委員会記録・調査報告等

1つ前に戻る



 
文教厚生委員会記録
 
令和4年 第 7定例会閉会中

2
 



開会の日時

年月日令和5年2月7日 曜日
開会午後 1 時 33
散会午後 4 時 4

場所


第4委員会室


議題


1 医療について(県立八重山病院の組織体制について)


出席委員

委 員 長  末 松 文 信 君
委  員  小 渡 良太郎 君
委  員  新 垣 淑 豊 君
委  員  照 屋 大 河 君
委  員  比 嘉 京 子 さん
委  員  瀬 長 美佐雄 君
委  員  玉 城 ノブ子 さん
委  員  喜友名 智 子 さん
委  員  仲宗根   悟 君
委  員  上 原   章 君


欠席委員

石 原 朝 子 さん


説明のため出席した者の職・氏名

保健医療部長         糸 数   公 君
 医療企画統括監       諸見里   真 君
 医療政策課長        井 上 満 男 君
病院事業局長         我那覇   仁 君
 病院事業総務課長      上 原 宏 明 君
 病院事業経営課長      與 儀 秀 行 君
 病院事業企画課長      照 屋 陽 一 君
 病院事業企画課看護企画監  津 波 幸 代 さん



○末松文信委員長 ただいまから、文教厚生委員会を開会いたします。
 本委員会所管事務調査事項医療についてに係る県立八重山病院の組織体制についてを議題といたします。
 本日の説明員として、保健医療部長及び病院事業局長の出席を求めております。
 ただいまの議題について、初めに、病院事業局長の説明を求めます。
我那覇仁病院事業局長。

○我那覇仁病院事業局長 委員の皆様、こんにちは。
 県立八重山病院の組織体制については、院長の下、副院長、事務部、医療部、看護部及び附属診療所4か所を設置し、八重山圏域の医療提供体制の確保に努めております。
 同院においては、昨年末に副院長が辞職したほか、11月には院長から今年度末で退職したい旨の辞表が提出されております。
 退職の理由の一つとして、報道では透析医療における看護師の配置についての病院事業局に対する不満が上げられておりますが、このことにより、県民の皆様に不安と御心配をおかけしたことをおわび申し上げます。
 八重山病院の透析体制については、12月末に看護師1人を増員することを内示した後、1月に八重山圏域における透析医療が逼迫している状況が明らかになったことから、さらに看護師及び臨床工学技士の増員を行い、体制強化を図る予定です。
 病院事業局におきましては、保健医療部、関係自治体及び関係機関と連携の上、八重山病院が地域の中核病院として、今後とも県民の生命を守っていけるよう、離島医療の確保に向けた組織体制の整備に取り組んでまいります。
 以上でございます。

○末松文信委員長 病院事業局長の説明は終わりました。
 次に、保健医療部長の説明を求めます。
糸数公保健医療部長。

○糸数公保健医療部長 皆さん、こんにちは。 
 審査事項である県立八重山病院の組織体制に関連して、八重山圏域における人工透析医療の提供体制について御説明いたします。
 今年に入り、八重山圏域における透析医療の維持が困難となっているとの報道が続いており、また、1月31日には石垣市議会から八重山圏域の透析医療体制への支援を求める要請を受けたところであります。
 保健医療部では、八重山圏域の透析医療の状況を把握するため、1月24日に八重山圏域で透析医療を提供する医療機関等にヒアリングを行い、地域の現状や課題を確認いたしました。
 また、来る2月9日には、地域の医療機関や医療関係団体、市町村、保険者等の関係者を集めて、八重山地区医療提供体制協議会を開催し、八重山圏域の透析医療に関する今後の対応方針等について協議を行うこととしております。
 さらに、八重山圏域の関係者のほか、沖縄県透析医会や沖縄県看護協会等の関係団体とも意見交換を行っており、県内の透析医療体制の確保に向けて、今後連携して取り組んでいくこととしております。
 以上で説明を終わらせていただきます。

○末松文信委員長 保健医療部長の説明は終わりました。
 これより県立八重山病院の組織体制についてに対する質疑を行います。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 比嘉京子委員。

○比嘉京子委員 すぐに透析のお話の質問ではなくて、八重山病院の院長辞任ということでこんなふうに大きく報道されているんですが、院長をはじめ何名の方が辞表を出されているんでしょうか。または辞任されたんでしょうか。

○我那覇仁病院事業局長 最初に副院長の先生が昨年の12月31日にもう退職なさっています。それから、院長に関しましては今年の3月31日に退職ということを通知しています。また、管理職や幹部という方ではありませんが、診療科の部長が今年の3月31日に退職するというふうなことを伺っております。
以上です。

○比嘉京子委員 院長をはじめ副院長も、それから部長もという―こういう事態は今透析の問題のみでこのような状況を生んでいるのか、それとも様々なこれまでの状況があって、この3名の辞任ということについて局としてどういう認識をしておられるんでしょうか。

○我那覇仁病院事業局長 この3人の退職の理由には、それぞれ異なる理由がございます。しかしながら、3人の退職ということに関しては重く受け止めております。個々の退職の理由ということも今必要でしょうか。

○比嘉京子委員 いいえ、そうではなくて。
 例えばそれぞれの方の退職を一気に、離島医療を担っている方々のトップクラスが辞めるという事態は簡単ではないという理解はどなたもしていると思うんです。その簡単ではないということを局としては、これまでの局との、また、県立八重山病院との関係も含めて、どういう認識で受け止められているのかという個々の問題ではなく。

○我那覇仁病院事業局長 お答えします。
 報道によりますと、八重山病院長の局に対する不満は人工透析の看護師等の定数増員要求にもかかわらず十分な配置がなされていなかったことや、院長からの提案、要望が実現されていなかったことなどが上げられています。これの要望等につきましては、病院事業局では内容を精査し、関係法令等に照らし合わせ、関係機関との調整を行いつつ、病院の意向を尊重し真摯に対応してきたところでございますが、案件によっては時間を要するものや実現困難なこともあります。病院事業局としては提案等に対して他部局や地元市町村等とも十分調整し、可能な限り各県立病院の要望に応えられるよう対応していきたいと考えています。
 これまでの経緯は、各県立病院と病院事業局におきましては、基本的には毎月ではございますが院長会議、あるいは臨時の院長会議等で真摯に要望等に対して意見交換を行い、改善に向けて、あるいは対応に向けて調整しているところでございます。
 今回退職に至った理由というのは、透析だけでは恐らくないとは思いますが、先ほど申しましたように病院の要望等に対して、すぐにできること、あるいは時間を要すること、あるいは、非常にいろいろな法令とか関係から難しいことがあることも事実でございます。これに関しては真摯に対応していきたいということでございます。

○比嘉京子委員 これだけの方々が不退転の決意を持って辞表を出しているということでありますけれども、個人的な理由云々ではなくても、私は院長としてもいろんなことがこれまでに訴えられた中に、表に出て見えているだけでも、例えばヘリポートの問題、宿舎の問題、跡地の問題も含めて、特にヘリポート等は八重山病院と市が対応しているように見えます。局と県がどう対応をしているのかが見えません。一つを取り上げても私はこれまでの病院現場と局の在り方、このことが根底から問われているのではないかというふうに理解をしているのですが、いかがでしょうか。

○與儀秀行病院事業経営課長 ただいまの委員の御質問について、お答えします。
 ヘリポートの設置につきましてはこれまで4回話合いが持たれまして、そのたびごとに病院事業局本庁としましては、八重山病院のほうと意見交換を行い、これまで会議の場に臨んできたところであります。その会議の場では3案というのが提案されておりまして、A案、B案、C案とあるんですけれども、A案のほうが八重山病院敷地内にかさ上げ型ヘリポート、B案が八重山病院近隣でのかさ上げ型ヘリポート、C案のほうが八重山病院近隣での地上型ヘリポートということで病院事業局、それから八重山病院としてはC案のほうでこれまで4回の話合いの中で希望するという形で回答を行っており、A案、B案についてはいずれも反対であるというような形で、八重山病院とは意見交換を密にしながら、このヘリポートについてはこれまで対応してきたところであります。
 以上です。

○比嘉京子委員 八重山病院の要望の中には安全性、緊急性、様々な問題が現地に居ながらにして分かること、それは訴えとしてここしかないよという提案があると思うんです。それに沿って市とどういうような調整をしてきたのか、今日まで何が進展しているのか見えておりません。我々会派でも去年の11月に八重山病院のヘリポートを視察しました。県がどういうふうに動いて決着をつけてきたのか全く見えておりません。
 こういう1つの問題から今私は話をしているんですけれども、県立のどの病院がいろんなことを訴えられていても、皆さんとしてそれを取り上げて、どれだけ前向きに取り組んできたのかということが問われている。これは再発防止をするためにも今回しっかりとやらなければいけないと私は思います。局の体質の在り方を根本的に変えていかなければこれは変わりません。私はこれまでずっと文厚にいました。そして県立病院の予算、決算特別委員会で院長先生方から訴えを聞いてきました。その中でいつも感じているのは、局が現場の声をどこまで酌み取っているのかということなんですよ。現場が動きやすいように、現場が働きやすいようにどこまで局が支えているのかということなんですよ。ここには大きな不満と疲弊がありました。今回はそれが表に出た一例に過ぎません。そういう認識はおありでしょうか。

○我那覇仁病院事業局長 今透析以外にもいろいろ理由があるのではないかというふうな御質問ではございます。病院事業局としてはいろいろな会議の場で各病院の要望をしっかり聞いて、担当部署から対応をやっているところでございます。例えば、この3年間コロナの大流行があり、各県立病院からもいろいろな人材の不足等もあり、対応について話し合ってきました。局では特に看護師の不足というのが今回のコロナで非常に大きな問題になりましたが、局の看護師―これは島ナースという方がいますが、それから各県立病院でもコロナが非常に多い病院と比較的少ない病院の差があります。そういったところから看護師さんを派遣する、あるいは島ナースを派遣する。そういったことをして、十分ではないかもしれませんが対応をしてきたところでございます。
 それから、もう一つ。やはり離島医療の確保に関しては、医師の確保というような大きな問題。それから離島診療所の医師の確保ということは病院事業局としましても、非常に大きな課題として取り組んでおります。医師の確保に関しては、病院事業局からは人材確保の担当の者が県外の病院、あるいは県内の病院に対して様々な交渉をしながら何とか可能な限り確保していくと。それから病院間の医師の派遣をするというふうなことを取り組んでおります。また、八重山病院には離島診療所が4つ、県立病院で合計16の離島診療所があります。次年度はこの離島診療所の全ての病院に医師をきちっと確保して、地域医療に備えると、そういうふうなことを行ってまいりました。

○比嘉京子委員 このようにやっていますよというようなことではなくて、現場の訴えというのをどれぐらい前向きに捉えて、具体的に―もちろん先ほどおっしゃったようにすぐにできることできないこと、できないことに関してもこのような手順でやっていこうというような前向きの対応があったかなかったか、その精神が問われていると私は思うんですよ。いつも感じていることは院長たちが訴えることと局が訴えることに乖離があることです。そして、病院側が県の事業局のほうに対して全幅の信頼を置いていない。そのことが非常に問題であって、私はこれはある意味で、これまでやってきたことの結果であろうと思っているんですよ。ですから、透析の問題とか何とかというのは全く表面的なことであって、これまでに蓄積してきた問題が表出化した、可視化したというふうに捉えるべきだと考えているんです。
 ですから、このようにしましたよって今おっしゃったので、では質問を変えますけれど、今透析が石垣で逼迫していると一例を挙げましょう。そうすると、最初、いつ、何名にどんな体制にしてほしいと八重山病院は言ってきたんでしょうか。それに対して局は何と答えたのでしょうか。

○照屋陽一病院事業企画課長 お答えします。
 少し詳細に、丁寧に説明させていただきます。
 令和4年8月に八重山病院から将来の透析患者増に備えまして、3クールで令和5年度に看護師5名、臨床工学技士2人、計7人を増員する要望がございました。それでヒアリングをするということになりますけれども、令和5年度にどのぐらいの患者の増加の見込みがあるかという話の中で、9月に同院から令和5年度には7名から8名程度の透析患者が増加するという見込みが示されたところです。それによりまして看護師1人でおおむね4人の透析患者に対応できると、いわゆる4対1看護ということですね。また、人工透析というのは月水金、火木土というグループに分かれますので、2日に1回実施するということで看護師1人当たりの対応患者数は1人配置することによって実人数で最大8人の増加に対応できるということから、令和5年度において看護師1人を増員するというようなことでお話をしました。また、状況の変化があれば臨時的に職員の配置が可能であることを示した上で、これは令和4年12月に定数の内示を行ったところでございます。
 以上でございます。
 
○比嘉京子委員 今看護師5名、そして臨床工学技士2人という要望に対して皆さんが次年度の内示に出したのは看護師1人なわけですよ。それで本当にできると思われたんですか。

○照屋陽一病院事業企画課長 我々は令和5年度においての組織定数の配置の査定をしております。八重山病院としては将来の、つまり令和5年度以降、透析患者が増えるということから、前もって多めに配置ということで看護師5名、臨床工学技士2人というお話だったので、我々としては令和5年度の見込みに対して八重山病院からの7名という見込みに対して1人配置しているということでございます。

○比嘉京子委員 全く違うなと思います。なぜかというと、今石垣で透析オンリーにやっている病院、その他幾つかあるんですけれど、今八重山病院が置かれている現状、これはたまたま一例ですよ。ヘリポートの問題も宿舎の問題も山積しています。特にヘリポートは緊急を要しています。そういうことを延々と二、三年も引っ張ってきているという現実があります。そして八重山病院の院長と市が対応するというような状況に追い込まれています。いろんなことが一緒になって、これを言っても次年度7名と言ったのに1人というね。そしてこの問題が発覚してからプラスして看護師2人、そして技師を1人ということで追加をする。問題が起こらなければ追加がないのかということなんですよ。そういう姿勢が問われているんですよ。現場はもっと大変なんです。その一つに現場にどれぐらい院長が―例えば、コロナの時期でも、コロナの2年間で局長が各病院を何回訪問したんでしょうか。八重山に何回いらしたんでしょうか。

○我那覇仁病院事業局長 コロナの状況の中で6つの県立病院がございますが、いろいろな事象、あるいはコロナと同時に病院の幹部と意見交換をするというふうなこともありまして、そのときに一緒にコロナの状況を見ると、そういうふうなこともやっておりました。それから、コロナに関して私は毎週コロナの対策本部会議というのがありまして、その中で各病院の院長には今現在はどうかというふうなことで県立病院の状況を報告しています。これはこれまでに100回になります。その中でコロナの状況や、あるいはすぐに対応してほしいこととか、その状況をきちっと把握することができます。今年ではございますが、各県立病院の現場から事業局からの訪問が少ないのではないかとそういうふうな話がありまして、4月から始まりましたけれど、これまで5つの病院に幹部数人と病院の幹部数人でいろいろな課題について話合い等を持ちました。

○比嘉京子委員 簡潔にお願いしたいと思います。
 このコロナの2年間で局長が八重山病院に何回いらしたんですかと、シンプルにお願いします。

○我那覇仁病院事業局長 八重山病院、この2年間、昨年も含めてと思いますが、はっきりした記憶―各県立病院に何回というのは今すぐは難しいんですが、昨年の後半に行きました。12月には行きました。それからは先ほども申しましたように、たしか7月だったと思いますが八重山病院を訪問するというふうなことがありましたけど、これは実現することができました。
 先ほどのことですが、令和3年における各病院の訪問は7回行っております。北部は3回、中部は1回、南部医療センター・こども医療センターは1回、八重山病院は1回、精和病院は1回でございます。

○比嘉京子委員 これをしっかりと定期的に、そして現状認識と情報共有ということを定期的にして、信頼関係、そして訴えて響く局であるという、そういう県立の現場からの局に対する思いというものが私は乖離しているということを、さっきから言っているんですけれど、これは我々が年に2回質疑をしていてよく伝わってくることなんですけれども、現場の声がなかなか訴えても響かないという現状がずっと続いてきていて、そしてその結果として、何かを引き金にしてこういうような事態になったというふうに私は考えています。ですから、体質改善をしない限り、私はこの問題は再発防止は免れないと、再発防止をしなければいつでも起こり得るという認識をしています。ですから、局のこれからの現場との関わり方、それについて今後このようなことが起こらないようにするという考えの下にどういうような対策を取ろうとお考えですか。

○我那覇仁病院事業局長 御質問ありがとうございます。
 今回、それから昨年の院長会議では話しましたが、やはり先ほど言いましたように各県立病院に、事業局の担当らと回るということを話しましたけど、これを年度当初にするということと、最低もう1回はやりましょうと、そういうふうなこととしています。

○比嘉京子委員 せんだって西表の診療所の建て替えについて視察をされたと思うんですが、そのとき八重山病院に寄られましたか。ヒアリングをされましたか。

○我那覇仁病院事業局長 八重山病院には寄っていません。その理由を申し上げますと、八重山に行きまして、それから西表の大原と、それから西部診療所、この両方を回って、それから竹富町長と意見交換を行いました。非常にタイトでございまして、私たち3名ですかね、担当のほうと私が訪問しました。これは時間も早朝に西表に渡らなくてはいけなかったものですから、前日の夜に八重山に入りました。その後西表の両方の病院、これはやっぱり往復といいますか、距離がございます。それから診療所の訪問、それから医師住宅の訪問、それから課題等について意見交換をして、その後船舶でもう時間がかなりタイトだということは御理解いただけると思いますが、竹富町長と話をしました。このことに関しては八重山病院長から竹富町の両診療所の在り方、特に西部診療所もかなり老朽化していますから、建て替えとか、あるいは場所の移動とか、そういうことを聞いていましたものですから、町長とかなり将来について話をしました。このことに関してはかなり時間がかかりまして、沖縄に帰ったのが夜というふうなことです。この内容に関しては院長会議でこうでしたよと篠﨑院長には話をしました。
 以上です。

○比嘉京子委員 これは一例なんです。それ以前は局が行く前は八重山病院の院長のほうが竹富町とやり取りをずっとしてきているわけです。そのことを現場に視察に行かれた3名がどういうような状況であったかというような意見交換やこれまでの労をねぎらうことも含めてですけれど、どうしてこういうチャンスに竹富町に、西表には行くけど、八重山病院には空港に行く手前にあるはずなのに寄らないのか、私からするとそこも不思議。ですから、今これを弁明することはありません。このように一例一例挙げると切りがないほど積もり積もっています。
 ですから、これは何も八重山病院のみならず他の病院にも同じように、それ以上にあるかもしれません。だからこそ、今回のこの大きく取り沙汰されている問題については、私は軽く考えないでしっかりと深く局として考え直すべきだ、そして対策を練るべきだと思っています。これはいいです。
 最後に先ほどヘリポートの問題がありましたから、ついでに確認をしておきたいんですけれども、八重山病院として今希望している隣にある、我が会派も視察しましたけれども、旧石垣空港跡地に置かれている、そこのほうにまとめる方向で話をつけているのかどうか確認をしたいと思います。

○與儀秀行病院事業経営課長 今暫定ヘリポートを恒久ヘリポートに造り替えるということで、知事部局の方でこれは防災危機管理課のほうが音頭を取ってやっていますけれども、その中で3案が示されておりまして、我々病院事業局の本庁ですね、それから八重山病院のほうにつきましては、今委員おっしゃった八重山病院の近くにある地上型ヘリポートのほうを恒久ヘリポートとして使いたいというのはこれまでの会議の中で主張させていただいております。

○比嘉京子委員 やっぱり現地の病院が要求するからには、それなりの医師の安全性も将来の建て替えの問題も含めて、いろんなことを勘案して訴えているわけです。そのことを取り上げてしっかりと局が話合いに自ら行くということがとっても大事だと思うんですよ。今八重山病院対石垣市のような対立構図さえ生まれているわけです。これを県と局がずっとこれまで引っ張ってきています。その問題にもこういう事態になって、しっかり取り組むという姿勢がなければ、この不退転の決意である院長の辞任は浮かばれないかなと私は思っています。ぜひ、そこは酌み取っていただいて、今後このようなことが起こらないようにということも含めて、ぜひ局の中で問題をしっかりと洗い直していただきたい。そして信頼関係を各病院と結べるような定期的な交流と意見交換、情報の共有をぜひお願いしたいと思います。
 以上です。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 小渡良太郎委員。

○小渡良太郎委員 ちょっと議論を引き継ぐ形で、ヘリポートに関してです。もう少し確認させてください。
 今答弁で、知事公室防災危機管理課にC案でいきたいという形で打診をしたという答弁だったと思うんですけれども、その後の調整ってどうなっていますか。結局いつできるのというところが重要になってくると思うんですけれども、その進捗とか、または今後どういう形でいつ頃完成するとか、いつ予算をつけてどういう形で進んでいくかとか、そういうところをもう少し具体的に教えてください。

○與儀秀行病院事業経営課長 この恒久ヘリポートにつきましては、先ほど申し上げたとおり、これまで4回会議が持たれております。令和3年度から始まりまして、令和3年度は3回、去年が1回。これまで石垣市、八重山病院、病院事業局、それから知事部局の防災でやっていたんです。去年はそこに新たに関係町村ということで竹富町、それから多良間村、与那国町を加えた形で協議を行っているんですけれども、なかなか案がまとまらなくて、やはり病院事業局としては先ほどのC案の地上型がいいと。石垣市としてはかさ上げ型のほうがいいとか、なかなかまだ意見がまとまっていなくて、今後この意見の集約を図っていくというところなんですけれども、これについてはいつまでというところについては所管している防災のほうで考えていることですので、この場での私の答えは控えさせていただきたいなと思います。

○小渡良太郎委員 石垣市がかさ上げ型を望んでいると答弁されたんですけど、それは正しいですか。

○與儀秀行病院事業経営課長 もう少し言いますと、今防災危機管理課がこれまでずっと示してきているのが3案ありまして、そのうちのA案というのが八重山病院の敷地内にかさ上げ型ヘリポートを造る。B案というのが病院の隣接地にかさ上げ型ヘリポートを造る。C案が病院の隣接地に地上型―今暫定ヘリポートがありますけれども、それを恒久ヘリポートとするという案です。
 石垣市のほうとしては病院敷地内のほうにかさ上げ型ヘリポートを造りたいと。これなぜかさ上げ型ヘリポートが造りたいかというと、かさ上げ型ヘリポートを造りますと、ヘリの離着陸で、例えば地上20メートルのところで造ると、その分の建物が―地上型にしますとヘリが着陸するために低空で降りてこないといけないので、5.5ヘクタールぐらい面積を取らないといけないんですけれども、かさ上げ型だと1.5ヘクタールぐらいで済むということで、周りにある程度大きな建物を建てることができるということで、その地域の区画整理とか、そういったところに影響するということでかさ上げ型をぜひ造りたいという意向があります。

○小渡良太郎委員 そこら辺、委員会でも以前議論していますので、重々承知はしています。A案について、たしか病院の隣接地だとせっかく新築した八重山病院を壁とかいろんな補強工事も含めてさらに造ったばかりの病院を改築して造らないといけない、搬送口も含めてやらないといけない、非現実的じゃないかみたいな議論をさせていただいたのを覚えています。
 そういうところの説明というのはこの協議会の中ではされていないんですか。なぜ事業局と病院がC案でいきたいと考えているのか。または、この文教厚生委員会の中でも議論があったことについて、そういったのはほかの方々には何も説明はしていないんでしょうか。ただ私たちはC案でいきたいと言っているのか、理由としてこうこうこういうのだから、C案という話になっているのか。それでもほかのところが反対するというんだったら、その理由も含めてやっぱりいろいろと考えていかないといけないことが出てくると思いますので、局の今の説明どのようにされているかを教えてください。

○與儀秀行病院事業経営課長 病院事業局のほうにつきましてはC案を我々が主張している理由としましては、まずは現八重山病院ですけれども、こちらのほうについては旧八重山病院が移転、改築ということで造ったんですけど、その際にこの八重山病院の近くに真栄里ヘリポートというのがありまして、そこをヘリポート利用できるというところと、それでヘリポートを利用できるのであれば、あえて新しい八重山病院にヘリポートを造る必要ないよねというところのもので―通常の病院ですと屋上のほうにヘリポートというのを設置しているんですけれども、八重山病院はそういったヘリポートが近くにあるということでヘリポートを設置するような構造の建物を造っておりません。それから駐車場とかあるんですけれども、そちらのほうについては今後八重山病院が老朽化して将来建て替えが必要になるといった際の建て替え用地という形で確保していますので、そこにかさ上げ型ヘリポートを造るという形ですと、将来に建て替えにも支障が出てくると。それとかさ上げ型ヘリポートというのが今のところ県内で実績がないというのと、石垣のほうについては台風の常襲地帯ですので、そういった強風のところでかさ上げ型ヘリポートを造るというのはどうなのか。あと添乗する医師のかさ上げ型ヘリポートに対する不安というのがありますので、そういったのを含めて我々病院事業局サイドとしては最も安全な地上型でお願いしたいということで、これまでの4回の意見交換の中では主張させていただいたところです。

○小渡良太郎委員 じゃあ改めて。地上型でいきたいという話を出しているけど、そこから話が先に進まない理由は何があるか、病院事業局はどう考えているのですか。

○與儀秀行病院事業経営課長 これについては先ほど申し上げたように、構成メンバーそれぞれの思いがありますので、やはり石垣市としては土地の利活用を図りたいというところがありますし、病院事業局としては今説明したとおり、やはり医師の安全とか敷地とかそういったものを考えますとどうなのかと。かさ上げ型については今申し上げたとおり医師の不安があるということでこれは敷地内だろうが敷地外であろうが、これは病院事業局としては反対だというところで、なかなか意見が三者三様でまとまらないという状況です。

○小渡良太郎委員 ヘリポートだけの議論してもしようがないとは思うんですけれども、この文厚委でもいろんな形でさっきも言ったように建てた病院をまた改築するのかとかという議論があって、C案でいくと。A案、B案は取らないという形で答弁されたと思うんですよ。そういうのも含めてちゃんと説明がなされているのか。それを説明してもなお、いやいや敷地面積的にやっぱりしゅっとまとめたほうがいいという話なのか。そうであるんだったら病院が建て替えるときに何で上にヘリポートを造るような形で造ってくださいというような要望が出てこなかったのか。遡るといろいろ整合性が取れないというか、出たとこで議論しているように聞こえてならないんですね。それぞれ八重山病院が元あったところから移転をするときにヘリポートをどうするかという話ももちろん出たはずです。暫定で使うというのもあるかもしれない、暫定ですからあくまで。将来的にどうするかという議論も当たり前になされているはずです。それを含めて建てると。じゃあほかの病院にもあるように上に造るという構造でないような造りをしているんだったら、下しかないんじゃないですか。造った病院また建て替えるのと、また補強して予算かけて、1回造ったのを壊して、またやるのという話にしかならない以上はC案しかないですよねってなるんですけど、なんでここで止まっているかが理解ができないんですよ。そこら辺ちゃんと経営サイドは公室も含めて関係市町村にちゃんと説明をしているのかというところが一つ気になるところではあります。我々も委員会で説明を聞いて理解できたんですね。そうですよねと。そこら辺ちゃんと説明できているかどうか、見解をお聞かせください。

○與儀秀行病院事業経営課長 これまで4回意見交換会議を持ちましたけれども、その際に我々病院としては地上型がいいという話をしていますし、防災危機管理課のほうもその辺も含めて市町村のいる中で意見交換させていただいてますので、当然その会議のメンバーはそれぞれの立場の人たちの主張というのは御理解されているものと思います。

○小渡良太郎委員 ぜひ、暫定で運用できているからすぐにはいいというふうな形で考えるんじゃなくて、早めのこのヘリポート建設を改めてしっかり推進していただきますよう、これは要望します。
 先ほど京子委員も少し触れていたんですけれども、この透析治療のための人員不足に関して令和4年8月に病院のほうから、看護師5名、技師2人の増の申出がありました。同じ9月に令和5年度の透析患者5名増の見込みだから、看護師1人で対応可という形で回答して12月に内示を出したという話がありました。その後冒頭の局長の説明で、今後看護師2名、技師1人の増員を予定していると。何でという話なんですよ。去年の時点で透析患者が5名増える見込みであるんだったら1名で十分だと、だから1名の内示を出したわけですよね。何でその後、追加で増という話になっているのか。そこは答弁されていなかったので説明をお願いします。

○照屋陽一病院事業企画課長 お答えします。
 内示後、これは年明けなんですけれども1月6日と記憶しているんですけれども、八重山病院以外の2か所―よなは医院と石垣島徳洲会病院なんですけれども、2か所で看護師等の退職等が出たといったことから今後受入れが困難になるかもしれないと。それを八重山圏域の透析医療体制について協議するという会議が1月10日にあるというのを八重山病院のほうから報告がありました。その情報を受けて病院事業局として当面の受入れに対応するためにということでトータルで看護師3名、臨床工学技士1名を増員して配置するということにしたところです。
 以上でございます。

○小渡良太郎委員 増員にちゃんとした理由があってよかったなと思うんですけれども、この透析が逼迫しているということを知ったのは、八重山病院だけではなくて八重山圏域で透析が逼迫しつつあるという状況を県が把握したのは大体いつ頃になりますか。

○照屋陽一病院事業企画課長 先ほどちょっと申し上げたように、1月6日に八重山病院のほうから報告がありました。そこで情報として把握したところでございます。

○小渡良太郎委員 じゃあ1月6日にほかの病院でも退職ということがあって、逼迫しそうだということになったというわけですよね。この八重山圏域―県立病院だけじゃないんですけれども、この医師、看護師の充足率ってどの程度になっているとかというデータはどこか持っていますか。

○諸見里真医療企画統括監 今ちょっと手持ちにあるのが看護師は持っていまして、令和2年12月に調査した数字なんですけれども、看護師について言うと沖縄県が人口10万人当たりで1149人。圏域によって差がありまして、八重山は839.4人ということで、宮古、八重山等については少ない状況です。

○井上満男医療政策課長 医師の直近の状況を御説明いたします。
 令和2年12月末現在になりますが、人口10万人当たりの医療施設で勤務する医師数ということでお答えします。沖縄県全体でいきますと人口10万人当たり257.2人となっているんですけれども、八重山圏域においては189.7人ということで、やはり南部に集中している状況がございまして、北部だったり、離島圏域に関しては医師が地域偏在があるというふうなデータが出ています。

○小渡良太郎委員 これは以前からの議論があると思うんですけれども、この離島、北部も含めて中南部以外の充足率が低いということに対して、何か対策等は―特に今回の委員会は八重山の話なので八重山の医療の充足について県としてどのように対応しているのか教えてください。

○井上満男医療政策課長 この委員会でも何度かお答えしたところではあるんですけれども、やはり離島・僻地、先ほど申し上げましたように医師の偏在があるということで、これら地域の医師の安定的な確保を図るというのが医師確保の基本方針ということで、自治医科大学でありますとか、県立病院と連携した専攻医の養成だったりというようなことに取り組んできたところでございます。あと令和2年度からは琉球大学医学部の地域枠、こちらが義務履行ということで離島・北部に従事を開始しておりまして、八重山圏域へのその人数というふうなことで令和3年度と令和4年度見込みで申し上げますと、これは地域枠で令和3年度が3名、令和4年度は1名。それら以外にも八重山圏域に様々な医師確保対策で送っている者を合計しますと、令和3年度が26名、令和4年度が31名というような実績となっております。

○小渡良太郎委員 先ほど1月6日に八重山病院以外のクリニックか医療機関で看護師の退職が出るということで透析が逼迫するという話が出たんですけれども、この看護師って人数は何名になりますか。1月6日に知った数で。

○照屋陽一病院事業企画課長 そのとき報告を受けたのは、それぞれの2機関で2人ずつということで計4名が退職しているという話だったんですけど、その後2回ほど石垣市のほうに赴いたところ、1医療機関では2人退職して、病院のほうは4月から人事異動で本島に戻る看護師がいると、そういうことが判明しました。
 以上でございます。

○小渡良太郎委員 今2名ずつということだったんですけど、看護師4名が石垣からいなくなるというだけでと言ったら、ちょっと言葉は適切ではないかもしれないですが、4名いなくなるということで八重山圏域の透析自体が逼迫する、レッドゾーンに入るというのは事前に分からなかったのかなと。要は今医師の偏在の話が先ほど出たんですけれども、この八重山の医療の中でいろんな部門があると思います。その中で例えばここはある程度人手が足りているけど、この部分はちょっと人手が足りないかもしれない。じゃあ例えば透析なんてできなくなったら大変なことになりますから、維持するために事前にどのような手を打ったほうがいいのかというところをしっかり考えていくのが県の医療行政なのかなというふうに考えるんですけれども、この4名の退職というのはそれほど大きなことなんですか。事前にある程度把握をして事前に手を打つことができないような―離島の医療からしたら2名、4名って大きいかもしれませんので、そこはちょっと私の感覚が分からないもんですから、保健医療部の見解を教えてください。

○諸見里真医療企画統括監 お答えいたします。
 実はこの新聞報道等で逼迫しているというのを把握して、非常に重要なことですので、3医療機関―篠﨑院長含めてクリニックの院長も含めて19日に私直接すぐさま飛んで話を聞きました。そして篠﨑院長の部分については局が言ったようにそういう経緯も聞きながら訴えている内容も十分聞かせていただきました。一番大きいのはそのクリニックの2名につきましては、2名が12月ですけど、その前にも複数名―やっぱり県外から来ている看護師さんがいて、長期で定着するのが難しいと、入替えが激しいということもありまして、それで12月に2人辞めたということで、ぎりぎりでやっていたということでした。ですから、この2人につきましても、その新聞報道を見て現在は2人応募があったんですが、やっぱり新人ですのでなかなか透析なので看護師長が教えながらやっていると。石垣島徳洲会病院につきましても2名退職が出たんですけど、これはグループ企業ですので、本島の南部、中部、あとは本土に今話をしているということでしたので、もしその辺が上手くいかなければ私が直接南部、中部の院長にお話ししたいというお話もさせていただきました。あと一番大切なこのクリニックの看護師の補充につきましては、非常に逼迫していましたので、私翌日、看護協会の会長に電話しまして、25日に協会の会長とセンター長に直接行っていただきました。話を聞いていただいて今後の支援をお願いをしております。それを受けて整理ができましたので、先ほど言った明後日9日に協議会を開いて、これ3医療機関と、あと全ての有床、無床のクリニック、市町村を集めて協議会をして、そこで対策を提示したいと思っております。
 以上です。

○小渡良太郎委員 この離島の医療に関して医療行政は基本的に県が担うという形になっていますから、なかなか市町村が医療に関わっていないんですよね。その中でしっかり離島の医療がちゃんと充足できる―これ県民の安心・安全に直結しますから、県立病院が中核となるという部分は大いにあるとは思うんですけれども、それ以外のものも含めてちゃんと安心・安全が担保できているかというところはしっかり確認をして、足りないんだったら手を打っていくということが必要になってくるというのを、今回のこの案件は一つ示しているのかなというふうに思います。県だから県立だけというわけじゃなくて、この医療体制の充実というところを県全体、民間も含めて小まめに意見交換をしながら少し先―コロナみたいな状況はなかなか予測できないにしても、通常の医療だったらある程度の予測は利くと思います。この10人、20人、大量に退職されたというんだったら、それはなかなか対応できないのは理解できるんですけれども、2人、4人というところですぐ逼迫というのはなかなか―離島の民間のクリニックの話ですから、逐一チェックせいというのは少し厳しい話であるのは重々承知はしているんですけれども、ただ離島はやっぱり少しでも欠けるとすぐこういう状況になるというのはコロナでも事例として何度も出ていることだと思いますので、今後やっぱりこういうことが起きないように民間ともしっかり連携をして、情報も収集をしながら、医療全体の安心・安全が担保できるような体制づくりをいま一度保健医療部にはお願いをしたいと、サポートをですね。中核になるのは県立病院ですから、そこもしっかりやっていけるように取り組んでいただきたいと思います。
 最後に1点。八重山病院からいろいろ要望が上がってきたという話も先ほどありました。この要望に対してどれくらいやれているのか。例えば100の要望があるとしたら、事業局として五十、六十やっているのか。8割ぐらいやっているのか。それとも十、二十しかできていないのかというところを少し教えていただきたいなと思います。

○照屋陽一病院事業企画課長 お答えします。
 今委員御指摘の件は、実は院長会議―12月だったと記憶しているんですけど、その進捗についてどうなっているか分からないという御指摘がありまして、令和3年、4年の2年間でどの議題がどの程度進んで、駄目だったのかも含めて見える化するというような取組を今行っております。今現在はちょっとどの程度できているかというのは申し上げられないんですけれども、整理している段階なので後日その状況をお伝えしたいと思っております。

○小渡良太郎委員 ありがとうございます。
 局長、先ほど真摯な対応という話をされていました。厳しい言い方になると思うんですが、この真摯な対応がなされていないからこういった状況が起きてしまうと言っても決して過言じゃないのかなと思っています。すぐできること、すぐできないことというのはもちろんあるのは重々把握はしている、私も理解しているつもりなんですけれども、以前も委員会の中で話ししているんですね。例えば定数が足りない、どうしても医師を確保しないといけないんだったら定数条例の改正を含めて、委員会もバックアップするよという話をしたと思います。できるだけやっぱり離島の医療ですから中核になる部分をしっかりと守っていくということが重要になると思うんですけれども、眼科医も5年いないとかいった話も出ておりますので―真摯な対応ってどういうことかというのはいろいろ解釈があると思うんですが、私自身としては、例えばこれはすぐできるよと、でもこれは二、三年待ってくれと、でも例えば2年以内には解決する、次年度にはどうにか予算はつけるというような説明をしていく、その予算を取るために努力をしていくということが、私は真摯な対応じゃないのかなというふうに考えています。
 この行政は医療も、いろんなのも含めて予算をつけて事業を起こして何ぼというところがありますから、いつ予算化できるのかというところも含めてやっぱり病院とちゃんとコミュニケーションを取っていくというのが、今後特にこういった事例を再発させないために重要だと考えるんですが、最後局長の見解をお聞かせください。

○我那覇仁病院事業局長 いろんな病院から人材配置の要望がございます。その一貫として昨年は、これは定数の枠なんですが118名の病院の医師、看護師とコメディカルを増やしてまいりました。今年度は限られた中でしかできなかったんですが、様々な要望に関して次年度もやっぱり定数の増員をやらなくちゃいけないんだというふうな気持ちで対応していくと、そういうことでございます。
それから補足ですが、眼科の医師がいないと。要はこれは八重山だけではなくて沖縄全体―特に県立病院に勤務する眼科の医師が極端に少ない。北部も琉大から外来1人いますけど、中部も眼科がいないんですよ。それから八重山がいないと。そういうふうに科の偏在といいますか、非常に極端なものがあります。なかなか眼科医はかなり定着率が悪いところがありまして、ある程度病院で医療を提供した後に開業する方がかなり多いというふうな状況で、我々もいろんな方策を通して眼科医の確保に関しては力を入れているところでございます。
 以上です。

○小渡良太郎委員 こういったことが起きたからということではなくて、この通常必要な業務、必要な仕事をしっかりやっていけば、こういったことは起きない。最近県もいろんなミス頻発していますけど、起きないというふうに思っています。起きたことはしようがないと思うんですけれども、再発防止していくために何をしなければならないのか、起きたことからどういうことを学んでいくのか、知っていくのかというところが一番重要になってくると思いますので―以前もこういった言葉を使ったと思うんですけれども、二度とこういうことが発生しないように教訓は漏らさず拾い上げて、明日以降に生かしていくというところで御努力をお願いしたいと思います。
 以上です。

○我那覇仁病院事業局長 各病院の人材の看護師等の要望に関しては、基本的には夏以降というふうな感じで今やっているところですが、今回のことを教訓にして早い時期から病院現場と次年度がどうなるか、その次はどうなるかということを担当間で話し合っていこうと、そういうふうなことを今計画しているところでございます。次年度はそういうことに―病院との人材、人数の確保について取り組んでいきたいと思います。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 玉城ノブ子委員。

○玉城ノブ子委員 この間のやり取りを聞いてちょっと分かってきたんですけれども、八重山病院の医療現場のほうからは増員要求というのは何名の増員をということの要望が上がっていたんでしょうか。

○照屋陽一病院事業企画課長 先ほども少し御説明したところなんですけれども、令和5年度に看護師5名、臨床工学技士2人、計7名の要望がございました。
 以上でございます。

○玉城ノブ子委員 それが病院事業局のほうとしては1人の配置というふうになったというのが、私もちょっとこれでいいのかなというふうに思っているんですけれども、なぜ1人ということになったんでしょうか。

○照屋陽一病院事業企画課長 繰り返しになりますけれども、9月にヒアリングを行いまして、12月までの間随時ヒアリングを行っていますけれども、令和5年度に増加見込みの新規透析患者数というのを八重山病院のほうから七、八名ということで見込みが示されております。それでこの8名に対応する看護師というのを計算上なんですけれども、看護師は4対1、患者4人に対して看護師1人という考え方なので、1人で月水金、火木土、それぞれ別のグループの患者に対応できると。それで実質的に1人つけることで計算上8人に対応できるということで1人、内示としてはやったというお話でございます。

○玉城ノブ子委員 今の現状の中では要するに院長はもう透析患者を受け入れることはできないということで、相当現場の実態としてはやっぱり逼迫した状況になっていたということなんですよね。それで辞表を出すというふうな状況になっているわけなんですけれども、こういう現状を皆さん方が把握できていなかったというふうなことがやっぱり非常に大きな問題になっていくんじゃないかなというふうに思うんですけれども、先ほど現場に行かれて相当逼迫した状況になっているということが分かって、改めて配置人数を増やしていかなければならないということになったということなんですけれども、先ほど局長が話をしてはいらしたんですけれども、現場のほうとの話合い、意見交換、現状がどうなっているかというふうな状況の把握については本当に前もってそういう状況を把握していくということがやっぱり必要だろうと思うんですよ。もっと密に意見交換をしっかりやっていくということが必要なんじゃないかなというふうに思うんですけれども、それはどうでしょうか。

○我那覇仁病院事業局長 先ほどから担当が説明していますように、去年の12月の段階では次年度は7名取りたいということで、1人増員することで8名というふうなことで1人配置したということです。この逼迫の状態、あるいはその看護師さんの退職によって、我々が知ったのは1月の初めであるということでございます。八重山病院のほうの7人という要望なんですが、これは2クールと3クールというのがございますが、精和病院を除いた全ての県立病院は今2クールをしています。午前と午後ですね。1人透析するのに大体4時間ぐらいかかります。八重山病院は16あります。現在最も多くやっている病院も北部病院でこれは1日32人ぐらい。現在八重山病院は午前中に16人、午後に9名ですから、これで25名でございます。今年度の八重山病院の平均の1日透析の患者は22.8名でございます。3クールにします、あるいは7人増えますと1日45名という相当多くの患者さんになります。そうしますと現在25名ですから、1日に20名増える。これ2日で確実にやれますから、40名の患者さんの増加というふうなことを、将来ですよ。今年度というふうになるというふうなことは想像し難いんですが、将来的にそういうことも考えての要求だったと思います。1月になって私八重山病院に行きまして、腎臓担当医師と話合いを持ちました。その結果、今2クールがフルでは稼働していないものですから、まずは2クールをフルに稼働しましょうと、そういうことでお互い話し合いまして、そうしますと14名の新しい患者さんに対応することができるということでございます。今の腎臓の先生からは大体毎年8人から10名の新しい患者さんが出るという話を伺っていますので、取りあえず2クールできちっとフルでやっていくと。そのために看護師さん3名、それから透析1人、これは瞬間的に患者さんが増えることも想定しての配置でございます。
 以上です。

○玉城ノブ子委員 この問題が明らかになって、それで皆さん方としては増やして配置しようというふうなことになったということなんですけれども、そういう逼迫した状況の中でやっぱり患者を、今の状況だったら受け入れることはできないというふうなことになると、それはもう現場としては患者さんの命に関わる問題になっていきますので、すぐにやっぱり対応できる状況にないということほど辛いことはないというふうに思うんですよね。皆さん方が現場に行って、いろんな状況が分かってきたということが先ほどございましたけれども、そういう意味では早め早めのやっぱり対応、対策が必要だというふうに思うんですよね。特に離島の場合には今言っている医師や看護師など人材を確保することがなかなか厳しい、難しいというふうなところがありますので、そういう意味ではこの皆さん方を本当にきちんと離島医療で頑張ってもらえるような環境をつくっていくというふうなことと同時に、やっぱり皆さん方が現場の状況をしっかりとつかんで早めの対応ができるような状況をつくっていくということが必要なんじゃないかというふうに思うんですよ。そういうことをこれから対応をきちっとやっていく必要があるんじゃないかと。

○我那覇仁病院事業局長 今委員がおっしゃったように、こういった1月に緊急に管理者が退職することになって、多くの透析が八重山病院に来るというふうなことに関しましては、本当に今後は先を見据えて人材確保、看護師確保に努めてまいりたいと思います。
 ただ、八重山圏域では透析患者が175名、この3つの病院で相当多くの患者さんがいると思います。これだけの患者さんを八重山病院だけで対応することは、これは不可能といいますか、難しいことで、特に県立病院はやっぱり基礎疾患のある患者さん、それから緊急の患者さん、こういった難しい患者さんに対応するのが県立病院の役割で、そういったことに関してはしっかりと対応できているとそういうふうに思っています。したがいまして、これははっきり八重山圏域の透析の問題ということで、やっぱり全体で考えていかなくちゃいけない問題じゃないかなと、そういうふうに考えます。

○玉城ノブ子委員 そういう八重山圏域全域に関わる問題ということであれば、そこも含めての皆さん方が話合いをやっていくということが必要だと思うんですよね。そういう患者さんを受け入れることができないというふうな状況があってはいけないというふうに思うんですよ。どの患者さんでも病院で受け入れることができるような環境をつくっていかなくちゃいけないだろうというふうに思うんですよね。それに必要な人材をしっかりと対応していくということが必要だと思うんです。そういうことを先ほどから話は出ているんですけれども、同じようなことを繰り返してはいけないと思うんですよね。ですから辞表を提出するということはよっぽどのことがないと、そういうところまではいかないだろうというふうに思うんですよ。やっぱり皆さん方としても今後の対応についてはそういうことが起きないように、繰り返さないようにしっかりとした対応をしていくということが必要だろうと思うんです。
 局長、しっかりそこら辺、今後の対応についてしっかりとこのようなことを繰り返させないということで、皆さん方がしっかりと病院現場との意見交換をしっかりやって、現場の実情を皆さん方がしっかりと掌握して対応していくというふうにしていただきたいと思います。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 新垣淑豊委員。

○新垣淑豊委員 ちょっとお伺いしたいのが幾つかあって、まず今回、院長、副院長、またはベテランの先生がお辞めになるということですけれども、その内容としては例えばヘリポートの話があったり、看護師の要請をしていたけれどもそれが十分じゃなかったとかという話が出ておりますけれども、平時から―例えば今回のヘリポートの件とか、市も関わってくることになるわけですよね。八重山病院、そして地域の自治体、例えば石垣市もそうですし、多分八重山圏域の自治体もあると思いますけれども、そういったところと局、もしくは保健医療部も含めてだと思いますけれども、どれぐらいの頻度で意見交換をなさっていたんでしょうか。

○與儀秀行病院事業経営課長 ヘリポートの件につきましてお答えいたします。
 ヘリポートにつきましては令和3年度から令和4年度にかけて4回の意見交換、協議会が持たれました。その都度、病院事業局、本庁と八重山病院とは意見交換のほうをさせていただいております。それから、各自治体、例えば石垣市であったりとかというお話なんですけれども、直接石垣市と話というところは病院事業局はやっておりません。というのはこれは基本的には知事部、防災のほうで所管している事業ですので、ある意味そこを飛び越えて直接意見交換という形のものは取らさせていただいておりません。それから竹富町、与那国町、それから多良間村が令和4年度から入りまして、初めて9月に意見交換を持ちましたけれども、こちらのほうとも事前に調整ということは本庁のほうでは行っておりません。
 以上です。

○新垣淑豊委員 ヘリポートの件は4回していますよということで、ほかのところはなかなかお話をする機会というのがなかったということだと思いますけれども、今回ヘリポートの件、非常に以前から課題として出ていた。だけれども、市とも調整しなければいけない中で、なぜここは横串を刺すような意見交換の場が設置されていないのかということは、何か理由があるんでしょうか。

○與儀秀行病院事業経営課長 先ほど申し上げましたけれども、この恒久ヘリポートの設置のほうにつきましては、知事部局の防災のほうの所管となっておりますので、横串の件につきましては病院事業局のほうからのお答えのほうは差し控えさせていただきたいと思います。

○末松文信委員長 休憩いたします。

   (休憩中に、新垣委員からヘリポートの件は重要なので所管する知事公室を本委員会に出席してもらうべきとの意見があった。これに対し、執行部より先般八重山病院からヘリポートに関する陳情が上がっているようなので、そこで協議されるものと考えているとの説明があった。)

○末松文信委員長 再開いたします。
 新垣淑豊委員。

○新垣淑豊委員 先ほど休憩中に委員会で陳情の件に関して、そのヘリポートのことはしっかりとやることになると思いますので、そこは承知いたしました。
 また、それぞれのお話をある程度理解、納得していただかないと物事って前に進まないと思うので、私は今回は石垣市の考え方もある、県立病院の考え方もある、そして局としての考え方もあるし、さらに知事部局、防災としての考え方もあると思っているので、そこはやはりしっかりとお話合いをする機会をぜひつくっていただきたいなというふうに思いました。これは要望で上げます。
 あと今回、これすみません、僕は新聞報道でしか知らないんですけれども、当初5名看護師さんを増やしてほしいという要望に対して、それをじゃあ1名ですというお話で、その後2名に増やすと、プラス1名、臨床工学技士さんが増えるというようになっているんですけれども、これはどういう経緯で増やせるようになったんですか。

○照屋陽一病院事業企画課長 先ほどの要望は看護師5名で臨床工学技士が2人で計7名という要望でございました。
先ほど少しお話ししたように、1月に入ってから八重山病院以外の2か所の医療機関で看護師が退職したという連絡が八重山病院からありまして、それが1月10日に八重山圏域の透析関係の会議があるという連絡でございました。それでその2医療機関で2人ずつ看護師が退職ということで聞きました。それでこれ以上の透析患者の受入れができなくなる可能性があるということから、その時点においては八重山病院である程度の対応を取らないといけないということから、臨時に看護師2人、臨床工学技士1名を追加したというところでございます。
 以上でございます。

○新垣淑豊委員 すみません、これも話したかもしれないですけれども、ではその当初は看護師5名、臨床工学技士2名という要望があったけれども、1名でいいよねという判断だったんですよね。
 昨年のコロナの状況で非常に医療崩壊という状況、医療を圧迫しているという中で多分、代替の職員も必要になってくる可能性って今後もあるはずなんですよ。看護師さんがいないから受け入れられない、これはひょっとしたら透析だけではない可能性があるんですけれども、なぜそういったぎりぎりの職員配置を今考えて進めていらっしゃるのか。これは赤字なんですか、今。

○照屋陽一病院事業企画課長 組織・定数編成に関しましては、少し細かく言いますと県立病院の役割、地域の医療提供体制、経営への影響、それと国の医療制度改革等の動向の観点から個別に必要となる業務量を精査して、その作業を行ってございます。それで経営的な面も含めて検討しているというところでございます。
 以上でございます。

○新垣淑豊委員 ちなみに昨年、一昨年と結構県立病院の経営体質というか状況って改善したというふうに聞いているんですけれども、どういう状況になっているんですか。よくなっているんですか、悪化しているんですか。

○與儀秀行病院事業経営課長 令和3年度、それから令和4年度ですけれども、コロナの影響がありまして、よく世間一般に言われるところの空床確保料のほうの補助金が大分入ってきまして、令和3年度におきましては経常収支で22億円の黒字、それから令和4年度につきましては67億円の黒字という形で大分経営的にはよくなっております。
 以上です。

○新垣淑豊委員 そういう話を聞くと、ある程度余裕を持った配置ができるんじゃないかなというふうに感じました。後でまた難儀をするということもあるかもしれませんけれども、先ほども言ったようにまだ新型コロナの影響って見えない中で、正直県立病院だけじゃなくて那覇市立病院とかも退職者が増えているんじゃないかという話も聞いています。そういった中でやっぱり医療人材確保、特に離島の確保のためにはある程度今のうちで余裕を持った状況にしておくべきじゃないかなと思うんですけれども、その方針というのはどう考えていらっしゃるんですか。

○照屋陽一病院事業企画課長 今御指摘の件に関しましては、看護師の人員確保に関しましては育児休業等による欠員の補充として、欠員の発生の見込み数を勘案して年度当初から正職員を多めに配置する対応を取ってございます。毎年30名程度多く配置してございます。
 以上でございます。

○新垣淑豊委員 すみません、じゃあその結果としてどんな感じになっているんですか。十分仕事として回っているのか。例えば途中途中で欠が出てくるのかというところは、今どういう状況になっているのか教えてください。

○津波幸代病院事業企画課看護企画監 年度初めに育休補充正職員を補充しておりますが、毎月大体平均育児休暇で休んでいる看護師が120名ぐらいいまして、年度初めに育休補充は―令和4年度は96名ぐらい正職員を配置したんですね。最初のほうは、大体8月ぐらいまでは欠員のほうも全体で少なかったんですが、最近男性の育休者も増えておりまして、12月の育休数が140名ぐらいになっておりまして、ちょっと追いついていない状況になっております。この辺の対策も今検討中です。
 以上です。

○新垣淑豊委員 男性が育休を取れるというのは非常にいいことだと思っていますので、ぜひその体制づくりもやっていただきたいなというふうに感じました。ありがとうございます。
 最後に1点なんですけれども、今回、院長、副院長、また幹部職員がお辞めになったということなんですけれども、改めて戻ってくることはないんですか。

○我那覇仁病院事業局長 院長、副院長が退職するということを知りまして、何度も慰留に関して説得といいますか、お願いをしたところですが、残念ながら復職といいますか、継続ということはありませんでした。
 以上です。

○新垣淑豊委員 ありがとうございます。
 今回八重山病院というところにフォーカスをされていますけれども、ひょっとしたら先ほどもちょっとお話ししたように公立病院、やっぱり最後のとりでということで非常に職員に負担がかかっている可能性が大きいということで、ほかの自治体でもちょっと職員厳しいよと、退職者も増えているんじゃないかなというお話もあったもんですから、ぜひ先ほどおっしゃっていたように少し経営に余裕がある段階で支援をぜひ厚くしておいていただきたいなということを要望して終わりたいと思います。
 以上です。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 上原章委員。

○上原章委員 御苦労さまです。
 幾つかちょっと確認させてください。
 病院局長、今回トップ三役が辞めるというのが、非常に先ほど重く受け止めるという言葉でおっしゃっていましたけど、これは本当にゆゆしき問題だなと多くの県民も感じていると思うんですね。先ほど現場からの要望で、できること、時間がかかること、なかなか制度上難しいこと、確かにそういうのもあると思うんですけど、それは当然現場も分かっている中での要望だと思うんですけど、私はあまりにもちょっとコミュニケーションが不足していたのかなと。ここまで三役が辞職していくというのはちょっと残念な結果です。先ほど案件によっては時間がかかると、これは具体的にどういった案件がどのくらいの時間をかけてこれが解決に進んでいくのか、ちょっと事例があれば教えてもらえませんか。

○上原宏明病院事業総務課長 例えば病院から手当の件とかが上がってきたりするんですけれども、これについてはどういった趣旨でやるかとか、課員も含めて内部で検討いたしまして、実際これでいきましょうと僕ら判断した後に、あと組合交渉とか、ほかに相談する、調整するところがございますので、それらを経て新しい手当とかが実現されますので、そういった意味でかなり時間を要する場合があるということです。

○上原章委員 こういったのは現場にしっかり説明して納得してもらっているということでいいんですか。このぐらい時間をかけていついつまでにやりますと、取り組んでいますというのはしっかりコミュニケーションを取れているということで―現場の声と皆さんがそういうふうに考えていることがしっかり連携が取れていると理解していいですか。

○上原宏明病院事業総務課長 基本的には院長会議とかでこういった形でいきましょうという場合もありますので、連携は取れているかと思います。我々の交渉相手も労働組合ですので、同じ病院の職員ですので、そういった意味では意思疎通が取れているのかなというふうに考えております。

○上原章委員 今回八重山病院での看護師等の補充のやり取りを先ほど来聞いているんですけれども、例えば去年の9月でしたかね、5名、2名の7名の要望を受けて、いろいろ議論をして、結果的に去年12月に1名だと。そのときに八重山病院は納得したんですか。

○照屋陽一病院事業企画課長 7名に対して1人でしたので、こちらのほうから説明はさせていただいたんですけれども、納得という形ではないと考えております。

○上原章委員 先ほど七、八名患者が増えるから1名でいいだろうと、これは局が一つの判断基準の裏づけと―だけど現場は5名プラス2人、ぜひほしいんだと。この差の乖離があまりにも大きいと私は感じるんですけど、この3年コロナがずっと医療従事者が本当に必死な中で、多くの方々がぎりぎりまで仕事をして、何とか補充を―これはもう八重山病院だけじゃないと思うんですよ。県立病院、あらゆるところでこれが起きていたわけなんですけど、人員の確保というのは、今設備の充実とか雨漏りとか、いろんな先ほどの賃金のアップ、いろいろあるんですけど、人の確保は今待ったなしだと、我々も議会を通して何度も何度も議論したんですけど、この7名の要望に対して1名しか手が打てないというのは、あまりにもちょっと現場の思いというのに応えているとは思えないんですが、局長どうなんですか。

○照屋陽一病院事業企画課長 この1名増員というのに関しましては、当然のことながら透析患者の推移というものも確認してございます。八重山病院からの資料も確認した上で増加傾向にあるというのは承知してございました。例えば、これ八重山圏域と八重山病院の人工透析の患者の状況を少し御説明しますと、八重山圏域では令和元年の透析患者数が157人、令和2年が163人、令和3年が171人、令和4年が175人ということで増加してございます。片や八重山病院の人工透析の患者数というのが、これ血液透析の話をしますと令和元年度に51名、令和2年度が51名、令和3年度が46名、令和4年度に関しては12月末時点の数字ですけど45名と。そこまでは増えていないと。そういったこともありまして1人配置というような判断を―それも要因としてございます。

○上原章委員 数字で皆さんは判断して、現場の要望に対してはどういうふうに応えていくのか、これ非常にこの違いがね、先ほど2クールから3クールにしたいという現場の本当にぎりぎりのところを何とか院長としてはスタッフを守っていきたい、また患者さんもしっかり診ていかなくちゃいけない。それを皆さんは、いやもう増えていないから、七、八名増えるぐらい、1人だけ対応すればいいんじゃないかと。これで今回のことが僕は起きていると思っています。この1か月間で。ですから、先ほど一つ一つの要望に対してのコミュニケーション―何で皆さんは7名必要なんですかと聞いているんですか。聞いての判断なんですか。

○照屋陽一病院事業企画課長 もちろん3クールの根拠というのもお聞きしているんですけれども、なかなかとにかく3クール備えておきたいというお話だったので、こちらとしては令和5年度のどのぐらい患者が増えるのかというお話になって、それで1名配置という結論に至ったところでございます。

○上原章委員 ですから、皆さんの局が最終決定する判断基準があると思うんですけど、現場でこれだけ何とかしてほしいんだと来ている分に対して、いやいや私たちが一つ一つを精査したら十分1人でいいんですということで今回ここまで違いがある。これ非常に一事が万事というのは相談をするにしても、本当に局としてこれは一つ大事なところだということをぜひ私はもっとキャッチボールをしないと、こういうことがほかの県立病院でも起きる可能性があるのかなということを心配しているんですね。確かに要望も多岐にわたっているとは思うんですけど、ぜひこの一つ一つの要望に対してコミュニケーションもしっかり取っていただかないと、皆さんはいや私たち局が最終決定をするということで、その分責任があるからそういうものも大事だとは思うんですけどね。現場で何が起きているかは常に局長も院長とは連携―病院長会議でこの辺はちゃんと確認していますというそんな表面上じゃなくて、一つ一つの案件は各県立病院の状況、離島も含めて違うんですよ、状況は。一律じゃないんですよ。同じ透析の患者を診るにしても。病院の状況によっても全部違うと思うんですよね。ましてや働いているスタッフの状況も様々だと思うんですよ。そういう意味で7名、何で7名必要なのかを皆さんもう少し受け止めていってほしかったなと私は今のお話を聞いて感じているんですけど、局長いかがですか。

○我那覇仁病院事業局長 先ほども少し申し上げましたけど、7名というのはこれは稼働しますと3クール、そうなってきますと1日45名という数になります。それを2日分だとすると現在25名ですから、将来40名の新しい患者に対応というふうな話だと思います。先ほどから申しますように最近の透析の患者さんの増加状態、それから現場の方から7名とかという、かなり差があるというふうな感じはします。45名の現在から40人以上の新しい透析患者が出るという想定の下でこの7名というふうな数字を出していると思いますが、これは恐らく1つの病院が本当に潰れてしまうというような状況とか、そういう非常につらいということだと思います。増員に関してはかなり極端な増加というふうなことに見えると思いますが、これに関してはまず一つは県立の八重山病院だけでは完全に対応が難しいことがあるかと思います。現在の状況が先ほど言いましたように1日で32名のベッド数があるんですが、実際には今最大25というふうな透析をやっております。それに対してまずは2クールをフルに活用できるような配置をしたいと、あるいはそういうことで八重山病院の現場と調整をして、この3名という数字を出したところでございます。

○上原章委員 今の局長の説明を院長先生は理解したということでいいですか。

○我那覇仁病院事業局長 一緒に話をしました。

○上原章委員 そのときは理解をしましたか。

○我那覇仁病院事業局長 同席でしたので、基本的には現場の担当は、腎臓内科の先生、それから医療部長の先生、それから実際に診ている看護部との方々との一緒に話をして、了解を得たものと思います。

○上原章委員 今回のこの報道によって、病院事業局が対応していただけなかったということで辞める形になったというのは、じゃあ間違いなんですか。報道の―皆さん病院事業局が人員の対応していただけなかったんで辞職するというのは、これは誤った報道ということですか。

○我那覇仁病院事業局長 そういうことは私は申し上げておりません。ここはしっかり分かっていただきたいと思いますけれども、様々な要するに不満というのが院長の、これまでの透析だけでなく、あると聞いています。そういったのが重なってというふうなことだと思います。

○上原章委員 分かりました。ちょっと整理します。事務方レベル、いろんな要望に対してやるとは思うんですけど、今日は県立病院の組織体制についてなんで、ぜひいろんな要望に対して私はしっかりしたマッチングをしていただかないと、いろんな判断が誤解を招くケースもあると思うので。私は一つ一つの現場からの要望に対しては各部門、課においても一つずつ丁寧にコミュニケーションをしっかり積み上げないと、再三要望をするのに対しても、なかなか対応してくれないという考えが独り歩きしないように、本当にいや私たちはやっていますと、我々の議会、委員会で局長や課長が手を打っていますと言う一方では、現場ではそういう全然反応しないんだと。この中身のマッチングができていない、ミスマッチがどこで起きているのか、ぜひちょっと整理して。丁寧に―先ほど各委員からありましたけど、しっかりできる、すぐできる内容と時間がかかる、なかなかちょっと体制がつくれない。これしっかりキャッチボールをしてもらわないと、また何が起きるか分からないなというふうにちょっと懸念しています。その辺最後にお聞かせください。

○我那覇仁病院事業局長 先ほどからお話をしていますが、今委員がおっしゃっているように、やっぱり今後今回の事例を顧みて、コミュニケーションを、あるいは病院現場との話合いをきちっとやっていきたい。これは今回透析というふうなこともありましたけど、先ほどから話をしていますようにヘリポートの問題、それから職員宿舎の問題、こういったこともしっかり我々は現場との話を聞きながら、これはやっている所存でございます。こういったことも事例に踏まえながら改善に向けて努力していきたいと思います。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 仲宗根悟委員。

○仲宗根悟委員 よろしくお願いします。
 今日は皆さんからのやり取りである程度読めた、見えたかなと思うんですけれども、我が会派にも八重山出身の議員さんがおりまして、いろいろ資料を持たされているんですけれども、今日やり取りを聞いていて病院事業局の役割というんでしょうかね、非常に重要な役割がありますよということを指摘されたというふうに今日の委員会は思っているんですね。それで、現場とのいろいろなコミュニケーションが少し欠けているんじゃないかというふうなお話もありましたけれども、私県議になってもう十数年になるんですね。この間病院局長がどなたが拝命されて就かれているかというと、病院の十分経験のおありの院長を務められてこられた方が局長に就かれているというふうに私は認識しているんですね。局内の中で一番現場のことを分かる、経験をしてきた方がどうして局長に就かなくちゃいけないのかというところは、これはも歴然、分かりますよね。やっぱり経験者がいるからこそ、これだけの県立の病院を束ねていかなくちゃいけないわけですから、それぞれの病院をモチベーションを上げて、どういった役割があるかということはしっかり局長から伝わるものだというふうに思っているんですよ。それで事務屋の皆さんも局長がすぐこうだというふうなことは、現場で私は経験したわけだからその辺のところは皆さんもこうこう接してもらいたいというところで束ねてこられているからこそ、私は事業局長はお医者さんの経験がある、現場で働いてきた経験がある方がしっかり担うと、当然担うべきだというふうにまた思っているんですよ。今回非常に現場の方から張り詰めた糸が切れたんだと。そして八重山圏域の医療をないがしろにしているんだと、命をないがしろにしているんだと。一番影響を食うのは県民ですよ、八重山郡民の皆さんですよというところで、もう責任が持てない、私自身が持てませんというところで辞表を提出したというような結果が生まれたということそのものは非常に残念ですし、事業局はもっといい方向で対応ができなかったのかな。非常にまた残念なのは先ほどから申し上げているとおり局長は病院で経験がおありであるはずなのに、そこを現場に言わしてしまう、現場がそういう思いでしかいないという、今沖縄のこの病院。先ほど上原委員も言ったようにこれが八重山にとどまらずほかの病院にも発生してこないのかなというふうな懸念もありますし、非常に心配なところもあるわけですよ。そういうところをぜひ、今までやり取りをしてきていますので、いろんなニーズに対しての対応の仕方ですとか、いろいろ現場の要求に対してどう向き合うのか、しっかり実現できるのかどうか、できないならできないなりのやり方があるんだろうなと。そこはもう少しこうこう事業局としては考えているので、ぜひここまでは我慢してやってくれというようなことがしかるべきじゃないのかなと。
 これは必ずしもこの病院内だけ、あるいは事業局とのやり取りだけにとどまらず、行政のところも、あるいは教育行政もいろんな行政であると思うんですよ。そこを誰がこう束ねてモチベーションをしっかり現場で働く皆さんにかけながら、仕事をやっていくかというところの大事な役割を担っているところの部署というのが必ずあるはずなんですよね。
 そこを私は今回は病院事業局なんだというふうに思うんです。だから他人事にというような感覚で恐らく現場は見ているのかもしれませんし、そういうところは皆さんから、いや私たちそうじゃないですよというところの誠意がどうも伝わっていないんじゃないのかという意味では、先ほどから言うようにモチベーション不足アランナァと、ウフェー現場と話しするべきじゃないのというところを委員の皆さんがどんどん皆さんに―今日は苦言でしょうね、恐らくね。要望も含めてですよ。そういうところであったというふうに思いますので、ここは気を引き締めながら、しっかりと現場を見る、あるいは現場の方々と会話をしながら、ナランヌーグトゥヤナランドゥアンデー、トォー、アンシェーアチャーアサッテ、スグナイグトゥミークワァーシェーというような話をしてくださいという話です、今日はね。恐らくそういうことだろうと思いますので、ぜひ頑張っていただきたいなというふうに思いますが、最後に今のお話を聞いて何かありましたらぜひ。

○我那覇仁病院事業局長 まずは委員の指摘がありましたように改善に向けてやっていきたいと思います。ただ離島をないがしろにしていると、そういうふうな今お話がありましたけど、本庁の職員を含めて病院事業局は、我々は一切そういうことは考えておりません。日々各県立病院のためにどうすればいいかということを人材確保も含めて、これはもう日々やっていることでございますから、足りない部分は改善していくと、決してないがしろにしているというふうな話は私たちの対応ではありませんので、ここは御理解をしていただきたいと思います。

○仲宗根悟委員 新聞の内容は、現場の声をそのまま記事にしてあると思いはするんですけれども、確かに病院で働く皆さん、こちらはそうは思わないよと、ないがしろにしている対応が続いていますよというようなのが記事に文字として出たもんですから、そういうことをお話し申し上げています。現場も現場、そういうこと恐らくないと思います。病院は病院もいろいろあって、もう要望も聞かない、聞き入れてくれないというところの発言で事業局はそういうふうな対応でしかやっていないですよというような言い方になったのかなとも思いますし、先ほどから申し上げましたとおり、両方がしっかり納得できるような、それから皆さんの意思が伝わるような、そして病院の意思が皆さんにも伝わるようなこの仕組みづくりというやつをぜひ構築してもらいたいなというところなんですよね。
 以上で終わります。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 喜友名智子委員。

○喜友名智子委員 ヘリポートや透析治療といった個別の話はほかの委員が行ってらっしゃったのでもう十分かなと思っています。私のほうからは報道ベースで情報を得ていますけれども、幾つか確認をさせてください。
 先ほど来ほかの委員との質疑の中で八重山病院からは7名の人員の追加の要望があり、当初返事をしたのは1名の増員だったということがありました。八重山病院も含めて県立病院全体では令和5年度医療職員、これは看護師、それから技師を含めて何人の増員の要望があって、実際に次年度4月からは何人増員されることになっているんでしょうか。

○照屋陽一病院事業企画課長 お答えします。
 6病院から合計208人の増員要望がありまして、査定した結果今回合計10人の増員を行ってございます。
 以上でございます。

○喜友名智子委員 病院現場全体からは208名の増員の要望があり、次年度は10名の増員をすると。もう10%ぐらいしか配置ができないというふうに今捉えています。一方で、これも報道ベースですけれども、病院事業局のほうでは職員の増員をするというお話を聞いています。これ何名の増員で何のために行う増員なのか御説明願います。

○照屋陽一病院事業企画課長 喜友名委員今御指摘の内容に関しては、総務事務センターの内容であるかと思いますけれども、今回各県立病院に給与支給事務について一括で処理するということから本庁に給与支給事務を集約してできるように、総務事務センターというのを設置するということで対応してございます。これについては目的というのが病院現場の負担軽減を図るということもそうなんですけれども、最終的には効率化によって浮いた定数を医療部門に配置することもできるということもございますので、それで総務事務センターについて査定したところでございます。総務事務センターの定数配置については令和5年度には北部病院と宮古病院を皮切りに5人分の業務を集約することを勘案しまして、6人の職員を配置することとしてございます。
 以上でございます。

○喜友名智子委員 この事務センターというのは病院現場のほうからの要望があったものなんですか。

○照屋陽一病院事業企画課長 これは監査事務における指摘が毎年あったと。これについては以前から改善が求められていたということで、平成の―ちょっと年代は忘れましたけれども、総務事務センターがこの本庁の中で企画されていたというのは聞いてございます。
 以上です。

○喜友名智子委員 監査で指摘を受けているのでやはり必要な人員配置であろうとは思います。ただ、病院から208名の要望が上がっている中でそこは10人しか増員せずに、この事務員については6名の配置をすると。これは人員配置の優先順位として適切なのかなというところがやはり疑問に思います。この事務センターの配置で病院現場はどういうふうに逼迫状況が助かるんですか。先ほどの説明だと事務が効率化することで、ひいては病院現場に予算なり、人なりがゆくゆくは割けるようになりますということで、間接的な影響程度の改善しか見込めないというふうに理解をしております。今これだけ逼迫している現場に人を優先的に回さずに、事務センターを先に人を配置するという優先順位はどういう経緯の下に判断されたんでしょうか。

○照屋陽一病院事業企画課長 ちょっと質問の答えからずれるかもしれないんですけれども……。

○喜友名智子委員 ずれる答弁は要りません。

○照屋陽一病院事業企画課長 すみません、失礼しました。
 令和3年度に今後5年間程度の中期的な組織・定数の考え方を整理した計画というのをつくってございまして、そこで令和4年度に108人を増員しているんですね。それで5年間の計画として配置していくという計画を策定していますので、それに基づいて対応してございまして、これとはちょっと別枠ということで考えております。

○喜友名智子委員 ちょっと私もこの辺はよくかみ砕けないので、今後この増員をしてきた背景というのはまた別途聞きたいと思います。
 今申し上げたいのは、当初の計画で事務員の増員というものはあったにせよ、今院長まで辞表を出すというほど逼迫している病院現場からの人員増になぜ同様な対応ができないのかということが、やはり局の姿勢として問われているのではないかなと思います。
 すみません、この事務センターのこの効率化というところも、局のほうの事務の細かい点は私も掌握していませんので、どれほどの改善が出るのかはよく分かっていません。ただ、本庁内に事務を集約したとして、北部、八重山、宮古という離れた地域の事務がどれほど現場に近いような形でプロセス改善できるのかというところはどういうふうに今お考えなんでしょうか。

○上原宏明病院事業総務課長 集約化に当たっては総務事務システムの導入を考えております。職員がいろいろ申請とかをシステムで行うという形で中間事務を廃止して、集中組織で処理するということを考えています。これによっても業務の効率化とかが図られるのではないのかなというふうには考えております。

○喜友名智子委員 ありがとうございます。
 すみません、ちょっと視点を変えたいんですけど、保健医療部長。
 コロナ患者の入院調整は県庁のほうで、統括本部のほうで調整しているというふうに聞いています。これ全県対応していますか。

○糸数公保健医療部長 コロナの入院調整については、こちらの対策本部で行っているものについては主に人口が集中している南部、中部の患者。那覇市もそうです。宮古、八重山、それから北部については地元の県立病院、あるいは民間病院を中心にして保健所が協力しながら入院調整、あるいは健康観察を行ってきているという状況でございます。

○喜友名智子委員 コロナの入院調整一つ取っても、やはり本庁で対応できるのは人口が集中している中南部であると、人の健康に関わることは現場に近い病院のほうがより対応できるという一つの事例だと思います。県のほうで事務を集中させるというこのセンターの立ち上げは監査の指摘に対応するというところで必要性はないとは言いませんけど、逼迫している現場の要請と応える優先順位がやはり順番が違うのかなということを指摘はしておきたいです。この件については答弁要りません。
 もう一つ、今回の辞職の報道を聞いて1年前のことを思い出しました。1年前に局長が留任されるというときに、これに反発をした方たちが県に人事方針を改めてくれという要請をしたのがちょうど1年前の今頃だったと思います。私も県議になって2年目ぐらいのときにこういうことが起きて、局と病院の院長さんたちでなぜこんなに意思疎通が図られていないのか。これ1年後どうなっているのかなという心配をしながら委員会でも質問をしたことをよく覚えています。今人事の時期になっています。その時期に何が改善されてきたのかということをやはり疑問に思わざるを得ないんですね。局長、この件1年前から振り返ってどういうふうに信頼を改善しようと取り組んでこられたのか。先ほどからもいろいろと会議を持ちましたというお答えがありましたけれども、やっぱり私1年前のことを振り返ると相当に今回のことも深刻だと思っています。1年振り返って今回このような状況になって、局としてほかにやるべきこと、できたことがあったのではないかということ何かありましたらお答えいただけますか。やってきたことについてはこれまでの答弁で十分聞きましたので、逆にこういうことをできればよかったのかなというところを聞きたいです。

○我那覇仁病院事業局長 1年前に人事のことで話がありました。このことを踏まえ、先ほどから話はしていますが、私としては各県立病院の院長らと―院長会議というのはただ議案だけの話合いだけではなくて、例えば人材確保をどうするかとか、それから今こういうことで課題があるというふうなことも話しながら対応をしているところでございます。それから昨年4月以降に幹部職員と我々と意見交換の場を持っていくと、そういうふうなことで話をしているところでございます。昨年もそうでしたけど、各県立病院の院長からもやはり私のほうからもありますが、事項に関して両方から相対的な話合いの場を持つと、話しかけると、そういうことも必要ではないかとそういうふうに考えています。

○喜友名智子委員 ありがとうございます。
 ほかの委員の皆さんお優しくてですね、早めに話合いをしたら何とかなったんじゃないか、現場の意見を聞けばこのようなことが起こらなかったのではないかと皆さんおっしゃるんですけど、私は少し違う意見を持っています。こういうふうに病院の院長さんたちと意見交換をして、その上でなお現場からの要望を後回しにする判断をしていると。これが県立病院で院長、先生方と局と信頼関係がなかなかできないというところにつながっているんじゃないかと思います。その医療系の職員、現場の職員は増やさないで事務員の配置、それからセンターの立ち上げを優先しているかのような人事配置の数字に私には見えます。何で医療現場に先に人を充当できないのか。こういうところの判断基準のずれが今回の辞職につながったんじゃないかと思うんですね。私はこれ話合いをしたから解決しますというほど簡単なものではなくて、いろいろと話合いをした上で、それでもなお自分たちの意見が通らないというからこのような事態になったと思っています。1年後に何名の先生方がまた辞表を出すんだろうと、本当に危機感を覚えています。ひょっとしたら八重山病院の院長先生がその先達を切っているだけじゃないかと。年度終わるまでにあと1か月半あるんですよ。ほかの病院の院長から辞表が出たらどうするんですか。それぐらい深刻なことだと思っています。病院の現場から要望が上がっている追加の職員208名。せめて半分ぐらいは次年度で増やすというぐらいのことを局と保健医療部と一緒になってやっていかないと、今回の八重山病院長の辞職―これにはやはり応えることにならないんじゃないかと、こういう指摘をして質疑を終わりたいと思います。それぐらいの非常に深刻な状況だと私は思っています。
 以上です。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 瀬長美佐雄委員。

○瀬長美佐雄委員 お願いします。
 離島医療の脆弱さが示されたのかなという点で、私新聞で初めて聞きましたと。透析患者が大変な思いになっているということはちょっと確認ですけれども、そんな状況なんでしょうか。保健医療部でいいと。

○諸見里真医療企画統括監 今回の透析につきましては、実は年末に北部の患者会から北部の医療提供体制についても今後非常に危惧されるということで要請がありました。それにつきましては今公立北部医療センターで基本設計やっていますが、この中で十分に対応できるような形で議論はしているというお話をさせていただきました。それを受けて年明け新聞報道でこの八重山の透析の部分が出ましたので非常に危機感を感じまして、直接私のほうで現場を聞き取って今後の対策をスピーディーにやりたいということで、9日に対策協議会をやってそこで対応方針をしっかりと打ち出したいというふうに考えております。

○瀬長美佐雄委員 年末辺りから石垣の方で透析患者がいわゆる民間病院に通っているけれども、そこが十分対応ができなくなりそうだと。県立に行ったら県立も受け入れられないと。どうしたらいいのかという点でとても不安な相談があったんですね。その時点でキャッチされて手を打つということができなかったことが今回改めるべきことなのかなと率直に思っています。やっぱりこういう事態になる前に定期的に県立、民間、それぞれの患者会があるかとは思いますが、患者に対する医療体制が十分です―あるいは民間病院も今言う看護師が急に辞める、じゃあそのときどうするという点をやっぱりそれに対応できるような日頃の体制がなかったと。今北部の方の状況がこうだということで手を打とうということなんですが、離島の石垣、宮古、今回八重山ですがね。改善点としては、今後緊急対応ということではなくて見通しに応じて体制を強化する、民間と県立がじゃあどういう割合で分担して、強化していこうかというそこをどう改善するのかなと。どう改善するというよりも今時点で明後日緊急会議、医療提供体制協議会、そこで当面の対策としてはちゃんと対応できるようになる、中期的にはこうやっていこうというのを提起するべきだし、その準備はもうできていると。要するに言わんとしてるのは一番今心配されているのは患者の皆さんなんですよ。その皆さんにもう大丈夫だと、こういう方向でやるというふうなもう準備はされているということを確認して終わりたいと思いますが、どうでしょうか。

○諸見里真医療企画統括監 今の対応方針という形で、一番はその地域の住民の方々の不安、これを払拭したいということで、ただ会議を開いて終わろうという気は全く持っておりません。具体的に言いますと緊急的に応援が必要になった状況があった場合は、透析医会の会長とお話ししたのは事前に74医療機関が透析をやっているのが県内でございます。全てとは言いませんが緊急的に地域でそういう看護師、医師が緊急に辞めて体制が弱くなった場合に応援をシフトを組んでぜひやっていきたいというのを、今これから県内の医療機関と調整をして、全てとは言いませんが、何度も言いますけど、手を挙げていただけるところには例えば数週間、1か月ぐらいはローテーションを組んで送れるように事前にリスト化しておきたいというのがまず1点。
 2つ目は中長期的にしっかりそこの地域の医療を守らないといけませんので、それで私は県立八重山病院の院長、石垣島徳洲会、クリニック、そこを回って、そこは看護師が課題であるということでしたので看護協会と調整をしまして、個別に寄り添って支援をしていきたい。そこで当面の今の現状は維持していきたい。
 ただもう一つ、幾ら提供体制をよくしても新規の患者が増えていく状況、特に八重山は今それが県内の各圏域に比べて多いです。そこを抑止しないと限界です。幾ら供給しても駄目なので。もう一つのテーマは―これ3市町村も呼んでいますけれども、そこの重症化予防、そこをしっかり取り組んでいきたい。この2つの議題で取り組む予定でございます。

○瀬長美佐雄委員 安心しましたし、当面の患者の不安を早期に払拭して、今後は先ほど言われた予防とかというのを強化するという点で頑張っていただきたいと思います。
 以上です。

○末松文信委員長 休憩いたします。

   (休憩中に、執行部から新垣委員の病院事業の経営についての質疑について訂正したいとの申出があり、委員長が許可した。)

○末松文信委員長 再開いたします。
 與儀秀行病院事業経営課長。

○與儀秀行病院事業経営課長 お答えします。
 先ほど新垣淑豊委員の質問の中で病院の経営状況ということで、経常収支が令和2年度が22億円、令和3年度が65億円とお答えしましたが、正しくは純損益が令和2年度が22億円、令和3年度が65億円です。
 お詫びして訂正いたします。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。

   (「質疑なし」と呼ぶ者あり)

○末松文信委員長 質疑なしと認めます。
 以上で、県立八重山病院の組織体制についてに対する質疑を終結いたします。
 休憩いたします。

   (休憩中に、説明員退席)

○末松文信委員長 再開いたします。
 以上で、本日の日程は全て終了いたしました。
 委員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 本日の委員会は、これをもって散会いたします。






沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。

   委 員 長  末 松 文 信