委員会記録・調査報告等

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文教厚生委員会記録
 
令和3年 第 1定例会閉会中

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開会の日時

年月日令和3年4月28日 曜日
開会午前 10 時 0
散会午後 2 時 54

場所


第4委員会室


議題


1 教育及び学術文化について(県立高校の生徒が自ら命を絶った問題について)
2 教育及び学術文化について(高校生が関与した違法薬物摘発事案について)(追加議題)


出席委員

委 員 長  末 松 文 信 君
副委員長  石 原 朝 子 さん
委  員  小 渡 良太郎 君
委  員  新 垣 淑 豊 君
委  員  仲 里 全 孝 君
委  員  照 屋 大 河 君
委  員  比 嘉 京 子 さん
委  員  瀬 長 美佐雄 君
委  員  玉 城 ノブ子 さん
委  員  喜友名 智 子 さん
委  員  上 原   章 君


欠席委員

なし


説明のため出席した者の職・氏名

教育長          金 城 弘 昌 君
 学校人事課長      安 里 克 也 君
 県立学校教育課長    玉 城   学 君
 保健体育課長      城 間 敏 生 君
 警察本部生活安全部長  幸 喜 一 史 君



○末松文信委員長 ただいまから、文教厚生委員会を開会いたします。
 本委員会所管事務調査事項「教育及び学術文化について」に係る「県立高校の生徒が自ら命を絶った問題について」を議題といたします。
 本日の説明員として、教育長の出席を求めております。
 ただいまの議題について、教育長の説明を求めます。
 金城弘昌教育長。

○金城弘昌教育長 御説明させていただきます。
 今年1月29日、沖縄県立高等学校の生徒が自ら命を絶ってしまうという、あってはならない誠に痛ましい事態が起こってしまいました。
 そのことを防げなかったことに対しまして、ざんきの念に堪えません。
 生徒の御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族の皆様に心よりお悔やみ申し上げます。
 事案の発生後、学校においては、その背景を明らかにするため、職員やクラスの生徒及び部顧問や部員を対象に基本調査を行ってまいりました。
 基本調査において、その背景に部活動との関係がうかがわれたことから県教育委員会としましては、さらなる調査が必要であると判断し、弁護士と公認心理師から構成される第三者調査チームによる詳細調査を行ったところであります。
 県教育委員会としましては、詳細調査を踏まえ、このような痛ましい事案が繰り返されないよう、学校のみならず、家庭、地域社会、関係機関と連携し再発防止に努めてまいります。
 これより詳細調査の内容につきまして、県立学校教育課長から内容の報告をさせていただきます。

○玉城学県立学校教育課長 それでは、詳細調査の結果のまとめを報告したいと思います。
 1、事案の概要。令和3年1月29日、当該生徒は高架橋から落下し、病院で治療を受けたが死亡した。警察から、携帯電話やメモ等を勘案した結果、飛び降り自殺と報告を受けている。
 事案発生後、学校ではその背景を明らかにするため、職員やクラスの生徒及び部顧問であるA教諭や部員を対象に基本調査を行った。その調査で、事案発生前日28日に本件生徒は、A教諭から叱責を受けたことなど、背景に部活動との関係がうかがわれたことから第三者による詳細調査を行った。
 2、詳細調査結果について、(1)調査組織と調査の経過。県教育委員会は沖縄弁護士会及び沖縄県公認心理師協会から推薦された外部専門家4名(弁護士2名、公認心理師2名)を詳細調査の第三者調査員として委託した。
 調査期間は、2021年(令和3)年2月16日から同年3月5日とし、文部科学省が定める子供の自殺が起きたときの背景調査の指針(改訂版)に基づいた詳細調査として実施した。
 詳細調査は、主に基本調査を踏まえ、関係者からの事情聴取のほか、関係資料の確認を行った。
 (2)本報告の要約。本件事案は、本件生徒の自死によるものであり、その要因は、高校の部活動、とりわけA教諭との関係を中心としたストレスの可能性が高い。
 再発防止のためには当該部顧問1人の問題と捉えるのは不適切であり、学校及び設置者のレベルでの対応を含めた検討が必要である。
 (3)分析評価、①本件事案の要因。部活動以外のストレスの要因は見当たらず、本件生徒を自死に向かわせた要因は、部活動におけるストレスにあったものと推測するのが相当である。
 ②顧問との関係。A教諭は上級生と本件生徒を比較し、実力に不足があったものと考えていたことがうかがわれ、そのことにより、指導等の厳しさが増した可能性があり、A教諭は部活動のやりがいや楽しさよりも、勝つことを重視していたと思料される。
 学校関係者等からの聴取の際、A教諭については、言葉が荒いように感じられる面があった旨の複数の指摘があった。また、本件生徒の携帯電話の履歴中、A教諭から本件生徒に向けて送られたLINEの表現にもこの傾向があるが、A教諭が提出したLINE履歴からはことごとく削除されており、A教諭自身も不適切として削除した可能性がある。
 A教諭から本件生徒に対するLINEの使用頻度は本件生徒がキャプテンとなった時期から多くなっており、そのやり取りは夜中まで続くものもあった。本件生徒の状態は、A教諭からいつでも連絡が入り、それに迅速に対応することが課せられていた結果、常に緊張状態に置かれ、多大な精神的疲労を抱えていたと考えられる。
 そのほか、本件生徒がキャプテンとなったことや勝ち続けなければならないという重圧、部活動特別推薦で入学した本件生徒が、部活動を辞めることができないと認識していたことなどの指摘がある。
 また、A教諭の授業の中での発言がきっかけで、別の生徒が不登校になった事例や当該部の女子部員に対するA教諭の不適切な言動があった旨の報告がなされている。
 ③本件事案の前日(1月28日叱責)。本件生徒は、A教諭の指示により、校外施設に通うようになっていた。事案発生前日17時30分頃、19時より始まる校外施設へ向かうべく、部の練習を切り上げ準備していたところ、A教諭より練習を切り上げる時間が早過ぎるなどの叱責を受けた。その後、A教諭の指示に従い、当該生徒は残って部の練習に参加する旨伝えたが、A教諭から早く行けと指示された。本件生徒は、何が正しい選択なのか、自分はどの指示に従うべきなのか、何をすればA教諭に叱られずに済むのかということが分からなくなってしまい、行き場を失ったように感じられたものと推測できる。
 このエピソードは、日常的なストレスで限界に近かった本件生徒の精神状態に対して、最後の引き金となった可能性が高い。
 (4)再発防止に向けて、①学校における方策、(a)部活動の運営に関する諸問題。文科省の運動部活動での指導のガイドライン(以下、ガイドラインという。)では、学校組織全体での指導の在り方について明記されており、複数の学校関係者が部活の運営に関する仕組みやその役割分担の検討、管理者による巡回方法の見直し、保護者会の設置の在り方の検討等が考えられる。
 (b)管理職の責任、問題を起こした教師への対応。管理職は、教員の問題行動に関する報告があった場合、調査及び適切な対応を取るべきであり、特に不登校事案には迅速かつ慎重に行われる必要があった。
 (c)適切な情報共有(管理者の引継事項等)。管理者間の情報共有の在り方を見直す必要があり、在籍する教員の情報は、詳細な資料に基づき、適切に次の管理者に引き継がなければならない。
 (d)顧問から生徒への連絡方法について。原則として、生徒等との連絡は、学校の電話を利用することを周知徹底し、部活動や学校時間内で伝えるべきである。
 ②設置者における方策、(a)研修制度について。研修については、設置者が内容を決定し、必修の研修として制度に組み込むことが望ましく、早急にガイドラインを用いた研修の実施に向けて検討を進めるべきである。
 (b)過去の問題事例についての対応(不登校事案への対応)。設置者は重大事案等について、当該高校に対し、その原因調査と対応の検討を徹底させ、適切に助言等を行うべきである。
 (5)終わりに。本件事案の調査としては著しく短い期間であるが、短期間のうちに一定程度の事実確認と速やかに再発防止の提言を行うことについては、なお十分な意義があると考えられる。
 本報告書に記載された事実関係が独り歩きすることのないよう、関係機関においてそれぞれの立場から必要な調査が行われることを願う。
 大切な御家族を失った御遺族や、仲間を失った部活動部員の方々等の心情は察するに余りある。今後、二度とこのようなことが起こることがないよう、県教育委員会及び本件高校においては、本報告書を踏まえ、真摯かつ誠実な対応を進められたい。
 以上でございます。

○末松文信委員長 ありがとうございました。
 教育長の説明は終わりました。
 これより、県立高校の生徒が自ら命を絶った問題についてに対する質疑を行います。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
 また、この際、執行部の皆様に申し上げます。
 答弁に際しては、要点をまとめ、要領よく行い、円滑な委員会運営が図られるよう御協力をお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 仲里全孝委員。

○仲里全孝委員 おはようございます。
 今回、このように1月29日、高校生が自ら命を絶つというあってはいけないこと改めて御冥福をお祈りします。そこで、ちょっとお伺いしたいんですけれども、今回のこの件に関しまして、これまでの説明を受ける中で学校側から行き過ぎた指導により起きた事件だと考えられます。そこでちょっと詳細を確認させてもらいたいんですけれども、先ほどの説明で、夜中まで電話を使ってLINEのやり取りがあったと、そういうふうな話がありましたけれども、その時間帯と内容等ですね、公開できるんだったら教えてほしいと思います。

○玉城学県立学校教育課長 お答えします。
 調査報告によると、23時以降に部活動のことについて指示する内容、明日の午前の練習の時間帯とか、そういうふうな送信がなされております。

○仲里全孝委員 このやり取りの時間帯は何時になっていますか。

○玉城学県立学校教育課長 23時以降というふうに書かれております。

○仲里全孝委員 通常、学校から生徒に対して、ほかの部活も通してですね、こういう例えば23時以降になっているという、そういうやり取りはほかの部活でもありますか。

○玉城学県立学校教育課長 通常はそういうLINEを使って職員が生徒とのやり取りについてはしないようにというふうな通知をしているところでありまして、現状は実態は今ここでしっかり把握しているわけではございません。

○仲里全孝委員 今回このような事件が起きて、一斉に教育委員会で確認事項を取っていると思うんですけれども、実際にほかの部活はどういうふうになっていますか。部活の顧問から生徒に対してこのように夜中まで、11時までLINEのやり取りとか、そういう生徒とコミュニケーションを取っているんでしょうか。

○城間敏生保健体育課長 お答えいたします。
 そのような生徒と顧問との連絡等が深夜や夜間に及ぶ実態等については、現在把握しておりません。

○仲里全孝委員 ほかの部活にも事実関係はないということですか。

○城間敏生保健体育課長 今回、全県全学校に対して部活動実態調査を行っているところであり、ただいま質問いただいた顧問とのやり取り等についても質問項目の中にありますので、5月の調査結果がまとまれば、その実態についても明らかになってくると考えております。

○金城弘昌教育長 補足をさせていただきます。実態調査で今把握するということなんですけど、県教育委員会としてはそういったLINEのやり取りはやらないようにということで通知はしたところですけど、そこが徹底されていなかったと。それも踏まえて今回、第三者調査チームからは指摘されていますので、しっかり把握をした上で、それを改善すべくどういうふうな方策を取るかと。LINE自体を否定しているわけではないんですけど、やっぱりやり方とか時間帯とか、方法を考えるべきだと。その中でもし原則に戻るのであれば、調査チームからはいわゆる学校の時間帯に学校の電話を使ってやるべきでしょうと。それが徹底できないんだったら、その在り方については考えるべきだというふうに指摘されていますので、そこは実態調査でしっかり対応していきたいと思っています。
 以上です。

○仲里全孝委員 教育長、通常一般論からいって、やっぱり学校の電話から親御さんにかけたり、そういったものは分かっているんですけれども、LINEを使って今報告があったものですから、ほかの部活に関しても学校が既にこういったLINEを使っての子供たちとのやり取りが、事実あるんですかないんですかということです。

○城間敏生保健体育長 お答えいたします。
 LINE等は現在非常に連絡の方法として一般的になっておりますので、恐らくほかの部活動等においてもそういったやり取りがあるのではないかと推測できますが、実態については把握しておりませんので、今回の実態調査の結果を待ちたいというふうに考えております。

○仲里全孝委員 あと1点、今回ストレスの要因が、部活動の内容にストレスを与えられたんじゃないかなという説明もありました。それを詳しく、このストレスを与えたという要因、どういったことでストレスを与えたのかというのを教えてもらえないですか。

○玉城学県立学校教育課長 お答えします。
 報告書の中で少しかいつまんでみますと、まず本人がキャプテンになったときから、かなり本人に対する指導がきつくなったというふうな報告になっております。なので、やはり常勝チームというか、ずっと勝ち続けることを求められていたチームであるキャプテンがすごく過度にストレスを感じていたということと、もう一点は、その顧問からのキャプテンとしての自覚についての叱責とか、あるいは今話があったようにLINEで夜中まで指示されて、それをまたみんなに連絡をしないといけないというふうな緊張状態等々のストレスが重なってきたというふうなことでございます。

○仲里全孝委員 部活のLINEのやり取りというのは先ほど伺ったんですけれども、これは授業中もそういった、授業の中でもそういう生徒にストレスを与えたということもあったんですか。

○玉城学県立学校教育課長 そういう報告はなされておりません。

○仲里全孝委員 そういう中からですね、やはりいろんな生徒がこういったストレスとか悩み事だとか、そういうものも実際あったわけですから、生徒からの窓口、各学校そういった意見だとか、そういう相談窓口というんですか、そういったものは設置されていますか。

○玉城学県立学校教育課長 各学校においては、特にいじめに関するアンケートで定期的に行うものがありまして、その中で悩み事があれば書くようにというふうな様式で、当該校においてもそういうふうな悩み事アンケートということで書く欄は設けてありました。

○仲里全孝委員 その取扱状況を教えてください。アンケートを出すとかそういった取扱い、先生方が回収してどういうふうにアクションを取っているのか、その内容を教えてください。

○玉城学県立学校教育課長 一般的なお話をさせていただきますが、学校においては定期的にアンケートを取りまして、それを担任がまず把握します。それで、これはちょっとアプローチをかける必要があるなというふうなことがあればですね、教育相談、あるいは管理者に報告して、緊急な場合、長期的な取組の場合、そういうふうに使い分けて対応していきます。また、その定期的なアンケート以外にでも生徒が何らかの形で相談がほかのところに上がってきた場合、これは少しアプローチをかけないといけないというふうな場合については、今話したとおり組織的な対応にすることとなっております。

○仲里全孝委員 そのアンケートの中身を紹介してもらえないですか。先ほどいじめだけの項目を紹介されたんですけれども、そのアンケートはどういったアンケートなのか紹介してもらえますか、簡単にですね。いじめ以外にもそういう生徒からいろんな悩み事があるとか、いろいろあると思うんですよね。

○玉城学県立学校教育課長 通常、そういったいじめに関するものと、もう一つ、もし相談したいこと、悩み事がありますかというのを1項目設けて、自由欄がありまして、そこに書くというふうなことになっています。

○仲里全孝委員 その内容を教えてもらえないですか。いじめは一般的に分かるんですけれども、そういったもろもろ悩み事があった生徒が実際いたんですから。

○玉城学県立学校教育課長 まず項目でですね、相談したい悩みや困り事はありますかということで、①②③から選ぶと。すぐに相談したい、②すぐではないが相談したい、③今は相談したいことはないというもの。あるいはいじめ、喫煙、暴力、盗難などがあると学校は楽しくありません。気づいたことがあれば書いてください。友達が苦しんでいるようであればそれも教えてください。また、先生に話しておきたいことがあれば書いてください。そういうふうな項目であります。

○仲里全孝委員 その項目の中に、今回部活での悩み事相談とかはありましたか。

○玉城学県立学校教育課長 個別案件になるものですから、そこは回答は控えたいと思いますが、ただその子の悩みをここでキャッチすることができなかったということは事実でございます。

○仲里全孝委員 やっぱり今回の事件で、こういうふうに追い詰められた生徒を早期発見するためにいろんな教育委員会だとか学校側だとかアンケートを取っていると思うんですよ。そのアクションの取り方なんですよね。例えばそういった学校内のPTA、あるいは地域の人、先ほど第三者委員会とかそういった専門分野に与えられているというんですけれども、そういった連携が取れていたら何とか防げたのではないかなという気がします。やっぱり問題なのは、この部活動の、今回主に部活動が要因だったんではないのかなと思うんですけれども、やはり先生方もいろんな強化したいためにそういう取組をしていたのか、先生と顧問と生徒がLINEとか、あるいはほかのルートを使ってコミュニケーションをやっているんですけれども、問題はこういった内容を管理者だとか、そういうアンケートを取っている教育委員会がそこまで届かなかったというのも一つの要因ではなかったのかなというのがあります。
 私のほうからは以上です。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 石原朝子委員。

○石原朝子委員 今回の第三者委員会の報告を何度か読ませていただいております。その中におきまして、再発防止に向けてという学校における方策、aからdまで細かく上げられておりますけれども、この文書につきましてはこれまで管理者である学校長、そしてまた顧問の教職員等の調査状況を踏まえて、こういった再発防止のための取扱いが上げられているのかなと思うんですけれども、この管理者である校長先生、そしてまた当事者の顧問の教師等にどのような調査をされましたでしょうか。教えていただけますか。どのような聞き取りをされたのか、管理者と顧問の先生。

○玉城学県立学校教育課長 まず事案が発生しまして、学校のほうは直ちに国の示す指針にのっとって学校において聞き取り調査を行います。我々としましても、その調査を含めて管理者のほうからしっかりどういう背景に何があったか、基本調査と一緒に管理者に来てもらっていろいろな観点から聞き取り調査を行います、どういうことがあったのかですね。その次の時点に行く詳細調査において、その第三者である弁護士、臨床心理士のほうからさらに詳しく入っていくんですけれども、その中で指摘されている管理者同士の引継ぎとか、あるいは当該教諭のこれまでにあった事案等の報告が明らかになって、詳細が明らかになって、我々としても大変残念なんですが、その時点でしか把握できなかったという状況であります。

○石原朝子委員 この報告書の中にもありますけれども、別の生徒がこの先生の言葉によって不登校になった事案があったわけですけれども、その時点で適切な管理者のほうで対応をされているのであれば、こういった事件も防げられたのではないかと私は思っておりますけれども、今回管理者である校長先生の処分等については、この報告書に基づいてどういった処分を考えていらっしゃるのでしょうか。

○安里克也学校人事課長 現在、調査を行っているところでありまして、具体的な処分をどうするのかとか、そういうことについては現時点ではお話しできる状態にはございません。

○石原朝子委員 この処分の在り方については、これからまた議論を深めていきながら回答をしていくということでしょうか。

○安里克也学校人事課長 現在、調査を行っている途中でありますので、その状況を踏まえての判断になってくるかと思います。

○石原朝子委員 管理者である校長先生は、現在もこの学校のほうにお勤めでいらっしゃいますでしょうか。それとも異動になったんでしょうか。

○安里克也学校人事課長 当時の校長におきましては、定年退職をしております。

○石原朝子委員 定年退職をされていらっしゃるということなんですけれども、その当時の管理者としての責任は、定年後もそういった何らかの処分等があった場合は適用されるのでしょうか。

○安里克也学校人事課長 現在、調査を行っているところでありまして、事実関係を確認した上で当時の校長の責任についても検討をしてまいりたいと考えております。退職した職員につきましては、地方公務員法が適用されませんので、懲戒処分については行うことはできないものと考えておりますが、現在調査を行っている中で、その事実関係を把握し判断をしてまいりたいと考えております。

○石原朝子委員 端的に聞きますと、適用できるのかできないのか、そこら辺をはっきりとお答えをお願いします。

○安里克也学校人事課長 退職した職員については地方公務員法が適用されませんので、懲戒処分に関する条項、そういったものは適用されないものと考えております。

○石原朝子委員 退職された管理者である校長先生のほうには適用されない、何らか責任が問われることがあっても適用されないということなんですよね。懲戒処分等については適用されませんけど、別の責任を問える方法もございますでしょうか。

○安里克也学校人事課長 繰り返しで申し訳ございませんが、退職しました職員につきましては地方公務員法が適用されませんので、処分ということにはならないところでありますが、今調査している中で事実関係を整理しまして、その中で何らかの対応が必要だということであれば、どのような対応ができるのかということを検討していきたいと考えております。

○石原朝子委員 ぜひこの管理者の責任につきましてはしっかりと調査をしていただいて、協議していただいて、適切な対応をしていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 あと、当事者の顧問の教諭の先生は、今現在、当該の学校に勤務をされているわけでしょうか。

○安里克也学校人事課長 今回の事案の当該教諭につきましては、現在も同校に勤務しておりまして、現在は体調不良により休職をして―病気休暇を取得している状況にあります。

○石原朝子委員 今回の自死事件、部活動におけるストレスが要因となって自死事件になっているわけですけれども、やはりこの教職員のほうも自分の指導する生徒が亡くなったことに対しては大変な思いをされているかと思いますけれども、実際この1人の生徒が亡くなったわけですし、そのことに対して病気休職をされている当該の先生の今後の処分等についても、教育委員会としてはどのような対応をしていかれるおつもりでしょうか。

○安里克也学校人事課長 先に1点、訂正をお願いいたします。休職ではなくて病気休暇でございます。
 今の御質問につきましては、現在関係者に対する調査を行っているところであります。教育委員会としましては、調査により事実関係を確認した上で判断したいと考えております。

○石原朝子委員 分かりました。ぜひそこら辺もですね、事件が起きてしまったので、やはりしっかりとした調査をしていただいて、また処分等についても責任等についてもしっかりと県教育委員会のほうでも対応していただきたいと思っております。やはり今回この報告書を見て感じたことは、やっぱり管理者の責任が本当に重要だなと私は思っております。この大きな事件が起こる前に、やはり学校の体制、管理者の意識の在り方によっては防げたのではないかと私は思っておりますので、ぜひとも今後も、再発防止に向けてという項目がありますけれども、それをしっかりとまた遵守していただいて、予防にしていただきたいと思っております。
 私の質問は以上です。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 比嘉京子委員。

○比嘉京子委員 お疲れさまでございます。何点かお聞きしたいと思います。まず、非常に残念だなと思うことが幾つかあるんですが、この教師に関して2017年の女子部員に対しての対応のときに、その後、引き継いだ校長が口頭で注意したということがありますが、まず1つにはそのことが見過ごされてきたということについて、県教委のお考えといいますか、認識をお伺いしたいと思います。

○玉城学県立学校教育課長 詳細調査によって、当該教諭がこれまでの中で幾つか不適切な言動によって生徒が影響を受けたというふうな報告がなされております。その際、学校のほうにも我々確認したところ、まず女子部員への不適切な今お話のあったことについては管理者もしっかり本人に指導して、あるいはもう一点は、特定の女子部員に対して特に指導をし過ぎるとか、そういうふうなこともありましたので、それについて副顧問から管理者のほうに報告があったことから、管理者も直ちにそれは改める必要があるということで、生徒に直ちに謝罪するようお話しして、それはしっかり謝罪したというふうな報告を受けております。
 もう一点、不登校事案につきましては、現在の校長先生、退職されましたけど、当該教諭、当該校長の以前の校長先生のときにあった事案でございます。これは平成29年の3学期ですね。いわゆる平成30年の年明けに、当時その生徒は1年生でありました。その1年生に対して当該教諭が教科担任であって、その言動に不満を抱えながら2年生になっても当該教諭がまだ教科担任になったものですから、少しきついということで不登校になったというふうな訴えがあって、その2年生に上がった1学期から不登校状態になったということがございました。これが前任の校長のときですね。それが異動によって変わりまして、当該校長がそれを口頭で引き継いで、学校のほうとしてもしっかり家庭と連絡を取りながら支援に努めたということで、結局1年間は学校に通学できず、県の教育センターにある適応指導教室というのがございます。そこのほうに学校と連携しながら子供を通学させて、その後、3年になって当該生徒は復帰しております。その後の対応についても、学校としては当該教諭を指導してしっかり謝罪までこぎ着けようとしたんですが、当時の保護者からはちょっと受け入れられないということで、謝罪の場まではこぎ着けなかったというふうな報告を受けております。そういう状況で、学校としては当該不登校になった生徒をしっかり支援して、卒業まではきちんと導いているというふうな報告を受けております。
 確かにそういった事案は、問題は今委員御指摘のように我々がそれを把握していなかったというところで、しっかり我々としても指導に入るべきだったのかなというふうに思っておりまして、その辺は改善していきたいなというふうに考えているところでございます。

○比嘉京子委員 何かいろんな問題が教師と生徒の間で起こったときに、やっぱりオープンにして、なぜこれが―引継ぎの段階もあるでしょうけれど、いろんな段階で私たちから見ると非常に閉鎖性が感じられるんです。例えば校長先生がなぜ教育委に上げなかったのか、そこにも問題があるので、私はこの事案はですね、学校現場で起こったことがどれだけオープンにできるかということの改革が一番大事ではないかというふうに思っているんですが、教育長いかがですか。

○金城弘昌教育長 委員御指摘のとおりだと思います。この事案を受けて、すぐに教育委員会議でも議論しました。その中で、やはりいろんな大きな事案が起きる前には様々な小さなことが起こっているんじゃないかと。いわゆるヒヤリハットであるというふうな気づきとかサイン、そこを見落としていたんじゃないのと。そこは大いに反省していくべきだし、取り組まないといけないということを言われました。先ほどの県立学校教育課長からもありましたけど、まず風通しというか、物の言いやすい環境をしっかり我々つくって、小さなことでも見逃さないで相談できる、発見できる仕組みをですね、これは全ての県立高校に築かないといけないなというふうに思っております。ここは非常に大きなことだと。大きな事態が起こる前にはいろんな小さいことが起こっているだろうということがございましたので、そこは我々としてもしっかり把握できるような仕組みも含めて考えないといけないと。ここは詳細調査報告書でも指摘をされているところでございますので、しっかり取り組みたいと思います。
 以上です。

○比嘉京子委員 こういうような事案をA教諭が起こしておられて、そのときに周りの先生方がなぜ物が言えないのか、そこにも大きな問題があるのではないかなと。今回のことを通して先生方が気づいたことというのが、言うことが本当に当たり前になるような、そしてそういうことを表に出す学校ほど、または管理職ほど評価ができるような仕組みをつくらないと、どうしても隠蔽体質というのは私は払拭できないのではないかと。何か問題起こしたら校長の責任ではなくて、起こることは起こるんだという当然のこととして、起こったときの対処方法ということに評価がいくようにやっていかないと、風通しをよくするための仕組みづくり、そしてほかの教諭が見て見ぬふりしない、そういう人間関係、これが一番ここでは私は重要ではないかなと思っているので、ぜひそこは十分に教育委員の中で御議論いただきたいというふうに思います。ほかの先生が言いやすい環境、校長が言いやすい環境、表に出ることが評価される環境、そういうような環境をぜひつくっていただければと思います。
 もう一点は、先ほど文科省のガイドラインというお話がありましたけど、この文科省の運動部活動での指導のガイドライン、これが沖縄県の中でどういうふうに理解され、周知され、実施されているのかというところに、私はこれをまず読んだときにあまりのギャップにちょっと絶句してしまったんですよね。これが平成25年に出たときの理由はですね、改定されたときの理由も高校生の自死なんですよ。それが原因で25年に改定されているわけですよ。そして、成長期にある子供たち、児童生徒のいわゆる運動部の在り方というものの根本から問われているわけですよ。そこで質問ですけれど、この部活では1週間にどれぐらいの時間数の練習をしていたんでしょうか。

○城間敏生保健体育課長 今回の事案に関する部活動の練習時間等については、こちらのほうでは把握しておりません。

○比嘉京子委員 基本的なことで、この生徒がどうやって追い込まれたか、どれだけ休息を取っていたか、どれだけどうしていたかというのはやっぱり基本的なことなので、ぜひ調べていただければと思うんですね。これはですね、このガイドラインではとても重要なポイントになっているはずなんですよ。これで最大16時間を目安にしなさいと。週に1日、2日休みにしなさいと。私、今皆さんの時間帯を見ていると、5時半に校外でやる練習に行くのを止められたと。この学生はまた7時からも練習をするわけですよね。一体どれぐらいの練習をしていたんだろうと、見えないのでお聞きしているんですが、土日も休息がなし、1日に3時間も4時間もやっているということはですね、これは本当に成長期の子供たちにとって幾ら優勝を目指すにしてもいいのかと。このガイドラインになぜ時間を区切ってあるかということは、心身の発達の影響等を科学的に検証しなさいとなっているわけですよ。だから、時間が長ければ優勝できるのではないという考え方にも立てるわけなんですよ。もう一度お聞きするんですが、これを現場ではどれぐらい周知されているんでしょうか。

○城間敏生保健体育課長 お答えいたします。
 運動部活動の適正化に向けたこれまでの取組として、平成25年5月の運動部活動での指導のガイドラインの通知を受けて、毎年4月には運動部活動等における望ましい指導の在り方についての依頼文を発出するとともに、運動部活動指導者の研修会、また県高体連等と連携した実践研究発表会などを行い、適正な指導の在り方について学校現場に周知徹底を図っているところであります。

○比嘉京子委員 まさに我々がそこをもう少しどころかしっかりと周知徹底をして、それが実行できていればというところが幾つかあります。1つには生徒の心理面を考慮した肯定的な指導、もう一つは生徒の状況を細かい把握をして適切なフォローを加えた指導、この中に、指導者はキャプテンの生徒の心身両面で他の生徒よりも負担がかかる場合があるため、適切な助言その他支援に留意することが大切ですと書いてあります。もう真逆なことですよね。これからすると真逆な指導ですよね。そして、生徒の心理面を考慮した指導には、生徒のよいところを見つけて伸ばして肯定的な指導と。これも真逆だと思うんですよね。そして成長期における運動部の在り方として、やっぱり勝利主義とは全く違う視点を力説しているわけなんですね、これでは。だから私は先ほど冒頭で言いましたように、先生方が起こった事案に対して共有できるような環境や、それからオープンにする環境ということが大事と同時にですね、このガイドラインをしっかりと指導者に読んでもらう。これの中には決して1人の指導者に委ねるなというふうに書いてあるわけですよ。ですから、そこをもう一回沖縄県は先ほど言ったようにやっていくことが重要ではないでしょうかね。これは全く何か、読んだときに愕然としたんですね。今回の事案の何という状況なんだろうと。私は今回の問題は、自死に至らなくても本当に氷山の一角と捉えています。ですから、登校拒否を起こしたりいろいろ起こっている。
 もう一つの点はですね、先生方の人権意識の醸成だと思います、私の3つ目は。先生方に人として生徒をどう見ているのか。この新聞報道を読むと何か軍隊みたいな、上官命令は絶対だという、深夜であろうと何だろうと出て来いと。対応しろと。これには人権のかけらが感じられない。生徒の尊厳を守ろうとする、その意識がない。私が今日申し上げたいことは、やっぱり最終的には人として人権意識をどう―だから、上が管理せざるを得ないということは、一人一人の先生が人権感覚に欠けているということなんですよ。何で管理しないといけないんですか、教師を。教師が管理される立場ですか。一人一人がきちんとしていればそういうことをやる必要はないわけです。最後に教育長の見解を伺って終わります。

○金城弘昌教育長 委員御指摘のように、今回の運動部活動を通して高校生が自死に至るという大変痛ましい事件が起こりました。これを二度と起こしてはいけないというのは、いわゆる学校教育に携わる全ての思いだというふうに思っております。ガイドラインについても徹底されていなかったというところが多々指摘をされているところでございますので、いま一度、ただ単にこれを読むというわけではなくて、ちゃんと実態に落としてその部活動を展開していくと。また言うように人権教育であったりとか顧問1人だけに負わせるような体制とか、いろんな解決すべき課題がたくさんございます。それをしっかりやっていくことと併せて、このガイドラインでも言われていますけど、組織的に対応していくべきというふうなことも言われたりしていますので、そこはしっかり対応させていただきながらですね、二度とこういった事案を出さないという決意で私どもは取り組んでいきたいと思います。
 以上でございます。

○末松文信委員長 ありがとうございました。
 ほかに質疑はありませんか。
 玉城ノブ子委員。

○玉城ノブ子委員 先ほどの質問とちょっと重なる部分はあると思いますけれども、私も今度の事件を通じて幾つかの点について痛感するところがございますので、質問をさせていただきます。先ほども話があったんですけれども、この顧問の方の言動によってひきこもりになった事案が出ていたにもかかわらず、その時点でそれを解決することができなかった。防ぐことができなかったということについてですね、私もとても非常に違和感を感じたんです。なぜ教育現場でこういう状況が起きているにもかかわらず、これが問題にならなかったのか。そして、教育委員会自身もそのことについてはつかんではいらっしゃらないわけですよね。なぜそういう事態になったのかということについて私も大変疑問なんですけれども、今の状況の中でこういう事案が学校の中で起きたときに、具体的にそれを明らかにして解決につなげていくということが、今の教育現場の中にはそれができていないのかどうか、それに対してどういうふうに皆さん方としては考えていらっしゃるのか。

○玉城学県立学校教育課長 お答えします。
 過去に、当該教諭の言動によって不登校事案があったというお話は先ほど御説明しました。学校において、学校では当該教諭を謝罪させようとしたり、あるいは当該生徒をしっかり卒業まで導くように家庭と連携して、てるしのという適応指導教室に通級させて卒業まで導いてですね、しっかり対応、その部分についてはできたのかなと思っていますが、ただ御指摘のとおり、これが教育委員会まで報告されていないということで、通常というか、そういった大きなことがあったら保護者からまず教育委員会へ訴えがあったりですね、何らかの情報が入ってキャッチした場合は、我々すぐ学校のほうに聞き取りに入って適切な対応を指導、助言していくんですが、この場合はたまたまなかったというふうなことです。また、いじめとかそういうのは法で決められていて、しっかり報告するようになっていてですね、その辺は我々としては対応しているところなんですが、確かに教員によるそういった影響で不登校になったことについて報告義務が課されていないという部分が、このあたりが課題だったなというところで、現在それも報告義務を課すような方向で検討しているところでございます。

○玉城ノブ子委員 私はだから、そういうふうなことが今の時点で学校でもしかして起きているかもしれないですよね。そういうふうになったときに、すぐそれが問題として明らかにして、教育委員会のほうにもすぐこの問題が具体的な問題として察知できるような、掌握できるような、そういう状況、環境をつくっていかないと、子供たちが追い詰められていって、今のような自死という状況になっていくということになったら、それこそこれは県民にとっても、もちろんお父さんやお母さんにとってもそうなんですけれども、これは耐えられない状況になっていくわけですよ。ですからそういう意味では、そこら辺をしっかりと皆さん方、学校現場の状況がどうなっているかということについてはしっかりとした掌握をしていくということが必要だというふうに思います。

○玉城学県立学校教育課長 御指摘のとおりですね、これにつきましては我々としましても詳細調査の結果が上がった時点で概要版を各管理者のほうにも送付しまして、しっかり求められている学校における、あるいは教育委員会に求められている改善事項はここですので、しっかり対応してほしい旨の連絡はしました。先ほど申し上げたとおり、そういった我々としましても適切な管理体制ができるようにですね、そういった事案が発生した場合は速やかに報告するような体制をつくっていきたいなというふうに考えております。

○玉城ノブ子委員 具体的に私はもう一つ、ここでやっぱり問題なのは、やっぱり教育とは何かということが問われているんじゃないかと思うんです。言葉による暴力、直接力を使う体罰以上に、子供の人権を―やっぱりおかしい。人格を否定し、子供の心を傷つけるということになるんですよね。子供の命と安全を守るべき教師が、どんな理由であっても体罰や言葉による暴力ということは到底やっぱり認められるものではない。子供たちの人権をやっぱり守っていく、尊重していくという、そういうものでなければならないはずなんです。これは部活動の中においてもそうだと思います。私も勝利至上主義という意味でいえば、それで勝ちさえすればそれでいいのかということではないでしょうと。部活動を通して、子供たちの教育も人格も高めていくということがなければならないんじゃないですか。教育ですよ、部活動だって。教育の一環として部活動というのはあります。そういう中で、子供たちが部活動を通して勝利至上主義で追い詰めれられていくというのは、これは絶対あってはならないことだというふうに思います。ですからそういう意味では、教育とは何か、部活動における教育ということについても、しっかりとやっぱり皆さんそういう視点での部活動も教育もしっかりとした視点で進めていかなくちゃいけないんじゃないかというふうに思います。現状はそういうふうになっていないということですよね。ですから、そういうふうな事態が起きている。今後そういう事態を防いでいくためには、具体的に皆さん方が教育とはの基本の問題について、子供たちの本当に人権を守る、そして、子供たちの教育をしっかりと成長していくことができるように保障していくということについて、皆さん方自身がしっかりとした考え方の下に立って学校教育を見ていかないと。そして、学校教育の現場においても、先生方の学校教育の基本についてですね、再度やっぱりしっかりとした考え方を共有していくということが必要なんじゃないかというふうに思うんですが、これは教育長、とても大事な問題になっているというふうに思いますので、子供たちの成長は待ちませんよね。子供たちはどんどん成長していくわけですから、この子供たちがしっかりときちんと教育の現場で成長していくことができるような、そういう環境をつくっていかなくちゃいけないというふうに思うんですけれども、そういう立場での今後の対応が求められているというふうに思うんですが、どうなんでしょう、教育長。

○金城弘昌教育長 玉城委員おっしゃるとおりですね。ガイドラインにもしっかり学校教育の一環ですよという位置づけて、さらにいわゆる技能とか体力を向上するだけではなくて、やはり人間関係を構築したりとか、あと自己肯定感とか責任感を高めていくとか、いろんな部活動の本来的な目的をしっかり掲げられております。一方で当然のことながら、今御指摘のようにいわゆる勝利至上主義というんですかね、そういったことを追求するのではなくて、そういう活動を通して健全な心であったりとか身体を養って、豊かな人間性を高めていくというふうな狙いがしっかりうたわれているところでございます。そこを我々しっかり改めて再認識することと、併せて県教育委員会のほうでは部活動の在り方に関する方針というのを策定させていただきましたけど、それに対しても課題があるというふうに今回認識をさせていただきました。現在、実態調査をしていますので、それを踏まえて、この在り方に関する方針を改定していって、より本来的な学校教育の一環としての部活動の在り方を我々としては求めていきたいというふうなところの取組をですね、できるだけ早急にやっていきたいなと思っております。
 以上でございます。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 小渡良太郎委員。

○小渡良太郎委員 今の教育長のお話について、京子委員、ノブ子委員の質疑とも関連してくる部分なんですが、分析評価の②の中でですね、先ほども何度も答弁が出てきている、部活動のやりがいや楽しさよりも勝つことを重視していたという話がありました。自死されてしまったことについては非常にあってはならないことだと考えているんですけれども、ただこの部活動に関して、同じく分析評価の下から2行目、1枚目ですね。当該生徒は部活動特別推薦で入学しているわけなんですよ。この強豪校と言われるところで、やはりやりがいとか楽しさじゃなくて勝利を求めていくと。部活動推薦枠で入ってきて、教諭も、または恐らく亡くなった生徒も、勝つことというのが一つ頭の中にあったのではないかなというふうに考えます。そういう前提がある中で、いや、部活動はやりがいとか楽しさが重要だからそれを求めてやっていくという話をされてもですね、じゃ部活動推薦枠というのは全部なくすんですかと。強豪校とかそういうのじゃなくて、沖縄県は部活動の在り方としてその方向性でやっていくんですかと聞きたくなるような今の答弁だったんですよね。高校野球でもそれ以外のスポーツでも、やはり勝ってみんなに喜ばれる。勝って自分も実績をつくる。実力を上げていくと。勝利至上主義が必ずしもいいことだとは思わないんですけれども、ただ勝つことで開ける生徒の未来もありますし、この生徒についてもですね、楽しく空手をやりたいというんだったら別に部活動推薦枠を選んでこの高校に行っていないと思うんですよ。そういうところも含めて、こういう背景がある中でですね、ちょっと今の答弁はあまりにも乖離した答弁じゃないかなというふうに思うので、もう一回見解をお聞かせください。

○金城弘昌教育長 ちょっと答弁が足りなかったところでございます。当然、その部活動をやっていく中でですね、いわゆる勝利を目指す、優勝していこうというのは当然な流れでございます。当然そこをやっていくことによって活動している生徒のさらなる高みであったりとか、さらなる進路に結びついていくというところ、そこは否定するところはございません。ただ、今回の中では、やはり行き過ぎた指導のところがあったのではないかということがございましたので、先ほどちょっと答弁が足りなかったもので大変失礼しましたけど、当然勝利を目指すことについて、それを否定することではございませんのでそこはしっかりやっていただくんですが、ただ一方で指導の在り方については、いま一度、いわゆる指導者も組織としても考えないといけない、学校という組織としても考えないといけないなと。そういったところの指摘については我々としても改善していかないといけないと。当然、生徒が部活動推薦枠で入ってくる、そこでさらなる高みを求めて進んでいく、頑張っていくということを否定してしまったら、何のためにやっているのというふうなことになりかねませんので、そこは我々としては生徒の意識もしっかり尊重しながら部活動を進めていくという考え方に変わりはございません。ただ、あまりにやり過ぎた今回の指摘されたことについては、改善していかないといけないと。ここはしっかり我々としてやっていかないといけない。すみません、答弁が足りなかったもので、失礼しました。

○小渡良太郎委員 ちょっとかちんと来たので、少しきつい言い方になったんですけれども、恐らく当該生徒もどうやったら期待に応えられるだろうか、どうやったら勝てるだろうかというふうに思い悩んで、その延長線で指導の在り方とかいろんな部分も複雑に絡まり合って、こういう事態になってしまったということがありますから、ちょっと先ほどの答弁だとそこの部分が全く、生徒の心情とか背景の部分を配慮していない答弁に聞こえたものですから、あえて少し聞かせていただきました。
 ちょっと戻して、京子委員の質疑とも少しかぶるんですけれども、いじめ事案だったり、このような教師と生徒の中での諸問題といったらほかにもいろいろたくさんあるんですけれども、その他ハラスメントとかですね、そういった事案が発生した場合、現在どのような対応を県教委として、市教委と連携してとかというのもあると思うんですけれども、どのような対応、手法で問題に当たっているのか、何かシステムとかがあるのか、まずお聞かせいただきたいなと思います。

○玉城学県立学校教育課長 まずいじめについてはですね、学校で発生した場合、取りあえず学校はいじめを認知した場合は学校のいじめ防止基本方針というのがございまして、それに基づいて組織的対応を行うことになっております。それで、もしいじめによって不登校が続いて、これが重大事態というふうに判断される場合は、学校は県教委に報告が義務づけされております。それでもって我々としては状況を確認し、子供の支援に努めるように学校に助言したり、あるいは話合いに応じて我々としても動くということになってきます。ただ先ほど申し上げたとおり、学校の中で小さなというか、学校が判断して報告しない、例えば教員による不適切な言動があった場合、報告義務が課されていないことから、我々が今把握しにくい状況があると。学校は校長がしっかり対応して指導したり、あるいは保護者に謝罪したり、そういう場面はあります。ただそれがしっかり上がってくるシステムが今なかったということが指摘されておりますので、そこら辺を少し速やかに上がれるような仕組みをつくっていきたいなというふうに考えているところでございます。

○小渡良太郎委員 先ほど学校現場で発生する問題の見える化をしっかりやっていかなければならないという話が出ていたと思うんですけれども、まず学校で対応して、重大な事態と判断したら教育委員会に報告をして、それで対応していくと。まずこの学校で対応するというところがあちこちで機能不全というか、不十分な状況が県内にも、これは多分日本全国と置き換えても一緒だと思うんですけれども、存在するからこういった事案が発生するんじゃないかという指摘、先ほどもあったと思います。責任の範囲だったり、学校で対応するべき部分の責任の範囲だったり、また発覚した場合の学校だったり、学校の責任者だったり、直接的な担任とか今回の部活動の顧問とかみたいな部分に対する評価とかというのも、ちょっとどうなっているのか教えてください。

○安里克也学校人事課長 教職員につきましては、教職員評価を今現在実施しているところでありまして、その中では不祥事の防止でありますとか服務管理というものが能力として求められる項目になっております。何らかの問題が発生したときに、きちんとした対処を取ったかどうかというようなところでの評価ということになってきます。
 以上であります。

○小渡良太郎委員 まず学校で対応するというところが、不透明さの一番の要因にもなっているんじゃないかなと。事が大きくならないと教育委員会に報告がされない、事が大きくならないと教育委員会が動けない。去年の夏頃に、ある市、担当された方もいると思うんですけれども、私のところにある市の中学校でいじめが発生していると。親御さんからどうにかしてほしいという話があって、教育委員会に相談をして対応していただいたということがあったと思うんですが、親御さんが気づいたのも不登校だったんです。子供が学校に行かなくなったと。不登校って一つの大きなシグナルだと思うんですよね。そういったことをしっかり学校現場で、まあ学校現場は教育もやらないといけない、ほかにも様々な行事もあります。部活動のものもあるだろうし、たくさんの業務がある中で、それでも学校で全てまずは現場で対応しなさいというような形になっているから、後手後手になってしまっている事案も発生してしまうのかなというふうなところも、幾つか今までいろんな事案を見てきて、今回のように決定的な結果になってしまうという部分も途中でどうにか是正できたことも含めてですね、まず現場対応というところが少し現場には酷な状況になっているんじゃないかなと。この対策チームじゃなくて対策班を持つまでやる必要があるかどうか、議論するべきだとは思うんですけれども、まず学校対応というところを少し考え方を変えていかないと、また違う状況で同じような事案が発生するということにつながらないかなと。今までも同じように議論を重ねてきて、再発防止に努めるということでいろんな防止策を取ってきたはずです。でも、再発が防げていないというんだったら、現在の状況を、前提をまず見直すべきなんじゃないかなというふうに考えるんですが、どうでしょうか。

○玉城学県立学校教育課長 今まで詳細調査報告から様々な点、指摘されておりまして、我々はまずその指摘されたところをまだ、これまでも周知してきたところが周知徹底されていなかったり、あるいは引継ぎの在り方、それから今話した管理体制の在り方等々も指摘されておりますので、まずはしっかりそこを改善していきたいなというふうに考えているところです。

○小渡良太郎委員 今の答弁でもありまして、先ほどもあったんですが、周知徹底を図っていると。図っていくという話があります。周知徹底が実現しないと、図っても末端まで行き届かないと。これは教育でも一緒で、先生が教えたではなくて、生徒がある程度理解して初めて結果として言えるんじゃないかなと。教育政策で言い換えることもできると思うんですけれども、教育政策を実現するためには結果を出さないといけない。それを図っています、やっていますじゃなくてですね、これぐらいできましたという形で、ぜひこれ以降は報告をしていただけるように努力していただきたいと思います。県教委はやっているんだけど、現場でこういった事案が発生しました。じゃ、聞かない現場が悪いのか、それとも周知の方法が不十分だった教育委員会が悪いのか、毎回毎回答弁を聞くたびに責任の所在が曖昧なんですよね。だから、ちゃんとやっていただきたいなと。もう少し責任の所在も明確にしていただきたいなと。これを要望いたします。
 あと、ちょっと細かいんですけれども、再発防止に向けての方策で連絡手段の話が先ほど出ていました。学校の電話を利用する等々ということが書かれているんですけれども、答弁の中ではLINEとかも一般的になっているからそれを使うとかというのも、ちょっとすぐファジーな話が出てきてですね、どうなのと思う部分はあるんですけれども、連絡の手段の制限というのは問題の本質じゃないと思うんですよ。あくまで電話とかメールを、直接、今回の場合は当該教諭と生徒との間で連絡がやり取りされていたと。それを誰も見なかったわけですよね。だから事案に気づけなかったと。密室状態であったと、そこで。それが問題なんであって、連絡手段とかが本質ではない気がするんですが、一応方策として掲げていますから、そこのところも含めてどう考えているのか教えてください。

○玉城学県立学校教育課長 委員おっしゃるとおり、今もうかなりLINEので周知が図りやすいというところで、特に災害時、暴風とか台風があって、あした休みになるよとか、そういうときには一斉に担任からLINEというか、我々が今本庁で使っているオンラインで、システムでぱっと連絡するような形で非常に便利なツールとして使われているところです。ただ、今あったように密室性が指摘されているところから、使うにしてもですね、これを何らかの形で保護者が見える形、送ったものを管理者が見える形、そういうふうな透明性を高めるようなやり方もあるのかなというふうに考えているところです。
 以上でございます。

○小渡良太郎委員 具体的にはどうするんですか。保護者とか管理者をグループLINEに入れるという話になるんですか。

○城間敏生保健体育課長 お答えいたします。
 ただいま御指摘のあった点も含めてですね、実態調査の内容を検討して、その方法等についても9月を目途に策定を進めております。部活動等の在り方に関する方針の中で策定していきたいなと、確実に決定していきたいなというふうに考えているところです。

○小渡良太郎委員 今後検討して決めていくということなんですが、連絡手段に関しては密室状態じゃなくするということが、今回の事案を反映させて再発防止に努めるというんであれば、本質的な部分だと思います。これは指摘という形で終わるんですが、ほかの他人の目があったらですね、例えば同じ部活動に所属する生徒の目があったとしたら、やっぱり言い方は気をつけるだろうし、個別でやらないようにというだけでも、ある程度は見える化を図れるんじゃないかなと。1対1の状況をつくらないように周知徹底するとかですね、そういったところをやるのが再発防止に関しては重要になってくるのかなと思いますので、ぜひ御検討いただければと思います。
 最後にもう一点だけ、これも分析の中で、何が正しい選択だったのか、どの指示に従うべきだったか分からなくなった、行き場を失ってしまったと。これも答弁でありました。そういうことを教えるのが教育なんじゃないかなと思います。自分で考える力を養うとか、どういうふうにやればいいのかとか、相談をすることとか、それぞれの科目ももちろんちゃんと教えていくということも大事だと思うんですけれども、教育の役割って何だろうと。玉城ノブ子委員も話していたんですが、教育って何かというのが問われているんじゃないかなと思います。特に生徒間の問題とかじゃなくてですね、大人が子供に対して、大人が加害者になって子供が被害者になってしまったというこういう事案については、いま一度、そこの部分をしっかりやっていかないといけないんじゃないかなと。国語とか英語とかを教えるのももちろん大事だし、やるべきことではあるんですが、教員採用試験の中でも教育心理とか、科目の中でですね、教育法規とか教育原理とかというのもあると思います。そういう部分の初心が忘れられているから、こういったことがちゃんと教えられない状況になってしまっているんじゃないかなという部分を感じますので、ぜひこれもちゃんとやっていただきたいなと思うんですが、この事案に関しての再発防止じゃなくて、これは広く一般的に当たり前にやられるべきことだとは思うんですけれども、分析でこういうふうに書かれている以上は、ここの部分もしっかり取り組んでいく必要があるんじゃないかと思うんですが、最後、教育長に見解を確認して終わります。

○金城弘昌教育長 お答えします。
 委員御指摘のようにですね、これはいわゆる部活動で起こったことだけに矮小化するというわけではなくて、その学校の在り方が問われていると思っております。当然いわゆる人権に対する考え方とか、そもそも的に教育って何なのというところも問われているところがあるというふうに認識しています。そこはしっかりいま一度ですね、教員の資質向上と、ありきたりなことになってしまいますけど、そこをしっかり我々としても真剣に今後研修を通してとか、また学校の中でも取組を進めていかないといけないなというのは強く認識をしているところでございます。今回もこれで指摘されたことは、当然ながら全て我々としては実行しますけど、それ以外にもやらないといけないことはあるというふうに認識をしていますので、そこは取組を進めていきたいと思います。
 以上です。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 新垣淑豊委員。

○新垣淑豊委員 ありがとうございます。ちょっと確認をさせていただきたいのがまずありまして、部活動特別推薦枠というところなんですけれども、この部活動での推薦で入学した際には、例えば退部をするとその学校にいられなくなるものなんでしょうか。

○玉城学県立学校教育課長 そういうことはございません。

○新垣淑豊委員 辞めることができないと認識していたというふうにあるんですけれども、入学の際にそういったことをしっかりと生徒たちに対してお伝えをする、または保護者の方々ですね、そういったことはしっかりとなされているのかということをお聞かせください。

○玉城学県立学校教育課長 今、特別推薦枠については、各学校に実態調査をかけているところであります。特に現在問題になっているのは、確約書。これで合格、入学した生徒に対して部活動継続確約書を取らせているという、当該校がそうでした。それなので、そういった学校があるかないかの調査と、その際、辞めることが可能であることを周知する旨のアンケートを実施しているところでございます。

○新垣淑豊委員 子供たちは小学校、中学校といろんな体験をしてきますけれども、やはり高校生にしても、今私が振り返ったらですね、当時自分の見えている範囲というのはやはり物すごい狭いわけで、例えば高校になったら、新しい体験をしたときにそこに興味を持つ可能性もあります。なので、その可能性というのをやはり潰さないためにも、ぜひそこは周知徹底をしていただきたいなというふうに思います。
 また、ちょっと気になったのがですね、A教諭、先ほど来ありますけれども、別の生徒に対しての不適切な言動があったということであります。こういった不適切な言動があった職員、教員に対しての教育委員会での把握の仕方というものは多分学校側から上がってくるかと思うんですけれども、実際にどの程度の数の教員の把握をされているんでしょうか。既に教育委員会が問題がある、もしくは不適切な言動があるというふうに認識している教員の数はどの程度いますか。

○安里克也学校人事課長 何らかの非違行為を行いまして、懲戒処分など処分を受けた職員については、人事記録として情報は整理してございますが、何人いるかということでの統計的な数字については把握してございません。
 以上です。

○新垣淑豊委員 何人いるかが分からないということは、情報として持っていないということでしょうか。

○安里克也学校人事課長 統計的な数字としての把握はしてございませんが、処分を受けた職員については人事記録に載ったりしますので、そういった意味では把握してございます。

○新垣淑豊委員 私が言っているのは、この問題行動を実際に生徒にしている、もしくは同僚の職員にしている、そういった方々が教員として、もしくは職員としてどの程度いるのかということを教育委員会はしっかり把握されていますかという質問です。

○安里克也学校人事課長 過去に処分を行った、あるいは訓告などを行った職員についての人数は把握しておりますが、委員御指摘のありました今怪しいといいますか、ちょっと危ないといいますか、気になるような職員がどれぐらいいるのかということについては把握しておりません。

○新垣淑豊委員 実はこれは私、たしか2月、3月の定例会のときにもちょっと伺ったと思うんですけれども、ぜひこの件についてはしっかりと聞き取りをしていただいて、把握をしていただきたいなというふうに思います。また、このA教諭の件なんですけれども、多分この方も今回、不適切な言動があった旨の報告がなされているというふうにありますけれども、このことについては自死の案件以前には多分把握されていなかったと思うんですけれども、これはいかがでしょうか。

○玉城学県立学校教育課長 今回、詳細調査を受けて、当該校で起こった事案についてはこの報告で把握した限りであって、それ以前に起こしたかどうかについては我々は把握していないところでございます。

○新垣淑豊委員 こういったこともありますので、ぜひ最初のうちに芽を摘む意味でも、先ほど来もありました罰していくという報告ではなくて、報告してくれた、これが重大事故を起こす一歩手前で止まったということで、そこは管理者に対してしっかりと評価をするということはぜひ私もやっていただきたいというふうに思いますので、今後の要望とさせていただきたいと思います。
 もう一点ですけれども、研修制度ということで設置者における方策の中にありますけれども、この研修についての対象というのはどのように考えていらっしゃいますか。

○城間敏生保健体育課長 運動部活動における指導のガイドラインにつきましては、管理者、それから部の指導を行う教職員、そして運動部の外部指導者、部活動指導員、それから外部コーチ等に対して周知徹底をしております。

○新垣淑豊委員 問題事例、これも先ほどのものにつながるんですけれども、ぜひちょっと怪しいなというような教職員に対してはしっかり研修制度を活用していただく、これは行っていただきたいなというふうに思います。どうしても、これも以前の委員会でもお伝えさせていただいたんですけれども、学校の教員の方々というのは大学を卒業して、もしくは資格を取得としてすぐに学校に入ってしまうという方たちもいらっしゃると思います。そういった方々は、やはり学校の中というのが全ての世界になってしまっているというふうに感じられることがありますので、そのほかの人たちの目も取り入れるためにも研修制度をしっかりつくっていただきたいということが、これは要望として上げさせていただきたいと思います。
 最後にもう一点なんですけれども、これも以前提案をさせていただきました。やはり学校の子供たちが相談をしやすい環境をぜひつくっていただきたいなというふうに思います。どうしても、今回も部活動の顧問の先生、監督になるかも分かりませんけれども、こういった方々とのつながりだけではなくて、それ以外にもちろん担任の先生というのもあるかもしれませんが、やはり学校の先生同士だとちょっと話しづらい、学校の先生に対しては少し話しづらいということもあるかもしれません。学校の先生は先生同士でつながっていますので、だからこそ、そのほかの人たちを介して相談を、ある意味無理にでも相談をさせる時間、なければないでいいんです。そのときに実際に相談所に行って、お話をしなくてもいい、特にありませんって言ってもいいんですけど、子供たちに対してしっかりと話を聞くんだよと。我々はそういう体制をつくってるんだということを、ぜひ表してほしい。そういった相談を受ける体制というのをつくっていただきたいと思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。

○玉城学県立学校教育課長 確かに今回、SOSを発見できなかったというところで、我々もそれをしっかりアンテナを張るようにというところは行っております。またスクールカウンセラーの利用、あるいは一番は学校のほうで相談を受けている養護教諭ですね、そういうところに相談に行くようにという指示もあるんですが、また校外のほうでは親子電話相談事業というものが開設されておりまして、24時間ですね。これについても学校のほうでしっかり―相談時間は朝9時から22時というところで、親子相談電話というのを校外のほうに開設しております。それについても周知を図っているところですけれども、一層そういったこともあるというふうな周知を図っていきたいと考えております。

○新垣淑豊委員 そういったところがある。相談を受ける体制はある。今おっしゃっているように24時間体制で受けるところもある。いじめの件もそうかもしれません。だけど、そこに行くというところまで多分発想しないんですよ、追い詰められていると。だから、無理にでも話を聞く機会をつくってほしいということが私の提案なんですね。ありますよと、我々は窓口をつくっていますよ、何かある人は来てくださいというのではない。そこに行くというところで一つ障害があると思っていただきたいんですね。だから、無理にでも意見を聞く時間をつくる。これは実は学校の先生ではないところ、学校以外の方々の意見を聞くというところが私は重要だと思っているわけですから、ぜひここも今日も提案という形でさせていただきますけど、ぜひ御理解いただきたいというふうに思います。
 以上です。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 上原章委員。

○上原章委員 よろしくお願いします。
 今日の調査結果のまとめということで報告を受けているんですが、この事案の調査はもう終わりなんですか。先ほど来、A教諭に対する処分とかはこれからの調査を見てからという御意見もあったんですけど、この調査というのはいつまでかかるのか、その辺ちょっと教えてもらえますか。

○安里克也学校人事課長 調査につきましては、現在関係者に対する調査を行っているところでありまして、必要な範囲で調査を―必要な調査を実施していきたいと考えておりますので、時期を定めて実施しているわけではございませんので、いつまでということではちょっと御回答はしづらいところであります。

○上原章委員 この第三者調査員として委託しているということですから、本来期限は決めないといけないんじゃないですか。決めていないんですか。

○玉城学県立学校教育課長 今回、行われた詳細調査の第三者チームについては、調査は3月5日で終了しているところでございます。

○上原章委員 じゃ、その後の今お話があった期限がなかなか設けられない調査というのはどういうことですか。第三者委員会を設置しているということですか。

○安里克也学校人事課長 我々が今行っている調査につきましては、懲戒処分等を行う者としての立場において必要と判断されるものから、必要な範囲内で調査を行っているものであります。第三者委員会ではなくて、県職員が調査を実施しております。
 以上であります。

○上原章委員 分かりました。期限が明確に、この調査でしっかり検証してそういう処分をするということだと思うんですが、例えばこの中身を少し確認したいんですが、当該教員のLINE履歴を削除されたという、この削除されたところというのはまた解析されたんですか。

○玉城学県立学校教育課長 詳細チームからは削除されたというふうな報告を受けておりますが、内容については報告を受けておりません。

○上原章委員 このストレスがそういった形の引き金になったというか、特に意識的に削除されているところというのは、そのやり取りがこの調査の中では非常に大きいということだと思うので、これは内容的には解析されて、こういう調査の判断になったと受け止めていいんですかね。

○玉城学県立学校教育課長 第三者チームにおいては、そのような判断がされたというふうに認識しております。

○上原章委員 分かりました。
 本当に今回の事案というのは防げたんじゃないか、先ほど来、多くの委員からもありました。さっき教育委員会が、女子生徒が不登校になった事案はキャッチしていなかったという、今回のことでそれが判明したと。このキャッチできなかった背景というのは、学校が教育委員会に報告する必要はないと判断されて、ここまで重大事件につながったということになりますかね。何で皆さん教育委員会にそれが届いていなかったか、その辺はどう捉えていますか。

○玉城学県立学校教育課長 御指摘のとおり、我々としてもこれだけ登校できなかった、あるいは登校する場所を変えて指導したというふうなことについては、報告してほしかったというところ、もう少し適切な対応ができたのかなというふうな認識を持っているところでありますが、前にも申し上げたとおり、こういう報告義務がなかったというところもしっかり今後見直していきたいと考えているところでございます。

○上原章委員 先ほど学校現場でアンケートを定期的にやっておりますとおっしゃっていました。この定期的というのは、具体的にどのぐらいの頻度でやっていますか。

○玉城学県立学校教育課長 学校によって異なりますが、年に2回から3回実施していると認識しております。

○上原章委員 これは無記名ですか、記名式ですか。

○玉城学県立学校教育課長 学校によってこれも異なりますが、記名の場合も無記名の場合もございます。

○上原章委員 これは全て教育委員会にも届いていますか、この内容は。それとも学校の裁量で判断して、この事案は出す必要はない、この辺の判断の裁量権は向こうにあるんですか。

○玉城学県立学校教育課長 いじめについては、多様ないじめの形態もございますので、報告するしないについては学校の判断になるということでございます。

○上原章委員 これは教育委員会、高校については県、小中については各市町村の教育委員会が、しっかり連携を取ってですね、この無記名のところも、あるいは記名もあるとか、報告も裁量に任せているとか、この辺、一度僕は整理するべきじゃないかなと。本当に現場で何が起きているかを、先ほどアンケートやっていますから何か問題があったら書いてくださいとか、そういうものが非常に学校の―管理者のしっかりしているところがほとんどだとは思うんですけど、これは本当に声なき声をどうキャッチするかという部分で、もう一度県の教育委員会がリードして、この在り方で本当に十分なのかと。私はしっかり検証すべきだと思うんですが、いかがですか。

○玉城学県立学校教育課長 御指摘のとおりですね、アンケート等についての様式等についても、今後改善の余地があればしっかり検討していきたいというふうに考えております。

○上原章委員 あともう一点、例の推薦の確約書、これも廃止にする必要があるんじゃないですか。これも学校現場に任せていますという答弁でしたけど、この推薦は当然能力もあり、また期待もされて頑張ろうというふうに入学してくるとは思うんですが、やっぱりそれだけその制度がまた生徒を追い詰めることになるというのは、ちょっと僕は本末転倒じゃないかなと思うんですが、この辺どうなんですかね。

○玉城学県立学校教育課長 先ほど申し上げたとおり、推薦制度、特別推薦枠制度そのものについて意義があるというふうに理解をしておりますが、今問題になっている部活継続確約書につきましては、学校によっては入学以後もしっかり頑張ってほしいというような激励も込めて取っているというふうな部分もございますので、取る際にはしっかり意義を理解させた上で取るようにということもあるのかなというふうにも考えておりますが、今アンケート調査を実施しておりますので、それを踏まえてどうするか、また検討したいと思います。

○上原章委員 あと1点、今回の調査の中で、体罰はなかったということで理解していいんですか。

○玉城学県立学校教育課長 暴言とかそういうものについても、広い意味での体罰というふうなものには入るんですが、今委員のおっしゃるのは暴力というふうな理解であれば、それはなかったということになります。

○上原章委員 言葉の暴力もあれば、肉体的なそういう体罰とかもありますので、それはもうしっかり検証していただければと思うんですが、あと教育委員会ということの役割というのは僕は大きいものだと思っているんですね。学校現場で何が起きているか、それを隠蔽するようなことがあったら、本当に重大事件、事故につながるわけであって、例えば現場の保護者とか生徒御本人から教育委員会にそういった相談、助けを求めるようなそういった事案というのは年間どのぐらいあるのか、市町村も含めてそういった掌握はされているのか、教えてもらえませんか。

○城間敏生保健体育課長 運動部活動等に対して、保護者のほうから教育委員会に様々な御相談とか訴えがあります。その中で、部活動に関するものに関しては保健体育課のほうで御相談を受ける形になっております。これまで運動部活動等での訴えの中には、近隣住民から練習の際に発する音ですね、打撃音であったりとか、吹奏楽の演奏の音が非常にうるさいと。早朝から、あるいは夜間までうるさいとかですね。そういったものも含めまして、令和2年度で申し上げますと8件の御相談が保健体育課のほうには寄せられております。

○上原章委員 私が聞いているのは、部活だけの話じゃなくて、いろんな学校現場では先生から直接的な体罰、もしくは言葉で不登校になった事例というのは結構我々議員のほうにもあるんですよね。それを教育委員会に相談に行っていると。だけどなかなか対応していただけないと。そういう声も聞くので、とにかくその保護者や生徒を含めたそういった相談がどのぐらい教育委員会、そして小中についての市町村教育委員会にどれだけの相談があるのか。内容的には大小、いろいろあるとは思うんですけど、まずそういった問合せ、相談件数がどのぐらいあるのか、ちょっと教えてもらえますか。

○安里克也学校人事課長 当課におきまして、児童生徒などからの相談については把握してございますが、現在手元に資料を用意してございませんので、後ほど提供したいと思います。

○上原章委員 教育長、一方的なそういった苦情とか相談だけではなかなか判断つかないことも多いとは思うんですが、こういった相談が来たときにですね、例えばそれに対する対処法というのは具体的にございますか。

○安里克也学校人事課長 相談がございましたら、相談内容を相談者から、また現場から聞き取りなどを行いまして、まず所管課、あるいは教育事務所などにつないで解決を図るようにお願いをしているところであります。

○上原章委員 その場合ですね、先ほど話しましたけれども、相談者の内容と学校現場の判断が全く相反するような事例が生じた場合、教育委員会はどう対応されるんですか。

○安里克也学校人事課長 意見が相違する場合にあってもですね、お互いのそれぞれの立場を理解していただいた上で、解決に向けて話合いをしていただくようにお願いをしているところであります。

○上原章委員 具体的にそういった事例が年間どのぐらいあって、解決に結びついたというふうな内容、数字はありますか。

○安里克也学校人事課長 相談件数につきましては先ほど申し上げましたとおり、今現在手元に持っておりませんので申し上げられないんですが、相談を受けた内容について、その後解決が図られたかどうかとか、そこまではちょっと把握はしておりません。

○上原章委員 私のほうに1つ事例として、これは小中の義務教育の中での事案なんですけど、まず最初に保護者、そして学校側に何とかしてほしいという相談をし、なかなか学校がそれに対して手が打てない、打っていただけないということで、教育委員会にこの話を持っていって、当然市町村ですね。その事案もなかなか解決に向かわない。それで県のほうにその話をまた持っていかせていただいて、県が間に入って市町村と―義務教育の現場ですので市町村の教育委員会と学校側とで、しっかりこれは対応してほしいという、県はしっかり間に入っていただいたと聞いているんですけど、それでも結局手が打てていないという事案がちょっとありまして、教育委員会は確かにしっかりやってくださいと。そこで終わりだとなかなか解決がですね、本当に子供さんを守れないというケースがやっぱりあったのであえて言いますけど、県の教育委員会は、高校もそうですけど義務教育も含めて、ぜひこのいろんな事案、相談事が毎年ある中で、一つ一つ丁寧にしっかり拾い上げて、これが解決に行くにはどうするべきかと。しっかり解決ができていたのか、この辺は私は頑張ってしっかり市町村の教育委員会と連携を取ってやっていただきたいと思っているんですが、最後にその件についてお聞かせ願えますか。

○安里克也学校人事課長 双方の意見がなかなか折り合いがつかないとかということで解決が難しい場合にあってもですね、助言をするなりいたしまして、できるだけお互いが理解して解決できるような形での助言を引き続きやっていきたいと思っております。

○上原章委員 よろしくお願いします。
 終わります。

○末松文信委員長 休憩いたします。

   午後0時20分休憩
   午後1時30分再開

○末松文信委員長 再開いたします。
 午前に引き続き、質疑を行います。
 質疑はありませんか。
 照屋大河委員。

○照屋大河委員 よろしくお願いします。
 ちょっと認識を伺いたいんですが、不登校について、県教育委員会としてはどんなふうに受け止めているんですか、不登校問題。実は今のこの問題については、先ほどあったように不登校が問題の引き金というか、端緒になっているとかというところがありました。ただ、行き場を失って、命をなくしてしまうよりは、不登校にでもなったほうがいいんじゃないかと思うんですよ、私としては。だから不登校が悪いというイメージじゃなくて、やっぱり先ほど言ったような先生のやり方があるのであれば、不登校にでも行けるというか、あまり不登校が悪い悪いというイメージではなくて、ちゃんと行き場があるようにすべきじゃないのかなというふうに思っていて、不登校という問題についてどういうふうに皆さんが捉えているのかという点をお聞かせください。

○玉城学県立学校教育課長 お答えします。
 不登校については、以前は学校に必ず復帰させるような考え方を持っていたんですけれども、昨今、国のほうも方針を変えて、必ずしも不登校を問題視するわけではなくて、多様な学びもあるという中で、不登校の中にあっても学びを継続するようにというふうな指導の下で我々も対応しているところでございます。

○照屋大河委員 これは保護者も含めて、社会的に一般的に広がっているというふうに感じていますか。どのような不登校に対するイメージというふうに今、県教育委員会として捉えていますか。今みたいな、その考え方が変わってきた、どんなふうにそれが周知できているのか、一般的にそういうふうな形になっているのかというふうに思われますか。

○玉城学県立学校教育課長 まだまだですね、委員おっしゃるように周知がなされているかというとそうではないのかもしれませんが、ただ不登校の状況ですね、これがどういう状況か、あるいはいわゆる怠けとか、あるいは来たいけど来られないというふうな状況については、しっかり登校刺激をして来られるようにすると。多くの子供たちがそういう問題を抱えているものですから、それについては学校のほうもしっかり対応していると。ただ、中にはやっぱり自宅でのほうが学習、1人で勉強したいとか、そういう生徒も昨今見られていることから、そういうふうな多様な学びの在り方についても国のほうは検討するようにというふうな指示が出ているところでございます。

○照屋大河委員 不登校の要因として、いじめとか、先ほどから今回の件に関する教職員との関係とかがあると思うんですが、その不登校が悪いというようなイメージだけはなくして、そこを行き場としてしっかりあるんだというふうな子供たちへのメッセージ、そういう環境づくり、今おっしゃられたようなところで、たとえ不登校にあったとしてもその次なる道、学ぶ環境、将来への展開、次の展開というところですね。そういう選択肢がたくさんあるんだということをメッセージとして子供たちに伝えないと、命を失ってしまうというところだけはとてもあってはいけないということだと思いますので、ぜひそういった点、たくさんの選択肢を子供たちに与え、そしてそれをしっかりあるんだよというふうに伝えていくということをぜひお願いしたいというふうに思います。続いて、終わりのところにもありますが、家族を失った遺族、仲間を失った部活動員の心情は察するに余りあるということですが、その家族の状況や生徒たちの状況というのは、部活動の生徒あるいは学校の生徒たち、この事件を受けてどういう状態なのかという点について伺います。

○玉城学県立学校教育課長 今のところ学校のほうの生徒については、当然しっかり見守るようにお願いしているところで、特段変わったことはないということであります。御遺族に関しては、以前からもそうですが、そういったタイミングで調査結果が出たり、あるいは新聞報道へ公開するものの事項とか、そういうものは確認しながら丁寧に対応しているところでございます。

○照屋大河委員 問題が発生しました。こういう事態が発生しました。やっぱり検証して今みたいに再発防止に向き合うということはやっぱり重要なことではありますが、おっしゃるように新聞報道される。家族はまた改めて事件を思い出してしまう。あるいは子供たちも多感な時期であって、今は何ともないというようなお話ですが、やっぱりこれだけの事件です。友人を失ってしまうという傷は、いつそれがまた何かの拍子で出てくるということもあるわけですから、教育委員会としてはそういった対応、ケアというところにもしっかり視点を置いて、大切に現場の子供たちをしっかり見ていくということをしっかりやっていただきたいということを申し上げて終わりたいと思います。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 瀬長美佐雄委員。

○瀬長美佐雄委員 お願いします。
 1つ、対処方針で設置者、今後の教育委員会の二度と起こさないという点で、説明会でしたかね、要するに高野連であるとか、いろんな競技団体を網羅した皆さんと検討を進めると。その目的は、確認ですが、文科省が出している部活動の在り方、それをいかにその競技団体に徹底するのかと。指導の在り方とかいうふうな趣旨なのか、今後そこをどんな位置づけで開いていこうかということなのかをまず確認します。

○城間敏生保健体育課長 各団体委員におけるハラスメント、それから体罰等の防止の取組についてということですけれども、中学校体育連盟さんのほうでは平成30年3月に運動部活動顧問等の部活動指導中における暴力、体罰、セクハラ等に対する沖縄県中学校体育連盟の対応ということで、各市町村教育委員会、中学校へ発出しているところであります。今後、各種大会の抽選会、それから理事会等においても運動部活動の在り方等について再度検討、それから今後の対応についても周知徹底していくということでお話を伺っております。
 それから、県高体連におきましては、令和3年3月12日の常任理事会及び理事会において今回の事案を報告しておりまして、各競技監督会議等においての注意喚起を依頼しているところです。また今年度、令和3年4月21日、理事会、それから評議委員会において資料を提供し、改めて各競技開催会議及び加盟学校において注意喚起を依頼しているところであります。
 また、県のスポーツ協会、それから中体連、高体連の合同によります体育スポーツ実践研究大会というのが11月に開催されますけれども、そこにおいても各顧問や指導者に対して、指導現場における体罰と不適切な指導の根絶について周知徹底を図っていくようにしております。同様に高校野球連盟におきましても、令和3年2月16日の県の春季大会、抽選会において会長より同様に注意喚起、6月19日、今後始まります県の選手権大会の抽選会においては、全顧問に対し高野連会長のほうから30分程度資料を用いて、威圧的な態度、勝利至上主義的な指導等について意識を変える必要性について注意喚起を行うというような報告をいただいているところです。

○瀬長美佐雄委員 先ほどの答弁、やり取りで、いわゆる部活の在り方については4月に通知していますと。毎年通知されているんでしょう。ところが、その中身が本当のある意味で徹底、要するにガイドラインにのっとった形での集約、点検という、そこを強化する必要があろうかと思うんです。それはそれぞれ競技に関わる皆さんも含めたある一定のチーム化をして、本来のあるべき指導の在り方、威圧的な態度は駄目、キャプテンを育てるような視点でというふうな、それに準じた絶えず点検とその方向での徹底というのは、独自の今後の在り方としては必要じゃないのかなというふうに議論を通して感じましたが、教育委員会としてはそのための組織づくりというか、いろんな意見交換の中でそれも提起するということになるのか伺います。

○城間敏生保健体育課長 ただいまの委員の御指摘のとおり、県内の高校における部活動の実態について、4月1日から4月18日の期間において部活動実態調査というのを行っております。それを受けまして、第三者の検討委員会、運動部活動等の在り方に関する方針という県教育委員会の方針がありますけれども、それの改訂版、いろんな御指摘を受けた上で、今御指摘の現場での実効性がどうなっているかと。そういったものの検証も含めて、この運動部活動の在り方に関する方針の改訂版を作成していくと。9月には策定して、さらにその実効力のある部活動の指導の在り方について各学校で実施していってもらうと。そういうような準備を進めているところであります。

○瀬長美佐雄委員 今回の事案は部活にとどめないで、全体の高校生活を含めた視点で取り組む必要があろうかと思うんですね。それで教師がそういったふうにするという意味で、子供のある意味で人権を尊重していない、上から目線で従えというふうなものがまかり通っているのかなというのが一つ懸念されるところです。それをどう克服するのかという点で、やっぱり今世界の人権水準から見たら日本の教育現場は競争主義にさらされていると。過度なストレスが子供たちに与えられているという、それの勧告是正がされます。私が求めたいのは、県教育委員会として本当に部活にとどめずに高校生、小中もそうですが、過度なストレスが子供たちの成長にどう影響を及ぼしているのかと。そういった視点で人権を育てる、尊重するという点で、今まで十分だったのかと。私は今後も子どもの権利条約に批准していて、子供は主体的に権利も、大人と同様に意見表明権も与えられるという、その観点で、この子どもの権利条約に定めた視点をある意味で教師集団にもそうですし、子供たち自身にもそういった自分を守るという点で、大人が教師が先生が、子どもの権利条約に対していえばあなたの言動はおかしいという視点でも立ち向かえるような環境をつくる必要があろうかと。だから、そういった視点で見たときに十分だったのかと。不十分だったら、いろんな形でそういった子どもの権利条約を子供たちにも身につけてもらうような学ぶ場というのを、これは高校になってからじゃなくて小中、子供の権利ですから、一貫して子供たちの権利を自己主張もできるものにというふうな視点でのサポート、研修、あるいは大人自身が、職員自身がそういう視点で、権利としてしっかり身につけるという、この行為が十分だったのか、今後どうあるべきかという点での検討というのが必要じゃないかと思いますが、どうなんでしょうか。

○玉城学県立学校教育課長 ただいま御指摘のあった子供たちのいわゆる人権意識の教育についても、我々もしっかり取り組んできたところでありますけれども、各学校においては人権の日というのを設定しながらしっかり取り組んでいるというふうに認識していたところですが、今御指摘のあったように、引き続き18歳になって選挙権も主権者教育もありますし、また18歳成年年齢に向けても取り組む中で、しっかり自分たちのところにトラブルがあったときにはこういうふうに対処すると。意見を主張すると。そういった部分の教育も引き続き行っていきたいというふうに考えております。

○瀬長美佐雄委員 ぜひこれはある意味で、1年間通して、4月のいっときとか何らかの講演会で終わりということではなくて、それが子供たちに、あるいは先生方にも、あるいは管理者、公務員もそうですが、そこをやっぱりいま一度人権意識を私たち自身も確立するというのが求められているのかなというふうに思います。
 あと、今回のことで、やっぱり部活にありがちな勝利至上主義で気になったのは総合評価、いわゆる高校生―この学校は総合優勝の連覇と。1つはそれ自身もプレッシャーになっていたり、有力な部活を幾つも抱えるということが当然になっていて、変な話、点数を稼げないような部活は脇にやられるわけではないが、ぜひそういった指導者をある意味で評価しというふうなのが、学校対抗の総合優勝みたいな点というのは、私は以前、部活やっていましたけど、そんな視点で部活をやっていた―生徒は自分の競技に熱中すればいいのですが、ただ仕掛けとして総合優勝みたいな順列、序列をつける必要があるのかなと。これ自身がある意味、教師も教師間の本来あってはならない人権侵害というか、子供への指導の在り方とか、問題意識はありながらもそれを是正できなかったということにつながっていないのかなという視点も、保護者からそういったものも伺いました。それも含めたストレスをなるべくなくすというふうな、検討事項として必要じゃないのかなと思いますが、どうなんでしょうか。学校単位で序列をつけるような、今の。

○城間敏生保健体育課長 沖縄県高等学校体育連盟における夏の総合順位のことだと理解しておりますけれども、これは各学校がやはり部活動の活性化、先ほどの部活動がもたらす意義を基にですね、多くの子供たちが運動に汗を流して、それに参加することによって学校が活性化してほしいというような思いを込めて設置したものであるというふうに理解をしております。今後また5月の末からは沖縄県予選が開催されますので、県の高校体育連盟も含めて御指摘のあった点については検討してまいりたいというふうに思っております。

○瀬長美佐雄委員 要するに競技力向上とか、その部活に係るやりがいであるとか目標とかいう部分と、この序列化する中で大人社会の中でそれが強くなるかとは思いますが、それは一つの視点としては見直すこともありなのかなと。あと指導の在り方で、オリンピックのバレーの益子選手ですかね。要するに大会を主催して、その中で指導者は褒めてはいいけど、叱ったり威圧的なことを発するなというふうな大会を開くというのが出ていましたが、やっぱり視点としては暴言そのもの、その人の先ほど体罰というか、体に残る暴力として目に見える暴力―私は言葉による暴力こそが、ああ言われた、自分のプライドを傷つけられた、それは一生残ると。たたかれたのは一瞬の痛みだけれども、心の傷はずっと残ると。そこの視点もやっぱりしっかりと踏まえた、絶対暴言自体は許されないこと。暴言を言われたら子供も反撃できるぐらいの、人間的にも許されないことだと言えるような権利意識と人権意識というものの徹底、そこは今後絶対起こさないという点でのベースになるんじゃないかなと思っているので、その強化を求めたいのですが、どうでしょうか。

○城間敏生保健体育課長 委員御指摘のとおり、運動部活動におきましては、文部科学省が定めております運動部活動での指導のガイドラインの中で、「継続的にスポーツを行う上で、勝利を目指すこと、今以上の技能の水準や記録に挑戦することは自然なことであり、それを学校が支援すること自体が問題とされるものではありませんが、大会等で勝つことのみを重視し過重な練習を強いることなどがないようにすること、健全な心と身体を培い、豊かな人間性を育むためのバランスのとれた運営と指導が求められます。」とございますので、一層のこういったところの考え方の周知を今後も図っていきたいというふうに考えております。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 喜友名智子委員。

○喜友名智子委員 私のほうからは2つですね、ほかの皆さんがかなり突っ込んだ質問をされたので。
 1つが、今回事件が起きた該当高校をはじめ、体育会というんですかね、スポーツ部、体育部活を持っている高校のホームページをちょっとざっと見てはいたんですけど、やっぱり皆さん活動計画をちゃんとつくってはいるんですよね。これは恐らく県の運動部の活動方針にのっとって学校がそれぞれつくっているものだと理解しています。ただ、該当高校が今年度の計画になっていると思うんですけど、多分去年とほぼ同じ活動計画の時間を書いていて、例えばある曜日は朝の9時から12時までとか、平日は夕方の5時から7時までとか、大体1日二、三時間以内で練習を終わるような計画だけは出ているんですね。一方で、今回教育委員会が出した報告書を見ると、5時半に1回練習が終わったら7時に合わせて外部に練習に行きなさいというような指導がされていると。だから、せっかく成長期の子供たちに過重に負担にならないように活動計画をつくっているにもかかわらず、多分その時間外での練習時間は強豪校ほど常態化しているんだろうと思います。この活動計画については今から検討委員会を開くということなんですけれども、ここでの調査の中には検討内容として入る予定があるんでしょうか。計画と実態の乖離をどのように調査しようとされているのかなという点を伺いたいと思います。

○城間敏生保健体育課長 お答えいたします。
 御指摘のあった点につきましては、県立学校59校中57校が部活動の方針ということで策定をしております。うち40校が、学校のホームページ等に掲載しているところであります。当該校ですけれども、今お話があったとおり、土日のうちのどちらか1日は休日とする。それから活動時間に関しましても平日2時間以内、土日につきましては3時間以内ということで報告をいただいているところであります。ただ、今御指摘もありましたので、現在行っている部活動実態調査の内容を検討しながら、実際にこの活動方針等が学校現場でどのようなふうに実施されているのかについては、そのチェックの方法等についても検討委員会のほうで十分に検討して、実効性のあるものにしていきたいというふうに考えております。

○喜友名智子委員 これは恐らく、検討委員会で議論をして出てくるであろうと予想される結果の1つが、今おっしゃったようにちゃんと計画どおり実行されていますかというチェックの仕事がまた増えるということなんですよね。やっぱりただでさえ学校の皆さん、事務仕事でお忙しいという中で、またチェックが入ることでの仕事の増加ということをちょっと事務的に懸念をしていますと。
 もう一つは、事務的なチェックの負担以上に、実態を把握すること自体がまた形式化で終わらないかなという点を気にしています。どの学校の計画を見てても、もうルーチンでやっているような雰囲気をホームページからだけでもすごく感じるんですね。今年度、2021年度の計画を出しているのに年度が2020年度になっていたりとか、去年のコピペして出したんだなという空気をすごく感じます。だからそうすると、教育委員会のほうが実態どうなっていますかといったときには、例えばこの計画の横に1列エクセルの行が増えて、時間内に練習は終わりましたって記入して終わるんですよ、多分。それだと意味がないと思うんですね。だから本来どういう形で子供たちが納得をして、先生もこれで子供たちのスポーツの能力が伸び、大会で結果も出せるのかと。そのバランスを生徒と先生がお互いにどう話すかというところが本当は一番大事なんだろうと思います。なので、検討委員会の中でも恐らくしっかりとした専門家の先生方が入ると思いますので、ぜひこういう実態調査も形式的なことに終わらず、実効性というよりも実体のあることをしてほしいんです。中身のないことを実行するだけだったら幾らでも多分やりますよ、学校も生徒も。みんな部活やりたくてしようがないんですから。体を動かしたくてしようがない子たち、教えたくてしようがない先生たちに書類仕事を増やしても、多分その場で終わるんだろうなという危機感のほうが私は強く感じます。なのでぜひ検討委員会でもこの点は、どうやったら実体のある、あるべき部活の姿を実現できるのかというところの議論は、教育委員会でぜひしっかりとリードをしていただきたいです、校長先生に任せるということではなく。これは要望です。
 もう一つが情報公開についてなんですけれども、さきの議員向けの説明会でも私少し黒塗りの書類のことをお聞きしました。これですね、今回情報公開に至るプロセスを少し確認させてください。遺族向けの情報をお伝えすることと、一般の情報公開に応じた内容の差というか、違いというのは、どの部署がどのタイミングで判断したものなんでしょうか。

○玉城学県立学校教育課長 お答えします。
 まず学校は基本調査を行って、それが県教委に報告されてきます。その際、学校は子供たち、あるいは職員に聞き取り調査を行うんですが、公開を前提には聞き取り調査を行いません。要するに、自殺の背景に何があったかという要因を明らかにするために聞き取り調査を行うわけです。基本調査を報告する際は、学校は添付資料、いわゆる実際に聞き取り調査を行った具体の生のメモですね。それが1つあって、それを基に基本調査というのを整えて報告します。それを我々が見て、背景にそういうものがあるのであれば詳細調査に入るというところで、詳細調査に入っていくんですね。今回黒塗りになったというのは、その基本調査の本体と添付資料、本体は個人の名前が入っているものとか、それが推測されるものは当然本体も黒塗りしますけれども、一方で添付資料については、子供たちの影響とかあるいは県の公開条例に基づいて、そこは公開しないほうがいいというふうにして県教委が判断します。ただ、御遺族に対してはやはりしっかり事実をお知らせするということで、ほぼ全て公開しているというふうな状況となっております。
 以上でございます。

○喜友名智子委員 ありがとうございました。
 私が聞きたかったのがですね、県の情報公開条例の担当が総務私学課になっているので、情報公開請求があったときに、報道であったような黒塗りの資料が出てきましたという判断を教育委員会がやったのか、総務私学課がやったのか、そこだけちょっと聞きたかったんです。今のお話だと教育委員会という理解でいいですか。

○玉城学県立学校教育課長 そういう判断は県教育委員会が判断いたしました。

○喜友名智子委員 分かりました。この判断主体が分かったので十分です。
 質問は以上です。ありがとうございます。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。

   (「質疑なし」と呼ぶ者あり)

○末松文信委員長 質疑なしと認めます。
 以上で、「県立高校の生徒が自ら命を絶った問題について」の質疑を終結いたします。
 休憩いたします。

○末松文信委員長 再開いたします。
 お諮りいたします。
 本委員会所管事務調査事項「教育及び学術文化について」に係る「高校生が関与した違法薬物摘発事案について」は、休憩中に御協議いたしましたとおり、議題に追加し、直ちに審査を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○末松文信委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 休憩いたします。

   (休憩中に、説明員等入替え)

○末松文信委員長 再開いたします。
 本委員会所管事務調査事項「教育及び学術文化について」に係る「高校生が関与した違法薬物摘発事案について」を議題といたします。
 本日の説明員として、教育長及び警察本部生活安全部長の出席を求めております。
 ただいまの議題について、最初に生活安全部長の説明を求めます。
 幸喜一史生活安全部長。

○幸喜一史生活安全部長 沖縄本島南部で発生しました高校生が関与した違法薬物摘発事案について御説明いたします。
 本件は、令和3年2月中旬、一般からの情報提供により、有職少年(当時16歳・男性)による覚醒剤及び大麻所持事件の発生を覚知しました。
 そのため、関係先の捜索差押えや関係者の事情聴取等、所要の捜査を実施し、当時高校生(17歳・女性)及び有職少年(17歳・男性)による覚醒剤及び大麻所持事件も判明したことから、当該少年3名らを本年3月上旬までに立件送致し、現在も捜査を継続しているところであります。
 説明は以上となります。
 よろしくお願いいたします。

○末松文信委員長 生活安全部長の説明は終わりました。
 次に、教育長の説明を求めます。
 金城弘昌教育長。

○金城弘昌教育長 よろしくお願いします。
 県教育委員会では、これまで学校における薬物乱用緊急対応マニュアルの配付を行うとともに、教職員対象の研修会、各校での薬物乱用防止教室等を通して、薬物乱用防止教育の推進に努めてまいりました。
 このような中、今回の高校生の覚醒剤及び大麻所持逮捕について、本県、児童生徒の健全育成を担う県教育委員会として、強い衝撃と危機感を感じるとともに、極めて深刻な事態であると受け止めています。
 この事案を受け、全県立学校に対してゴールデンウイーク前までに大麻等薬物乱用防止に係る特設ロングホームルームの実施を指示したところであります。
 県教育委員会としましては、これまでの取組の強化を図るとともに、引き続き学校、県警、家庭、PTA等と連携し薬物乱用防止の徹底に努めてまいります。
 保健体育課長から、これより学校における薬物乱用防止に係る取組について御報告させていただきます。

○城間敏生保健体育課長 それでは、学校における薬物乱用防止に係る取組について報告させていただきます。
 1、学校における薬物乱用防止教育の概要。児童生徒の発達段階に応じ、保健体育や関連する教科並びに道徳、総合的な学習の時間、学級活動や生徒会活動など、学校教育活動全体を通して行うこととしております。また、警察職員や麻薬取締官OB、医師、薬剤師等の専門家と連携した薬物乱用防止教室を年間指導計画に位置づけて、特設授業等も実施しております。
 2、県教育委員会としての主な取組。(1)平成28年1月、高校生1名が大麻所持での逮捕を受け、平成28年2月、大麻等薬物に関するアンケートを県立高校生対象に実施。(2)平成29年5月に県教育委員会作成の学校における薬物乱用緊急対応マニュアル(改訂版)を配付。(3)令和元年度高校生代表者会議において、高校生が主体となり作成したちゅらまなーハンドブック、テーマ「依存について:薬物、ゲーム・スマホ」を全県立高校生に配付。また、県教育委員会より各県立高等学校にのぼり旗「その言葉は真実か。薬物乱用はダメ。ゼッタイ。」を配付し、校内での掲示を依頼しております。(4)令和元年、高校生を含む若者12名の逮捕を受け、6月に緊急校長会、各学校においては緊急生徒集会を実施。その後、令和2年1月、県立高校生対象に大麻等薬物に関するアンケートを実施。アンケート集計結果を各学校に送付し、生徒の実態に応じた薬物乱用防止教育の取組を依頼しております。(5)令和2年度高校生代表者会議において、高校生が主体となり作成したちゅらまなーハンドブック、テーマ「スマホのメリット・デメリット」を全県立高校生に配付しております。(6)令和2年10月13日に県教育委員会より大麻等薬物乱用防止に係る指導の徹底についてを各県立学校長、各市町村教育長へ発出し、大麻等薬物乱用防止教育のさらなる徹底を依頼しております。(7)令和2年12月、高校生1名が大麻所持疑いで逮捕を受け、令和2年12月21日に県立学校緊急校長会(ウェブ会議)を開催し、令和元年度大麻等薬物に関するアンケート結果を報告。自己効力感を高める教育を実施し、誘いを断る力の育成について共通理解を図っております。(8)令和3年2月19日、沖縄県高等学校長会第6回定例研究会において、県教育委員会より発出した大麻等薬物乱用防止に係る指導の徹底について(令和2年10月13日付)の周知徹底を依頼。(9)令和3年4月、高校生1名を含む3名が大麻・覚醒剤所持逮捕を受け、大麻等薬物乱用防止に係る特設ロングホームルーム等の実施についてを各県立学校長へ発出。令和3年4月26日から30日の間で特設ロングホームルーム等を実施することを依頼しております。内容につきましては、教育長の録画メッセージの放映、生徒の実態に応じた薬物乱用防止に係る学習や生徒の感想や決意、各ホームルーム担任からのメッセージとなっております。(10)令和3年4月23日、令和3年度県立学校保健主事研修会において薬物乱用防止教育に関する研修を実施しております。研修内容につきましては、講義Ⅰ、県警少年課より講師を招聘し、「青少年の薬物を取り巻く現状~沖縄県の現状~」について講話をいただいております。講義Ⅱ、沖縄県薬剤師会より講師を招聘し、「最近の学校における薬物乱用防止教育・喫煙防止教育について」御講義をいただいております。
 3、今後の取組。県教育委員会としましては、これまでの取組をさらに強化し、引き続き学校、県警、麻薬取締沖縄支所、PTA連合会等の関係機関及び家庭、地域社会と連携を密にして、生徒の薬物乱用防止教育に努めてまいります。今週4月30日には、臨時沖縄県教育庁・警察本部等連絡協議会が開催され、関係団体との緊急メッセージの発出に向けた協議がなされる予定になっております。
 以上です。

○末松文信委員長 教育長の説明は終わりました。
 これより、高校生が関与した違法薬物摘発事案についてに対する質疑を行います。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 小渡良太郎委員。

○小渡良太郎委員 ありがとうございます。少し確認させていただきたいんですけれども、先日、報道でもあった17歳の男女の逮捕、この逮捕理由って具体的にどんな形になっているのかちょっと教えてください。

○幸喜一史生活安全部長 まず、今年2月13日に16歳無職の少年が薬物を持っているという情報を受けて、実際に確認したところ、そういう薬物用の物を所持しているのを確認しました。この入手先について確認し、翌日、そのアパートの一室を捜索したところ、大麻が出てきたので、そこに居住している17歳の有職少年、17歳の女子高校生を大麻の所持で現行犯逮捕しております。先に確認した16歳の少年については、その後、覚醒剤と大麻の所持で逮捕しております。この大麻、覚醒剤の入手先はこのアパートに居住していた2人から預かっているということで、後日、17歳の有職少年、それから女子高校生については再逮捕という形を取っております。
 以上です。

○小渡良太郎委員 この17歳の男女がどこから入手したかとかということについては、今捜査中ということですか。

○幸喜一史生活安全部長 現在も捜査を進めているところです。

○小渡良太郎委員 低年齢化の部分に関しては、やっぱり売る人をしっかり追ってですね、そこをある程度潰していかないと結局薬物の問題というのは、いろいろと教育委員会も、これは後でちょっと聞くんですけれども、取組はされているんですけれども、最終的には個々の遵法意識とモラルという部分によるところも大きいので、やっぱり高校生、沖縄の子供たちがそういうところに巻き込まれないようにするために、できるだけ根元に近い部分をたたいていくということが非常に重要なのかなと思っています。それは子供たちだけじゃなくて、沖縄県内における蔓延ということの防止にもつながっていきますから、通常、当たり前に御努力されているとは思うんですけれども、ぜひいま一度、しっかりとした捜査と対応というところをお願いしていきたいと思います。
 この取組に関してなんですが、説明と頂いた資料を見る限りですね、薬物は基本的に乱用防止ということで、やっちゃ駄目なんだよという部分についてはある程度しっかりやっているのかなと。子供たちまでどれだけ理解が及んでいるかは別として、やっているのは分かりました。ただ、法的にどのような罰則があるとか、どのような今後の人生という部分も含めて、どのような形―やってしまったらこういう影響があるよと。直接身体的な部分だけじゃなくて、社会的な部分についても前科がつくとかいろんな影響が考えられるんですが、そういった部分に関する周知徹底というか、教育というのはどのように行われているのか教えてください。

○城間敏生保健体育課長 お答えいたします。
 薬物乱用防止の指導内容についてということでお答えいたします。小学校においては、乱用を続けるとやめられなくなり、心身の健康に深刻な影響を及ぼすこと、法律で厳しく規制されていることなどを学習しております。中学校においては、錯乱状態や急死、依存症状が現れ、中断すると精神や身体に苦痛を感じるようになることなどを学習しております。高等学校においては、心身の健康や社会に及ぼす影響について理解し、自分の体を大切にする気持ちや社会の規範を守る意識を高めていくこと、薬物乱用を決して行わないことなどについて学校では学習しております。
 以上です。

○小渡良太郎委員 ありがとうございます。例えば今手元にあるんですけれども、覚醒剤の所持に関して営利目的じゃない場合でも10年以下の懲役とかですね、そういった形で法律には明確に記載されています。そういうところもちゃんと説明をしていかないと、法律違反だよというのは分かっていると思うんですよ、皆さん、恐らくこの17歳の男女に関しても。でも、やはりどこか法律を軽んじるのか、どういう影響があるのかというのをちゃんと理解しないまま、誘惑に負けてしまったのか、いろんなことが―これは実際に聞いたわけじゃないのでこの事案に関してどうこうというのはないんですけれども、法律を破ると罰があると。その罰がどの程度のものなのかというところまで、恐らく中学生、高校生は理解できるはずですから、10年以下の懲役だとして、10年食らったらどういうことになるのかということを伝えて考えさせるだけでも、やはり一定の抑止力というのはあるのかなと。法律の現実をしっかりと伝えていくということも、特に薬物に関しては重い罰則がありますから、そういうところを分かりやすく端的に言っていくということは、教育上重要なことなのかなと考えているんですけれども、体に影響があるというのはインターネットをちょっと調べるだけでもいろいろ情報は出てきます。恐らくそういう話というのは、中でもある程度一般常識として広く広がっているはずなんですが、1回だったら大丈夫じゃないかとかということも、常習的に継続したら駄目かもしれないけど、一、二回だったら大丈夫とかという気の緩みももしかしたらあるかもしれないと。でも、1回やろうが、10回、20回やろうが、所持は所持で駄目だと。譲渡は譲渡でという形で、ちゃんと刑罰が決まっていますから、そこのところも少し強調して、自分の人生に、または自分の家族の人生にも大きな悪影響があるんだというところをもう少し強調していかないといけないのかなと。これは個人的な体験でもそう感じています。自動車学校をやっている形で、18歳の子供たちと接する機会が私多いんですけれども、薬物の話、たまにあります。その中で法律違反だよと。それは知っていると。10年以下の懲役だよというとびっくりするんですよ。じゃもし捕まったら30手前まで出てこられないとかですね。そこが意外と知られていないというのを何となく肌で感じているものですから、このような指摘をさせていただいております。ぜひ一人でもこういう事案が発生しないようにですね、教育の側面からできることってたくさんあると思いますので、今の指摘も含めて検討した上で適切な方法を取っていただければと思います。
 以上です。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 喜友名智子委員。

○喜友名智子委員 ちょっと私もこの問題、高校生だけじゃなくて中学生、小学生、一部本当に出回っていないかなと思うぐらい、10代の子たちが販売をしていたというところがすごく衝撃を受けています。ちょっと私も、ただこの薬物の分野のやっぱり報道で見る部分でしか分からないものですから、やっぱりさっき小渡委員がおっしゃっていたように、法律に反したらどういった刑罰があるのかというところを若い子たちにもちゃんと伝えるというところは、具体的に伝えるというのは非常に大事かなと思います。私がちょっと気になっているのが、もう20年前ぐらい前の調査ですかね、薬物乱用に関するアンケート調査結果という総務庁がやっているものがあって、20年前なのでどうかなと思うけど、それ以降の調査は見つけられなくてですね、このときに全国15市の高校生とその保護者と教員にアンケートをやっているんですね。この中に那覇市が入っているんです。それで少し気になっていたんですけど、アンケートの結果が。当時は薬物を使ってみたいと思ったことがある高校生が1割いると。回答は全国ベースなので、那覇が何割なのかはちょっと細かくは見ていません。気になるのが、やっぱり使ってみたいと思う理由が好奇心なんですよね。女子生徒に関していうとダイエット、痩せたいから薬を使うという理由が20年前の結果でしたと。当時でも高校生の9割が薬物の所持、使用が法律で罰せられることを知っているけど、使用することについては2割が個人の自由だと答えているんですね。恐らく今、薬物を使うのは悪いことだけど、判断するのは個人でしょと思っている生徒さんの割合が増えていないかなと。自業自得だと、使っても、というふうに思っていないかなとちょっと危惧をしています。今、教育委員会のほうで様々な取組、御紹介いただいたんですけれども、今アンケートをやれとは言いませんけれども、こういう過去の調査の意識、なぜ彼らが薬物に手を出すのかというところの理由は、いま一度見返してもいいのかなと思いました。今回はやっぱり10代の子たちが販売に関わっていたということで、やっぱりお金を稼ぐというところが目的の一つに入っていないかという感触があるんですけれども、この件に限らず、若年者の薬物問題を扱っていてどういうふうに現場としては感じていらっしゃるのか。数字があるのかどうか分からないんですけれども、何か時代の変化みたいなものを感じる部分があればちょっと教えていただけますか。

○幸喜一史生活安全部長 平成16年に本島中部で、当時女子中学生が暴力団から覚醒剤を打たれた事件がありました。これを受けて学校、教育庁と連携して対策を講じていかないといけないということで、平成16年から教育庁と連携して薬物乱用防止教室などに力を入れてきております。これはずっと継続しておりまして、その都度、やはり効果的な教育をどうするかというのは現場サイドでもいろいろ映像とかも駆使しながらですね、何とか続けて、これはずっと地道に続けていく必要があるのかなと。じゃその16年当時と何が変わっているかというと、16年はよからぬ大人が、いわゆる情報も何もない知識のない子供たちを無理やり巻き込むというようなのが一般的、普通の事案だったんですが、最近はSNSなどで今先生がおっしゃったように小遣い稼ぎのために入手して、それに上乗せして売って小遣いを稼ぐ。今回も10代の少年たちによる売買の事案でした。この辺が大きくさま変わりしておりまして、やはり私たち大人、取り締まる現場も危機感を持って対策を講じていかないといけないなというふうに考えております。

○喜友名智子委員 ありがとうございます。ちょっとやっぱり時代的な背景で、10代の子供たちが薬物を使う理由って変わってきていると思うので、今はお金という要素が入ってくるとより難しい問題になってきているんじゃないかなと感じています。何よりも10代の子たちに大麻を売っていた入手先を早く解明していただくことを期待していますので、また学校と連携できるようなことがありましたら、ぜひ学校とも進めていただければなと思います。
 ありがとうございます。

○幸喜一史生活安全部長 今、平成16年にと説明したんですが、平成十二、三年頃の事件でした。すみません、訂正します。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 上原章委員。

○上原章委員 今回の問題は報道でも、なかなか10代、学校現場でそういうことがなくならないというのが先ほどの報告でもあってですね、沖縄県の10代の大麻に関わる逮捕を含めて他府県との、何というんですかね、この問題の大きさというのは、沖縄は全国と比べても学校現場でこういった蔓延しているというのは高いほうなんですか。ちょっとその辺、もし数値的なあれがあれば教えてもらえますか。

○幸喜一史生活安全部長 過去5年の数字で紹介しますと、覚醒剤少年、これは中学生、高校生、大学生、それから専門学校、有職少年、無職少年も含めた少年の数字になります。覚醒剤についての検挙は、平成30年が1名、令和元年が1名、令和2年はなくて、令和3年3月までに4人が検挙されています。大麻については、平成28年から平成30年まで7名、令和元年に23名、令和2年に26名、令和3年3月までに5人が検挙されております。覚醒剤はそうでもないんですが、大麻についてはやっぱり増えている傾向は顕著ですということが見て取れるかと考えています。

○上原章委員 他府県との比較は。

○幸喜一史生活安全部長 数字の説明をしたいと思います。覚醒剤については、平成28年136、平成29年91、平成30年96、令和元年97、令和2年96。これは薬物全般ですね、すみません。大麻ではないんですが、薬物全般でいうと、これはシンナーなども入ってきます。平成28年373、平成29年412、平成30年556、令和元年746、令和2年1046ということで、全国的にも数字的には増えているというのが見て取れるかと思います。人口当たり何名とか、少年全体割合何名とか、そういう比較の数字はちょっと持っておりません。

○上原章委員 分かりました。
 この流通というか、実際皆さんが捜査して、県外から持ち込まれているものが主だと認識していいんですか。

○幸喜一史生活安全部長 覚醒剤についてはほぼ県外からの持ち込みだと思われるんですが、一部大麻については県内で栽培したものが売りさばかれているというようなケースもあります。

○上原章委員 大麻が県内で栽培されている比率というのはあるんですか。県内で何割とか、そういうのはあるんですか、実際数字的に。

○幸喜一史生活安全部長 県内とか県外からの割合とか、そういう比較はしていないです。実際に捜索をして現場に踏み込んだら自宅で栽培していたとか、それは売る目的のために栽培していたとかいう検挙事例はあるので、沖縄県内で栽培されているケースもあります。県外から、やっぱりインターネットなどで購入して県内で売りさばくというようなケースもあります。

○上原章委員 実際に皆さん捜査して、今の県内のこういった大人も子供も含めてですけど、捜査力というか、捜査員の不足というのもちょっと聞くことがあるんですね。もう少し撲滅に向けての皆さんの捜査力を高めることも大事じゃないかなという、ちょっと現場からの声もあってですね、その辺は本庁内ではどういう考え方になっていますか。

○幸喜一史生活安全部長 薬物事件全般の捜査は、刑事部の組織犯罪対策課というところが受け持つんですが、ここ数年、体制を強化してですね、薬物の専従の捜査員が増強されております。これは本部だけではなく各署も増強されていて、実際に検挙の数字が上がっているというのはやっぱり力を入れて捜査している結果ですので、しっかり県警としては取り組んでいきたいというふうに考えております。

○上原章委員 効果も出しているという、これは評価したいと思いますけど、なかなかこういった学校現場も含めてですね、特に10代、この資金源がどこに行っているのかなというのも非常に懸念されるんですけど、実際先ほど大麻に対する考え方とか、またちょっとお金を稼ぐような、そういう以前の大人に巻き込まれるような形ではない、いろいろな形に今変わってきているとおっしゃっていたんですけど、実際こういった大麻とか薬物が出回る、その組織犯罪的な資金源というのはどういった捉え方をされていますか、県内の。

○幸喜一史生活安全部長 薬物の捜査はテレビなどで皆さん御承知かと思いますが、やっぱり持っている人を見つけたら、当然販売先がありますのでそこを追いかけて突き上げしていく。元締にたどり着ければ、そこに対するしっかりした捜査をしていくというのが捜査の手法なので、当然県警としてはそういう最後まで突き詰めてやるということで今取り組んでいるところです。暴力団の資金源になっている可能性も入れつつ、しっかり捜査を進めていきたいと考えています。

○上原章委員 分かりました。
 あともう一点、4月30日に臨時沖縄県教育庁・県警との連絡協議会を開催と。これは非常に重要だと思っているんですけど、特に学校現場と情報をどこまで共有して、どこまで対処していかれるのか。この教育庁と県警との協議会というのは定期的にこれまで行われているんですか。その行われた成果をお聞かせ願えればと思います。

○幸喜一史生活安全部長 年に2回ですね、6月と10月に沖縄教育庁・警察本部等連絡協議会というのを設けています。その都度その都度の課題を情報交換しながら、こういう取組を進めていきましょうということで会議を持っております。実は今日が会議の予定だったんですが、委員会が入ったので金曜日に変更になっております。御理解ください。

○上原章委員 沖縄が島国ということもあるんですけど、本当に関係機関がどこまで情報共有して、大麻、特に特化した薬物防止にしっかり県警と教育庁が、また学校現場が子供たちを本当に守る意味では徹底して、いろんな課題の中で一つの課題としてやる協議会じゃなくて、特化して徹底して追跡調査も含めてやると。また現場の子供たちへどう、先ほどロングホームルームをやるということですけど、この中にもしっかり県警が乗り込んでやるぐらい私はやっていただきたいんですが、いかがですか。

○幸喜一史生活安全部長 従来から学校現場と連携しながら対応していますので、県警としても危機感を持ちながらしっかり対応していきたいと考えております。

○上原章委員 最後に、このロングホームルームは県警も関わるんですか、今回の特別説話は。

○城間敏生保健体育課長 先ほども説明しましたとおり、今回の特設ロングホームルーム、緊急ロングホームルーム等につきましては、まず教育庁から直接子供たちへメッセージの発出、録画の放映と、それからその後、ホームルーム担任、副担任を含めて各教室でクラス単位で薬物乱用防止についての再度確認等や、絶対にやらないということ。そしてそれを受けた後に子供たちからの感想文、感想の発表等を行いまして、最後に学級担任からも子供たちへメッセージというような流れを考えております。いわゆる学校だけ、学校の中での特設の……。

○末松文信委員長 休憩いたします。

   (休憩中に、上原委員から県警からの子供たちへの発信について説明するよう指摘があった。)

○末松文信委員長 再開いたします。
 城間敏生保健体育課長。

○城間敏生保健体育課長 毎年ですね、先ほどからお話も出ておりますけれども、県警の職員、あるいは麻薬取締官のOB等を学校のほうから招聘させていただきまして、各小学校、中学校、高等学校で薬物乱用防止教室というような形で、各学校で実施させていただいているところです。

○上原章委員 これは生徒さんに対してで理解していいんですね。

○城間敏生保健体育課長 そうです。

○上原章委員 分かりました。ありがとうございます。
 以上です。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。
 新垣淑豊委員。

○新垣淑豊委員 すみません、そんなにないです。今回、薬物乱用防止の件なんですけれども、生徒さんですね、若い方々で例えば逮捕されるとかという方に対しての何かしら傾向とかというのはあるんですか。

○幸喜一史生活安全部長 今回、逮捕した少年3名については、ふだん特段大きな問題行動は見られなかったということで報告は受けております。

○新垣淑豊委員 例えば家庭環境とかそういったものがあったりとか、そういったものというのは特に見られないという認識でよろしいですか。

○幸喜一史生活安全部長 一部いわゆる離婚している家庭とかもあるんですが、これはどこにでもと言ったら語弊があるんですが、普通にあることなので、それをもって普通と違う家庭とかということではなくて、私たちはやっぱりそれまでに補導されたことがあるかとか、別の事件で検挙されたことがあるかといような観点で見るんですが、そういう形では特段問題行動はなかったということで報告を受けております。

○新垣淑豊委員 じゃ家庭としてもそういった薬物に関わっているようなことというのも特になかったということで、本当にこの生徒さんだけが、ぽんというふうに薬物に関わってしまったという形なんですね。

○幸喜一史生活安全部長 いろんな理由があるんですが、非常にこの公開の席で言えない部分もあってですね、御理解ください。これは今後も関わりながら、改善とかですね、いろいろしっかりサポートしていきたいと考えております。

○新垣淑豊委員 ありがとうございます。
 あとですね、学校側だけではなくて我々も含めてですけど、社会的にしっかりと周知をしていかなければいけない、学びをしていかなければいけない。これは学校側だけの問題ではないので、そういったことというのは、何か取組でどういったことをされているのかというのを実例があれば教えていただきたいです。

○幸喜一史生活安全部長 先ほどからちょっと説明しておりますが、薬物乱用防止教室については、生徒プラス学校の先生方とか保護者も対象にしてやっている場合もあります。やっぱり薬物に触ると情緒が不安定になったりとか、金遣いが荒くなるとか、怒りっぽくなるとか、この辺をやっぱり家庭で自分のお子さんは親御さんがしっかり見守りますよというようなのが大事ではないかなというふうに考えております。

○新垣淑豊委員 分かりました。ありがとうございます。
 以上です。

○末松文信委員長 ほかに質疑はありませんか。

   (「質疑なし」と呼ぶ者あり)

○末松文信委員長 質疑なしと認めます。
 以上で、「高校生が関与した違法薬物摘発事案について」の質疑を終結いたします。
 休憩いたします。

   (休憩中に、執行部退席。その後、今後の審査について協議を行い、県立高校の生徒が自ら命を絶った問題については今後も引き続き議論していくことを決定した。)

○末松文信委員長 再開いたします。
 所管事務調査事項に係る「県立高校の生徒が自ら命を絶った問題について」は今後も引き続き議論していきたいと思います。それから「高校生が関与した違法薬物摘発事案について」は、本日で終結するということで、御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○末松文信委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 以上で、本日の日程は全て終了いたしました。
 委員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 本日の委員会は、これをもって散会いたします。






沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。

   委 員 長  末 松 文 信