委員会記録・調査報告等

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文教厚生委員会記録
 
平成30年 第 8定例会閉会中

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開会の日時

年月日平成31年2月7日 曜日
開会午前 10 時 2
散会午前 11 時 54

場所


第2委員会室


議題


医療について(平成29年度病院事業会計の貸借対照表中「その他流動資産」に計上されている6000万円の内容等について)


出席委員

委 員 長  狩 俣 信 子 さん
副委員長  西 銘 純 恵 さん
委  員  末 松 文 信 君
委  員  照 屋 守 之 君
委  員  亀 濱 玲 子 さん
委  員  比 嘉 京 子 さん
委  員  平 良 昭 一 君
委  員  金 城 泰 邦 君


欠席委員

新 垣   新 君
次呂久 成 崇 君


説明のため出席した者の職・氏名

病院事業局長     我那覇   仁 君
 病院事業統括監   金 城   聡 君
 病院事業総務課長  大 城 清 二 君
 病院事業経営課長  山 城 英 昭 君



○狩俣信子委員長 ただいまから、文教厚生委員会を開会いたします。
 本委員会所管事務調査事項医療についてに係る平成29年度病院事業会計の貸
借対照表中「その他流動資産」に計上されている6000万円の内容等についてを
議題といたします。 
 本日の説明員として、病院事業局長の出席を求めております。
 まず、平成29年度病院事業会計の貸借対照表中「その他流動資産」に計上されている6000万円の内容等についての審査を行います。
ただいまの議案について、病院事業局長の説明を求めます。
 我那覇仁病院事業局長

○我那覇仁病院事業局長 ただいま議題となりました平成29年度病院事業会計の貸借対照表中「その他流動資産」に計上された6000万円について、その原因と検証結果について御報告いたします。
 本日は、先般御説明させていただいた際の質疑等の対応も含め、詳しく説明させていただきたいと思っております。
 検証に当たっては、病院事業局内だけではなく、外部有識者3人で構成する沖縄県病院事業会計決算諸表に関する検証委員会を設置し、より客観的な検証を行いました。検証結果の報告では修正方法等のほか、再発防止策等の提言もいただいたところであります。
 また、当該「その他流動資産」の6000万円が計上された原因は、平成23年度に行われた県立宮古病院の移転新築に係る土地取得に関する一連の仕訳において、県立宮古病院に係る仕訳及び県立八重山病院に係る仕訳の全体を修正する必要があるにもかかわらず、平成26年度に県立宮古病院に係る仕訳のみを修正し、平成29年度の決算に至るまで県立八重山病院の仕訳を修正しなかったことによるものであると判明したところであります。
 それでは、「その他流動資産」の6000万円が計上された経緯及び修正方法等について御説明させていただきたいと思いますが、さきの文教厚生委員会で委員から絵などを用いた説明の要望がございましたので、本日はスライドを用いて御説明させていただきたいと思います。説明につきましては決算事務を担当する病院事業経営課長に行わせますので、よろしくお願いいたします。

○山城英昭病院事業経営課長 平成29年度沖縄県病院事業会計決算諸表の貸借対照表中において、沖縄県監査委員から審査意見としてあった、内容が明らかでない「その他流動資産」について、昨年12月7日に沖縄県病院事業会計決算諸表に関する検証委員会から報告された沖縄県病院事業会計決算諸表に関する検証報告書の内容について御説明させていただきます。
 お手元に資料を配付しておりますが、当該資料の内容は投影しているスライドのポイントの部分ですので、基本的にはスライドをごらんください。
 今回の貸借対照表中「その他流動資産」の取り扱い問題に係る時系列の整理について御説明いたします。
 初めに、平成22年11月26日に県立宮古病院の移転新築に伴い、その移転先の土地を一般会計から取得するに当たって覚書を交わしております。これを平成23年度土地等価交換契約としていますが、その内容は宮古病院が一般会計から取得する土地の費用に、一般会計に譲渡する八重山病院が所管する土地の評価額を充てることとしている点を等価交換としています。この平成23年度土地等価交換契約に基づき、平成23年度末に土地の所管がえに係る仕訳処理をしております。このときに宮古病院は現金を支払うことなく土地を得た格好となる関係から、「その他流動負債」の仕訳をし、八重山病院は現金を得ることなく土地を譲渡したようなことから、「その他流動資産」の仕訳がされています。その後、平成26年度に地方公営企業会計基準の変更があり、平成23年度末の宮古病院の仕訳を平成26年度末に修正しています。当時、会計基準の変更に伴う対応作業の中で、「その他流動負債」で仕訳された宮古病院の土地について、取得に係る財源を登録する必要が生じたため修正仕訳をしたものとなります。その後、平成27年度になり、平成26年度決算の調製作業で内容が明らかでない「その他流動資産」が生じ、それ以降平成29年度決算に至るまで貸借対照表に当該流動資産が計上されたままとなったものです。
 次に、宮古病院の移転新築に伴う一般会計からの土地の取得について御説明いたします。病院事業局は宮古病院の老朽化に伴い移転新築するための場所を確保する必要がありました。その移転先として評価額3億1000万円の旧宮古農林高校のグランド敷地を選定しました。その際に一部の土地について、一般会計と病院事業会計との間で土地等価交換契約をしており、その際に今回の貸借対照表中「その他流動資産」の取り扱い問題の要因が生じております。
 それでは、一般会計と病院事業会計との間にあった平成23年度土地等価交換契約の概要を説明します。この土地等価交換は病院事業局の会計内取引として仕訳処理がなされております。平成22年度当時、沖縄県病院事業局では宮古病院の老朽化に伴う移転新築が必要であったため、旧宮古農林高校で使用されていたグラウンド等敷地を移転新築先としました。その当時、旧宮古農林高校のグランド等敷地は一般会計が所管する土地でした。他方で、一般会計は石垣市にある県職員住宅の敷地の一部が八重山病院が所管する土地であったため、職員住宅の適正な使用及び管理に資する目的で当該土地を取得する必要がありました。つまり病院事業会計と一般会計はそれぞれが所管している土地について、それぞれから取得する必要があったということです。そこで病院事業局長と総務部長は、平成22年度において土地等価交換契約を締結し、平成23年度内に所管がえの手続をすることとしました。病院事業会計が所管する土地は一般会計に所管がえされ、一般会計が所管する土地は病院事業会計に所管がえされました。宮古病院の移転新築先である旧宮古農林高校のグラウンド等敷地の評価額は3億1000万円で、病院事業会計が所管する石垣市にある県職員住宅の敷地の一部の評価額が6000万円であったため、その差額を清算する必要がありました。旧宮古農林高校のグラウンド等敷地には、当時体育館やプールがそのまま残っており、これを撤去しなければ宮古病院を新築することができない状況でした。体育館等の撤去に要する費用を病院事業会計が負担することとして、旧宮古農林高校のグラウンド等敷地の評価額3億1000万円から撤去費用の3334万8000円を差し引くこととしました。それから、先ほど説明した病院事業会計が所管し、石垣市にある一般会計が管理する県職員住宅の土地の一部については評価額が6000万円でしたので、これを一般会計に譲り渡すこととして、これもグラウンド等敷地の評価額から差し引くことにしました。体育館等の撤去費用と病院事業会計が所管する土地の評価額を差し引いた残りの2億1652万2000円を一般会計に支払って宮古病院の敷地を得ることができました。
 もう少し理解を深めるために説明いたしますと、宮古病院を移転新築するための場所である旧宮古農林高校のグラウンド敷地の評価額3億1000万円から、病院事業局が所管していた石垣市にあった土地を一般会計に所管がえすることによって6000万円を差し引き、旧宮古農林高校のグラウンド敷地上にあった体育館等を病院事業局が撤去したので、その費用である3334万8000円を差し引いて、不足する金額の2億1665万2000円を病院事業局が一般会計に支払ったということです。また病院事業局が一般会計へ所管がえした土地は評価額が6000万円ですが、台帳価格は10万7688円でした。
 平成23年度における土地等価交換契約の取引を正しく仕訳するとごらんのスライドのようになります。
 病院事業局は一般会計から評価額3億1000万円の旧宮古農林高校のグラウンド等敷地を取得し、八重山病院が所管していた評価額6000万円の土地を旧宮古農林高校のグラウンド等敷地の取得財源とします。病院事業会計が一般会計に土地を所管がえした際は現金での取引ではなかったので、6000万円は土地の台帳価格10万7688円と6000万円との差額5989万2312円を受贈財産評価額として仕訳することとなります。それから旧宮古農林高校のグラウンド等敷地上にあった体育館やプールの解体撤去費用としての3334万8000円と現金2億1665万2000円の仕訳で構成されます。
 平成23年度における土地等価交換契約の当事者間の関係イメージはごらんのスライドのような形となります。
 総務部長と病院事業局長との間で宮古病院の移転建設用地に係る県有地の所管がえ手続に係る覚書を締結し、八重山病院が所管する石垣市にある県職員住宅の土地を一般会計に所管がえし、一般会計が所管する旧宮古農林高校のグランド等敷地を病院事業会計に所管がえしました。病院事業局長は宮古病院長と八重山病院長に対し所管がえに係る伝票起票を依頼し、八重山病院が所管する評価額6000万円の土地を対価を得ることなく宮古病院に譲渡し、宮古病院は対価を支払うことなく評価額6000万円の土地を取得したという両病院間の会計内取引として整理しました。
 続いて、この会計内取引の仕訳について御説明いたします。
 まず八重山病院における仕訳ですが、平成24年3月31日に台帳価格10万7688円の土地は評価額が6000万円とされましたので、その差額は譲渡の取引に当たって益が発生したと捉え、固定資産売却益5989万2312円を立てます。通常の土地の売買取引であれば相手勘定は現金となるところですが、会計内取引として整理することから、土地の譲渡に関して対価を得ることがありませんので、「その他流動資産」の勘定科目を用いて6000万円を立てます。他方、宮古病院の仕訳は会計内取引として6000万円の土地を取得し、当該土地取得に当たっては対価を支払うことがないため、相手勘定に「その他流動負債」を立てて仕訳処理を行いました。
 続いて、貸借対照表のイメージ図を用いて、先ほどの土地の取引について説明いたします。
 ごらんのスライドは貸借対照表のイメージをあらわしていますが、左側は借方と申しまして資産が表示されるようになっています。これに対して右側は貸方と申しまして、負債と資本が表示されるようになっています。貸借対照表では、資産の総額は負債と資本の合計と一致する形で整理されるようになっています。それではこの貸借対照表のイメージに病院事業会計の貸借対照表にある「その他流動資産」及び「その他流動負債」と会計内取引として整理した内容を重ねると、まず負債のほうに職員の所得税や住民税として国や市町村に納め
ることとなる預り金があります。続いて、法定により出納取扱金融機関から預かっている担保として500万円の証券がありますが、これについてはいずれ金融機関に返すことになるので同額が資産と負債それぞれに表示されます。それから、病院事業会計内で資金取引がありますので、これも資産と負債に同額がそれぞれあらわれます。
 続いて、先ほど説明いたしました土地の会計内取引の整理の関係で、スモールdダッシュが八重山病院の「その他流動資産」の6000万円をあらわしており、スモールdが宮古病院の「その他流動負債」の6000万円をあらわしております。
これが平成23年度決算の会計内取引の相殺前の貸借対照表となります。負債のほうに表示されているスモールa、b、c、dが「その他流動負債」で、資産のほうに表示されているスモールbダッシュ、cダッシュ、dダッシュが「その他流動資産」となります。本庁と病院または病院間において計上している債権としての「その他流動資産」のcダッシュ、dダッシュと、これに対応する債務としての「その他流動負債」のc、dは会計内取引に当たりますので相殺することとなります。まず、会計内取引に係る「その他流動資産」と「その他流動負債」を相殺し、続いて八重山病院の土地等価交換に係る「その他流動資産」と宮古病院の「その他流動負債」を相殺します。この時点で「その他流動資産」と「その他流動負債」の相殺が完了します。
 ごらんの貸借対照表が平成23年度決算の会計内取引の相殺後の貸借対照表となります。平成23年度の病院事業会計決算では、資産が671億5056万2026円、負債が113億7894万9941円、資本が557億7161万2085円となります。貸借対照表の左側の借方と右側の貸方がそれぞれ671億5056万2026円となり、「その他流動資産」及び「その他流動負債」を含めた会計内取引の相殺後の貸借対照表は、バランスがとれていたところでございます。
 続きまして、平成26年度決算処理についてですが、主に県立宮古病院の修正仕訳により生じた内容が明らかでない「その他流動資産」について御説明いたします。
 ごらんのスライドは、先ほども御説明いたしましたが、平成23年度になされた宮古病院の仕訳処理です。これは宮古病院が対価を支払うことなく取得した6000万円の土地に係る会計内取引の仕訳をあらわしています。
 平成23年度になされたこの仕訳処理は、平成26年度にあった会計基準の変更に対応するための作業を進めていく過程で、八重山病院との間の会計内取引としての土地の等価交換の仕訳、つまり「その他流動負債」での仕訳を修正し、宮古病院が取得した6000万円の土地に係る財源を登録する必要がありました。平成23年度に会計内取引に係る仕訳に用いた「その他流動負債」の勘定科目を受贈財産評価額の勘定科目に修正しました。この修正は平成26年度に行われております。宮古病院が対価を支払うことなく得た土地の財源は受贈財産評価額に修正されましたが、他方、本来ならばこの仕訳と対となっていた対価を得ることなく譲渡した八重山病院の土地に係る仕訳は、八重山病院が所管していた土地がシステム上適切に除却の処理がされていたため、対となっていた八重山病院の仕訳について修正する必要があることに気がつくことができませんでした。
 ごらんのスライドは、平成25年度以前の決算における会計内取引の相殺前の貸借対照表のイメージです。
 繰り返しの説明になりますが、まず負債のほうに職員の所得税等として国等に納めることとなる預り金があり、続いて出納取扱金融機関から預かっている担保としての500万円の証券があり、これについてはいずれ金融機関に返すこととなるので、同額が資産と負債に表示されています。それから病院事業会計内で資金取引がありますので、これも資産と負債に同額があらわれています。
 続いて、土地の会計内取引の整理の関係で、スモールdダッシュが八重山病院の「その他流動資産」の6000万円をあらわしており、スモールdが宮古病院の「その他流動負債」の6000万円をあらわしております。負債のほうに表示されているスモールa、b、c、dが「その他流動負債」で、資産のほうに表示されているスモールbダッシュ、cダッシュ、dダッシュが「その他流動資産」となります。従来、本庁と病院または病院間において計上している債権としての「その他流動資産」のcダッシュ、dダッシュと、これに対応する債務としての「その他流動負債」のc、dは会計内取引に当たりますので相殺していたところです。
 続いて、平成26年度に宮古病院の仕訳が「その他流動負債」から受贈財産評価額へと修正されたことを貸借対照表のイメージで確認したいと思います。
 スモールdは宮古病院が対価を支払うことなく取得した6000万円の土地に係る「その他流動負債」ですが、平成27年3月31日付で受贈財産評価額として修正しましたので負債から資本へと移動します。この修正に伴って、「その他流動資産」と「その他流動負債」の範囲が先ほどと異なるような形となってきます。
 続いて、平成26年度の決算における会計内取引の相殺について貸借対照表のイメージで確認したいと思います。
 まず資産に計上されているスモールcダッシュと負債に計上されているスモー
ルcは、同額が会計内取引として計上されていますので相殺されます。八重山病
院の土地等価交換に係る「その他流動資産」のスモールdダッシュは、宮古病院
の土地等価交換に係る「その他流動負債」が受贈財産評価額へと修正された関係で、相殺できない流動資産となってしまいます。その結果、八重山病院の「その他流動資産」は相殺できない流動資産となり、これが内容が明らかでない「その他流動資産」となってしまいます。
 続いて、仕訳修正後の貸借対照表については、主に内容が明らかでない「そ
の他流動資産」を含めた修正仕訳について説明します。
 仕訳の修正の説明の前に、平成23年度当時行うべきだった正しい仕訳処理について御説明します。
 まず八重山病院は、台帳価格10万7688円の土地を対価を得ることなく一般会計に譲渡する形となりますので、同額を固定資産譲渡損として仕訳します。続いて宮古病院は、八重山病院が台帳価格10万7688円の土地を対価を得ることなく一般会計に譲渡しましたが、その土地の評価額が6000万円であったため、6000万円の土地を対価を支払うことなく得ることとなり、対価を支払わない関係で受贈財産評価額6000万円の仕訳を行います。このままでの仕訳ですと受贈財産評価額と固定資産譲渡損の関係が不明確になりますので、決算整理仕訳として受贈財産評価額6000万円のうち10万7688円は固定資産譲渡損とひもづける仕訳を行います。これが平成23年度当時行うべき正しい仕訳処理となります。
 続いて、正しい仕訳処理に基づいた貸借対照表のイメージについて確認していきたいと思います。
 まず宮古病院の仕訳を貸借対照表にあらわすと、ごらんのように資産のほうに6000万円の土地が計上され、この土地の取得に当たっては対価の支払い、つまり現金の支払いがないので流動負債の現金ではなく、資本のほうで受贈財産評価額6000万円が計上されます。
 続いて、八重山病院の仕訳を貸借対照表にあらわすと、ごらんのように土地を譲渡した関係で資産のほうにおいて台帳価格10万7688円が減少し、この土地の譲渡に当たっては対価を得ていませんので、資本のほうで固定資産譲渡損が計上される形となります。
 続いて、これらを決算整理仕訳で整える必要がありますが、これを貸借対照表にあらわすと、病院事業局全体の受贈財産評価額を適切に把握する必要がありますので、先ほどの固定資産譲渡損は受贈財産評価額に立てかえて整理します。
 最終的に、今御説明いたしました形へと修正する必要がありますが、この形に修正するためには、過年度の修正が必要となってまいります。過年度の修正に当たっては予算の執行が必要なので、平成30年度予算を用いて修正するよう
な形をとらせていただきたいと考えているところでございます。
 それでは過年度修正によって適切な貸借対照表としていくことについての説明ですが、まず八重山病院の「その他流動資産」の6000万円について、同額を過年度修正損として仕訳処理します。この仕訳はこれまで八重山病院が債権としての位置づけで持っていた「その他流動資産」の6000万円が、今後将来において得られることはないことから、損という形で仕訳し直すものとなります。
 続いて、決算整理仕訳となります。今回八重山病院において土地を無償で譲り渡したことによる平成23年度の固定資産譲渡損として過年度損益修正損の10万7688円を計上することで、資本の利益剰余金を10万7688円減じることとなりますが、八重山病院では土地の無償譲渡として損失を計上するものの病院事業局全体では土地の交換であり、これを損失とはみなしませんので、利益剰余金のマイナスをゼロに修正する必要があります。一方で、貸借対照表中の受贈財産評価額に現在計上されている6000万円は、宮古病院が無償で譲り受けた土地6000万円のことであり、八重山病院が無償で譲り渡した台帳価格10万7688円の土地との交換であるため、10万7688円を差し引いた5989万2312円とする必要があります。したがって病院事業局全体として利益剰余金をゼロ、受贈財産評価額を5989万2312円とするため、仕訳表の左側に受贈財産評価額10万7688円を立てて決算整理仕訳を行います。
 続いて、この仕訳を貸借対照表に反映させていくイメージを説明したいと思います。まず八重山病院に係る修正仕訳ですが、平成23年度決算では八重山病院において台帳価格10万7688円の土地を一般会計に譲渡し、その関係で、「その他流動資産」の6000万円を計上し、固定資産売却益5989万2312円を計上しております。今回の「その他流動資産」の6000万円は、内容が明らかでない「その他流動資産」であり、これに係る6000万円は今後将来にわたって得られないという整理になりますので、過年度損益修正損の仕訳処理を行って、「その他流動資産」の内訳で内容が明らかではない流動資産とともに、平成23年度決算で計上した固定資産売却益も修正していく必要があります。この修正に当たっては、八重山病院単体で見ると、平成23年度に土地を無償で譲渡した形なので、土地の台帳価格10万7688円と同額の固定資産譲渡損と理解できます。この固定資産譲渡損も過年度損益修正損に反映しながら処理する必要があります。そうすると、ごらんのように過年度損益修正損の修正仕訳により、内容が明らかでない「その他流動資産」を修正し、さらに固定資産売却益5989万2312円を修正し、その修正の関係から利益剰余金が減少し、その結果、資本が減少します。
 続いて、決算整理仕訳についてですが、先ほどの修正仕訳により利益剰余金の減少がありますが、これは受贈財産評価額に振りかえますので、この決算整理仕訳により、ごらんのように受贈財産評価額へと仕訳をします。
 あとは、内容が明らかでない「その他流動資産」が修正された関係で、ごらんのような形で、資産が上に移動したような格好で貸借対照表のイメージが完成します。以上が修正後の貸借対照表となります。
 それでは、これまで説明したことのまとめを行います。
 平成23年度に新宮古病院の新築予定地の用地取得に際し、宮古病院と八重山病院の内部取引となる仕訳を行っております。
 平成26年度においては、会計基準の見直しにより、一般会計から無償で土地を得たという仕訳の修正を行っております。
 平成27年度において、平成26年度決算作業を行ったところ、貸借対照表中に
内容が明らかでない「その他流動資産」の6000万円があらわれております。
 病院事業局では、当該6000万円の原因解明に着手しております。
 平成30年度に内容が明らかでない「その他流動資産」の原因が確定し、平成
30年度において修正仕訳をさせていただきたいと考えております。このため平
成30年度決算からは、貸借対照表中の内容が明らかでない「その他流動資産」
の6000万円があらわれないこととなります。
 今回の検証報告に関しましては、県のホームページにも掲載しております。

○我那覇仁病院事業局長 以上で、病院事業会計決算諸表に関する検証報告の概要についての説明を終わります。
 御審査のほど、よろしくお願いいたします。

○狩俣信子委員長 病院事業局長の説明は終わりました。
 これより、平成29年度病院事業会計の貸借対照表中「その他流動資産」に計上されている6000万円の内容等についてに対する質疑を行います。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
 また、この際、執行部の皆様に申し上げます。
 答弁に際しては、要点をまとめ、要領よく行い、円滑な委員会運営が図られ
るよう御協力をお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 照屋守之委員。

○照屋守之委員 沖縄県病院事業会計決算諸表に関する検証委員会のお三方はどのような肩書きを持っていますか。

○我那覇仁病院事務局長 同検証委員会は、公認会計士等の外部有識者で構成されております。
 初めに、公認会計士及び税理士である友利健太氏は、地方公営企業会計コンサルティング業務の一環として、平成25年から平成27年度にかけて沖縄県病院事業局が地方公営企業の会計制度変更に伴う移行作業を実施した際に、これに携わった経験があります。同氏は病院事業会計について非常に精通しており、公認会計士協会からの推薦があった方でございます。
 次に、公認会計士である屋嘉比政樹氏は、公認会計士協会から医療法人等の会計監査業務の経験が豊富であり、企業会計に精通している方であるという推薦がありました。
 最後に、宇都宮美穂氏は、愛媛県宇和島市民病院の病院事業局の元職員でございます。公営企業会計の実務的な支援者について総務省に問い合わせたところ、平成30年度公営企業経営支援人材ネット事業において総務省が推薦している人材の中で病院事業会計の経験者であると紹介されており、公営企業会計の実務的な支援に取り組んでいることを踏まえ選任させていただきました。
 
○照屋守之委員 沖縄県病院事業会計決算諸表に関する検証報告書―報告書の24ページに再発防止策の提言があります。これは検証委員が、当初から担当者も含めていろいろとそういうものがあれば、こういうことはなかったという表現になっていると思っております。毎年度の決算をするときに、このような公認会計士や税理士等々の専門家は活用していないのですか。毎年度の決算です。このような方々に相談してこうなっている、中身はこうですというようなことは行っていないのですか。

○山城英昭病院事業経営課長 今回のように経理処理に関する疑義等が生じた場合には、早急に外部有識者に助言等を求めることにしていきたいと考えております。

○照屋守之委員 県立病院事業はこれまで何カ年やっていますか。

○金城聡病院事業統括監 病院事業は沖縄県が復帰したときに開始されておりますので、病院事業としては昭和47年から行っています。

○照屋守之委員 私は県議会議員として4期目になります。この間、病院事業の経営的な対応等についてはいろいろと提言なども行ってきました。約46年にもなる病院事業において、その経営でこのような単純な仕訳のミスがあったと。しかもその時点ですぐにチェックをせずに決算でずっと持ち越していて、県の監査委員からこの数字が明確ではないとの指摘を受けている。県の監査委員も不信感があって、県議会からも指摘されて、あげくの果ては全会一致で附帯決議をつけられていると。それでこういう形で3名の有識者によって検証してという流れがありますね。
 報告書の24ページに、人事異動とかさまざまなことがありますが、「事後的な原因は、当該計数が単純であり、すぐに内容を特定し解明修正できると認識し、組織的に原因解明のための対応を実施せず、事務担当職員に対応を任せたことにあると推察される」と書いてあります。お三方の公認会計士等の専門家からすると、なぜこんな単純なミスを長い時間ほったらかしていたのかという認識だと思うのです。ですから報告書にもありますように、歴代の病院事業局長を含めてそういう対応してきたわけですが、この現状について責任者である我那覇病院事業局長はどう思いますか。

○我那覇仁病院事務局長 委員の御指摘のとおり、平成26年度から平成27年度の新会計基準の際に生じた「その他流動資産」が3年近く精査せずにそのままであったということに関しましては、病院事業局長として大変重く受けとめており、県民の皆様には申しわけなく思います。
 今回、検証委員会の委員や我々内部でもいろいろと検討いたしました。平成26年度から平成27年度にかけて生じた「その他流動資産」の内容が明確でないということを指摘されたのですが、その当時は病院事業局内部、各県立病院、特に宮古病院や八重山病院の内部でその伝票や手法を精査すると明らかになるのではないのかというような思いがありました。そこで欠けていたことは、そのときに精査して内容を明らかにしなければならないということを病院事業局として総合的に検討することでありました。しかし、それができなかったものと考えております。今後こういったことが二度と起こらないように、検証委員からも指摘されたとおり、まずはいろいろと会計処理に関するマニュアルをつくること。2点目には、病院事業局の中でエキスパートを育成していかなければならず、階層別の研修会を開催してその教育に努めるということ。3点目に、そのようなことを行ってもなお原因が究明できない―こういった内容の不明な流動資産とか、会計処理とかについて説明できないような場合には、今回のように外部の有識者にお諮りをして解決していきたいと考えております。

○照屋守之委員 我々県議会議員は、県民にかわって県民の命や健康を守る医療がしっかりとなされているか、病院事業局やそれぞれの病院の対応をチェックしながら、改善すべき点を提言して改善させると。私は病院事業について、ともに責任を持つという立場で県議会議員をやっています。ですから、皆さん方のこのようなやり方が間違っていたとすると、それは我々県議会議員、私も共同責任だと思っています。そういう間違った部分を正すことができないということで、私は非常にじくじたる思いをしています。この問題についてしっかりと向き合っていかなければならないと考えております。今お話を聞いていても、約46年間もずっと自分たちで経営をしていて、経営に対してもそういう数字的なものに関してもプロがそこにいると思っております。プロフェッショナルがいるのです。プライドがあるからこそ、専門家の税理士とか公認会計士などには毎年度の決算を最終的にチェックさせるということはなかったわけですね。チェックさせなかったがゆえにこういう間違いが起こっている。このような間違いが起こってもなお、これから毎年度税理士とか公認会計士にしっかりとチェックをしてもらうことはないと。予算的に見てもたかが知れていますよ。微々たるものです。500億円という予算から見ると、公認会計士や税理士にそういう報酬を払ってチェックさせるということはたかが知れています。年1回の決算ですから。毎年度そういう月ごとの決算をやれということではない。通常の企業であれば月ごとの決算なども行います。経営改善とかその中身についてしっかりと確認します。そういうこともやらないで、プライドを持っているはずの県職員がこういうことをやっているということに対して、私は非常にじくじたる思いをしております。
 非常に不可解に思っているところがあります。例えば報告書の17ページです。その頭書において固定資産売却益という形でその土地の10万円余りを除いた残りを利益という形で計上しています。私は素人ですが、その当時を振り返ってみると、まず3億1000万円の土地を買いますと。6000万円は等価交換ですと。残りは撤去費用もありますと。そういうことを書いていくとすぐにわかることなのです。素人でもわかるのです。3億1000万円です。土地は6000万円で交換します。ここに10万7000円あります。これをどうするかということはすぐにわかるのです。私は書いてみました。書いてみたらすぐにわかる。ですから皆さん方がわからないはずがないのです。ということは、その当時これは仕訳どおりに利益になっていたのではありませんか。利益としてこれを捉えていませんでしたか。等価交換ということではなく利益という捉え方ではなかったのですか。違いますか。この仕訳は当たっていたのではないですか。

○山城英昭病院事業経営課長 固定資産売却益として八重山病院が計上させていただいているものでございますが、そのことに関しましては八重山病院が土地を譲渡したことによる利益を将来にわたって得ることができるというような認識を一部持っていたものと考えております。しかし等価交換でございますので、それはあくまでも現金を伴わない仕訳になっております。検証委員会からは、将来にわたって利益を得ることがないものであることから、固定資産売却益として計上するのは不適切であるという御報告をいただいているところでございます。

○照屋守之委員 いいえ。検証委員会は先般検証しているわけですよね。その当時、皆さんにはそういう認識はないわけです。ですから土地は6000万円ということになっているので、この差額を益として計上している。この計上がもとになって後からお金が入ってくる。だから流動資産という形でやって、その分は貸借対照表が合うような形でつくられてきているわけです。今そういう問題があって指摘したら等価交換だという形で、もともと10万7000円のものを清算する。そして6000万円も清算するという形でやって、その決算はどうなるのかと言えば、これは損失が6000万円ふえるわけですね。一気に6000万円も損失がふえる。このような貸借対照表がありますか。こんなものはありませんよ。皆さん、貸借対照表は単なる数字合わせではありませんよ。この貸借対照表の間違いは粉飾なのです。これは生易しいものではありません。ここに経営そのものである数字があるわけですから。一気に説明のような修正をして6000万円損失がふえる。つまり赤字がふえるのです。これはただ単に直したからいいというものではないのです。6000万円ふえるということは、ここが6000万円に変わるのですから。この経営全体そのものががらっと変わるのです。これはおかしくないですか。どう説明しますか。

○山城英昭病院事業経営課長 今回の内容が明らかでない「その他流動資産」の問題につきましては、今スライド等で御説明したところですが、平成26年度における「その他流動資産」の譲渡に対する受贈財産評価額への修正処理は正しかったものであり、決して故意に操作したものではございません。今回内容が明らかでない6000万円については修正する必要があると。速やかに確定できなかったことについては病院事業局長が謝罪したところですが、決して経営状態をよく見せるということを意図したものではございません。その点を御理解いただければと思います。解明までに時間を要したことについては非常に申しわけなく思っております。今後につきましては、このことについて大変重く受けとめて再発防止に努めていきたいと考えているところでございます。

○照屋守之委員 経営をよく見せるためのものではないという答弁ですが、報告書の24ページに非常に不思議なことが書いてあります。会計内取引という表現です。会計内取引と誤認してとか、認識しながらとか。この会計内取引ですが、こういうものは会社の経営もそうですが、通常は全て貸借対照表にあらわれますよ。何の取引だからとかというようなことは関係ないのです。売り上げが幾らありました、経費が幾らありましたと。この会計内取引というものは何ですか。

○山城英昭病院事業経営課長 病院事業局におきましては、日常的に本庁と病院の間または病院間で運転資金や診療材料などの取引を行っているところでございます。本庁と病院の間の取引につきましては、病院事業局内部の取引にすぎないことから病院事業会計として県立病院全体の貸借対照表の作成においては除外されるべきものであると認識しております。

○照屋守之委員 改めてこの会計内取引について確認しますが、どうもこの会計内取引とかというものが通常の経営ではあり得ない表現であり、先ほども説明がありましたように経営をよく見せるという、何かそういうことが行われているような感じがして、そこについては非常に疑問を持っています。
 それと先ほど売却益ではないのかと言ったことについてです。報告書の11ページです。これも非常に不思議に思っていますが、6000万円を等価交換していますね。そこで病院事業局が持っているものは10万7688円ですね。こっちは6000万円ですね。なぜ10万7688円の評価額が6000万円になるのですか。

○山城英昭病院事業経営課長 10万7688円に関しましては、八重山病院がその土地を取得する際の金額として出ているところです。6000万円というものは、その売買をするに当たって不動産鑑定士などの専門家に評価していただいた額が6000万円となりましたので、そのような金額が出てきております。

○照屋守之委員 この土地ですが、10万7000円が6000万円というと600倍ですね。これは常識では考えられません。この不動産鑑定はいつごろどういう形でなされているのですか。

○金城聡病院事業統括監 報告書の45ページをごらんください。これは43ページから続いているものの資料の一部になっておりますが、当時、総務部が管理している一般会計の財産と病院事業局が管理している病院事業会計の財産との所管がえとかという部分について整理したもので、45ページの5の(2)の部分です。この病院事業会計所管財産について見ると、公有財産は八重山職員住宅の敷地である土地について真栄里の438番1の一部であるとして、数量は2万4586.21平米のうち2790.74平米とあります。その下に米印で八重山職員住宅の敷地については職員厚生課に貸し付け、使用されていることから所管がえにより適正な使用、管理に資するものであるとして、土地鑑定による評価額は6000万円となっています。一方、そのときの財産を管理する固定資産台帳の簿価が10万円になっていたものですから、その差額の仕訳について売却益という形で誤って処理してしまったということが実態ではないのかと思っております。

○照屋守之委員 常識からすると、どう考えてみても10万円の土地が6000万円になるという発想はありません。こっちは6000万円あるのかもしれませんが、これは600倍ですよ。これは土地の鑑定評価などを入れているのかもしれませんが、その証拠みたいなものはあるのですか。それを示してください。どこの不動産鑑定士がやったというようなものです。

○金城聡病院事業統括監 不動産鑑定評価書はございますが、今持ち合わせておりません。

○照屋守之委員 それでは後で提供してください。その辺はしっかりと説明してください。10万円の土地が6000万円になるということですが、それは一般常識では考えられません。取得した当時の社会状況とか、あるいは売却するとかというときの社会環境等のいろいろな変化があるはずです。そこは不動産鑑定士などの評価が必要だと思いますから、ぜひ示していただければと思っています。
 これによって貸借対照表が変わっていくことについて―これは修正していくということですから結構なことだと思っています。
 先ほどから質疑している会計内取引ですが、報告書の21ページから23ページまで、検証委員から本庁機関と各県立病院間の会計内取引に係る整理勘定に関する提言というものがあります。また22ページの各病院において計上されている「その他流動資産」及び「その他流動負債」についてというところも含めて目を通してみました。先ほど経営をよく見せようとかということはないという答弁がありましたが、この会計内取引について外部有識者からの指摘を読んでみました。そこで具体的な数字として北部病院や八重山病院も含めて163億618万5888円が会計内取引であるということが示されている部分を見て愕然としています。検証委員の最後のまとめは、「各病院の財政状態に大きな影響が生じることをも考慮した高度な判断が必要になると考える」となっています。この会計内取引の163億円余りは今の決算には入っていないという認識でいいのですか。

○金城聡病院事業統括監 報告書の22ページにある、各病院の「その他流動資産」及び「その他流動負債」という部分については、各病院ごとに決算書を作成する段階で計上しております。病院事業局全体としての決算書の作成に当たっては、病院相互間の融通の話ですので、これを相殺するということで、それぞれを打ち消し合うという形にして病院事業局全体の決算書を作成しているところであります。

○照屋守之委員 そういうことであれば、北部病院などの流動資産というものは病院事業局全体の決算にはあらわれてこないということですか。

○金城聡病院事業統括監 病院事業局内のやりとりですから対外的な部分としては数字の意味がありません。病院事業局内で相殺する形になりますので、病院事業局のまとめの決算においてその数字は出てこないと思います。

○照屋守之委員 それは大変恐ろしいことですね。我々県議会議員は県民の代表として北部病院、中部病院、南部医療センター・こども医療センター等の数字が出されて、その全体のものが毎年度の決算にあらわれて、沖縄県における病院事業全体のものがその数字であるものとして把握し、それに対してどうしたほうがいい、ああしたほうがいい、看護師もふやしたほうがいい、医者もふやしたほうがいいとかというようなことをやっているわけですね。でも今の説明では、それぞれの病院間でこのような会計内取引を行っていてもそれが全体のものにはあらわれていないと。それならば病院事業局はこれまでずっと虚偽のものを出していたのですか。これは実態とは違いますよね。

○金城聡病院事業統括監 決して虚偽ということではなく、この相殺して処理するという取り扱いについては全国の地方公営企業においても事例があります。また現行の決算をする上で、本庁勘定、病院勘定というものを設けまして、その会計内勘定に相当するものとして決算書を作成しています。平成25年度までは「その他流動資産」として計上しておりましたが、平成26年度以降は相殺する形をとらせていただいたということです。

○照屋守之委員 私はキレかかっていますよ。北部病院や中部病院とかそれぞれで経営面のプラス、マイナスをやりますね。そこではこういう流動資産も含めて対応します。そこで上がってきた数字が、幾らプラスなのかマイナスなのかということも含めて、これをここに持ってくる、こっちはこっちで自分たちの都合のいいようにやる。これは北部病院、中部病院、南部医療センター・こども医療センター等がしっかりとそこでやった上で、トータルしてまとめるから全体の病院事業の経営として把握できるわけでしょう。これはそれぞれの病院のものだからいいと言うが、それならば我々県議会議員が審査してきた病院事業の決算、ずっと何十年も見てきた決算とは何なのですか。答弁を聞くと実態とは違うという話でしょう。ですからここに高度な判断が必要であると書いてありますよ。ここを整理しないと我々は責任を負うことはできませんよ。

○金城聡病院事業統括監 いわゆる相殺というものは、民間が連結決算をする場合とかという場合にも行われている処理であります。報告書にある高度な判断という部分については、中部病院の例で見ますと、「その他流動資産」が103億円と計上されています。この103億円は中部病院で過去に収益があったので、その分を他の病院に貸し付けた形をとっている額であるものと理解できると思います。その部分について今回仮に清算するとした場合、中部病院で収益があった病院経営という部分についてどういうことになるのか。それをどう評価するのかということを踏まえて判断すべきであるということを報告していただいているものだと考えております。

○照屋守之委員 報告書の22ページに、「(2)会計内取引に伴い県立病院ごとに計上されている「その他流動資産」及び「その他流動負債」は、図表19のとおりであり、当該計数の取扱いについては、各県立病院の経営実態に沿った取り扱いについては、各県立病院の経営実態に沿った取扱になるよう見直しを検討すべきである旨の意見がある。
 (3)このような会計内取引の結果により計上され、残存する「その他流動資産」及び「その他流動負債」の計数を清算した場合、流動資産を清算される病院においては資産が減少し、流動負債を清算される病院においては負債が減少することとなり、各県立病院の貸借対照表の資産、負債及び資本の金額が大きく変化することが予想される。
 (4)計数の清算により、これまで認識された病院ごとの財政状態に大きな変動が生じ、各県立病院の資産及び負債のバランスが逆転する結果が生じることとなる可能性があり、過去の経営成績が反映された財政状態を清算することによって、現在の当該病院の適切な財政状態を表している状態になるかどうかについては疑問が残る。
 (5)今後、各県立病院における財政状態を正確に表す目的で当該計数について清算することは、慎重な議論を踏まえて、計数の清算の必要性と併せ、各病院の経営責任を明確にする意味と病院事業全体で資金を運用して経営する意味の両方の意味について、病院経営方針においてどのように意義付けるかを明確にして、各病院の財政状態に大きな影響が生じることも考慮した高度な判断が必要となると考える。」と書いてあります。
 ですから今は実態と合っていない。これをずっとやり続けている。数字が違う。実態どおりの部分を全部それに乗っけるととんでもないことが起こる。今までやってきたことがきちんと説明できない。今こういう事態が病院事業局で起こっているわけです。ですからそれを改善するためには高度な判断が必要になるということですが、病院事業局長どうしますか。今の病院経営は実態と合っていないことが県民に報告されているのです。我々県議会議員はそれを審査しているのです。先ほども言いましたが、私たちは県議会議員としての責任があるのです。こういうことが長年にわたって行われていて、163億円もの流動資産が今の経営に反映されていない可能性があるということでしょう。それを今見ているのです。今ですよ。これをほっておけますか。これは検証委員の皆様も恐らく共通の認識だと思います。専門の公認会計士が高度な判断が必要であるということを言っていますから、そこはよりプロフェッショナルの方々をもう一度このような会計内処理について特化して、この事態をどういう形で改善していくのかということを検証させてみるべきではないですか。そうでないと病院事業経営に対する信頼はもうないですよ。こういう経営をしている病院事業に、我々は県民の命や健康を委ねているのです。確かに医療の提供はすばらしい。県民のために頑張っている。県民からも非常に深い信頼がある。しかし、医療については信頼できるが、経営自体がこういう状況であれば完全に信頼を失うことになりますよ。
 それと皆さん方は3年から4年で異動します。職場がかわりますね。これも指摘されています。だから皆さん方がその職場にいる間は責任を持ってやるということでいいのですが、病院事業の経営は全然違いますよ。これまで昭和47年から延々とやってきて、これからも県民のためにやっていくという大きな責任を果たしていかないといけませんからね。皆さん方は別の部署に行ったら責任から逃れてそれで済むという話ではありませんよ。
 この会計内取引、この高度な判断が必要になると指摘されていることへの対応について説明してください。

○金城聡病院事業統括監 報告書の21ページの(3)のところになりますが、会計内取引資産の計上に当たってはということがありまして、その中で「整理勘定」という勘定科目を設けて決算することが適当という報告になっております。また、委員がおっしゃる22ページと23ページは、「その他流動資産」と「その他流動負債」を清算するという考え方をとる場合には、つまり双方とも決算書から落とすという処理をする場合には過去の経緯があるので、それについては高度な判断が必要であるということだと思います。

○照屋守之委員 いずれにしても今の病院事業の決算のありようは異常なのです。これだけ指摘されている中で、清算する、しない云々も含めて普通にやって当たり前みたいにやっていたら、いまだにその清算するとかどうのこうのという話は出てきませんよ。これは先ほどこの報告書を読み上げたように、非常にいろいろな問題があるということですから。ここで問題が提起されていますから。問題が提起されてこの指摘は公に知られるところとなっていますから。ですからこの指摘に対してどういう形で高度な判断が必要で、他方、混乱が生じるというような指摘もありますから、そこはもう一度有識者の方々に相談して、この処理をどういう形でやっていくのか。これは県議会でも指摘されていますと。そのままでいいということではなく、それをやる必要があるのですということを言っているのです。

○我那覇仁病院事務局長 委員の御指摘のとおり、何年にもわたってこれが改められなかったということについては大変重く受けとめております。今回の監査委員からの指摘、「その他流動資産」の一部が不明であるということは我々にとって非常に大きな課題であると考えています。
 また委員がおっしゃるように、病院事業局内で担当する人がかわるとかということが以前から指摘されていることについては重々承知しております。それを踏まえて、我々としては病院事業局内で、まずはこれに習熟した担当者を育てること。それから外部の方を招聘した研修の実施。それでもなお会計上の不明であるというものに関しては、御指摘のエキスパート、公認会計士などの有識者に相談して改善に向けて努力していくつもりであります。

○照屋守之委員 皆さん方は、今回この検証委員のお三方に検証していただきましたね。これは県議会決算特別委員会で全会一致で附帯決議をつけたということも、皆さん方が検証委員会をつくって検証したことにつながっていると思うのです。我々県議会議員が指摘したからそうなっていると思っているのです。指摘されなくても、問題提起されたからやったのだということを言うのかもしれません。でも指摘されなくてもやっているというのであればとっくの昔にやっていますよ。平成26年度で起こったことですからね。
 ですから私が指摘していることは、この会計内取引についての高度な判断が必要であるという部分です。皆さん方は習熟した職員をどうのこうのと言いますが、それで対応できるレベルの話ではないでしょう。今後もこれをそのまま適用したときに、どのような混乱が起こるのか。経営はどうなっていくのかということも含めて、より高度な判断が必要であるということを専門家は言っているのです。ですからそこは専門家に委ねて、これまでやってきたことも含めて、今後どういう形で整理が必要なのか。経営が全体として把握できるような、県民にきちんと説明できるようなものをつくるということが皆さん方の立場ではないのですか。答弁しているように、病院事業局内だけでこれができますか。検証委員は高度な判断が必要であると言っているのですよ。外部の意見も聞きながら検討したほうがいいのではないかということです。いかがですか。

○金城聡病院事業統括監 報告書の23ページにありますように病院事業局を一つとして、過去のそれぞれの病院活動による流動資産の積み上げを清算する方法を決定する場合には高度な判断が必要であると思っております。この報告書が出た際に、各病院長を集めて院長会議を開いて、これを議題として提案しております。過去のそれぞれの病院活動における「その他流動資産」や「その他流動負債」の取り扱いについてどのようにすべきであるのか。報告書では清算する方法もあると。ただし、過去の活動部分についてどのように評価するのかということがかなり大きな問題になりますという説明をしたところ、各病院長からは、過去の経緯についても明らかにして将来的に運営する必要があると。そういう意味においては、「その他流動資産」と「その他流動負債」とは別に、報告書の21ページにある「整理勘定」を設けて、これまでの部分を管理していくべきではないかという意見がありました。この問題については、各病院長限りで決定すべきものではないと思います。県立病院の管理職の全てが集まる経営改革会議というものがありますので、そこで議題にしていろいろな角度から討議して、そこで案をつくって、委員がおっしゃるように第三者の意見も聞いて、正しい結論を導き出していきたいと思います。

○照屋守之委員 ぜひ頑張ってください。これについては一般質問で集中的に質問します。そこで皆さん方の対応を確認させていただきます。そこを集中的にやりますから。県民の命にかかわる県立病院事業ですから、お願いします。

○狩俣信子委員長 ほかに質疑はありませんか。
 末松文信委員。

○末松文信委員 まず初めに、このポンチ絵やスライドの作成等について御対応いただき、ありがとうございます。特に追加の資料をいただきましたが、この資料は見事ですね。非常にわかりやすいです。
 これまでの説明を聞くと、病院事業会計と一般会計があって、八重山職員住宅の敷地は一般会計になっているとのことでしたが、これは教育委員会の所管ではないのですか。これは行政財産にはなっていなかったのですか。

○金城聡病院事業統括監 当時、八重山職員住宅敷地の一部分の土地については病院事業局で管理していたものがありました。ですからこの部分は教育委員会の所管ではないということです。

○末松文信委員 この職員住宅は一般会計で管理しているのですか。

○金城聡病院事業統括監 上物の職員住宅は一般会計で管理していました。土地は病院事業局が所管しております。

○末松文信委員 八重山職員住宅の敷地はどこが管理していたのですかということを聞いているのです。

○金城聡病院事業統括監 八重山職員住宅が建っている真栄里の土地は、旧八重山病院の敷地であったようです。その一部分を病院事業局が管理しておりまして、その財産の一部を等価交換という形で平成23年度に一般会計に移したということであります。

○末松文信委員 そもそも、この土地は病院事業会計の管理下にあったということですか。

○山城英昭病院事業経営課長 もともと八重山病院の敷地であったということです。その敷地が結構大きかったものですから、全てを買っていただければよかったのですが、資金繰りの問題もございますので、買える範囲内で買っていったうちの一部分が残って、その部分が今回宮古病院の新築に当たって等価交換ができるということで覚書を交わしたという経緯がございます。

○末松文信委員 先ほど質疑があった会計内取引というものは、所管が一緒なので、その会計内で取引ができるということで理解していいのですか。

○山城英昭病院事業経営課長 会計内取引で一番わかりやすい例といたしましては、薬剤の貸し借りというものがございます。要するに同じ病院事業局内の会計ですから、例えば中部病院がある薬を持っているがしばらく用途がない場合に、その薬剤を必要とする北部病院がこれを使用する場合には会計内取引で処理させていただいております。また病院においてはいろいろな支払い等があり、短期的に資金を融通し合わなければならない場合がございます。その場合には病院事業局を通して資金の移動をする必要がありますので、そういうものを会計内取引として処理させていただいているということでございます。

○末松文信委員 新会計基準が適用されたのは平成26年度ですかね。報告書の21ページにもあるように、この「整理勘定」という勘定科目を設けて処理すべきではないかという指摘があるわけですが、今後そういったものが発生したときには、指摘された内容どおりに処理していくものと理解していいのですか。

○山城英昭病院事業経営課長 検証委員会からの御指摘につきましては、適切に対応していきたいと考えております。

○末松文信委員 この原因がどこにあるのかがわかっただけでも大変よかったと思っています。どうぞ頑張ってください。

○狩俣信子委員長 ほかに質疑はありませんか。
 西銘純恵委員。

○西銘純恵委員 結構詳細な検証を行っていると思います。1回目の説明ではよくわからなかったのですが、県民に理解させるという努力をこれだけなされたことについては―本日の文教厚生委員会で皆さんからの説明を受けて、委員の皆さんもより理解が深まったものと思っています。
 追加資料を見ると、最初に平成23年度の内部取引という会計内取引を宮古病院と八重山病院で行ったときに、この仕訳に対する検証委員会による検証の結果、この仕訳を修正することになったいう部分については、先ほどのスライドの説明ではどこになるのでしょうか。

○金城聡病院事業統括監 スライドと関連する沖縄県病院事業会計決算諸表に関する検証報告―検証報告の9ページをお開きください。
 これが平成24年3月31日、つまり平成23年度の決算として処理されたものになります。追加資料の最初の部分、平成23年度の決算はこの処理によって仕訳をしております。検証委員会で報告があったのは25ページの図表17という部分です。本来ならばこのように仕訳をすべきであったということです。

○西銘純恵委員 平成23年度に検証報告の25ページにあるような決算処理をすべきであったと指摘されたということであれば、平成26年度の新会計基準になったときにそれはどうなったのですか。検証報告の25ページで示されているものが、平成30年度の決算に反映されていくのだろうなと思ったのですが、そうですか。

○金城聡病院事業統括監 検証報告の25ページが、当時正しく仕訳すべきものなのですが、そのうち真ん中の宮古病院の分については、平成27年3月31日に既に修正済みであると。そうすると残りは八重山病院と本庁で決算仕訳をする部分になります。その部分がまだ仕訳されていないと。その部分を平成30年度の決算で修正したいという内容になっております。

○西銘純恵委員 この処理の仕方について、新会計基準になったときの影響は何もなかったのですか。

○金城聡病院事業統括監 検証報告の25ページにある宮古病院の部分については修正後のものになっておりますが、土地について「その他流動資産」という形で処理していたものを受贈財産評価額として修正しています。これは会計基準の見直しによってそうせざるを得なくなりました。ところが八重山病院の土地の部分については、既に台帳から除却されていたため、新会計基準で財源を登録する必要がなかったことからその部分を見落としてしまったということであります。

○西銘純恵委員 平成30年度の決算書の作成については作業中だと思います。修正後の八重山病院と病院事業局については資料として出されているのですが、最終的には病院事業局全体が変わっていくことにはなりませんか。671億円の決算額―以前に前年度の説明がありましたが、平成30年度に決算を修正するという形で出したときに、どこがどう変わるのかということについて説明してください。

○金城聡病院事業統括監 検証報告の29ページをお開きください。図表18です。平成30年度の決算で処理する仕訳はこの2つになります。このように平成30年度の決算で処理します。過年度で決算された分については、過年度修正するということであります。

○西銘純恵委員 これによって県立病院の経営に影響が出てきませんか。この修正で決算したときに不利益というようなものは出るのでしょうか。

○山城英昭病院事業経営課長 先ほども御説明いたしましたが、この6000万円につきましては現金を伴っていない経費でございます。したがって今回は過年度損益損の修正という形での費用が出ますが、これは現金を伴うものではありません。

○西銘純恵委員 お金の出入り、収入や経費という中で、これが赤字に入っていくとかという影響はないということで理解していいのですか。

○山城英昭病院事業経営課長 決算においては、例えば減価償却費等も決算の中に出てきますし、現金を伴わないものであっても決算の指標として出てくることになっております。

○西銘純恵委員 いずれにしても詳細が明らかになったということでよかったと思います。この件については平成30年度決算で出てくるということで理解できました。
 先ほども質疑があった病院事業局における事務職については、6つの県立病院があってそこで会計などの業務に携わっており、その全体の取りまとめを病院事業局が行っているということです。先ほど病院事業局長が研修をするとかと言われていました。実際に病院を支えているのは職員なのです。各病院においてこれだけの決算を行う業務に必要な体制として本務職員は何名いるのか。そこら辺の検証も重要なことであると思います。今回、検証委員会からの報告を受けて、この体制について何らかの強化を図るとかといった検討は行っているのでしょうか。

○大城清二病院事業総務課長 事務職の人数については県議会等でもその数が少ないのではないかという議論がございまして、それについては現場の意見も聞きながら、必要があれば総務部と調整してまいりたいと考えております。
 先ほど病院事業局長からも説明があったように、今後は業務のプロパーというか専門職員を育成していく必要があるということです。病院事業局長が平成31年度の沖縄県病院事業局職員定期人事異動方針を平成30年12月に決定しております。同方針の中で、専門的な知識、経験を必要とする業務を処理する職員については知事部局との交流職員との関係で基本的にはおおむね3年で人事異動を行っているところですが、そういったポストの職員については職員の適性と意欲を踏まえた上で、3年を超える配置ができるように定めております。そういった対応について、今後適正に行えるような形での人事配置も考えていきたいと考えております。

○西銘純恵委員 各病院においてもそのような体制強化は重要です。先ほども指摘がありましたが、公認会計士や税理士にそういう最終的な決算をするときに、その辺を見てもらうという最終的なチェックというものを委託してもいいのではないのかと思います。でも皆さんはそういうことではなくて、病院事業局の中で体制を強化すればよいと考えているのですか。いかがでしょうか。

○山城英昭病院事業経営課長 検証委員会から職員のスキルアップについての提言を受けたところでございます。これに基づいて、決算書を含めた経理作業マニュアルを作成すること、経理担当職員に対する職場研修の実施、外部の専門機関を利用した会計知識の習得等を行っていきたいと考えております。また、本庁と病院間の人事交流を強化することによって、意思の疎通等がスムーズに図られる形で経理処理が円滑に行えるように努めていきたいと思います。

○西銘純恵委員 病院事業は大事な部門ですし、改善に向けてこれだけの指摘がなされていますから、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。

○狩俣信子委員長 ほかに質疑はありませんか。
 亀濱玲子委員。

○亀濱玲子委員 新会計基準が各病院に周知されなかったことがこういうふぐあいを生んだと思いました。経営改革会議というものの中で考えていかなければならないという方向性を示されたので、これとこれはやりますということと、新たに外部有識者の助言等も取り入れられるような仕組みについて、制度として構築したいとおっしゃっていました。これを速やかに行うとのことですが、具体的にどのようにしていくことを考えているのか、その1点だけを教えてください。

○我那覇仁病院事務局長 先ほども答弁したように、高度の判断を要するようなものは、病院事業局内の人員では難しいところもあるのではないのかと思っています。そういった解決できない疑義が出た場合には、速やかに有識者にお話を伺うということが非常に大切なことであると今回の事例を通じて考えさせられました。今後は定期的にコンサルタント等と契約をするとか、チェックに関しては持ち帰って検討していきたいと考えております。可能な限り外部からのアドバイスをいただきたいと思います。

○亀濱玲子委員 これは速やかにということですから、新年度から実施していくという考えであると受けとめていいですか。

○山城英昭病院事業経営課長 今回、検証委員会の委員として3名の方にお願いをしたところでございますが、先ほども答弁したとおり、重大な疑義や検証すべき内容等が出てきた場合には、速やかにプロジェクトチームをつくって、検証委員等の専門家の意見を聞く体制を整えていきたいと考えております。

○亀濱玲子委員 何か起きたときになって初めてやろうとするからこういう事態が起きるのです。何か起きないための仕組みづくりというものが大事だと思うので、しっかりとそういう事態が起きないようにするための仕組みづくりについて新年度で取り組んでいただきたい。ぜひ形にしていただきたいと思います。

○我那覇仁病院事務局長 委員の御指摘を真摯に受けとめて、今後取り組んでいきたいと思います。

○狩俣信子委員長 ほかに質疑はありませんか。

   (「質疑なし」と呼ぶ者あり)

○狩俣信子委員長 質疑なしと認めます。
 以上で、平成29年度病院事業会計の貸借対照表中「その他流動資産」に計上されている6000万円の内容等についてに対する質疑を終結いたします。
 説明員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 休憩いたします。 

○狩俣信子委員長 再開いたします。
 以上で、本日の日程は全て終了いたしました。
 委員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 本日の委員会は、これをもって散会いたします。

















沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。

   委 員 長  狩 俣 信 子