委員会記録・調査報告等

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文教厚生委員会記録
 
令和3年 第 4定例会

6
 



開会の日時

年月日令和3年7月8日 曜日
開会午前 10 時 2
散会午後 5 時 0

場所


第4委員会室


議題


1 医療について(中部病院における院内クラスターの発生について)
2 県立病院で発生した大規模クラスターの真相究明並びに新型コロナウイルス感染症対策の在り方に関する決議の提出について


出席委員

委 員 長  末 松 文 信 君
副委員長  石 原 朝 子 さん
委  員  小 渡 良太郎 君
委  員  新 垣 淑 豊 君
委  員  仲 里 全 孝 君
委  員  照 屋 大 河 君
委  員  比 嘉 京 子 さん
委  員  瀬 長 美佐雄 君
委  員  玉 城 ノブ子 さん
委  員  喜友名 智 子 さん
委  員  上 原   章 君


欠席委員

なし


説明のため出席した者の職・氏名

知事    玉 城 デニー 君
 副知事  謝 花 喜一郎 君



○末松文信委員長 ただいまから、文教厚生委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会所管事務調査事項医療についてに係る中部病院における院内クラスターの発生についてを議題といたします。
 本日の説明員として、知事の出席を求めております。
 ただいまの議題について、知事の説明を求めます。
 玉城デニー知事。

○玉城デニー知事 ハイサイ グスーヨー。皆様、おはようございます。
 このたびの県立中部病院における新型コロナウイルス感染症のクラスター発生については、県民、医療関係者をはじめ、多くの皆様に不安と御心配をおかけしたことについては深くおわびを申し上げます。
 また、お亡くなりになられた方々に心から御冥福をお祈りいたしますとともに、御遺族におかれましては謹んでお悔やみを申し上げます。
 コロナの収束が見えない中で、自身や家族の感染リスクを抱えながらも県民の命を守るため全力で取り組んでおられる医療関係者、医療従事者の皆様には、改めて心より敬意を表するものであります。
 今回の事案は、県立病院におけるクラスター発生時の公表基準がなかったことや、それについての本庁内での情報共有の在り方に問題があったと認識をしております。そのため病院事業局では、医療従事者や患者が安心できるように県立病院において発生したクラスターの公表の基準を定めたところであります。また、私からは、去る7月4日の拡大幹部会議にて、県立病院におけるクラスター発生についての情報共有の在り方の見直し、そして連携体制の強化、全庁における情報共有の欠落がないようにしっかり取り組むことなど、関係部局に指示をさせていただきました。
 県立病院におけるクラスター発生について今後は、県民への情報提供をしっかり行い信頼を得られるよう努力するとともに、引き続きコロナ感染拡大防止に全力を挙げて取り組んでまいります。
 議員皆様の御協力、御理解よろしくお願いいたします。

○末松文信委員長 知事の説明は終わりました。
これより、中部病院における院内クラスターの発生についてに対する質疑を行います。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 仲里全孝委員。

○仲里全孝委員 知事、今日の委員会に対して出席に賜り心から感謝申し上げます。
 まず知事のほうにちょっと確認させてください。知事は7月4日の記者会見で責任の所在を問われました。そこで当然、知事である私に責任があると述べています。玉城知事は責任があるというふうに表明しているのに対して、責任の取り方について、まあ中身についてですね、詳細を教えてください。

○玉城デニー知事 先ほども申し上げましたが、今回の事案については県立病院におけるクラスター発生時の公表基準がなかったことや、それについて本庁内での情報共有の在り方に問題があったと認識をしております。県立病院におけるクラスター発生について、今後は病院事業局内にコロナ担当を配置し、クラスターの発生状況、フォローを行う。発生した場合はその後の経過の追跡、病院との相互情報を共有すること。それから、保健医療部と連携を強化し、必要に応じ病院事業局、保健医療部など関係する部局で会議を開くこと。それから、対策本部会議ではクラスターが発生した場合には県立病院の報告書とは別の報告書を作成し、注意を喚起することなどなど、このように密に連絡を取り合うことについて私から連携体制の強化を図るよう関係部局に指示をさせていただきました。そのような事務運営の在り方については、やはり私にもしっかり監督する責任があるということを感じている次第であります。

○仲里全孝委員 知事、私が確認しているのは、知事は明確に記者会見で当然知事である私が責任を取ると言ったんですよ。私が問うているのは、行政の在り方だとか行政の改善策だとかは問うていません。どう責任を取るんですかと。答弁をお願いします。

○玉城デニー知事 やはり行政の長として、私のコロナウイルス対策本部長としての役割は、新型コロナウイルス感染症対策を的確かつ迅速に実施することであるというように考えております。今回の場合には、そのような迅速な対応について情報共有のそごなどがあったということを認めております。ですから、今後そのようなことがないようしっかりと対策を講じていくことも私の責任の一つであるというように考えております。

○仲里全孝委員 知事、最高責任者として今回の事態を把握しているのにもかかわらず、最高責任者が部下に指示はしていなかったんですよ。私が言っているのは行政の改善策だとか在り方を問うているわけじゃないんですよ。最高責任者であるトップが公にマスコミを通して責任を取ると言っているんですよ。その責任をどう取るか、県民に教えてください。

○謝花喜一郎副知事 病院事業局、そして保健医療部の担当をしている謝花でございます。先ほど知事から責任についてお話がございましたが、私も担当副知事として今回の件については重く受け止めております。
 まず、責任のお話ですけれども、やはり責任ということについてはとても重い言葉だと認識しております。やはり地域行政の長として、その長を支える副知事としてはどういったことでこういった問題が起こったかというのをしっかり考えないといけないと思います。この問題が起きてから私もいろいろ考えました。私自身も6月10日に文書を見させていただいておりますけれども、現場からですね。ただ、そこの見出しのみに頭が奪われてしまって、コロナの院内感染について認識が十分じゃなかったということで本当に今反省しております。
 やはり我々が対応するためには、情報、それをしっかり取らないといけない。その情報の共有の在り方が十分じゃなかったというのがまず今回のことの発端だと思っております。ですから、先ほど知事が述べたような形で、情報共有の在り方とかそういったものをやらないといけない。我々が責任を取るためにはしっかりと報告、そういったものを受けて我々が認識して三役で議論を行って、これをこういうふうにしましょうという対応を取ることが重要なんですが、その部分が重要ではなかったということがまず一番の問題点だと思っております。そういったことを含めてしっかりと対応することが、まずは今の時点で必要なことだと思っております。

○仲里全孝委員 今回の委員会は最高責任者として知事の出席要求に対して、知事が自ら我々と問題解決をするために出席されているんですよ。私は副知事に問うていないですよ。今副知事の中身を見ると、副知事も怠慢じゃないですか。なぜ最高責任者にその事情を説明しないんですか。それを受けて、玉城デニー知事は県民に責任を取ると言っているんですよ。副知事に問うてないですよ。我々が言いたいのは、行政の在り方とか行政の改善とか言ってないですよ。51名の感染者、17名の死亡者が出ているんですよ。それに最高責任者である玉城デニー知事は責任を取ると言っているんですよ。その責任を説明してくださいと。どう責任を取るんですかと。お願いします。

○玉城デニー知事 委員からの責任のありようについての御質問をいただいておりますが、私は県の長として全体を総括し、そのような報告なども受けながらそれぞれ担当副知事、担当部局長に的確に県政運営に資するよう、それを監督するということの責任を持っているというように自覚をしております。ですから、その問題や課題を解決するに当たっては、まずどこに問題があり、それを解決するための手続をどのように行うべきかということを明確にし、それを法令を遵守し業務を徹底していくということについて、しっかり監督をすることが私の責任であるというように考えています。

○仲里全孝委員 知事、最高責任者が、どの業界においてもトップが部下に指示をしないといけないんですよ。指示をしましたか。先ほど謝花副知事がもう中身を話していますよ。トップの最高責任者が指示をしてないんですよ。再三と思うんですけど私が言っているのは、行政の在り方だとか改善策は求めていません。知事が7月4日の記者会見で、当然知事である私に責任がある。先ほども謝花副知事から、責任の重きは大事ですと、重いですよと自ら発言していますよ。どう責任を取るか説明してください。
 
○玉城デニー知事 今回のコロナの関連する問題については、繰り返しになりますが、情報の共有が欠けていたこと、そこにそごがあったことが最大の問題点であります。しかし、病院の現場では懸命に患者に対応していただいている方々がいるという状況に対して、私たちが配慮が足りなかったということも強く反省をしなければならないというように思っています。ですから、県民に対して大きな不安と心配をおかけしたということで、今後このようなクラスターの発生についての県民への情報提供をしっかり行い、信頼を得られるように努力をする。そのことに努めていくということを繰り返しお話をさせていただいております。今後の取組について、現場の懸命な努力が軽んじられることがないよう、当局として懸命に努めてまいりたいというように考えております。

○仲里全孝委員 玉城知事は責任を取らないつもりですか。繰り返し繰り返し行政の在り方、行政の改善策、繰り返し言うけど、責任は取らないつもりなんですか。

○玉城デニー知事 繰り返しになりますが、やはり行政の長として問題点を明確にし、それを改善にするための取組を確実に行っていくこと、そのような問題に対するリカバリーを監督をするということが非常に重要であろうというように思っております。

○仲里全孝委員 どこのリカバリーですか。監督放棄したじゃないですか。指示をしなかったじゃないですか。トップの責任者として部下に指示をしましたか。何の指示もしていないですよ。行政のトップですよ。皆さんは沖縄県の行政のプロフェッショナルでしょう。トップが指示をしないからこんな問題点が出たんですよ。それに対して知事は自ら責任を取ると言っているんですよ、県民に対して。

○玉城デニー知事 行政の業務にとって一番重要なこと、それはその部署内での情報の共有及び関係する部局間の情報の共有であるというように常々考えております。今回の事案はその情報共有についての認識が非常に足りなかったということを痛感している次第であります。よって、そのようなことが今後起こることがないようにしっかりと監督を務めていくということを述べさせていただいております。

○仲里全孝委員 私は答弁もらいたいわけですよ。そういうことでお願いします。知事、どう責任取るんですか。

○玉城デニー知事 県政の行政の長として、そしてまた預からせていただいておりますコロナ対策本部の本部長として、それぞれの部局担当においての責務がしっかりと果たせていけるように監督に努めてまいりたいと思います。

○仲里全孝委員 私の質問に対して、委員長、知事の答弁は定かですか。何回も何回も繰り返し言っているんですよ。
 先日、沖縄県の医師会の要である高山医師が辞任しました。昨日、私マスコミ報道を見ると医師会の宮里副会長、専門家会議を辞任されています。辞任されているんですよ。なぜ玉城知事が県民に対して責任を取ると言っているのに、何で責任を取らないんですか。私の質問はそれですよ。

○玉城デニー知事 繰り返しになりますが、県民の負託を受けて県知事としてその行政全体を監督し、もって県民の暮らしにしっかりと貢献していく、県政の発展に務めていくということが私の責務であろうと認識しております。

○仲里全孝委員 知事、私は行政の在り方とか、再三言うんだけど責務の在り方とか、それは聞いてないですよ。知事が自ら責任を取ると言っているものですから、ましてや県民に記者会見を通じて、委員会が5日に予定しているものを4日に設置して責任を取ると言っているんですよ。謝花副知事が責任というのは重いということでしょう。自ら知事が言っているんですよ。責任を果たすと責任を取る、大きな違いがあるでしょう。私全然質問してないですよ、皆さんに行政の在り方とか改善策だとか。知事は自ら責任を取ると言っているんだから、どういった責任ですかと。県民に示してください。

○玉城デニー知事 私が7月4日の記者会見で申し上げましたことは、今回のような事案が我々にとってもいわゆる情報共有がしっかりできていなかったということの猛省をしっかりしないといけないということが私の認識です。今回の責任は県知事としての私にもちろん責任がありますが、まず公表の基準というものが明確でなかった。それが病院の現場も大変だったでしょうし、我々もほぼ連日病院からの報告が届いておりますが、内容については精査する時間、ゆとりがなかったということもそういう状況が重なってしまったのだと思います。改めてどのように現場が県庁のそれぞれの受持ちの現場として情報の伝達、共有をしっかりしなければ、我々も対策を十分に取ることができなくなるおそれがある。私から改めて部局にその指示を出した次第ですということで、述べさせていただきました。

○仲里全孝委員 答弁になってない。答弁させてください、委員長。
 私が言っているのは、知事の今の説明は、行政の在り方、多分今回に関しては行政の怠慢ですよね、これ。上司に報告しているわけですから。上司に報告しているにもかかわらず、その問題点に指示をしていないんですよ、副知事も知事も。だから自ら当然知事である私に責任があると言っているんですよ。責任を取ると言っているんですよ。そこを県民に示してくださいと言っている。委員長、整理してください。

○末松文信委員長 知事、的確な答弁をお願いいたします。

○玉城デニー知事 先ほども私のコメントを申し上げました。責任があるということで、責任の所在を記者会見の場でも私は認めておりますので、その責任の取り方をどうするかということについては、私はやはり県の長としての監督、今回の問題点を洗い出して、それを改善していくこと、そのことを県民にしっかり説明し、不信や不安を招くことがないように努めていくことというように考えております。

○仲里全孝委員 皆さんが考えている責任を取るといったら、定義を教えてください。何ですか。責任を取ると言っているのに、副知事が責任の重みは大変ですよと。責任取らないんですか。取らないんだったら取らないで答弁してください。繰り返し繰り返し、行政の改善とかそういったことを私問うてないですよ。これまで委員会で集中審議しました。中身も確認取っています。上司に報告しているんでしょう。トップである知事がその改善策を指示してないんですよ。

○謝花喜一郎副知事 仲里委員の質問は、7月4日の記者会見でのこと、責任という言葉だと思いますが、記者からの質問は、今回のことに関して病院と県とどちらに責任があると考えているか教えてくださいという御質問に対しまして、もちろん県知事としての私にも責任がありますというお答えをしております。その責任のことを先ほど来、答弁させていただいているということでございます。
 責任を取るというような御質問だと思いますけれども、この責任を取るということにつきましても、県民の負託を受けた行政の長としてしっかりと監督をしていくというような答弁をしておりますので、御理解いただければと思います。

○仲里全孝委員 何で謝花副知事が答弁するんですか。同じ考え方ですよ、謝花副知事も、私も。今日は沖縄県の行政のトップ、沖縄県のリーダーが内容を説明する。この責任の取り方はどうですかと、集中審議をこれからやっているんですよ。なぜ謝花副知事が答弁するのか、知事が答えたことに対して。
 以上です。

○瀬長美佐雄委員 お願いします。知事、どうも出席ありがとうございます。
 県立中部病院で5月から6月にかけて感染症の大規模発生において、入院患者、看護師など51名がウイルスに感染し、17名もお亡くなりになられたと。この事態は本当に重く受け止めなければならないというふうに思います。この感染者、亡くなられた患者、家族の皆様に対して、医療従事者の心情を考えると本当に心が痛む。御冥福をお祈りするとともにお見舞い申し上げたいと思います。
 知事として、この事態をどう受け止めるのかと。やっぱり自ら治療に当たっている皆さんは力及ばずという部分でとても残念な思いと、あるいは感染によって亡くなられたという意味では、罪の意識も含めて、おわびの思いも含めて頑張っているという、そういった思いに、やっぱり早くそういった思いを払拭して厳しい職場の環境を整えて、そこに専念するという環境を整える必要もあろうかと思います。率直に知事の思いというのを伺いたいと思います。

○玉城デニー知事 このたびの県立中部病院における新型コロナウイルス感染症のクラスター発生については、本当に病院の現場で懸命に医療に当たっていただいている皆さんも一生懸命頑張っている中、私どもの情報の共有の不手際があったことで不安と、そしてそういう医療現場に対する、何というんでしょうか、重い責任を負わせるようなことになってしまったのではないかということを考えると、改めておわびを申し上げ、そして今後そのように懸命に頑張っていらっしゃる現場が決して疲弊することなく、軽んじられることなく、懸命にその職務に務められるよう努力をしていくこと、そのための改善をしっかりと行っていくということが、先ほど来申し上げておりますが、私たちに求められる責務であるというように認識をしております。
 ですから、今後はその情報共有の在り方などを含めて全庁的に問題点をしっかりと捉え、それを確実に改善をさせていき、私どもの情報の共有と、そして現場の医療行為などがしっかり県民に届くように支えていくということを改めて私の責務として務めていきたいと思います。

○瀬長美佐雄委員 やっぱり今必要なのは、クラスターをもう絶対に起こしてはならないということと、医療現場のスタッフを全面的に支えるという県の姿勢が現場に届くことではないのかなと思うんですね。それで必要な対策もスピーディーに打つということが、仕組みの構築も含めて必要かと思います。実際に県立中部病院は文字どおり感染症対策の中心も担い、コロナでは重篤者を受け入れると。命を守るという取組をやっている中で起こった事態、心を痛めているだろうと思います。院長もそう言っていました。そういった面ではやっぱり現場に赴いて、その労もたたえ、今後もしっかりと力を合わせて乗り越えていくという思いを知事として、やっぱりリーダーシップというのであればチムグクルの通った関わりを、ぜひ現場に赴くということも求められているんじゃないでしょうか。どうでしょうか。

○玉城デニー知事 今後も適切な時期に現場に赴いて、医療現場の方々とも率直に意見交換をする。そういうことも努めてまいりたいと思います。

○瀬長美佐雄委員 事は明確に、この間、長時間質疑の中で明らかになったと思いますが、ちょっとこのクラスターの公表について、若干確認をしたいと思います。1つは公表基準がなかったんだということで中止されたと。それは分かりました。ただ、やっぱり事の重要性に鑑みて、病院事業局としての対応は適切ではなかったのではないかと私も思います。そういう意味では、病院事業局長の見解を伺います。やっぱり公表すべき判断があったわけで、すべきだったということじゃないかと思います。どうなんでしょうか。

○末松文信委員長 休憩いたします。

   (休憩中に、委員長から今日は知事に対する質疑のため、質疑対象を変更してほしいとの指示があった。)

○末松文信委員長 再開いたします。
 瀬長美佐雄委員。

○瀬長美佐雄委員 知事にこのことについての相談がまずあったのか、記者会見をやるかやらないかという点で、その確認をさせてください。

○玉城デニー知事 記者会見を行うということについては、私には報告はありませんでした。

○瀬長美佐雄委員 報告ない以上、対処はかなわないと思うんですが、知事としてはこういう事態についてはやっぱり積極的に公表すべきだというふうに思っているのか、現場はそういう判断をしたので仕方ないということなのか。どちらなんでしょうか。

○玉城デニー知事 今般、公表基準も策定をし、その記者会見も行っているということも承知しております。ですから、今後も公表基準に基づきマスコミ等に公表するということに努めていくべきであろうと思います。やはり病院当局の判断において行われてしかるべきであったであろうと思います。

○瀬長美佐雄委員 情報共有の点でいうと、気になるのは、クラスターの公表自体はされています。ただ、クラスターが拡大中で、それに対する認識が問われると思います。感染拡大中ということをやっぱり三役にしっかりと認識させる、あるいは認識を受けるような状況じゃなかったのかどうか、やっぱり改善点としては今後こういうことがあってはならないという点で、知事としてはどういうふうな指示をし、対策を練ったのかというのを伺いたいと思います。

○玉城デニー知事 私がまず最初にこの報告を受けたのは6月3日のコロナ対策本部会議で、中部病院における院内感染13人がいますという報告を受けました。その後、6月14日のコロナ対策本部会議で中部病院における院内感染により、クラスターですね。それによって診療制限の延長を報告するということで報告を受けております。連日のコロナの陽性の感染者ですとか数値の変動ですとか、そういうことについては私のほうに必ずその状況が毎日上がってまいりますが、しかし、このクラスターの状況については私は病院事業局と保健医療部のほうで情報共有がなされているものというふうに認識をしておりましたので、そのような詳しい状況については把握をしておりませんでした。ですので、今般そのようなことがないように病院事業局にクラスター担当を配置し、情報の共有化が図れるようにということで指示を出したところであります。

○瀬長美佐雄委員 今回、高山ドクターの公表基準がなかったということで、高山医師として専門的な知見が豊かでとても大事な役割を担っていたと思われます。―その今回のことを受けて、彼の果たしてきた役割を今後もきっちりとその場も保障し、そういった役割を担えるということが―今感染拡大が東京などでは顕著ですが、5波は必ず来ると言われているあのシミュレーションとか予測とか、疫学的に発しています。そこら辺の状況を踏まえて、今後のそういった感染対策、防ぐ上でどんな陣容で対応していくのか伺います。

○玉城デニー知事 高山委員が先般専門家会議にて委員を辞任するということで発表されたわけですが、感染症の専門家として県内におけるコロナウイルス感染防止対策の企画立案に流行の初期から携わっていただきました。クラスターの施設における感染拡大の防止の指導、宿泊療養施設の立ち上げと運営体制の構築、それから訪問診療体制の構築など、多大な貢献をされてきたというその御功績に本当に心から感謝を申し上げたいと思います。
 しかし、なお高山医師については疫学統計解析委員会、これはいわゆる専門家会議の下部組織ですが、その委員会の委員、そして沖縄県保健医療部の主幹としても引き続き職に当たっていただくということになっておりますので、引き続き感染症の専門家としての立場からの御意見、御助言などもいただけるものというように認識しております。

○瀬長美佐雄委員 今回、院内クラスターが拡大中だということは病院当局は保健所にも連絡して、その対策は保健所もやるということで取り組まれたかと思います。ところが、第2次、3次というところでは、その情報がなかったと。1つは、その当時の急感染拡大爆発状況で、日常業務に本当に疫学調査に追われていて、それがこなせなくてたくさん控えていたという実態もあったようです。知事としてはその状況の下で、やっぱり保健所機能を維持し、あるいは強化し対応するという点で、今後その状況を踏まえて、あるいはその状況の認識を踏まえてどう強化していくのかというのが問われるかなと思いますが、知事としてはどうでしょうか。

○玉城デニー知事 確かにおっしゃるように病院の現場での医療が逼迫した状態に伴い、保健所での業務についても一時滞りがあったということを保健医療部からも報告をいただいております。そのため今後県立病院でクラスターが発生した場合は、コロナ対策本部会議において定例の報告とは別にしっかりと報告をさせていきたいということ。それから、保健医療部はまず保健所からその情報を得た上で我々と共有をするという体制を取っていますので、これからは保健医療部と保健所、そして病院事業局と県立病院、この4者がそれぞれ有機的に情報共有ができるような仕組みを構築していくこと。さらには、これまでも様々な形で手だてを講じてはおりますが、保健所のその業務の逼迫についての人員の派遣等、必要な対応を今後も取っていきたいというように考えております。

○瀬長美佐雄委員 以上です。
 ありがとうございました。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 石原朝子委員。

○石原朝子委員 よろしくお願いいたします。
 今日の委員会、この状況は本定例会本会議において、6月30日、自民党会派の照屋守之議員の一般質問からスタートしたことについては、知事のほうは認識されておりますでしょうか。

○玉城デニー知事 委員おっしゃるように、そのような状況にあったと思います。

○石原朝子委員 その際、6月30日の時点では知事のほうは中部病院のクラスターを御存じであったということなんですけれども、なぜ本会議の場において知事が正式な答弁等はされなかったかなと思っておりますけれども、そのときはどうして答弁のほうは中部病院のクラスターの件に触れなかったんでしょうか。

○玉城デニー知事 クラスターについては病院名を伏せて総括情報部から公表をしているということで、答弁をさせていただいております。

○石原朝子委員 その一般質問の中では照屋守之議員は納得された答弁はいただいていないと思っております。その一般質問を機に、今回こういった形の委員会を開いている状況ではありますが、私は今回この死亡された17名の皆様の遺族の思いになると、県はすぐに公表して、おわびをして、対応策を取るべきだったと思いますが、知事としてはどのようなお考えだったんでしょうか、その時点で知っているにもかかわらず、しっかりとした答弁をなさらなかった責任というのは。

○玉城デニー知事 その際に、クラスターは5名というように発表しておりますが、死亡者の数については発表していない―クラスターからの死亡者という形では発表はしておりません。ですが、その死亡者の中の全体にクラスターと関連するという方が6名含まれているということで発表しております。

○石原朝子委員 この人数は、いつ知事のほうは把握されたんでしょうか。今日ですか。

○玉城デニー知事 その際の答弁で、その数を確認いたしました。

○石原朝子委員 対策本部の本部長である知事のほうに細かな死亡者の人数等がなかなか情報として共有できないというのは本当に問題だと思います。この数字ではないんですよ、12名とか。1人の命なんですよ。命を数字と数で考えていらっしゃるのではないでしょうか。本当に貴い命なんですよ。そこら辺、知事のほうは、もしその中に自分の家族や親族がおられた場合はどう思われますか。お答え願います。

○玉城デニー知事 私は、委員おっしゃるように単なる数字という意味での形で亡くなられた方を捉えたことはありません。結果的にその数はこのような数までなってしまっているということについても、非常に心痛の思いでありますし、お一人お一人の報告に関しては、私のほうにも亡くなられた方の報告は適宜に報告を受けております。ですから、それぞれの方々の懸命に対応してこられた現場の皆さん、御家族の方々の思いへも、私として深くその思いを致すということが大切であろうということは認識をしております。

○石原朝子委員 7月4日の記者会見の中で知事のほうから、病院から様々な報告は届くが、その内容を精査するゆとりがなかったという釈明をした記事がございました。知事、ゆとりがないのは玉城知事だけではないんです。本当に現場の職員、病院当局なんかは家族と十分に過ごすこともできないまま、日夜患者を救うべく献身的に尽くしています。現場の医療者や職員たちは、知事のその記者会見の弁を聞いて本当にこれまで献身的に頑張ってきた職員一人一人、医療関係者の皆さんはすごくがっかりしておりますし、やる気を失ってしまいました。これまで本当に県民の命を救おうと頑張ってきた県庁の職員、そしてまた医療関係者、そのような何気ない一言で職員のやる気と誇りを傷つけてしまったことに対しまして、知事はどのようにお考えでしょうか。

○玉城デニー知事 今回のコロナ感染クラスターの事案に関して申し上げますと、私も対策本部でるるその報告は病院事業局長から受けておりましたが、細かな点については総括情報部、病院事業局、それぞれが所管の立場においてしかりと対応をしているものという認識でおります。ですから、この間、我々が病院の現場を支えるためにどのようなことがあったのかということについては、病院の現場も逼迫している状況であった、あるいは保健所においても業務が非常に矢継ぎ早の対応に難渋していたというふうなことは、我々もそのことについてもっと力を注ぐべきであっただろうというふうに思っております。ですから、それが今回のこの事案から見る、私たちが本当に現場の方々を支えるためにしかるべき情報を共有し、その情報に基づいて対応していくことの重要性を改めて認識をさせていただいたという思いであります。

○石原朝子委員 知事の思いや認識だけでは、やはり県民と職員、現場の医療関係者の信頼関係が本当に取れなければ、この145万余の県民の命を守ることはできないと思っております。しっかりとした対応をしてくださるようお願いしたいんですけれども、これまでの知事の記者会見で述べている責任をどのような形で取っていくのか、いま一度、答弁のほどお願いします。

○玉城デニー知事 私の行政としての責任は、先ほど来申し上げておりますとおりしっかりと問題を把握し、それを改善するために迅速に業務を進めていく、そのために必要な手だてを講じるということの監督をしっかり行うということです。さらに言えば、それぞれの現場の方々、医療現場の方々、保健所の現場の方々の御苦労に対してもどのようにそれを支えていくことができるかということに常に気配り、心配りを忘れずに職務に取り組むということを改めてしっかり遂行してまいりたいと思います。

○石原朝子委員 分かりました。
 以上です。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 喜友名智子委員。

○喜友名智子委員 お忙しいところ御出席ありがとうございます。
 手短に幾つかお尋ねをさせてください。これまでコロナ対策の情報というのは、どのような形で三役で共有されておられましたか。

○玉城デニー知事 コロナの対策については、総括情報部から連日新型コロナウイルス感染症対策、警戒レベルの判断指標の状況、そのほか必要な資料の提供があり、なお、それについて厚生労働省や政府とのいろいろなやり取りがあった場合には、都度そのような報告も受けております。

○喜友名智子委員 今回、中部病院のクラスターを公表するに当たって、今回県当局から出された、いわゆるアウトプット、解決策というのが県立病院でのクラスターの公表基準というものだと今理解しております。17名の方たちの、少し言葉はきついんですけれども、命と引換えにできたこの公表基準ではないかというふうにも私思います。できればこのような公表基準、重大な事態が起こってから出すのではなくて、先手先手で出してほしいというのが私の意見です。今後のことを考えたときに、県立病院だけでもクラスター対策でもないというのが、県が考えるべきコロナ対策、本当に幅広いと思います。水際対策やPCR検査の拡充、経済面でいうと協力金の給付の在り方、緊急事態宣言やまん延防止重点措置の指定要請など本当にいろんな課題があるんですね。それぞれで対応基準を県がつくらないと部局が動けないという状況は、実は変わりはないんではないかと私は思っています。この点、今まで県の対応はほぼ国の基準に沿った内容での対応、なかなか県独自の対策というところに至っていないんではないかという意見が県民の多くが抱えているものであると思います。こういったコロナ対策の全体像、戦略を考えるのは、今の県組織ではどこの役割なんでしょうか。

○玉城デニー知事 県立病院における新型コロナ感染クラスター発生時の公表基準については、いわゆる個人情報の保護等々についてのそういう公表基準について明確な基準がなかったために、今回その基準を定めさせていただきましたが、コロナ対策については保健医療部、総括情報部がその主管部局となっておりますが、しかしこの間、例えばPCR検査の拡充ですとか、あるいは様々な水際対策やワクチンの接種の推進についても都度総括情報部と協議をしながら、必要な部局にはまたさらに支援をいただいて県独自でさせていただいていますので、国のものに基づいてという部分もありますけれども、県独自で行っているということもありますので、そこは県の基準の判断で進めているということであります。

○喜友名智子委員 今回は県立病院でのクラスターが発生したことを速やかに県民にしっかり伝わるような、全体像が伝わるような形で公表できなかったというところに端を発していると思います。
 以前、県のコロナ対策について、情報公開をやったら黒塗り資料が出てきたと大々的にマスコミで放送されました。あのとき三役で何か対応したことがありましたら教えてください。

○玉城デニー知事 そのような情報の提供については、重なる資料の中から個人が想定されるということの部分については、そこは個人情報保護の観点から発表を控えるということもありますが、委員おっしゃるいわゆる黒塗りの資料以降、私からは提供できる、公表できる情報はしっかり公表するべきであるというような指示を出しております。

○喜友名智子委員 これは明確に知事からちゃんと指示があったという理解でよろしいですか。

○玉城デニー知事 私から保健医療部長に指示を出しました。

○喜友名智子委員 では、ちょっと時間も限られていますので最後に。従来よりコロナ対策というのはやはりイレギュラー、緊急的な対応が多いですので、通常の県のオペレーション部門だけで担当するのではなくて、例えば知事直轄の医療チームをつくって、別の指示系統が必要ではないかというアドバイス、私も少しさせていただいたことはありますけれども、提案を受けたことがあるかと思います。これまでは、まずは今のコロナが収まってからと。落ち着くタイミングを待って時期を見計らっていたと思うんですけれども、今この時点になって、今の県の体制のままでコロナ対策の指示系統、これは十分に回るのかどうか。作業のボリュームも通常以上を超えていますし、非常に専門的な部分も多く入ると思いますので、今後こういった点について県の体制についてはどのように今お考えでしょうか。

○玉城デニー知事 まず、今般のクラスター関係の事案については、情報の共有と、その情報に基づく対応の改善についてまず指示を出したところであります。今後、これまでもそうでありますが、今現在はずっとコロナウイルスの感染拡大を防止すること、水際対策で食い止めること、PCR検査を拡充していくこと、そしてワクチン接種についても市町村のワクチン接種を補完し、なおかつエッセンシャルワーカーにもワクチン接種の加速化を図れるように取り組んでいることなどなど、現状においては非常に今の段階で何か機構を新たにするということについては、もうしばらくコロナウイルスの感染状況ですとかワクチン接種の獲得状況ですとかを見計らいながら、その適切な時期には必要な体制の構築を行ってまいりたいと考えております。

○喜友名智子委員 今と同じ質問を副知事にもお尋ねいたします。

○謝花喜一郎副知事 同様でございます。

○喜友名智子委員 以上です。
 ありがとうございました。

○末松文信委員長 時間も経過しておりますけれども、ぜひ簡潔にお願いしたいと思います。
 ほかに質疑はありませんか。
 上原章委員。

○上原章委員 お願いします。
 知事にお聞きします。今回の中部病院のクラスター、多くの県民が本当に県に対する不信というか、何でこのクラスターが1か月余りも公表されなかったのか、当初5人、しかも病院名は公表しないという。それから1か月たち、先ほど来知事にも3日の時点で中部病院で13人が感染している、30人の濃厚接触者がいると。そういった院内の情報はあるにもかかわらず、記者会見も行われないということが本当に残念です。それで知事にお聞きしますけれども、私は本当にぎりぎりのところで6月8日に医療企画監が中部病院を訪問して、院長、副院長を記者会見を決定したという中で、そこでしっかり県の、私は明らかにすべきだったのかなと思っております。これがなぜできなかったのか。知事の率直な御意見をお聞かせ願えますか。

○玉城デニー知事 まず、本来であれば公表基準がしっかりと設けられ、病院においては適切にその情報が公表されるということが本来の方向性であっただろうというように認識をしています。この間、なぜできなかったかというと、病院事業局と中部病院との間にコミュニケーション、いわゆるやり取りにそごがあったというように聞いておりますので、私からこのコミュニケーション不足をしっかり改善するよう、情報共有の在り方の見直しなども含めて今後の連携体制の強化を図るよう指示をしたところであります。

○上原章委員 病院側は6月1日の時点で公表をやりましょうと。そしたら病院事業局より現時点では時期尚早と言われたと。そして8日に記者会見がまた決定したわけですけど、11日に記者会見をやるということで進んでいたのが、この10日の医療企画監からの院長に宛てたメール、これは御存じですか。

○玉城デニー知事 見ております。

○上原章委員 その中で、一生懸命コロナを診療している病院、院内で起きたクラスターが公表によって過剰にマスコミに取り上げられると中部病院だけでなく他のコロナ協力病院も努力が報われないと。私は逆に協力病院に本当に申し訳ない。こんなメールで県立病院の本当にとりでであるコロナの対策の最前線で、本当にしっかり県民に発信をすべき。このメールで私はもう隠蔽としか思えないんですよ。いかがですか。

○玉城デニー知事 私どもとしてはこのようなやり取り、決して隠蔽というような考えは毛頭なかったわけでありますが、しかしこの間、公表されるような基準を早く設置するように努力をする必要はあったであろうと思います。

○上原章委員 この基準についてなんですけれども、高山先生は確かに9日の時点で国の基準の中では公表という一つの状況が―ただ、その後高山先生の思いは、早く県の基準をつくって、しっかり県民にいち早く発表する体制をつくってくれとおっしゃっているんですよ。それから3週間もたって、その基準もつくっていない。ましてや、この51名という院内感染が多くなる中でも県民は全く知らないということがずっと起きているんですよ。どうですかね。何でこの基準が3週間もつくられていなかったんですか。先ほど知事は基準が大事だという割にはどうですか。

○玉城デニー知事 委員おっしゃるように、しかるべき基準の内容、提案についても私どもも保健医療部、病院事業局、まあこの場合には中部病院との関わりですから病院事業局になるわけですが、その事態をしっかり受け止め、医療従事者や患者が安心できるように、その県立病院で発生したクラスターの公表基準について積極的にサポートをする必要があったであろうというように思います。

○上原章委員 知事、全国は、特に公立病院、県立病院、大事なそういうクラスターについては、本当に残念ですけど起きたときには早めに公表しているんですよ。神奈川では神奈川県立病院、明確な基準はないが、診療制限はなくてもクラスターが発生する場合は正確な情報を積極的に公表すると。他県の担当者も基準が必要かどうか考えたこともないと。僕はそうだと思うんですよね。一日一日本当に命に関わることが起きている中で、県に基準がないからといってこんな1か月も発信できなかったのは私は理解できません。
 副知事が6月10日にメモを頂いたと。タイトルしか見ていなくて中身を見ていないと。こんな理由というか、もう言い訳にもならないと思うんですよ。その任命した知事、副知事を病院担当副知事としてやっていただいている、私は謝花副知事にも本当は聞きたいんですけど、今日は知事の御意見ですから、任命責任も本当に大きいと思うんですよ。その情報が三役にも伝わって、この記者会見の中止にも関与したというのが、中部病院の病院長の意見もあるんですよね。本当に残念なんですけど、知事、この記者会見の中止については全く知らなかったとさっき言っていましたが、本当ですか。

○玉城デニー知事 記者会見については全く関与しておりません。

○上原章委員 今日は多くの県民が何でここまで公表ができなかったか、その意味で副知事も同席していますので、謝花副知事、メモを見てその感染がここまで広がっているというのは分からなかったと。これは本当ですか。

○謝花喜一郎副知事 今言い訳にもならないというお話がありましたけれども、私は見出しを職員が読んで、受け取って、ああそういうことだなと。また後ろを見て県立中部病院からのこういった診療制限の文書を見て、そういう通知が来たんだなという認識はありました。ただ、この問題が起こって改めて見ましたら、下のほうに41名という数字があったということで、私自身がもっとしっかりこの1枚の報告についても丁寧に対応すべきだったというふうに今反省しているところでございます。

○上原章委員 改めて聞きます。この10日の件、11日の翌日、記者会見が行われる予定だったと。1日前の10日にそういったメモを頂くわけですけど、副知事もこの記者会見が中止になる、この病院事業局と県立中部病院とのメールのやり取りも全く認識なかったですか。

○謝花喜一郎副知事 10日に頂いた報告書には診療制限についてのもの、先ほど下のほうに41名という数字があったことについては反省の弁を述べさせていただきましたが、それ以上のことはございませんでした。ですから、今のように中部病院と病院事業局間で公表のやり取りをしているということ、事実、そのもの自体、存じ上げておりませんでした。

○上原章委員 もう一点、最後に。知事、今回これだけの公表ができなかった。今県内のクラスターは何件発生しているか分かりますか。250を超えています。その中で何で県立病院だけがこれだけ公表が遅れたんですか。ほかもそういう事例があるのか、県民はこの数字を信じていいのか、本当に今回のことで不審がっています。お答えください。

○玉城デニー知事 県においては、ほぼ連日、総括情報部がブリーフィングを定時に行っておりまして、そのブリーフィングにおいてクラスターの報告については行っております。ただ、行う場合には施設名を公表せず、関連づけられるような名称で、その名称と数ということの発表をしているということを私も認識をしております。

○上原章委員 知事、先ほど私全国の責任ある県、公立病院等の取組を考えると、この11日の記者会見は、もしその時点で知事がクラスターがここまで拡大していることを知っていれば中止にしていましたか。

○玉城デニー知事 6月10日の時点で中部病院がホームページにクラスターを公表しているということもありますので、恐らく中止をするということはなかったかもしれません。しかし、それは病院側の判断によってそのようなことになったというように受け止めています。

○上原章委員 締めます。今日の本当に知事のお答え、私は残念です。病院の判断を尊重しますと。最高責任者ですよ、知事は。これだけの感染、亡くなった方がいる中で、病院が判断したことを私は認めるみたいな、責任者は知事だと思うんですよ。これだけのクラスターが県、もしくは自分が責任のある県立病院で起きたときに、病院がこの記者会見を何度もやろうとしている中で、あのメールのやり取りでストップがかかったとおっしゃっているんですよ。それを病院の、もしくは事業局の責任、これはおかしいと私は思います。知事も副知事も、この点はこれからもいろんなことが起きる中で、結局現場に責任を負わせることはやめてほしいと思います。終わります。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 比嘉京子委員。

○比嘉京子委員 貴重なお時間、ありがとうございます。
 先ほどから多くの質問がなされております。私は今回知事にお伺いしたいこと、それから望みたいことを幾つかお話ししたいと思いますけれども、知事は責任はあるとおっしゃっていて、その責任の取り方として、やはり県民の負託を受けている者としてこれから再発防止に全力を挙げるという、そういうお考えで決意をされているんだろうというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。

○玉城デニー知事 私は県民に負託を受けた者として、県政運営が滞ることのないよう公平性、公正性、透明性をもってその職務にしっかりと務めてまいりたいというように認識しております。

○比嘉京子委員 今回の件に関しまして私は、大きな決意を持って再発防止ということをしっかりと全庁を挙げて取り組むという姿勢が求められていると思いますが、いかがですか。

○玉城デニー知事 そのようなことについても7月4日に拡大幹部会議を開き、全庁で今回のことの再発することのないように、情報の共有と組織のそれぞれの連携の在り方について確認、点検をし、さらにはその現場を支えるということにおいてしっかり力を尽くすようにということで指示を出した次第です。

○比嘉京子委員 それで今回の問題点について先ほどから質疑があるわけですけれども、やはり情報の共有の在り方、関係部局との連携の在り方、ひいてはいわゆるコミュニケーションのそご等が出てまいりましたけれども、私はそれだけでは説明がつかないというふうに思っています。それはなぜかといいますと、取るべきところの決断といいましょうか、判断、そのことが明確にされていないというふうに思うからです。例えば県立病院を担う病院事業局におきましては、6病院で院内感染が起こるという想定をまずしていたかどうか。その中においてクラスター発生も予測できていたかどうか。それを基にしてこのコロナが始まって1年以上がたっているわけですから、そういう危機管理的な想定をしっかりやった上で公表基準を設けていなかったということ、これは非常に大きな問題だと思いますが、いかがでしょうか。

○玉城デニー知事 病院事業局でも病院長会議など必要な会議については適宜行われているというように報告を受けておりますが、クラスターの予測というのは非常に難しいものもあるだろうと思います。しかし、一番やはり大事なことは、委員おっしゃるとおり、このコロナの対応は私は危機管理の対応が必要であるということは常々対策本部会議でもそのように発言をさせていただいております。ですから、このコロナ禍にあって命の不安、経済の停滞、教育の遅れなどなど、様々な形で県民、国民、世界的にもそのような貴重な時間が奪われているということは本当に危機的な対応こそが重要であるということを日々認識を新たにさせられているという状況です。ですから、その危機管理の対応として全庁を挙げてしっかり取り組むよう、るる私からも指示を出させていただいています。

○比嘉京子委員 その危機管理の問題はもちろんのことですけれども、こういう事態が発生したときに、この時期に公表しようという段取りがなかったという、いわゆる現場からは2回にわたって公表すべきだと、会見を開くべきだと意向があったのにもかかわらず、どこでそれが遮断をされたのかということは明確にしなければならないと思います。そのことを考えますと、やはりもちろん厚労省においてもこのような事案についての公表基準はなかったわけですけれども、保健医療部としては厚労省の公表基準に基づいて様々な公表をしているわけですけれども、ここはやっぱり私は局の責任においてなされるべき公表基準の在り方、つくり方、そして公表の在り方の判断、決断、そのことが今問われていると思いますが、知事はいかがですか。

○玉城デニー知事 私としてもこの公表に在り方においても現場が困惑することのないよう、当局としてしっかりと連携をし、サポートをすることが必要であり重要であったというように認識しています。

○比嘉京子委員 やはり責任の所在といいますか、判断の所在、そこを今回はしっかりと庁内で洗い直してほしい、洗いざらいしてほしいと思っています。この件に関して責任の所在を曖昧にしたり、それから宙ぶらりんにしたり、そういうことをするということは、今この現場において疲弊をしている人々にとっては非常にこれは迷惑なことです。
 ですから、このことを踏まえてお願いをしたいんですけれども、まず県事業局がしっかりと県立病院が疲弊しないようにサポートしていくということを求められているんだろうと思うんですが、知事いかがでしょうか。

○玉城デニー知事 確かにおっしゃるとおり、県立病院をしっかりと支えていく、そのためには病院事業局のみならず、保健医療部、保健所、それから県立病院と関係部局間がしっかり連携をすること、情報を共有すること、その体制を常に点検をしながら、情報の漏れがないかということも確認ができるような、そういう体制を取るべきであるというように指示を出しているところであります。

○比嘉京子委員 最後ですけれども、今回の件で様々な問題点が表面化していると思うんです、庁内でも。どこに不備があるのか、どこに問題があるのか。なぜかというと情報の共有が一方方向だけで、例えば病院からの情報が総括情報部に全部寄せられているんです。これだけの回数寄せられているのにもかかわらず、それが6月3日以降載っていない。ということは危機管理上一方通行だけではなく、幾つかのフォローの情報の管理の在り方が必要ではないかと。これは一つの事例ですけれども、今回の大きな根幹をなしているところです。保健所も一時出さなくなって、そういうようなことで起こっていることでもあるわけです。ですから、全く隠蔽の意思がなかったというんであれば、私はやっぱりこの危機管理的な情報の一本化であるがゆえに起こった問題であるならば、それを複線を持って臨むであるとか、それからもう一つは、このコロナ対策のオペレーションの在り方、先ほど少し喜友名智子委員も言いましたけれども、私は今の体制に何らかの体制の改善なり強化なり、何らかの方策が必要ではないかと考えているものです。この考えに対して御意見を伺って終わりたいと思います。

○玉城デニー知事 現在、コロナウイルス感染症対策に全庁を挙げて取り組んでいる中、総括情報部の情報の共有と公表の在り方、それから県立病院をはじめそれぞれの現場としっかりと各部局がつながり、部局間が情報共有する中で常に課題に対して真摯に連携する姿勢を示していく。県民の皆様にはそのように県庁に信頼をお寄せいただくことができるよう、しかるべきときにまたその体制の再構築なども含めて取り組んでまいりたいと思います。

○比嘉京子委員 ありがとうございました。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 小渡良太郎委員。

○小渡良太郎委員 知事、御出席ありがとうございます。
                                少しだけ質疑を引き継いで知事に確認をさせていただきたいと思います。会見の中で知事に責任があると、自らお話をいたしました。仲里委員の質疑の中でも責任を取るという答弁をしっかりしているのをお聞きしました。この責任というものの主語というか、私が知事の答弁を聞く限り、本部長の責任を果たすためにこういうことをやります、ああいうことをやりますということはお聞きできました。でも、起こった事態に対する責任をどう取るかという部分に関しては一切お答えがいただけていない。今回の中部病院クラスターに関して、その起こった事態に対する責任を今のところ取られているのは高山医師だけなんですよ。知事、この起こった事態の責任というものをどう考えているのか、まずお聞かせください。

○玉城デニー知事 私は県知事として県民の負託を受け、県政運営の長として県民の生活、県政の発展、そして様々な分野に係る業務を総括する、監督をするという意味での役割を与えられております。ですから、その県政の中にあってそれぞれの部局がしっかりと機能できているだろうかということも確認をしつつ、情報の共有をしっかりと図り、もって様々な県民県政のための、県政発展のための取組へと邁進するということが私の一番大きな役務、役割と責任であろうと思います。

○小渡良太郎委員 そんなことは聞いていないんですね。
 知事、この起こった事態の責任は誰がどのように取るのかと。知事が取られないんだったらそのほかの方々に責任を取るべく指示を出すのが適切だと思います。どのようにお考えですか。

○玉城デニー知事 今回の中部病院のクラスター関係については、繰り返しになりますが情報の共有にそごがあったということ、そしてその取組については、私どもがその認識が欠けていたということについてしっかりと改善をするための取組を私から指示をしたということであります。

○小渡良太郎委員 知事、起こった事態の責任という話をしています。語  分かっていますか。17名も亡くなっているんですよ、このクラスターのおかげで。51名も感染しているんですよ。公表が遅れたことでそれを知らずに働いていた看護師がいるという話も聞いています。知らずに病院に通院をした、診察に行ったという患者さんがいたのも聞いています。17名も亡くなるようなクラスターを発生させて、その公表が遅れたことでどういう責任を取るんですか、その起こった事態に対してのと聞いているんですよ。どうでしょうか。事態を軽く見ていないか。

○玉城デニー知事 私たちは決してその事態を軽く見ているわけではございません。病院当局においても懸命な処置を施すとともに、そのほかの患者さんに対しても適切な医療を提供するために懸命に努力をしておられたと思います。しかし、私たちがこのクラスターの問題について情報の共有がなされず、結果時間がかかってしまったこと。そのことについて私たちが猛省をし、それをどのように改善していくことができるのかということを明確にして、現場の方々の医療現場を支え、県民の信頼によって県政を運営していく、コロナウイルス対策に当たっていくということが重要であろうというように認識する次第です。

○小渡良太郎委員 改善は当たり前なんですよ。再発防止策を講じるのも当たり前。やって当たり前なんですね。やって当たり前のことしか今知事は言っていない。起こった事態の責任を誰が取るのか。事業局長ですか、院長ですか、保健医療部ですか、誰ですか。誰だと考えているんですか。

○玉城デニー知事 県政運営に当たっての責任は私にあると思います。

○小渡良太郎委員 その起こった事態の責任をどう取るかということを先ほど仲里委員はさんざん聞いたわけです。でも、やって当たり前のことばかり話をして、再発防止に努めますと。当たり前なんですよ、そんなことやって。17名亡くなったクラスターが発生をして、その公表が6月30日まで一月以上もずれ込んでいるという事態の責任をどう取るのか。今お考えがないんだったらしっかりと考えて県民に示してくださいよ。今考えていないということ自体が無責任だなとは思いますけど、しっかり考えて改めて、今答えられるんだったらお答えいただきたいですし、そうじゃないんだったら次の質疑に移りたいと思うんですが、知事どうでしょうか。

○玉城デニー知事 今回の事案でお亡くなりになった方々及び御家族の方々の御心痛を深くお察し申し上げます。そして今回の事案については、県立病院におけるクラスター発生時の公表基準がなかったこと、混乱したこと、病院事業局、保健医療部、あるいは保健所などとの情報共有の在り方などに問題があったものということを私どもは深く認識をし、そういうことがあってはならないということで改善に向けて全力を尽くしていくということを県知事として取り組んでまいりたいと思います。

○小渡良太郎委員 トップはいざというときに責任を取るためにあるんですよ。責任の所在が曖昧なままって先ほども誰かが答弁していたじゃないですか。明確にしてしっかり責任を取る。最終的には知事が責任を取ると。まず責任の所在を明確にして、しっかりここは調査をして、誰にどのような責任があったのか、その責任をどのように取るのか、後ほど御報告いただきたいので次の質疑に移ります。
 先日の集中審議の中で玉城中部病院長より、三役の方から地域における影響が大きいことを考えると公表は控えるべきだと伝えられたという答弁がありました。このことをメディアも大きく報道していますので、もちろん知事も当たり前に御存じだと思うんですが、この見解は誰の考えで誰によって院長に伝えられたものなのか、今お分かりであればお答えください。

○玉城デニー知事 私はそのことについては関わっておりません。

○小渡良太郎委員 関わっていたか関わっていないかは聞いていません。この見解は誰の考えで誰によって院長に伝えられたものか、そういったものを―知事、月曜日に集中審議をやって、本日知事を招いての審議を行っているんですけれども、その間に誰かに聞き取りをしたとか調査をしたとか、そういった事実はありますか。

○玉城デニー知事 我々が何かそのようなやり取りをしたということはございません。

○小渡良太郎委員 私自身、この責任の所在を明確にしていくという観点からいうと、このことは今回の問題において、まさに知事が会見でおっしゃっていた情報共有の在り方というのをしっかりやっていくためには最も重要な要素だと、事柄だというふうに捉えています。答弁が出ているんですよ。はっきりと。知事はその点、重要だと考えていないんですか。

○謝花喜一郎副知事 玉城院長の答弁ですが、やっぱり上の三役の誰からか、地域における影響が大きいことを考えるとこの公表を控えるべきではないかと伝えられたということですということを言っているんですが、これが伝えられたということなのか、伝えられたというふうに聞いて自分は受け取っているのか、これははっきりしません。この機会に申し上げますと、先ほど知事からはそういったことはありませんというお話ししておりますが、私からもそういった、まず玉城先生とお話をしたこともございませんので、このことに関して。ですから事実はないということを、調査していないのかということがございましたので答弁させていただきました。

○小渡良太郎委員 いや、伝えられたとありますから、別に謝花副知事が直接話したことがあるないとか関係ないと思うんですけど、質疑のやり取りの中で院長から明確に、三役の方からと。三役からという話がありました。私は事業局長とのやり取りの中でこういう指示があったと思っていたものですから、三役ってどういうことですかというやり取りをして、議事録も今手元にあるんですけれども、その上ではっきり―私自身もそのときの質疑、鎌をかけるような質疑をしました。それについては院長に対して今でも申し訳なく思っています。しかしながら、あのとき院長は言いにくそうに消え入るような声で、それでもはっきりと三役という言葉をおっしゃっていたんです。答弁で出たことに関してそれが事実かどうかというところ、もちろん私は事実だと思っています。それについて三役というのは曖昧ですから、今知事はそうじゃない、謝花副知事もそういうことを言ってないというんであれば、ここにいない照屋副知事という話になるのかなというふうに思います。もしそうであるんだったら、やはり責任の所在を明確にする意味で、また再発防止、県民に対する信頼回復という部分をしっかり図る意味でもこれは明らかにしないといけないですから、照屋副知事の質疑も必要になるかもしれませんので、参考人招致を後で求めたいなというふうに思うんですが、質疑はそのまま続けます。
 病院がメールを見ても、その後の答弁をさんざん聞いても、病院は公表を望んでいた。公表に関しても記者会見というやり方以外に県内2紙の取材を受けるという形でも、そのやり方だったら公表基準にも抵触しないんじゃないか。そういうやり方でやっていいかというメールのやり取りもありました。でも最後のメールとか会見内容、議事録等々をつぶさに見ていくと、病院側はやりたいという話をしているんですが、事業局側のメールが半分脅しとも取れるような、圧力をかけているような、そういった内容で止めようとしていると。その後、電話をして最終的に中止が決まったと。この電話のやり取りの中で三役の意向とかというのが玉城院長に伝えられたんじゃないかなというのは、マスコミもそういう予想をしていますし、私もそう考えていますし、いろんなネット上の情報を見てもそう考えている人が非常に多いというのはあります。
 そういった部分でやはり誰だったのかというのは、この問題を正しく理解をするために、17名も亡くなったクラスターのこの問題というのをちゃんと解決に導いていくために、三役の―この地域における影響が大きいことを考えると公表は控えるべきだと言ったのは誰なのかということを明らかにするのはとても重要だと、先ほども申し上げましたが、言っています。これがやっていませんやっていませんという話になったら、じゃ院長がうそつきという形になるんだと思うんですけれども、そういう形の話をしているんですか。

○謝花喜一郎副知事 私も今回の問題、ここは大事だろうということで議事録も起こさせて持っておりますが、玉城院長は小渡委員から、内部のもっと上から指示があったと聞いています、具体的に名前も出ていますという御質問に対して、院長は、確かに面談の中で直接話したわけではないが、三役とかそこから直接受けたわけではない。確かに、だけど医療技監と面談する中で云々と言っていて、私がこれを読むと、三役から直接受けたわけではないと明確におっしゃっていると思っております。その後、小渡委員は局長に対して三役からそういう意向を受けたということですねというようにありまして、我那覇局長は一切ありませんというように答弁しております。

○小渡良太郎委員 だから直接受けたと言っていないよと今私質疑しているじゃないですか。誰が伝えたのと。誰がその意向を聞き取りをして、誰が院長に伝えたのかということを聞いているんです。

○謝花喜一郎副知事 ですから、今回新たにメールの公表などもさせていただいておりますけれども、玉城院長とのやり取りのメールもやっておりますけれども、三役に報告しますということがありますけれども、三役の報告というのはいわゆる本部会議での報告ということでございまして、このことに関して三役がそもそもやり取りをしているという事実は、私は報告書を受けていませんし、知事も受けておりません。ですから、ここは何らかの認識に行き違いがあったのかなというように考えているところです。

○小渡良太郎委員 地域における影響が大きいと言っていると言っているんですよ。だから公表を控えるべきだと。そんな面談でどうこうとかじゃないんですよ。もう時間が私だけで20分も使ってしまっているのでこれで終わりにするんですけれども、ここの部分、ちゃんと明らかにしないと、このままだったら中部病院の玉城院長がうそつきだと。集中審議に臨んでうその答弁をしたというような形で皆さんはおっしゃっている。私はそれは保身にしか聞こえません。明らかにしません。玉城院長は何か言っているかもしれないけど、私たちは知りません。そういう姿勢が今回の公表が遅れるということにもつながったんじゃないですか。

○謝花喜一郎副知事 私どもは一度も玉城院長がうそをついているとかそういう発言もしておりませんし、考えてもおりません。やっぱりこの問題はコミュニケーション不足だったということだと思っております。やはり日々日夜、夜遅くまで本当に24時間体制で働いている方々のことを思うと、この問題についてはしっかりとやはり知事も副知事も病院局長も保健医療部長も、現場がいかに仕事をしやすいかということを常に考えながら対応すべきだろうということを考えているわけでございまして、そういった意味合いにおいて責任は知事にあるということで、知事はいろんな対応を今後取るというようなことも今答弁をさせていただいているところでございます。

○小渡良太郎委員 知事、この件のことが事実なのかどうか、関係者たくさんいます。玉城院長もそうですし、中矢代企画監もそうです。しっかり調査をしてこの事実に関してしっかり明らかにしてください。事業局長は集中審議の答弁の中で、三役の関与はなかったと言っていますけれども、会見ではそこはよく分からないと言っているんですよ。答弁も二転三転しています。しっかり調査をよろしくお願いします。
 以上です。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 新垣淑豊委員。

○新垣淑豊委員 今日はお忙しい中、お越しいただきまして誠にありがとうございます。
 ちょっと知事に確認したいことが幾つかありまして、今回の新型コロナに関してですけれども、新型インフルエンザの対策行動計画等々、それを基準としていろんな計画をつくっていらっしゃるかと思うんですけど、それプラスアルファもあると思いますけど、そのことについて知事は、この行動計画についてはもちろん把握されているという認識でよろしいですか。

○玉城デニー知事 はい。もろもろ報告を受けております。

○新垣淑豊委員 行動計画の主要6項目というところで、情報提供・共有という部分があります。6月3日に報告を受けてから、この中部病院の件で公表しないのか、何かおかしくないのかということは思いませんでしたか。

○玉城デニー知事 今回の経緯をもう一度確認しますと、6月3日に私はコロナ対策本部会議で中部病院における院内感染13人の報告を受け、総括情報部ではその日に5人ということで公表をしております。ただし、病院名は伏せた状態で。

○新垣淑豊委員 そうです。もちろん起こったよというのは分かりますけれども、県立病院で発生したことに対して、ここはしっかり発表するべきじゃないかということに関して思いませんでしたかということです。

○玉城デニー知事 公表のいきさつについては私情報は持っておりませんでしたが、総括情報部がクラスターが発生したということについて公表したということは認識をしております。

○新垣淑豊委員 例えばこういった大きなものであれば、多分報道等々もしっかりと内容が公表されていれば出てくるわけですよね。今回もそうです。だから、県立病院がこういったクラスターが発生したということに対して、あれ、何も出てこないね、これ何かちゃんとしっかりと対応されているかって、私なら思うんですね。そのことについてどう知事は捉えて、その後何か指示はなさいましたか。

○玉城デニー知事 その間のことを今思い起こしてみますと、6月3日、6月14日に対策本部会議で私は報告を受けているわけでございますが、その間、やはり着実にその対応については病院事業局と病院の現場で対応に当たっていただいているものというように思っておりました。

○新垣淑豊委員 実は私、先ほど県のホームページから対策会議の議事概要をちょっと取らせていただいたんですけれども、5月31日の会議には宮古島の案件がクラスターの事例として載っておりました。だけど3日については、何かいっぱい発生していますけれどもというような内容で、詳細が書かれていないんですね。だからどういうふうに本部会議で発表されたのか、それがなぜその議事概要に掲載されていないのかということについて、この情報の管理というのはどうなっているんでしょうか。

○玉城デニー知事 まず県の新型コロナウイルス対策本部会議では、総括情報部から感染状況のるる報告を受け、その後で病院事業局からの県立病院の報告、さらには文化観光スポーツ部からTACO、NAPP等における状況の報告等あります。その報告の中で病院事業局長から、中部病院の入院患者数、院内で13人が感染、30人が濃厚接触で隔離をしていること。6月11日まで予定の手術・検査を延期すること。病棟を一部閉鎖し対応すること。外来は電話診療を行うこと。他県立病院から応援看護師3人を派遣したというようなことが中部病院に関連する状況ということで報告は受けております。

○新垣淑豊委員 クラスターの発生状況についてというところですけど、この中では全く見受けられないんですね。そういった情報発信というのは、私はしっかりやるべきだというふうに思います。今後は気をつけていただきたいというところと、実はこの6月3日を最後に7日から28日までの議事概要はないんですね。我々はこの議事概要でしか対策会議の内部は分かりません。これまでもいろいろな会議の中で、県の情報公開ということについては非常に問題があるんじゃないかというふうなことを言われております。これはしっかりとやっていただきたいというふうに思いますので、これは要望として上げさせていただきます。
 これまでの質疑の中で、高山医師の件はありました。宮里医師も辞任をされたということで、この辞任の理由としては県政の対応や専門家会議の在り方への不信感というものが取り上げられていますけれども、この対応、そして専門家会議の在り方というものについて不信感を持たれているわけですよ。これはどのように考えていらっしゃるんでしょうか。

○玉城デニー知事 高山委員は感染症の専門家として、県のコロナウイルス感染防止対策の施策に反映されるような意見を感染症専門家会議の中で御発言をいただいてきております。非常にその感染拡大防止の指導ですとか、あるいはクラスター施設における感染拡大防止の指導ですとか、様々な働きをいただいておりますが、今回の辞任に当たっては高山先生御本人の意思であるということを受け止めつつ、任期途中の辞任表明は大変残念ではありますが、私どももそのような状況をしっかりと考えて、新たに感染症対策の専門家会議の必要性と重要性に鑑み取り組んでいきたいというように思います。
 宮里先生におかれましても、非常につらいお考えで辞任を表明されたと思いますが、これからも県医師会の副会長を務めていらっしゃいますから、様々な専門的見地からの御指導をお願いしたいというように思います。

○新垣淑豊委員 私の質問は、県の対応や専門家会議の在り方への不信感というところが退任される理由ということになっていますと。そのことについてはどう捉えていらっしゃいますかと。

○玉城デニー知事 どの部分を持って不信感と受け取られているのかについては、我々もしっかり反省をし、また気持ちの上では大変信頼を寄せさせていただいていたというところから、我々もどこに原因があったのか確認をすることは当然必要であると思います。そして、専門家会議の在り方についても当然重要な会議ですから、その在り方についても尊重性をしっかり持って、先生方が感染症対策の分析などについてもしっかり取り組んでいけるように支えてまいりたいと思います。

○新垣淑豊委員 宮里先生に対してはしっかりと慰留をなさったのか、それともしっかりとちゃんとこの理由についての聞き取りをなさったのか。

○玉城デニー知事 いえ、まだ宮里先生御本人と直接お会いできておりません。

○新垣淑豊委員 県にとってこれから様々なものを変えていくということを先ほど知事も責任の取り方でおっしゃっていますよね。今こうやって専門家会議の中で不信感を持たれて辞職をされる方がいらっしゃるわけですよ。そういった方に対して早期の聞き取りをする。何が足りなかったのか、どういったことを県がやるべきなのかということについて、しっかりと聞き取りをする。そしてそのことについての対応を考えなければいけないというふうに私は思います。なので、このことについても早期にやっていただきたいということは要望として上げさせていただきます。
 もう一点、さきの委員会で私がちょっと伺った中で、県立病院、もう一つクラスターが発生しましたということで、その内容について聞かせていただきました。その内容については知事は承知をしていらっしゃいますか。

○玉城デニー知事 すみません、今、日付の確認をさせていただきましたけれども、4月19日のコロナ対策本部会議において病院事業局長から院内感染が5人発生したと報告を受けております。南部医療センターのクラスターは5月16日に保健医療部で、南部保健所管内の医療機関で5名発生と公表されております。

○新垣淑豊委員 7月2日に沖縄県の新型コロナ感染クラスターの公表基準ができております。再三中部病院から基準をつくってほしいという要請があったにもかかわらず、これがなされていなかった。6月30日の照屋守之議員からの質問によってこの問題が出てきたときに、僅か2日でできているんですよ。知事はこの基準作成についてはどのように関わったのか。そしてまたこの基準はどうやってつくったのかということについて、ちょっと聞かせていただきたい。

○玉城デニー知事 作成について私は直接関わったものではありませんが、病院事業局と県立病院とで十分協議をして取りまとめたものというように報告を受けております。

○新垣淑豊委員 であれば、その7月4日ですか、記者会見されたときにちゃんと南部医療センターの件も公表すべきだったというふうに思っております。その後、新聞報道によりますと、琉球新報紙、南部センターも集団感染というところの中で、死者はいないというところが記事として上がっています。一方、沖縄タイムス紙では、死者の有無について、遺族に悲しい思いをさせないよう答えられないというふうにありますけれども、この内容についてはどういうふうに報告を受けていらっしゃいますか。

○玉城デニー知事 今事実確認をさせていただきました。様々報道の捉え方、取材の仕方もあろうかと思いますが、当初医療企画監は死者の数は発表していなかったというように確認をさせていただきました。

○新垣淑豊委員 死者の数は発表していなかったということは、死者がいらっしゃるということでよろしいですか。

○玉城デニー知事 それを昨日、確認をして発表させていただいたということであります。

○新垣淑豊委員 先ほど7月2日に策定して、それから4日に記者会見をするんであれば、しっかりとこれはやっていただきたい。何のための基準なのかというところになるかと思います。
 あと最後に申し上げたいのが、これは先ほど来、我々の仲里全孝委員、また小渡良太郎委員からも責任というところでお話がございました。お二人の医師の方が責任を取ってその任を辞されているわけですから、私は知事にも同様なことがあってもしかるべきだと思っております。知事の職を辞する、もしくはそれ相応の自分に対しての責任の取り方というものを考えるべきであると思いますけれども、この点についてはいかがお考えでしょうか。

○玉城デニー知事 私は県民から負託をいただいた県知事として、今回のクラスターの問題に端を発する情報共有のそごについてはしっかりと改善を行い、県民に信頼を得るよう努力するとともに、引き続きコロナ感染の拡大防止に対しては対策本部長として努めてまいりたいというように思います。

○新垣淑豊委員 最後に、その責任というものは、あくまでもこれは行政としては当たり前のことだと思っております。これは玉城知事でしかできないことではないと。これは行政一般としてやるべきことだと思っておりますので、その責任の取り方というのは私はちょっと違うのではないかということを申し添えまして、私の質疑を終わらせていただきます。

○玉城デニー知事 おのおのその責任のありようについては様々お考えがあろうかと思います。しかし私は、今やはり県知事として、特に今回はこのコロナウイルス禍の中における医療現場の方々が必死で取り組んでいただいていることに対して、改めてその方々の職務に対して敬意を表するとともに、それから介護施設ですとか保育所ですとか、人と人とが触れ合う現場で働いていらっしゃる方々にもワクチン接種の加速化などを進めながら、そのお互いの信頼関係をしっかりと結んでいけるように引き続き全力で取り組んでまいります。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。

   (「質疑なし」と呼ぶ者あり)

○末松文信委員長 質疑なしと認めます。
 休憩いたします。

   (休憩中に、委員長より、先ほど知事の答弁に対しての小渡委員の発言について削除を申し出たらどうかと提案があった。)

○末松文信委員長 再開いたします。
 小渡良太郎委員。

○小渡良太郎委員 先ほど少し感情の高ぶりがあったのか、不適切な発言があったものですから、訂正、削除。

○末松文信委員長    

○小渡良太郎委員 はい。その点削除して議事録に載せていきたいと思いますので、大変失礼をいたしました。

○末松文信委員長 休憩いたします。

   (休憩中に、喜友名委員から他にも不穏当な発言があったのではないかと確認があり、委員長から他の発言については削除の必要はないとの見解が示された。)

○末松文信委員長 再開いたします。
 以上で、中部病院における院内クラスターの発生についての質疑を終結いたします。
 休憩いたします。

   午後0時12分休憩
   午後1時50分再開

○末松文信委員長 再開いたします。
 次に、県立病院で発生した大規模クラスターの真相究明並びに新型コロナウイルス感染症対策の在り方に関する決議の提出についてを議題といたします。
 休憩いたします。

   (休憩中に、決議の提出及び文面について協議をした結果、決議を提出することで意見の一致を見た。)

○末松文信委員長 再開いたします。
 決議を提出するということで調整がなされましたので、まずお手元に配付いたします決議の提案の内容について御協議をお願いいたします。
 その後、提案方法等について確認いたします。
 休憩いたします。

   (休憩中に、決議の案文、提案方法等について協議した結果、提案者は本委員会の全委員とし、本委員会に所属しないおきなわ、南風及び無所属の会の所属議員にも呼びかけること、提案理由説明書者は委員長とし、要請方法は、直接要請とし、決議の趣旨を知事に直接要請するため、議員派遣について議長に申し入れることで意見の一致を見た。)

○末松文信委員長 再開いたします。
 お諮りいたします。
 議員提出議案としての県立病院で発生した大規模クラスター及び新型コロナウイルス感染症対策の在り方に関する決議については、お手元に配付してあります案のとおり提出することとし、提出方法等については、休憩中に御協議いたしましたとおり決することに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○末松文信委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 以上で、本日の日程は全て終了いたしました。
 委員の皆さん、大変御苦労さまでした。

○照屋大河委員 委員長、議論の中、質疑の中での熱い思いでの発言とは思いますが、やっぱり多々先ほど委員長から注意もあったようなところもありますし、取る側の判断としての表現の仕方もあります。一方で、内部告発ということを言って人物の名前を出したりするところも、かなりいろんな場面に影響があるということですので、そこは委員会を進行しながら、しっかり委員長、仕切りを今後お願いしたいと思います。

○末松文信委員長 分かりました。ありがとうございます。
 それでは、本日の委員会は、これをもって散会いたします。






沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。

   委 員 長  末 松 文 信