委員会記録・調査報告等

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土木環境委員会記録
 
令和2年 第 6定例会閉会中

3
 



開会の日時

年月日令和2年11月10日 曜日
開会午後 1 時 31
散会午後 3 時 45

場所


第7委員会室


議題


1 参考人からの意見聴取について(那覇港湾整備で管理組合が進めた県民意 識調査の現状・経緯及び今後の展開について)


出席委員

委 員 長  瑞慶覧   功 君
副委員長  下 地 康 教 君
委  員  座 波   一 君
委  員  呉 屋   宏 君
委  員  照 屋 守 之 君
委  員  上 里 善 清 君
委  員  次呂久 成 崇 君
委  員  島 袋 恵 祐 君
委  員  比 嘉 瑞 己 君
委  員  玉 城 健一郎 君
委  員  新 垣 光 栄 君
委  員  金 城   勉 君


欠席委員


説明のため出席した者の職・氏名

(参考人)
 那覇港管理組合常勤副管理者 田 原 武 文 君
 那覇港管理組合参事監兼企画建設部長 松 島 良 成 君
(補助者)
 那覇港管理組合計画建設課長 高 良   亨 君
 那覇港管理組合計画建設課班長 比 嘉 博 也 君
 那覇港管理組合プロジェクト推進室主幹 渡嘉敷 真理子 さん



○瑞慶覧功委員長 ただいまから、土木環境委員会を開会いたします。
 本委員会所管事務調査事項港湾の整備事業についてに係る参考人からの意見聴取についてを議題といたします。
 なお、ただいまの参考人からの意見聴取につきましては、去る10月5日の本委員会での決定に基づき、関係者を参考人として招致し、説明を求めるものであります。
 本日の参考人として、那覇港管理組合常勤副管理者田原武文氏及び同組合参事監兼企画建設部長松島良成氏の出席をお願いしております。
田原武文参考人及び松島良成参考人から、補助者として那覇港管理組合計画建設課長の高良亨氏、同課班長の比嘉博也氏及び同組合プロジェクト推進室主幹の渡嘉敷真理子氏を同席させ、必要に応じて発言させたいとの申出があり、委員長として適当であると判断し、出席を許可したことを御報告いたします。 参考人及び補助者の皆様には、本日は御多忙のところ御出席いただきまして誠にありがとうございます。
 参考人から説明を求める前に、委員会の審査の進め方について御説明申し上げます。
 まず、参考人から御説明をいただいた後、委員から参考人に対し質疑を行うことにしております。
 なお、参考人が発言しようとするときは、あらかじめ委員長の許可を得なければならず、発言は那覇港管理組合の県民意識調査の現状・経緯及び今後の展開についてに係る範囲内で行うこととなっております。
 また、本日は委員会が参考人の説明を聞く場でありますので、参考人が委員に対して質疑することはできませんので、御承知おきください。
 それでは参考人から、那覇港管理組合の県民意識調査の経緯等について、お一人5分以内で簡潔に御説明をお願いいたします。
 田原武文参考人。

○田原武文参考人 皆さんこんにちは。那覇港管理組合常勤副管理者の田原でございます。
 まず最初に9月26日土曜日から、那覇港管理組合において実施しました那覇港の将来展望等に関する意識調査について、構成団体に多大な御迷惑をかけましたことについて深くおわびを申し上げます。
 それでは、今回の意識調査について御説明いたします。
 まず初めに、意識調査に至った経緯について御説明いたします。
 那覇港周辺における社会状況の変化としまして、平成30年3月に西海岸道路が開通し、また令和元年6月には大型商業施設がオープンするなど、浦添埠頭地区の海域の県民の注目度、関心度は以前と比べ大きくなっていると考えられます。そのため、令和2年度内に港湾計画の方向性、すなわち民港の形状案を示すことに影響が出ないよう浦添埠頭地区の既定計画に関する意見や浦添ふ頭地区調整検討会議で検討中の浦添埠頭地区における民港の形状案の作成に当たっての考え方案等に県民意識を可能な限り反映させる必要があると考えたところであります。
 次に、意識調査の目的について御説明します。
 港湾計画の策定に当たっては、CO₂削減、ゼロエミッションとSDGsの考え方や我が国における港湾の中長期政策PORT2030を踏まえる必要があること、さらに可能な限り自然環境を残すことや自然とまちづくりの調和など、開発と環境保全の調和バランスについて最大限考慮すべきと考えております。また、浦添市におきましては、カーミージー周辺の里浜を保全するため、浦添市里浜の保全及び活用の促進に関する条例が、平成30年4月に施行されており、環境保全に対する市民の意識が向上しているものと認識しております。現在浦添埠頭地区における港湾計画の方向性、すなわち民港の形状案について、浦添ふ頭地区調整検討会議において、港湾の安全性や公益性の確保を踏まえながら検討を行っているところであります。今回の意識調査について、県民からの幅広い意見等を踏まえながら検討を進めることで県民の理解を図り、円滑な計画の改定、事業化を図ることを目的としております。調査の概要等につきましては、松島良成参事監兼企画建設部長より説明しますので、委員各位の御審査のほどよろしくお願いいたします。

○瑞慶覧功委員長 
 松島良成参考人。

○松島良成参考人 那覇港管理組合参事監の松島でございます。
 それでは引き続きまして、私のほうから意識調査の概要について説明いたします。
 今回の意識調査では限られた期間で県民から幅広い意見を聴取するため、ウェブ方式で実施いたしました。調査期間は令和2年9月26日から10月9日までの2週間の予定でありましたが、9月28日に那覇市から、29日に浦添市から抗議文が寄せられたため、9月30日10時15分に意識調査の受付を一時停止しております。また、今回の意識調査では、県民から多くの意見を聴取するため、ウェブ方式で実施したところでございます。意識調査の設問については、12項目について県民に説明及び調査を行っております。なお、12項目の内容につきましては、既定計画等を踏まえ設問を作成したところでございます。
 次に、意識調査の中断に至った理由とその後の対応について説明いたします。 意識調査の実施後、9月28日付で那覇市長から、29日付で浦添市長から管理者宛ての抗議文が届いたところでございます。これは意識調査について、構成団体への事前説明及び内容確認が十分なされていないまま実施したことに対するものと認識しております。構成団体への説明につきましては、8月28日に開催した令和2年度第5回浦添ふ頭地区調整検討会議で、意識調査を実施することを報告したところであります。その後、9月15日に途中段階の内容の説明を行っており、調査開始前日の9月25日にメールで通知いたしましたが、最終的な内容の説明が必ずしも十分ではなかったところであります。抗議を受けて30日の午前10時15分に意識調査の受付を停止しております。浦添市につきましては30日におわびと意識調査の内容説明を行い、抗議文に対する回答を求めておりました那覇市につきましては、10月2日におわびと意識調査の内容説明及び文書での回答を行ったところでございます。
 次に、今後の対応方針について御説明いたします。
 意識調査の目的で述べましたが、今回の意識調査については、県民からの幅広い意見等を踏まえながら検討を進めることで県民の理解を図り、円滑な計画の改定、事業化を図るために意識調査を実施することは重要であると考えております。そのため意識調査の内容や在り方について、浦添ふ頭地区調整検討会議で速やかに議論を行う必要があるため、去る10月8日に浦添ふ頭地区調整検討会議を開催し、これまでの経緯や那覇港管理組合の考えについて説明を行い、意識調査の再開に向けた協議を依頼し、速やかな回答を求めたところでございます。また、去る10月29日には、各構成団体の部局長級で構成する構成団体調整会議を開催し、民港の形状案作成に当たっての考え方等の内容やその公表の在り方等について確認がなされたところであります。その会議の中で調査の再開については、浦添ふ頭地区調整検討会議において検討することも確認されております。さらに、先週11月6日には浦添ふ頭地区調整検討会議を開催し、調査の再開の是非について意見を確認したところでございます。
 以上が、那覇港の将来展望に関する意識調査の経緯等の説明でございます。

○瑞慶覧功委員長 参考人の説明は終わりました。
 これより、参考人に対する質疑を行います。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
 また、タブレットに参考人への質疑方法等についてを格納してありますので、御参照いただきたいと思います。
 4の質疑時間の割当ては委員1人当たり質疑・答弁を含め10分とし、米印1出席委員間で質疑時間の譲渡ができるものとする。
 また、米印2質疑順序については多数会派順とします。
 それでは、これより直ちに参考人に対する質疑を行います。
 下地康教委員。

○下地康教委員 休憩をお願いします。

○瑞慶覧功委員長 休憩いたします。

○瑞慶覧功委員長 再開いたします。
 下地康教委員。

○下地康教委員 それではこの質疑表に沿ってですね、質疑を行っていきたいというふうに思っております。まず最初に、現在那覇港の港湾計画の改定に係る作業をですね、これは法的な作業が行われることになると思いますけれども、これはいつから行われているのか、それを伺いたいと思います。

○松島良成参考人 お答えいたします。
 那覇港につきましては港湾計画改定に向けて、平成24年度に那覇港長期構想検討委員会を設置し、これまでに4回開催しているところでございます。

○下地康教委員 次の質問に行きます。港湾計画の改定、見直しの手続についてはまず、浦添ふ頭地区調整検討会議で港湾計画の方向性イコール民港の形状案を検討するというふうになっておりますけれども、その検討会議は今現在どこまで進んでいるのか、お願いいたします。

○松島良成参考人 お答えいたします。
 現在、浦添埠頭地区の民港の形状の根拠の方向性につきましては、民港の形状の作成に向けた考え方を、現在団体調整会議も含めて確認が取れましたので、現在この形状案の作成を行っているところでございます。
 以上でございます。

○下地康教委員 この形状案について、大体どの程度まで練り上がっているのか、それをちょっとお聞きしたいと思います。

○松島良成参考人 現在民港の形状案の作成の状況でございますが、物流エリアにつきましては、那覇港管理組合がその形状の根拠となる需要予測等を行っております。厚生交流用地等人流ゾーンにつきましては、浦添市のほうで、その根拠となるデータ等調査を行っているところでございます。
 以上でございます。

○下地康教委員 まず港湾計画の改定を進めるに当たっては、浦添ふ頭地区調整検討委員会で、その民港の形状を検討するというふうになっているわけですけれども、まずその形状が決まらない限りは前に進まないという認識でよろしいでしょうか。

○松島良成参考人 先ほど答弁でもお話しましたが、那覇港につきましては港湾計画の改定に向けて、平成24年度に那覇港長期構想検討委員会を設置しております。その後、平成27年に浦添市のほうから、この港湾計画施設の配置の在り方の見直しの提示がございまして、平成28年2月の第4回那覇港長期構想検討委員会の中で、浦添埠頭地区につきましては、一旦、那覇港長期構想検討委員会から切り離して、別途この浦添埠頭地区の民港の形状案の作成を地元のほうで検討して、この形状案―民港の港湾計画の方向性を示すということが確認されております。港湾計画の方向性が確認された後、那覇港長期構想検討委員会に戻されて、その後那覇港長期構想検討委員会の中で議論されるということになりますので、民港の形状案、すなわち港湾計画の方向性が定まらないと那覇港長期構想検討委員会への差戻しというかそこでの議論のほうに結びつかないということになります。
 以上でございます。

○下地康教委員 流れは分かるんですけれども、要するに今現在どこまでいっているかということなんですね。つまり、今浦添地区における人流関連ゾーンですか、それが決まらないので、その那覇港全体の民港の形状が決まっていないという理解でよろしいですか。

○松島良成参考人 先ほど答弁したとおり、浦添埠頭地区の民港の形状案が導き出されない限り、港湾計画の改定の手続のほうには結びつかないと考えております。

○下地康教委員 分かりました。

○田原武文参考人 浦添埠頭地区につきましては物流ゾーン、それから人流交流ゾーン、それから環境保全ゾーンとありますけれども、そうした3つのゾーンを含めて形状を示す必要があるということで、この浦添ふ頭地区調整検討会議の中で、これまで議論をしてきたということでございます。

○下地康教委員 次にですね、今回の意識調査についてですけれども、最後の設問―設問10ですね。それにおいて人流関連ゾーン、物流ゾーンについてどのような配置が望ましいかという問いで、そこに添付されてる図の中で、カラーリングがされていないゾーンがあるんですね。つまりその物流関連ゾーンのレッドゾーン、赤い色ですね、それと人流関連ゾーンのブルーの色、それの間に色が塗られていない。これはなぜでしょうか。

○松島良成参考人 今回のこのイメージ図につきましては、既定計画、上のほうにあるアンケートの資料の中ですけれど、既定計画の赤い物流ゾーンと等価の面積を南側のほうに、これは新港埠頭地区と一体的な利用という観点で、南側のほうにシフト……。ここにつきましては、基本的にブルーの人流交流ゾーンも含めた全体の那覇港の配置が、多様な形で配置の案が検討できるという意味合いで、この部分の色塗りは行っていないということでございます。

○下地康教委員 これ非常に分かりづらいやり方ですね。要するに物流ゾーンの赤い色が左に寄って、そのカラーリングがされてない空間をつくったと。それでそれを埋めるか埋めないかというのは人流関連ゾーンによるよというような考え方が見えるんですけれども、これ非常に不適切な考え方だと私は思っています。それとその人流関連ゾーンの埋立ての実施者、つまり免許申請者は誰になるんでしょうか。

○松島良成参考人 人流交流ゾーンにつきましては浦添市のほうが事業主体となります。

○下地康教委員 これは那覇港管理組合がつくる港湾計画ですよね。それぞれ自治体によって、その埋立申請者が違うという理解でよろしいですか。

○田原武文参考人 物流ゾーン、それから人流交流ゾーンついては、おのおの事業主体が違いますので、物流ゾーンについては主に那覇港管理組合で岸壁等の整備をする形になりますけれども、人流交流ゾーン、例えばホテル用地とかであれば浦添市のほうで開発をすることになりますので、浦添市が埋立てを行うというふうに認識しております。

○下地康教委員 先ほど指摘したようにですね、これは浦添と那覇港管理組合ですか、それの調整がなされていないというふうに見えるんですね、この図だと。なぜかというと、先ほど申し上げましたようにカラーリングがされていない。このカラーリングがされていない状況をしっかり説明する必要があるというふうに思っています。次の質問に行きます。この意識調査の再開はあるのかどうかを伺います。

○松島良成参考人 先ほどもお話しましたが、去る11月6日に浦添ふ頭地区調整検討会議で再開に向けての是非の確認を行っております。現在、継続して調整をしている状況でございます。

○下地康教委員 どのような手続の段階、進捗状況に来ればこの意識調査の再開をしようと思っているのか。そのタイミングですね、何をすればその意識調査が始まるというそのタイミング、その作業をしっかり提示していただきたいと思います。

○田原武文参考人 再開については那覇市から抗議を受けた際に浦添ふ頭地区調整検討会議でしっかり了承を得てくださいという要望がございましたので、その浦添ふ頭地区調整検討会議のほうで現在、沖縄県、那覇市、浦添市を含めて再開に向けた話合いをしているという状況でございます。

○下地康教委員 それでは浦添ふ頭地区調整検討会議で意見がまとまって、初めてその意識調査の再開という理解でよろしいですか。

○松島良成参考人 はい。よろしいと考えております。

○下地康教委員 最後にまとめるんですけれども、今回の意識調査においてはカラーリングがされてないものに関する説明が丁寧になされていない。これを指摘しておきます。それと、やはり港湾計画ですので、その港湾計画というのは、港湾管理者が占用する港湾区域があります。その中にも那覇港―今現在の那覇軍港ですね、それの移設に関する法線、これは港湾区域を占用する施設ですから、いかに港湾管理者が関与するものではないというところがあるけれども、やはり港湾区域の占用という形では、その他施設としてですね、今後の調査の中にもしっかりと明示をする必要があるというふうに思っております。
 以上です。

○瑞慶覧功委員長 座波一委員。

○座波一委員 休憩お願いします。

○瑞慶覧功委員長 休憩いたします。

○瑞慶覧功委員長 再開いたします。
 座波一委員。

○座波一委員 1番目の部分は割愛します。まず8月18日に浦添市長が北側の受入表明して、その後に県民調査を行うことを調整会議で報告しています。普通なら逆なんですね。なぜこのタイミングでやることになったか、それをお願いします。

○松島良成参考人 先ほども御説明しましたが、7月21日に民港の形状案の作成に当たっての考え方というのが、浦添ふ頭地区調整検討会議でまとまったところでございます。この考え方が前提になって、今後の形状の具体的な図が作成される状況になりますので、やはり考え方の段階で、その構想段階で県民の意見等を確認して、その考え方に県民の意見を反映させた形で、民港の形状案の作成に行くべきではないかということで、今回8月の下旬の段階での意識調査の手続等に踏み切ったという状況でございます。
 以上でございます。

○座波一委員 だからなぜこのタイミングで県民に意識調査をする必要があると判断したのかですよ。北側案というものは、もう長い年月かけてやっと4者が合意した案となったわけですよね。それが決まりかけたときに、なぜこのようなタイミングでやったのかという疑問が出てくるわけです。

○松島良成参考人 那覇港管理組合としましては、この那覇港湾施設の代替施設の配置と今回の民港の形状案の作成については、別というふうに考えております。昨年の第26回の移設協議会の中でも、まずは浦添ふ頭地区調整検討会議の中で、民港の港湾計画の方向性について、事務的、技術的な検討を行うということが確認されておりまして、その後、民港の形状案と整合を図りつつ、国のほうで港湾施設の代替施設の配置を検討するというふうになっていますので、私たちは基本的には民港の形状案、すなわち港湾計画の方向性を定める上で、形状案の作成に向けた考え方がまとまった段階で、やはり何らかの形で客観的な幅広い声を聞くべきではないかということで、今回の調査を行ったというところでございます。
 以上でございます。

○座波一委員 その意識調査は、当初から予定をしていたということになりますよ。それでいいですか。いつ頃から予定していたのか。

○田原武文参考人 この具体的な意識調査ということではないんですけれども、昨年の11月以降ですね、浦添ふ頭地区調整検討会議のほうで、民港の在り方それからまちづくりの在り方ということで議論していただきました。そういう中で形が議論されてきて今年の4月あたりに議論が深まって形ができてきそうな気配がありましたので、具体的な県民意識調査という形ではないんですけれども、4月あたりから、そういう何らかの形でオーソライズするようなものが必要であろうという認識がございました。

○座波一委員 次に、浦添市長が北側案を受入表明した後にですね、北側案に対する議論というのはありましたか。

○松島良成参考人 先ほども答弁いたしましたが、昨年の第26回の移設協議会の中では、那覇港管理組合としましては構成団体と民港の形状案に向けて議論をするというふうになっておりますので、北側案、南側案については一切検討はしておりません。

○座波一委員 結果としてですね、構成団体に資料や図案を示すこともなくね、事前説明をしなかったわけですよ。そのまま踏み切ったわけですね。だから当初案から、そういう当初4月頃からそういうことも検討していた。さらに今言うような話を聞くとですね、このような事前説明もなく、意識調査に踏み切るってことはあり得ないですよ、行政手続上。それに対してどう思いますか。

○田原武文参考人 8月28日に意識調査をしたいということで、浦添ふ頭地区調整検討会議のほうに報告というか、話を出して、その後9月15日にですね、途中の案ではございましたけれども、アンケート調査を実施したいということで提案しております。その際に浦添埠頭地区……

○座波一委員 休憩お願いします。

○瑞慶覧功委員長 休憩いたします。

○瑞慶覧功委員長 再開いたします。
 田原武文参考人。

○田原武文参考人 事前説明はしております。ただ、途中の段階の説明だったということでございます。

○座波一委員 先ほどありましたが、この調査に対して疑問や異論が出ているにもかかわらず、また再開するという再開を急ぐ理由は何ですか。

○松島良成参考人 まず、先ほどもちょっとお話しましたが、7月21日の浦添ふ頭地区調整検討会議の中で、民港の形状案の作成に当たっての考え方がまとまりました。その考え方のほうにやはり県民の多様な意見等を反映させて民港の形状案の作業に入っていきたいということで、今回意識調査を実施するタイミングとしては、このタイミングだろうと。もう一点は、令和2年度を目途に、民港の形状案を導き出すというふうなことで、組合議会でも答弁しておりますので、令和2年度内の民港の形状案を導き出すという観点から、このタイミングになったというふうに認識しております。

○座波一委員 松島参事監は新聞投稿でSDGsの観点を反映させた計画に変更したいという方針を明確に述べています。この図案が示すような内容が、SDGsの変更案なんですか。

○松島良成参考人 アンケート調査の中で示しました図案につきましてはあくまでもイメージ図でございます。先ほど下地委員のほうにも答弁させていただきましたが、あくまでもこの色塗りされてない部分というのは、今後人流交流ゾーンの配置の多様性を持たせるために、こういった観点で、ここの南側のほうに物流エリアをシフトしたというふうに考えて……。
 以上でございます。

○座波一委員 それが必ずしも図案のとおりではないですが、SDGsの観点を反映させるという、その方針というのはどういうものなんですか。

○松島良成参考人 既定計画が前提で今後見直し等を浦添ふ頭地区調整検討会議で議論していくものと考えております。ですので、今後物流エリア、人流エリアの需要予測等を踏まえて具体的な図を書いていく際に、この配置等をですね、やはり環境にある程度配慮して配置をするという観点で、物流エリアは南側にシフトすることによって、人流交流ゾーンについても、ある程度の環境に配慮した多様的な検討ができるのではないかということで、今回こういったイメージ図を出したということでございます。

○座波一委員 環境に配慮することはとても大切です。ですがね、ある程度そういう基本的な形状案があるものを根本的にSDGsの観点を持ち出して、根本的にまた埋立てを減らしていく、あるいは極端に影響するような行政手続というのは、ちょっとおかしいと思うんですよ。そういうものを先ほどの話と重ね合わせてね、手続的には民港形状案をつくる、これは手続的にはそうなるかもしれない。しかし、全体の進め方としては、一体的であるってことで合意されてるわけですよ。これは国と沖縄県は、一体的にこれを進めるというのが最初の方針なんですね。そういった認識はなかったんですか。

○田原武文参考人 これまでの那覇軍港に関する移設協議会において民港の計画と整合を図りつつ、代替施設の円滑な移設を進めていくということを確認されておりますので、我々、那覇港管理組合としてはまずは民港の計画を固めるということで、同時に軍港はどうあるべきかと、位置はどうあるべきかということは今議論されておりません。我々の役割というのは、あくまでも民港の港湾計画の方向性を示すと……。那覇港管理組合は米軍との調整はできませんので、あくまで移設協議会において確認された内容で、那覇港管理組合のやるべき作業をしているということでございます。

○座波一委員 74年の条件付合意以来、今日まで北側案の合意まできて、その根本的に見直すと。これ、この問題を根本的に見直すという行為に今入っているわけですね。そういうことについて、事務的に適切なのかどうか、一部事務組合としてこれをどう考えていますか。行政機関ですよ。

○田原武文参考人 これまでの移設協議会においても那覇港管理組合の立ち位置というのは確認されております。あくまでも民港の管理者としての立場で意見を言ってきたということでございます。代替施設の位置・配置について那覇港管理組合が、どうあるべきだという意見はこれまで述べておりませんので、そういう状況で現在対応してるということでございます。

○座波一委員 この意見はいずれにしても、この事務組合である管理組合が、今、県の思惑を受けてやった行為になっている感じがするんですね。ですので、そういうこの埋立てとか決まったそういう部分をですね、決まってないんですけれども、そういう基本的な合意事項を要するに政治的な思惑によって動いていないかというのを我々は心配しているわけですよ。これ背景に政治的な思惑が働いているのでないかということが懸念されるということをどうお答えしますか……。
 いや、大事な部分だから答えてよ。

○瑞慶覧功委員長 ちょっと、もう質疑終わりにしたいと思いますので、よろしくお願いします。

○座波一委員 この質疑は入っているわけだよね。

○瑞慶覧功委員長 質疑はね……。
 呉屋宏委員。

○呉屋宏委員 じゃあですね、今のちょっと続きを僕も。実は私は宜野湾ですからあんまり関係ないと思って軍港については見てなかったんですけれど、ただ9月議会をもってね、非常に興味が出てきました。皆さんね、今言ってたけれども、軍港と民港、これが2つそこに共存することになることは御存じですよね。

○松島良成参考人 民港の中に、軍港が配置されるという認識はございます。

○呉屋宏委員 この軍港は誰が造るんですか。

○田原武文参考人 代替施設については国の所管になりますので、防衛省が造るのか米軍が造るのか、我々のほうでは今把握できておりません。

○呉屋宏委員 それは皆さんは民港を造る、軍港は勝手に向こうが造る、どこに造ろうが影響は全くないってことで理解していいですか。

○松島良成参考人 昨年の第26回の移設協議会の中では、国のほうは民港の港湾計画の方向性との整合を図りつつ、軍港の配置を検討するということになっておりますので、それについては民港との整合性が図られるものだという認識でございます。

○呉屋宏委員 それをだしにして、ここに造るって言えば皆さんはそれを承諾するってことですか。

○松島良成参考人 那覇港管理組合としましては、民港の港湾計画の方向性と整合性が図られることを確認をもって、港湾計画の改定の作業に入っていくものだというふうな認識でございます。

○呉屋宏委員 これはね、いいですか松島さんね、どう考えたってね、僕は素人ですよ。素人だけど、どこに軍港が来るかでも、防波堤の造り方も全然変わってくると思うんだよ。それをね、私たちは関係ありませんみたいな今の答弁っていうのはあり得ない。これは想定しながら造って、造るのは確かに防衛省が造るかもしれない。だけどそれは想定しながら計画はつくらないといけないんじゃないのですか。

○田原武文参考人 これを想定しながら民港を固めるということは、またさらに時間がかかるということになりかねませんので、その辺は移設協議会で確認されたとおり、まずは民港の計画を固めると。固めた上で整合を図った上で軍港―代替施設の位置・配置が、国のほうから提案されるというふうに理解しております。

○呉屋宏委員 皆さんの理解は、いわゆる民港と軍港は別々に民港ができた後に軍港は造るっていうことになるっていうことですか。

○田原武文参考人 民港の計画を示した後に代替施設の位置・配置が決まってくるものと理解しております。

○呉屋宏委員 こことの間は誰がやるのか。

○田原武文参考人 移設協議会がまさにその役割を果たしていくものと考えております。

○呉屋宏委員 ここの中で我々が手にしてる部分がありますけれども、皆さんが出した代替施設案、北側案だとか南側案というのが、ここの手元にあるんだけれども、ここの中に代替施設岸壁ってあるんだけれども、これが入ってくるところじゃないの。要するに軍港が移設されようとしてるところじゃないの。北側案とか南側案ってあなた方がつくったんじゃないのですか。

○田原武文参考人 ここに示されている代替施設の北側配置のゾーンと南側配置ゾーン、これにつきましては平成28年の3月に、浦添市側からの要望で代替施設が例示されないとイメージが湧かないということがあってですね、出された絵を基に点線で書いたものだと理解しております。その後那覇港管理組合の構成団体である沖縄県、那覇市、浦添市、那覇港管理組合の4者でこの南側に配置した場合、北側に配置した場合のメリット・デメリットを議論して、港湾サイドとしては、北側に配置したほうが、民港に影響が少ないと。浦添市がまちづくりからしたら……。
 そういう時期がございましたけど、これはリセットされてですね、改めて民港とまちづくりの立場で議論をするということが、第25回の移設協議会で確認された後ですね、そういう作業に入っております。

○呉屋宏委員 あのですね、じゃあ聞きますけど、今まで僕らが普通に新聞だとかテレビで観てたものの中で、北側案に合意したとか南側案に合意したとかっていうのは、これは全然関係ないってことですか。何をベースに北側案、南側案なのか。

○松島良成参考人 先ほども答弁しましたが、第25回、第26回の移設協議会の中で、まずは民港の形状案を導き出し、その後、その民港の形状案と整合性が図られた軍港の配置ということになりますので、こちらとしては、北・南というのは現時点では、この過去のものはないものという認識でございます。

○呉屋宏委員 じゃあ、新聞報道でやってる北側案、南側案ってのは関係ないってこと。間違った報道をしてるってこと、新聞は。

○松島良成参考人 私たち那覇港管理組合としましては、移設協議会の枠組の中で現在民港の形状案を作成しておりますので、                                  

○呉屋宏委員 あのね、子供の使いじゃないんだからさ。これさ、北側案、南側案は何をベースにしてやってるのかって聞いてるんだよ。何がベースなの、これは。だって皆さんは構成団体の浦添市が、何で今まで南側に固執して前に進まなかったんでしょう。それが北側案で了承したといって全者がそろったってことになったわけだよ。経緯からするとね。それでその北側案とか南側案って、何を基に話してるのかなっていうのを、あなた方にないって言われたら我々何て言えばいいの。何がこれ、北側、南側でぶつかっていたのか。

○松島良成参考人 現在私たち、先ほど               との不適切な答弁でしたので訂正させていただきたいと思います。ただ那覇港管理組合としましては、現在、移設協議会の枠組みの中で民港の形状案の作成を行っている立場ですので、軍港の範囲については、その後移設協議会の中で配置が示されるという認識でございます。

○呉屋宏委員 ですから、そこがおかしいんだ。普通計画っていうのは、全体でこうできるっていう考えでね、イメージを持ってやるんだよね。そこから作業―軍港は別よ。確かに別ですよ、皆さんじゃない。しかしそこで、どういう形状にしますか、どれぐらいの幅が必要なんですか、私たちはこういうイメージにしてますけど、防衛省の皆さんとかとそういう話はするんじゃないの。これ那覇市がやるの、沖縄県がやるの。そことの接点はどうなのですか。

○田原武文参考人 この南側配置、北側配置についてはこれまで那覇港管理組合の構成団体のほうで議論はしましたけど、考え方が違うということでなかなかまとまらなかったといういきさつがあってですね、結局25回と26回の移設協議会のほうでこの事務的・技術的な検討をやり直すということで、これについては代替施設の位置や配置が示されたものではございません。あくまで、民港の立場それからまちづくりの立場で議論していって現在に至っているという状況でございます。

○呉屋宏委員 だからさっきから聞いてるでしょう、何が南側にいくのか、何が北側にいくのか、この北側案、南側案って新聞は書いてるじゃない。この北側案、南側案ていうのは何をベースに北なの、何をベースに南なの。それを聞いてるんだよ。

○松島良成参考人 繰り返しの答弁になりますが、那覇港管理組合としましては、民港の形状案、港湾計画の方向性をまず導き出し、その後移設協議会の中で、国のほうで、代替施設の配置が示されるという考えですので、北・南というふうなことについて那覇港管理組合は、現在考えとかというのは持っておりません。

○呉屋宏委員 これはね、今の答弁はね、非常に大きな話ですよ。これは、何でぶつかっていたのかが意味が分からない。構成団体―この参加者がどんなしてやるのか分からない。もうこれはね、僕もっとやるのがあるから、もうここで止めておくけど、どうせ同じ答えしかないだろうから、これで止めますけれども、もう一つね、皆さんが出したこのイメージ図、僕はねこれ今度の議会で初めて分かった。ネットに出てるのを見てね。ところがね、これを出してしまったら、これはほかにもあるんだろうなと思っていたんですよ。そしたらこれしか出てないわけだよな。これ、県民が見たらどう思う。あなた方の意図がここに反映されると思う。僕はね、これ間違いなくミスリードしてるっていうか、あなた方県民意識をリードしてるよ。誰が見たってそんなふうにしか見えない。これが行政手続の在り方なのか。この決裁はどこまでもらっていたのか。これを出す前に。

○田原武文参考人 この県民意識調査のアンケート内容については、那覇港管理組合でまとめられて、私のほうで決裁しております。

○呉屋宏委員 じゃあ、これは3首長は分かってないってことですか。

○田原武文参考人 内容については―途中の案については、課長級の会議で報告してますけれど、これが部長、首長までいったかというのは把握できておりませんでした。ただ結果的には届いていなかったというふうに認識したところです。

○呉屋宏委員 もう時間ないから、中途半端になってしまったんだけどね。これが常勤副管理者ね、皆さんの事務規定がおかしいよ。これは3か所から持ち寄ってきて皆さん組合つくってるでしょう。これね田原さん、あなたがあそこの埋立てをするためのトップなの。そういう認識であなたはこの組合を運営してるの。僕はそこがね、認識が違うと思うよ。どうぞ。

○田原武文参考人 現場の実務における責任者は私になると考えております。ただ当然、重要事項―例えば港湾計画とかですね、そういったものについての管理権限というのは、管理者のほうにあるというふうに認識しております。

○瑞慶覧功委員長 この際、お諮りいたします。
 松島参考人からマスコミ等の報道に係る発言について削除していただきたいとの申出がありました。松島参考人からの発言取消し申出を許可することに御異義ありませんか。
○瑞慶覧功委員長 御異義なしと認めます。
 よって、松島参考人からの発言取消しの申出を許可することに決定いたしました。
 引き続き、質疑を行います。
 照屋守之委員。

○照屋守之委員 まず、先ほどからありますようにこの民港を先に決めてやるという説明ですけれども、第26回の移設協議会において、民港の港湾計画と整合を図りつつ、これと並行して代替施設の配置という、それが協議会の意思決定じゃないですか。並行してじゃないですか。何で並行してやるのが、ここに来たら先行するんですか。どういうことですか。

○松島良成参考人 那覇港管理組合としましては、移設協議会の中で確認されています那覇港湾施設の移設については、民港の港湾計画との整合性を図りつつ進めるということですので、やはり民港の港湾計画がまずあって、それで整合を図りつつ、国のほうは代替施設の配置の検討ということになりますので、まずは民港の港湾計画の形状が先ではないかという考えで、現在浦添ふ頭地区調整検討会議で議論をしてるところでございます。

○照屋守之委員 この移設協議会というのは国も入って那覇、浦添、組合、県の中で確認されているわけですよね。これと並行してですよ。これ移設協議会の確認事項じゃないですか。そこに先行してというのは一つもないですよ、並行ですよ。これおかしくないですか、どういうことですか。今の説明と全然違いますよ。並行ですよ。

○松島良成参考人 港湾計画の整合を図りつつ、これと並行ですので、港湾計画の整合を図るためには、民港の形状案が先にないと整合性の確認ができないという認識でございます。

○照屋守之委員 これと並行して代替施設の配置に係る技術的な検討、並行ですよ。代替施設は先行じゃありませんよ。これ、国との協議会の中で確認された事項ですからね、それぞれがそれぞれの立場で解釈はできないんじゃないですか。約束事項じゃないですか。どうですか。

○田原武文参考人 県の資料によりますと、8月28日、沖縄防衛局から代替施設の配置については、民港の港湾計画との整合を図ることが大前提であり、配置の詳細を民港の港湾計画に先んじて決定するわけではなく、最終的な決定は、地元による民港の港湾計画の方向性の決定を踏まえて行うことに何ら変わりはないというふうに、県のほうに報告があったと聞いております。

○照屋守之委員 これ県というかですね、那覇港管理組合もこの移設協議会に参加しているんですよね。そこで並行して代替施設の配置ということをやっていますから。これですね、組合議会の県民意識調査の百条委員会が設置されておりますけど、このことも含めて百条委員会の中で確認したほうがいいですよ。これ移設協議会の中で並行してというふうなことが決まっているのに、それぞれのところでは民港が先行ということになると、移設協議会そのもの自体の存在が問われていくんじゃないですか。そこはもうぜひ百条委員会の中でしっかり確認してくださいね。次にですね、今回の県民意識調査というのは、玉城知事の強い希望で行ったということでいいですか。管理者である玉城知事の強い希望で行った。そうですか。

○田原武文参考人 先ほども説明しましたけど、4月あたりから我々は必要性を認識しておりまして、特に管理者から指示があって始めたということではございません。

○照屋守之委員 新聞報道によるとですね、10月1日、与党幹部によると意識調査は、玉城知事の肝煎りで行うことが決定した。同じく与党幹部によると、意識調査は玉城知事の強い希望で行うことが決定したという、そのとおりでいいですか。

○田原武文参考人 知事が県庁でどういう対応したかというのは我々は把握しておりません。我々那覇港管理組合としては、先ほど説明したとおり、4月あたりからこういったオーソライズする手法が必要ではないかというふうに認識しておりましたので、その一環ということで8月の下旬頃から、この意識調査の在り方ということで内部でも議論し、それから管理者にも報告をしているという状況でございます。

○照屋守之委員 これも組合の百条委員会で確認してください。これですね、県民の意識調査を行ってそういうふうな結果が出て民港を見直しする。先ほどありましたように軍港も見直す。時間がかかる。この問題解決がどんどん先送りになるんじゃないですか。管理者である知事がそういうふうなことを求めるっていうのは、なかなか理解し難いんですけれども、報道も含めてですね。これやっぱり、この根本的な今の県民意識調査を知事の強い希望でというふうなことになると、これ非常に大きな課題がありますから、ぜひ百条委員会で明らかにしてください。それとこの県民意識調査ですよ。やっぱり地元の那覇、浦添の同意も得ないで進められたと。手続が不備ですね。特に停止をやるときに、沖縄県議会の一般質問のときに決まっているんですね。全く理解できないんですよね。どういうことですか。

○田原武文参考人 この意識調査を開始した26日、27日、週が明けて月曜日にまず那覇市のほうから抗議がございました。すぐ浦添市からも抗議がございました。その中で29日に抗議文書も届いたということで、この我々も混乱させる状況が把握できております。また県議会のほうでも取り上げられて、やり取りが続いてたという状況も見て、我々のほうでこれは意識調査を一旦停止する必要があるんじゃないかということで内部で議論して、管理者のほうには報告したところでございます。

○照屋守之委員 それと意識調査を進めながら、玉城知事は官房長官に那覇軍港の先行返還を要求していますね、この軍港の先行返還というのは民港の整備も含めて相当影響を及ぼしますよね。これ組合でどう議論されたんですか。

○田原武文参考人 軍港―基地行政については那覇港管理組合は所管していませんので、これは県のほうに御確認いただきたいと思います。先行返還については管理者と協議しておりません。

○照屋守之委員 その知事が先行返還をお願いした後に、皆さん方は知事と民港については協議しましたか。求めましたか。

○田原武文参考人 現在の軍港については民港に影響のない利用形態となっております。代替施設については、これまで移設協議会で確認されているとおり、まずは民港の形状を固めて報告するという手続を取っておりますので、そういった形で進めているということでございます。

○照屋守之委員 休憩お願いします。

○瑞慶覧功委員長 休憩いたします。
○瑞慶覧功委員長 再開いたします。
田原武文参考人。

○田原武文参考人 那覇港管理組合はこれまで移設協議会の枠組みの中で、まずは民港の形状案を固めていくということをやっておりますので、この先行返還については、たしかこれまでこの移設協議会で議論になったことがないんじゃないかなというふうに理解しております。

○照屋守之委員 なったことがない。それを県知事が公に求めたんですから。ですからそういうふうなことも含めて管理者である知事は、この県民の意識調査も進めながら、一方では那覇軍港の先行返還も求める。これ県民からすると、どうなっているんですかと。国の約束事項がある移設協議会でそういうふうなことをやるんですかと。移設協議会でそういう先行返還の話が出てくるんですか、どうですか。

○田原武文参考人 これまで移設協議会の中で先行返還については特に議論になったことはないと思いますけれど、今後については、これは那覇港管理組合というよりは、基地行政を所管する県、那覇市、浦添市のほうでどういう形になるかちょっと私たちのほうでは分かりませんけど、少なくとも現在の移設協議会では、那覇軍港の先行返還というのは、これまで議題として出てきたことはないということでございます。

○照屋守之委員 もっとしっかりしてくださいね。那覇港管理組合の管理者は沖縄県知事ですよ。管理者がそういうようなことを提言しているんですよ。いずれにしても、この県民意識調査の実施における管理者である今の玉城知事の関与ですね、これがポイント。それと国の移設協議会における確認事項、並行してやるという取決めがありながら組合は先行する、その移設協議会に参加をしている。この国との整合性の確認、玉城知事の軍港の先行返還、これ組合では何の協議もなく、唐突に玉城知事は言っているのかという話ですよね。そこも含めてぜひ組合議会の百条委員会でしっかり対応していただきたいのと、百条委員会が終わるまでは意識調査は再開できないんでしょう。どうですか。

○田原武文参考人 現在沖縄県、那覇市、浦添市に対しては、再開に向けた働きかけ提案をしているところでございます。当然、3者そろって再開の了承が取れない場合は、我々としては調査を実施することは厳しいというふうに考えております。

○照屋守之委員 このような重要課題はですね、しっかり百条委員会で整理してからやってください。県民に示しがつきませんよ。

○瑞慶覧功委員長 上里善清委員。

○上里善清委員 本日はコロナ禍の中でですね、説明させるために、皆さんをお呼びしたことについて大変心苦しく思っております。私は短めにやりますので。基本的には那覇港管理組合の事案であるがために、このように説明を受けるということ自体はですね、私はちょっと理解できないです。各組織の中でこれはやる話であって、ここまでやっているのが、正常なのか私は疑問です。だけど今日説明し、お伺いしておりますので、よろしくお願いいたします。今日は説明会ですよね、基本的には皆さんの責任を追及する場ではないと私は思っておりますので、経緯だけを説明していただければ、それで十分ですので、令和2年度中に民港の整備計画を諮らんといかんという事情で、皆さんがちょっと焦ってしまったのかなという感じでね。関係する市と十分なコミュニケーションができなくてですね、こういう事態になったかもしれないです。この意識調査もちょっとやり方がまずかったんじゃないかと。市に対して十分に説明してですね、その後に、この形状も含めて、やるべきではなかったかなと私もそう思います。その辺についてちょっとコメントがあればどうぞ。

○松島良成参考人 今委員の御指摘のとおり、令和2年度内を目途にした民港形状案の作成というふうなスケジュール感というものと、あとやはり7月21日にまとまりました民港形状案の作成に当たっての考え方というものに対する、要は意識調査っていうか県民意見の反映というものを、やはり両方達成したいというところで、このタイミングが一番いいかというふうな観点をちょっと重要視したところで、各構成団体―県、那覇市、浦添市のほうに丁寧な説明ができず、抗議文が発出されたということに関しては、やはり真摯に受け止めて、今後はこういったことがないように、しっかりと各構成団体のほうには丁寧に説明し、理解を得て進めていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

○上里善清委員 百条委員会も設置してやっていくとなっておりますので、県議会もですね、その那覇港管理組合にちゃんと議員派遣しておりますので、十分に説明していただくいうことで、よろしく対応していただきたいなというふうに思います。
 以上です。

○瑞慶覧功委員長 次呂久成崇委員。

○次呂久成崇委員 この港湾計画改定の進め方なんですけれども、20年、30年後の長期を見通した港湾の開発、利用及び保全の基本的方向を明らかにした長期構想を策定するということでですね、そこにいろんな関係機関が入って、今またいろんな協議会等も設置されて様々な議論がされているかと思うんですけれども、今、例えば検討委員会、協議会がどのような方々で構成されて、そしてその協議会なりの目的と役割というのを少し具体的に説明いただきたいと思います。

○松島良成参考人 平成24年度に那覇港長期構想検討委員会というのを設置しております。この長期構想検討委員会の委員のメンバーとしましては、多方面から参加していただきまして、まず日本港湾協会、学識経験者、琉球大学、沖縄国際大学、県外の大学、あと那覇港の利用者であります沖縄港運協会さん、沖縄旅客船協会さん、その他国の関係機関と県の企画部、商工労働部、文化観光スポーツ部、那覇市、浦添市も含めて、多数のメンバーで委員会を設置して、平成24年度から4回、この那覇港に関する長期の考え方等を議論しております。あと、平成27年2月に浦添市のほうから、港湾施設の配置の見直し案が出まして、平成28年3月の長期構想検討委員会では、浦添埠頭地区につきましては、地元の県、那覇市、浦添市、あと那覇港管理組合で、別途その浦添埠頭地区の計画を議論するようにということで、昨年度、那覇港管理組合におきまして、浦添ふ頭地区調整検討会議というのを設置しております。その構成メンバーにつきましては、県土木建築部港湾課、那覇市の都市未来部都市計画課、あと浦添市の西海岸開発課の課長級のメンバーで構成する浦添ふ頭地区調整検討会議で、浦添埠頭地区の地形、港湾計画の方向性を議論しているという状況でございます。

○次呂久成崇委員 8月にですね、このアンケートの実施について内容等も含めて、一度説明なり協議をしたということなんですけれども、先ほどから問題になっている、このゾーニングっていうんですかね、この図面等も含めて、その協議会なりの中で提示をされたというのはいつ頃なんでしょうか。

○松島良成参考人 今回のアンケート調査の内容につきましては、9月15日に途中段階のアンケート調査の説明は、各構成団体に説明をしております。最終段階のものにつきましては、ちょっとスケジュール等もございまして各構成団体のほうには、最終段階のアンケートの内容については書面での通知のみとなって説明不足に至ったということでございます。

○次呂久成崇委員 私は今回のこの問題はですね、やはりしっかりとこの組合のほうが各協議会なり、委員会なり、議論する場の中で、このアンケート実施の必要性であったりとか、内容についてですね、もう少し丁寧に説明をして、こういう形でアンケートを実施をしていきたいというふうに、きちっとした丁寧さがやっぱり少し欠けていたのかなというふうに思っております。この長期構想段階の中でですね、この技術的・専門的なまた検討とかも含めて、パブリックコメントも実施するというふうにあるんですけれども、この県民等の意見の把握に努める、また透明性とかですね、そういう観点からも、私はやっぱりこのアンケートの実施っていうのは必要だというふうに認識しております。ですので、今の段階ではやはり浦添市さんとか、那覇市さんのほうでは、これまでの経緯も含めて再開するのかどうかっていうのは、まだ協議中ということではあるんですけれども、やはりこれはこの那覇港長期構想計画の改定の中でですね、やはり県民の幅広い意識調査ということでは、とても必要なことではないかなと思いますので、今後はしっかりと各協議会なりの構成員のメンバー、そしてそれぞれの代表もいらっしゃいますので、そこには引き続き丁寧な説明をしていただいてアンケート実施にぜひ取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 私は以上です。

○瑞慶覧功委員長 休憩いたします。

○瑞慶覧功委員長 再開いたします。
 比嘉瑞己委員。

○比嘉瑞己委員 本日はありがとうございます。
 今回の意識調査についてですが、手続の不備は私も反省すべきところは反省すべきだと思います。管理者である知事も謝罪もいたしましたし、こういったことが起こらないように気をつけていただきたいと思います。一方で、この浦添埠頭地区をめぐる環境が、状況が大きく変わっていく中で、やっぱり県民の意見を広く聞くってことは、私は大切だと思いますので、このアンケートの再開に向けてもですね、また頑張っていただきたいと思います。そこで改めて伺いたいんですけれども、そもそもですが、この意識調査の目的、それと、この実施を急いでしまった理由、今ありましたけれども改めて聞かせていただけますか。

○松島良成参考人 今回の意識調査の目的につきましては、先ほども説明いたしましたが、県民の幅広い意見等を踏まえながら検討を進めていくと。現段階では、民港の形状案の作成に当たっての考え方がまとまっておりますので、そこに可能な限り、県民の理解を得ながら、円滑な港湾計画の改定の事業化を図るということで、県民意識の調査を実施していきたいと考えております。あと、もう一点、急いだ理由につきましては令和2年度内を目途にした港湾計画の方向性というものを、やはり目標にしてるところもございますので、現段階で実施し、令和2年度内の港湾計画の方向性というものも、達成できるようにというスケジュール感も併せて検討した結果、今回のような説明不足等になったというふうなところでございます。

○比嘉瑞己委員 ありがとうございます。来年の3月までに、この港湾計画の形状案を示したいということで急いでしまった。今この形状案―民港の形を議論している場はどこですか。改めてお聞かせください。

○松島良成参考人 現在、浦添ふ頭地区調整検討会議の場で、民港の形状案、すなわち港湾計画の方向性について議論をしてるところでございます。

○比嘉瑞己委員 やはり先ほど次呂久委員からもありましたけれど、港湾計画をめぐって様々な協議会なり組織があるわけですよね。そこがやっぱり県民から見ていても分かりづらいっていうところが寄せられています。本来であればこうした民港の形状案だったり、港湾計画の改定に向けた議論とかは、この長期構想計画の検討委員会だったり、この港湾計画の委員会でやるべきものだと思うんですよ。ところが、何とか委員会だったり何とか調整会議、検討会議って分かれているわけですけれど、こういった複雑になってしまった背景っていうのはどういったことがあったんですか。

○松島良成参考人 先ほども答弁いたしましたが、那覇港全体で4埠頭ございますが、4埠頭の那覇港の港湾計画の改定に向けた手続としては、平成24年度に那覇港長期構想検討委員会を設置しております。それが先ほどメンバー等を紹介した方々が構成員となって、那覇港長期構想検討委員会を設置して、そこで議論している状況でございました。それが、平成27年2月に浦添市のほうから、港湾施設の配置の見直し案が出まして、平成28年3月の第4回の那覇港長期構想検討委員会の場で、今回の浦添埠頭地区に限っては、那覇港長期構想検討委員会から切り離して、各構成団体である県、那覇市、浦添市、那覇港管理組合で、民港の形状案を議論してくださいということで、昨年、那覇港管理組合のほうで、浦添ふ頭地区調整検討会議というのを設置して、現在そこで浦添埠頭地区の民港の形状案の議論をしている状況でございます。

○比嘉瑞己委員 一度聞いただけでは、簡単には分からないぐらい複雑な経緯になっています。県民はもっと分かりづらいと思うんですよね。やっぱり本来であればその長期構想計画の検討委員会でやるべきところが、浦添市長の軍港の見直しを契機にですね、様々な経緯をたどって、今その本体から離れたところで、まず民港の形を決めなければいけない状況と理解していいんでしょうか。

○松島良成参考人 委員のおっしゃるとおり、別途議論している状況でございます。

○比嘉瑞己委員 ですので早めにですね、やっぱり那覇港管理組合というのは、民港としての港湾の発展を図る組織ですので、その本来のあるべき姿に戻るためにも、しっかりとした計画に戻れるように期待したいと思います。それで意識調査の中身で、ちょっとお聞きしたいんですが、問い6番の説明がですね、説明文でこの社会経済情勢の変化、環境保全に対する意識の変化などに伴い浦添埠頭地区の現計画の配置の考え方について見直しが必要であると書かれています。その浦添埠頭地区を取り巻く状況の変化については、具体的に何を指していらっしゃるんですか。

○田原武文参考人 浦添埠頭地区を取り巻く社会経済情勢の変化というのは、まず西海岸道路の開通が平成30年の3月にございました。それから4月に浦添市の里浜条例というのが制定され、その後令和元年6月に大型商業施設が開業し、この浦添の海域に対して県民の目が集まるようになったという状況が、これまでの状況と違うということで、その辺、特に海に対する認識が、関心が高まってきたというところかと思います。

○比嘉瑞己委員 今の長期構想計画、あるいは港湾計画の策定からもう15年以上たったわけですよね。その間にこのように大きな変化があって、県民の意識も物すごく高まってきて、もう連日のように新聞にも投稿があるような状況です。そういった中で、やはり県民の意識を聞くっていうのは私は本当に大切なことだと思うので、しっかり取り組む必要があるんじゃないかなと思います。
続いて同じくこの意識調査の問い7番ですが、ここでは、この物流関連ゾーンについて特に聞いているわけですが、その中でSDGsだったり、環境アセスに対する知事意見、この知事意見というのも仲井眞知事が出している知事意見なんですよね。また浦添市の西海岸開発に係る浦添市の素案、これらを考慮して案を検討していると説明がなされていますが、ちょっとここ専門的過ぎて説明が足りないんじゃないかなと思うんですけれども、この3つっていうのはどういったものなのか。こういったことを考慮して、検討してるって言うんですけれども、ちょっとここ詳しく説明いただけますか。

○松島良成参考人 この設問の内容の中にある環境の保全ゾーンからの距離を可能な限り取るというふうな観点は、やはり潮流等の影響がないように可能な限り配置を南側のほうに移すというふうなことを意識した南側への配置でございます。あと、イノーの部分についても可能な限り、小さくできるような配置ということで既定計画と同等の面積のものを配置するために南側にシフトするべきではないかということで、あともう一つは物流の機能としましては、現在、新港埠頭地区のほうがですね、この西洲のほうなんですけど、そこが物流ゾーンになっていますので、一体的な利用を図る上でも、南側のほうにシフトして、所定の面積の既定計画の面積も合わせて南側にシフトすることで、環境保全ゾーンから距離を取ることで、可能な限り潮流等の影響を小さくするという意味合いでの配置のイメージ図となっているところでございます。

○比嘉瑞己委員 ここです、それぞれがすごく大きなテーマなんですよね。それをこの1ページだけで、はいか、いいえでというのはなかなか県民にとっても難しいと思います。一つ一つ、これ分けて丁寧な設問をつくるべきじゃないかなというふうに思います。改めてちょっと聞きたいんですけれど、この浦添埠頭のコースタルリゾート地区の公有水面埋立事業に係る環境影響評価方法における知事意見―仲井眞知事時代の意見ですが、これはどういった知事意見になっているんですか。

○松島良成参考人 現在ちょっと手元に資料がございませんので、後ほど提供ということでよろしければ……

○田原武文参考人 正確には覚えていませんけれど、たしか西海岸道路、浦添臨港道路浦添線の構造を埋立て方式から橋梁方式に変えて、埋立ての面積を減らしたのと、あと商業用地をですね、キャンプキンザーの返還予定地に求めることで、埋立ての面積を極力縮小したということだったと理解しています。

○比嘉瑞己委員 仲井眞県政時代でも、なるべく環境に影響がないように、埋立ての縮小を含めて、こういった知事が意見をしているということもですね、やはり時間の経過で、知っている県民も少ないと思うんですよ。やはりこうしたことに対しての丁寧な説明もあった上でアンケートしないと、とても専門的過ぎるなというふうに感じております。それで今説明があったんですが、先ほどお話にあったその浦添市の里浜条例がつくられてもいるんですけど、その点については書かれていないんですが、そこは検討はされないんですか。

○田原武文参考人 里浜条例において具体的に区域を示している条文はございませんけれど、出てくるのがカーミージーとかですね……。条例の中では今、らしきものはカーミージーですね。ただ那覇港管理組合の港湾計画では、環境保全ゾーンということで環境を極力残すというゾーンが設定されていますので、そこに重なる形で多分里浜条例というのが制定されていると考えます。

○比嘉瑞己委員 カーミージーが離れているからということだと思うんですけれども、ただ専門家の皆さんに言わせればその生物多様性豊かな海ですので、やっぱり何らかの影響が絶対にあるというのが、専門家の意見なんですよね。
そうした条例の趣旨も踏まえた上で、計画の見直しというのは必要になってくると思いますので、そういったことも盛り込むべきじゃないかなと思います。この物流ゾーンなんですけれども、この那覇港管理組合では今物流についても一生懸命やっていて、ただその那覇新港埠頭部分での物流の整備ってまだ完成してるわけではありませんよね。皆さんの物流の取扱いの計画を見てみても、目標に照らしても、まだそこに達していない。そういう意味では、まだ港に余裕あるんじゃないかっていう指摘する人たちもいらっしゃいます。そうしたこともしっかりと示した上で、本当にこの浦添の西海岸を埋め立てるのか、軍港のことだけじゃなくてですね、民港部分についても、これからいろんな県民の議論が出てくると思います。そうした意味で、皆さんがこの趣旨である県民の意見を幅広く聞きたいっていうのであればですね、そこら辺もしっかり示した上で、アンケートもしっかりと取り組むべきだと思いますが、特に物流の需要予測っていうんですかね、この推計についてもしっかり入れるべきではありませんか。

○田原武文参考人 今御指摘がなされた部分はですね、4月からこの部長級に対しても特に物流については需要予測をしっかり精査するようにという指示を出しております。また厚生交流ゾーン、これ浦添市の事業になるかと思いますけれど、そこについてもですね、陸地にこのキャンプ・キンザー跡地の270ヘクタールが返ってくることになりますので、しっかりと陸地ではなくなぜ海域にリゾートを造るかという、この辺の整理もですね、しっかりやってほしいということで指示しております。こういった作業をしっかりやって必要な開発と、それから環境の保全、バランスを取っていきたいなというふうに考えております。

○比嘉瑞己委員 大変重要な指摘、お考えだと思うんですね。やっぱりそういったことを広く県民にも知ってもらった上で、みんなでこの問題を考えていくっていう姿勢が大切だと思います。ましてや、今年新型コロナの影響で、港湾の計画についても大きな影響を私受けると思います。今物流だけの話になりましたけど、クルーズ船だって、これから先数年本当に、かつてのような勢いを取り戻せるかというのは見通せないわけですよね。そうした意味で前提条件というのも大きく変わってくると思います。なので、しっかりと県民が判断できるような、こうしたデータというのを示した上でですね、みんなが参加できるような形にするべきじゃないかなと思います。今回2週間、しかもウェブを中心としたものでした。これだと意見を言いたくても、高齢でなかなかそこに参加できないという人たちもいると思うんですよね。幅広く県民の意見を聞くって意味では、これから再開に向けて、このやり方についても改善必要だと思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。

○松島良成参考人 現在、この再開に向けての考え方も含めてですね、浦添ふ頭地区調整検討会議のほうで、内容、その他全体ですね、どういった在り方が一番県民にとっていいのかというところも含めて議論していければと考えております。
 以上でございます。

○比嘉瑞己委員 最後になりますが、やはりもう長いこの軍港移設も絡んでですね、長い長い複雑な経緯をたどってきたこの港湾計画になると思います。ですので、何というんですかね、いつまでに決めなきゃいけないっていう、その思いだけで焦ってしまうといいことありませんので、沖縄の未来のかかった問題ですので、じっくり取り組んで、県民が納得できる形で進めていただきたいと思います。
 終わります。

○瑞慶覧功委員長 玉城健一郎委員。

○玉城健一郎委員 皆様、本日はありがとうございました。
 この新型コロナの影響下にある中で、こうやって来ていただいて本当にありがとうございます。様々な委員からこの質疑があった中で、もしかしたら、ちょっと同じような質問になってしまうところがあると思いますが、そのあたりは御了承ください。まず、いろいろ御説明ございましたが、今回アンケートを出すに当たって、那覇市や浦添市から抗議っていう形で抗議文が出てきたと思うんですけれども、これについて、なぜそのようになったのかという経緯の御説明をお願いいたします。

○松島良成参考人 今回の意識調査の実施については、8月の下旬から作業しまして、この9月26日をめどに実施することが、令和2年度内の民港の形状案作成に向けてのタイミングではないかというのがまず1つございました。工程というスケジュールの中で、意識調査の内容等をですね、整理して実際に各構成団体の理解と丁寧な説明というところをしていかなければならないという意識もあったんですが、やはり内容等がかなり複雑というか難しい部分もありましたので、そういった観点で9月15日に一応、途中段階の説明をしたところでございます。ただ、26日の開始の直前の25日にしか、最終的な案ができなかったというところで、十分な説明ができず、送付のみの通知になってしまったというところで、今回の抗議文が翌週に発出されたということで、今回、この抗議文については、今後は適切に対応していきながら、是正については、今後は丁寧に説明していきながら改善してきたいというふうに考えているところでございます。

○玉城健一郎委員 ほかの委員からも御指摘があったように、ちょっと事務手続上の簡略化とまでは言わないですけれど、事務手続で少しそごがあったのかなっていうのは、私も感じているところですので、ぜひそのあたりは丁寧にお願いいたします。先ほどアンケートの実施に関して8月の下旬から準備しているということなんですけれど、このウェブのアンケートっていうのは、話合いの中で出てきたのはいつ頃なのか、そしてまたやると決定したのはいつなのか、もう一度御説明をお願いいたします。

○田原武文参考人 ウェブ方式については9月11日に、この方式で意識調査したいということで管理者に報告しております。その後9月18日にこのウェブ方式とそれからオープン調査方式ってありますけれども、この2つの方式を使って意識調査をやりたいと。ほかにも2つほど意識調査の方法はあったんですけれども、面談方式とか郵送方式というのがございましたけれど、これについては3か月以上かかるということで、このウェブ方式とオープン調査式で、調査期間2週間で結論も1か月程度で出せるということで、それを管理者のほうにこの方式でいきたいということで報告しております。

○玉城健一郎委員 このアンケートというのは9月11日ぐらいにウェブ方式でやるっていうことの話は決まったと思うんですけれど、アンケートを実施するに至るまでにいろんな議論があったと思うんですよ。アンケートをしたほうがいいのかっていう議論から始まって、実施に至ったと思うんですけれども、このアンケートをやるに至る最初の議論でどこからスタートしたんですか。いつぐらいの時期からアンケートをしたほうがいいとか、県民の意見を聞いたほうがいいっていうところは、いつぐらいから出てきたのか。

○田原武文参考人 具体的にアンケートという形ではございませんけれども、何らかの形でオーソライズする必要があるであろうということで、この浦添ふ頭地区調整検討会議で民港の形状をまとめるに当たっての考え方等の議論が進んで、これ7月21日頃にはある程度もう案が出てきたということで、いよいよこのオーソライズする必要性というのは非常に重要性が高まってきましたので、これが具体的に実際に話し合われていったのは8月28日に管理組合のほうから構成団体のほうに調査をしたいということで申し上げたのが流れという形になります。

○玉城健一郎委員 那覇港のこの港湾計画の中で、今の浦添埠頭の地域っていうのはまさに変化が大きい地域、これから県民からしてみれば見た目ですぐ分かる、変化が分かる地域ですので、やはりこういったアンケート、県民の意見を聞くことは大切なことですので、ぜひこれも実施していただきたいと思います。このアンケートのクエスチョンの7番のほうなんですけれども、こちら現計画の配置の考え方っていうことで、見直し案っていうのが、SDGs那覇埠頭の知事意見で、浦添市素案を踏まえた上で、見直し案を検討しておりますということなんですけれど、この見直し案を検討している主体っていうのは、どちらになりますか。見直し案を検討してますってクエスチョンの中で出ていますが、この見直し案を検討している主体はどこが行っているんですか。

○松島良成参考人 ここにつきましては物流関連ゾーンになりますので、物流関連ゾーンは那覇港管理組合が事業主体となりますので、検討してるのは那覇港管理組合ということになります。

○玉城健一郎委員 分かりました。
 ありがとうございます。だからこの見直し案というのはこういうふうに形状が出ているってことですね。次、クエスチョンの8番というのは人材交流センターをどのように配置するのが望ましいと考えますかっていうことで、こちら事業主体自体は浦添市になるというふうに考えておりますが、これ、このアンケートの中で、この浦添市が事業主体になるこの事業をアンケートに載せることが適切なのかどうかっていうのは、私はどうなのかなと思うんですけれども、ちょっと見解のほうを御答弁お願いいたします

○松島良成参考人 このアンケートを作成した段階では、物流ゾーンが那覇港管理組合の所管でございますので、南側のほうにシフトすると、そこで既定計画のこのブルーのエリアについては、配置を見直すことができるのかどうかというのは、あくまでも意見として聞く程度でそれを那覇港管理組合のほうで浦添市さんのほうにこういった意見がありましたというふうな参考になればということで、この設問のほうは作成したという経緯がございます。

○玉城健一郎委員 分かりました。
 ではですね、今回この港湾計画なんですけれども、このアンケートも含めて、今後の計画というのは、そのスケジュールはどのようになっているのか。実際にこのアンケートが話合いの中で、浦添ふ頭地区調整検討会議の中で、同意を得られたらアンケートを実施するっていうことなんですけれど今後、アンケートが進んでいって令和2年、令和3年、令和4年には、どのように那覇港の計画というのは進んでいくのか御答弁をお願いいたします。

○松島良成参考人 基本的には令和2年度内の民間の形状案の作成という目途にしておりますので、今回の再開については浦添ふ頭地区調整検討会議で判断をなされると。ですので、令和2年度内を目途にした港湾計画の方向性―民港の形状の作成をした後は、移設協議会の場で、その民港の形状案が提示されて移設協議会の枠組みの中で軍港の配置案等が確認がされて、その後、港湾計画の改定の作業に移行するものと考えております。

○玉城健一郎委員 すみません。
 この港湾計画の改定をしないと、この浦添の民港自体の整備というものもできないというふうに考えているんですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。

○田原武文参考人 港湾計画の改定というのは港湾法に定められておりますので、今回は計画の変更になりますけれど、法に基づく手続をした上じゃないとその後の事業というのができないということになります。

○玉城健一郎委員 最後になりますけれど、今後このアンケートを実施した後にまたこれから移設協議会の中で話し合う中で、そしてまた港湾計画を改定します。ここまでで大体どれぐらいの期間がかかるというふうにお考えでしょうか。

○田原武文参考人 民港の形状を示した後の代替施設の位置・配置が提示されるかと思いますけれど、それが決まった後ですね、これまでの港湾計画の改定に要した日数というか月数を考慮した場合は、大体軍港の代替施設の位置・配置が決まってから20か月ぐらいはかかるかなというふうに考えております。

○玉城健一郎委員 分かりました。
 浦添の埠頭に関しては本当に変化の大きい地域ですので、ぜひ県民の意見、そして、アンケートも通しながら、よりよい方向で進むように、ぜひ検討していただきたいと思います。ありがとうございました。

○瑞慶覧功委員長 新垣光栄委員。

○新垣光栄委員 先ほどからお話を聞かせていただく中でやはり今回、民港の形状案、港湾計画の方向性を2月まで、今年度中までに出していこうということで、このアンケートをなさったということで関係機関との調整もできないまま進めてきたように感じられます。その中でやはりこの主導的な立場、県であったり港湾組合であったり、那覇市、誰が主導的な立場に立って今進めているのか、全組織が一緒の体系になっていないか、この主導的な立場に立って引っ張っている組織というのはどこなのか教えてほしいです。

○田原武文参考人 基本的に那覇港理組合は独立した事務組合ということなので、港湾計画に関する考え方というのは、那覇港管理組合が当然提示をする形になりますけれども、この港に関わる自治体ということで那覇市、浦添市、それから県のほうは組合の中核をなす団体でございますので、港湾については県のほうで重要港湾、それから地方港湾たくさん抱えております。そういった意味で県のほうから、港湾に対する考え方というのはまた提案もしてくれますし、那覇市、浦添市からは、またまちづくりの観点から提案ができるということで、基本的には那覇港管理組合がリードする形になりますけれども、構成団体からは、おのおのの立場で、提起や提案ができるような形で、これまで進んでおります。

○新垣光栄委員 那覇港管理組合がそういう主導的な立場になってるっていうのであれば、もう少し、しっかり県や関係機関と詰められるように、もう一度体制を整えたほうが、これからいろいろな作業をやっていく中で必要ではないかなと思っています。その辺の何ですかね、この役割分担というのも、もう少し明確にして、誰が見ても分かるようにやっていただきたいなと思っています。その中で2019年11月の移設協議会の中で先ほどからも言われてるように、港湾施設の移設について、民港の港湾計画との整合性を図りつつ、これと並行して代替施設の配置に係る技術的な検討を防衛省及び国交省で実施し、早期に港湾計画の結論が得られるよう地元の関係機関を支援していくということを確認したっていうことがありますけれども、どのような技術的な検討を今まで支援いただいたのですか。

○田原武文参考人 第26回の移設協議会でそういうふうに確認されておりますけれども、現時点で国に対して技術的な助言というのを求めたことがございません。

○新垣光栄委員 影響に係る技術的な支援において、南側の配置に関する案とか北側の位置に関する技術的な支援は全くいただいてないんでしょうか。

○田原武文参考人 昨年の11月から現時点で、民港の形状に対する考え方についての技術的支援は、これまで受けておりません。

○新垣光栄委員 その支援を受けていない中でどのようにして南側案が駄目だとか、北側がいいっていうのをですね、浦添市長は北側案の検討をしたのか、どのようにお考えですか。

○田原武文参考人 今委員がおっしゃってるのは、平成28年から30年にかけて、北側に配置した場合、南側に配置した場合という際に防衛省のほうからこの南側配置例、北側配置例ということで提示させていただいたいきさつがございます。ただ今回は、それでもって議論しましたけれど、民港側の考え方とそれから浦添市のまちづくりの考え方からですね、なかなか何ていうんですか整合が取れなかったということで、結局24回の際に、浦添市からまちづくりから見た評価というのを報告してもらっていますけれど、その後、この話合いが停滞する形が続きましたので、一度この代替移設の位置・配置は置いておいて、純粋に民港の在り方、それから、まちづくりの在り方で議論しましょうということで、その際には具体的に国のほうから技術的な支援を受けたということはございません。

○新垣光栄委員 このようにですね、やはり意見の相違があるものですから、その辺をしっかり詰める役割が、私はこの管理組合じゃないかなと思っています、指導的な立場で県も含めてそうすることによって、一丸となってこの地域づくり、まちづくりもそうですし、港湾の問題も解決していくのではないかなと思っていますので、その辺をしっかり早めに決断していただくことが、もう政治的にもこの住民の同意も得ながら、決断していくことが沖縄県民のためになると思いますので、管理組合は主導的な立場に立ってしっかり進めていただきたいと思っていますけれど、どうお考えでしょうか。

○田原武文参考人 那覇港管理組合は沖縄県、那覇市、浦添市から構成されておりますけれども、おのおの負担金も6対3対1、それから職員のほうも6対3対1の割合で派遣をしていただいているということで、まず、そういった母体―構成団体の考え方というのは、我々が率先して、この港湾の計画とか事業とか進めていきますけれど、この母体の考え方もちゃんと勘案してですね、進めていかないといけないという部分がございます。そういうこともあって、那覇港管理組合が単独で全て決めてしまうということは、非常に厳しい面があると考えておりますので、しっかりと構成団体―沖縄県、那覇市、浦添市の考え方も取り入れながらですね、今後も対応していきたいというふうに考えております。

○新垣光栄委員 それだからこそ主導的になってですね、やっぱり那覇市、浦添市さんの意見を聞きながら取り組んでいただけるようにということで、主導的にやっていただきたいっていうことを言ってるのであってですね。全く無視してくれとは言っていないですので、しっかり一緒になって主導的な立場でやってくださいということをお願いしたいと思います。そしてこのような中で令和2年度のめどで、この方向性を出していくっていうことなんですけれども、地元の意向を踏まえつつ、このまとまったときに、移設協議会の検討というのは、いつ頃を検討されておりますか。

○田原武文参考人 先ほどから那覇港管理組合の方針としてですね、令和2年度内に民港の形状を導き出すと。その後に移設協議会のほうにですね、民港の形状をこうしたいということで提案する形になりますけれども、移設協議会の開催は民港の形状を示した後というふうに考えております。

○新垣光栄委員 これ、先ほどから言うようにいつ頃になりますか。大体でいいです。

○田原武文参考人 時期についてはですね、これ我々は令和2年度内に形を固めたいという考えを持ってますけれども、この開催についてまたおのおの構成員であります県、那覇市、浦添市、それから国も防衛省、国交省、内閣府とかありますので、その辺、時期については具体的に申し上げることは差し控えたいと思います。

○新垣光栄委員 その辺も早めにですね、主導的な立場で主体的に呼びかけてやっていただきたいと思います。
 以上です。

○瑞慶覧功委員長 金城勉委員。

○金城勉委員 最後になります。お疲れさまです。
 まず最初にお聞きしたいのは、今回の議論のテーマというのは、そもそも那覇軍港の浦添移設というのが前提になっているんですよね。それでこれまで時間がかかってきたのは、その北側案、南側案というのがあって、その関係自治体がなかなか合意ができなかった。そういうことで時間もかかってきたんですけれども、今年になって8月に浦添市長が北側案で合意をしたというような経緯があるんですけれども、これまで組合としては、この北側案、南側案についての考え方はどのようになっていたんですか。

○田原武文参考人 代替施設の配置については25回の移設協議会の後ですね、位置については、もう置いておいて、純粋に民港の形状について港づくりとまちづくりの考えを詰めた上でですね、民港の形状、港湾計画の方向性を出したいということで進めてきております。

○金城勉委員 ということは北側であれ、南側であれ、皆さんの立場としてはどちらでもいいという考えなんですか。

○田原武文参考人 我々の考えはあくまで民港の形状を導き出す。それに整合させる形で、国のほうで代替施設の位置、それから配置を検討していただくというふうな考えであります。

○金城勉委員 今の参考人のお話だと民港が主体になるんですか。民港の計画を立ててそれに合わせて国のほうが軍港の位置づけを、後から考えるというふうに聞こえるんですが、どうですか。

○田原武文参考人 民港の形状を示してですね、民港の計画と整合を図る形で代替施設が検討されていくというふうに考えております。

○金城勉委員 これはまた私の認識も変わりますね。その那覇軍港の移設が前提になって、併せて民間の活力、そういう町の活性化、そういうことを並行して、この機会にやりたいと、やろうという計画というふうに私は理解していたんですけれども、そうじゃなくて、今、参考人の発言だと、民港部分のそういう形状なり計画なりをつくって、それに合わせる形で、国のほうはやってもらうと。こういうふうに聞こえるんですけれど、改めてお願いします。

○田原武文参考人 沖縄防衛局が8月28日に県のほうに報告した内容がですね、代替施設の配置については、民港の港湾計画との整合を図ることが大前提であり、配置の詳細を民港の港湾計画に先んじて決定するわけではなく、最終的な決定は、地元による民港の港湾計画の方向性の決定を踏まえて行うことに何ら変わりはないというふうに県のほうに説明があったということで、我々もそういう認識でございます。

○金城勉委員 そうなると、一体北側案、南側案でもめてきた理由は何なのかということが分からなくなるんじゃないですか。要するに軍港の位置づけをどうするかということが、南側案、北側案という議論が、これまでずっと続けられてきてなかなか結論が出なかった。このことが前提になって時間がかかってきたんじゃないんですか。もし今のような発言が、そのまま受け取るのであれば、北でも南でも関係なくなるんじゃないですか。

○田原武文参考人 この平成28年に北側配置例、南側配置例ということで、議論をこの浦添埠頭地区に関して、構成団体で議論してきましたけれども、その中でなかなか港づくりの観点から見た評価と、まちづくりの観点から見た評価がなかなか一致点が見えないと、評価が違うということで、この状況が続けば当然、急いでも決まらないということになるので、そこで25回の移設協議会から、事務的・技術的な検討を浦添ふ頭地区調整検討会議で行うということを確認されて、現在に至っているということでございます。

○金城勉委員 そもそも基本的な部分で、非常にそごが感じられますね。今までもめてきたのは何だったのかという基本的な疑問が湧いてきます。浦添市が南にこだわったのは、ビーチの位置づけであったり、あるいはまた皆さんがおっしゃる環境保護であったり、カーミージーのほうに影響が少なくなるようにということで、そういう浦添は浦添なりの議論があって、ああいう南側案を押してきたんだけれども、しかし県や那覇市、国も北側でいこうという結論があって、浦添市もそこに歩み寄って8月に決まった。こういう経緯をたどってみても、どうも今参考人の答弁・発言というのは腑に落ちない。そういう気がいたします。そういう中で、今回アンケート調査をするということもですね、やはり軍港も位置づけが明らかでない。その民港との関わり方についても、腑に落ちない。そういう中で民港部分だけ先行して形状案をつくる。そのためのアンケートをする。どうも、後々その軍港部門との整合性を図るときに、またトラブルが起こるのではないか、あるいは見解の相違とか、様々な懸念が想定されるんですけれども、そこはどうですか。

○田原武文参考人 移設協議会でこれまで確認されているとおり、民港の港湾計画と整合を図るということになってますので、当然我々は民港の形状を示した後ですね、整合を図られた代替措置の位置・配置が提案されるというふうに考えております。

○金城勉委員 今の防衛局から示された説明書というものを提供してもらえませんか。これ本当に防衛局が出した書面ですかね。

○田原武文参考人 これ那覇港管理組合の資料でございますので、県のほうに確認したいと思います。

○金城勉委員 いろいろ話を聞けば聞くほど疑問が湧いてきましてね、この問題果たして、この北側でまとまったかに思えたんですけれども、それがすんなりいくのかどうかは非常に懸念が出てきましたね。併せて軍港移設というものが基本になって、前提になって進んできたこの事業が、何かひっくり返ったような印象を受けるんですけれども、もちろん民港を優先して、米軍のほうもそれでいいというふうになれば、喜ばしいことだと思います。ただこれまで何十年も軍とやり取りをしてことごとく難しい交渉を強いられてきた、そういう沖縄の歴史を踏まえるならば、民港をどうぞ優先してください、それに準じて軍港を位置づけますよというふうな、こんな簡単な話になるのかどうか、非常に疑問があります。そこはどうですか。

○田原武文参考人 代替施設に関する国の考え方といいますか、米軍の考え方っていうのは、那覇港管理組合の所管外になりますのでコメントを差し控えたいと思います。

○金城勉委員 所管外であればね、もっと発言に気をつけなきゃいかんと思いますよ。この今の参考人の発言が果たしてそのまま受け止めていいのかどうか。防衛局や米軍や、私個人的には、今の説明のとおりであれば、非常にいいなと思いますよ。しかし軍との関係ということで考えるとね、そんな簡単なものじゃないというふうに思います。
 今日は以上で終わります。

○瑞慶覧功委員長 以上で、田原武文参考人及び松島良成参考人に対する質疑を終結いたします。
 この際、委員会を代表して、参考人及び補助者各位に一言お礼を申し上げます。
 本日はお忙しい中にもかかわらず、長時間にわたり貴重な御説明をいただき心から感謝いたします。
 本日拝聴いたしました内容等につきましては、今後の委員会審査に十分生かしてまいりたいと思います。
 田原武文参考人、松島良成参考人、高良亨補助者、比嘉博也補助者及び渡嘉敷真理子補助者、大変ありがとうございました。
 休憩いたします。
   
   (休憩中に、参考人等退室)

○瑞慶覧功委員長 再開いたします。
 以上で、本日の日程は全て終了いたしました。
 委員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 本日の委員会は、これをもって散会いたします。






沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。

 委 員 長  瑞慶覧   功