております。
 県としましては、引き続き情報収集を行うとともに、関係自治体、関係機関とも連携しながら、適切に対応してまいります。
 以上で説明を終わります。
 御審査のほど、よろしくお願いします。

○照屋大河委員長 知事公室長の説明は終わりました。
 これより、鹿児島県屋久島沖における米軍CV22オスプレイ墜落事故についての質疑を行います。
 なお、質疑に際しては、委員自らタブレットの発表者となり、引用する資料の名称、ページ番号等をあらかじめ述べた上で該当するページを表示し、質疑を行うよう御協力をお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 島尻忠明委員。

○島尻忠明委員 おはようございます。
 委員長からもありましたので、短く質疑をさせていただきます。
 まず最初に、資料の中で米軍より今回の事故は墜落と追加で説明がありましたということで説明を受けましたが、当初確かに国の発表が後でこういうふうに米軍から発表がありましたということで会見がありました。
 どういう経緯でこういうことになったのかということは皆さんは把握していますか。

○長嶺元裕基地対策課長 11月29日に発生したオスプレイの事故について、防衛副大臣は当日の記者会見において不時着水したという発言をしておりますが、その根拠については米側から説明を受けたものであるとしております。
 翌11月30日には沖縄防衛局のほうから昨日不時着水と情報提供をしたが、米側から本日墜落であるとの説明があったの情報提供がなされております。

○島尻忠明委員 これはマスコミ等々で分かっており、皆さんからも説明も受けましたけれども、なぜこういうことになったのかということで、事故当初はいろんな困難もあったかと思いますけれど、今回そういうことでちょっとインパクトがあったものですから、それについて皆さんが把握しているのかどうか――していないならいいですけれど、その件についてお答えをお願いします。

○長嶺元裕基地対策課長 事故の状況についても報道以上の情報を私どもは持っておりませんので、その辺り正確にどのような状況だったのかというところは把握しておりません。

○島尻忠明委員 最後に、このオスプレイはどういう目的で嘉手納基地に向かっていたのかというのは把握していますか。

○長嶺元裕基地対策課長 岩国飛行場から嘉手納飛行場に向かっていたということは承知をしておりますが、その目的については情報はございません。

○島尻忠明委員 以上です。

○照屋大河委員長 ほかに質疑はありませんか。
 比嘉瑞己委員。

○比嘉瑞己委員 今回オスプレイの墜落事故で国内で初めての犠牲者が出るということで、本当に全国民が心配していると思います。
 残された乗員の皆さんが一日も早く安否が確認されることを祈ります。
 それでこの事故をめぐって国の対応を少し聞かせていただきたいのですが、国は米軍にどういった要請をしたのですか。

○長嶺元裕基地対策課長 今回の事故を受けまして沖縄防衛局からの情報提供の内容ですが、11月30日、防衛省地方協力局長が在日米軍司令官に対し、我が国に配備されたオスプレイについて、捜索、救助活動を行う機体を除き、飛行に係る安全が確認されてから飛行を行うよう要請をしたというようなことでございます。

○比嘉瑞己委員 この飛行に係る安全が確認されてから飛行を行うように。これでは、原因究明とか飛行停止というふうにはならないと私は思うんですけれども、県の受け止めはどうですか。

○溜政仁知事公室長 我々としても安全を確認されてから飛行を行うようということでは、やはり県民の不安が払拭されないというふうに考えております。ですので、県としては原因が究明されるまでの間は飛行を停止するよう要請していただきたいということで、政府のほうに申入れを行っているというところでございます。

○比嘉瑞己委員 今回の事故を起こしたオスプレイだって、飛ぶ前に安全確認をされているはずですよね。それでも墜落事故が繰り返されているわけですから、やはりこの原因究明というのがなければ絶対に飛行してはいけないと思います。
 国のこうした弱い要請では米軍は引き続き訓練をしていくと私は思いますよ。実際、その事故の当日も県内各地でオスプレイの飛行が目撃されていますが、県の要請後、米軍のオスプレイの飛行はどのくらい確認されていますか。

○長嶺元裕基地対策課長 木原大臣の12月1日午前中の記者会見の発言になりますが、防衛省が目視で確認している情報として、11月30日夕方の要請以降これまでに海兵隊MV22が普天間飛行場で計10回、嘉手納飛行場で米海軍CMV22が計4回、それぞれ離着陸を確認したという発言がされております。

○比嘉瑞己委員 それ以降も県内各地で、東村、宜野湾市、那覇市の上空を飛んでいますよ。私たち議員のところには、こういった県民の不安の声が届いていますので、県としてもその実態というのは引き続きチェックしていただきたいと思います。
 それでこの安全確認では不十分だというところで、昨年アメリカのカリフォルニアでの墜落事故――ここでは6人が死亡しておりますが、その調査報告書が米軍から出されています。
 この中で、構造的欠陥につながるような報告になっていると思いますが、県はどのように把握していますか。

○長嶺元裕基地対策課長 カリフォルニアでの事故につきましては、ハードクラッチエンゲージメントの発生に関する事象だったということでございますが、この事故に係る海兵隊の報告書では、部品を交換することでハードクラッチエンゲージメントの発生を99%軽減できるというような内容になっております。

○比嘉瑞己委員 この報告書では操縦者や搭乗者には過失はない。人為的ミスの可能性を否定して、機体に問題があったというふうに結論付けたわけです。どんなに部品交換をしても構造的に欠陥があれば、また墜落しますよ。だからこそ、私たち県民は沖縄に配備するときに、オートローテーション機能がないとか、オスプレイの構造的欠陥を指摘して、配備撤回を求めたはずです。
 ですので、今回こういった事故が起きたわけですから、県も飛行停止だけではなく、このオスプレイの撤去を求める立場に立つと私は思いますが、いかがですか。

○溜政仁知事公室長 オスプレイにつきましては、今回の事故のほか、平成28年に名護市安部で墜落する事故を起こしたほか、海外で先ほど委員から御説明がありましたオーストラリアで3人が死亡する事故、あるいは10月にも米国ネバダ州でハードランディングする事故を起こしているということでございます。
 また、今年の9月から10月にかけても普天間所属機が相次いで民間空港へ緊急着陸するなど、安全管理体制に強い疑念を抱かざるを得ず、大変遺憾であるというふうに考えています。
 県としましては、これまで建白書の精神に基づきオスプレイ配備に反対してきており、去る11月17日に軍転協の要請においても配備計画を見直すこと等を求めたところです。
 引き続き米軍及び日米両政府に対しても、オスプレイの配備撤回等を求めたいと考えております。

○比嘉瑞己委員 今回も本当は嘉手納基地に向かう途中で緊急着陸しようとして墜落しているわけですよね。
 県内でも緊急着陸があります。こういったことが本当に事故につながらないかということで県民は不安になっていますので、ぜひその立場を堅持して頑張っていただきたいと思います。
 終わります。

○照屋大河委員長 ほかに質疑はありませんか。
 仲村家治委員。

○仲村家治委員 お疲れさまです。
 まず行方不明の乗組員がいるということで、御家族を含めて大変な心境だと思うんですけれども、今現在、捜索状況――米軍しかりですが、自衛隊、海上保安庁もやっていると思うんですけど、その辺分かる範囲で教えてもらえますか。

○長嶺元裕基地対策課長 報道などでは、海上保安庁ですとか自衛隊などが捜索に当たっているということは承知をしておりますが、正式に確認したところはございません。

○仲村家治委員 報道という話なのですが、例えばこれが民間機とか自衛隊機であった場合でもそのような――報道によるというような、情報収集をしていないように聞こえるのですが、どうなんですか。

○溜政仁知事公室長 失礼いたしました。
 11月29日に私から沖縄防衛局に要請を行ったときに、防衛省として海上保安庁だけでなく航空機を利用した捜索、救難活動を行っているというふうに聞いているという話がございました。九州から人命救助の関係で派遣されていると思うというようなお話がありました。
 翌日12月1日に要請した際は、どのような救助活動を行っているかという話は具体的にはなかったところです。
 以上です。

○長嶺元裕基地対策課長 失礼しました。
 今手元にお配りしています防衛省からの11月30日付の提供資料がございますが、こちらの下の参考のところにございますが、自衛隊の対応ということで、11月29日から陸・海・空の航空機等により捜索、救助活動の実施をしているということで承知をしております。

○仲村家治委員 報道によるとかという言葉はあまり使わないようにして、委員会では自分たちで収集した情報を述べてもらわないと、議員は報道によるとかというのはよく使うけれど、当局がそのような答弁はどうかと思うので、気をつけてください。
 それと墜落したのが鹿児島県ということであるので、防衛も地元に行って知事にも説明をしたということなのですが、地元の知事はじめ、実際にどのようなコメントをしているのかを把握していますか。

○長嶺元裕基地対策課長 地元鹿児島県につきましては、11月30日付で九州防衛局に申入れをしているというふうに承知をしております。
 その内容につきましては、オスプレイの飛行停止、原因究明と再発防止、それから地元への情報提供を求めているということでございます。

○仲村家治委員 最後に、一日も早く行方不明の隊員が見つかるようにお祈りするとともに、地元である鹿児島県の意見を尊重することが第一だと僕は思うので、その辺の地元の意見をなるべく聞きながら、私たちもその辺は応えていかないといけないなと思っておりますので、ぜひ細かい情報収集を今後ともお願いをして、私の質問を終わります。

○照屋大河委員長 ほかに質疑はありませんか。
 山里将雄委員。

○山里将雄委員 少しだけ確認をしたいと思います。
 今回の事故については1人亡くなられた方がいるということで、心からお悔やみを申し上げたいと思いますし、また7人についてはできるだけ早く見つけて救助していただいて、家族の元に返していただくということを切に願うものであります。
 残念ながらまたこういう事故が起こってしまったということで、確認をしますけれども、今回そもそも横田基地から訓練のため嘉手納に飛来するということ、この件については皆さんのほうに何らかの情報提供、あるいは皆さん何かの方法でこのことは把握していたのですか。

○溜政仁知事公室長 米軍の運用について一つ一つ情報提供があるということはないですので、承知はしていないということです。

○山里将雄委員 承知はしていなかったということですね。
 事故は起こったわけですけれど。
 その後の情報でも結構ですけれども、沖縄に向かっていたオスプレイというのはこの1機だけだったのですか。それとも何機かの中の1機が墜落したのですか。

○長嶺元裕基地対策課長 今確認をしているところでございますが、詳細についてはまだ把握できておりません。

○山里将雄委員 そういうふうに、情報がなかなか沖縄県にも届かないという、これは非常に問題だと思うのです。今回は屋久島でという事故になっていますので、県内ではなかったということで、ますます県に対しての情報提供がなされないという可能性があるんですね。しかし沖縄に向かっていた、これ沖縄でもしかしたら事故が起こっていた可能性は非常に大きいですよね。そういう意味でも沖縄県にもかなり影響のある事故であったということをしっかりと防衛局や国に対して主張しながら、情報提供を求めていっていただきたいと思うのです。
 今日、回収した残骸を米軍側に引き渡すという報道がありましたよね。とするとやはり日本側が原因究明について調査もできないという状況になるというふうに報道の中でも表されていましたけれども、この件について先ほども言ったようにしっかりと情報提供を求めていくという意味で県として対応いただきたいと思うのですが、その辺はどのように考えていますか。

○溜政仁知事公室長 日米地位協定17条の関係になるんですけれども、合意議事録というのがございまして、日本の当局は米側の財産について捜索、差押えまたは検証を行う権利を行使しない旨規定されております。
 今回のように事故が施設外や区域外で発生した場合であっても、日本側が捜査・検証することができないという問題があります。当然今回の状況については、国に対して情報を求めるということですけれど、引き続き日米地位協定あるいは合意議事録も含めて見直し、改正については要請をしていきたいと考えております。

○山里将雄委員 これまでもオスプレイの事故、あるいはオスプレイに限らず米軍機の関係する事故等々のときにもほとんど原因が究明されないままにそのままうやむやになっているんですよね。やはりそういうことが続くことが次の事故を招いてしまっている。沖縄の皆さんのところではずっと求めてきたわけですけれども。
 今回本当に大きな事故になりますので、県民の生命・財産に関わる大きな事故だと思っていますので、この辺は毅然と情報提供を求めていく、原因究明を求めていくということに取り組んでいただきたいと思います。
 今回、先ほども言ったように屋久島のほうで事故が起こっていますので、防衛局としての担当主管は九州防衛局になると思うのですが、沖縄防衛局としてはこれにどんな関わり方をしているのか、そこもあまり把握できていないのか、その辺はどうでしょうか。

○長嶺元裕基地対策課長 事故の連絡につきましても、我々は沖縄防衛局から情報提供を受けているところでございます。
 沖縄防衛局としても職員を現地に派遣して情報収集に当たらせているというふうに聞いております。

○山里将雄委員 皆さんのほうから直接九州防衛局へ情報提供を求めるとか、何らかの調整をするとか、そういったことはできないのですか。

○溜政仁知事公室長 求めることは当然できるとは思うのですが、ただ向こうの組織として基本的には沖縄防衛局を通してということになるのかと考えております。

○山里将雄委員 分かりました。
 いずれにしてもしっかりと対応して、県民が安心できるように情報を提供していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 以上です。

○照屋大河委員長 ほかに質疑はありませんか。
 仲村未央委員。

○仲村未央委員 この事故機が嘉手納基地に向かっていたということもあって、非常に地元民、県民は驚愕しておりますけれども。
 この事故の一報というのは、県にはどのようなルートで入ったのですか。

○長嶺元裕基地対策課長 沖縄防衛局からの情報提供につきましては、15時56分に第1報の連絡を受けております。
 詳細は確認中だが、本日午後2時40分頃鹿児島県屋久島沖において米軍オスプレイがレーダーロストしたとの情報に接している。政府としては被害状況の確認を行うとともに、人命救助を最優先に当たる考えであるという内容でございました。

○仲村未央委員 事故の発生場所が県内、県外という場合に、このような事故の通報ルートが定められているとは思うのですが、今回の事故、あるいは県内、県外取扱いについて違いはありますか。

○長嶺元裕基地対策課長 事件・事故の通報体制につきましては、日米合同委員会合意がございますので、基本的には全国どこでも変わりはないと思います。
 ただ今回の事故については沖縄県外での事故でございますので、沖縄県への情報提供については事件・事故の通報体制からとは少し切り離された形での情報提供であるというふうに認識しております。

○仲村未央委員 今嘉手納基地にはCVという機種の所属というのは何機になっていますか。

○照屋大河委員長 休憩いたします。

○照屋大河委員長 再開します。
 仲村未央委員。

○仲村未央委員 嘉手納基地へCVが入ってくるということですけれども、その運用形態、頻度等あるいは使用する部隊等々、どのように皆さん把握をされていますか。

○長嶺元裕基地対策課長 嘉手納飛行場にオスプレイが度々飛来をしてきているところでございますが、令和4年についてはCV22オスプレイは13機飛来をしております。令和5年は11月1日時点で22機飛来をしているのが確認されております。
 このCVについては、嘉手納飛行場にございます353特殊作戦部隊で運用されていると承知をしております。

○仲村未央委員 令和4年、令和5年の比較でもかなり回数が増加傾向にあるという状況ですよね。
 それで今事故後も那覇市、浦添市あたりで目視で確認できるようなオスプレイの飛来があったはずなんですけれども、この辺りは那覇市街地あるいは中南部一帯を飛び回っている今の状況というのは、これは普天間のMVが飛び回っているのか、あるいはこのCVも含めて縦横無尽に飛んでいる状況なのか、この辺りの把握はされていますか。

○長嶺元裕基地対策課長 機種別にどのぐらい飛行しているかというところは把握はしておりませんが、CVについては現在飛行はしていないと承知をしております。

○仲村未央委員 那覇市街地ではCVは飛んでいないという皆さんの確認状況だということで、飛んでいるのは専ら海兵隊のMVオスプレイであるということでよろしいですか。

○長嶺元裕基地対策課長 はい、飛行しているのはMVであろうと考えております。

○仲村未央委員 それと事故後も飛行し続けている状況もあり、現地防衛局から現地米軍に対して、飛行を停止するよう求めたかということについて防衛局のほうにもお尋ねしましたけれども、そこは先ほど答弁があったように、防衛省のほうから飛行に係る安全が確認されてから飛行を行うよう要請しているということで、特に地元同士というか、政府側と現地米軍側との直接のやり取りというのがあるようには聞かれなかったんですけれども、ここは沖縄県としては事故後の対応として、米空軍に対し直接的に、あるいは海兵隊も飛行を停止するよう求めたのでしょうか。

○長嶺元裕基地対策課長 県から米軍に対して直接飛行停止というものは求めておりません。

○仲村未央委員 それはどうしてですか。求めるルートがないのですか。相手につながらないのか。

○溜政仁知事公室長 先ほどから話に上がっているのですが、今回の事故については沖縄県外で起こっているということ。またこの所属機が横田ということで県外の所属ということもありまして、現在のところ米側へ直接要請というのは行っていないということでございます。

○仲村未央委員 ただ先ほどの情報ですと、那覇市街地含めて事故後も住民が目視で十分に確認される飛行がありました。そういう意味では県民感情あるいは不安、こういったMV、CVの違いはあれど、やはりこのような段階で人命も失われているような事故が国内で起こっているときにオスプレイを飛ばすべきではないということは、これは海兵隊も含めて対応を強く要求する必要があるのではないかと思うのですけれども、それはしないのですか。

○溜政仁知事公室長 繰り返しになりますが、事故の発生場所、あるいは所属が県外であるということで、沖縄の海兵隊が直接の原因者ではないということで、要請は行っていないというところでございます。
 今委員のお話で要請した後もオスプレイが県内を飛んでおり、県民にも不安が広がっているという状況でございます。それは我々も承知しているところですので、ここはどのような対応をするかというのは引き続き検討したいと考えております。

○仲村未央委員 ここはぜひ踏み込んだ――従来にも増して強い要求を直接的に伝える必要があるのかなと思いますので、対応をお願いしたいと思います。
 それから2016年に名護市安部で墜落した後というのは、政府として正式に飛行停止をするよう求めましたか。

○長嶺元裕基地対策課長 平成28年――2016年の事故に関しては、沖縄防衛局長が海兵隊のほうに事故に係る原因究明、情報提供、それから安全が確認されるまでの飛行停止を申し入れたと承知しております。

○仲村未央委員 そうだと思うんですよね。2016年の墜落事故――大破をした沿岸での事故の際には、少なからず政府を通じて正式に安全が確認されるまでの間の飛行停止を求めたという経過があって、報道でも見られるように6日後に再開をしたということを含めて情報があるわけですけれども、今回はそれよりもむしろ政府の姿勢というのは後退をしている。つまり、飛行停止を求めたのではなくて、安全が確認されてから飛行を行うようというような、表現も含めて非常に弱々しいものになっている。今回は先ほど来あるように、国内で初の死亡事故ということも含めてあるならば、やはり飛行停止を要求するべき政府として当然の姿勢であるだろうと思うのですけれども、ここはされていないわけですよね。その辺り皆さんはどのように感じていますか。

○溜政仁知事公室長 県としましても、11月30日に私のほうから沖縄防衛局等へ要請し、さらに国のほうの対応がその翌日に安全が確認されてから飛行を行うようにという要請内容の説明がありましたので、それではなかなか弱い――県民の安全・安心を得るということはできないだろうということで、12月1日に再度事故原因が究明されるまで飛ぶなという要請をするよう国に対して求めたところでございます。

○仲村未央委員 それから捜索に関しても違いがあるように見えます。
 先ほど合意議事録で日米地位協定17条に関わる米軍の管理下にある財産、所有するものについての捜索等については日本側が手を出せないと。従来我々が目撃している事故についても普天間の沖縄国際大学であれ、あるいは安部の墜落の状況であれ、直ちに規制線が張られて、そして一歩も現地の当局――こちらからすると警察あるいは海上保安庁やら、そういったところが立ち入るどころではなかったというのが目の当たりにしてきた光景ですけれども、今回はどうも報道等で見ると、墜落場所の漁民や漁業関係者を含めて大破した破片等を拾う姿が見られるわけですよね。あれはどういうふうに理解すればいいのですか。

○溜政仁知事公室長 我々のほうとしましても、周辺の捜査等で漁業者や海上保安庁等が一緒に協力をしているというような報道を見ているところでございます。
 一方、平成28年の名護市安部での事故の際は、米側が規制線を張って中には立ち入れない状況がございました。やはり対応に違いがあるということでございます。
 これについては今後どのような違いがあるのかというのを明確にするよう説明を求める必要があろうかと考えております。

○仲村未央委員 人命最優先でまだ捜索中の状況ですから、救助も含めて緊急性があるということについては本当にそのとおりだろうとは思いますけれども、いわゆる一般的な戦闘機、航空機いろんなものに直接触れると非常に危険が伴うということをこれまで繰り返し言われてきましたし、放射性物質をも含むそういう可能性も指摘されている中ですので、このような曖昧な――海に落ちたから、遠いからとかそういったどういう状況があるからその所有物に触れるのか、規制線が張られるのか、こういったことについても、今公室長がおっしゃるようにぜひ厳に確認をしていただいて、今回のことがどういう理解でこの事態になっているのかというのはしっかりと報告をいただきたいと思います。
 それから、安全確認がされてから飛行を行うようにということの、この安全確認の定義ですけれども、安全確認というのはこれまでもそうだったのですが、米軍が安全と言えば安全と。特に日本政府が関与して事故調査に関して、日米合同で透明性を持って調査に一緒に関わるとか、それを確認するとかということができる体制があるのか、ないのか、そこはどういうふうになっていますか。
 米軍が安全と言ったらもう安全なんですか。

○溜政仁知事公室長 これまでの日本側あるいは日米の対応等を見ると、基本的に米側が安全を確認して日本政府に伝えるという状況になっていると考えております。

○仲村未央委員 これまでの経験上も全くそのとおりだと思うんですよね。米軍が安全だと言ったら、ああそうですかと言って再開を許容するというようなことが繰り返されているから、これまでも全く事故の原因究明――何だったのかということについては、あちらの言いっ放しで終わってきたという。それでこのようななし崩しの運用も含めてずっと続いているという状況ですよね。不時着水と言えば不時着水、墜落と言えば墜落、安全と言えば安全。これ全部日本側が主体的に関わる状況にも、力もないというようなことがこの間の事故の対応ですので、ぜひそこは先ほどの現地米軍当局との――要請もそうですけれども、やはり日本政府に対してもっと主権国家として主体的に関われるような体制づくり、これについてはこのような飛び方――低空飛行、市街地上空、起こるべくして起こったと言われても仕方のないような、非常に危険な運用を我々は目の当たりにしているわけですから、そこはやはり今回の事故も含めて教訓として体制づくりも強く求めていただきたいと思いますがいかでしょうか。

○溜政仁知事公室長 先ほどの捜査の違いだとか、様々な問題、安部での要請の違い等、いろいろな疑問が出てきております。そこも整理しながら改めて国に対して、あるいは日米両政府に対してになるか、検討する必要はあるかと思うんですけれども、そこについては改めて確認するとともに再度要請をする必要があるかと考えております。

○仲村未央委員 以上です。

○照屋大河委員長 ほかに質疑はありませんか。
 小渡良太郎委員。

○小渡良太郎委員 二、三点、時間もないので端的に確認していきたいと思います。
 今議論を聞いていて少し疑問に思ったところから先に聞きたいと思います。
 この事故はもちろんそうなんですけれども、まずは今までの事故等に関して最終報告書とかというのはしっかり把握されているのか。事故がどのような状況で起きて、どういう原因があってこういう事故になったというのは、恐らく米軍はそれぞれの事故においてちゃんと報告書をまとめて公表しているはずなんですけれども、それら一つ一つについて知事公室がちゃんと把握をしているのか。我々は事故が起きたときは議論をしますけれども、その後どうなったかというのはなかなか議論しないというところもありますので、そこの部分を把握されているのか教えてください。

○長嶺元裕基地対策課長 平成10年以降でございますが、これまでに航空機の墜落13件、それから緊急着陸後の機体炎上1件の計14件において調査報告書が提供されております。

○小渡良太郎委員 できればそれぞれ――今回の事故もそうなんですけれども、起きたときの状況または経過報告だけではなくて、最終的にどのような結論が出されたかというのも、ぜひ米軍基地関係特別委員会で今後は説明をしていただきたいなと。実際、先ほどから言いっ放しという話が出ていたんですけれども、どのような形でやられているかということをしっかり把握することが――我々は事故防止のための委員会ですから、そこも必要になってくるかと思いますので、これは今後の対応としてお願いいたします。
 もう一点、これも重要なことだと思うのですけれども、先ほど島尻委員からも質疑があった点で、米軍の事故機――当該機が移動中だったのか、それとも訓練中だったのか、それについて当局は把握をしていますか。

○長嶺元裕基地対策課長 飛行経路が岩国基地から嘉手納基地ということで情報提供されておりますが、訓練だったのか移動中だったのかという詳細については把握はしておりません。

○小渡良太郎委員 先ほど公室長からも答弁があった内容で気づかされたんですけれども、事故機は所属は横田、事故が発生した場所は屋久島沖ということで、両方とも県外という形になるわけであります。
 訓練をした後に嘉手納に移動するつもりだったのかというのも――飛行経路がどうであれ、我々沖縄県議会の米軍基地関係特別委員会が議論をするべき事故なのかどうかというのが、ここのところをしっかり把握をしていただかないと、なかなか厳しいと。よそのことを勝手に議論するという――情緒的には理解はできるのですけれども、県民の関心も高いですし、このオスプレイに関してはどこのものであっても我々は議論したいというのは――状況を把握したいというのは、私の思いでもあるのですけれども、ただやはり公式にそういうことをやるべき状況なのか、段階なのかというところについては、ここのところが非常に重要になってくるかなと、沖縄に関わりがあるのか。
 ですので、引き続きこれもどういう状況だったのかということをしっかり把握できるよう努めていただきたいと思います。
 最後、米軍機の事故ですけれども、事故後の米空軍の対応がどのようになっているのか。たしか飛行停止、運用停止になっていると思うのですけれども、運用停止の中身とか、もし把握していれば教えてください。

○長嶺元裕基地対策課長 CV22については今飛行はしていないという情報がございますが、それがいつからいつまでなのかといった詳細についてはまだ把握できておりません。

○小渡良太郎委員 これも他の委員からもあったように、事故の原因が究明されるまでという形になろうかとは思うんですけれども、いつまでなのか、どのような形での運用停止という状況なのか。
 CVとMV、また海軍のCMVは一応同じオスプレイではあるんですけれども、運用の仕方も全然違うというところにもなりますので、委員会の中でも疑義が生じていますから、この違いとかもしっかり把握した上で、なぜこのMVは飛行停止しないのかというところも担当課があるわけですから、そこら辺の状況照会というところもぜひやって、いろいろと教えていただきたいなと思います。なければ別にそこは要求しないんですけれども。違いも含めてなぜ対応がちがうのかというところも――教えてもらえるかどうかは別として、確認だけはしていただきたいと。
 あと、CV22の飛行停止がいつまでなのかということも分かり次第教えていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上で終わります。

○照屋大河委員長 ほかに質疑はありませんか。
 當間盛夫委員。

○當間盛夫委員 すみません、残り時間ちょっとお願いします。
 根本的に今度墜落した空軍のCV22と海兵隊のMV22は何が違うのですか。空軍、海兵隊が持っているだけの違いなのですか。

○長嶺元裕基地対策課長 機体については同じ機体でございますが、空軍のCV22については特殊作戦時の使用を主な用途として想定した機体であるため、MV22オスプレイにはない地形追随装置などを装備していると承知しております。

○當間盛夫委員 アメリカの国務省のほうでは今回事故を起こした空軍のCVは飛行停止という部分で、海兵隊のMVに関してはしっかりと点検をする中での飛行ということであるのですが、機体は同じようなもので、どうしてその違いがあるということを皆さんは認識しているのでしょうか。

○溜政仁知事公室長 我々としても基本的な機体の構造は一緒であるので、米軍のオスプレイについては海兵隊あるいは空軍にかかわらず飛行停止をすべきだと考えております。
 なぜ空軍だけかということについては、こちらのほうへ十分な説明はないということでございます。

○當間盛夫委員 今回横田から岩国経由で嘉手納に向かっているということで、先ほどの仲村未央委員からも嘉手納基地のものがあるのですが、嘉手納基地にはこのCVは配備されていないという認識でいいのですか。

○長嶺元裕基地対策課長 嘉手納基地には配備されておりません。

○當間盛夫委員 基本的に配備はされていないけれども、継続的に今年度に入っても22回の飛来があったということではあるのですが、嘉手納基地で配備されていないということであれば、皆さんもっとしっかりと国に訴えるなりの方法を取るべきだと思いますし、今回も不時着水という部分がアメリカのほうから墜落と言ったら墜落になると。安全と言ったら安全だと、仲村未央委員からもあったことからすると、我々からすると日本は米軍の配下にあるという認識でいいのでしょうか。

○溜政仁知事公室長 県としましても、安全が確認されてから飛行をするというような要請ではなくて、原因が明確になるまで飛行を停止するよう求めてほしいということを要請しております。国としてもぜひ県民の不安を踏まえた対応をしていただきたいと考えております。

○當間盛夫委員 以上です。

○照屋大河委員長 ほかに質疑はありませんか。

   (「質疑なし」と呼ぶ者あり)

○照屋大河委員長 質疑なしと認めます。
 以上で、鹿児島県屋久島沖における米軍CV22オスプレイ墜落事故についての質疑を終結いたします。
 説明員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 休憩いたします。

○照屋大河委員長 再開いたします。
 お諮りいたします。
 鹿児島県屋久島沖における米軍CV22オスプレイ墜落事故についてに係る意見書及び同抗議決議の提出については、休憩中に御協議いたしましたとおり、議題に追加し、直ちに審査を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○照屋大河委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 鹿児島県屋久島沖における米軍CV22オスプレイ墜落事故についてに係る意見書及び同抗議決議を議題といたします。
 議員提出議案として意見書及び抗議決議を提出するかどうかについて、休憩中に御協議をお願いいたします。
 休憩いたします。

○照屋大河委員長 再開します。
 意見書を提出することで調整されましたので、文案については後日委員各位に案をお配りいたします。
 また文案及び提案方法等の協議については後日の委員会で改めてお諮りいたします。
 以上で、予定の議題は終了いたしました。
 委員の皆さん大変御苦労さまでした。
 本日の委員会は、これをもって散会いたします。






沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。


 委員長  照 屋 大 河