委員会記録・調査報告等

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文教厚生委員会記録
 
令和元年 第 5定例会閉会中

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開会の日時

年月日令和元年11月5日 曜日
開会午後 3 時 1
散会午後 5 時 5

場所


第2委員会室


議題


1 教育及び学術文化について(首里城の火災について)


出席委員

委 員 長  狩 俣 信 子 さん
副委員長  西 銘 純 恵 さん
委  員  新 垣   新 君
委  員  照 屋 守 之 君
委  員  次呂久 成 崇 君
委  員  亀 濱 玲 子 さん
委  員  比 嘉 京 子 さん
委  員  平 良 昭 一 君
委  員  金 城 泰 邦 君


欠席委員

委  員  末 松 文 信 君


説明のため出席した者の職・氏名

 土木建築部都市公園課長   玉 城   謙 君
教育長            平 敷 昭 人 君
 義務教育課長        宇江城   詮 君
 文化財課長         濱 口 寿 夫 君




○狩俣信子委員長 ただいまから、文教厚生委員会を開会いたします。
 本委員会所管事務調査事項教育及び学術文化についてに係る首里城の火災についてを議題といたします。
 本日の説明員として、教育長の出席を求めております。
 本委員会所管事務調査事項教育及び学術文化についてに係る首里城の火災について審査を行います。
 ただいまの議題について、教育長の説明を求めます。
 平敷昭人教育長。

○平敷昭人教育長 では、着席にて説明させていただきます。
 それでは首里城正殿等の火災に係る被害状況について御説明申し上げます。
 お手元の資料、首里城正殿等の火災に係る被害状況の表紙と目次をめくっていただきまして、3ページをごらんください。よろしいでしょうか。
 今回の火災は、10月31日木曜日午前2時40分ごろ、首里城正殿等において発生しました。
 3の(1)をごらんください。
 国及び県指定文化財に係る物的被害状況ですが、現在も検証が続いておりまして、今後具体的な被害状況が確認されると思います。
 アの史跡首里城跡の遺構につきましては、正殿の崩落による瓦れきが入り込んでいると見られ、公開部分も含め調査中であります。
 次に、イの名勝首里城書院・鎖之間庭園は、庭園にある樹木や石庭部分が被害を受けている可能性があり、調査中であります。
 続きまして、ウの絵画、自了筆白沢之図は、南殿の耐火収蔵庫に、また、エの工芸品、黒漆菊花鳥虫七宝繋沈金食籠といいますが、及び、黒漆牡丹七宝繋沈金食籠は、寄満の耐火収蔵庫にそれぞれ保管していたことから焼失を免れたことが確認されております。
 4ページをごらんください。
 これらの文化財のほか、首里城正殿を含む7棟が全焼しまして、奉神門、寄満の一部が焼失しております。
 続きまして教育委員会のこれまでの対応ですが、4の(1)文化財関連につきましては、火災当日に文化財課職員を派遣するとともに、これまで文化庁職員と現場確認を継続しております。また私も11月1日ですが、現場確認をしてまいりました。
 4の(2)であります。学校教育関連といたしまして、首里城公園近隣の学校を中心に、児童生徒の様子を丁寧に観察するとともに、メンタルヘルス対策のため、スクールカウンセラー等による対応を行うこととしております。
 5ページをごらんください。
 白黒ですが、こちらの資料は10月31日の14時時点の首里城正殿及び周辺建造物の火災による被害状況の資料となっております。焼失箇所が灰色の網かけになっているところでございます。
 6ページをごらんください。
 こちらのページはですね、首里城に所在する国、県指定文化財の一覧となっております。
 それでは、国及び県指定文化財のそれぞれの概要について、資料の7ページからごらんください。
 7ページ、こちらは首里城跡でございます。首里城正殿の地下に残る石積みや城郭基部の根石が重要な遺跡であるため、昭和47年に国の史跡となりまして、平成12年12月に世界遺産に登録されております。
 こちらの写真は正殿を発掘調査したときの遺構の状況であります。
 次に、8ページをごらんください。
 こちらは、首里城書院・鎖之間庭園で、平成21年7月23日に国指定名勝となっております。国王や王子の客人をもてなす場である書院・鎖之間に面する庭園で、築山や石段を配し、その裾には、サンゴ片がまかれております。庭園として意匠上・鑑賞上の価値が高いため、国の名勝に指定されております。
 続きまして、9ページをごらんください。
 こちらは南殿の収蔵庫で保管しておりました県指定文化財で、自了筆白沢之図であります。白沢は、中国の伝説上の帝王である黄帝―黄色い色という字ですけど―黄帝が東海を訪問したときに出会った神獣で、人語を解したと言われております。作者の城間清豊は雅号を自了といい、生まれつき口耳が不自由だったものの、絵の素養は抜群で国王や冊封使、狩野派の絵師からも称賛されております。自了の絵は沖縄戦でほとんど失われてしまっているため、極めて貴重な作品となっております。
 次に、資料の10ページをごらんください。
 こちらは、寄満の収蔵庫で保管しておりました県指定文化財の黒漆菊花鳥虫七宝繋沈金食籠であります。16世紀の制作と考えられる円筒形の食籠で、総黒漆塗りで沈金により細やかな円や、鳥、菊花、チョウ・蜂・トンボなどを華麗に描いております。琉球漆器初期の沈金技法を知る上で貴重であることから、平成18年9月12日に県指定されております。
 次に、資料の11ページをごらんください。
 こちらも寄満の収蔵庫で保管しておりました県指定文化財の黒漆牡丹七宝繋沈金食籠であります。16世紀から17世紀の制作と考えられます円筒形の食籠で、総黒漆塗りの沈金により細かな円や牡丹等を華麗に描いております。琉球漆器初期の沈金技法を知る上で貴重であることから、平成18年9月12日に、同じく県指定されております。
 いずれの文化財も美ら島財団が所有しているもので、11月2日に南殿等の収蔵庫内で焼失を免れたことを確認しております。
 なお、火災などの高熱を受けたことによる影響の程度など詳細な確認については、引き続き行うこととしております。
 また、このほかにも数多くの絵画、漆器、織物などの美術工芸品が焼失した可能性があり、大変残念に思っております。
 教育委員会としましては今後、瓦れきの除去等を待って、首里城の遺構などの確認を行う予定であります。その上で、所有者や文化庁を初め関係機関等と連携、協力の上、適切に対応してまいりたいと考えております。
 なお、世界遺産に登録された周辺の玉陵、園比屋武御嶽石門、国指定文化財の円覚寺跡や天女橋、県指定文化財の国学孔子廟跡、琉潭及びその周辺、また旧首里城守礼門などは火災の影響を受けておりません。
 以上で、教育委員会の説明を終わります。よろしくお願いします。

○狩俣信子委員長 教育長の説明は終わりました。
 これより、首里城の火災について質疑を行います。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないように簡潔にお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 新垣新委員。

○新垣新委員 お疲れさまです。もう残念な気持ちで、もう復元に向けて心一つにして与野党、頑張っていきたいと思います。
 先ほど、るる説明がありました文化財、貴重な世界遺産である展示品。マスコミ報道等では400点余りの貴重な展示品、掛け軸からさまざまなものが焼失した疑いという報道を受けております。心から願う気持ちがあって。あれはレプリカなんですか、それとも本物の昔からあった文化貴重財だったのか伺います。

○濱口寿夫文化財課長 お答えします。
 美ら島財団はですね、1500点余りの非常に重要な資料を保管しておりました。そのうち1075点に関しては耐火収蔵庫―2カ所あるんですけども、南殿と寄満の耐火収蔵庫、2カ所に分かれて入っていたと。そうすると残りの四百数十点は、耐火収蔵庫以外の展示室あるいは寄満の多目的室という部屋があるんですけども、そこにあったと思われます。したがいまして、その耐火収蔵庫の外にあったですね、四百数十点に関してはもうかなりの被害を受けているだろうというふうに思います。
 今の御質疑で、本物かどうかっていうことなんですけども、そのうち何点というのはちょっと今わからないんですけども、ほとんどは本物の資料ではないかと。一部ですね、例えば琉球楽器とかああいうものは後の時代に文献等から復元をしたものが入っているという状態だと思います。

○新垣新委員 済みません、400点余り、万が一焼失したものを、最悪を想定して全て記録とか写真とか、細かく―ここは教育委員会ですからそういった質疑しかできませんけど、復元可能なんですか。もうレプリカでも構わないと僕は思うんですね。県民はこれだけ落胆してるし、もうもとに戻ることもないと思うし、ただ前を見ることしかできない。だから、復元可能なんですかと、レプリカでも。この400点余り焼失したっていう本物の展示品、文化財。どうですか、記録されてますか。

○濱口寿夫文化財課長 質疑にお答えします。
 まず、1500点余りの大事な資料と言いましたが、そのうち県指定のいわゆる文化財になっているものは3点でございまして、先ほど教育長から説明のあった白沢の図と、それから漆器の食籠の2つですね。今、それ以外のもののことをおっしゃっていると思うんですけども、これらも確かにおっしゃるとおり大事な資料であることには違いありません。ただ、これらに関して複製ができるかどうかっていうのはデータがどれぐらい残ってるかっていうところで、もともと複製した琉球楽器等は恐らくそういうものが、設計図みたいなものがあると思いますので復元できると思いますが、ほかの絵画とかですね、書籍に関しては、写真資料ぐらいかもしれないので、その辺がどの程度現物に近い形で戻せるかというのはちょっと私も今すぐには答えられないような状態です。

○新垣新委員 答え切れないのは理解しました。しかし美ら島財団が管理している以上ですね、美ら島財団との連携はどうなってますか、逆に。例えば復元できるのかできないのか、そういった記録があるのか。そういったもろもろが今、大事なんです。今、県民の願いはもとにあったものをもうレプリカでも構わないから復元してほしいというのが県民の願いだと思うんです。焼けてしまったものはどうしようもない。もとに戻るためのこの美ら島財団との連携は確かなものでならないといけない、指定管理をしている以上は。そういった情報提供とか密な連携はとってますか。意見交換、情報交換というのは。だから今ちょっとおかしいなと思ってるんですよ。指定管理を任せて復元され―きれいに全部コピーもされてね、写真とか、どうなってるかっていうのがここに上がってくるものだと、私の認識ではそう思ってるんですね。それはどうなってるかっていうことを……。

○濱口寿夫文化財課長 ちょっと御説明いたします。
 まず美ら島財団に指定管理を委託してるのは公園の管理ということで、県の土木建築部都市公園課が県営―県営に移管されたんですね。首里城公園の管理を委託していると。美ら島財団はそれを受けて首里城公園の管理、それからあの中でのいろんなイベント等ですね、そういうものをやっているという状態です。委託に関してはそういう仕組みなんですけども、資料に関してはですね、あれは委託をしているのではなくて美ら島財団の持ち物なんですね。県が委託しているわけではないですね。美ら島財団の持ち物に関しては、我々としては、沖縄県教育委員会としてはですね、その1500点余りのうちの3点について文化財指定をしているっていうかかわりです。ですので、その3点以外の―ほとんどですけども1500点近くについて意見交換をしてまいりたいと思いますけども、我々が特に持ち主に対してこうしなさいとかって言うようなことは難しい面もあるかなというふうに今は正直思っております。

○新垣新委員 ちょっといいですか、ちょっと認識お互い違うところもあって―あれは沖縄県民のシンボルなんですよ。だから県はかかわりを持って、この歴史文化財っていうのは永遠に次の世代にも継承していくのが常識で、私は教育委員会としてもこれは知るべきであると認識してるんですね。こうやった、もう最悪を想定した状況の中でですね、そこら辺、ちょっとボタンのかけ違いがあると思うんですけど、教育長はどういうふうに認識を持ってますか。私は全部把握すべきだと思いますよ。今後地震とか、大きな台風が来た場合とか、やむを得ない災害っていうのもあるんですから、今後。それを認識すべきじゃないかと思う。今後どうよくするかと次のステップも考えて言ってるんですよ。把握すべきですよ。

○平敷昭人教育長 文化財課長から答弁いたしましたのは、1500点余りのですね、資料、歴史的な資料のうち、特に貴重なものに関しては文化財として指定させてもらっております。その他のものについてはまだそこまでは―指定等は行っていないんですが、いずれにしても歴史的には貴重な資料であるということには変わりないと思っております。その部分に関してですね、具体的にどういう資料があって、どういうふうな対応が可能なのかっていうのは、美ら島財団のほうとですね、少し意見交換等をさせていただきながら、今後の対応を考えてまいりたいと思っております。

○新垣新委員 密な連携をやるべきだと思います。もう一度確認します。王様が―王冠とかです、王様の。そういった着物っていうんですか、はかまっていうんですか。そういったものも焼失、本物が焼失、焼けたと理解もしていいですか。あそこによく観光客が写真を撮って、僕も何度か足を運んだことがあって。非常に―あれも全て焼けたと理解していいですかと、本物がと。尚家からいただいてますよね。王冠とか衣装。

○濱口寿夫文化財課長 はい、首里城公園で展示をしていた王冠ですね、それから王様の皮弁服っていうんでしょうか、服ですが、あれはどちらも複製品、レプリカでございます。

○新垣新委員 ああよかった。よかったなとほっとしています。レプリカであれば。本物はあるっていうことで、他の場所に保管されていると理解していいですか。確認します。

○濱口寿夫文化財課長 本物は国宝指定を受けておってですね、那覇市の歴史博物館に保管されております。

○新垣新委員 ありがとうございます。
 今後のことでお聞きします。この400点余り、早急に調査して、行ってですね。例えばこれだけ膨大な400点余りの焼失をしたっていう、本物もまざってる、一部復元もまざってるという最中で、復元させるためにはそういった専門家、プロジェクトチーム。この文化財の復元という形でですね。そういう対策っていうのは教育委員会で内部の検討、もちろん美ら島財団との連携もこの協議会に入れて、専門家も入れたプロジェクトチームの早急な立ち上げ等、スケジュール等、どのように念頭に考えてますか。一番大事な問題だと思います。

○濱口寿夫文化財課長 四百数十点のものに関してはですね、まず所有者が美ら島さんですので、美ら島さんがやっぱり所有者、まあ持ち主ですので、今後どうしたいっていうことはですね、やってくるはずなんですね。その中に我々教育委員会それから文化庁さん、それからあと民間の修復士の方もいらっしゃいますので、そういう方々が、我々みんなが結束してできることをやっていきたいというふうに思ってます。

○新垣新委員 済みません、課長ちょっと理解、お互いの認識が―きずなっていう形で強固にっていう形で捉えてほしいんですね。美ら島財団がじゃなくて、沖縄県も一体となってっていうのが県民の願いなんですね。そういう形で教育長、強い志を、強く復元っていう気持ちを持って、このプロジェクトチーム―例えば箱物を復元させるプロジェクトチーム、文化財を復元させるプロジェクトチーム、それが一体感とならないと思うんですよ。協議会というプロジェクトチームをつくって。それを県知事を先頭に県議会も心を一つにして、与野党、自民党から共産党まで、これが本当のオール沖縄と思ってます。そういう形で取り組んでいこうっていうのがですね。きょう、僕にとってはまだ慎重過ぎて何も進んでないじゃないかなっていう残念、悲しい思いだけど。言いたくないんだけど。ぜひこれ教育長、知事に直談判してね。早くつないでいただきたいんです。政府もそういうプロジェクト、政府与党も、自民・公明一体となったプロジェクトチームをつくるっていう、沖縄のために考えているし、沖縄県が、肝心な沖縄県が自分たちの復元というのも早期に立ち上げてほしいんだけど。切実な願いですよ。政府―もう与党は始まってるんですよ、こう。肝心の沖縄県がこう前に行く姿勢を見せたら県民も悲しみから元気になっていくんじゃないですか。そういう形を教育長のリーダーシップで知事に―何か連携が伝わってないんじゃないかなと。このプロジェクトチームという、復元させるっていうのが一体感になってないかなっていう形でですね。本来だったら時系列でなぜ火事が起きたか、文化財とか県議会、全協でこうやって説明会をしてほしいんだけど、分野分野で縦割りで割ったみたいな形でやりにくいですね。我々自民党としても、会派の統一意見だけど。文化財のことしかここ言えないっていう形で。今後の、こういった火事が起きないようにとか地震があったらどうするか、大型台風が来たらどうするかとかね、今後の問題も。その件に関して協議会っていう、前を向く、沖縄県としてどうなってますか、教育長。知事とはどういう連携とってますか。私は文化財は美ら島財団に丸投げじゃなくて教育委員会が先頭に立つっていう気持ちを持ってほしいんですよ。これは沖縄県の文化だと。

○平敷昭人教育長 まずこの委員会の審査のあり方については私どもが言う話ではないかもしれませんが、私どももできれば一緒のほうがいいのかなとは思っておりましたが、これはもうそれぞれの委員会でこの調査という話になりましたので、やっぱりその分野ごとの話になってるのかなと思っております。
 それとハードも含めた復元の話についてはですね、私が申し上げるという話ではないんですが、既に11月の3日にも別の会合でですね、関係部長―少し近くにおりましたので、ちょっと連携して、その対応をしていくという動きは既にあるかと思っております。今後その辺はですね、関係部局あとは国とも連携しながら、首里城の復元等々についてですね、話し合いとか対応が行われるものと考えております。
 それとあと今の文化財の話ですね。教育委員会は文化財のものなんですが、それについては、美ら島財団ともしっかり連携をとりながらですね、必要な対応をやっていきたいと思っております。

○狩俣信子委員長 休憩いたします。

○狩俣信子委員長 再開いたします。
 平敷昭人教育長。

○平敷昭人教育長 ただいま委員のお話のありました件はですねしっかり承って、しっかり対応してまいりたいと。その辺は、関係部局、知事含めてですね、その辺の話はやってまいりたいと。私のほうからも話をしたいと思っております。

○新垣新委員 最後に。必ずですね、今政府与党はプロジェクトチームで前を見て、沖縄県を、県民を喜ばすために支援すると。その中でですね、沖縄県のこのプロジェクトチームの立ち上げが国は早くて沖縄県遅いというのにね、もっと頑張ってほしいと歯ぎしりしている。県民を喜ばせてくれと。一体となって、県も国も一体となって世界遺産を復元という形でですね、ぜひ教育委員会も頑張っていただきたいと強く願ってですね、早急な、あしたでもこのプロジェクトチームをつくるっていう気持ちで頑張っていただきたいと思って、私の質疑を終わります。
 以上です。

○狩俣信子委員長 ほかに質疑はありませんか。
 平良昭一委員。

○平良昭一委員 きょう、朝から総務あるいは土木もやってると思いますけども、今回の首里城の件はですね、我々文厚として見たら対応できるというのは県指定の文化財だけだということになりますけど、そういう形の中からまだまだ明確さが出てこないなというのが現状的にはそうなんですよね。これから調査ということでありますけど、あくまでも私たちは首里城の遺構、地下の遺構とあるいは展示されていた、焼失したものに対しての問題点をやるしかないわけですよ。ただですね、ここにこれまで美ら島財団が独自で資金を出して世界各国からですね、それを取り戻してきたという実績を改めて感じないといけないと思うんですよ。あくまでも所有は美ら島財団であって、この4000、いや1500点ですか、のものは美ら島財団の所有であるんですよね。その辺確認させていただきたい。

○濱口寿夫文化財課長 はい、そのとおりです。

○平良昭一委員 その中で、今回焼失したかもしれないという中で尚家のものも当然所有というものもありますけど、それは寄贈されているという形になればこれは沖縄県という形になるんですか。

○濱口寿夫文化財課長 今お話しになった1500点余りの美ら島財団所有の文化財の中の尚家資料ということになりますので、これに関しては美ら島財団が尚家からいただいたか、あるいは購入したか、その辺はちょっとわからないんですけども、現時点では県のものではなくて美ら島財団の所有物件です。

○平良昭一委員 非常に県民自体が勘違いしているのはそこだと思うんですよね。県民の所有だというふうに思ってるわけですよ。あくまでもその首里城に保管された焼失を免れたものも焼失したのも美ら島財団の所有であるということをですね、知らないんですよ。県民の財産が失われたというふうには、当然認識としてこれまで積み上げてきたものの中で、長い歴史の中でその文化財が失われたというのは当然ですけど。これをしっかり取り戻してきた美ら島財団のこれまでの力もですね、あわせて我々は今回の件で確認しないといけないと思うんですよ。であれば、失った財産、美ら島財団が独自で予算を出して購入してきたものに対してこれから県民がどう対応して助けてあげられるか、あるいは新しいものをつくってあげられるかということも非常に大事だと思うんですよ。そういう点を文厚の中からこの議論の対象にしていかんといけないなと僕は感じているんですよね。所有者が誰であったかということをまずここで明確にしていただきたい。再度聞きますけど、この新聞等であらわれている4000点―あ、1500か。400点が焼失してるような状況があると。で、1500点ぐらいあったとしますよね。その中に、美ら島財団以外の所有物件もあるんですか。それとも全て美ら島財団のものなんですか。

○濱口寿夫文化財課長 はい、今首里城ではですね、組踊300周年を記念した企画展をやっておりました。その企画展の中では美ら島財団が他の機関あるいは個人等から借りて展示していたものもあったと思います。その点数はちょっとわかりませんが、ただ1500点余りの美ら島財団の所有している資料、それから他館から借りた若干の資料、そういうものを合わせて展示していたと思われますので、若干は他機関のものが入っているというふうに思われます。

○平良昭一委員 ほかから借りてきたものに対しての、預かってきたものに関してですね、これはもう美ら島財団さんが非常にもう御苦労なされると思います。それであれば、そういうところを県民世論の中でどう助けていっていくかということがですね重要でもあると思うし、同じように焼失した―県民として残念だということはみんな思っているんですよ。ただ、指定管理、今回されたのが美ら島財団ということですね、美ら島財団だけに責任を押しつけるというのは筋違いじゃないかなと。僕は逆に、これだけを独自で収集して、世界から集めてきたということもあわせながら、県民が思いをですね一緒にしながら、これをもう一回集め直す、修復するんだという気持ちに立つのが一番の今大事なことじゃないかなと思うし、まだまだ調査の段階でありますので、我々が結論出せるわけにもないし、いきなり政府に行って要請しましょうなんていうことでもないと思うんですよ。であれば、一旦もうちょっと落ちつきながらですね、整理しながら次の沖縄県の立場の中でどういうふうに手順を踏んでいくかということも改めて考えてからスタートしないと。こういうことを整理しないで先に走ってしまうとですね、おかしな方向にいってしまうということがないかなという心配があるんですけど、教育長その辺どうですか。

○平敷昭人教育長 美ら島財団が所有しています1500点余りのうち、特に貴重なものは文化財として指定しました。そのほかにも財団さんが所有しているものに関してですね、また今後もいろんな必要に応じて文化財指定される可能性のあったものもあろうかと思います。その辺は、実は文化財保護というのは確かに全部この県指定文化財は県が持ってるものでは必ずしもなくて、個人が持ってたり、そういう法人団体が持ってたりというものに対して、重要性を認識して評価して、文化財ですという指定をするという話になりますので、今回の400点の焼失ということになっていますけども、その詳細もですね、当然今財団さんも相当混乱してる状況なんです。毎日文化庁の対応、消防の対応とかそういう状況ですので、こちらからの問い合わせにもなかなか今やりとりが厳しい状況になっておりますので、その辺も整理しながらですね、これ対応については財団さんと連携を密にしながらですね、しっかりやっていきたいと考えております。

○平良昭一委員 わかりました。やっぱりこれから失ったものの所有が財団なのか、あるいは個人であったのかという調査も含めながら―これからの対応ということになると、ある程度の調査が終了してじゃないと我々文厚としては進めないんですよ、恐らく。全体的な問題として沖縄県の意向としてですね、県民の意向として、世界各地に、また日本国内、世界各地にそういう支援を求めるということは、中身がはっきりしないとできないものだと思うんですよね。そういう面ではきょうは、今は、教育庁の中で与えられた情報を提示するだけであって、まだまだ調査をした後からですね、その問題を協議するような状況が出てくると思いますので、私は少し落ちつきながらこの問題に対して県民で取り組めるような状況をつくっていくのも所管の―文化財の所管である教育委員会の仕事だと思ってますので、その辺の気持ちを最後にお聞かせ願います。

○平敷昭人教育長 委員お話ありましたように、今回のですね首里城正殿―これはまあ復元されたものであります。文化財という形ではそれはないんですけども、その基礎にあった部分が世界遺産にもなってるわけです。ただ、上に建っていた首里城というのは県民としてはシンボルとしてですね、復元された首里城はシンボルとしてやっぱり心のよりどころになっていたと思いますし、それについてはまた関係部局等々でですね、また新垣委員からもあったように国のいろんな支援も受けながらやっていかれるものだと考えております。文化財に関してはですね、膨大な数の中で400点焼失したということについても、やっぱりしっかり財団さんと連携してですね、どのような対応ができるかというのは財団さんの意向も踏まえながら―しかしこれ、財団が所有してるにしても貴重な資料であれば県民にとってはやっぱり貴重な県民の財産とも言えるものだと思いますし、その辺はしっかり連携をして対応―しかるべき対応。どのような対応をやるべきなのかも含めてですね、連携して、少し整理もしながら対応してまいりたいと思っております。

○狩俣信子委員長 ほかに質疑はありませんか。
 比嘉京子委員。

○比嘉京子委員 首里城の500メートルぐらいに住んでる者として早朝からの慌ただしい状況で、一等最初に気になったのはやっぱり遺構でした。やっぱり玉座の下に遺構があるということで世界遺産に登録されているわけですから、その上物っていうのはね、もちろん多くの方々の資料のない中で、いろんな資料集めながら20年余りもかけてやってきたっていう経緯はあるんですけれども、やっぱり遺構の保存状態がどうなのかということが非常に気になっていることが一つあるので、まず遺構の保存状態を先ほど見せてはいただいたんですが、例えば10としたならばどれぐらい一応保存状態としてはいいのかということをちょっと専門の立場からお話しいただけますか。

○濱口寿夫文化財課長 首里城跡の遺構は城郭の中全部がそれに当たっております。まあ城郭も含めてですね。ですのでかなり大変な面積になります。で、今委員がおっしゃった玉座の下の遺構っていうのは床をその部分だけ、大体5メートル掛ける7メートルぐらいの長方形なんですけども、その部分だけ土を埋め戻さないで遺構が見える形にして上にガラスを置いていたというところのことだと思います。この部分に関しましてはですね、やはりガラスが割れて正殿の瓦れきが中に流れ込んだ状態になっております。ですので、その部分に関しては石が外れたりとか、あるいは熱を受けて少しもろくなったりとかっていうことが考えられます。ただ、逆に言うとその5掛ける7メートル以外の部分につきましては、基本的に60センチメートルと聞いておりますけども、土を上にかぶせてから上物の構造物をつくっておりますので、そのさらに下に大きな影響が及んだということは今のところ想定してない。でも今後の確認が必要だと思います。

○比嘉京子委員 ということはやっぱり再度復元しても遺構の確認ができるということで、世界遺産的な登録にはある意味で左右されないという理解でいいですか。

○濱口寿夫文化財課長 はい、まあ詳細な調査、今後瓦れきの撤去を待って行うことになりますが、現時点ではおっしゃったとおり、そのように思っております。

○比嘉京子委員 もう一つは、やっぱり先ほどからありますように所蔵物がどうなのかということがありますけど、先ほど御説明があったように南殿のほうにっていうその保存状態についてですけど、耐火収蔵庫というのは両方とも、寄満もそれからもう一つもそうであるというふうに理解してるんですが、そうですか。

○濱口寿夫文化財課長 はい。2カ所とも耐火収蔵庫と聞いております。

○比嘉京子委員 で、一方は非常に保存状態が安定してるようですが、寄満のほうに水がかけられているとかという心配が今あるようですけれども、それはどうして起こったんだと考えられますか。

○濱口寿夫文化財課長 正直に申し上げて、この2つで何がその違いを分けたのかっていうのはですね、いろいろな状況の検査をしないとわからないかなと思っております。南殿の―まず位置が違いますので火を強く浴びたかどうかとかですね、それから南殿のほうはたまたまかもしれませんけど放水車の水が入っていなかったので、水が中に入っていませんでしたのでその部分でも保存状態はいいかなと。ただ寄満のほうはもうちょっと水も入ったし、それから温度も南殿よりは上がったようですのでその辺で状況が違っている。ただその原因がなぜかっていうのはちょっといろんな位置とかですね、あとは設備がどこで―多分火事の途中でどこかで空調とかが壊れてしまうかと思うんですけども、どういう時点までもっていたかとか、まあそういう運みたいなものに左右される部分もあったのかなというふうに認識しております。

○比嘉京子委員 やっぱりこういうことっていうのは、これからの対策にとって重要な検証事項ではないかなというふうに思います。やっぱり分散的な保管であるとかそういった場所の保管するとか、そこも含めてになると思うんですが、今報道されている―例えば1510点の中で421点っていうような数字は、これはそのまま受け取ってよろしいんですか。

○濱口寿夫文化財課長 これは美ら島財団さんがマスコミに対して提供した情報だと思われます。ただ、今ですね資料のほうも収蔵庫をカッターで切ってもう運び出してとかですね、そういうもう非常に混乱した状況にありますので、もともとこの南殿には何個あったと記録されているというような情報に基づいてやっているはずなので、実際幾つかは展示室に出ていたりとか、その逆とかもあるかもしれないので、細かい数字についてはこのとおりとはならない可能性があるというふうに思っております。

○比嘉京子委員 最後にですけれども、皆さんの部署がどこまでかかわっているか―全庁的に多分に私は、当日、庁議を開いたというふうに聞いておりますけれども。今後の復元計画ですけどね、やっぱり来年度において例えばどういう組織体制にするかとか、それから具体的にいつごろを目安に計画を立てるとか、そういうようなことでわかっている限りのことがあれば教えていただきたい。組織体制と計画案。

○玉城謙土木建築部都市公園課長 復元に向けてということで、首里城に対する県民を初めとする多くの方々からの励ましの声が届いてるとともに、復元に向けた御寄附の話も多く寄せられております。県としては、11月2日から寄附金の受け入れ体制を整え、受け付けを開始したところであります。今後、県民を初め多くの皆様、また国等の協力を得ながら早期に復元に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。現在県のほうでは、首里城火災等対策本部ということで全庁的な取り組みということで現在復興含めてですね、そういった会議の場を設けておりますので―ただ、詳細にはまだ、そこまでのことまでは決められておりません。

○比嘉京子委員 たしか知事は22年までに計画を立ててとかっていうような発言があったやに思っていますけど、どうなんでしょうか。

○玉城謙土木建築部都市公園課長 ただいまの、先ほど会議の中でですね、これは22年に向けて、どういうぐあいに復興していくのか、あとこれは国のほうとの―公園は国の所有で国の建物ということがありますので、国のほうとも連携をしながら進めていくということになると思います。

○比嘉京子委員 あのですね、やっぱり今、今ですよ。この注目の中で、県民が非常に落胆してる中で県がどういう発信するかっていう―先ほど新垣委員も言っていましたけれども、そこすごく重要だと思うんですよ。資金を集めるにしてもですね。計画がどんどんと出てくるっていうことがやっぱり大きな前進につながるんだろうと思うんですね。そういう意味でも、やはり私は国が国がでもなく県が県がでもなく、やっぱりいち早く立ち上げて、いち早く計画を出して、そしてここに向かっていくんだという全工程をですね―もちろん資材等、人、まあ人の手というのも言われておりますけれども、もうかなり立ち上がっているんですよ、裏では。立ち上がってます、民間では。ですから県が立ちおくれないっていうことがとても大事なことで、慎重になり過ぎるのもどうかなと思うようなところもあります。ですから、やっぱりここは県民が落胆してる中で県が一丸となって、もちろん県議会も一丸となってやりますので、ここはもっともっとリーダーシップで前へ前へと、先取りをするぐらいの形をしたほうが私はこの事業がうまくいくのではないかなと思うんですが、教育長いかがでしょうか。

○平敷昭人教育長 委員御指摘のとおり、県民の皆様はその首里城の今回の火災に関してですね、県庁挙げてしっかりとした対応をとられることを望んでいると思いますので関係部局、知事を先頭にですね―対策本部みたいなものも立ち上げたんですけれども、今後の計画に関しては私が言う範囲っていうのは一定のあれがありますので、文化財の話なんですけども関係部局で連携しながらですね、しっかり対応していきたいと考えております。

○狩俣信子委員長 ほかに質疑はありませんか。
 西銘純恵委員。

○西銘純恵委員 本当にみんなショックで、若い皆さんは沖縄の象徴だということで身近にあったね、ものですけど。高齢者の皆さんはやっぱり首里城の下に日本軍の司令部壕があったということで、戦争ではもう灰じんに帰したという。ちょうど焼け野原の写真とやっぱりかぶって、首里城がね、瓦れきになったっていうのは本当にいたたまれない思いでいる県民が多いだろうということで、まあ募金が集まるっていうのもそういう思いの皆さんが結構いるからだろうなとも私は感じていますけれども、きょう教育委員会ということですので県民の思いに対して何かコメントがありましたら先にいただきたいと思いますが。

○平敷昭人教育長 首里城正殿が焼失いたしまして、県民の皆様もそうですし、私どもも大きな衝撃を受けております。また首里城の復元、復元された首里城に関してはですね、これまで大勢の方々がかかわってこられております。長年の御努力を思うとですね、本当に発する言葉もありませんと、ないという状況でございます。子供たち、児童生徒もそうですし県民の皆様もですね、首里城が、復元された首里城をですね、焼失したということでこの喪失感というのはですね、言葉に言いあらわせないということでいろんなところでコメントをいただいております。胸が痛む思いだということですね、そういうことでこれへの対応という意味では、関係部局と連携してですね、国、さまざまな財団も含めてですけども、今まだちょっと混乱をしてるという状況であるんですけどもしっかり対応して、早期にですね復元の方策も含めて対応していくべきかと考えております。

○西銘純恵委員 世界遺産登録との関連で先ほど説明受けたんですけども、これほぼ問題ないだろうっていうことで受けとめました。そこについては文科省になるんですか。遺産登録については問題がないっていう―そのまま登録ということでいいのかっていうところも含めて、政府には確認をされているのかどうかですね。これ教育委員会がやるのかしら。

○濱口寿夫文化財課長 世界遺産に関してはですね、文化庁からも10月31日の午後以来ずっともう連日、休みの日もずっと調査官が沖縄に来ていてですね、現地の調査を続けている状態です。その中で調査官の方からは、先ほど私が申し上げたような、史跡に対する影響はそんなに大きくないのではないかと、世界遺産の要件にも特に、欠格とかそういうことではないだろうという話は聞いておりますけども、ただ組織として発表したものでありませんので、今後その辺は発表されるのかわかりませんけども、現状ではそういう状態です。

○西銘純恵委員 やっぱり県民としては取り消しなんてことになったらっていう危惧を持ってますから、積極的にそこはね県が―文化庁っておっしゃいましたけど、継続できる立場で積極的に当たっていただきたいと思います。
 もう一つは、美ら島財団の所有収蔵品についてはって言いましたけども、沖縄県の文化財とか文化遺産っていうのは県として所有してるというのか、所蔵してるっていうのはないんですか。

○濱口寿夫文化財課長 県として所有してるものもあります。例えば県立博物館美術館の所蔵している指定文化財というのも幾つもありますので、そういうものもあるし、それから外部の方が持っている指定文化財もあるということですね。

○西銘純恵委員 首里城にあったものは県所有はなかったということですか。

○濱口寿夫文化財課長 先ほどから話題になってるその1500点余りは美ら島さんの所蔵物ですけども、ただ先ほどちらっと申しました企画展、組踊300年の企画展をやっておりますので、そこでですね、例えば県立博物館等から借りて展示していたものもあったかと思います。その辺の被災状況を今のところまだ把握しておりませんが、可能性としてはあるということでございます。

○西銘純恵委員 展示品だった王冠は本物がちゃんと保管されていると先ほどありましたけど、レプリカで復元をされて焼失をして、本物は残っているっていうのはあとどれだけあるかっていうのは答えられますか。やっぱり安心したい部分はあるので答えられたらお願いします。

○濱口寿夫文化財課長 はい、質疑の御趣旨はよく理解しました。ただ、今ですね正確に400点余りのうちの何点、何点というものは把握できておりません。ただ、尚家資料を中心、または首里城に関係する資料を実物資料を積極的に収集しておられましたので、その中の大半は本物の資料ではないかというふうに考えておるところであります。

○西銘純恵委員 今ずっと答弁聞いてましたら、教育委員会―県として余り首里城の今の焼失した後のいろんなものに、文化財をね、保護していくっていう観点も含めて直接かかわりがないように受けとめられるんですが、県も一緒になって美ら島財団―今現場がどうなってるかわからないんですけども、県としてはある意味では今の片づけから入るんですかね。そこら辺について文化財、収蔵品、それと倉庫に残っていた収蔵品、この残っていたものがどうなったかっていうのは直接一緒になって作業をしていないと聞こえるんですけども、作業、一緒に入るっていうことはできるんじゃないんですか。

○濱口寿夫文化財課長 県のほうもですね、我々文化財課の職員が現地に行って、美ら島財団の職員を手伝う形で―まあかえって邪魔をしても困りますので、美ら島財団さんの指示に従いつつですね、手伝う形で現地で作業をしております。

○西銘純恵委員 沖縄県の文化財ですから、美術館、博物館にあるっていうのも大事な文化課のね、担っているものとは思うんですけど、首里城にあった、こんな1500点余りね、あちこちから収集したのも含めてやっぱり県が専門性を持ってね、保管していく。これから復元作業にもかかわっていく。そういう専門的な目で体制をとっていくっていうのも重要じゃないのかなあと思うんですけど、こういうことについては、教育委員会ではどうしようかっていうような話はなされていますか。

○狩俣信子委員長 休憩いたします。

○狩俣信子委員長 再開いたします。
 西銘純恵委員。

○西銘純恵委員 報道によるとね、専門家が焼失したものの中に国宝級と位置づける美術品もあるとか―だからそういう意味では今、教育長おっしゃったけれどもね、沖縄県の文化財に対する取り組みっていうのかな、おくれている感じが否めなくなってくるんですよね。だからそういう意味では美ら島さんが頑張って収蔵してくると。積極的にやっぱり県教育庁として専門家をしっかりと要請してその体制をとらないと、指定とかそういうのができていかないわけですから、そういうのもある意味では今大きな課題となっているのではないかなということを指摘をして、職員が何名か参加してるって言うんですけれども、やっぱり一番聞きたいこの収蔵庫からとったこれがね、やっぱり大丈夫だったのかどうかっていうそこら辺についてはもう早いうちに情報がいただけたらいいのに、なかなか教育委員会のほうから来ないなっていうのがあるもんですから、そこら辺をぜひ早急に情報も下さい。

○濱口寿夫文化財課長 情報の提供等につきましてはですね、美ら島財団さんとしっかり意思の疎通をとって、それから可能な限り早い時期に提供していくという形でやりたいと思います。

○狩俣信子委員長 ほかに質疑はありませんか。
 金城泰邦委員。

○金城泰邦委員 最初にですね聞きたいのが、今回首里城の焼失によって、所蔵資料等々1510点のうち421点が焼失したということで報道もされておりますが、首里城正殿も含むさまざまな首里城公園が平成4年に完成して、完成して開放したと。その時点で、こういった文化財が埋納されているこの首里城、そこに火災が起きる可能性を考えますと、そういった文化財がある状態のこの首里城公園というのはもうちょっとやっぱり火災に対応する消火設備等々はやっぱりしっかりとやっておくべきだったんだろうなと今さらながら思うんですが、その平成4年の首里城公園のオープンした際にそういった消火に対する、設備に対する議論等はどのようになされたのかわかる範囲で教えてもらえますか。

○玉城謙土木建築部都市公園課長 首里城の防火設備関係は、整備のほうはこれ国のほうで整備をしておりまして、国のほうから県が受ける際には国のそのままの防火体制ということで。国のほうも法令等の基準にのっとり、あるいは法令以上の自主の設備ということで、消火栓等の設備も追加して整備していると聞いております。

○金城泰邦委員 先ほど来、議論の中で財団所有の文化財もあったと。あるいは、県の所有の文化財も一部あったというようなやりとりがあったと思うんですけども、そういった文化財を所有する県としてですね、そういったやっぱり消防設備等々によってしっかりと文化財を守るという観点からの議論はその当時あったのかなというのが非常に気にはなっているんですね、今回の火災を受けてですね。その点について皆さん、ちょっともし所感等があればちょっと伺いたいんですけれども。

○濱口寿夫文化財課長 収蔵施設、まあ博物館的なですね施設としてどういうふうな防火設備の議論がされてたのかっていう御質疑だと思うんですけども、平成4年当時にどの程度その議論がされたのかっていうのはちょっと今我々では把握できてないところであります。
 またもう一つは、財団さんはこの過去何十年かずっと持続的に資料収集の努力をして集めてきておりますので、平成4年にその正殿がオープンした時点では今ほどの資料はなかったというふうには思います。

○金城泰邦委員 今後、首里城再建に向けての議論も始まっていくとは思います。県としても、首里城火災対策等本部会議というのは設置されておりますよね。その会議のメンバーの中に教育長もメンバーとして入っておられますが、知事が今後、2022年目標にですかね、といった再建に向けて取り組むということが出ておりますけども、教育長もそのメンバーに、会議に入っているメンバーと思いますが、今後そういった対策本部として、どのようにして進めていくっていうものまでは―例えば教育長加わっている中で、そういった議論はどういうふうになされておりますか。

○平敷昭人教育長 せんだって会議を開かれましたけれども、まだ具体的にですね―あのときはまだ情報の整理をしたような状況でございますので、今後の復元、今後のまた対策については今回の―例えば土木委員会でも質疑があったと思うんですけども、消防法上の基準のことはやってたんだけどもそれに対してどうだったのかといういろんな―今回の事案を受けてですね、いろんな反省とか、対応を新たな―特段の対応とかですね、そういうのがやっぱり議論されていくのかなと思っておりますので、そういうことを踏まえて―消防法では、例えば人が寝泊まりする建物であったりとか住居とか、いろんなホテルとかそういうのがあるんですけども、こういう復元されたこの施設、夜、人がいないような、通常は火の気がないようなところっていうのは消防、スプリンクラーってのはないというふうに聞いてますけども、そういうものも踏まえて基準どおりでよかったのかどうかという議論はですね、今後やっぱりしっかりやっていく必要があるのかなと思っております。その辺も、反省等も踏まえてですね、今後の復元後のあり方というのはしっかり検討していく必要があると考えております。

○金城泰邦委員 今回の本当に衝撃的なこのような火災ですけども、ハードの面における議論もさることながらですね、やはりソフトの面、県民の喪失感、そういったものにしっかりと目を向けていくべきだと思いますし、教育委員会としては子供たち、どうするかということにも目を向けないといけないと思っておりますが、火災発生時の―当時の地元マスコミによれば那覇市の学校においてですね、子供たちは一部の子供が昨夜眠れなかったと、学校休みますという連絡を受けたという学校もあるというふうに報道でなされておりますが、この首里城火災によって学校を休む等々、この不登校になっていく子供が出てくることがちょっと心配になりますが、そういった現状、学校休む子などが実際あらわれたのか、その辺について皆様の状況報告をお願いします。

○宇江城詮義務教育課長 近隣の学校のですね、対応状況をちょっと確認をしたところ、城西小学校では登校時間を1時間ずらして学校をそのまま開いておりますので―1名がですね、特別支援の子供がいまして、光や音に敏感だということ、安全のためにお休みしてるということを伺っております。それから、城南小学校は避難所となっておりましたので、避難所を開設して、7時半には全員、地域の方も帰宅したということで伺っております。城南小学校は3名欠席をしておりますが、うち2名はですね、親戚のところに遠くに避難していたために欠席しますという連絡があったということです。それからあと1名は、避難所にいて疲れからきょうはもうお休みをしますということで伺っております。それとあと首里中学校も遅刻や欠席について確認したところですね、1名が煙で体調を崩して欠席しますということで伺っております。あと、松城中学校も授業開始時間をおくらせてやったんですが、1名がですねやっぱりサイレンの音で眠れなかったということで1名欠席ということで連絡がありました。11月5日、きょうはもうほとんど子供たちは欠席がいなくてですね、対応しているということで連絡を受けております。
 以上でございます。

○金城泰邦委員 こういった喪失感というものが、場合によってはこうじわりじわりと後から響いてくるケースもあるというふうに聞いておりますが、県として子供たちへのメンタルの、メンタルヘルスの部分で取り組みの計画といいますかですね、そういったものがありましたらちょっとこちらで説明いただけますか。

○宇江城詮義務教育課長 先ほど教育長のお話もありましたようにですね、スクールカウンセラー等を活用して対応するということで計画を進めております。通常はですね、城西小学校と城南小学校については週1回程度、それから首里中と松城中については週2回程度、スクールカウンセラーを派遣しております。今回の火災を受けて児童生徒の心理的ケアの対応がある場合はですね、緊急に、またスクールカウンセラー等の派遣を増員して対応していくということで、那覇市教育委員会と連携して話を進めております。
 以上でございます。

○金城泰邦委員 しっかりそういったメンタルケア、頑張っていただきたいと思います。
 以上です。

○狩俣信子委員長 ほかに質疑はありませんか。
 亀濱玲子委員。

○亀濱玲子委員 二、三点お願いをいたします。学校関係はもう今、金城委員が聞いていただいたので、私は県の対応として既に会議の場が設けられていますという報告でありましたので、県の対応としては文化財の関係では文化庁あるいは美ら島財団、那覇市の教育委員会等々と連携をして対応するというふうに対応を行っているところですけど、私は県として―西銘委員もちょっと触れていました、専門家をきちっと対応し、再建に向けた準備ができるという意味では、専門家を手厚く配置するという教育委員会のプロジェクトチームみたいなものを特段これに関してっていうふうに設置をするという対応が―物が美ら島財団のものであるとか、それ以前に県ができる対応とは何だろうというふうに考えるときに、やっぱり専門家を、あるいは対応できるこの組織をしっかりつくって対応するということが丁寧だろうというふうに思いますが、これについてはいかがですかね。この取り組みが必要だというふうに思いますが。

○濱口寿夫文化財課長 今現在はですね―最初は、一番最初にその火事の報告を受けたときは、我々も収蔵資料はもう全部だめではないかというふうに考えていたところです。それが11月2日に恐る恐る耐火収蔵庫をですね、あけたところ中のものは燃えてはいなかったというところで、400点余りの焼失の可能性が高いものについては本当に残念でありますが、残ったものがあるということがですね、少し希望を感じてるところです。その残ったものを運び出していく作業の中ではですね、我々の職員とそれから文化庁さんの専門家も一緒に手伝ってやっております。その中で今後はですね、資料が熱を浴びて傷んでるものもあるでしょう。いろいろ水にぬれてしみがついてしまったものもあるでしょうから、そういうものに対して専門家の修復士とかそういう方に対応してもらって修理を進めることは必要だねという話は出ております。ただ、いかんせんですね、現場はまだもう大混乱の状態からちょっと明けたかなぐらいですので、まだ何か組織的にいついつまでにこんな形態でもって組織つくって対応しようというところまではいっていないと。ただ話としては、おっしゃったように専門家を呼んでですね、ケアが必要というところは考慮されております。

○亀濱玲子委員 ぜひですね、2022年までに再建計画を立てていくという方針を県が打ち出すのであれば、文化財に関する教育委員会ができること、やっぱりこれは人の―専門家も必要ですし、さまざまな分野の人たちが力を合わせて今の現状を回復していく。必要であれば再現をしていく、あるいは必要であれば、復元をしていくあるいは複製をしていくというようなことなどを考えたら、やっぱりチームをつくってきちっとした対応ができるという姿勢が求められるんだと思うんです、県の対応の姿勢がですね。なので積極的に県はこういうことであったらできるということに予算をきちっとつけてですね、それはぜひやっていただきたいと思います。これ教育長にお願いします。

○平敷昭人教育長 ただいまのお話につきましてはですね、美ら島財団さんの資料の状況も踏まえながら、やっぱりどのような―この人的な資源が必要なのか、どういうふうな体制が必要なのかっていうのをしっかり話し合いが必要ですし、それについて県がどの程度分担する。で財団さん、あと市町村と、その辺もこの対策会議等の中でもですね、しっかり議論しながらやっていく必要があるのかなと思いますので、必要な部分に関しては県としても文化財を所管している観点からですね、しっかりとした対応をとれるように頑張ってまいりたいと思っております。

○亀濱玲子委員 ありがとうございます。ぜひ予算をかけて、人をふやして対応するというのをぜひお願いしたいと思います。先ほど―例えば答えの中で、公園は国の所有ですよ、建物は国の所有ですよという話があって、その再現計画ということになっていくわけですけど、この再現に関しては、あ、再建に関しては主体は国で進められるんですか。

○玉城謙土木建築部都市公園課長 やっぱり先ほどもお話ししましたが、所有者は国でありますので一義的には国でありますが、やっぱり首里城は県民のそういった歴史文化というもうかかわりがありますので、うちのほうも県のほうも、やっぱり国のほうと積極的にかかわりながらですね、再建に向けていくという、うちの公園管理者としてもそういうことを考えております。

○亀濱玲子委員 先ほど募金が集まり始めているということをおっしゃってましたけど、やっぱり問い合わせ多いんですよね。県は現在、窓口―寄附についての窓口あるいは問い合わせについての対応できる窓口というのはもう既に設置されてるんですか。

○玉城謙土木建築部都市公園課長 土木建築部の土木総務課のほうに置いております。窓口を置いております。

○亀濱玲子委員 であるならばですね、県民が、あるいは県外でももちろん国外でもそうですけど、わかりやすく募金が、寄附がしやすいような体制をですね、ぜひつくっていただいて、どこからでもちゃんと問い合わせに応じられるようにこれはしていただきたいと思いますけど、いかがでしょうか。

○玉城謙土木建築部都市公園課長 しっかりと対応していきたいと思ってます。

○亀濱玲子委員 最後にですね、やっぱりこの再建計画に向けてはこれ教育長が答える範疇をもしや超えてるかもしれませんけど、やっぱり県はこれに向けての組織というものをきちっと立ち上げて、明確にして、県ができること―今さっき聞いたのは国が主体ですよとはお答えなったんですけど、県がやっぱり積極的にこれに対応していく、1つの課をつくるぐらいの考えというんですかね、それぐらいの対応をしていかないと先送りしないでこれを手繰り寄せて実現をするためには、やっぱりあの建物―ハード面と、あるいはその文化財をきちっとそこにおさめていくという、このセットで動くためには、やっぱり私はちゃんとした組織、プロジェクトチームっていうのはどうしても必要だと思うので、ぜひ教育委員会のほうからもですね、県独自のしっかりした組織体制で取り組むというのを―その姿勢でいっていただきたいと思います。いかがですかね。

○平敷昭人教育長 おっしゃるとおり、組織の創設に関して私が軽々には言えないところでありますけれども、今回の焼失した県民の財産っていいますか、まあ国有財産でもありますけれども、県民にとってのやっぱり大きな財産であります。これの復元という意味では通常業務という意味ではなかなか厳しいものがあろうかと思いますので、その対応に関してはですね、しっかりその対策会議の中でも議論しながら、速やかに復元していくっていうものに関しては、何らかの特別な対応が必要になろうかと思いますので、この辺についてはですね、私が今どういうチームをつくりますというのは申し上げられませんけれども、そういう通常業務ではない特段のプロジェクト的なものになろうかと思いますので、その部分に関しては関係する部局、当然知事の指示も踏まえながらですね、特段の組織体制みたいなものが何らかの形で議論しながら対応していく必要があろうかと考えております。

○狩俣信子委員長 ほかに質疑はありませんか。
 次呂久成崇委員。

○次呂久成崇委員 文化財のですね、ちょっと管理体制、管理・保護についてちょっとお聞きしたいと思います。指定された文化財ですね、国や県、また市町村もあるとか思うんですが、そのときですね、この保護・管理する場合、何らかの基準があるんでしょうか。というのは、今回はこの耐火収蔵庫に保管されていたわけなんですよね。ところがこれが個人で所有してる場合とかですね、また市町村のほうでも恐らく保管の仕方って違うと思うんですよね。今現状というのがどういったものなのかっていうのをまず教えていただきたいと思う。

○濱口寿夫文化財課長 お答えします。
 文化財にはですね、博物館等が所蔵してるものや、あるいは財団等が持ってるもの、それから個人所有のものなどがあります。なので文化財の法令としてその文化財を保管するときに必ずこうでなくてはならないっていうものはないかと思います。ただ望ましい基準っていうのはあってですね、それで通常博物館で持ってるものが多いものですから、博物館に関してはこういう温湿度の条件とかですね、防火、地震等のいろんなその対策を講ずるのが望ましいというような基準はありますけども、個人に関するもの―所有しておられるものに関してはそういうものもないという状態だと思います。

○次呂久成崇委員 今、例えば市町村であったりとかですね、自治体が管理・所有してるものに関してはこの博物館で確かに管理は可能かなと。ところがこういう例えば財団であったりとか、特に個人で所有をしているものに関しては、先ほどおっしゃったようにこれといった基準ではなくて、望ましい基準っていうことなんですけども、今回このような事故とかですね、火災とかで、やはり同じようなことが起きるということは十分考えられるわけなんですよね。そういったときにやはり県として指定はするけれども、じゃあその保護・管理についてどういったものが望ましいだけじゃなくて、やはりしっかりと管理をしていく、またそういう体制をつくっていくということではやはり望ましい基準ではなくてしっかりとした基準、そしてそれをどうやっていくんだという方向性も一緒にですね、やはり示していくということは大事だと思うんですが、いかがですか。

○濱口寿夫文化財課長 お答えします。
 公立の博物館等であれば、このような施設が望ましいというか、まあもうちょっと強いですね、言うような意見交換等で促すということもできるんですが、個人あるいは財団に関してはちょっと行政の力が及ぶ範囲が弱いかなというのはもう感じております。ただ今回このような大きなことが起こり、それから県指定の有形文化財―幸い焼失は免れましたが炎に包まれるということもありましたので、今後はですね、こういう財団さんとか個人が持ってるものに関しても、状況を確認しつつ所有者さんと何ができるかですね、よりよい状況を目指してやっていきたいというふうに思います。

○次呂久成崇委員 やはり指定した―指定をして文化財となるわけですから、やはりこの指定した責任っていうものが問われてくると思うんですよね。ですので今回、本当に県民にとってはとてもショックな事件ではあったんですけども、やはりこれを機にですね、じゃあこれからやはり先ほど行政が及ぶ力も弱いかなということも言ってたんですが、やはり指定をするその責務―指定をした責務ですね―がありますので、じゃあこれをこれからどうするのか、どうやってやはり守っていくのかっていうところは、もっともっとしっかりと取り組んでいく必要があるんじゃないかなと思いますので、ぜひこれを機に、しっかりと取り組みをお願いしたいなと思います。
 最後に1つだけですね、先ほどから寄附金、支援金等があるんですけれども、今ホームページのほうでも確認できるのがクレジットとあと納入通知のほうなんですね。ですけどといいますか、実はですね週末、私は石垣のほうで石垣島まつりがありまして、そこで北海道の稚内のほうから出店で来た方たちがその売り上げの一部をですね、もう現金で、ぜひ首里城再建のためにということで預かってきたんですよ。ところがその現金をどこにやっていいのかっていう。これから多分いろいろですね、こういう現金という形でも来るかと思うので、そのときのやっぱり対応というのは先ほど言った土木のほうでよろしいんですか。

○玉城謙土木建築部都市公園課長 これは申込書を提出してですね、納入通知書を発行しないといけないと思いますので、そういう手続が必要となると思います。

○次呂久成崇委員 私が申したいのは、それができない方がやっぱりいらっしゃるんですよね。やりたくてもですね。ですので、そういう方たちは本当に窓口にすぐそのまま持ってくると思うんですよ。そのときの対応というのをやはりどうするのかというのをお尋ねしたいんですけど。

○玉城謙土木建築部都市公園課長 今、都市公園課のほうでもそういう窓口等のお話がよくありますが、先ほど県のほうの規定の中で現金の収受というのはちょっと今できないのがありますけど、うちのほうでは今、那覇市さんのほうがそういうまた募金箱ですかね、そういったのを設けておりますので、そこを案内をしたりもしております。

○次呂久成崇委員 きちっとですね、その、持ってくる方の名称とかもあってですね、封筒で預かったものを私はそのまま募金箱に入れてっていうことなんですかね。やっぱりきちっと窓口で受け取るという方法というのもやはり考えていかないといけないのかなと思うんですが。

○玉城謙土木建築部都市公園課長 今、うちのほうでちょっと詳細等は、これはまた総務課等を含めてちょっと相談することになると思います。

○次呂久成崇委員 早急に早期に対応をお願いしたいと思います。
 終わります。

○狩俣信子委員長 ほかに質疑はありませんか。
 照屋守之委員。

○照屋守之委員 お願いします。
 沖縄県がですね、第1回首里城火災対策等本部会議というのを10月31日の2時半から開催しております。この経緯も含めて、教育長もその会議のメンバーですから、それまず御説明お願いできませんか。

○平敷昭人教育長 経緯という御質疑でしたけども、10月の31日にですね―これは、これ午前3時27分のようなんですけども、緊急連絡体制に基づいた報告を受けて、これは防災危機管理課のほうになると思いますけども、現場に行って情報収集をしたということであります。それで朝ですね、10月31日の朝8時半に副知事を含む庁内の緊急部局長会議が開かれております。そして同じ31日の12時20分に知事が出張を取りやめまして空港から首里城に直行して現場を確認しております。同じ10月31日の14時30分―2時30分ですね、御質疑の首里城火災対策等本部を設置しまして、会議を開催したということでございます。

○照屋守之委員 那覇市の消防本部は、午前3時にそういう本部が設置されていますよね。今の説明では知事公室を中心に3時過ぎにそういうふうな情報交換をしたということですけれども、本来は県もその時点でその対策本部を立ち上げるということが順当ではなかったのかなと私は思っておりますけれども。これ本部設置要綱を見るとですね、首里城火災により首里城正殿等が全焼するなど甚大な被害が生じてることからってありますよね。先ほどの説明ではもう那覇市の消防本部も那覇市の消防として対策本部がある。県もそういう形でいろんな協議をするということですから、この対策本部というのは首里城の火災によってもそういうふうなものが行われてると。非常に厳しい状況にあるということをわかった時点で、この対策本部をつくって対応するというのが本来だろうなと思ってるんですよね。これは県知事が韓国にいらっしゃるという、そういうふうなことも影響して10月31日の午後2時半ということになったんですか。どうですか。

○狩俣信子委員長 照屋委員。照屋委員、文厚はですね、教育と学術文化について、首里城についてなんですよ、きょうはね。消防体制とかそういうのはここの分野ではちょっと……。

○照屋守之委員 じゃあ別のところでやるんですか。あのですね、これはね……。

○狩俣信子委員長 いやいやだから文厚でやる部分についてをお願いします。

○照屋守之委員 対策本部の会議に、対策本部の会議にですね、教育長も入ってるから。教育長も入ってるんですよ。

○狩俣信子委員長 いや、わかりますよ。

○照屋守之委員 その経緯も含めて聞くのは当然じゃないですか。

○狩俣信子委員長 いや、ちょっと、だからね教育と学術文化について。首里城のあのう……。

○照屋守之委員 対策本部に教育長も入ってるんですって。

○狩俣信子委員長 だから、そのね、消防体制とかそういうのについては恐らく総務とかあちらの……。

○照屋守之委員 何で委員長がそういうことを言うんですか。

○狩俣信子委員長 いやいやいや……。

○照屋守之委員 何で向こうが、そこは答えられないと言うんだったら答えられないでいいじゃないですか。

○狩俣信子委員長 あ、そう。

○照屋守之委員 だって、対策本部会議に教育長も入っているんですよ。

○狩俣信子委員長 そうかといって、そうかといって……。

○照屋守之委員 何で委員長がそういうことを言うんですか。おかしいですよ。

○狩俣信子委員長 いやいやいや、消防体制についてはほかのところでやれると思います。

○照屋守之委員 私は対策本部の会議について聞いてます。

○狩俣信子委員長 教育長、答えられますか。
 休憩いたします。
○狩俣信子委員長 再開いたします。
 平敷昭人教育長。

○平敷昭人教育長 県の対策本部の開催が14時30分になった理由に関してはですね、私のほうでは明確になぜその時間になったかというのはお答えできかねるところがございます。いろんな諸般の事情も踏まえながら、開催時間がそのようになったのかなと考えております。

○照屋守之委員 いろんな経緯を見ておりましても、那覇市の体制が3時には立ち上がっている。さらには、文化観光スポーツ部がですね、6時にそういうふうな観光危機管理対策本部というのをつくってるわけですね。そういうふうな経緯も含めてですね、この首里城の火災対策等本部会議が10月31日午後2時半から開催をされる。本部が後になる。これは首里城、これは那覇市だけの問題ではありませんよね。沖縄県全体の、県が管理をする。で、焼失をする。11時間燃え続けている。こういうふうなことを考えていくと、やっぱり3時過ぎにはそういう形で知事公室は危機管理体制をそういうふうにやってるわけですから、本来はその時点でやっぱり県としてね、対応すべきだったんだろうなっていうことと、まあそこは知事はいらっしゃらないので何らかの影響があったのかなあということは、これ当然考えるべきことじゃないですか。まあ私ども、今は教育委員会の管轄の、所管のものをやるわけですけど、当然焼失した部分がね、どういう原因で、県はどういう経緯で、どういう対応してきたかっていうふうなことは、やっぱりそれぞれ委員会でも明らかにしていくというふうなことは当然じゃないですかね。私はそういう観点で聞いております。この対策本部会議がありますね。その後に知事は上京して国にお願いをしますけれども、この対策本部会議では、これはあれですか、例えば知事が上京される、でそのお互いの県の対応というのはある程度協議した上で、それを持った上で知事は上京されたっていうことで理解していいんですか。この対策会議で―どうですか。

○狩俣信子委員長 休憩いたします。

○狩俣信子委員長 再開いたします。
 玉城謙土木建築部都市公園課長。

○玉城謙土木建築部都市公園課長 知事が国のほうに要請に行かれたというのはですね、対策本部の中で、各部署のほうからの状況関係を把握する中で、状況報告を受ける中で記者会見でそういう国にもそういう、何ていうんですかね、要請、協力依頼に行きたいというコメントがありまして、そういう流れだったと思います。

○照屋守之委員 私はですね、今、所管という部分もそうですけれども、この対策本部とかこういうふうなかかわりとかですね、その中身も含めていろいろちょっと担当が確認したいということでやってるわけですけど、実はこの件はマスコミも含めてね、もっと県や財団は早急に説明責任果たすべきだということで、これはだから県民がそれを求めているというふうに思ってますよ。ですから私はあえて非常に大事なことだからということで今聞いてるわけですけど、別にそういう協議がなかったとかね、ということだったらそれはそれでいいんですよ。別に聞いたことをそのまま答えなさいということではなくて。私はやっぱり説明責任が非常に重要ですねと。それは県も説明する責任がありますねと。我々は議会としてそれは対応するという、そういうふうなもとでやってるわけですからね。で、この会議の中でですね、それぞれの部署のものがありますけど、この教育委員会には美ら島財団という項目が出てきます。ところが、これ土木建築部がそういう形で所管で向こうに委託しているわけですよね。この土建部には美ら島財団という、そういうふうな表現が出てこないですね。こういうのは、本部会議でその―例えば委託をしている財団とか、あるいはその県の対応とかということも含めてですね、ある意味そういう共通の認識は当然会議ですから持たれると思うんですよ。ですからそこは教育委員会に美ら島財団というのが協議してやるというのが入って、この土建部に―当然土建部はもう美ら島財団に委託してるわけですから、当然土建部が先頭に立って調整しないといけないわけですよね。で、これは危機管理ということで、知事公室の危機管理課がこれを、対策会議は本部は主管をするということですから、その辺の流れとかについてはどういう説明なんですか。

○狩俣信子委員長 答弁できる範囲で結構です。
 休憩いたします。

○狩俣信子委員長 再開いたします。
 照屋守之委員。

○照屋守之委員 いや、これもですね、私はマスコミも含めてこういう指摘があるんですよ。首里城を管理する沖縄美ら島財団は、現場検証が未実施であることを理由にマスコミ各社が要求した記者会見を見送った。これ1日の記事ですから、1日の午後3時に記者会見してます。それまでやってないわけですね。火災が与えた影響の大きさを見れば大いに疑問だと。首里城の運営をことし2月から、国から県へ移管されたばかり。県や財団は早急に説明責任を果たすべきだという、そういう指摘があって。いろんな県民もですね、やっぱり原因ってどうなんだろうってきちっと説明してもらいたいというふうなものがあるわけですよね。そうすると、当然この対策本部等の中では、それに対してやっぱりしっかりとそういうふうな管理をした財団や、あるいは県の説明をどのようにしていくかという、そういう視点も含めて、これは当然対応していると思ってるんですよ。だからそこを聞いてるわけです。いかがですか。

○狩俣信子委員長 休憩いたします。

○狩俣信子委員長 再開いたします。
 平敷昭人教育長。

○平敷昭人教育長 1回目の対策会議ではですね、関係部局がそれぞれ所管する部分についての被害状況をまず出し合って、状況確認をしてるということでございまして、美ら島財団のですね―というか確かに記者対応が、マスコミ対応が遅くなったというのがございましたけど、その後の対応、説明責任についての議論はなかったと承知しております。

○照屋守之委員 繰り返しますけれどもね、これもマスコミの指摘ですけれども、悲劇を繰り返さないためにも徹底した原因究明が求められるという、そういうことを指摘されてるわけですね。当然これは県民も、再建・復興、これはもう県を挙げて県民を挙げてやらないといけませんよ。ただし、これまでの経緯等が、県の対応についてはですね、やっぱりしっかり検証する。管理してるところも含めてですけれども、そこは重要だと思ってるんですね。所管じゃないということでなかなか答えにくいということですけれども、対策本部をつくってやってるからにはですね、ある程度それぞれの部署がそれは共有をする必要があると思ってるんですよ。でですね、これなぜそう言うかっていうとですね、韓国に出張中だった知事は、帰国されて那覇空港から首里城に行くんですね。で、消防の現地対策本部で被害状況の説明を受けるわけです。で、会議では知事公室の担当者がそういうのを説明するわけですよね。これは那覇市がつくった災害対策、警戒対策本部じゃないですか、多分。それは午前3時にはでき上がってますよ。先ほどありましたように、意見交換はする場はあったにしても県としての対策本部は立ち上がってないわけですよね。ですから恐らく知事は那覇市のそういうふうな本部の中でいろいろ火災の状況とか聞かれたんじゃないかなと思ってるんですよ。ですから私はこの那覇市と大体同じような形で県もそこに対策本部ができれば、知事は直接そこに出向いて県としてのいろんな情報収集した中での把握をして、今後の対応ができると思っておりますけれども。で、一番あれなのが、この新聞にも書いてある文化観光スポーツ部が午前6時に観光危機管理対策本部会議を設置してると。文化観光スポーツ部ですよね。ですから、知事公室の危機管理というふうなもの、この設置の時期というか、そこがですねやっぱりなぜこのタイミングでというふうなものについては疑問があってですね、それでお尋ねしようと思ってるわけですけども。これはもう教育委員会ということですからきちっと答えられないということであれば、それはまた別の担当部署から確認しようと思ってますけれども。いずれにしても、やっぱり再建ももう国にお願いしております。国も対応してると言っております。私どもはやっぱり沖縄県の責任として、しっかりそういうふうな形で解明をしてですね、国に対してもこういうことだからさらにまたお願いしたいというふうなことを、やりたいという思いがあってですね。そこは議会としてもちゃんと対応した上で、積極的に再建に向けてやっていきたいというそういう趣旨でやりました。
 以上で終わります。

○狩俣信子委員長 ありがとうございました。これで全委員が質疑したことになります。
 質疑なしと認めます。
 よって、首里城の火災についてに対する質疑を終結いたします。
 説明員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 休憩いたします。

○狩俣信子委員長 再開いたします。
 委員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 本日の委員会は、これをもって散会いたします。






沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。

   委 員 長  狩 俣 信 子