委員会記録・調査報告等

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文教厚生委員会記録
 
令和4年 第 7定例会閉会中

1
 



開会の日時

年月日令和5年1月25日 曜日
開会午前 10 時 3
散会午後 2 時 32

場所


第4委員会室


議題


1 参考人からの意見聴取について(陳情令和4年第126号医療費関係補助金に関する陳情について)
2 参考人からの意見聴取について(陳情令和4年第157号旧県立八重山病院跡地を医療機関へ提供(売買あるいは賃貸)するよう求める陳情について)


出席委員

委 員 長  末 松 文 信 君
副委員長  石 原 朝 子 さん
委  員  小 渡 良太郎 君
委  員  新 垣 淑 豊 君
委  員  照 屋 大 河 君
委  員  比 嘉 京 子 さん
委  員  瀬 長 美佐雄 君
委  員  玉 城 ノブ子 さん
委  員  喜友名 智 子 さん
委  員  上 原   章 君


欠席委員

仲宗根   悟 君


説明のため出席した者の職・氏名

(陳情第126号について)
(参考人)
 小 川 竜 典 君

(陳情第157号について)
(参考人)
 石垣市議会議長 我喜屋 隆 次 君
(補助者)
 医療法人上善会かりゆし病院理事長 橋 本 孝 来 君
 医療法人上善会かりゆし病院事務長 石 垣 寿 樹 君



○末松文信委員長 ただいまから、文教厚生委員会を開会いたします。
 陳情令和4年第126号に係る参考人からの意見聴取についてを議題といたします。
 なお、ただいまの議題につきましては、去る12月16日に開催された本委員会での決定に基づき、陳情令和4年第126号の審査の参考とするため、陳情者を参考人として招致し、説明を求めるものであります。
 本日の参考人として、小川竜典氏の出席をお願いしております。
 参考人におかれましては、本日は御多忙のところ御出席いただきまして誠にありがとうございます。
 参考人から説明を求める前に、委員会の審査の進め方について御説明申し上げます。
 まず、参考人から御説明をいただいた後、委員から参考人に対し質疑を行うことにしております。
 なお、参考人が発言しようとするときは、あらかじめ委員長の許可を得なければならず、発言は陳情の趣旨の範囲内で行うこととなっております。
 また、本日は委員会が参考人の説明を聞く場でありますので、参考人が委員に対して質疑することはできませんので、御承知おきください。
 それでは、陳情令和4年第126号医療費関係補助金に関する陳情について、提出に至る背景及び目的等について、簡潔に御説明をお願いいたします。
 小川竜典参考人。

○小川竜典参考人 おはようございます。
 まずは本日、こういう場所を設けていただいて、参加させていただくことに感謝を申し上げます。ありがとうございます。
 それともう一点なんですけれども、こちらの陳情書にも書いてあるとおり、僕現在抗がん剤治療中でありまして、今直腸のほうと膵臓のほうと、あと転移しているんですけれども、その際直腸のほうにステントというものが入っておりまして、ちょっと便意のほうが自分自身でコントロールできないものですから、今実際おむつもしている状態なので、許されるのならば最中にもし便意があった場合、ちょっと申し訳ないんですけれども、お手洗いのほうに中座させていただくことを最初にまずはお許しいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
まずはこの陳情書に至った経緯ですけれども、こちらでも書いてあるとおりやっぱり自分ががんになって、そういう形で病院とかとのいろいろなやり取りの中で一番は―医療費などの控除は充実されていて、すごく助かりはしたんですけれども、最初に大腸がんになりまして、手術で取りまして、1年後に転移が見つかりまして、その際僕は分からなかったんですけれども、治療中に昏倒いたしまして、意識が飛びまして、それを調べたところ心臓とかではなくストレス性だということだったので、やっぱり病気にかかったということとかの部分で多分相当自分にストレスがかかっていたという部分があったと思うんですけれども、それも自分でも気づかないうちに蓄積されていたのかなと。その中でやっぱりそういうメンタルケアってすごく大事だなというふうに思いました。そういう部分につきましても、いろいろ美容師をしていたこともあり、そういう形でメンタルケアの部分ももう少し充実させていただけると、もっと治療のほうに前向きに進めるのかなというふうに思った経緯で、こちらのほうの陳情を出させていただきました。
 以上です。

○末松文信委員長 参考人の説明は終わりました。
 これより、陳情令和4年第126号に対する質疑を行います。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 新垣淑豊委員。

○新垣淑豊委員 すみません、わざわざ足を運んでいただきまして、ありがとうございます。
 まずは抗がん剤治療をする際に頭髪が抜けてしまうという件は、よく私も何かで目にしたりとか、お話を伺うんですけれども、実際にどれぐらいの割合でそういう状況になるのかということ―大体どれぐらいの方が頭髪の件で困っていらっしゃるのかというのは御存じですか。

○小川竜典参考人 僕の知り得る限りなんですけれども、まずは僕がやっている抗がん剤治療につきまして3種類今やっております。そのうちの1種類につきましては頭髪が抜ける薬を使用しますと。今使っている薬につきましても、基本的には幾つか先生方のほうでいろいろ調整はしているらしいんですけれども、今のこの頭髪につきましても僕実際2か月ほどほとんど伸びていません。ほとんど伸びないですね。前に頭髪が抜ける薬も使ったことあるんですけれども、その場合は本当にぷちっと抜けます。本当に全部きれいに抜けていく形ですね。
 まずは頭髪に関してはですね、やっぱり薬にもいろいろ種類があるものですから、特に乳がんの方は頭髪が抜ける薬が含まれているというふうに僕は聞いております。

○新垣淑豊委員 ありがとうございます。
 今回の陳情にありますように、例えばウイッグを購入する際の補助金をぜひつくってほしいということだと思うんですけれども、実際にそのウイッグを作るにはどれぐらいの費用がかかるものなんでしょうか。

○小川竜典参考人 正直に言いますとピンからキリまでです。僕が美容師をやっている部分もあるんですけれども、本当に安いものですと1万円代とか、何千円とかがありますけれども、正直な話安いものだと被ったというのがすぐ分かるような見た目になりまして、そういうものだと購入されても多分御本人さん―特に女性の方だと二度と着けなくなるんじゃないかと思いますし、やっぱり高いものだと七、八万とか。そうなるとやっぱり人工毛と言いましてもっと自然に見えるものなので手入れのほうも楽ですし、取付けも簡単にできるという形になりますので、いろいろ種類はあります。あとよくテレビの宣伝とかで例えばあると思うんですけれども、そういうところだと本当に合わせて終わる部分のところも多くて、やっぱり美容師がやると前髪を顔に合わせてカットしたりとか、襟足を合わせたりとかということまでできるので、多分そこまでやると女性の方も安心して使用していただけるんじゃないかと思います。ただそうなると今言ったみたいにある程度高額になってしまいますので、やっぱりどうしても抗がん剤治療というのは大分お金もかかりますし、そうなってくる部分で多少でもそういう補助があると、やっぱり本人たちも購入しやすいんじゃないかというふうに思います。

○新垣淑豊委員 すみません、私から最後になりますけれども、今抗がん剤治療をされると結構高額になるというお話がありましたけれども、例えば高額医療の場合は補助が出てきますけれども、具体的に大体年間でどれぐらいの医療費がかかるんでしょうか。これはもう多分いろいろな事例があると思いますけれども、例えば小川さんがどの程度の……。

○小川竜典参考人 今僕が高額医療で控除されている部分で言いますと、大体月4万4000円ぐらいまでは控除されるので、それが12か月分なので大体40万から50万かかりますね。もしそれがない場合ですと、今僕のやっている抗がん剤治療ですと3週間に1回の4万円かかりますので、単純にその計算―掛ける何十回という形になりますので、何もしなければ本当に下手したら七、八十万とか、控除がなければそういう金額。僕は3週間なので。これが2週間になるとまた短くなったりする方もいらっしゃると思います。結構1回につき大体4万はかかりますね、点滴を打ちますと。控除がないと大分高額になると思いますし、付随して、結局今こういう状態―ほとんど仕事ができない状態なので、まず収入がない。なので高額医療で控除されているじゃないかと言われる方もいらっしゃるんですけど、確かにそこはありがたいんですけど、収入がないのでやっぱりどうしても―僕は今妻と結婚していて、妻が仕事をしてくれているのでまだ助かっている部分はあるんですけれども、やっぱり生活はきついです。

○新垣淑豊委員 私からは以上です。
 ありがとうございました。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 上原章委員。

○上原章委員 どうも今日はありがとうございます。
 関連で、私も別の方からの相談を受けた機会があって、議会でも取り上げたことがあるんですけれども、今全国でも特にウイッグについては市町村単位とか、県レベルでも今検討して、具体的に支援しているところもあるというふうに聞いているんですけど、今回個人でこういう形でやむにやまれぬ思いで陳情されていると思うんですけど、皆さんのそういった同じ思いをしている方々、そういう団体とか、協会とか、そういう形でいろいろこういった補助の要請へのそういうアクションとか、そういうのは何か情報をお持ちであればと思うんですが。

○小川竜典参考人 それにつきましては、実は去年の夏ぐらいに沖縄市のほうと浦添のほうにつきましては、知り合いの議員さんを通しまして行政のほうに働きかけをさせていただきまして、浦添市のほうは今予算立てをしてもらいまして、お1人2万円の30名分ぐらいならいけるんじゃないかということで今動いていただいていて、この結果は今月末ぐらいに出るんじゃないかというふうなお話をいただいております。沖縄市につきましても、その辺頑張って今動いているという形でお話はいただいておりまして、その中でやっぱり市町村レベルではなくて、できれば県レベルまで動いていただけると助かるなという話もあったものですから、そういう意味も含めまして陳情書を出させていただいた経緯もあります。

○上原章委員 先ほどお話がありましたように、特にウイッグについてはもうピンキリと。私も調べたときに、本当にその方々が自然に周りのことも気にしないでできる、ただある程度の金額が必要なんだなというような理解もしていますし、この支援はとても大事なのかなと思っているんですけれども、県は他府県の情報を集めて今後しっかり対応できるようにというような我々議会の中でも報告はあるんですけれど、それ以外のこのヘアカットとか、爪、肌等へのトラブルの補助金と―これはなかなか県はちょっと自己負担的な考え方みたいなんですけどね。離島とか、非常に気軽に美容室に行けない方々のために出張的なそういう高齢者の皆さんとか、市町村でそういう補助金を出して取り組んでいる事案もあるとは聞いておりますけれども、このヘアカットまでしっかり今回対応してほしいという思いだと思うんです。今のウイッグについての重要性と、それ以外も含めてしっかり対応してほしいというのが今回の思いだと、その辺もう少しお聞かせ願えればなと思っているんですけど、行政が少し今どうしてもその辺はなかなか難しいというような対応なんで、ちょっとその辺の思いをもう少しお聞かせ願えればと思います。

○小川竜典参考人 何から話しましょうかね。
 一番は自分がまずなって分かった部分というのがすごく大きくて、例えば今もそうなんですけど、ちょっとマスクを外しますけど、顔のこの辺とかも全部乾燥で時間がたってきますと粉が吹いてくるんですよね。背中とかも全部今かゆいですし、あとなぜ爪、ネイルなのかといいますと、すごく欠けやすくなってしまうので、例えばズボンのチャックの上げ下ろしだけでも爪が欠けてしまうことがあるんですよ。やっぱりそれって日々のちっちゃなストレスなんですよね。本当にちっちゃなストレスなんですけれど、例えばそれがおっくうになってくると、もう嫌になってくる、もう何もしたくなくなってくるというふうになってきて、気持ちが前に向かない。基本的に病院に行くのって、治しにいくために行くじゃないですか。でも、僕らは治しにも行くんですけど、病院に行って点滴を打つと確実に1週間気分が悪いんですよ。御飯も好きなものも食べられなくなるし、だるいし、動けないし―今うちはちっちゃい3歳の子供がいるんですけど、やっぱり妻が目の前で動いているのを見て何もできないと、自分も何か気持ち的にもあーって思ってしまうし。だからそういう部分というのは何かというと、治療に向かうための一番の原動力ってやっぱり本当にメンタルなんですよね。だからよく聞くのが、ある程度男の人だと年齢がいくと、別にいいよ、こんな難儀なことしないで、自然にしているほうが楽なのにって言って治療をやめてしまう方もいらっしゃると。でもそうじゃなくて、今僕が頑張れているのはやっぱりちっちゃい子供がいるという部分が一つありますし、あとは美容師するためにこのネイルをきれいにすることによってちょっと気持ちも上がるし、そういうふうに周りからのサポートがもらえているので僕は今頑張って治療に向かえている部分があります。でもそういうふうに人との関わりというか、外との関わりがなくなると自然と多分治療もなくなっていく、前向きになっていかなくなるので、そういう意味でやっぱり髪の毛に関してとか、メイクとかに関して、とつながってくるんですけれども、例えば朝メイクが決まると女性の方だと気持ちよくその1日を過ごせたりとか、髪型で変な癖がついていると1日ずっと気になってしまうとか。きれいになると本当にその日1日が気持ち前向きになるじゃないですか。今日何かいいことありそうだなとか。そういうふうな本当にちょっとしたことの積み重ねなんですけれど、それが1日あることによって、やっぱり治療にとってもすごくいいし。
 これは実際にあったことなんですけど、僕が美容師で現場で働いているときに、友達の女の子からうちのお母さんの髪を切ってくれないかなと。何でねと言ったら病院にいるということで、じゃあ切りに行くよということで、病室で切らせていただいたんですけれども、ちょっとさっぱりしてきれいにして、終わった後にこのお母さんがこれって何つけたほうがいいかしら、ワックスがいいのかな、ムースがいいのかしらねと言われて、ワックスがいいと思いますよ、こういうふうにセットしたらいいと思いますよという形で終わったんですけれども、その方は1か月後に亡くなりました。僕はそんな余命だとは全く知らなくて、でも家族の方からは最後にお母さん切った後1週間ぐらいずっとにこにこしていたよと、本当に久しぶりにお母さんのあんなうれしい顔を見たと言ってもらえたので。
 そういうような経験も僕の中であったものですから、やっぱり病気と立ち向かうためにはどうしてもそのメンタルが一番大事な部分だというふうに思っているので、例えばテレビとかでもよく敬老の日におばあちゃんなんか特にネイルをつけたり、メイクしたりとかするとにこにこしたりとか。あとはうちの母もそうだったんですけど、ホームに行って僕が髪を切っていると、ほかのおばあちゃんが隣に座ってきて髪の毛触って、次は私よみたいな形でやっておられたりとかというのがあったので、そういう形で身なりを整えるということは、やっぱり気持ちが前向きになれる部分もあるというのもあるので、どちらかというと直接的ではないんですけど、そういうメンタルの部分、まずは病気に立ち向かう準備の段階という部分においてすごく大事だと僕の中で感じているので、そういうのも理解していただいて、そういう協力をいただければなというふうに思っております。

○上原章委員 分かりました。
 ありがとうございます。
 以上です。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 照屋大河委員。

○照屋大河委員 今日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございます。そして、急に寒くなってしまってそんな中で参加いただいたことをお礼を申し上げます。そして、抗がん剤治療中ということですので大変だというふうには思いますが、ぜひ小川さんの声に応えて私たちも頑張っていきたいなと思っております。
 まずこの陳情処理というのは見られていますか。この小川さんが出したものについてこういう県の対応ですよという資料は。

○小川竜典参考人 見ました。

○照屋大河委員 この県の対応方針の中に、「がん治療の副作用による脱毛も含めた外見の変化の悩みについては、がん診療連携拠点病院等に整備されているがん相談支援センターにおいて、相談できる体制が整えられています」というふうに書かれているんですが、そういった点についてはそのがん患者の皆さんがしっかり把握されているのかという点については何か御承知されていますか。

○小川竜典参考人 今僕は浦添総合病院のほうに通院をしているのですが、実はそこには僕の妻の姉が働いていて、だからそういう意味ではほかの方よりは
どちらかというと、病院側からも少しそういう話のほうがしやすい―ちょっとサポートがあるかとは思うんですけれども、僕は気になるタイプなので僕から聞いてしまうし、先ほども言ったみたいにおむつをはいているとかということも、別に僕の中ではもう病気になってしようがないことなので皆さんにも理解していただきたい部分があるので、そういうことを言うことに対して僕は恥じらいとかは何もないんですけれども、中にはやっぱりがんだということを隠したがる方もいらっしゃいます。なのでそういうところで相談したとしても、利用しないとか、そういう部分もあるかとは思います。

○照屋大河委員 この方針には「相談できる体制が整えられています」ということで示されているんですが、具体的には先ほどからおっしゃっているヘアウイッグの購入費の補助とかそういう行政サービス、あるいは治療費の補助とかも含めてそういうところにつながるようなその体制が整えられているというふうにお考えですか。

○小川竜典参考人 僕に関しまして言うと、そういう浦添総合の中でありますそういう相談センターのほうには積極的にお話しさせていただいているので、こういうのがいいよ、ああいうのがいいよというふうに御相談をさせていただいているので、僕はどういうものがあるというのは理解していますが、その中で繰り返しになってしまいますが、あるのは分かっているけど利用しない方もいらっしゃるかと思います。なので、病院側の体制は整ってはいるんですけれども、そこに対して患者さんがどう向き合うかという部分が出てくるので、その中で、例えばいや面倒くさいからいいよという方もいらっしゃるみたいなので、実際僕も最初は使ってなかったです。先ほども言いましたけど、ストレスがかかって治療中に昏倒して意識を失ってしまった後に、やっぱりストレスがかかっているんだなという、周りからそういうふうに話があったので改めていろんなことから相談できないかということで、僕はまた改めて相談をした形なので、実際利用したのは僕も発症してから1年後です。

○照屋大河委員 がんが珍しくない病気だというふうに言われて、私も家族におってですね、放射線治療とか、抗がん剤治療というのをやるのも間近に見てきたんですが、おっしゃるように諦めてしまうという側面と本当に点滴を打つと1週間大変な影響があるというのも分かりますが、そこに向き合えるというのは周りや行政の支えや、家族の支えや、本当にそこに充実されているというところの安心感が必要だと思いますので、ぜひそういった点については可能な限りに支えができるような社会であってほしいなというふうに思います。先ほどヘアウイッグの話もされていましたが、現在よく新聞などで見る子供たちも自分の長くなった髪を使っていいですよというような話があったり、実際に美容師をされているということだったんですが、ダンパチヤー、美容院は月曜日休みだけど、あえてホーム、介護施設などに無料で奉仕に行くという知り合いを私も知っているんですが、そういうことで前向きになるという社会になりつつあると思うんですが、そういう辺りに期待するというところもありますか。

○小川竜典参考人 実は僕、沖縄市と宜野湾市の生協のほうでボランティアの登録をしております。例えば介護施設、あとは在宅の方の場合とかという形でやっているんですけれども、登録して3年になりますが一度も呼ばれたことがありません。ないです。なぜかというと、いろいろ話を聞いたところによると、まず1つはおうちに入れたくない、カットする場所がない、うちに介護している、もしくは障害者がいるというのがばれるのが恥ずかしいという話は聞いています。だから、なかなかそういう形で、やっぱり老人ホームとかそういうところには皆様行きやすいんですけれども、在宅介護などについてのボランティアは沖縄は、というか日本ではなかなか根づかないんじゃないかなという部分はすごく感じていますので、こういう補助金で多少なりともスイッチになってくれればいいなという部分があったので、僕はこういう陳情の形にさせていただきました。なので、実際僕も沖縄市にありますアンデルセンという介護障害者施設のほう、沖縄市中部療育医療センターかな、与儀のほうにあります。向こうのほうのアンデルセンというところで、僕が調子がいいときはカットのサービスをさせていただいているんですけれども、やっぱり皆様が言うのが、外に出てきている方はいいんですけれども、困っていらっしゃる方はなかなか表に出ていらっしゃらないという部分はあるかと思われます。そういう意味ではボランティアというのを進める形はなかなか今難しい現状があるのかなというように感じています。

○照屋大河委員 費用の補助の以前に社会的な映り方というか、そういうところでも課題があるのかなというふうに今のお話を聞いて感じました。さっきも申し上げましたが、誰にでもかかる病気で、いつ―今健康であってもまたがんになるかも分からないという意味では、そのしっかり受け入れられるというその状態を社会全体が受け入れられるという意味でも、小川さんが今取組を各市町村にも進められている、そして今回は県議会に―県民へもということですので、しっかりその状況などを共有しながら、私も向き合っていきたいなというふうに思います。
 今日はありがとうございました。
 以上です。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。

   (「質疑なし」と呼ぶ者あり)

○末松文信委員長 質疑なしと認めます。
 以上で、陳情令和4年第126号に対する質疑を終結いたします。
 この際、参考人に対し、委員会を代表して一言お礼を申し上げます。
 本日はお忙しい中にもかかわらず、長時間にわたり貴重な御説明をいただき心から感謝いたします。
 本日拝聴いたしました内容等につきましては、今後の委員会審査に十分生かしてまいりたいと思います。
 小川竜典参考人、大変ありがとうございました。
休憩いたします。

   午前10時37分休憩
   午後1時30分再開

○末松文信委員長 再開いたします。
 陳情令和4年第157号に係る参考人からの意見聴取についてを議題といたします。
 なお、ただいまの議題につきましては、去る12月16日に開催された本委員会での決定に基づき、陳情令和4年第157号の審査の参考とするため、陳情者を参考人として招致し、説明を求めるものであります。
 本日の参考人として、石垣市議会議長の我喜屋隆次氏の出席をお願いしております。
我喜屋隆次参考人から、補助者として、医療法人上善会かりゆし病院理事長の橋本孝来氏及び同病院事務長石垣寿樹氏を同席させ、必要に応じて発言させたいとの申出があり、委員長として適当であると判断し、出席を許可したことを御報告いたします。
 参考人及び補助者におかれましては、本日は御多忙のところ御出席いただきまして誠にありがとうございます。
 参考人から説明を求める前に、委員会の審査の進め方について御説明申し上げます。
 まず、参考人から御説明をいただいた後、委員から参考人に対し質疑を行うことにしております。
 なお、参考人が発言しようとするときは、あらかじめ委員長の許可を得なければならず、発言は陳情の趣旨の範囲内で行うこととなっております。
また、本日は委員会が参考人の説明を聞く場でありますので、参考人が委員に対して質疑することはできませんので、御承知おきください。
それでは、陳情令和4年第157号旧県立八重山病院跡地を医療機関へ提供(売買あるいは賃貸)するよう求める陳情について、提出に至る背景及び目的等について、簡潔に御説明をお願いいたします。
 我喜屋隆次参考人。

○我喜屋隆次参考人 本日は石垣市議会から御提出させていただきました意見書に対して審査をしていただき、誠にありがとうございます。
 また、末松委員長をはじめ、文教厚生委員会委員の皆様におかれましては、この八重山圏域におかれまして大変なるお力添えをいただいておりますこと、改めて感謝を申し上げます。ありがとうございます。
 御紹介いただきました石垣市議会長の我喜屋と申します。そして、参考人の補助者として医療法人上善会かりゆし病院より橋本理事長と石垣事務長も同席しておりますので、よろしくお願いいたします。
 それではこれまでの経緯を御説明させていただきたいと思います。県立八重山病院が新たに建設され、移転するに伴い、老朽化や病室の確保などに課題がある医療法人上善会かりゆし病院の移転候補地として、八重山の医療を守る郡民の会より、令和元年9月に旧県立八重山病院跡地への移転についての要請が石垣市議会にありました。そして、旧県立八重山病院跡地に関する陳情が八重山の医療を守る郡民の会より、令和元年10月10日に沖縄県議会にも提出をされております。八重山の医療を守る郡民の会より要請を受けましたので、同じタイミングで石垣市議会からも最初の意見書が県知事と沖縄県議会議長へ出されております。そして、今回の意見書となりますが、令和4年10月の県議会での一般質問の御答弁だと思います。沖縄県病院事業局のほうからの答弁で県立八重山病院跡地は現在、八重山病院から職員住宅用地として利活用の要望が上がっている。事業局として職員住宅の必要戸数や面積等について検討していきたいという局長の答弁の新聞報道等があり、それに伴い昨年の9月の定例会において、再度議員提出議案として意見書が提出され可決されたものでございます。説明は以上でございますが、この説明の中でこの移転候補地として石垣市議会や沖縄県に対して要請をしている、この八重山の医療を守る郡民の会の構成メンバーですね、今日お配りしてある資料の一番最後のページのほうに構成メンバーの名前が羅列されています。八重山3首長、そして、3議会長を顧問という形で据えて八重山圏域の経済界、そして医療を本当に網羅した形でのこの組織となっております。確認をお願いして、私の説明とさせていただきます。

○末松文信委員長 参考人の説明は終わりました。
 これより、陳情令和4年第157号に対する質疑を行います。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 小渡良太郎委員。

○小渡良太郎委員 県から出ている陳情の処理方針のほうも御存じだと思いますので、それに沿って幾つか確認をさせていただきたいと思います。今我喜屋議長をはじめ、八重山の医療を守る郡民の会の皆様はこの旧八重山病院跡地に今老朽化しているかりゆし病院を移転したいと。移転候補地として、そこをどうにか売買、賃貸含めて提供できないかという趣旨の陳情であるように理解をしています。
 一方でこの県の見解としては八重山病院で働く方々の宿舎ですね。住居をそこに造ろうと考えているんだというところでのものが出ているんですけれども、そこで一つ課題となってくるのは、この宿舎をどこに造らせるかと。八重山病院跡地以外に石垣の皆さんから見て、適地等とかあるんじゃないかとか、もっとこういう場所のほうが利便性が高いんじゃないとか。逆に両方病院で利用させていただいたほうがというPRも含めて、そこのところのまず見解をお聞かせいただきたいと思います。

○我喜屋隆次参考人 小渡委員からの御質問にお答えいたします。
 旧八重山病院跡地を使いたいという理由としては、やっぱり大きな土地の面積が確保されているということから、かりゆし病院さんはそこを使いたいというそういった内容でございます。先ほど委員からお話がありました、逆に地元の方からどこがじゃあいいのかという御質問でありますが、皆さん御承知のとおり旧空港跡地がかなり大きな広大な土地がありまして、その7割が国有地というふうになっております。残りの2割が県有地、残りの1割が市有地、また個人有地という形になっておりますので、今ある新しく建設された八重山病院の周辺にはかなり多くの県有地があるというふうに考えております。この病院の職員の宿舎であれば、やっぱり病院のほうに隣接したほうが我々はいいのかなという、そういった考えを持っております。
 以上です。

○小渡良太郎委員 この旧空港跡地については、今議長から御説明があったように国有地、県有地があると。そこの部分今後どうしていくのかと、どういうまちづくりをしていくのかというのも含めて、県有地で十分なのかどうかというところも出てくると思うんですけれども、それを踏まえても十分だという認識でよろしいですか。

○我喜屋隆次参考人 国有地、県有地、また市有地という形になります。今石垣の今都市計画の中で、今後土地区画整理事業を計画しております。その中である程度の区画分けをする中でそういう形であれば、新聞報道によりますと100名程度の宿舎というふうなお話がありますので、多分そこで賄えるのではないかなというふうに思います。これはあくまで僕の個人的な意見も入っておりますので、御理解していただきたいと思います。
 以上です。

○小渡良太郎委員 もう一点。このまとまった土地が旧八重山病院跡地だというところは一つ、病院があったところですから、それなりの大きな土地があるというのは私も現地を見ているんですけれども、そこのほうがよいと、陳情の中にもいろいろバスの利便性とかというのが書かれているとは思うのですが、この八重山病院跡地にかりゆし病院を設けたほうがよいというふうに考える皆さんの理由というか、御意見を少し聞かせていただきたいと思います。

○我喜屋隆次参考人 小渡委員がおっしゃるように、まとまった土地があるというのがやはり一番の前提でありまして、石垣もかなり宅地化が進んでおりまして、大きな面積を有するのが市街地で確保が難しいというふうな現状がございます。お配りしてあるこの資料をちょっと確認していただきたいと思いますが―すみません、これ地図が逆になっているのでひっくり返して見ていただきたいと思います。向かって右側の赤丸、これが県立八重山病院の今の現在地でございます。一番左側にある赤い点が今現在あるかりゆし病院の所在地でございます。真ん中のほうにある黄色い点が今課題になっています旧県立八重山病院の跡地という形になりまして、かりゆし病院さんからのヒアリングによりますと、かなり西側のほうに所在している部分がある。それがもう建物が老朽化して新しく建て替えをするときに、やっぱり石垣を考えたときに扇の要になる場所、そこがこの黄色い場所だというふうにお伺いしました。また、離島から来る皆さんであったり、また北西部から来る皆さんであったりという分に考えますと、どうしても真ん中のほうにあったほうがいいだろうと、そういった説明を受けております。
 以上です。

○小渡良太郎委員 議長ではなくて補助者から聞くことになるかもしれないんですが、この今あるかりゆし病院の場所でやられていると思うのですけれども、これを例えば、旧八重山病院跡地に移転をするという形にもしなった場合、地域住民の方々がどのように考えるのかというのは何かヒアリング等々されていますでしょうか。

○橋本孝来補助者 よろしくお願いいたします。かりゆし病院の理事長をしております、橋本孝来といいます。
 実際に一番何を中心に考えるかというと、原則はやはりそこにいる市民、患者さんたちの利便性を最も重要視して場所を考えるわけです。実際に現地の人たち、それから直接は一人一人に、例えば聞くということは現実的にはできなかったんですけど、多くの市民団体が所属している八重山の医療を守る郡民の会を通して、全員一致でこれを長く支持していただいたわけです。
 もう一つちょっと付け加えて発言させていただければ、老朽化というのと、もう一つは広さという点でも、もともとかりゆし病院は平成10年に八重山病院で急性期治療が終わった患者を一旦受け入れるために前理事長の崎濱先生が造られた病院です。60床でスタートしたのが現有地です。今現在は110床、プラス健診センター、それから訪問看護ステーション、老健とこういうものをその中に一生懸命に詰め込んで運営してきている状態です。ですから、単に古くなったから移転という意味合いプラス、医療機能が非常に変わってきて、ニーズも増えてきたために、より広いところへの面積をある程度求めているというのが実際のところでございます。それから、高齢化に従って我々のミッションである在宅医療、訪問診療、訪問リハビリ、訪問看護をやる上で先ほど我喜屋さんがおっしゃったように、市街地に一番アクセスがいい、そしてハンディキャップを持った人も通いやすいということでこの立地を考えた次第です。
 以上です。

○小渡良太郎委員 ありがとうございます。
 私自身もまず地域の方々の医療体制をしっかり確保していくと、宿舎は直接医療に直結するものでは必ずしもない場合もありますので、やっぱり優先順位はちょっと違うのかなというふうな印象を持って県の説明を聞いていたので、十分に理解できました。
 すみません、最後に1点だけ。陳情に関してですね、もしこの話が進んで、じゃあ移転も含めて前に進めましょうというふうになったときに、このスムーズな移転というのが今可能な財政状況にあるのかどうか。そこでちょっと今は厳しいから、あと5年待ってくれみたいな話になると、また県民の財産にもなりますので、そこの財政状況―あんまり込み入った話は結構ですから、大丈夫なのかと。そういうふうな話が進んだときに、もし移転という形にスムーズに体制が移行できるのか、できる財政状況にあるのかどうかというところだけ最後に教えてください。

○橋本孝来補助者 私どもとしてはぜひなるべく早く動きたい。財政的なことはもちろん計算に計算を重ねてきております。後ろにずれればずれるほど厳しくなるというのが我々の判断でございます。このような答えでよろしいでしょうか。

○小渡良太郎委員 以上です。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 新垣淑豊委員。

○新垣淑豊委員 ありがとうございます。
 幾つかちょっとお聞かせください。移転をしたいということですけれども、先ほど地理的な状況というのも伺いました。敷地的に、例えばもう県がうーんってやっぱり渋ったときに、かりゆし病院の現在のところの建て替えというのも可能なんですか。

○橋本孝来補助者 現有地での建て替えはできないことはないですが、じゃあ今実際に長く入院していらっしゃる人もいらっしゃいます。それから多くの人が、多分1日に200人以上のリハビリテーションを行っているスペース。こういうのを建設中に医療を継続できるかというと、それは全く不可能でございます。ですから、その場合どこかに一旦、恐らく建築に係る日数、時間ですね。それを、方策を考えないといけないということで、現実的には非常に困難ではないかなというふうに私どもは考えております。

○新垣淑豊委員 分かりました。
 ちょっと僕ももう一つお聞きするとですね、今いろんな方がリハビリに来たりとか、あと回復期ですよね。ということは結構長い間入院される方というのも多いと思うのですけれども、今かりゆし病院さんの規模ですね。今の規模と、今後移転を考えている、もしくは新しく建物を建てるというときに、どういった形の規模感を考えていらっしゃるのか、どういう内容を考えているのかというのも少しお聞かせいただきたい。

○橋本孝来補助者 平成10年の創立以来、非常に医療介護の制度も変わりましたし、環境も変わりましたし、人口構成も変わってきました。それで今から移転する場合の規模感というと、当然今の敷地面積よりも広く必要になります。というのがその一つの根拠としては、今の病院の入院ベッドだけを動かすわけじゃなくて、我々は実は介護医療院というのを併設したいというふうに思っております。介護医療院というのは在宅介護が困難な人、一般の介護施設で例えば酸素投与が必要とか、吸引が頻回に必要とか、それから人工呼吸器をつけている人とか、それからみとりですね。そういうことを引き受けるような介護医療院を併設したいというふうに考えております。ですから、規模感としては今のおよそ1.3倍とか1.4倍ぐらいのスペースが必要になるだろうと。それから利用者が増えるに従って、今現実に職員の駐車場にも非常に苦慮しているところです。当然職員も増えるし、利用者も増える、入所者も増えるということで規模感としてはそういうふうな判断をさせてもらっています。
 よろしいでしょうか。

○新垣淑豊委員 分かりました。
 私もこの地図を見てももう分かるように、やはり今後先ほどお示しいただいたその赤ポツと黄ポツのものですけれども、やっぱり医療は利便性というのも非常に大事だと思いますので、ぜひ私は県立病院跡地、非常にいい場所じゃないかなと思っていますので、ぜひ今度当局に来ていただいたときにその件はしっかりと申し伝えたいと思っております。
 以上になります。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 上原章委員。

○上原章委員 どうも御苦労さまでございます。
 議会からも今日は議長がいらしてくれたんですけど、この旧八重山病院跡地への皆さんの建て替え、かりゆし病院さんという民間とはいえ、大変地元での医療に対して大きな貢献をしていただいていると思うんですが、県に対してのこの要望というのは、最初はどの時期、いつぐらいからこういう皆さんの声が地元のそういう思いを受けて、県に発信されたのか、ちょっとその時系列を教えてもらいたいのですが。

○我喜屋隆次参考人 上原委員の御質問にお答えいたします。
 先ほど冒頭でもお話をしましたが、令和元年9月に先ほどお話をしました八重山の医療を守る郡民の会より、石垣市議会と沖縄県議会での要請を行ったのが始まりだと思います。そのときに石垣市議会としても郡民の会の皆様からいただいた要請をしっかりと審査した上で、意見書という形で議会からも出したのが同年の令和元年でございます。
 以上です。

○上原章委員 ということは、もうあれから3年たつわけですけれども、県はその間皆さんに対してのアクションというか、そういうのはあったんでしょうか。要するに今回このような形で県立病院で職員の住宅をという―これ10月の議会で出ているんですけれども、それ以前のそのやり取りというのはあったんでしょうか。

○我喜屋隆次参考人 最初に出された令和元年の意見書以降、県からのそういった回答というのはなかったというふうに思っております。昨年10月の大浜一郎県議の一般質問の答弁の中で職員の宿舎という形が出てきて、新聞報道にございましたので、過去に我々が出した意見書としてはぜひ医療法人上善会のほうに使わせていただきたいという、そういった内容だったものですから、再度意見書を出したということでございます。その間の県からのそういった返答というのは議会に対してはありませんでした。民間企業に対しても私のほうでは確認は取れておりません。

○上原章委員 去年9月に知事が石垣に行かれたときにこのかりゆし病院の移転のことも直接受けて、県に持ち帰るというような話も聞いたんですけれども、この辺の動きはあったんでしょうか。

○我喜屋隆次参考人 知事に御来島していただいたときのものというのは、議会として把握はしておりません。あくまで報道ベースでの内容になっておりまして、今日お持ちした資料の中にも地元の新聞の記事がございます。そこで今かりゆし病院さんの現状、そしてまたそういったものもお伝えはしてある状況でございます。
 以上です。

○上原章委員 分かりました。
 先ほど現在の病院の建っているところというのは非常に狭い、そして1.3倍から1.4倍の拡充をした形で新たに医療をしっかり充実させていきたいという思いはよく分かったんですけれども、今県立病院が石垣にあるわけですけれども、八重山群区を県は県の役割、民間は民間の役割ということがあると思うんですが、この県との連携とか、先ほど回復期のリハビリを受けて、平成10年からしっかり取り組んできていると。ですから、今後県立病院の役割と、そして皆さんの役割をどのような形で考えていらっしゃるのか教えていただけますか。

○橋本孝来補助者 お答えします。
 まず県立病院が非常に急性期の治療に専念していただくと、ちょうど今で言えば例えばコロナに感染して非常に重症化するような人、あるいは重症化した人を集中的に治療していただいていると、そういう特化した、主に手術とか、特殊な感染症、こういう分野で頑張っていただいている。
 ですから、例えば一つの例として申し上げますが、日頃のコロナのPCR検査だとか、あるいはワクチン接種というのは県立病院のスタッフたちを巻き込まない形でやっていこうというふうに八重山であらかじめ相談いたしました。ですから、これは今に始まったことじゃないんですけれども、県立病院の補完的なことをきちっとほかの医療機関がやるんだと、開業の先生がやれるところは開業の先生にやっていただくんだとそういうすみ分けにしております。
 これがやはり、例えば高齢化とか術後の患者さんが非常に増える、これから沖縄県はますます全国のデータと違ってこの傾向がもう少し続きます。このときに八重山の実態というのを少し申し上げますと、こういう回復期とか慢性期のベッドって八重山は88床なんですね。それはかりゆし病院の88床です。お隣の宮古は226床持っています。ということは在宅までのつなぎが石垣は非常に弱いんです。でも県立病院ではどんどん急性期治療を思いっきりやっていただかないといけない。だから我々は病院もだけど、在宅も一生懸命やらないといけない。そういう背景ですみ分けをしているところです。
 よろしいでしょうか。

○上原章委員 ありがとうございます。
 それぞれの役割が非常に重要だと私も思います。またコロナもそうですけど、災害等いろんな医療が関わる役割というのは大きいと思うので、そういった県立病院、そして皆さん民間病院のそれぞれの医療、本当に使命は大きいかなと思います。
 最後に今回旧八重山病院跡地に皆さん建て替えの御希望ということ、これは土地を取得する、もしくは賃貸、いろんな形があると思うんですけれども、どういうふうにお考えかちょっとお聞かせ願えればなと思うんですが。

○橋本孝来補助者 これは正直に言うと私どもが決めるべきことではない……。

○上原章委員 一応希望としてはあるのかなと。

○橋本孝来補助者 非常に経営的な安定といいますか、それを考えると賃貸でスタートさせていただければというふうに希望は持っております。

○上原章委員 これは今後また当事者同士でいろんな進める形があると思います。3年、タイムリミットもあるのかなと思うので、やっぱり建て替え、老朽化というのはやっぱり先ほど来ちょっと資料の写真も見ているんですけれども、しっかりした体制を組んでいくことが重要かなと思いますが、このタイムリミットというところでは先ほど早ければ早いほどいいと言っていた理事長のお話、もう少しちょっとタイムリミットというをどのぐらいを―一応、具体的にもしあれば教えてもらえませんか。

○橋本孝来補助者 まず建築物そのものの傷みというか、例えば病院の入り口のエントランスの屋根を支えている柱から水が出てきたりとか―一番は医療機関が担保しなくちゃいけない安全というところが非常に気になるところです。例えば、じゃあ後1年延びたらどうなるのか、2年延びたらどうなるのかというと、それは借地をさせていただいているので、そことの話合いということになるかと思います。私たちとしては非常に修繕にかなり経費を取られていまして、そういう面で早ければ早いほどいいと。あとは今後の主に高齢者の人口構造の向こう10年、20年を考えるとやはり早いほうがいいのではないかというふうに判断しております。
 
○上原章委員 分かりました。
 どうもありがとうございました。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 喜友名智子委員。

○喜友名智子委員 お疲れさまです。今日は八重山からお越しいただいてありがとうございます。
 幾つか確認をさせてください。もし、今のかりゆし病院が旧八重山病院跡地に移転した場合、今あるかりゆし病院の建物、施設はどういうふうに処分していくことを想定しているんでしょうか。

○橋本孝来補助者 これは決まっておりません。土地の所有者が別であるということと、建物自体に地上権を設定されていない建物であります。

○喜友名智子委員 すみません、確認なんですけれども、今はかりゆし病院の土地、建物ともかりゆし病院としての持ち物ではないという理解でいいですか。土地も借りていて、建物も別に持ち主がいると、皆さん方はたな子として入っている経営状況なんでしょうか。

○石垣寿樹補助者 お答えします。
 土地に関しては借地をしておりますが、建物は所有となっております。

○喜友名智子委員 すみません、病院経営の一般的なところが少し私も知識不足なところがあるのでちょっと教えていただきたいのですけれども、もともとかりゆし病院を建てたときというのは、当然箱の老朽化というのは想定されているわけですよね。減価償却という形で修繕をするのか建て替えをするのか、いつかは建物というものは替えなければいけないという想定があると思います。先ほどのお話ですと、当初は60床からスタートしたけれども、今は110床に増えて、プラス地域の方たちの医療ニーズに応えて、訪問看護、老健、訪問診療も入ってきたという理解をしています。要は病院が建てられた当初と今の姿とは全く計画が異なってきたという理解でいます。ただ、そうだったとしても建てたときには当然減価償却がなくなる頃には、何かしら建て替えをしなければいけないというような見込みというのはあったと思います。その点については、建てた当初の計画としてはどうなっていたんでしょうか。

○橋本孝来補助者 当初病院を創立したときにどう考えていたのかというのは、ちょっと正直明言できないところがあります。ただ、そもそもこの医療機能のまま行けるかなと当初は思われていたというふうに思います。つまり急性期病院の後方でつなぐだけでいいんじゃないかというふうな一応想定でスタートしたと。当然老朽化は考えてはいたんだと思いますけれども、思ったよりも老朽化が早く、今年で25年なんですけど、老朽化が非常にスピードが速いというのもあります。当然今後移転して、あるいは新築する場合において、次の20年というのを考えながらイメージしてやる必要があって、可能であれば同じエリアの中で患者さんを動かさずに建て替えて、シームレスに医療が継続できるように努めたいと。それでちょっと面積という話にもなります。それから先ほど、ちょっと私間違いを言ってしまいました。当初60床と言ったのが間違えておりまして、開院のときにベッド数は110床あったということで今ちょっと訂正をさせてください。申し訳ありません。

○喜友名智子委員 今の質問をした理由が今の病院の土地から旧八重山病院の跡地に移転した場合にもともとの土地、建物の扱いがちょっと分からないと、かりゆし病院さんのほうが不動産物件を複数持つと、買った場合ですね。ということになるのかなと。それは経営的に大丈夫なんだろうかという心配をしていました。それに絡んでなんですけれど、例えばかりゆし病院の今の土地と旧八重山病院の跡地の換地―土地を交代するということは何か検討されたことはありますか。借地だからもうそれはできないということですね。前提として。

○我喜屋隆次参考人 私たちが今ヒアリングをしている中では、今かりゆし病院さんの現在所在地は借地であることから、そことのまた交換というのはちょっと厳しいのかなというふうに思います。

○喜友名智子委員 今は1坪当たり幾らで借りているんでしょうか。

○石垣寿樹補助者 すみません、ちょっと今資料を持ち合わせていなくてですね、覚えていないです。

○喜友名智子委員 ちょっと病院の移転というのは大きい話ですし、経営上、不動産のこの単価というのも大きな影響があるかなと思ったので今の質問をさせていただきました。この一番最後のページにある郡民の会のリストも相当な数の団体が名を連ねているので、かりゆし病院さんに対する医療提供の信頼というのはかなり厚いんだなということも確認いたしました。ただやはり、民間の一病院の移転について市議会から要請が上がってくるというのは、やっぱり相当なことだと思っているんですね。当然旧八重山病院の跡地についても県の所有財産であると。それを民間の一病院に売るということがどういった理屈をつけて、正当性を持ってできるのかというところはやはり少し議論を整理したいなということを考えています。ただ、今日のお話でかりゆし病院さんのお考えについては理解できましたので、引き続き私も勉強をさせていただきながら考えていきたいと思います。
 ありがとうございました。

○我喜屋隆次参考人 我々石垣市議会としてこの意見書を出した経緯としては、離島の離島である八重山圏域、この離島の医療の脆弱さ、そういったものをしっかり補強していかないといけないと、委員おっしゃるように一民間に対して議会がどのような形でというふうなことでしたので、これに対してはしっかりと八重山の医療という形をしっかり担保していただきたいというそういった思いからの意見書でございます。御理解ください。よろしくお願いします。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 比嘉京子委員。

○比嘉京子委員 石垣からはるばるお疲れさまでございます。
 かりゆし病院の地元における医療の重要性というのは十分に認識をしているつもりでございます。今ですね、処理概要にもあるんですけれども、県のほうにも問い合わせてみたんですけれども、やはり一概に県の土地と言っても、例えば今病院の跡地というのは県の病院事業局の直接の所有物であるけれども、例えば先ほど話に出た旧石垣空港跡地における県の2割の土地と言いましても、じかに病院事業局がそこに造らせてくれというのは同じ県同士であっても、また一つ違う立場になるということも説明を受けています。ですから、県土地があそこにあるんじゃないかといっても、それぞれの部局の土地であって、そこが今回の処理概要の冒頭に、「病院事業局が保有する土地の処分については、県の公有財産管理運営方針等に準じて決定することとしており、具体的には病院事業局及び県内部の利活用」―病院事業局がここを使う予定がないといった場合には、次に県のほかの部局、例えば教育であったり、ほかの部局にほかのところでも使いたい希望者はいませんかと、まずそこに聞くと。その次に、そこがなければ地元市町村に買受けの意向の有無の確認等にステップとしてこの3段階があるということを御承知おきいただきたいということがまず一つにあります。先ほどからかりゆしさんのこの写真にもあるように大変な老朽化が旧ピッチに進んだということを踏まえて、今のかりゆし病院の敷地面積と皆さんが所望する旧八重山病院跡地における、どれぐらいの面積を皆さんが必要とされているのかという面積をちょっとお聞かせください。

○我喜屋隆次参考人 比嘉委員の今の質問、本当にありがとうございます。
 普通財産、また行政財産、そういった形での病院側の今所有という形になっておりますので、所管替えをすれば今ある旧県立八重山病院の土地が我々が意図するような形でいくのではないのかなと、そういうふうなことを考えております。今多分病院側の多分行政財産という形で使っているので、それを売却、もしくは貸付けが多分できない状況だと思いますので、その所管替え、一般財産か、普通財産なのか、に替えることによって使うことが可能かなというふうに考えております。また、先ほどの面積の話でありますが、理事長のほうからの答弁でよろしいでしょうか。

○橋本孝来補助者 どのくらいの面積が必要なのかという御質問ですよね。物すごくざっくりした言い方をすると、やはり今の1.4、1.5倍とかそのくらいは恐らく必要であろう。というのは、介護医療院を併設するということになりますと、それだけでプラス2000平米分ぐらいの場所が要るわけです。上に乗せれば乗せられるかもしれません。ただ、48床分のスタッフ、それから利用者の家族等の利用を考えると、当然そこに駐車場をはじめ、そういう必要な部分が出てくるかなというふうに思います。面積的には、多分という言い方は申し訳ないんですけれども、多分地面としてはやはり8000坪ぐらいのものがないと多分収まらない。それから次の、例えば今後の計画というのも先ほど事業の計画性ということを先ほど委員からも指摘されたんですけれども、やはりそれくらいは最低ないと、次の世代に渡すこともなかなか困難なんじゃないかなというふうに考えております。

○比嘉京子委員 今現在の土地の面積は幾らなんでしょうか。

○橋本孝来補助者 現在敷地面積は4872.82坪です。1万6080.33平米です。

○比嘉京子委員 旧跡地が幾らかということはもちろん御承知の上でしょうか。

○橋本孝来補助者 存じております。

○比嘉京子委員 ということはあれだけの広大な土地の今1万6000平米余りというお話があったので、いわゆるたしか2万4000平米辺りかな、旧跡地がですね。そうすると全部をもっても、もっと欲しいぐらいの土地であるという理解でよろしいでしょうか。

○橋本孝来補助者 広ければ広いほどいいという話ではないんですけれども、やはりおよそ8000坪、先ほど申し上げたそのぐらいの土地を何とか使えれば工夫してやれるのではないかと。

○比嘉京子委員 例えば、職員の宿舎と共存ができるかどうかということを踏まえて質問をしたつもりなんですけれども、今のお話を聞きますと、一緒にというわけにはいかないというふうな判断をいたしました。それでやはり沖縄県にとりましても、離島医療を守っていくということの、特に急性期の場合には宮古、八重山に1つずつ置いてある理由として、やっぱり不採算医療であるとか、そういうような政策医療をするためには県立が必要なわけですね。そうすると県立の今医師たちというのは、離島にいくと3分の1ぐらいもう入替え入替えなんですよね。それと同時に医師をやっぱり確保するためには、御理解をいただきたいのはやはりその宿舎の確保ということは沖縄県の医師確保と離島医療を守る、僻地医療や不採算医療を守るという観点でも必須であるということも御理解いただけると思うんですね。そうなりますと、この2つの医療体制をどうやって守っていくかというようなところになろうかと思うんです。そのときにやはり、かりゆしさんが全面積を―今私は宿舎を建てて残りに可能性があるのかとか、いろんなことを考えたんですけれども、それが不可能であるということがはっきりしましたので、やはりまず優先順位として我々も考えていかないといけないのかなと。例えば、宿舎を別のところに可能かどうかということも含めてですけれど、宿舎はどうしても造らないといけない。そして、今この3月、今年度辺りに見込みとしては規模等を決定していこうというような動きにあるというふうに、せんだって局から現状について聞かせてもらいました。そうすると、やはり規模等をできるだけ早いうちに決めたいということをおっしゃっておりましたので、そこができて、そしてどれぐらいの規模が必要なのかができて、その次に今共存はもう無理ということがあるので、そのあとどうするかという話になろうかと思うんですね。
 ですから、今の現状では私たちが質疑をするにも皆さんの医療の状況であるとか、石垣の医療の状況であるとかということの説明、非常に参考になりましたし、そしてそこを大事にしたいと思いますし、その上で県立の医師確保もしっかりとやっていかないといけないという、この2つをどうやって我々が達成するようにしていくのかというようなことを今後また検討させていただきたいと思っております。
 以上でございます。

○末松文信委員長 休憩いたします。

   (休憩中に、参考人から、県立病院宿舎の規模もまだ明確ではなく、かりゆし病院移転との共存可否は現段階では分からないとの説明があった。また、比嘉委員から、補助者から移転後の面積は8000坪との発言があったので、共存できないと整理したとの説明があった。これを受けて、参考人から、移転後の規模は現所在地の1.4倍程度であることから、補助者の8000坪の発言は取り消したいとの申出があった。)

○末松文信委員長 再開いたします。
 橋本孝来補助者。

○橋本孝来補助者 先ほどの私の発言の中の8000坪という文言を取り消します。

○比嘉京子委員 結構です。
 ありがとうございました。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 玉城ノブ子委員。

○玉城ノブ子委員 私たちが気になっているのは八重山病院が職員の住宅用地として利活用したいという要望が上がっているわけですよね。しかも人材を確保するというふうなことになるとやっぱり住宅環境を整備するということは八重山病院にとっても大変重要な課題になっているということがあるわけですね。そういう点からして、八重山病院の職員の住宅用地の確保をしながら、共存をやっていけるのかどうかということが非常にそこら辺は私たちも今気になっているところなんですよね。八重山病院との今後そういう点で話合いをすることができていけるのかなというふうに思うんですが、その点についてはどうなんでしょうか。

○我喜屋隆次参考人 今後県とのお話ということになると思うんですが、今意見書を出して、今回初めての私たちが今発言を許されている状況でございますので、その後また委員会のほうでもんでいただいて、県としての方向性を導いていただけるのかなと。それについてはまた、その都度病院当事者との意見交換が出てくるのかなと思いますが、今後我々としては、これより先というのは何も予定はしておりません。

○玉城ノブ子委員 こちらのほうとしても、病院が果たしている役割というのかね、それは私たちも非常に十分認識をしていまして、それがまた必要な病院でもあるということもいろいろお話を聞かせていただいて分かりました。ですから、そういう意味ではその病院も生かしながら、さらに八重山病院の職員の住宅の環境をどう整備していくかということもまた非常に重要なことになっておりますので、そのことも含めて考えながら、両方がちゃんとしっかりとやっていけるような環境をやっぱりつくっていけたらいいんじゃないかというふうに思っておりますので、そういう方向で進めていけたらというふうに思っております。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。

   (「質疑なし」と呼ぶ者あり)

○末松文信委員長 質疑なしと認めます。
 以上で、陳情令和4年第157号に対する質疑を終結いたします。
この際、参考人に対し、委員会を代表して一言お礼を申し上げます。
 本日はお忙しい中にもかかわらず、長時間にわたり貴重な御説明をいただき心から感謝いたします。
 本日拝聴いたしました内容等につきましては、今後の委員会審査に十分生かしてまいりたいと思います。
 我喜屋隆次参考人、大変ありがとうございました。
 休憩いたします。

   (休憩中に、参考人及び補助者退室)

○末松文信委員長 再開いたします。
 以上で、本日の日程は全て終了いたしました。
 委員の皆さん、大変御苦労さまでした。
本日の委員会は、これをもって散会いたします。






沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。

   委 員 長  末 松 文 信