委員会記録・調査報告等

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土木環境委員会記録
 
令和元年 第 6定例会

3
 



開会の日時

年月日令和元年12月13日 曜日
開会午前 10 時 0
散会午後 1 時 50

場所


第3委員会室


議題


1 都市計画事業について(首里城の火災について)
2 参考人からの意見聴取について(首里城の火災について)


出席委員

委 員 長  新 垣 清 涼 君
副委員長  照 屋 大 河 君
委  員  座 波   一 君
委  員  具志堅   透 君
委  員  座喜味 一 幸 君
委  員  崎 山 嗣 幸 君
委  員  上 原 正 次 君
委  員  赤 嶺   昇 君
委  員  玉 城 武 光 君
委  員  糸 洲 朝 則 君
委  員  山 内 末 子 さん


欠席委員


説明のため出席した者の職・氏名

土木建築部長   上 原 国 定 君
 警察本部刑事部刑事第一課長   沖 山 秀 彰 君

(参考人)首里城の火災について
 一般財団法人沖縄美ら島財団 理事長  花 城 良 廣 君
(補助者)
 一般財団法人沖縄美ら島財団 常務理事 古 堅   孝 君
 一般財団法人沖縄美ら島財団 総務部長 福 地   敬 君
 一般財団法人沖縄美ら島財団 副参事  上江洲 安 亨 君



○新垣清涼委員長 ただいまから、土木環境委員会を開会いたします。

 本委員会所管事務調査事項都市計画事業についてに係る首里城の火災について及び参考人からの意見聴取についてを一括して議題といたします。

 なお、ただいまの参考人からの意見聴取につきましては、去る12月11日の本委員会での決定に基づき、関係者を参考人として招致し、説明を求めるものであります。

 本日の説明員として土木建築部長の出席を求めております。

 また、本日の参考人として、一般財団法人沖縄美ら島財団理事長花城良廣氏の出席をお願いしております。

 参考人には、本日は御多忙のところ御出席いただきましてまことにありがとうございます。 

委員会の審査の進め方としては、土木建築部長及び参考人から説明をいただいた後、各委員から両者に質疑を行うことにしております。

 なお、参考人については、午後2時ごろまでの出席となっていますので、各委員におかれましては御留意願います。

 それでは、首里城の火災について、土木建築部長の説明を求めます。

上原国定土木建築部長。

○上原国定土木建築部長 おはようございます。本日もよろしくお願いいたします。

 首里城火災に関して御説明いたします。

 本火災により近隣住民及び、沖縄県民、関係各所に多大な御迷惑をおかけしたことを、深くおわび申し上げます。現在、警察、消防による火災の原因究明が続いているところであり、今後も関係機関と連携し、必要な対応を進め、早期の原因究明及び今回の火災の検証作業に取り組んでまいります。また、首里城の復旧・復興に向けては、多くの県民の皆様の声を集約しながら、国と県の役割分担に関する協議を進め、県としても積極的に取り組んでいきたいと考えております。

 本日は、サイドブックスに掲載されております資料1の1首里城の火災に係る状況報告により、御説明いたします。その他、資料1の2及び資料1の3も配付しております。

 それでは、ただいま青いメッセージで通知しました資料1の1をタップし、資料をごらんください。主に、前回からの変更箇所のみを説明させていただきます。

 それでは、画面をスクロールしていただき、資料の5ページを表示ください。県の対応状況として、⑩11月7日、首里城復旧ワーキンググループを設置しております。⑪11月18日、知事直轄の組織首里城復興戦略チームを発足しております。⑫11月25日、首里城復元のための関係閣僚会議幹事会に謝花副知事が出席しております。⑬11月30日、県営公園区域について、一部を除き供用を再開しております。⑭12月2日、首里城復元のための関係閣僚会議に玉城知事が出席をしております。⑮12月11日、首里城復元のための関係閣僚会議が開催され、復元の基本的方針が決定されております。同方針においては、伝統技術の活用への支援や技術的な検討の場に対する沖縄県の参画など、県が要望した事項が取り上げれられております。詳細につきましては、資料1の3を御確認ください。⑯12月12日、国営公園の無料区域について、一部を除き供用を再開しております。

 以上で、土木建築部からの説明を終わります。

 御審査のほど、よろしくお願いします。

○新垣清涼委員長 土木建築部長の説明は終わりました。

 続きまして、一般財団法人沖縄美ら島財団理事長花城良廣氏から御説明をお願いいたします。

 花城良廣参考人。

○花城良廣参考人 おはようございます。沖縄美ら島財団理事長の花城でございます。

 このたびは、近隣の方々初め沖縄県民、国民の皆様及び関係各位並びに沖縄県の観光を楽しみにされていた観光客の皆様へ御心配と御迷惑をおかけしましたこと、深くおわび申し上げます。

 それではお手元に配付いたしております資料により、御説明申し上げます。

 1ページをごらんください。

 消防へ提出した消防計画変更届に従いまして、対応状況について説明いたします。同計画の第33条では、夜間に発生した火災等の災害に対しては、(1)ただちに消防機関に通報した後、初期消火を行う。(2)防火管理者などの関係者に緊急連絡網により急報する。(3)消防隊に対して情報提供するとともに、出火場所へ誘導することとしております。

 表1をごらんください。夜間の自衛消防組織の編成表でございます。城郭内の奉神門モニター室に警備日直責任者1名、消火担当1名、通報連絡担当1名を配置しております。加えまして、城郭外の防災センターに、隊長代行1名、通報連絡担当1名、消火担当1名、そしてゲートボックスに1名の計7名を公園全体で配置しておりました。

 表2は、警備員などの対応状況です。2ページの平面図をあわせてごらんください。2時34分、不審者侵入を感知する人感センサーが発報し、奉神門のモニター室にいた警備Aが正殿に向かいました。北口より正殿内に入ったところ、煙を発見し、通報するため及び消火器をとるために急いで奉神門に戻り、警備B、監視員Cに火災発生を伝えました。2時40分、火災報知器が発報、正殿から戻った警備員Aはセコム社と連絡し、セコム社から2時41分消防に通報いたしました。その後警備員Aは、警備員Bに連絡担当を引き継ぎ、2時55分まで消火器2本を使って消火活動を行いました。正殿正面にある放水銃2番付近は熱くて近づけない状況でありました。警備員Bは防災センターと複数回連絡を取り合い、応援を要請し、その後正殿周辺の施設に延焼がないかモニター監視を継続いたしました。監視員Cは火災報知器発報後、直ちに消火器を持ち、正殿北側から正殿東側に回り、火災状況調査を行いながら、二階御殿裏ゲートボックスで消防車を誘導しております。警備員、監視員の3名は消防計画に基づいて計画、行動しておりました。消防活動報告書によれば、現地2時48分から11時間以上、30隊33台が消火活動を行っており、首里城火災の最大放水口数は26口、正殿裏側の放水銃4番は使用できなかったと記載されております。

 2ページをごらんください。

 首里城有料区域の平面図に、放水銃の位置を示しております。放水銃は4基設置されており、消防が放水銃1番、放水銃2番、放水銃3番を使用しております。

 3ページをお開きください。

 正殿内にあるセンサーについて説明いたします。正殿内に監視設備として監視カメラと人感センサー、消防設備として煙感知器、熱感知器がございます。正殿内に監視カメラを7台設置し、不審者や事故などの防犯、監視を行っております。人感センサーについては、正殿1階出入り口及び扉付近に10カ所設置しております。当該センサーは、空間の熱移動を感知することで、人の侵入を知らせるシステムであります。次に消防設備について説明いたします。熱感知器は1階に12個、2階に4個、3階屋根裏に8個、合計24個設置しております。周囲の温度の上昇率が一定以上になったときに作動するシステムとなっております。煙感知器は正殿2階に4個、3階に4個、合計8個設置されております。周囲の空気が一定濃度以上の煙を含むに至ったとき作動するシステムになっております。

 4ページをお開きください。

 正殿内部の分電盤及びLEDスタンドについて御説明いたします。正殿内の分電盤は、正殿内各階の照明やコンセントなど16のブレーカーがあり、電気を分配しております。そのうち5つのブレーカーは24時間通電をしており、11のブレーカーは21時30分にオフとなるよう自動制御されておりました。24時間通電している5つのブレーカーのうちの1つのブレーカーは監視カメラ、分電盤用照明、分電盤に取りつけたコンセントに電気を供給しております。そのコンセントからLEDスタンドそして送風機につながっておりました。当日、送風機はコンセントから抜いておりました。

 次に、LEDスタンドの状況を説明いたします。今年度2月の御内原開園に伴う正殿出口の変更に対応し、新たな出口に通じる正殿1階北東の部屋が照度不足のため、足元を照らす照明灯を設置いたしました。電気工事士の資格を持つ専門業者に照明器具取りかえ等業務として発注し、平成30年12月にLEDスタンド2基を設置し、平成31年2月から使用しております。配線コード、プラグ、コンセント等はJIS規格適合品であり、電気用品安全法に基づくPSEマーク基準に適合しております。LEDスタンド2基は24時間通電のコンセントに接続しており、当日は閉館後18時45分、清掃員がLEDスタンドの電源スイッチを切っております。消費電力は2基合わせて40ワットで、許容電力1500ワットの範囲内であります。毎日の巡回時に目視チェックをし、清掃、そして緩みなどを直しておりました。

 5ページをお開きください。

 収蔵品等の確認でございます。12月6日現在での収蔵品総数1524点のうち、存在が確認された収蔵品などは1129点、そして未確認が395点となっております。確認された資料についても、焼失は免れたものの熱や水害などで劣化が見られます。現在、各資料の状況調査をさらに実施しておりますけれども、各分野の専門の皆さんの協力を得て実施しているところでございます。

 以上で説明を終わります。ありがとうございました。

○新垣清涼委員長 参考人の説明は終わりました。

これより、首里城の火災に対する質疑を行います。

 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。

 この際、執行部の皆様及び参考人に申し上げます。

 答弁に際しては要点をまとめ、要領よく行い、円滑な委員会運営が図られるよう御協力をお願いいたします。

 なお、参考人の発言は、首里城の火災に関する範囲内で行うこととなっており、参考人が委員に対して質疑することはできませんので、御承知おきください。

 また、質疑については、委員1人当たり答弁を含まず4分以内とし、質疑時間の譲渡については各委員間の了解があれば認めることとします。

 質疑はありませんか。

 座波一委員。

○座波一委員 電気系統の部分からの可能性があるというような報告があるわけですけれども、その中で延長コードと、それともう一つは奉神門と正殿の1次配線の部分からかなというような2つの可能性があるというふうに私も考えています。その中でですね、先日の一般質問でも確認したんですが、この延長コードをいつから利用したんですかということについてですね、部長は従前から国管理のころから使われていたということでしたが、もう一度確認します。

○花城良廣参考人 私どもは照明器具取りかえ業務としてですね、30年の12月にLEDスタンド2基を設置しております。そして平成31年の2月、いわゆる御内原が開園したときに使用をしたということであります。

○座波一委員 いずれにしても、コードをつけて、コンセントをつけたということで、そういう工事の後にこういう形になったのは2月からということになりますね。わかりました。それでですね、この延長コードというものが、こういう木造の貴重な文化財の建物の中で使われるということは不適切ではないかというふうな指摘もあったんですが、それについては適切だったというような答弁をしておりますが、財団のほうもそう考えているんですか。

○花城良廣参考人 この配線コードを設置するに当たりましては、なかなか歴史的な建造物、非常に精密に復元された首里城でございますので、壁、床に傷をつけないように配線をするということで、今回は配線をするに当たって、JISマークの規格適合品であるかどうか、あるいは電気用品安全法に基づく基準を満たしているかどうかというようなことを含めて審査をし、設置をさせていただいたということであります。

○座波一委員 これは理事長が判断したんですか。それとも電気技師が判断したんですか。

○花城良廣参考人 これは、私どもの工事に当たって規格品をしっかりと使用するということで行っているものであります。

○座波一委員 ですから、理事長が判断されたんですね。それとも誰が判断したんですか。

○花城良廣参考人 それはですね、いろいろと発注形態の決裁権はどこにあるかというのはそれぞれランクによって違いますけれども、その規格の判断はですね、まさにこの工事をする電気工事士の資格を持つ業者に発注しているわけでございますので、この配線コードも市販されたものでなくて、業者がその規格に合ったものを選んで施工するということであります。

○座波一委員 今、工事の問題ではないと思いますね。保安業務の問題だと思うんですよ。この6600ボルト高圧受電の施設というのは、電気技師を1人選任して置くか、あるいは委託するかなんですけど、今どの方法だったんですか。

○花城良廣参考人 私どものほうは、先ほど申しましたように省令に基づきまして、電気施設に関する技術基準のある適合した会社であるということと、それと電気工事士の資格を持っている業者にお願いをして発注をしているものではございます。

○新垣清涼委員長 休憩いたします。

○新垣清涼委員長 再開いたします。

 花城良廣参考人。

○花城良廣参考人 いわゆる私どもが事業を行うときには、電気事業法に基づきまして自家用電気工作物保安規程、それから自家用電気工作物保安規程細則を定めているわけでございますけれども、それにのっとっておりまして、電気保安業務を適切に遂行するために、電気主任技術者を選任し、その指導監督のもとで自家用電気工作物の工事、維持及び運用を行っているところでございまして、先ほどのお話の中では、もちろん私どもの職員にもその資格を持っている方がいますが、これにつきましてはちゃんと工事として外注をして、工事をしていただいております。

○座波一委員 じゃあ話をまとめますと、しっかりとその辺の工事も含めて、コンセント工事も含めて、延長コードを使うに当たって、電気技師がしっかり確認した上でこれをやったということでいいですね。

○花城良廣参考人 そういうことです。

○座波一委員 しかしながら一般論としては、延長コードというのは通電状態を長く続けると被覆が薄いがために危険であるという、そういうことは通説なんですね。ですから、そういう不適切ではないかという指摘はその辺から来てるわけですけども、これを総合的に考えてみてですね、管理委託の指定管理の協定書も見たんですが―これはひな形ではありますけど、恐らく、管理物件は善良なる管理者の注意をもって管理しなければならないという、善管注意の義務があると思うんですよね。そういうことからいうと、これだけの貴重でさらに木造であり、さらにまた塗料が桐油ですか―特殊な桐油使っていますよね、漆に特有なね。こういうものを、危険度が高いところでね、こういうものを使うっていう判断を下したっていうのはどうかなという疑問が湧くわけですね。そこについてはどうですか。

○花城良廣参考人 今後、消防それから警察の結果を待って、私どもそういうことも含めて総合的に検証して、今後は見直すところは見直していきたいというふうに思っております。

 

○座波一委員 私は出火の原因とですね、延焼がとまらなかった原因は別もので考えたほうが整理しやすいと思っていますので、出火原因についてはこの程度で一応おさめておきますけど、延焼をとめられなかったというのもですね、どうも管理移管後変わったとされる首里城の運営においての幅広いイベント活用という点において、イベントの工作の問題で、放水銃あたりに影響したのではないかなと―初期初動のね、というのは否めないんですね。これをもっとはっきりわかるように説明しないとですね、いけないと思うんですよ。

○新垣清涼委員長 休憩いたします。

○新垣清涼委員長 再開いたします。

 花城良廣参考人。

○花城良廣参考人 なぜ舞台設置を認めたかというようなことで……

○座波一委員 なぜ認めたかではなくて、事前協議をしましたかということです。認めたのが悪いとは言っていませんよ。

○花城良廣参考人 舞台装置はですね、規模及び構造が避難経路を含めて、安全面を配慮したものであるかというようなことを判断をして、その設置を認めました。いずれにしても今回の消防の活動等においてはですね、現場検証を踏まえて、我々も今後のイベントにおける安全確保上のものが適切であったかどうかを含めて検証し、見直していくものは見直していきたいというふうに思っています。

○座波一委員 もう時間もありませんが、これを本当に教訓にするためにもですね、しっかりとした検証をして、立派な首里城再建につなげるということを私としては、この方針を守っていきます。ですから、再建ありきの議論はですね、少し今置いておいて、そこら辺を検証した上で、次に向かいたいと思っていますので、ぜひともまた今後ともはっきりしないままではですね、そういう質疑も続くかと思いますが、よろしくお願いします。

 以上です。

○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。

 崎山嗣幸委員。

○崎山嗣幸委員 おはようございます。よろしくお願いします。

 まず1点ですけども、財団はですね、首里城の琉球王国としての歴史的な文化的なやっぱり価値っていうのかね、価値も含めてまた県民がすごく重要文化財という認識も高くてね、そういう大事にしてるということの象徴ということは言われてるんですが、この辺は財団は管理をするに当たって、この辺の認識ですね、管理者としての責任というんか、認識はどこまでお持ちかどうかお聞かせください。

○花城良廣参考人 今おっしゃるとおりで、私どももですね、首里城の管理に当たっては、27年間ずっと続けて管理をしてきておりますけれども、その再建後、非常にきらびやかな建物ができましたけれども、この中に沖縄の魂、あるいは歴史、文化を象徴するような形をつくってあげるために、私どもの財団は皆さんに首里城基金をつくっていただきまして、それを運用しながら美術工芸品を収集し、そして修理、複製をして正殿の中に展示をして皆さんに見せるという、まさにこれまでの建物の中に心を入れてきたということで、非常に我々としても、この27年間これを歴史の重みのある首里城に仕立ててきたということは、これまでの維持管理をしてきた私どもの一つの自負でもございました。そういう意味で、今回の焼失は非常に建物そのものが焼失したということはもちろん非常に残念でありますけれども、それにあわせて、私どもがこれまで集めて収集して、修復し展示をしてきた文化財についても幾つか焼けたっていうことに対しては、非常に心を痛めているところでございまして、再建にあわせて、それも早目に修復し展示できるようにしたいというふうに考えております。

○崎山嗣幸委員 国から管理委託されてから県に移管するまで27年間、この間無事故でっていうんか、言われてる感じで大事にっていう管理してきたと思いますが、移管するときに当たってね、このような災いが起こって大変ショック大きいと思いますが、そういった思いで管理してきたことについては敬意を表したいと思います。こういった状況の中でそういう火災が起こったということに関してなんですが、初期初動体制についてなんですが、そういう気持ちで管理していたということはわかってるんですが、先ほど言ったように、10月31日の2時34分で警備員が正殿北側シャッターあけたら煙が充満をしていたという報告と、それから2時40分には監視員が正殿へ消火器で向かったが煙が激しくて消火できなかったということなんですが、この初期初動体制については、ここはその対応でやむを得なかったということで捉えているか、十分だったのか。

○花城良廣参考人 私どもは基本的に県とのいわゆる基本協定書、さらにその中に規定されています防火計画等々を含めて十分議論をした上で、この体制としてきたわけですけれども、先ほど委員もおっしゃいましたように27年間何もなかったわけですけれども、今回こういう火災が起こってしまったという非常に残念なことになりましたが、またそこに配置しております職員についても、しっかりと定められた中で活動をしてきたわけですけれども、そういう意味で今回の事故、火災を検証してですね、本当にこれが今までやってきたことが正しかったのかどうかと、より細かく検討してですね、今後の再建について私どものほうも協力をしてまいりたいというふうに思っております。

○崎山嗣幸委員 この初期初動体制でこういう事態をとらざるを得なかったということなんですが、情報によると正殿内は巡回しないで、外から目視を―奉神門からモニターで警備カメラで監視していたということなんですが、これは警備員とか監視員が正殿内を巡回しなかったという主な理由って何ですかね。

○花城良廣参考人 これはですね、イベントのその日ですけれども、閉館後、私どもの警備員がちゃんと正殿の中をしっかりと巡視をして、そして北側のシャッターをきちんと閉めて、それで南側のほうはイベント会社がイベントの準備をしていますので、物の出し入れが若干あったというようなことですので、そのままあけてあったわけです。一旦、警備はみんな済んでいます。その上で、作業が終わった時点で、そのままシャッターをですね、もちろんうちの職員もシャッターがあいている状況のところは知っておりますので、担当職員はそこの監視をするということと、さらには奉神門のほうにもモニターでちゃんとそこのゲートのほうは写ってますので、そこを見て監視をするということで対応したということを聞いております。その後、シャッターを閉めるときにはそのまま作業が終わったので、そのまま警備員が来てシャッターを閉めたと。そして警備員はその周辺を少しチェックをして、イベントの皆さんが出たかどうかというような確認をしたということです。

○崎山嗣幸委員 この警備員と監視員については、訓練とかですね、あるいは任期というんかね、1年単位でやめる方々なのか、恒常的にやっているのか。それから、文化財の認識っていうんか、教育とか、そういうことは体制的になされてるかどうか。

○花城良廣参考人 監視員等含めてですね、私どもは防火訓練をしておりますので、そのときには同時に一緒に出てきてやるということと、それからそれぞれの防火に対する講習会等々については、財団が実施する講習会にも出ていただくと。さらにはですね、それぞれの会社においてもそういう訓練、あるいは教育をしているということでございますので、その機会は多いかというふうに思います。

○崎山嗣幸委員 身分は、1年単位とか何年かっていうのは。

○花城良廣参考人 私どもの条件は、しっかりと契約期間中はその資格要件をちゃんと満たすということになっておりますので、ある会社のほうとの契約の中に同じ人がいる場合と、あるいは途中でやめた場合においてもちゃんと資格要件を満たす方の配置をしておりますので、運用面では問題ないかなというふうに考えております。

○崎山嗣幸委員 国、県からの支援というのか、受けられておりますかね、財団は。出資金とかはありますか。出資金は国と県からは幾らなのか。

○花城良廣参考人 財団の場合は私どもの前身であります財団法人海洋博覧会記念公園管理財団というのが設立されたときにですね、これは1951年に公益法人がスタートしたんですけど、そのときに県から、これは1年か2年またぐんですけども、県から3億5000万円、そして国から3億5000万円の基本財産を積み上げてスタートした財団であります。もちろん当時は国営公園の管理運営をする団体として、基本的にはそういう事業を展開するという公益法人として設立したもので、現在はですね、また平成4年に首里城がオープンするに当たって、これも順次ですけれども、さらに2億5000万円ずつ、県も国も出資をしていただいて、県が6億、国が6億という基本財産になってそれだけ出資、支援を、あるいは補助金としていただいているものであります。

○崎山嗣幸委員 直近の19年度の入館料とか売店料収入とか、あるいは皆さん方の収益とか、国の使用料とかについてお聞かせ願えますか。19年の直近の、入館料の総額、あるいは収益額含めて、国への使用料等含めて、これをお聞かせ願えますか。

○花城良廣参考人 これについては、基本的に私どもが貸借対照表の範囲内で情報を公開しておりますので、この内容については控えさせていただきたいと思います。

○崎山嗣幸委員 今回は控えさせてくれということで。聞かれるときに多分に、県が31年の事業計画を出しているのが15億余りで入館料あって、収益1億ということで、国に2億余りという支払いが事業計画出されておりますが、これが途中で頓挫しているわけですよね。この計画についてはこれからどうなされるおつもりですか。収入が入らなくなるわけだから。

○花城良廣参考人 首里城に関しては、当初各入館料は179万人の入館を想定をしておりまして、収入あるいは入場料、売店収入合わせてですね、先ほど申されました15から16億円くらいのことを考えておりました。財団としてはその中から収益を3000万、4000万の収益が上がるだろうということを想定をしておりましたけれども、今回の火災によってまさしく収入をいただくという場所がなくなったわけですから、10月までの収支と、それから未開園になって入館料がいただけないという期間を合わせて、期末にはですね、約3億5000万程度の赤字になるという見込みをしております。この対応につきましてはですね、もちろん県と国有財産使用料の免税がどこまでできるのかということとあわせて、私どもとしてはこれだけの収益を上げる収入を得るための施設がなくなったわけですので、それに対して保険等々、それをどこまで充てられるかというようなことで、できるだけそういう努力を、自分たちでできるだけの努力をして対応してまいりたいというふうに思っております。

○崎山嗣幸委員 国から県への所有権の移転についてなんですが、部長にお伺いしますが、これの課題と問題点については部長お答えできますか。何が問題点なのか、所有権移転について。国から県に。

○上原国定土木建築部長 所有権移転については本会議でも答弁してますけれども、一日も早い復旧復興のためにですね、国営公園でもありますし、国と県の役割分担をしながら、一日も早い復旧復興に向けて取り組んでいきたいというのが県の今のスタンスでございます。課題があるのではないかというお話ですけれども、国営公園の所有権を県が取得するという事例は今までにございません。それをするに当たってですね、やはり所有権を取得することができるのかどうか、まずその検討することさえも今後の課題かなというふうに考えています。当然ながら国有地でありますし、財産も国有財産ですので、それをどういうふうに取得していくのかというのは相当ハードルの高い課題かなというふうに考えております。

○崎山嗣幸委員 県が国から管理移管を求めたときにですね―そのときに管理だけ求めてるんだけど、そのときに県はね台風被害とか経年劣化で大規模改修に備えて所有権移転は費用負担が大きくなるからということで、主に費用負担があるからということで、県は国に所有権を求めなかったということの経緯をこの間聞いているんですが、それが主な理由だったんですか。それとも今言っている国有財産の件も含めてですか、原因は。

○上原国定土木建築部長 大規模修繕が発生したときの対応も課題だということで、管理だけの移管を求めた経緯は確かにございます。あのときやはり所有権の移転も求めるべきだという議論もございまして、その中で国有財産を移転するためには、それは当然取得するための費用がかかるという話がございましたので、これを県が負担して取得するメリットがあるのかということで、議論もございましたが、それ相当の費用がかかりますので、これは難しいというふうな判断をしております。

○崎山嗣幸委員 県民は、首里城は県民主体で再建してくれという声が強いですよね。今試算として、前回73億、正殿含めてつくられたということの、財源確保についての見通しが立てば県が再建するということの決意は、私は持ったほうが県民の願いに応えるなと思うんですが、それ最後にお答えください。

○上原国定土木建築部長 73億、焼失した部分ですね、当初の整備費用は。それが今回再建するに当たって、現在の価格でいえばもっと―相当かかるだろうというふうに言われております。それを県民が準備できたらやるかと言われましてもですね、それ相当の時間がかかるだろうというふうに考えますので、一日も早い復旧・復興を目指すに当たっては、やはり国と県の役割分担をした上で、国の力を最大限支援いただきながらですね、早めたほうがいいのではないかというのが県の今の考え方なのかなと思います。

○崎山嗣幸委員 終わります。

○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。

 具志堅透委員。

○具志堅透委員 本日はありがとうございます。よろしくお願いします。

 先ほどから出ていますとおりですね、こういった火災というのは初期消火、初動が重要であるだろうということで、土木建築部あるいは本日財団のほうから出された消防計画、あるいは当日のですね、初動について少し、若干疑問をただしていきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いします。

 まず当日の警備体制、先ほど理事長のほうから計画に基づいて7名の配置があったということであるんですが、それは間違いないですか。

○花城良廣参考人 7名です。

○具志堅透委員 その中においてですね、当日のその初期消火―正殿で火災が発生したわけですが、それに当たったのは3名という認識でいいですか。

○花城良廣参考人 奉神門にいた3名が初動をしておりまして、外側のほうの防災センターのほうにいた皆さんは情報収集と、それからちゃんと消防署がそこへ来ますのでそういう対応、それからさらにはゲートまでの案内というような連動をとってやっているということでございます。

○具志堅透委員 次に時間軸で少し確認をさせてください。まず機械警備警報というのがございますね。それがその設備が起動したのが1時43分、これは自動で起動するっていう形になるんですか。それとも警備の方がスイッチを入れて起動させるっていうことになるんでしょうか。

○花城良廣参考人 奉神門のセンターで、人がスイッチをオンにするということになります。

○具志堅透委員 オンを押して、そして2時34分にその機械警備、警報が発報をいたします。それでですね、35分に警備員がその場所を確認して、シャッターをあけたときに煙が充満していたということで、その後に2時40分に非常ベル、いわゆる火災報知器が発報するわけですね。そこに6分間のちょっとタイムロスがあって、なぜそのときに火災報知器が、煙感知器も設備があるのにもかかわらずですね、発報しなかったのかというのが非常に疑問なんですよ。その辺のところどう捉えていますか。

○花城良廣参考人 これはですね、人感センサーは基本的にいわゆる恒温の―恒温というのは温度を保ついわゆる動物とか人間ももちろんそうなんですが、そういう動きがあったときに感知をする、基本的には侵入者をチェックするためのものなんですね。それが発報したということで、警備員は人が、侵入者があったんだろうということで、懐中電灯を当然持ちながら、正殿のほうに行きながら明かりを照らし、周辺を照らしながら行くわけです。それでシャッターをあけて、中を見たらそれは侵入者ではなくて、煙が蔓延していたということで、それに一応行く前に懐中電灯などで周辺を調べていますので、こういった時間が要したんだろうというふうに思っております。

○具志堅透委員 非常ベル、報知器がセットされてますね。先ほどの説明では熱感知器、そして煙感知器があると。熱感知器が1階に2個、12個ですか、設置されてるんですが、煙感知器は2階からしか設置されてないんですね。それは煙は上に行くからという理屈なのかわからないですが、それが原因だったのかなとも今、きょうの説明を聞いて思っているんですが、まずはやっぱりその機械警備、警報というのがあって、それは非常に優秀だから鳴りましたよっていう部分で、そのタイムロスをどう説明するのかなということなんです。十分な設備がされてたのか、火災報知器という部分ではですね。そこをちょっと。

○花城良廣参考人 先ほどの話の少し繰り返しになりますけれども、人感センサーは、実は人物の侵入のチェックが基本的にはそれが目的ですけれども、煙がただ、煙が出ているときには感知をしませんが、煙の中に熱を持ってそれが動くような状況だったら、それは人間の体と同じような状況で熱を感じて感知をすると。人感センサーが鳴ったのは、実は行って初めて煙が出ていてわかったという、これであったんだろうというようなことになっていますけど、本来は煙探知機とか、熱探知機が感知をしてあるということで、多分、感知器は熱感知もちゃんと2階にあったんですけれども、その感知をするまでの時間がまずあったんだろうというふうに思います。

○新垣清涼委員長 休憩いたします。

○新垣清涼委員長 再開いたします。

 具志堅透委員。

○具志堅透委員 今の火災報知器のおくれっていうのを説明願えませんか。どう捉えてるか。

○花城良廣参考人 これについても我々今後はさらにですね、これはハードもソフトの面についても今回の対応を検討してですね、さらに県あるいは国のほうにもいろんな検討した結果の資料をいろいろ出すべき検討をしてまいりたいというふうに思っております。

○具志堅透委員 次に進みます。消防訓練が行われたということですが、日時と内容について聞かせてください。

○花城良廣参考人 消防訓練は年に1回やることになっているんですけれども、昨年は12月に実施してるんですね。ことしも同じく12月に実施をする予定でおりました。総合訓練を実施するに当たりましてですね、私ども那覇消防署のほうへまず届け出をして、那覇消防署の立ち会いのもと実施するわけですけども、そのときにやることは、まず発見と、いわゆる火元の発見をする、それを通報をする、そして初期消火を―これはそれぞれ担当を分けてやるようにはなっておりますけれども、それから避難誘導―これは人命救助を優先をするということで人命救助などですね、これを含めて細かく行動マニュアルみたいないわゆる火災総合訓練実施計画書を策定して、その上で実施をしております。終わった後にですね、また消防署のほうから評価をいただく、いろんなコメントをいただいて、それをまた次の訓練に生かしていくし、日々のこういった対応に反映していくということで実施しているものでございます。

○具志堅透委員 あわせて消防設備等の点検もありますか。あるんでしたらまた同じようにお願いします。

○花城良廣参考人 消防設備等の点検については年に2回実施することになっております。これについても4月、5月そして10月に点検をします。そのほか消防機器等がちゃんと作動するかどうかというようなことにつきましては、総合点検ということで、年に1回実施することになっています。

○具志堅透委員 その消防訓練―通常の訓練はですね、自衛消防計画に基づいてやるんですが、そこは消防署立ち会うんですが、その消防設備点検にも消防署は立ち会うことになってるんですか。

○花城良廣参考人 消防署は設備点検には立ち会っておりません。

○具志堅透委員 それでその初期消火の中でですね、ドレンチャーですか、シャワー、水の。それの起動、そして放水銃の使用について、何分後のどういう形で初期の中で、警備員あるいは監視員等々が行ったか含めて説明願えますか。

○花城良廣参考人 放水銃及びドレンチャーについてはですね、それは設備機器の総合点検として1年に1回放水をします。そのときに放水の水圧とか、それから放水の量などもそのときにチェックをしてちゃんと動いているかどうかというチェックをします。さらにそれは起動のチェックだけじゃなくて、そのついでに機器の点検も実施をするという形になっております。

○具志堅透委員 それは消火ホースも一緒ですか。消火栓のホースも。

○花城良廣参考人 消火栓は総合点検の一つとしては、防火訓練などのときにも実際に出したりいたしますので……。

○具志堅透委員 その点検のときにですね、例えば水が何分何十分出るのか、あるいはその放水銃がどのくらいの容量で、1時間使えるのか、消火できるまで可能なのかということも点検してますか。

○花城良廣参考人 いわゆる水量の水圧とかですね、そこから水量を計算するとか、そういった形になっているかと思います。

○具志堅透委員 今回そのドレンチャーが10分、15分弱でとまったとか、あるいは放水銃があけるのが大変でとか、あるいは途中でとまったんだとかっていうことがあります。それは何が原因だったんですか。

○花城良廣参考人 これについてはですね、私どものほうも今いろんなことで検討しておりますが、水量の問題とかありますけれども、これについては今消防のほうもですね、いろんな形で事情聴取をしている状況で、私どものほうも資料を取り寄せながらやってる状況でございますので、これについてはですね、今後我々のほうも細かく調査をしてまいりたいというふうに思っております。それがどういう原因だったのかということは、私どものほうでは今後調査をしていこうというようなことでございますけれども、一応点検の段階では、機器の段階においては、今のところ異常は認められていないという報告を受けております。

○具志堅透委員 水量ということで考えますとですね、一定量があったと、時間が来れば水がなくなると、タンクがあってですね、それをどう補充する体制になってたのか。点検、あるいは訓練のときに。そこはどうですか。

○花城良廣参考人 それも含めて今後調査をしたいと、今タンクのところにも近づける状況ではございませんので。

○具志堅透委員 そこが大きな疑問でですね、せっかく設備がある、銃を放水する、あるいはドレーンがある。その水が5分10分15分でとまったということであれば、十分な初期消火ができてないんですね。それが水の水量のなさであったのであれば、なぜそこに補充しなかったか、そこは那覇市消防署だって理解をしておくべきなんです。皆さんが設備点検をする、あるいは消防訓練をするときにそこまでの補充をどうするかっていう部分まで、エンドレスで水があるんであれば別に考える必要はないんですが、そこまでの訓練あるいは設備点検をやったかというところが、まだ回答が得られていない。非常に疑問。時間になりましたんで終わります。きょうはありがとうございます。終わります。

○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。

 赤嶺昇委員。

○赤嶺昇委員 まずですね、監視員、警備員が3名ということなんですけど、これどちらの会社なんですか。

○花城良廣参考人 会社名についてはですね、今こういう調査等々がまだ進んでいる段階ですので、ちょっと発表するのは控えさせていただきたいと思います。

○新垣清涼委員長 休憩いたします。

○新垣清涼委員長 再開いたします。

 花城良廣参考人。

○花城良廣参考人 まだ消防の原因調査が始まっているところでございますので、もしその会社の名前を出すということに対して、むしろその会社に対するいろんな誹謗中傷とかですね、そういうことが出てくると、ちょっとそこは控えさせていただきたいと。

○赤嶺昇委員 じゃあ何でセコムという会社が出るんですか。セコムにも行くでしょう。セコムという会社名を出せるのに、警備の会社名は出せないという理由を明確にしてもらいたい。これ皆さんも受けてると思いますよ、美ら島財団でさえも。でもそういうことを隠す意味があるかって、別にそこを責めるって意味じゃなくても、やっぱり明確にしていくっていうことは県民が知る権利だと思いますよ。部長も、県もそうですよ。他人事じゃないよ。

○上原国定土木建築部長 やはり警備会社も民間企業でございますので、その警備会社のほうから公表を控えてほしいという要望がございますので。

○赤嶺昇委員 セコムも民間企業ですよ。この違いは何かって聞いてるわけ。警備会社民間企業だから、誹謗中傷、セコムは受けないのかって聞いてるわけ。そのラインを明確にしてもらわないと調査できないよ。この会社を責めるって意味じゃなくて。雇用形態も知りたいんですよ。

○花城良廣参考人 先ほどの業者名の今のところ公表できないというのは、このところはまだ原因究明がはっきりしていないということと、さらにその上でですね、関係会社の担当の職員もいろんな形で事情聴取をこれまでたくさんされておる状況でありまして、まだそれが解除になっているかどうかわかりませんが、これは消防署のほうでいろいろと、あるいは警察のほうもあるだろうというふうに思っておりますけれども、ただセコムに対してはですね、これ機械がセコムなんですね。したがってそこの部分については、何ら今のところないというふうに聞いておりますので、機械そのものがセコムなので、そこを名前を入れさせていただいておるということでございます。まさに運営の部分じゃなくて機械の部分であるということで御理解いただければと思います。

○赤嶺昇委員 機械だったら公表していい。でも一番の問題はですよ、この3人の当日いた方が、初めに発見して、そこからいわゆる6分かかって、そこからさらに消防が来るのに14分かかってるんですよ。まさにそこがポイントじゃないですか。いかがですか。

○花城良廣参考人 センサーが鳴ってからの時間帯ですけれども、実は私どものほうのセンサーが鳴った時点で、警備員は不審者が入ったということで、先ほどもお話をしましたけれども、そこのあたりで時間がかかったのはですね、これまず最初は正殿の周辺、正面を含めて、ライトを当てながら周辺をチェックをしていくということと、それからシャッターをあけて中に入って確認をするというような流れの、一連のことをやっているわけですね。そういった活動をしながら中に入るので、時間を要したというふうに理解をしているわけですけれども。

○赤嶺昇委員 最初センサーが鳴って、あと2人がですね、仮眠ですよね。普通最低でも2人くらい、不審者であっても1人で行くんですか。私の感覚でいうとですね、入ってきたら最低1人残して2人で行きませんか。いかがですか。私はむしろ警備会社とやりたいんですよ、このやりとりを。

○花城良廣参考人 2人はですね、仮眠しておりまして、それを確認をしてそれで急いで帰ってきて、通報と同時に仮眠している職員も起こして火事だということで、そのような体制になっていたというふうに。

○赤嶺昇委員 それではですね、その警備員3名ですね、いわゆるこれ正社員ですか、アルバイトですか。

○花城良廣参考人 今おっしゃるのは、私どもの職員ではございませんが、発注している業者でございますので、そこのほうでは雇用をしているということは聞いております。

○赤嶺昇委員 正社員かアルバイトか。これは職員との聞き取りで僕は聞いてるんだよ、県の担当者。そこ大事でしょう。それまで言えないっていったらいよいよだよ。

○花城良廣参考人 私どものですね、この会社からその担当する職員の履歴書とか経験年数とかですね、そういう要件に満たしているかどうかという形で調査をとります。その人がそこの会社の中においては雇用の条件がどういうふうな形になっているかは、私どものほうでは詳細には持っておりません。

○赤嶺昇委員 時給制って聞いたんですけど、これは最低賃金って本会議場で答えてるんですよ。部長いかがですか。

○上原国定土木建築部長 警備のほうは採用当時は最低賃金であったというふうに聞いております。

○赤嶺昇委員 何で県はわかるのに、美ら島財団さんはわからないんですか。

○花城良廣参考人 最低賃金ということ、私どもは発注を行うときにやっぱりそこでどれだけの賃金でやるかというようなことで、労務単価なんかもいろいろと活用させてやるわけですけれども、先ほどの私どもの平成27年から31年、いわゆる発注するときに、26年の労務単価を使うんですけれども、そのときはですね、確かに最低賃金という夜勤の部分でありましたけれども、今回30年から34年度の私どもの今回の管理の中においてはですね、それをきちっと労務単価によってやろうというようなことで、今はきちっと労務単価の中でさせていただいているということであります。

○赤嶺昇委員 労務単価はわかるけど、正社員かアルバイトかわからないというのは、私はですね、皆さんは専門家って言ってるんですよ。この方々専門家なんですか。

○花城良廣参考人 この方々は専門家っていうか、いわゆる先ほど申しましたように、履歴書、その要件というのは資格を持っているか、ちゃんと持っているかどうかというそういうことをチェックをした上で、こういう労務単価を決めて発注をしているということです。

○赤嶺昇委員 どのような資格を有してるんですか。

○花城良廣参考人 宿直職員の配置条件ということで、監視員の場合だと、勤務年数が3年以上、それから電気工事士、さらには消防設備士の乙の4種、そういう資格を有していることということで条件を付してるところでございます。

○赤嶺昇委員 いずれにしてもこの警備会社であったり、募集をかけたときのハローワークでの採用条件、その会社から採用するときの条件等をですね、今後しっかり出してもらいたいということはお願いしときたい。これ委員長でお願いします。それから、マスコミのさまざまな報道を見るとですね、どうも県、美ら島財団さんが、余りマスコミ等に対する対応がなかなかとれてないというふうに私は聞いているので、そのあたりはどうですか。

○花城良廣参考人 財団としてですね、マスコミの皆さんには、一部これまで記者会見の中で誤解の返答をして大変御迷惑をおかけしたというところもございまして、これについてはおわびを申し上げますけれども、基本的なこととして私どもは知り得たことはできるだけ丁寧に皆さんにお伝えしていきたいということで、特に文化財においてはですね、これは私ども財団の管理下にあるわけですけれども、これは全て県民のものであり、ましてや国民のものであり、さらには世界遺産ということのものであれば、全世界の皆さんの文化遺産だというふうにも考えておりますので、その扱いについては、しっかりと丁寧にそれぞれ皆さんにお伝えしていくということで、その余りにもそれを急いで皆さんにお伝えするという部分については、まだしっかりと数字が出ていないのにその時点でやると翌日数字が変わったりですね、いろんな調査をしながらやっているもんですから、若干そういう意味でのお叱りも受けているわけですけれども、スタンスとしてはしっかりと丁寧にお伝えしていくということを今後とも変わらないでやっていきたいというふうに思っております。

○赤嶺昇委員 県も美ら島財団さんも自分たちが報告したいときにマスコミを使うのではなくて、マスコミ等からも、全部出せないものもあるっていうのは理解しますよ。しかし取材等をお願いされた場合にはできるだけですね、それは多くの県民、国民、いろんな方々が見てますので、そこは真摯に対応してもらいたいなということを要望しておきたいなと思っております。

 先ほどの質疑の中で、最初の煙を探知する機械が2階にあったということだったんですが、これはそうなんですか。2階にあったんですか。

○花城良廣参考人 煙探知機は2階。

○赤嶺昇委員 そうするとそれがもし2階じゃなくて1階にあったらもっと早かったということで理解していいんですか。

○花城良廣参考人 その状況はなぜそこの2階に煙探知機、1階になかったかというのは、私どもよくわからないですけれども、設置者がそういうふうな、我々が管理する段階ではそういう状況で設置されていたわけですけれども。ただし、1階のほうには熱感知器、いわゆる熱感知器はついているんですけど、これが火災警報として鳴ったのか、あるいは煙探知機が先だったのか、そこはまだ調査は進んでおりません。

○赤嶺昇委員 私は、皆さんがつくったわけじゃないので、そういうふうに煙探知機もなぜ1階になかったのかということも含めてですね、やはりこれだけの焼失、もしかしたら想定してなかったのかもしれないですけど、やっぱりここにくると、そういう課題は課題としてですね、明確に出していくということは大事だと思いますけどいかがですか。

○花城良廣参考人 今回の火災を受けてですね、今委員もおっしゃったいろんな課題があると思いますので、これは単なるハードだけじゃなくて、ソフト部分、運営、体制の部分も含めてですね、さらに検証しながらまた次の再建に応用できればというふうに思っております。

○赤嶺昇委員 あと部長に聞きたいんですけれども、先ほど再建に向けてはですね、県の所有にするんじゃなくて、やっぱりいろいろとハードルが高いと。国の予算もしっかりと頼っていくということを、これやっていかないと厳しいだろうということの認識を聞きました。国に予算、知事もすぐに政府にお願いしてきている状況で見るとですね、国主導で動いてるんですよ。それが、今後、国が予算出して動いているのに、途中から県のものにしてくれというのは、僕は筋違いじゃないかなと私は思いますけど、部長はいかがですか。

○上原国定土木建築部長 これからですね、しっかり国と協議しながら、国と県の役割分担、協力のあり方ですね、しっかり連携しながら再建に向けての計画を立てていくということであると思いますので、この辺しっかり対応したいと思います。

○赤嶺昇委員 だからこの間議員のアンケートもあったんですけど、いろんな意見があると思うんですよ。ですけど私は国に頼っていくということだったら、都合のいいときは国にお金を出してもらって、また都合のいいときは県にやっぱり所有権移管するというのはいかがなものかなと私は思ってるんですよ。沖縄県のものにするというんだったら、まず自分たちの気合いを出してですね、自分たちでやろうということを先に思って、足りない分を国に求めるんだったらいいんですけど。そこはですね、最後にもう一回、国と県で、国が主体的にやるということだったら、今までどおりになるということじゃないですか、部長いかがですか。

○上原国定土木建築部長 これは首里城公園の、今現在のですね、形態で整理をした、これまでの経緯ですね。国営公園がまずあると、その周りに県営公園があると。国と県の役割のもとでこの首里城公園というのが整備をされてきております。今回は火災があったのは国営公園の部分だということで、国営公園としてしっかり国として対応するというコメントもいただいてますので、そこに県としてですね、協力できることをしっかり協力していくというスタンスでございます。

○赤嶺昇委員 以上です。

○新垣清涼委員長 休憩いたします。

○新垣清涼委員長 再開いたします。

 ほかに質疑はありませんか。

 糸洲朝則委員。

○糸洲朝則委員 お疲れさまです。

 首里城は過去に今回も含めて5回かな、焼失したという報道は耳にするし、聞くんですが、さりとていつなんだというのが、戦争のときだけなんですよ、表に出ているのは。その以前のことは誰も知らない。しかしその都度今みたいな原因究明をやっていたと思うんで、まずその過去の焼失したときの概要とかそういったもの把握していますか。全く誰もわからんでしょう、いつどういう形で焼失したか。

○上原国定土木建築部長 5回焼失してるというお話ですけれども、今回ですね、前回の再建に当たって、1712年に再建された首里城正殿等が1925年に国宝に指定されているということがございまして、それを復元するということで取り組んだのが前回の復元でございまして、今回も昨日ですね、関係閣僚会議の中で確認されておりますけれども、そのときの復元を原則とするということでございます。それ以前にも確かに焼失した歴史があるというお話ですが、今回の復元はそれだということでございます。

○糸洲朝則委員 僕は復元の話はまた先にこれから聞くんで、そうではなくて、せめていついつ焼失したんだというその記録は残ってないの。

○上江洲安亨補助者 過去4度の火災についてですが、1453年は志魯・布里の乱という戦争で焼けたことになってます。あと1660年と1709年に焼失してるんですが、これは失火としか記録がないので、原因はよくわかっておりません。1945年は御存じのとおり沖縄戦による戦災ということになっています。

○糸洲朝則委員 いわゆるその都度原因究明と再建に向けての議論を今みたいにやっていたと思われるんですよね。だからこれは財団あたりで専門職をつけて、歴史をもう一回掘り起こすということも必要かなと。いわゆるそれぐらいやって初めて原因究明、また再発防止策というのが立てられるのかなということで、あえてそういうことを聞かせていただきました。

 それで、これもう再建に向けてのことなんですが、1つは火災保険。これについて、ただ70億円の保険で二千幾らかのもんだという程度のものしか聞いてませんので、その火災保険についてちょっと詳しく説明をいただけませんか。

○花城良廣参考人 火災保険につきましてはですね、私ども財団全体のほうで掛けているのが、毎年約2900万円の火災保険料を払っておりまして、この保険価格というか330億に対してやってるわけです。その内訳の部分については、首里城とか私どもが管理してる美ら海水族館とか、あるいは財団独自の事務所とかですね、それをみんな含めてやっているわけですけれども、その先ほどの70億という話はですね、そのうちの一つの建物が焼けた場合には、上限額が70億というものが設定されておりますので、その範囲内で払うということになっております。

○糸洲朝則委員 ということは今回の火災も上限70億という理解でよろしいですか。

○花城良廣参考人 上限額は70億。

○糸洲朝則委員 この火災保険を掛ける期間があるでしょう、何年と。

○花城良廣参考人 前から追加で掛けていくわけですけども、今回9月にスタートしておりますので、それから5年間という形になっております。

○糸洲朝則委員 5年更新で。

○花城良廣参考人 これは5年の保険でですね、さらにそこのときに次のまたものはどうするかというのは、またいろいろと検討してつなげていくという形です。

○糸洲朝則委員 これも多分に原因究明とかそういったことと伴って、現金の額も決まってくると思いますから、それはこの程度にしておきます。先ほど過去に焼失した歴史の話をいたしました。これは、年代を見てもやはり忘れたころにみんな火災が起きてるんですよね。したがって、よもや皆さん首里城が火災に遭うっていうことはゆめゆめ思ってなかったし、みんなそう思っていたと思うんです。だからさっきの消防訓練の話を聞いていても、随分形式的にやっていたんじゃないかなという思いすらしますけど、いかがですか、そこら辺の消防訓練というか。

○花城良廣参考人 これまでですね、消防署の立ち会いのもとでいろんな指導も受けながら、毎回やるたびにいろんな指摘を受けながらですね、改善をしてきたわけですけれども、今回こういった体制の中で、結果として消火、あるいは延焼をとめることができなかったということに対しては非常に反省すべきものがたくさんございますけれども、今後は、そういったことを含めて管理体制がこれでよかったかどうか、いわゆる第三者委員会等も県のほうもその設置で検討するということを聞いておりますので、私どももですね、そこに協力をしながら、できるだけ再発防止に努めていきたいというふうに思っております。また財団としてもですね、さまざまな分野からいろんな意見を聞いて、しっかりとこの対応がよかったかということについても検証してまいりたいというふうに思っております。

○糸洲朝則委員 その消防訓練のとき、消防署はどういう役割ですか。

○花城良廣参考人 消防訓練をするときにはですね、私どもは消防訓練計画書を出しますけれども、その上でチェックをしていただいて、当日来てもらって、これがしっかりと計画どおりにできているのかどうかと。あるいはそこの部分でいろんな行動をする中で、一人一人チェックをしていただいて、アドバイスをいただくということで、それをさらに今度は次の消防計画に生かしていくという形になっています。

○糸洲朝則委員 消防車は出動しますか、その訓練のとき。

○花城良廣参考人 消防車の出動というか、消防車は出動して来ないと思いますけれども……。消防署員が来るというようなことで、そのもとでやっています。

○糸洲朝則委員 甘過ぎますよ。僕が火災現場に行って、最初に気づいたのは、消防車が入らん仕組みになってるんですよ、首里城そのものが。一旦消防訓練のときは消防車がどういうふうな消火の訓練をしたのかというのが、すぐ僕は疑問に思ったんです。そこら辺どんなですか。

○花城良廣参考人 確かに委員がおっしゃるように、消防車が中まで入れる状況にはなっていませんけれども、消防隊がですね、消防署みずからやってくる訓練もあるんですね。これは私どもの職員の対応は、職員の消防訓練ではなくて、消防署みずから訓練で、近々では去年の12月22日にはですね、那覇市消防士が車両4台、当然中にまで入りませんけれども、外側に待機をして、さらに41名の皆さんが入ってきて消火栓を使ったり、そういった訓練はやっております。ごめんなさい、29年の12月22日に実施をしております。訓練のときには私どもの職員もそこに対応するということになっております。

○糸洲朝則委員 これから再建していく中でも、ここら辺は大いに議論されることだと思いますが、僕はあれだけは悔やんで、悔やまれたんです。もしあのとき消防車に出動させていろいろ試しておけば、これは入らないから、例えば外からはしご車でやろうとか、あるいは中に入れるような小型のものを開発しようとかそういったものが浮かんできても不思議でないと思うんです。だから皆さんの訓練が形式的じゃなかったかと、もう一回、例えば消防訓練の計画書も後で出していただければと思いますが、いかがですか。

○花城良廣参考人 今後ともですね、この機会に私どもは総合的に見直しをしたいというふうに思っておりますので、改めるべきものはですね、きちっと改めて次に活用していきたいというふうに思います。

○糸洲朝則委員 時間もないんで、第三者委員会の設置は私のほうから提案をさせていただきました。ぜひこれ必要ですから、県と財団、国、そういった関係者の皆さんは外してもらって、本当の第三者でね、専門的な原因究明と防火、防災という観点からの第三者委員会を立ち上げていただきたいということを申し上げて終わりますが、それに対する考えがありましたら御答弁お願いします。

○花城良廣参考人 実際に私どもはこれまで管理運営をしてきている財団でございますので、そういった得られた情報はですね、あるいは検証して出てきた結果についてはですね、県の第三者委員会についても協力をしてまいりたいというふうに思っています。

○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。

 上原正次委員。

○上原正次委員 お願いします。

 世界遺産のフランスのノートルダム寺院で火災が起きましたよね。世界遺産なので、首里城も世界遺産ということで、フランスの火災の後、財団として首里城を管理する上で、防火体制についてどのようなお話し合いをしてきたんですか。

○花城良廣参考人 私どももですね、非常に先ほど申しましたけれども、27年に及び首里城の管理をしてきたということと、美術工芸品もそれぞれ収集をしてきているわけですので、そういう意味でこの建物、我々は訓練として、昼の防火訓練ではまず人命を優先とした訓練をしっかりとやってきたし、さらに消火器具の使い方についてもそれぞれみんな勉強してきたというような中において、こういったことが起こってしまったということについてはですね、我々みずからも反省をし、特に夜間の警備について本当にこの対応はこれでよかったのかどうかという部分も検証しながらですね、いろんなさまざまな状況―例えば状況と申し上げますと、密閉の中で火元が確認できない場合はどうするのかとか、そういういろいろな条件を付してですね、それに合った対応をどうしていくかというような話を、その時点から職員の意見を聞きながらですね、それをまとめていって、それがしっかりと今後の管理運営に生かせるかどうかと、あるいは生かせるものは生かしていきたいというふうに考えているところでございます。

○上原正次委員 今理事長からお話ありました、26年間何もなかったということで、やはりここの部分で認識がちょっと甘かったのではないかと私は思っているんですけど。訓練に関してですね、昼間やっているというお話がありました。夜間訓練は想定しないということでこれまで。確認しますけど、26年間で夜間訓練は一度も行ってはないんですか。

○花城良廣参考人 実は夜間訓練ということについては、お客さんがいないときに訓練するということで、昼から夜にわたって訓練を―閉館後にやるというようなことはあるんですけれども、そういった今回のような非常に真夜中で、密閉空間であり、いろんな状況の中を想定した訓練というのは今まではちょっとやってこなかったかなということで、これも反省に当たるのかなというふうに思っております。

○上原正次委員 一般的に火災っていうのは夜間に起こるのが確率的に多いと思うんですよね。私の認識としては、夜間にやはり火災があるという認識があるんですけど、財団のほうは夜間訓練をしてないということで、想定もしてなかったという新聞記事等もありました。今回ですね、消防計画の変更届が31年3月25日に出されていますけど、これどういった経緯で、その部分で、夜間の訓練のことも載ってはいるんですけど、3月に変更届を出した理由について、なぜまた夜間訓練をという。

○花城良廣参考人 変更届を出したのが、31年3月25日時点のですね、中身の話ですけれども、これ夜間における自衛消防計画というのがあってですね、これは夜間に発生したときにはそういう体制でやるよということの記述でありまして、そこに書いてあることは、これは昼やるものとちょっと違うんですけれども、実は下の表の部分で、そこの夜間の体制、要するに人数が3名になっているわけですけれども、この3名の中でどういったことをやるかということで、ここで1から3に書いてあるとおりなんですね。その一つが、まず直ちに消防機関に通報して消火、いわゆる初期消火に当たるということと、それからもしそこに人がいるんであれば誘導して避難させるということと、2番目に書いてあるのは、いわゆる関係機関、あるいは関係者に連絡をすると、できるだけ速やかにやるという担当もいると。もう一つは、消防車が来ますので、ちゃんと火元がどこなのか、それはちゃんと調査をしてですね、ちゃんときちっと的確に消防車に情報を与えるという役目があるわけですので、そういった作業をその3名でやるということに今なっているわけです。

○上原正次委員 火災の場合は、結果的に消防に通報して、結果的にぼやであれば一番いいことなんですよね。初期消火に当たって、消火器を持って警備員の方が行ったって言ってます。普通に考えて煙が出ている状況だったら、まず最初にこれにもあるように、消防に通報するのがまず先で、それが結果的にぼやであれば今回のようなことは、恐らく火元を確定して、状況的にこんなに大火になることはなかったと思うんですよね。それでまた聞きますけど、今回、第4放水銃が機能しなかったってありますけど、その理由について。

○花城良廣参考人 これはですね、私どもは先ほどの消防計画にもあるように、まずは初期消火、もちろん消防署に連絡をすると同時に今度は初期消火に当たるわけですけども、この初期消火そのものはですね、消火器を持って消火に当たるわけですので、これをいわゆる私どもの警備員は、できるだけ早目に初期消火をしようということで、それと同時に今度は消防車も来ますので、消防車の誘導に当たるということで、基本的には放水銃を使うに至らなかったんですけれども、ただ消火器を持って一生懸命やった職員はですね、御庭のいわゆる正殿から向かって北側の北殿との間のほうで一生懸命頑張っていて、そこの部分で今の放水銃の4があるところはわかってますので、そのあたりが非常に熱がその周辺が熱が強くて対応できなかった、熱が非常に強くて近寄れなかったという話をしております。放水銃のナンバー2ですね、ごめんなさい。

○上原正次委員 放水銃の4に関しては、使用されてないんですよね。手動で上げる放水銃なのかと思うんですけれども、これを上げるための専用の器具はあると思うんですけど、この器具が見つからなくて使えなかったのか。その放水銃を上げるとき、例えば設置場所、どういった器具かちょっとわからないんですけど、これの保管場所があると思うんですけど、それに関しては。

○花城良廣参考人 専用器具はですね、監視員が詰める奉神門というのがあるんですけども、そこのほうのいわゆるモニター、いろんなメーターを見るところですけども、そこのほうで工具にストックされていて、そのときにこっちから持ち出してふたをあけるという、そういった運用になっておりました。監視員はですね、そのときにいわゆる消火をすることが、消火器を持って消火をすることが先だということでやっていたんですけども、消防が来たのでですね、消防のいわゆる誘導に回って、先に消防車を入れたということで、そこをあけるに至らなかったということです。

○上原正次委員 消防と連携しているって聞いてますけど、設置場所は消防は確認してないんですか。

○花城良廣参考人 それはわかりません。そこに入ってきた消防隊が確認とれたかどうかは……。

○上原正次委員 4基、個別に器具は置かれているのか、これ何個ありますか。

○新垣清涼委員長 休憩いたします。

○新垣清涼委員長 再開いたします。

 上原正次委員。

○上原正次委員 放水銃4番目は、この器具が見つからなかったから使用できなかったということでよろしいですか。

○花城良廣参考人 警備員はですね、器具のあるところは知っていますので、初動として消火器を持って消火をするということで消火器だけ持っていっているわけですね。消火器を持って周辺を見ながら行ったんですけれども、そのときに消防車が来たと。消防車を先に先導するということを、先にしたもんですから、消火銃をあけるというところまでいかなかったと。器具は奉神門にあるということは知っていたと思います。

○上原正次委員 器具はあるけど使えなかったという部分が―消防との連携とかそれは消防訓練やっているって言いながら、それが置かれている保管場所が消防と連携がとれていたならば、しっかり使えたっていう状況であるんですよね。その辺含めて、今後防火体制を本当にしっかりやっていただきたいと思っております。

○新垣清涼委員長 休憩いたします。

○新垣清涼委員長 再開いたします。

 午前に引き続き、質疑を行います。

 ほかに質疑はありませんか。

座喜味一幸委員。

○座喜味一幸委員 お疲れさんでございます。忙しいところありがとうございます。

 基本的なことだけ伺います。初動体制がね、返す返すもちょっとこの6分間で何かできなかったかなという思いも残念でありますが、基本的に現場は広いわけでありまして、センターというか奉神門っていうんですか、そことの連絡網というのはしっかりとれていることが大事なんだけれども、トランシーバー等の装着、それがあればもっとうまくいかんかったのかと思って、その辺も教えてください。

○花城良廣参考人 人感センサーが鳴って、これが火災であるということが当初からわかればですね、それなりの対応ができたと思うんですけれども、今回に関しては、人感センサーっていういわゆる侵入者があったという、先ほど1人で大丈夫だったかというお話もありましたけれど、こういうところは反省しなきゃいけないんですが、その侵入者があったことに対して、建物の周りを探索しながらさらには最終的には北側のゲートをあけてですね、中に入って実は煙が少しあったんだけれども、中に入って階段上がって左まで入っていってるんですね。そういう多分火元がどこだったんだろうかというようなことの探索も含めて、そういう行動の後に奉神門に戻ったということですので、ここでちょっと時間がかかってしまったということで、我々もですね、最初から煙であればもうちょっと通報を早くして、初期消火に当たれたんじゃないかなということは理解はしております。

○座喜味一幸委員 それはそれでいいんだけれども、携帯でもできるし、トランシーバー等の装着というのが必需品であったと思うんですよ。その辺を聞いてるんですが。

○花城良廣参考人 今後こういったことも含めてですね、ソフト、ハードの面から検証し、提案をしていきたいというふうに思っています。

○座喜味一幸委員 トランシーバーの装着はしてなかったということでいいですか。

○花城良廣参考人 トランシーバーは持っていたということなんですが、トランシーバーは奉神門に待機している皆さんとのやりとりですので、このときには残りの2人は仮眠の状態でおりましたので、それで急いで奉神門に戻ってそして起こしたということです。

○座喜味一幸委員 仮眠であったにしても、そういう緊急時のときは何らかの形でね、連携がとれるような形ができていなかったということはこれは改善の余地があって、大きな原因の一つになるんかなと私は思っております。

 もう一点伺います。大変慌てて消火器をとりに戻っております。2本も使い切って、一生懸命焦りながら頑張ったと思うんですが、その正殿内に、消火栓、消火ホース等はなかったのか、その辺はいかがでしょう。

○花城良廣参考人 消火設備、いわゆる消火栓等々の位置ですけれども、消火器はですね、正殿のほうにこれは、内部に設置されているわけですけれども、正殿のほうに12本ございます。全体では二階御殿とか、施設をあれすると55本あるわけですけれども、それから屋内消火栓ですよね、同時に消火器も他に屋内のほうに消火栓もありまして、正殿には6カ所設備がありました。そのいずれもですね、内部にある消火器、消火栓はいずれも煙が充満をしていて使えなかったということであります。

○座喜味一幸委員 多分連絡しながら、大変なことになったという連絡をしながら、本人は一生懸命慌てて消火器2本持ってやったと思うんです。1つは連携がとれてればそんな問題なかったんでしょう。もう一つは日ごろからどこに消火栓があって、消火器が置いてあるかということをわかっておれば、そんなに問題なかったと思うこと。もう一点は消防のときに、消火栓等のそばには必ず緊急用の押しボタンがあって、火災警報のランプがあったと思うんですが、それに関してはどうですか。

○花城良廣参考人 午前中も申し上げましたけれども、中にはですね、熱感知器それから煙感知器がありますので、それが、奉神門のほうに行きますと、そこに盤があって、そこに人感センサーが鳴るものと火災が鳴るものが出てくるんですが、そのときに戻ってきて警備員が行って戻ってきたときにその火災警報が鳴ったと、これは火災警報ですので明らかにどこかで火災が発生しているということを感知したと。それはちゃんときちっと鳴ったようです。

○座喜味一幸委員 火災警報の警報が入る前に現場におって火事だと判断して、要するに火事だというような緊急のブザーを押せなかったという話なんです。

○花城良廣参考人 これはですね、実は火事が入ってきて、それの一部が実はセコムの、一緒に人感センサーと一緒に鳴って、セコム社のほうに行くようになってるんですね。だからそこの職員が感知しなくてもきちっと確認をするとセコム会社に行って、今度はセコム会社から今そういうものが鳴ってるけど何だというすぐ折り返しきますから、これは今火事だということをそこに伝えると自動的にセコム会社から消防署のほうへ連絡が行くと、そのころこっちの警備員はそのまま消火栓を持って消火に専念するということで、やってるときに消防車が入ってくると。

○座喜味一幸委員 煙感知器が起動する前に、自動でそれはやるんだけれども、現場を確認したものが現場から緊急警報を押すための警報のボタンがあったはずなんです。これが消防法でいう多分ルールだと思うんですが、それはあったのか、そういうものをなぜ使えなかったのかという話なんです。

○花城良廣参考人 今おっしゃる消火栓の近くにボタンがあったようでございますけれども、非常に煙が強くてですね、そこまでたどり着けなかったということを聞いております。

○座喜味一幸委員 この辺が非常にね、初動の問題としてクローズアップされるかなと、1つは思っておりますんでね。

 もう一点は、貯水槽があったと聞いておりますが貯水槽の位置と容量について教えてください。

○花城良廣参考人 貯水槽は二階御殿、皆さんのお手元に地図がありますでしょうか、私どもから提出させていただいた地図の後ろのゲートの二階御殿というところがございますね、そこの周辺にあります。今ですね、正確なことについては国に確認中ですけれども、私どもの消防計画の中で提出しているものでは、消火用水槽においては120トン、それから防火水槽においては62トンと記載をしております。

○座喜味一幸委員 防火水槽62トンと、消火水槽120トン。これは全負荷をかけて火災のときに何分稼働いたしますか。まず消火水槽の120トン、全負荷をかけたときにドレンチャー、消防銃、消火栓等含めて何分かかるんですか。容量的に何分があったんですかということです。

○古堅孝補助者 全負荷かけたときに何分もつかというのは、 私どものほうで把握しておりませんので、確認したいと思っています。

○座喜味一幸委員 訓練のときもそうだし、その辺の計算をして。現場に行って聞いたらですね、ドレンチャーが数分で切れたというような説明を受けたんですよ。そうするとトータルとしての容量そのものが絶対量不足していたんじゃないかなというような疑義を持ったんです。それはちょっと、わからんじゃいかんじゃないの。

○古堅孝補助者 今回の火災の場合は広範囲で起こっております。放水銃とか消火栓、相当な数を一遍に使っているので、これがどれだけの負荷があって、何分もつかというのはちょっと我々想定してなかったので、現在数値として持ち合わせておりません。

○座喜味一幸委員 放水銃は1基で五、六キロ圧力をかけたら500リッターくらい飛ぶ能力があったと、俺写真で見てるわけ。そうするとトータルで見たときに、ドレンチャーから放水銃からみんなトータルすると容量がもつのかという、また訓練のときに何を優先してどの設備を使うかということが日ごろからシミュレーションされていないで、今容量がわかりませんというような話なんかは、全然、日ごろの消火訓練の中にそういうシビアな検討がされていないということなんですよ。

○新垣清涼委員長 休憩いたします。

○新垣清涼委員長 再開いたします。

 座喜味一幸委員。

○座喜味一幸委員 僕は正殿内の消火訓練、防火訓練において、警備員、巡視員がこの消火をしようとしたときに、そこには世界遺産もあれば所蔵品もある。むやみやたらに消火栓を持っていって自分で勝手に水をかけるわけにはいかなかった。そのルール引きと、訓練がされていたかどうかというのがあって、多分警備員もその辺がわからなくて、危ないと思って消火器2本で一生懸命やったのかもしれない。それについてどうですか。

○花城良廣参考人 これまでの主な消防訓練というのは、お客さんを優先として安全を守るための消防訓練をまず実施しているわけですけれども、それに伴って実際に訓練に当たる職員は、どこに消火栓があり、そしてどこでお客さんをどう誘導していくかということをみんな熟知しておりますので、その体制がとれたはずなんだけれども、夜間という中でしかも限られた体制の中でやってきて、精いっぱいやってきたんだろうと思いますれども、その点についても、本当に対応がこれでよかったかどうかということを今後検証しながら改善を図っていきたいというふうに思っています。

○座喜味一幸委員 この辺がね、少し僕は問題だったのかなという思いもします。

 ちょっと話が飛びますが、保険の上限が決められておりますが、これはどこでどういう協議を持って決められたことなのか教えてください。

○福地敬補助者 保険について御説明いたします。

 午前中にも申し上げましたけれども、火災保険につきましてはことし9月に契約変更いたしまして、5年間の契約を行っております。その際に、保険会社11社からの見積もりをとって業者を選定しております。金額等については、ことしの2月から県の指定管理として施設を管理運用しているんですけれども、それ以前から同額の上限額を設定して火災保険をやってきた経緯があるんですね。2月以降も継続してその70億円を限度として契約をして、続けているという状況でございます。

○座喜味一幸委員 最後になりますけれども、県が国から管理を受けて9カ月でありますね。その辺での国がやっていたことと、県がやっていたこと、管理を引き継いでから、何か課題はなかったのか、いかがでしょうか。

○花城良廣参考人 ことしの2月1日から私どもが指定管理として選定をしていただいた上で、私どもが今まで管理をしてきたわけですけれども、今回の県管理に伴っては、私どももできるだけ県民の立場になった管理運営をしたいということがあって、いろいろとこれまでやってこなかったいろんな施策をですね、県と相談をしながら運営をしていこうということで、その一つには70歳以上の割引等、これまでできなかったこともあるし、そういったことの施策をどんどん提案していこうということで、これまで我々の管理としてはこれまでやってきたことを踏襲する形で、さらにいい方法で管理ができるという非常に期待をしていたところであります。既にそういった形で少しずつ動く、あるいは動いていたところであります。

○座喜味一幸委員 ありがとうございました。

○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。

 山内末子委員。

○山内末子委員 お疲れさまです。

 原因についてですけれど、これまで、まだ今究明中だとは思いますけれど、11月6日ですか、那覇消防局のほうから電気系統が濃厚だとか、配電盤の件とかがちょっとこの辺が報道に出てはおりますけれども、今の現状としてはどのような状況なのかお聞かせください。

○花城良廣参考人 まだどういう調査が行われているか我々も情報の中身はわかりませんけれども、まだ調査中だということを聞いておりますので、まだ原因究明に向けて作業が進められているものと思っています。

○山内末子委員 今原因については、那覇消防局と県警とで一緒にやってるかと思いますけど、県警の方がいらっしゃいますので、もしよければ今のできる範囲でですね、どのような体制で方向性を持って今臨んでいるかということについて伺えればと思います。大丈夫でしょうか、よろしくお願いします。

○沖山秀彰刑事第一課長 県警といたしましては、今、関係者、要するに首里城関係者からの事情聴取、首里城内外の防犯カメラの解析などを実施しております。また那覇消防局とも連携しながら現場における火災の実況見分を実施して、現場から採取した資料、それについては精査しながら鑑定に出すなど所要の捜査を行っているところであります。また出火元の確認や火災の原因の究明に向け、鋭意捜査を推進しているところでありますが、現時点までは出火元の特定、火災の原因については判明に至っておりません。引き続き鋭意各調査しっかりと行ってまいります。

 以上です。

○山内末子委員 あれだけの火災ですので、その究明するのにもやっぱり時間がかかるっていうのは理解もできますけど、やっぱり究明ができないとね、やはりその後のこれからの防火体制であったり、いろんな設計やシステムについてもいろんなものができないかなというふうに思いますので、その辺は県警それから消防局一緒になってぜひ頑張っていただきたいと思っています。こういったことについてはやっぱり財団、沖縄県は中途報告っていうんですかね、今どういう状況だっていうことを細かいことはいいと思いますけど、皆さん気にして、県民はやっぱりその辺気にしておりますので、まだ財団のほうからもどういう状況だということは原因について、一度もたしか話されてないのかなというふうに思いますが、その辺についてはどうでしょうか。

○花城良廣参考人 財団としてもですね、先ほどもお話をしましたけれども、そういった情報については、丁寧にお伝えしていこうというスタンスでやってはきているんですが、原因究明における消防、警察との捜査にかかわるものについてはなかなか言及できない部分がございますけれども、特に私どもの関係する文化財についてはですね、できるだけ事細かく皆さんに情報を提供するということで、これまでもそのような形で対応してきたというふうに思っています。先般は実際には県立博物館・美術館にある―避難させています文化財を、被害の状況を皆さんにお伝えをしたばかりですので、今後においてもですね、まだ現場のほうに残されたものがあって、まだ現場の検証が進んでいる中で、私たちが中に入れない状況になっていますので、今後これを調査をすることによってだんだん明らかになってくると思いますので、これは逐次また皆さんにですね、お知らせをできる機会が持てればというふうに思っております。

○山内末子委員 続きまして初期対応についてですけど、先ほど来ありました人感センサーがあるんですけれど、煙センサーとか、火災報知器、これが1階にあればどうだったかってことを考えると、人は持つだけしか持って行けないけど、火事になれば全て持って行かれるっていうその基本的なことを考えると、やっぱりそこの火事への体制、それがちょっと弱いんじゃないのかと。そういうことを考えれば、少しそういう意味での人への対応ではなくって、火事への対応っていうことを考えたときに、ここは少し違うんじゃないかなとも思っていますけど、その辺どうでしょうか。

○花城良廣参考人 私どもの財団ではですね、火災訓練の設定は事務所でやる場合、あるいはそういったオフィスでやる場合にはですね、それぞれの担当を決めて重要書類とか、それの持ち出し班とか、職員の誘導とかそういうことを常にやっていて、何が大事なのかっていうことを常に意識をしながら消防訓練をやるわけですけれども、首里城においてはこれはたくさんのお客さんが来てるわけですので、そこの中でしかも建物中の空間の中で、もし発生したらという想定の中でかかわっている職員が、近くにいる職員の役割分担をしっかりしてですね、それで初動で動ける形にしっかりとできてると思っているんですけども、今回の夜間についてはですね、先ほど来それを想定とした訓練がなかなか十分じゃなかったというようなこともあるだろうと思いますので、今後は、そういうことも含めた訓練体制とか、あるいは場合によってはその体制についてもですね、そこは検証しながら見直すところはちゃんときちっと見直していくという体制でやっていきたいと思っております。

○山内末子委員 通報への6分間、そして消防が来てからの14分ていうのは、例えば大きなお寺の同じような世界遺産を持っているところに聞くと、煙が出たら直接消防に通報が行くというようなそういうシステムを持っているところもあるんですよね。そういうことについてはこれまで検討したことはなかったんでしょうか。

○花城良廣参考人 これまで首里城が再建されて、そういった中にそういった装備設備がしっかりとセットされているわけですので、そういうところを含めて十分な検討がされたんだろうと思うんですけれども、今回それが十分機能したかどうかというようなことについてもやっぱり検証されるべきだと思いますし、その上で再建に向けて今後新しい首里城ができたときにはどういったそういう消火設備がですね、しっかり提案できるのかというようなことに対しても、我々も情報提供していきたいというふうに考えております。

○山内末子委員 もう一点、議会の中の一般質問とかで出てきましたけど、自衛隊への要請ということを言われてます。その自衛隊が本当にヘリのほうで、出動したときに延焼を防げたか、あるいはそうじゃなかったというようなことがあったんですけど、その辺については財団としてはどう受けとめてますでしょうか。

○花城良廣参考人 これはまさに我々は初期消火を精いっぱいやると、場合によってはお客さんがおればお客さんを誘導していくというようなことをやりますけれども、もちろん早く駆けつけていただけるところは消防でございますので、我々としては消防が入ってきた時点で我々の自衛消防団は後に引くわけですので、その後の対応についてはですね、それは火の状況とかそういうのは消防のほうが把握しておりますので、そういう機関などで判断されるべきものじゃないのかなというふうに思います。

○山内末子委員 財団で今首里城にかかわっている、雇用している皆さんは何名になりますか。

○花城良廣参考人 首里城で今雇用している職員が147名で、今回有料区域といっています正殿を含む地区で雇用していたのが77名です。

○山内末子委員 その77名、今もう昨日からね、一部は開放されてますけど、やっぱりこれまでとは違う状況になると思います。この辺の皆さんの雇用について今後の働き方についてはどのようにお考えでしょうか。

○花城良廣参考人 基本的には継続雇用をしていきたいというふうに思います。ただこれまでやってきた業務の形態は変わりますけれども、例えばこれまで手薄だった便宜施設であるショップとかですね、お土産店とか、それから先ほど来の警備をやってきた皆さんの部分についても、今回新たに開園区域が広がったことによって安全確保するために、そういう警備も必要になってきたということも含めて、そういうところでもうちょっと増員をしてですね、そこを確保するとか、そういうことを今やっているところで、できるだけ現況の職員を継続雇用していくということにしております。

○山内末子委員 これまでの首里城基金ということで大分ありますけど、またこの火災を機に基金が積み重なると思うんですけど、その辺の使途、用途についてはこれまで同様な形で文化財の保護ですとかそういうことにつなげるのか、あるいは復興、再建に向けて沖縄県とか国とか一緒になった形での使途の使い方について、どのように考えているのかお聞かせください。

○花城良廣参考人 今回の火災でたくさん皆さんから首里城基金へということで寄附をいただいておりまして、非常に感謝を申し上げたいというふうに思います。皆さんにはホームページを通じて首里城基金の内容についてお伝えをしております。これについては、紛失をした内外の琉球国に関する美術工芸品の収集、そしてそれを修復、復元、そして首里城に展示をするということの趣旨がしっかりと記載されておりますので、皆さんはこれをもって寄附をしていただいているんだろうと思います。その上で私どもは、今後皆さんからいただいた寄附金はこれらの―例えば今回正殿等々の中で展示されていました文化財も焼失をしているわけですので、それを復元して新しい正殿ができたときにはそこにまた展示をするということと、それからさらにまだまだ収集しなきゃならないもの、それ以前に今回焼けたもので一部被害を受けたものなどの修復についてもですね、かなり時間と費用がかかると予想されております。既に今どういった形で修復の方針を決めていくかということですが、一部に対しては例えばちょっとした美術工芸品に和紙がくっついていますけれども、一般の人が見ればすぐとればいいんじゃないかと思うんですが、実はこれとるのもですね、数カ月かかると。さらにはそれを修復していくのには数年かかるということですので、そういうことを考えればこれからもかなり資金が必要になってくるんだろうと思いますので、そういうところに活用させていただければというふうに思います。

○山内末子委員 頑張ってください。

○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。

 照屋大河委員。

○照屋大河委員 お疲れさま。よろしくお願いします。

 大変な火災を目の当たりにしてですね、直面して1カ月たちます。その後のマスコミの対応、警察対応、県との連絡調整ということで1カ月がたちますが、1カ月たって火災に対する思いと、この1カ月の期間のお話をしていただければなと思うんですが。

○花城良廣参考人 焼失したことに対する思いはですね、もう報道でも報じられているように、また皆さんがその都度おっしゃっているように非常に心の痛いことでございまして、その時点で私どもの財団としてもそれだけの体制をしっかりとしてきたにもかかわらず、こういう状況を招いてしまったということに対しては、非常に皆さんにおわび申し上げたいというふうな気持ちでいっぱいでございます。火災後につきましてもですね、まず私どもは、これまで収集した非常に貴重な、ましては県指定の、中には国指定に準ずるような文化財もたくさんあったわけですので、それが残っていてほしいという気持ちでいっぱいでですね、これは火災後3日後に少し温度が下がったころに我々職員で出かけて、そこの中でまず第一に救出しようということで救出をして、きょう申し上げたような数でありますけれども、少なくとも300、400点近い美術工芸品が焼失したということでございますので、非常に残念に思っています。今後はですね、やはり私どもとしてはいかにそれを―今避難をしていますけれど、この行く場所に対して、いわゆる保存をしてくれる場所をどうするのかというようなこととか、あるいは修理を、修復をするための方針をどういうふうに立てていくのかということで、今課題がいっぱいでございまして、それについてもここ1カ月間で、いろんな先生方の意見を聞きながら一歩一歩進めるような形ができてきたかなというふうに思っております。これから、前回も申し上げましたけれど第三者委員会を立ち上げましてですね、今後の保存、修理、修復はどういうふうにしていくかということも検討するということでスタートしたばかりでございます。それから管理運営についてもですね、できれば観光の産業には、最小限の影響にとどめたいということで、今、国、県とも協議をしながら、できるだけ開園エリアをふやしていくということで、段階的には来ています。きのうから少しエリアを広げることによって、修学旅行生が歓会門から入ってですね、非常に今―前までは歓会門閉じられていましたから、そこで戻っていかれる状況を見ると非常に心苦しくてですね、せっかくここまで来ているのにというのがいっぱいありまして、きのうからあけたことによって、少しずつ観光客が戻ってきていただけるだろうと。それと同時に、かつては正殿があったときにはいろんなイベントを開催しておりましたので、そういうイベントもですね、それでなくなるのじゃなくて、むしろもうちょっとイベントを積極的にやっていこうじゃないかと。例えば首里城祭とか、そういうものに対しても、正殿は焼失したんですけどまだほかの施設は残っていますので、そういうことは続けて、観光客をできるだけもとに戻したいというふうに意気込んで今、県と国と一緒になって頑張っているところでございます。

○照屋大河委員 1カ月間、県内、県民あるいは本土から、世界から首里城の復活に対して、復興についてたくさんの募金が集まっている様子に接していると思います。先ほど27年間の首里城のかかわりでですね、その無念さとか残念さとかいう発言がありましたが、今後の復興再建に向けてもですね、27年間かかわってきた皆さんのその力は必要になってくると思いますので、ぜひ原因究明に対する協力とですね、次に向けた議論に対する協力をお願いしたいなというふうに思います。

 伺いますが、火災が起こる前の直近の防火訓練というのは、昨年の12月ということでよろしいんですよね。

○花城良廣参考人 12月でよろしいです。

○照屋大河委員 この際に、放水銃ですか、実際に水を使用したということは確認できますか。

○花城良廣参考人 そのときはですね、12月のときには放水銃、皆さんの資料の手元の2番目の下側ですね、そこの場所と、消火栓も使いながら訓練をしているところです。

○照屋大河委員 実際に水を使ったと。先ほどは消火設備の点検については、その防災訓練のほかに年に2回くらいやられているということですが、この火災前の直近の消火設備の点検というのはいつだったんでしょうか。

○花城良廣参考人 年に2回ですけれども、直近で5月に消火器設備の点検を行っております。

○照屋大河委員 その際に、ふぐあいや異常があったということでの事実はないということでしょうか。

○花城良廣参考人 いずれもですね、異常が認められなかったという報告を受けています。

○照屋大河委員 原因が電気系統ではないかというふうに報道されたり、言われたりしていますが、例えば電気機器、電気計器というんですかね、機器等の定期点検というのはあったんでしょうか。

○花城良廣参考人 消火設備の点検のほかにですね、電気事業法に基づく電気設備の法定点検が義務づけられていますので、直近ではですね、10月の15日と18日、そのときに分電盤の点検もしておりまして、異常はなかったということで報告を受けております。

○照屋大河委員 大規模な延焼につながった点についてですね、その消火設備の不足、足りなかったんじゃないかという指摘もありますが、その点についてはどのように考えていますか。

○花城良廣参考人 この件についてもですね、私どもがいわゆるハード、ソフトも含めて、本当にこの数でよかったのかどうか、あるいは置く―設置場所もそれでよかったのかどうかも含めてですね、やっぱり検証していく必要があると思いますので、それを今後の再建に生かしていきたいと、またそれにあわせてマニュアルは見直すところはちゃんと見直していきたいというふうに思っています。

○照屋大河委員 放水銃ですが、この資料では4基になっていますが、以前5基あって、黄金御殿の復元の工事の完了に伴って、その際は国が管理していたのかな、その際に1基を減らしたというふうな報道がありますが、これについてはいかがですか。事実ですか。

○花城良廣参考人 これについては5基ございましたけれども、平成4年当時は先ほどお話がございました正殿の正面の2基、そして北側、東側、南側にそれぞれ各1基、それで合計5基設置をしておりました。それで平成23年から25年にかけてですね、正殿の南のほう、そばに南殿が中にあったんですが、そこのほうに黄金御殿の復元をしたんですね。そのところに1基があったわけですので、その復元に伴って1基を撤去をしたということですけれども、それにかわってですね、その場所に消火栓を1基つけたということですので、今後はこれが十分機能したかどうかという部分についても現場検証の結果を踏まえてですね、検討していきたいというふうに思っております。

○照屋大河委員 先ほどの感知器というんですか、1階にはなくて、1階にあったらもう少し早く対応できたんじゃないかということで、私たちとしては管理をしてるんだということがありました。先ほどから言う、今申し上げたその消火設備とか、防災設備、探知機とか感知器とかっていうそれを設置するというのは、美ら島財団は指定管理として管理をされているわけですが、この正殿なり首里城にですね、この設備は置かなければいけない、設置をする義務があるというのは、国とか県とかになるわけですか、皆さんになるわけですか。権限、これ設置をすることを決める権限というのはどちらにあるんですか。

○花城良廣参考人 私どもが管理するに当たっては、まさにそこにどこにどういうものが設置されているという、それをもってしっかりと運用してくださいねということで、私たちは契約を受ける。すなわちその設備機器等については、設置するほうがやっぱりやるものだというふうに理解をしております。

○照屋大河委員 今回の件を受けてですね、先ほど、今どこに保存しようかという話もありました。文化財を、見せて、広げていく、あるいは守っていくということもありますよね、一つね、文化財については。その難しさがあると思うんですね。ぜひ価値をですね、文化財としての価値を大切にしながら、守っていく、見せていくということも含めて、ぜひこれからまた御努力をお願いしたいなと思います。

○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。

 玉城武光委員。

○玉城武光委員 どうも御苦労さまです。

 いろいろ各委員から指摘された事項とかですね、そういうところが足りなかったんじゃないかということを受けてですね、含めてぜひ検証していただきたいと。この検証の中にもですね、その施設内の、施設全体のことが糸洲委員から話がありましたように、消防が入れない、そういうの含めて、ぜひ検証して、そういう検証した結果を今後復元、再建は国がやるか、協力して県と一緒にやるというそういうことをぜひですね、再建をする場合には、ぜひ提言なりをしてただきたいということで、きょうの皆さんから指摘された事項をよく検証して、一日も早く原因究明をして再建に努力していただきたいということをお願いしたいんですが、どうぞ。

○花城良廣参考人 私ども先ほど27年間の管理をしてきた中に、その経験をしっかりと生かしながら、今回の経験もさらに財団自身だけで判断を今後するのでなく、第三者委員会あるいは第三者の意見、あるいは有識者の皆さんの意見を聞きながらですね、これまでの私ども財団の管理運営がそれでよかったのかどうかも含めて、あるいは消防、防火体制、あるいは文化財の保全、あるいは収集、保全、活用についても意見をいただきながら、新しい正殿にしっかりと魂を入れていけるように頑張っていきたいというふうに思っております。

○新垣清涼委員長 ほかに質疑はありませんか。

○新垣清涼委員長 質疑なしと認めます。

 以上で、首里城の火災に対する土木建築部長及び花城良廣参考人への質疑を終結いたします。

 この際、委員会を代表して、参考人に一言お礼を申し上げます。

本日はお忙しい中にもかかわらず、長時間にわたり貴重な御説明をいただき心から感謝いたします。

 花城良廣参考人、大変ありがとうございました。

 休憩いたします。

○新垣清涼委員長 再開いたします。

 以上で、予定の議題は全て終了いたしました。

 次回は、12月16日 月曜日 午前10時から委員会を開きます。

 委員の皆さん、大変御苦労さまでした。

 本日の委員会は、これをもって散会いたします。











沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。

 委 員 長  新 垣 清 涼