委員会記録・調査報告等

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経済労働委員会記録
 
令和元年 第 6定例会

4
 



開会の日時

年月日令和元年12月13日 曜日
開会午後 1 時 30
散会午後 3 時 21

場所


第1委員会室


議題


1 参考人からの意見聴取について(沖縄県泡盛の文化の振興に関する条例(素案)について)


出席委員

委 員 長 瑞慶覧   功 君
副委員長 瀬 長 美佐雄 君
委  員 西 銘 啓史郎 君
委  員 山 川 典 二 君
委  員 大 浜 一 郎 君
委  員 大 城 一 馬 君
委  員 新 里 米 吉 君
委  員 親 川   敬 君
委  員 嘉 陽 宗 儀 君
委  員 金 城   勉 君
委  員 大 城 憲 幸 君


欠席委員

島 袋   大 君


説明のため出席した者の職・氏名

(参考人)
 沖縄県酒造組合会長         佐久本   学 君
 沖縄県泡盛同好会会長        上 間 信 久 君
 沖縄県卸売酒販組合連合会会長    喜屋武 善 範 君
 一般社団法人泡盛マイスター協会会長 守 田 結 子 さん
(補助者)            
 沖縄県酒造組合専務理事       土 屋 信 賢 君



○瑞慶覧功委員長 ただいまから、経済労働委員会を開会いたします。
 参考人からの意見聴取についてを議題といたします。
 なお、ただいまの参考人からの意見聴取につきましては、去る12月5日に開催された本委員会での決定に基づき、沖縄県泡盛の文化の振興に関する条例(素案)の審査の参考とするため、参考人として招致し、意見を求めるものであります。
 本日の参考人として、沖縄県酒造組合会長佐久本学氏、沖縄県泡盛同好会会長上間信久氏、沖縄県卸売酒販組合連合会会長喜屋武善範氏及び一般社団法人泡盛マイスター協会会長守田結子氏の出席をお願いしております。
 沖縄県泡盛の文化の振興に関する条例(素案)に係る参考人からの意見聴取を行います。
 佐久本学参考人から、沖縄県酒造組合専務理事土屋信賢氏を補助者として同席させ、必要に応じて発言させたいとの申し出がありますので、委員長として適当であると判断し、出席を許可したことを御報告いたします。
 参考人及び補助者の皆様、本日は御多忙のところ御出席いただきましてまことにありがとうございます。
 参考人等から説明を求める前に、委員会の審査の進め方について御説明申し上げます。
 まず、参考人等から御説明をいただいた後、委員から参考人に対し質疑を行うことにしております。
 なお、参考人等が発言しようとするときは、あらかじめ委員長の許可を得なければならず、発言は、沖縄県泡盛の文化の振興に関する条例(素案)の範囲内で行うこととなっております。
 また、本日は委員会が参考人等の説明を聞く場でありますので、参考人等が委員に対して質疑することはできませんので、御承知おきください。
 それでは、沖縄県泡盛の文化の振興に関する条例(素案)について、各参考人から、当該条例(素案)に対する意見等について簡潔に御説明をお願いいたします。
 各参考人それぞれ説明するので、お一人ずつお願いします。
 佐久本学参考人。

○佐久本学参考人 沖縄県酒造組合の佐久本でございます。
 このたびはですね、条例に関して採択いただきましてまことにありがとうございます。また、当組合―泡盛に対して、いろいろ御協力賜りましてありがとうございます。
 ちょっと座らせてお話しさせていただきます。
 まず琉球泡盛は600年も歴史があります。その中でいろいろ歴史の中でいろんな要所で泡盛が登場します。有名というかそういうところでは、1853年にペリーが沖縄―琉球王国に来たときに武力制圧をしようとしたときにですね、琉球王国はまずそういう武力行使を避けるために晩餐会に招いたそうです。そのときに使われた琉球泡盛を飲んでおいしいという文言をその秘書が書いてある書類に載っているとかですね、あとは2000年の沖縄サミットでは、各国首脳が来てそのときに泡盛で乾杯したという歴史もあります。そういった部分で、やっぱり沖縄の要所要所に出てくるのが琉球泡盛です。
 私、県外・海外とですね、泡盛を売り込みに行ったり、県外・海外行きますけども、やっぱりそこに出てくるのはもうほぼビールです。強いてあれば―ほかのとなればシャンパンです。これをまた沖縄でも、やっぱり沖縄でですね、やっぱりこういう乾杯という乾杯条例という形でやっていただければ、まず来た人がなぜ泡盛で乾杯するのって聞かれます。そういうときに沖縄―琉球の歴史・文化をですね、語れると思います。これはもう乾杯することによって、酒の席での話題のきっかけづくりになると思います。そうすれば、沖縄のそういう魅力だったりですね、そういうのも伝えられると思っておりますので、決して多量飲酒を助長するものとかですね、そういった意味合いではなくて、やっぱり沖縄のこの特徴からアイデンティティーをですね、伝えられる一助となると思っておりますので、ぜひこの条例を制定していただいて、泡盛で乾杯という形でやっていただければと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。

○瑞慶覧功委員長 続きまして、上間信久参考人。

○上間信久参考人 お時間は2分くらいでよろしいですかね。ちょっといろいろあるもんですから、失礼します。
 本当にですね、乾杯、泡盛乾杯条例をつくろうという、前回新里議長に陳情いたしましたときに、快くみんなでとにかく盛り上げましょうということを聞いて心強く思いました。県民の一人として非常に喜んでおります。
 やはり私がですね、なぜこれくらい泡盛について注目をしているかと申し上げますと、今から35年前ですけども、テレビ局にいるころですが、飲料メーカーの横山さん―カルピスの横山会長が来られてですね、お土産に泡盛を差し上げたんですよ。こう抱き上げて、上間君、君ね、この泡盛というのは世界の三大名酒ですよと、長寿の国ですよ、名酒のあるところはと、こう言われて実を言うと恥ずかしい思いをしたんですよね。そういうただ酔っ払う酒だと思ったんですが、それから猛勉強いたしまして、やはり今度の条例の中にもありますように泡盛というのは沖縄の文化のコアを占めるものであります。文化だけじゃなくて産業を含めてそうですね。北から、例えば伊平屋・伊是名含めて本島から宮古、石垣、波照間、与那国までそれぞれやはりそのメーカーがございます、小さくてもですね。やはりその島に―地域にそういう泡盛があることによって誇りあるものなんですね。
 そういう泡盛について、じゃあこれは乾杯条例ができて困るのは誰かといったら県民ではないわけですね。やはり困るのは、思うにですね、他府県の焼酎メーカーですよ。なぜか、やっと沖縄も本家本元の―ここ本家本元ですから。600年もありますので、沖縄が目覚めるようになったのかと。これは一大事だというのはもう目に見えるようなものですね。ですから、県民が一丸となって泡盛を産業として、あるいは沖縄の重要な文化のコアとして育てるということを勇気を持ってですね、そういう決断をしていただきたいと。泡盛の乾杯条例をやはりつくろうと。これは沖縄地域の、あるいは島のリーダーの皆さんですので、先生方のやはり御決断によってやはり沖縄がよくもなるし悪くもなると思いますので、御協力のほどよろしくお願いいたします。

○瑞慶覧功委員長 続きまして、喜屋武善範参考人。

○喜屋武善範参考人 かけたままで意見を述べさせていただきます。
 本日は沖縄県泡盛の文化の振興に関する条例について、参考人として招致いただきましてありがとうございます。意見といたしましては、県の責務、条例の素案第3条です。県は前条に定める基本理念にのっとり、泡盛の文化の振興に関する施策を策定し及び実施するものとする。その文章に取り入れてほしい文言が、泡盛で乾杯の文言であります。
 先日お届けしました資料がありますけど、雑誌世界1970年3月号のコピーでありますが、東京大学名誉教授故坂口謹一郎博士の君知るや名酒泡盛の論文の全文であります。坂口博士は日本の農芸化学者で、発酵・醸造に関する研究では世界的権威の一人で、酒の博士として知られていました。泡盛は歴史や文化だけでなく、学術的にもすぐれた酒質であると認められています。泡盛で乾杯の文言を入れることにより、本素案がより具体的活動につながるものと確信してます。資料の雑誌世界のコピーはおよそ50年前の論文ですが、表題の君知るや名酒泡盛が有名で全文を読む機会は少なかったと思いますので、資料として提出いたしました。御一読いただけたら幸いに存じます。
 泡盛で乾杯の文言をぜひ織り込んでいただきたいと存じます。
 以上です。

○瑞慶覧功委員長 続きまして、守田結子参考人。

○守田結子参考人 こんにちは。
 泡盛は日本最古の蒸留酒であります。そして県民が泡盛の文化の価値を再認識すると条例の1ページ目にございます。このことについてお話しさせていただきたいと思います。
 これは県民が沖縄の琉球泡盛の価値に気づくには、乾杯という文字が欠かせないと私は考えております。琉球泡盛は古来から大切な客人をもてなし、泡盛文化の普及と産業振興を促すおもてなしの要素が含まれております。そして潤滑油になる役割を持っております。条例を生かし、地域ブランドをさらに育てていくということにつながり、乾杯という文字を加え、提案力によって今後さらに重要さを増すと思います。
 取り組みの契機を起こし、沖縄の歴史及び伝統に育まれた伝統産品である地酒による乾杯の習慣を広めることが、沖縄の琉球泡盛が紡ぐ人と人との交流と―これは人的交流と乾杯がもたらす地域経済の振興が促され、もって沖縄の伝統及び文化への理解の促進に寄与します。そして県外・海外輸出と沖縄の連綿と続く歴史・文化・伝統のPRの観点からも、必ず琉球泡盛は沖縄の支えになると確信しております。
 外務省でも―東京でですね、日本酒の勉強をした後にレセプションパーティーや食事会の席で、日本酒で乾杯するということを、取り組みを行っていると聞いております。そういったように、沖縄も日本最古の蒸留酒の泡盛を県外の方へ語り部となり広めていく乾杯という言葉を残していただきたいと思っております。
 以上です。

○瑞慶覧功委員長 参考人の説明は終わりました。
 これより、参考人に対する質疑を行います。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 金城勉委員。

○金城勉委員 どうもきょうは貴重な時間を割いて御出席いただきまして大変ありがとうございます。
 私もおうちで晩酌するときは泡盛をいつも飲んでおりまして、ゆうべも1合ほどいただきまして、いつもお世話になっている一人でございます。ぜひ皆さんにはこれからもさらに泡盛の盛り上げに頑張っていただきたいなという期待を申し上げたいと思います。
 それでちょっと教えてほしいことはですね、皆さんの努力にもかかわらず、ここ最近泡盛離れがとまらないと。特に若い人たちの間でなかなかこちらが思うような消費につながっていないと。そういう状況があるんですけれども、その辺の理由といいますか、受けとめ方はどういうふうに考えていらっしゃいますか。

○佐久本学参考人 まず泡盛の、戦後ですね、戦争、まあ製造メーカーが全部やられまして、泡盛をつくる復興に―つくるのに一生懸命でした、戦後すぐはですね。復帰してからは泡盛の品質向上を目指していいものをつくろうというのをずっとやってきました。この復帰40年以上ですね。ただ、いいものをつくったんですけど、業界自体この泡盛の魅力をきれいに伝えられてなかったという今ありましてですね、飲み方もそうなんですけど、そういった文化―泡盛の歴史とかそういったものも伝え切れてない状況がありまして、そういう部分で若い人たちが今泡盛離れみたいのを起こしているなと思っておりまして、ですから今泡盛ベースのカクテルとかですね、泡盛をベースにしたリキュールとかをやって、泡盛の入り口を広げることを―魅力を今伝えている段階ではあります。ですからこういう乾杯条例でやっぱりいろんなアルコールある中でですね、やっぱり沖縄の県産品とか泡盛の本来あるアルコールっていうのは泡盛だっていうことを伝えて、V字回復を今目指しているところではあります。
 やっぱり灯台もと暗しではないんですが、どうしても沖縄で当たり前になってしまっている部分を再認識、魅力をやっているところであります。きょうの新聞でも仕次ぎとかっていう言葉もやっぱり県民の方が言葉の意味はわかるけど、言葉はわかるけど内容がわかっていないっていうのがやっぱり今の現状かなと思ってますので、泡盛っていうのは知っているんだけど、どういうものか知らないっていう。これを今、魅力を今伝えているところであります。そういう部分でまた回復を―そうすることによって回復はすると思っております。

○金城勉委員 私の世代では、青年時代もう酒が飲めるようになった時代は、ウイスキーの全盛時代だったんですね。飲み屋行ってもみんなもうウイスキーが主流で、それが泡盛が出てきたのはちょっとボトルのね、デザインがおしゃれになったりあるいはまた樽酒が出たりというふうな、そういうちょっと変わったデザインとか趣向とかそういうもの、そして品質もね、においを抑えたりといろんな工夫があって、徐々に徐々に飲むようになって、一番のきっかけは、やっぱりスナックあたりに行って女性の皆さん方がたしなむようになってからぐっと広がったような記憶があるんですね。ですからその辺のこの販売戦略とかあるいはまたイメージ戦略とか、そういうことももっともっと工夫が必要かなというような思いをしたりしているんですけども、その辺はどうですか。

○佐久本学参考人 まさにおっしゃるとおりでしてね、やはり泡盛ブームって三、四十年前くらいになったのはおっしゃるとおりで、昔の2合瓶、3合瓶から少し色がついた瓶とかですね、中身、泡盛の品質もつくりも向上した中でイメージを変えて、変わった時期ではありました。ちょうど古酒もいいのができ始めて、きつい、臭いというイメージがですね、きついのはまだあったりしますけど、臭いというイメージはもう今は―今の泡盛に関してはなくなっておりますので、そういった部分で目指すのは若い人たちのキーワードってやっぱりおしゃれで格好いいとか、そういうのを今後やっていかないといけないなと思って、そういう若い人たちにもですね、向けて情報発信はしていこうと思っております。

○金城勉委員 この泡盛の―輸出にも結構力を入れているという報道もあるんですけれども、その輸出先の国々とかあるいはまたそこでの反応とかはどうですか。

○佐久本学参考人 酒造組合ですけど会社で私も20カ国くらい輸出はしてるんですけど、そこに売り込みでいろいろ話を聞きますけど、やっぱり40度以上の古酒とかはですね、やっぱりテキーラ、ウォッカ、ジンとかラム酒とかウイスキーそういった世界の蒸留酒にも負けず劣らずで、やっぱりいいもの、古酒は特に古酒に関してはすばらしいという評価をいただいております。中身は評価いただいているんですけど、やっぱりそういう情報発信のほうがまだまだできていないっていうのはありましてですね、それは海外のコーディネーターとかと話して、やっぱり外観なりそういうSNSを使った外国語での情報発信とかですね、そういった形で今取り組みはしております。これは組合としても多言語化をして、沖縄のハードリカーということでやって情報発信、やっと海外に関してはそういう情報発信はしております。

○金城勉委員 乾杯条例という言葉があるんですけれども、この乾杯、皆さんが一番狙いとするところは当然普及あるいはまた消費拡大ということになるんでしょうけれども、この乾杯という言葉を入れないとそこが難しいというふうにお考えですか。

○喜屋武善範参考人 この活動を具体的に進めるためにも県の主催する宴会とか、協賛している会合において酒席の場があった場合、その乾杯を泡盛で乾杯するという文言が入ることによって、その具体的な活動に結びつきますので、県の奨励している乾杯条例を他の市町村も採用するし、そこは個々の自治体に任せて、あと民間の団体でもですね、県が実施しているので自分たちもそれに倣おうとか、そういう方向性が私は感じられます。

○金城勉委員 ありがとうございます。

○上間信久参考人 非常にいい質問だと思いますよ。やはり一番のポイントはですね、自分たちのふるさとに対する誇りとか自信、そういうものを本当に持ち得ているんだろうかということです、若い世代がね。歴史わからないですよ。伊是名がどこにあるかわからない子供たちが多いんですよ。ましてやウチナーグチもわからない。そういう人たちがふえてます。今わかるのはですね、せんべろですよ。千円でべろべろになるまで酔う。この文化とウチナーの泡盛文化が衝突してるんですよね。どっちを選びますか。ウチナーグチがどんどんなくなる。ウチナーの泡盛もどんどんなくなる。ウチナーの島って何ですかということを我々先輩として、やはり主張しなくちゃならないだろうと思うんですね。そういう意味でいうと泡盛っていうのは格好の材料なんですよ。産業といい、文化といい、ガラス―貯蔵するガラスそれから壺。それからおちょこ、どうやってつくるか。それから黒こうじどうする。こういうのがあるわけですね。だからまあ当然、いわゆるメーカーはもちろんのことですけども、そういう広がりが非常にあるものなんですね。ですからそういうものを我々が誇りと自信を持って若い世代に伝えていっているのがちょっと弱いんじゃないかなというように痛切に感じてるもんですから、だからせんべろに負けるわけですよ。だからそのあたりだというような気はしてますね。栄町行ってみたらわかります。

○金城勉委員 ありがとうございます。

○瑞慶覧功委員長 ほかに質疑はありませんか。
 大城一馬委員。

○大城一馬委員 どうも皆さんお疲れさまでございます。
 ちょっと金城勉委員と少し重複するかもしれませんけども、先ほど4名の方々の御意見を口述してもらっていますが、4名の方々全てが泡盛で乾杯という文言はぜひ入れて―入れるべきだということでよろしいですね。(「はい」と呼ぶ者あり。) 
 私もですね、この経労委員の中から4名検討委員が委任されまして、この間、陳情採択以来、延べ正式には4回の検討委員会を開催して、そしてもちろん水面下でもやりまして―個別にですね。場をこなしてきたつもりでございます。そしてその間にはですね、執行部、行政とのこれは連携をとらんといけないということで、執行部の意見も拝聴しながらこの素案というのが―今現在素案として上がっていますね。これからまた正式にはじゃあどうするかということも含めて経労委員会の中で正式に決しますけれどもね。そういうところでですね、私どもこのタイトルに沖縄県泡盛の文化の振興に関する条例というタイトルをつけさせてもらっております。ですから皆さん方の御意向が乾杯ということなんですけど、これはやっぱりこの条例のタイトルにもぜひこの文言でというようなお考えですか。例えばいろんな手法がある思います。いろんな手法がですね。そういったことも含めて皆さん方の思いというのはそういうことですか。
 というのはですね、私どもこの検討委員会でいろいろと議論してやってですね、最初は当然これは―陳情というのは採択し条例つくる場合は陳情者の意向というのが基本なんですね。ですからそれも踏まえて検討して、やはりこれは文化の面からの振興のほうがどうかというのが検討委員会の中で、そして控えの法制担当の職員とも執行部ともお互い意見を聴取しながらやってきて、この泡盛文化の振興に関する条例というようにして持ってきたんですよね。そういったところの率直な御意見、やっぱりタイトルでいくべきなのかということを少し率直な御意見を聞かせてください。

○守田結子参考人 失礼いたします。
 泡盛は平成16年をピークに出荷量が減少傾向にあります。その原因はいろいろあるとは思うんですけれど、その理由の一つに挙げられるものは消費者の飲料の多様化もあると思います。自由があってよいですけれども、泡盛はきついというイメージ、実はきつくはないんですね。度数が低いものから45度までいろいろなものがラインアップあります。これを知る方も少ないと思います。特に若者が。そういったものをいかに飲んでいただくか。言葉は直球になりますけれども、飲んでもらえるまでが勝負だと思っております。口に含んでいただいて、その香り、味わい、舌ざわりを知って、これはどういうものなのかという会話が必ず生まれます。そのときに泡盛の、沖縄の歴史・文化がひもとかれていくものだと思っておりますので、それをこのアシストしてもらえる力の強い言葉として、乾杯という言葉は必要だと思っております。泡盛で乾杯という言葉があれば、手にとっていただく方がぐんと広がると思っております。

○大城一馬委員 守田さんありがとうございました。
 それでですね、じゃあ先ほど御意見お伺いしたのは、タイトルに泡盛で乾杯と。例えばその前文とかね、いろんなところで泡盛に乾杯とかという文字の挿入も可能性はなきにしもあらずなんですね。これからいろいろ検討しますけどもね。それに、タイトルにこだわらないということなのかですね、やっぱりこだわりがあってどうしてもタイトルに入れてほしいということなのか。
 実はこれ持ってますよね、概略版。やっぱり沖縄県のこの条例案は今素案はですね、他県にも類を見ないようなこの条例案なんですよ。要するに行政の支援策、製造業、皆さんに対するね、支援策もやるべきだと。やるということになってるんですね、施策、支援策。研究機関―例えば大学や他の研究機関にもしっかり泡盛の研究をやって、そして泡盛文化の大事さ・とうとさ、これを県民に周知させる、国民に周知させる。こういったことも含まれているわけですよ。ですから、我々も検討委員会の中で最初からもういろんな議論はありましたけれども、やっぱりこのタイトル、沖縄県泡盛の文化の振興に関する条例であれば、こういった行政側の支援策もスムーズにできるだろうと。これ支援策というのは財政措置も含まれます。製造業、泡盛業界に対する支援策にはね。そういったこともトータル的な立場でこの素案はつくったという自負があるわけですね。ですからそういったことも含めて私ども今いろんな議員にも各会派、経労委員会の中では大体ほぼみんな承知してますけども、まだまだしかし議員の中にはいろんな意見が―多様な意見があるということも出ています。そしてスピード感を持ってやらんといけない。陳情を採択してすぐはい、検討委員会をつくったのは余り例がないんですね。普通1年半くらいかかってるんですよ。直近の議員提案の条例が手話言語条例というのがありましてね、これなんかもう陳情採択してから1年半くらいでようやく検討委員会が立ち上がって、条例制定に向けて2年半くらいかかったんですね。ですからまあ違いますけどね、条例案そのものはね。ただやっぱり皆さん方が今の泡盛の出荷量の減少、もう13年連続減少しているという結果でもってこの乾杯条例が陳情として上がってきたものと認識しているわけですね。ですからこれを早目に早期に議会の―県議会の中で条例を制定すると、していただきたいという認識もあるわけですよね。そうですよね。

○上間信久参考人 非常にさんざん苦心なさったんですねというのがよくわかります。恐らく酔っ払いがふえるんじゃないかと、あるいは酔っ払い運転がふえるんじゃないかという話もあります。健康的にはどうなんですか。当然出ると思うんですね。だからこそなんだと思うんですよ。いわゆるその文化の衝突が起きてるときにウチナー文化が、例えばですよ、ウチナーグチがどんどん減っていて今25%くらいまで減ってるそうです。あと5年もすれば10%割るんじゃないかと言われているわけですよね。つまり我々のその沖縄という最も大事にしなくちゃならないものがですね、やはりウセーられている部分があると思いますね。そういうおくれてるとか臭いとかとられてるとかね、いやウチナーグチってのはあれは酋長の言葉だとかね、言われてきている部分はあるわけですので、やはり我々の誇りと自信を取り戻すっていう素材なんだと思うんです。例えば沖縄料理についてはそうですし、それからいわゆる豚文化についてもそうですし、沖縄の芸能だけではないわけですね。だからそういうあらゆる沖縄のコミュニケーションをとるっていうものの中核を占める。料理をする場合でも。器をつくってもらうということにもそうですけど、泡盛っていうのは重要な役割を果たしていると思いますので、こういう沖縄の文化そのものが―泡盛だけじゃないですよ。いろんな文化が言葉も初め衰退を続けさせていいのかと。そこを歯どめをかけようと。自分たちのふるさとの文化に誇りを持とうと。自信を持とうというきっかけをつくろうというようなことになるだろうと思うんで、それで飲んで酔っ払いをふやせっていうことではあくまでもない。むしろそれがあることによって泡盛とは何か、沖縄は何なのか。ウチナーグチアンシェー、ヌーンディーカト。ウルカンパイハサカジチカミヤビラというそうですね。サカジチカンビーラと。これは仲井眞元楷先生から教わったんですけど、そういうことも出てくる。みんなお互いでじゃあ古酒をつくってね、交換しようという文化もまた出てくる。だからそういう文化が衰退していく、産業が衰退していくっていうようなことにちょっと歯どめをかけるきっかけになればという本当切実なお願いなんですね。そういうふうに思っています。

○大城一馬委員 私どもメンバー、経労委員の検討委員会もですね、この陳情者の皆さん方の意向というのは重々承知してるんですね。ぜひその意向に従ってやろうというのは意見は一致してるんですね。そういった中で、先ほど申し上げましたようにいろんな支援策とかね、そういった方策―施策等にしっかり取り入れるためには、私どもの素案でどうかなというのが皆さん方にも参考資料として提示されているんですよね。冒頭に申し上げましたように、どうしてもこの泡盛で乾杯というね、それはもちろんそれは我々も重々知っています、承知しています。私の地元の与那原町が初めて県内で自治体でね、条例制定していますけどもね。全国的な自治体、101くらいこういう乾杯条例が制定されているというような資料も、私も事務方から入手しています。その中でもやっぱり乾杯条例のタイトルでやっても、なかなかこの出荷量が増加してないというのが全体的な本土での実情なんですよ。もちろんこれは沖縄とまた他県とも違いますけどね。そういったこともあって、やっぱりここは文化面から捉えて、捉えて泡盛で乾杯しようというようなことでも―ことがどうかなと。ただ、これタイトルとかですね、目的とかにこの乾杯となりますとですね、今事務局といろいろと話してますけれども、2月定例会、我々は2月定例会、来年の2月定例会には議員提案として条例を制定しようという段取りで今日まで来ているわけですね。そうしますと、みんな全面的な改正になる可能性があるもんですから―いろんな意見を集約してですね。なるもんですから、そうするともう来期、来年以降にしか制定ができないと。来年ってもう来年6月が県議会議員改選期ですから、その後、以降になるわけですね。そういったこともあって私どもは早目にこの条例をつくろうという視点からこの素案になっているんですよ。そういったことも最後に御意見があれば。

○佐久本学参考人 この振興に関する条例を読ませていただいたときにですね、これは県自体がとても本当に振興に力を入れていただけるという条例でとても本当にありがたいなと。お話ししたように早々に制定するように動いていただいたというのも聞いておりますので、本当に感謝する次第ですけれども、なぜ乾杯にこだわるかというとですね、やっぱり振興に関する条例っていう響きと乾杯条例って聞いたときに、県民のほうが全然、もう本当にこれやると、ああ県がバックアップするんだねという形でしか受け取れないんじゃないのかなって。県民自体がやっぱりそういう泡盛のとか泡盛の文化・歴史とかを知るっていうことは沖縄の歴史を知ることだと思っていますので、やっぱりこのタイトルの県民に対する意識が違うんじゃないかなと。別にこれは本当に泡盛をたくさん飲んでもらうというためにつくる条例ではなくてですね、文化・歴史を知ってもらいたいきっかけになる条例だと思ってますので、そういった部分でほかの県の乾杯条例したから出荷量が伸びるわけでもないという別に話題性ですかね。そういう1人でちびちび泡盛飲むよりはですね、みんなと乾杯してワイワイガヤガヤすることによって健康被害とか、そういったものもなくなりますし、そういったきっかけです。本当に沖縄に来て泡盛で乾杯しないといけないよみたいな冗談に、必ずしなさいではなくてですね、県外・海外から来たお客さんが沖縄に来たら泡盛で乾杯しないといけないみたいよという会話の中の本当に一つのきっかけづくりになってくれればという意味での条例ですので、県民の意識を変え少し意識してもらえればなというので、タイトルとしては乾杯条例のほうが県民に伝わるかなという意味があります。そういう意味で乾杯にこだわってるのはそこにあるんです。

○土屋信賢補助者 座って失礼します。
 会長の今の件と少し重複しますけども、乾杯条例はもちろんですね、消費拡大はもちろん期待はしてございますけども、本来の趣旨は泡盛の文化の振興であるという認識はしております。今の全面改定ですね、できるだけ条例早くつくっていただきたいと思ってますので、もう全面改定をお願いするわけではないんですけれども、例えばタイトルですね、沖縄県泡盛文化の振興と乾杯を推進する条例。他府県にもそういうセット条例ございますけども、文化の振興と乾杯を推進するという条例をタイトルにしていただいて、県の役割、事業者の役割、県民の役割ってございますけど、そういう中に乾杯をすることによってというような文言を取り入れていただければ大変ありがたいと思っておりまして、先ほど来、飲酒運転とかですね健康障害ありますけども、それは既に条文に盛り込まれているというふうに思っておりますし、酒造組合でも未成年者飲酒防止キャンペーン等にも取り組んでおりますし、また業界として飲酒運転根絶の調印などもして、当然業界もそういうのには配慮しているわけでございます。
 素案も私もよく読ませていただきまして、行政の支援をよくしていただいてですね、大変ありがたい内容になっておりますけれども、やっぱり沖縄の伝統的な歴史・文化を継承していくっていうことはですね、県民から負託されておりますし、泡盛業界の使命でもあるというふうに思っています。きょう4団体でここへ来ていますけど、陳情は14団体でやっておりまして、きょう来られなかった10団体の思いも込めて、泡盛の乾杯条例の制定でお願いしていますので、その文言はぜひタイトルとそれから目的にも一言で結構だと思いますので、それを織り込んでいただければ非常にありがたいと思ってます。よろしくお願いいたします。

○瑞慶覧功委員長 ほかに質疑はありませんか。
 新里米吉委員。

○新里米吉委員 素案が出ておりますが、素案と皆さんの要望には少し距離があるのかなということは感じてここでも結構な議論になったわけですね。ですから、ここにいるメンバーみんなが乾杯はなくていいという結論に達しているわけでもありませんので、誤解のないようにしてください。皆さんの意見を聞いて、その条例を制定してほしいという声をやっぱり率直に皆さんからも聞いた上で、もう一度この素案を出してあるけれども少し考え直すことも必要じゃないかっていうのがきょうのこの集まりだと私は理解しております。理解は恐らく同じだとは思うんですけれども。
 ですから、問題はやっぱり皆さんが乾杯という言葉は入れてほしいというんであればこれどうするかというのは非常に重要な事項で、それを整理していかないと恐らく県議会も各会派全会一致に持っていくにはこれは大変だろうと思ってますので、どうするか、これからの私たちの大きな課題だと思います。ここでもそうだし、持ち帰ってもう一度また話し合いしてまた集まるというくらいやらないと、もうことしいっぱいはもう集まらないとなると今おっしゃるようにね、2月議会までにできなくなってしまいますから、状況によってはそこら辺までやらんといかないんじゃないかなという感じも受けております。
 そこで、一つには恐らく皆さんも先ほどから指摘があるように、一時期ちょっと泡盛が伸びて沖縄ブーム的になっていたんだけども、それが下火になってきて少し泡盛の出荷が減ってきてしまった。20年くらい前までは泡盛も伸びていたんでこれなかなかいいなと思っておったんですよね。金城勉委員からも話がありましたが、大体世代が近いもんですから同じ経験をしてきている。私なんかもう学生時代は安いのは泡盛、ウイスキーは高い、高いけどウイスキーを飲みたい。学生時代は金がなくて飲めない。卒業して収入が入ると真っ先に、非常に安いウイスキーを飲んだわけですね。今だったら飲まないようなウイスキーを飲んでいましたよ。それ何かというと、泡盛のにおいのきつさに参っていたわけですよ。ところが復帰前後くらいに県外にもよく行くようになってきて、県外で焼酎飲んだら鹿児島の焼酎も芋が腐れたようなにおいがするんですね。何かこれ沖縄の泡盛だけじゃなくて、焼酎も含めてにおいがきついんだと思っていたら、沖縄の泡盛のにおいが消えるのと一緒に県外の焼酎のにおいも消えてきてどっちも非常に飲みやすい。そうなってくると必ずしもウイスキーにこだわる必要がなくなってきて泡盛や焼酎が売れるようになってきたんじゃないかと思うんですけどね。だから非常に製品がよくなってきたんだが、よくなって伸びたと思ったらちょっと低迷している。やはりよくよく考えてみると私の例でいうと、最初はやっぱりコーラ割りしたりソーダ割りしたりしていましたよ、泡盛も全ての酒。それをやめて水割りになった。だんだん飲んでいて味がわかってきて古酒のよさがやっとわかるんですね。私は古酒のよさがわかるようになったのは50後半からです。そこまで飲んでこないと古酒のよさがわからない。古酒は水割りしたら意味がないなというのがわかってくる。ストレートで水を飲むか、あるいは氷を入れてオンザロックで飲むかと。そういう意味では皆さんも努力していただきたい部分もあるわけですが、若い人たちに古酒のよさをすぐわかれというのも恐らく無理かなと。まずは飲むという先ほどからあるように甘くてもいいから飲むということ始めて、飲んでいくうちに古酒にたどり着いていくというのかな。そういうところのまず消費拡大をして、古酒に行って、僕は前から何回も皆さんとも話したんですが、古酒というのはむしろ40度以上の酒を飲むところのほうが早く受けつけてくれるかもしらんという話もしてきて、国もそういうものに対して金出したらどうだという話もしてきたんですが、皆さんの考え方はどうですか。これあくまでも私の考え言ってるんで。

○佐久本学参考人 まさにおっしゃるとおりででして、泡盛の出荷量は14年連続減少してますけど、その間各メーカーが泡盛をベースにしたリキュールというものを開発して、いわゆる梅酒とかコーヒーとかそういったもののリキュールというものは多分プラスにはなっているとは思うんですけど、ちょっと統計上とってはいないんですけど、泡盛が減少してもですね、そういうおっしゃるとおりに甘くしたもの、シークヮーサーでやったものとか、そういったもので今若い人たちに広めているところではあります。おっしゃるとおり自分も学生さんに時たま講義をしたりするときがあるんですけど、学生さんに言うときにはですね、コーヒーも最初からブラックコーヒーでは飲まないでしょうと。コーヒー牛乳とか砂糖、ミルク入れてコーヒーを飲んで、それからなじんできたらブラックコーヒーが飲めるのと一緒です。最初からもう泡盛だって選択肢から外すとですね……、なるもんですから、それからもう好きなように割ってくださいと。これがなぜそうなったかっていうと、もう二、三十年前の人たちはもうロック・水割りで飲めって、泡盛をジュースで割るのもったいないっていうそういうのがずっと流れで来てましたから、そういうのがいや今はもう好きなように割って飲んでくださいという説明をしてます。ですから多分若い人たちだったり聞くと泡盛はもうロックか水割りってしか言わないのがあるもんですから、そういうなかなかジュース割りとかそういったものは今しないんだろうと。そういう部分でも減少が続いてるんだろうなと思ってますので、いろんな飲み方があるっていうのを今PRはしております。

○新里米吉委員 皆さんの要請を受けて我々もどうするかっていうのはあるわけですが、それと同時に泡盛をいかに普及させて飲ませていくかっていうのは必ずしも条例をつくったらすぐ伸びるとかね、そういうものではないとは思うんですよ。それは一つのきっかけ、盛り上げの役を果たすのであって、皆さんの泡盛業界の努力、消費拡大を図っていくというものがないとなかなかうまくいかない。しかし少なくとも今の状況を何とか打開して盛り上げていかないといけないっていう時期に来てるんじゃないのかという感じを受けますのでね、要望してきた皆さんの意思も酌み取るようなものと、今出ているものも含めてどうすればまとまるのかというのが僕は一番大事なのかなと。議会がどうまとまるものか。議会が混乱したらかえって泡盛の振興にまずい結果になるし、一定程度のお互い我々の議会全体の努力、まとまるための努力。皆さんも一定程度の妥協も場合によっては必要になってくるんじゃないかと思うんですが、そこはどうですか。

○佐久本学参考人 こうやって本当に御尽力いただいている中で、こっちの主張だけではなくていろいろお話―相談してですね、やっぱりこちらとしてもちょっと譲るものは譲らんといけないだろうというのはあります。

○上間信久参考人 ちょっとよろしいですか。
 同好会のメンバーとしてですね、いろいろ話をするときにいつもあるんですけども、やはり基本的にはおっしゃるように泡盛文化を非常に守りながら振興させて、早いうちからやったほうがいいんじゃないかというようなことはみんな議論をするわけですね。これ例えばタイトルにこういうものがあって―例えばですよ、我々が議論しているものの中に、いわゆる泡盛乾杯条例というようなことを口コミでやれるようなものだったらいいのではないか、みたいな意見もあるわけですよ。つまりタイトルはこうですよと。振興すると言うんだけど、これは口コミでいわゆる泡盛の乾杯条例ができたというような感じというのはどうかねと。こんな話も一応我々議論するときですね、あってもいいねという話はありますということだけです。

○新里米吉委員 恐らく原案をつくった側からすると、文化の問題とかあるいは県産の酒はほかにもあると。あるいは県の一部の部局からはそういう声も出てくる。まだ違う声もあるわけです、県内で。県庁内もいろんな意見があって。ですからそれは一通りではないわけですが、そういう意味ではほかの県産品との関係はどうするかとかいろいろ出てくるので、タイトル以外のところでそれをわかるようにするのか、あるいはタイトルでそういうのも判断せんといかんのか、一番ネックは何なのかを我々も相談していかんといかんと思いますが、先ほど話のあった泡盛の文化振興と乾杯を推進する条例。これも一つの検討材料じゃないのかと思っていますし、あるいはほかの県産品を気にする人がどれくらいいるかですが、それとの関連を言うんであれば泡盛と県産酒で乾杯する条例とか、あるいはもうそれは文章の中でほかの県産の酒もあるわけですから、それを文章の中で入れてやるのかとか、いろんな方法がこれからみんなでまとまるためには出てくると思いますので、そこら辺は御理解いただいてですね、皆さんの側も最終的な理解をしていただくということで進めさせてもらえればいいのかなと思ったりするんですがどんなですか。

○喜屋武善範参考人 私も県産の酒類もたくさんあるし泡盛だけっていうのはなかなか難しい、そういう条例案の参考意見を述べるということをですね、その機会をつくったのはそれだけ難しい、満場一致というのは難しいだろうというふうに考えてます。4人きょう出席してますけど、4人で打ち合わせしてあなたは何を話すとかそういう打ち合わせも全然なくて個々の意見になるんですけど、私の個人的な考えとしては泡盛は600年の歴史があって、そして400年も前から江戸時代、徳川幕府に献上するお土産の中に泡盛を選んでいたと。それから中国からの冊封使の接待にも泡盛は使われていると。それから近年ではバジル・ホールや先ほど会長が話してましたペリーの来琉において、泡盛で歓迎のうたげを催したと。これは琉球王朝が泡盛を推してるんですけど、その坂口謹一郎博士が学術的にですね、それを証明・裏づけしてますが、その古琉球の時代―400年も前の琉球、ウチナーンチュはそういう学術的な裏づけもなく自信を持って外国、江戸幕府にその泡盛を薦めていたと。これは非常にびっくりする行動だと思うんですね。世の中にすぐれているからお土産として紹介したり飲んでもらおうという行為が出ますけど、それだけ泡盛に対しての文化的な自信があったと思うんです。その自信を沖縄県庁も県として引き継いでもらいたいというのが私の個人的な意見でありまして、そのタイトルに泡盛で乾杯という文言は入らなくても県の実務のですね、沖縄泡盛の文化の振興に関する施策を策定し及び実施すると。その実施の中に県の主催する宴席では泡盛で乾杯するという意味の文言が入れば、私は十分だと考えています。

○土屋信賢補助者 一言だけ言わせていただけたらと思いますけども、嗜好の多様化で沖縄もいろんなお酒がございますけど、この琉球泡盛は唯一沖縄県にしかないお酒でですね、地域の伝統文化として継承されて育まれてきたお酒だということをぜひ御理解をいただいた上で、唯一沖縄県にしかないということを御理解いただいて御検討いただければ幸いと思います。

○新里米吉委員 今のおっしゃることはよくわかっておりますので、ほかの県ならね、焼酎といってもあちこちある。日本酒もあちこちある。泡盛は沖縄。だから泡盛といえば沖縄なんですよね。だからそこは非常に大事な文化でもあるので、そこら辺も心に置きながらこれからの議論に私もまた内部での議論にも参加していきたいと思います。
 以上です。

○守田結子参考人 済みません、若者が今どのような状況にあるか少しだけお話しさせていただければと思います。
 私は泡盛マイスター協会として出席しておりますが、ふだんはですね、琉球泡盛カクテル発祥のお店、BarDickの2代目として切り盛りさせていただいております。琉球泡盛をベースとして泡盛カクテルをつくる意義なんですけれども、その泡盛カクテルは沖縄らしい色合いや味わいを広く―また海外ではバー文化がございますので、そういった方々に変化して伝えて泡盛のよさを最終的には残していくという目的でつくられたものです。歴史を知っていただくにはいろいろな切り口があると思います。泡盛カクテルを通して、これはどこのお酒なの―で地方の話だったりそこの特産物の話にもなります。泡盛は沖縄の―私たちは副材料と言っておりますけれども、副材料との相性も非常によくですね、沖縄の県産品にかかわってきます。ゴーヤーだったりシークヮーサーだったり、これをオンザロックの状態で搾っていただく方も結構な割合いらっしゃると思います。若い方は特にこういった飲み方で進んで、話題に必ず泡盛の製造工程だったり文化・歴史が上ってきます。そういうふうに広めていくツールとして泡盛カクテルをつくっている次第です。

○瑞慶覧功委員長 ほかに質疑はありませんか。
 嘉陽宗儀委員。

○嘉陽宗儀委員 きょうは御苦労さまです。
 このいろいろお話を聞いていたら、何が問題かと思ったら、僕なりに整理すれば、泡盛が一番おいしい酒だぞということが県民の間に定着すれば、無理に泡盛で乾杯しましょうというのをつくらなくともいいんじゃないかと私は思うんですけどね。それはどう思いますか。

○佐久本学参考人 おっしゃるとおりでして、どうしても沖縄の人たちってなかなか―自分も県外・海外に出て思ったことはですね、本当に沖縄ってすばらしい文化があって独自の文化があって料理もそうですし、いろんなほかの県なんかに行くとですね、沖縄って本当にいろんな魅力のある島なんだなと。住んでるときはもう―高校卒業までは沖縄にいましたけど、沖縄から出たいとずっと思ってました。だけどやっぱりいざ離れると沖縄のすばらしさを―とても魅力がある島だなと思います。ただやっぱりそれは沖縄の県民はですね、やっぱりずっといるとそのよさって見えない部分があるものですから、やっぱりそういう乾杯条例とかでですね、意識してもらいたいなっていうもんだと思いますよ。
 なかなかこっちから泡盛っていいですよ、いいですよと言っても、やっぱり沖縄の人たちってそこまでは感じないんですよ。この間、首里城なんかもそうなんですけど、なくなって沖縄の人たちが首里城行ってないっていうのが多かったりとかですね、やっぱりいつでも行けるや、いつでも食べれるや、いつでも飲めるやというものと同じもんだと思ってますので、メーカーがおいしいとかっていうのも当たり前ですから言わないようにしてるんですよ。ですから、飲め飲めとかメーカーが言うものではなくて、周りから飲もうという意識になればなということなんですけどね。

○嘉陽宗儀委員 この皆さん方は泡盛つくりますよね。できるだけ早目においしく飲めるようにする方法というのは開拓していますか、技術的には。

○佐久本学参考人 早く飲める……。

○嘉陽宗儀委員 今は普通の酒なんですよ。ところが古酒というのはすぐ古酒じゃないんですよあれ。古酒みたいに最初からおいしく飲めるようなこの技術改革というのはやっていますか。

○佐久本学参考人 それは蒸留方法だったりですね、酵母をかえたりとか各メーカーそれぞれいろんなことはやっております。

○嘉陽宗儀委員 私も泡盛が好きなほうですから、うちの中で安い酒を買ってきて寝かして古酒つくろうという努力をするんですけども、古酒を買うと高くなるから、この普通の泡盛を古酒みたいにすぐおいしくなる方法がないかということで。

○上間信久参考人 非常におもしろいというか、お互い議論をしている話の一つですね。まずおいしいと言えばみんなそこにやるんじゃないかと。そのとおりなんですけど、だけど泡盛に対するイメージがいわゆるその外側から―1879年からずっと攻撃され続けていて、足がとられて臭くて強くて民衆の酒だって言って、安い酒だって言われちゃってるわけですよ。これをはね返すような部分が今のところ、やっぱりパーフェクトにできてない。山之口漠が非常に悔しがってますね。やはり泡盛だのパパイヤだのとかね、そういう類いのものが非常に偏見の目で見られている時代があって、そういうものをまだはね返してないものですから、このあたりが1つ。
 それからもう一つ、技術的な面で言いますとですね、これは栄町の土屋さんから教わったものです。彼が言うには、Aという酒があってBという酒がある。Aというのはちょっと臭みがある。Bという酒は非常にやわらかい。このAとBの酒を自分の好きなようにブレンドして飲むとね、おいしいと言うんですよ。私それからいろんな酒、1つだけの1種じゃなくていろんな酒をブレンドしてまぜてみた。うまいんですよ。必ずうまいのを見つけることができます。ですから、今のイマメーの酒で、安くで、しかも楽しめるっていうことになると、AとBの酒を見つけて、Cという自分の酒をつくる、ブレンドしたものを見つけるとよろしいかと思いますね。

○嘉陽宗儀委員 今発言中でしたけど、秘訣を皆さん方に言おうかなと思っていたんですけど。

○上間信久参考人 おお、教えてください、それは。

○嘉陽宗儀委員 この工業研究所がある泡瀬のほうで、向こうの研究所のほうにも持ち込みしましたけど、問題はやっぱり臭みがあるとかいろいろあって寝かさんといかんという、ここをね、やっぱり技術的には可能だと思うんですよ。で私は提案をして、普通の泡盛をこの酸性というかな、アルカリのこの石を入れたら、すぐ浄化するというのがあって、それを僕はずっと経験的にずっと飲んでたらこれおいしいなということで、3日間すればトルマリンのほうに入れた―酒を入れてやったら3日間くらいしたら味が滑らかになる。いい話でしょう。

○上間信久参考人 いい話ですね。これ何という石ですか。

○嘉陽宗儀委員 トルマリン。要するに酸化する―例えば普通、今こっちのブロックの工事でも、普通の水使うと鉄筋が腐れる、酸化作用して。ところが、トルマリン石を使ったアルカリ水で生コンつくると鉄筋が腐らないというのもありますから。

○上間信久参考人 お水ですか。

○嘉陽宗儀委員 そうです。これを泡盛に適用すれば、無理しておいしい泡盛なんて言わんでも、安くておいしい泡盛を。

○上間信久参考人 これ実験してみましょうね。

○嘉陽宗儀委員 呼んでください。僕は技術的にはやってますから。

○喜屋武喜範参考人 私が今考えるのはやっぱりその乾杯をするという文言がですね、その条例の中にタイトルの中に入れられるかどうかというのが議論、会議がですね、難しいところだと思うんですけど、その乾杯という言葉ですね。文化の振興に関する施策を策定して及び実施すると、その実施の中でどうしてもですね、私は泡盛で乾杯という言葉を具体的に入れないと、今沖縄の復帰特別措置というのがありまして、酒税の税率が―本則というんですけど、本則の35%軽減されて65%の税金で県内の流通は酒税を納めてます。この税金の軽減特別措置もですね、将来的に切れる可能性がある中で、泡盛をぜひおいしいから飲めと言ってもなかなかテレビのコマーシャルとか県外の流行とかブームがありますので、沖縄でどうしてもこの条例の中にですね、その第3条の中に県の催し物だけでいいと思うんですね。その中で酒類提供するときはまず泡盛で乾杯してうたげを進めるという、そういう意味の文章につくっていただきたいというのが私の考えです。
 まずは、県がそういうふうに乾杯は行ってですね、あと、民間の団体とか、他の市町村はその嗜好というものの強制にならないように、またメーカーもたくさんあるし他の種類―ウイスキーやビールもありますので、その県のスタートのときだけですね、乾杯条例のその実施という具体的にそこを織り込んでほしいというのが、私のしつこいようですけど考えです。

○瑞慶覧功委員長 ほかに質疑はありませんか。
 大城憲幸委員。

○大城憲幸委員 ありがとうございます。少し時間長くなって申しわけないです。
 皆さんの思いは泡盛で乾杯するという条文をどうしても、まあ冒頭なのか条文なのかという意見もあって入れてほしいって思いは大変強く感じました。それはわかりました。ただ、あと5分だけ時間かしてもらって、素案にかかわった者として少しだけフォローをさせてください。
 皆さんのところにはこれまでの検討のポイントという資料は手元にありますか。この中で少し触れてますけれども、我々の先ほど一馬委員からあったとおり、全国で100以上の自治体がこの乾杯条例あるいは振興条例をつくっている中で、5条から6条ぐらいの今おっしゃるようなものも含めた泡盛で最初だけ乾杯とそういうようなものを入れればいいんじゃないかということで、大城一馬委員も私もこの検討委員になった当初はそうだったんですよ。ところがもう皆さんもわかるとおり、まあ沖縄県議会、県の最高の意思決定機関で決める条例・法律っていうのは、やっぱりいろんなところの意見を聞かないといけない。いわゆる法律で泡盛で乾杯しなさいっていうことをね、乾杯しましょうっていうことを広めるわけですから、そこにはやっぱり慎重でないといけないっていうことでさまざまなほかの県の状況、消費の状況、あるいは何にどう影響するのかっていうのをさまざま勉強するうちにこの条例の素案になったんですけども、やっぱりさまざま県警あるいは子供たちにかかわる部分、さまざまなところからの意見も出てきました。そういう中でやっぱり乾杯―泡盛で乾杯というのにこだわるのではなくて、先ほど来あるような文化の振興というところに絞ったほうがいいだろうというような部分があったんですね。そしてそれを後押ししたのは、やっぱりこの日本遺産に認定された、ことしの5月に認定されたというのが1つ。そしてもっと、あっと思ったのは、平成29年に議論されている内閣府が主催している県外から―この検討委員会の中でですね、泡盛の振興のためには県外・海外からの観光客に向けた泡盛の普及に当たっては泡盛の―特に古酒を含めた文化的・歴史的な価値を周知して認識させることが大事なんだよと。それが文化的な価値を生かして今後の普及につながるというような答申が中間報告で出てたもんですから、やっぱり皆さんも強調したとおり、やっぱり600年続くこの泡盛の文化っていうのをしっかりとアピールして県民に理解してもらうということが先決だろうというところが2つ目でありました。そして、この素案、条文の前のほうに前文に入れてるんですけれども、もう直接泡盛で乾杯するっていうことではなくて、泡盛で客人をもてなすこと、泡盛をたしなむことについてもこの中に入れてですね、泡盛の文化の中には当然泡盛を飲むっていう部分も入ってるよねとか、そういうような議論も重ねる中でなったというようなことであります。そして先ほど話もありましたけれども、乾杯って条文に入れるんじゃなくてやっぱり県民や観光客が乾杯したくなる、飲みたくなるような普及・啓発を具体的にこの条文の中に入れていきましょうっていうのがこの条文になってます。だからさっきあったように、やっぱり県の役割・責務、あるいは県民が担うべき部分、そして議会が担うべき部分というのは、ほかの県にないような条例をつくったつもりです。そしてまた毎年この泡盛に関する取り組みを県は―行政機関はちゃんと県民にこういう取り組みをしてますよと、公表してくださいと。あるいは3年に1回をめどに内容をチェックをして、これを本当に普及につながっているのか意識が上がってるのか、そういうようなものを見直しましょうという条文まで入れたというのは、我々としては案外勉強もしてやったつもりです。そういうような前提で今提案を素案を出させてもらってますので、きょうは皆さんのこの乾杯条例に対する思いっていうのはお聞きさせていただきました。議長からもあったようにこれからまた委員会で議論していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 質疑ではなくフォローでした。

○瑞慶覧功委員長 ほかに質疑はありませんか。
 山川典二委員。

○山川典二委員 今は大城委員からもありましたけれども、私も検討委員会のメンバーの一人なんですが、きょうの参考人の皆さんの話を伺いまして改めてこれまでの経緯で沖縄県泡盛の文化の振興に関する条例ということで進んできたんですが、泡盛の乾杯を入れる必要があるんじゃないかなというふうに今ちょっとそういう気持ちに今なってます。改めて確認しますがお一人ずつ。乾杯条例の中にですね、この泡盛の乾杯という部分を、もしくは前文でもいいですが、どちらかに必ず入れていただきたいということの確認をしたいんですが―これはまだ決まってませんよ。これから議論なんですが、皆さんの思いをお一人ずつちょっとお願いします。

○喜屋武善範参考人 私は最初から意見として申し上げてますけど、その第3条の中にですね、泡盛の文化の振興に関する施策を策定し及び実施すると。その実施の中に乾杯という文言を入れてほしいと思っています。

○佐久本学参考人 要請のときは乾杯をしていただく条例という形で要請はしましたけども、逆にそれを超えて本当にそれ以上に振興に関するいろいろな県のこういう取り組みをして、やるという形の予想以上の実はこの条例をいろいろやっていただいたんだなと、とっても身をもって感じるんですけど、ただやっぱり先ほど言うように振興に関する条例というよりは乾杯条例と言ったほうが県民の人たちに伝わりやすくてですね、じゃあ泡盛で乾杯しなきゃっていうようなのがあるもんですから、県のバックアップはもう本当にありがたいんですけど、県民に伝えたいという思いでやっぱり乾杯条例のほうがちょっと皆さんに伝わるかなというのもありましてですね、やっぱり乾杯という文言を入れていただきたいというのがあります。

○上間信久参考人 やはり世界の三大名酒と言われてるものを誇らないでおくものかと。だからほかにないんですよね、こういう―つまり和合の酒っていうのはないんですよ。ほとんどみんな―帝国はみんな―世界を支配したところっていうのは名酒があるんですよ。スコッチ、フランスのブランデー、アメリカのバーボン。そういう類いがあって泡盛というのは非常にみんな和を求める酒だと思います。ですから、これで乾杯しようと入れて、みんなでワーチャーと言いますけどみんながそれぞれね、気持ちを合わせようというようなものだと思いますので、せめてそういうものを入れていただくとよろしいかと思います。もしどうしても、やはり私は早目に成立させたほうがいいと思いますので、こう文言の入れ方としていわゆる泡盛乾杯条例というような、その運用するときにですね、そういう使い方ができるといいなと思いますね。

○守田結子参考人 同じく私もそう思う次第です。泡盛の乾杯という言葉が残ることによって―どの位置になるかは皆様の御判断に委ねるものと思います。ただ残ることによって泡盛で乾杯してみようかという方もふえることは、出てくることは事実です。もちろん一番望ましいのは、そういうことがなくてもですね、泡盛飲んでみたいねとなるといいなとは思いますけれども、今この現状、減少傾向にあります。きっかけになったり、また歴史の気づきになることは間違いないと思っております。

○山川典二委員 2018年度の泡盛の総出荷量が1万6829キロリットルで、これ前年度比5.1%の減なんですね。2004年のピーク時が2万7628キロリットルで、そこから比べるとですね39.2ポイントの減。つまり約4割がその出荷量が減ってるというこれ事実なんですよね。そういう意味で泡盛離れが進行している。そういう意味では業界の皆さんの、また今後ですね、もう少し努力もしっかりやっていただかなければいけないとは思うんですが、ただいいこともありましてね。県外の出荷量は2018年度は前年度比1.2ポイント増で2287キロリットル。1.2ポイント上がってるんですよね、県外。さらに海外も6.9%ふえてるんですよね。そういう意味ではカクテルであるとか世界の酒として、今後はやっぱり行政のいろんなその海外輸出のプロジェクトの支援等もありますが、むしろ県内で飲まれてない部分をどうするかということと同時に県外・海外へもですね、やはりマーケティングといいますかこれをしっかりと、私はぜひ今回の業界団体そして今回は商工会議所であるとか経済団体14団体が皆さんが泡盛で乾杯、泡盛を振興させようという陳情でありますので、これまで議論を委員会で、また検討委員会でもやってまいりましたけれども、一度我が会派にもまた持ち帰ってまたもう一回検討したいと思いますが、今上間会長からは早目にという話がありましたが私は―もちろんそういう前提で今やってるんです。2月議会で提案をしてですね、そこで可決をして4月から実行して施行できるようにということではあるんですけども、場合によってはもう少し時間をかけてやることも視野に入れながら進めてまいりたいというふうに、私どもの会派としてはそういう今持ち帰って議論しますが、そういう意向でありますので、ぜひその辺はまた今後情報交換―忌憚のないきょうみたいな意見交換ができればいいなと思います。ただ前提としては2月で可決できるように今進めていきますけれども、きょうの乾杯条例をぜひという話もありますから、その辺もまた再検討させていただきたいと思います。
 きょうはありがとうございました。

○瑞慶覧功委員長 ほかに質疑はありませんか。
 西銘啓史郎委員。

○西銘啓史郎委員 きょうはありがとうございます。
 今山川委員からありましたけども、我々自民党の会派は9月に勉強会で東京行ったときに宮腰大臣と夜食事をする機会がありました。大臣も最後の日だったんですけども、そのときに宮腰さんが泡盛を―我々自民党の国会議員が持ってきてて、まずは乾杯を泡盛でやろうと、しかもストレートでだと。おちょこでいいんだっていうことでおちょこを全部用意して全員で乾杯をしました。宮腰さんは御存じのように非常に沖縄に対する思い入れがある方で、タイ米ではなくて琉球の地元の米を使ってつくるべきだということも含めていろんな取り組みされました。そのときに飲みながら話したのは、もう本当に沖縄のことを思ってくださってるなというのは僕らも強く感じましたし、そのとき我々の仲間もじゃあ乾杯条例って盛り上がったんですけども、私も実はこの場で4名の委員が何回も検討委員会を重ね執行部とも議論をして今の素案があるんですけども、私自身は条例というのは重たいと思ってるんですね。ただつくればいいっていうものではなくて、それなりの重みがなきゃだめだと思ってます。ですから乾杯という表現入れる入れない別にしても、私は最初目的が消費拡大だろうと。その手段に乾杯があるのかなと思ってたんですけども、聞いてると、まあもちろん文化が大事だっていう御意見もあったり、いやいや乾杯って入れることが目的なんだっていうことも聞こえるので、私個人的にはどういう表現がいいか、確かに会派の中でもこの文章は削除すべきじゃないかっていろんなきつい意見もありました。乾杯が入ってないからだめだって意見も確かにありましたが、これからまた我々も中でもまとめながらこの検討委員の皆さんの御苦労もはかりながら進めていきたいと思うんですけども、ちょっと1つ質疑ですけども、泡盛の消費量減ってるのはいいんですけど、年代的にどの辺が―どの年代が泡盛離れしてるかってのは何か協会とかでデータとったことはありますか。

○佐久本学参考人 ちょっとデータ的には持ってはいないんですけど、やっぱり若い人たちが―20代がやっぱり減ってはいます。

○西銘啓史郎委員 最近いろんなゆずが入ったりいろんなのがありますよね。とにかく先ほどのカクテルもそうですけど、いろんな試行をしながら若者なりいろんな人に飲んでもらおうということだと思うんですけども、実は私自身もどっちかっていうと父が泡盛が大好きだったんで泡盛をよく飲むほうだったんですが、正直言うと最近はちょっと違うほうに行ってましてね。だからこれが自分の中でも泡盛で乾杯条例―乾杯条例っていうか、このできたときには、確かに上間会長がおっしゃるように誇りと自信、沖縄の思いをね、我々がどんどんどんどん失いつつあるのかなというのは確かに私も危惧します。若い人もどんどんですね。だから例えば我々が県外や海外行くときには地元の料理を食べたり地元のお酒を飲みたいと思うように、本来は観光客ももちろん琉球料理だったり泡盛―私が申し上げたいのは料理と泡盛のマッチングっていうんですかね。もっといろんな研究もされたらいいんじゃないかなと思ったり、それと先ほど言ったようにつくったものをどう売るかじゃなくて、どうやったら売れるかっていうマーケットインってよく言いますけど、プロダクトアウトじゃなくてですね、業界の方々ももっと今まで以上の努力もされてお互いに我々県民は県民の責務でちゃんとしっかりやるとかですね。この製造、消費者、行政いろんな立場がミックスされないと、片方だけの思いだけで何か全然県民には伝わってないよと、みたいな条例になると僕は非常に残念だと思うので、おっしゃるとおりつくるからには徹底して条例を―条例が余り徹底しにくいんですけども、やっぱり条例というのは重たいものだなというのを私は常々思ってるものですから、ですからつくるだけが目的ではなくて消費拡大みたいなものを僕はどっかにあるんだろうと思ってたものですから、その辺をもう一度お聞きしたいんですけども、今―マイスター協会でしたっけ。マイスター制度を持っている方は何名くらいいらっしゃるんですか。今現在資格を持っている方は。

○守田結子参考人 700名を超えました。

○西銘啓史郎委員 700名超えた。これ18年に制定されたんでしたっけ。平成18年にマイスター制度っていうのができたっていうふうに書いてましたけど、ってことは今13年で700名くらい。年々どのくらいずつふえてるんですか。

○守田結子参考人 台湾でも琉球泡盛学を開講しております。同等数泡盛に対する知識を有している者がおります。日本―県外にもいらっしゃいますので、沖縄含めこの日本全体と台湾と競り合う感じですね。年齢層も幅広く上は70代超えて受講される方もいらっしゃいますし、大学生もいらっしゃいます。

○西銘啓史郎委員 せっかくのマイスター制度の認定をもらった方々もまた役割とかあると思うんですけども、ぜひ僕も余りよく知らなかったもんですからぜひそういったこともどんどん広めていって、泡盛の消費につながるような形で協会、業界、同好会の皆さんがしっかり取り組んで、私もその中の一人になりたいと思いますがよろしくお願いしたいと思います。
 最後に1点ですけど、先ほど嘉陽委員からありましたけども、トルマリンって言いましたっけ石。実はある私の2人で行った料理屋で泡盛にこの石を入れるとまろやかになるって言われて、確かにまろやかになるんですよ。中身何ですか……、四十何度のものがすごいまろやかになるんですね。だからああいう飲み方もお店の人に教えてもらったんですけども、何かうまく業界の中でもこれに入れて飲んだらおいしいとかっていうことも含めてですね、とにかく消費の拡大につながって歴史・文化も学べて、そういうようなしっかり意義のある条例にしていきたいと思いますので、またいろいろアドバイスください。
 ありがとうございました。

○瑞慶覧功委員長 休憩いたいします。

○瑞慶覧功委員長 再開いたします。
 ほかに質疑はありませんか。

   (「質疑なし」と呼ぶ者あり)

○瑞慶覧功委員長 質疑なしと認めます。
 以上で、参考人に対する質疑を終結いたします。
 この際、参考人及び補助者に対し、委員会を代表して、一言お礼を申し上げます。
 本日はお忙しい中にもかかわらず、長時間にわたり貴重な御説明をいただき心から感謝いたします。
 本日拝聴いたしました内容等につきましては、今後の委員会審査に十分生かしてまいりたいと思います。
 佐久本学参考人、上間信久参考人、喜屋武善範参考人、守田結子参考人、補助者の土屋信賢さん、大変ありがとうございました。
 休憩いたします。

○瑞慶覧功委員長 再開いたします。
 条例素案の取り扱いについては、休憩中に御協議したとおり決することに御異議ありませんか。

○瑞慶覧功委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 以上で、予定していた議題は全て終了いたしました。
 委員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 本日の委員会は、これをもって散会いたします。






沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。

委 員 長  瑞慶覧   功