委員会記録・調査報告等

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子どもの未来応援特別委員会記録
 
令和4年 第 6定例会

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開会の日時

年月日令和4年10月14日 曜日
開会午前 10 時 14
散会午前 11 時 48

場所


第2委員会室


議題


1 参考人からの意見聴取について(子どもと地域をつなぐサポートセンター糸の事業内容等)
2 陳情令和2年第79号
3 閉会中継続審査・調査について


出席委員

委 員 長  西 銘 純 恵 さん
副委員長  当 山 勝 利 君
委  員  新 垣 淑 豊 君
委  員  石 原 朝 子 さん
委  員  西 銘 啓史郎 君
委  員  仲 田 弘 毅 君
委  員  玉 城 健一郎 君
委  員  山 内 末 子 さん
委  員  玉 城 武 光 君
委  員  喜友名 智 子 さん
委  員  次呂久 成 崇 君
委  員  上 原 快 佐 君


欠席委員

       新 垣   新 君


説明のため出席した者の職・氏名

(参考人)
 那覇市社会福祉協議会主任  浦 崎 直 己 君

子ども生活福祉部長  宮 平 道 子 さん
 教育庁教育指導統括監  玉 城   学 君
教育庁教育支援課長  大 城 勇 人 君
教育庁保健体育課長  城 間 敏 生 君



○西銘純恵委員長 ただいまから、子どもの未来応援特別委員会を開会いたします。
 陳情令和2年第79号、子どもの貧困問題及び教育無償化並びにこれらに関連する諸問題の調査及び対策の樹立に係る参考人からの意見聴取について及び閉会中継続審査・調査についてを一括して議題といたします。
 本日の参考人として、那覇市社会福祉協議会主任浦﨑直己氏の出席をお願いしております。
 この後、参考人からの意見聴取を行いますが、おおむね1時間30分をめどに終了できるよう各委員の御協力をよろしくお願いいたします。
 また、本日の説明員として、子ども生活福祉部長及び教育長の出席を求めております。
 まず初めに、子どもの貧困問題及び教育無償化並びにこれらに関連する諸問題の調査及び対策の樹立に係る参考人からの意見聴取を行います。
 参考人におかれましては、本日は御多忙のところ御出席いただきまして誠にありがとうございます。
 参考人から説明を求める前に、委員会の審査の進め方について御説明申し上げます。
 まず、参考人から御説明をいただいた後、委員から参考人に対し質疑を行うことにしております。
 なお、参考人が発言しようとするときは、あらかじめ委員長の許可を得なければならず、発言は、子どもと地域をつなぐサポートセンターの事業の趣旨の範囲内で行うこととなっております。
 また、本日は委員会が参考人の説明を聞く場でありますので、参考人が委員に対して質疑することはできませんので、御承知おきください。
 それでは、参考人から、子どもと地域をつなぐサポートセンター糸の事業内容等について、20分程度で簡潔に御説明をお願いいたします。
 浦崎直己参考人。

○浦崎直己参考人 皆さん、よろしくお願いします。那覇市社会福祉協議会の浦崎と申します。本日はお願いいたします。
 資料を事前にデータで送っています。那覇の居場所のマップというもののデータ、一応原本もありますので、もし必要な方がいたらお取りください。あと年表というものも送っていて、これは糸の事業の2021年末までやっているものになります。
 本日はパワーポイント、スライドのほうを中心に説明していけたらと思いますので、よろしくお願いします。スライドの番号が右下にありますので、それに沿って進められたらと思います。
 では早速めくって、スライド2ページ目になるんですけれども、社協による子供の居場所支援事業ということで、今ありました糸と、もう一つの事業もちょっと関連してというか、糸を補完してのものになるので一部かぶる部分もあるかと思いますが、そこは御承知いただければと思います。
 那覇社協は、子供の居場所支援事業、2事業で展開しています。左側、糸というのは昨年度まで内閣府の緊急対策事業としてもらっていて、1人で始まったものが、実績が認められ本年度から3人体制になっていて、1250万という形ですね。いわゆるボランティアさんがやっている子供の居場所を支援するという、中間支援という事業になっております。それを補完する形で別途、那覇社協で休眠預金事業というものを取りまして、3年間の時限付、本年度は最終年度になるんですけれども、こども食堂サポートセンター事業というものも取っています。
 めくりまして、スライド3枚目ですね。中間支援、どんなことをしているのかというところになるんですけれども、居場所の実態把握、立ち上げ支援や研修、寄附・寄贈、ボランティアのマッチングやコーディネート、居場所さんの活動に役立つ情報発信であったり、居場所が地域に根差せるようにネットワークづくりをやっていきますということであります。下のほうに、ネットワークがあるイコール中間支援やコーディネート機能があるというわけではないですよと書いているんですけれども、社協の場合は、コーディネーターとして糸で3人と私、4人体制でいろんな調整の間に入っています。県内でも子供の居場所さん同士が連携して、自分たちの当事者団体としてネットワークを持っているところもあるんですけれども、そこは自分たちの活動プラス意見交換というのがメインで、こういう窓口とか調整役というのがいなかったりするので、そこでコーディネーター機能があるかどうかという差は大きいのかなと思っています。
 続いて4ページ、今の役割をさらに細かくしたものになるんですけれども、赤色は糸のほうが居場所に寄り添って連携していく部分、緑色の字が両方で取り組んでいる部分、青が私が主に取り組んでいるところで、県外の大手の企業さんからの寄贈の受入れであったりとか、県内のほかのネットワークからの情報を集めてまた那覇に持ってくるような形で連動しているところです。
 5ページ目、子供の居場所なんですけれども、特に法整備、法で制度化されているものではありません。なので、逆にそれが自由、多様性があって、それが最大の魅力とされている一方で、やっている皆さん、特にガイドラインとかもなく手探りでやっていることが多いです。そういう中で糸に立ち上げたいけどどうすればいいですかという相談だったり、私たちとしても今この勉強が必要だなという意見交換や研修会をその都度やっているというところです。
 書かれているのはこれまで主にやったものになりますけれども、食品を扱うということもあって、食品衛生の研修ですね。コロナ禍は弁当支援も出てきていたので、当初、弁当を作って持ち帰りなんて絶対駄目だよとこっちとしては言っていたんですけれども、また状況が変わってきたので、弁当を渡すときにはここを注意して頑張ってくださいねという形で、その時々に応じながら、那覇の場合は那覇の保健所と連携しながら取り組んでいます。そのほか、個人情報保護であったりとか気になる子があったときの対応、様々いろんなところで研修をしながらみんなでスキルアップをしているというところになります。
 ここの伴走支援であったりネットワーク事業、今回社協として来ていますので、社協が取り組むことの良さというのも次のページ、6ページに書いております。子供の居場所活動ですね、ボランティアさんがやっているものというのは、突き詰めれば市民活動の一つということになるので、それをどれだけ支えるかというのが課題にはなります。社協にはボランティアセンターがあるので、そういうボランティア団体の応援というそもそもの素地がある分、ちょっとアドバイスもしやすかったりとか、あと社協と連携して社協を通じて寄附できるよみたいな話もあったり、もともとは困窮者の支援にも取り組んでいるというところで、そういうノウハウがあるほか、寄附も1団体に寄附するよりは社協を通じて渡すほうがある程度平等性・公平性も担保できるという形の強みはあるかなと思っております。
 でも一方で、先ほどもありましたように法制度化されているものというか、法定での業務でもないものですから、どう工夫してやっていくかとか、那覇社協に関しても内閣府の貧困対策の強化事業がなくなって以降どうなっていくかというのをやきもきしながら、また今回振興計画にも位置づけられているというところで、もう少し活動できるのかなというふうに安堵しているような状況もあります。
 ちょっとスライド飛びまして、9ページです。改めて居場所ってどんなところということをちょっと2つ紹介したいと思うんですが、那覇がやっている居場所はいわゆるコミュニティー型の居場所という、地域の子供は誰でも来ていいんだよというところでやっています。マップにも書かれていますが、食事、学び、体験学習、見守り・気づき、多世代交流とありますが、これらの機能が全部ないといけないではなくて、こういう機能があるよねということで例示していて、自分たちの強みを生かした活動をしてくださいというふうに伝えています。
 いわゆる子供の居場所や子ども食堂をもう少し細かく説明しますと、次のスライド10になるんですが、より行政が事業としてやっている拠点型とかケアつきとか、福祉の課題を抱える看板を出さずにやるような無料学習支援であったりとか、ちょっと保護して送迎もして御飯も食べさせてという、本当に養育の一部を担うようなケアの機能がついている部分と、コミュニティー型、共生型というのが大別されていて、私たちが支援しているのはボランティアさんがやっている、市民活動でやっている共生型の部分ですというのをちょっと書いております。
 ここから先はデータですし、一部貧困対策計画の素案から出している部分もあるので古いデータかもしれませんが、飛ばしていきたいと思います。
 スライドの17ページですね。那覇の居場所に関しては、平成28年以降年々増えてきていて、コロナ禍でも増えてきています。むしろコロナ禍で何かできないか、できることをやりたいという市民の皆さんや企業の皆さんも実際に居場所をやっているところもあって、那覇は36小学校あるんですけれども、学校数のベースでいくと1校に1個以上ありますが、空白エリアもまだまだありますと。大きく掲げているわけではないですけれども、歩ける距離に2か所以上居場所があるほうがいいかなというふうには考えているところです。子供たちの選択ができるであったり、居場所にとっても小学校低学年が来やすい雰囲気のところと、より大きな中学生まで来るような居場所、それぞれあるので、そういう選べる選択ができればというふうに思っています。
 下はデータですね。増えてきていて、延べ利用人数、これは保険の関係で把握しているんですが、22年度のところが21年度になるんですけれども、6万5000人あったのがコロナで一気に減って2万5000人になり、またちょっと持ち直しつつありますというような形です。
 19ページですね。とある居場所の1か月の主な支出と1回当たりの食材という形で、これは寄附・寄贈を呼びかけるときに使うものなんですけれども、仮に週2回、月8回やっているところで平均100人ぐらい来るよとなったときに、家賃の案分だったり維持するとかいろいろありますが、こういうふうな内訳になりますと。助成金でいろいろ賄えていても、やっぱり食材費をどうするとか、むしろここには人件費は入っていないのでどうしようかという考えの下、僕らは寄附を集めて、いろんな使える支援だったり食材を集めることで運営費のハードルが下がるよねというような支援をしているところです。
 右側、1回100人分の食材を使うとなったときに、お米ですとか野菜は結構もらえて、今は安室養鶏場さんが卵も寄贈いただけるので、卵もそろうんですけど、やはり肉類、タンパク質について必要になっていて、この居場所は5キロ大体5000円分ぐらいのお肉は毎回買っているということで、食材費3万から5万という形で書いていて、そば、じゅーしーのときにまた三枚肉が必要だよねとかいうふうな書き方で紹介しています。
 スライド22ページまで行きたいと思いますが、多様化する子供の居場所、子ども食堂という形で、那覇の場合は本当にいろいろなところがありまして、飲食店、イタリア料理屋さんがフルコースを体験してほしいということで、自分たちで食材費とか運営費を賄って子供たちを招待してやるようなところもあれば、地域のボランティア団体と交流して、お年寄りもいて子供もいて交流もできるというところもあります。
 居場所の頻度自体、月1回のところもあれば週6日開けているところもあり、本当に一くくりではできないんですけれども、市民活動として長く続けるパターンと、よりNPOや一般社団法人を目指して事業化して取り組んでいくところ、それぞれあるので、その居場所さんの意向に沿った支援をしているというところです。
 まためくりまして23ページ、子供の居場所における協働とはというところで書いていますが、改めてになりますけれども、やはり皆さん参加―子供の居場所は福祉の専門職以外も子供に関われる結構貴重な場所というふうに捉えています。貧困の連鎖を断ちたいとか、子供の育つ環境を良くしたいといういろんな思いですね。貧困対策だったり地域づくりの思いを持つ皆さんが一堂に会せるのが子供の居場所。本当にオープンで誰もが乗っかれる船というか、プラットフォームになっていまして、その中でいろんな活動が出てきているというところになっているので、専門職じゃないからこそとか、だからこそ市民の輪とか県内でのキャンペーンとして広げられるのかなというふうに思っております。
 後半は、企業による子供の居場所支援という形で事例を書いていますので、時間があるときにお読みください。
 また飛んで、40ページまでちょっと飛べればと思うんですけれども、子供の居場所フェスタというのを載せています。私たちはネットワークやコーディネートをする中で、やはり子供の居場所が地域でどんなことをしているよということを地域に発信するであったり、応援してくれる企業さんにも実際に子供と触れ合ったり子供の居場所を知ってほしいという形も含めて、こういうイベントなどもやっています。
 また最後めくって、2ページ先かな。課題・検討事項という形でちょっと簡単に述べさせていただきますが、ネットワークとしてではあるんですが、子供の居場所は那覇だと今50か所になっていて、気持ち先行で始めてとてもレベルアップしているところもあれば、やはり今もいわゆる貧乏な子を助けたいんだというか、施すじゃないけれども、子供の居場所って貧乏な子が行くんでしょうというイメージがあったりするところから、それは違うよ、地域づくりだよというふうにキャッチアップしていくような活動とか、本当に質は様々あります。法整備や基準がない中で、でも何かがあると子供の居場所でこんなことがあったということがやはり一人歩きしてしまいがちではあるので、より深く頑張っていきたいところを育てる仕組みと、最低限の質をどう担保するかというような仕掛けづくりが必要になってきます。
 子ども食堂に来る子は、湯浅先生などが言うんですけれども、赤信号の子、黄色信号の子、青信号の子という形で、赤信号の子になると、より児童相談所などが早急に対応しないといけない子、そこは行政である程度キャッチできているかなと思います。黄色信号がコロナ禍でとても増えていて、ちょっと気にはなるけどそこまでは手が回らないとか、行政の守備範囲じゃないという子をどう見守っていくかという地域づくりが必要になってくるかなと。
 実際子供の居場所に来ている子で、ちょっと多動とか特性があるなという子だったり、おうちに帰ったら独りで御飯を食べていてつまらないから、どこかいる場所があったら遊び回りたいとか、御飯はあるけれども毎日コンビニで美味しくないからここの食堂で食べていきたいんだという声、あとは軽度なネグレクトといいますか、虫歯の治療ができていなかったりとか、やっぱり気になる子というのはたくさん出てきていて、子供の居場所も、まずは最初に御飯の提供とか交流から始まるんですけど、気になる子が出てくると個別に関わったりですとか、学習の支援が必要だという形で学習支援の活動を始める居場所さんもあります。その辺をやりたいからやっているんでしょうとやるのか、本当に地域を担う一員としてどう支援していくかというのが、社協であったり行政を含めて考えていくところなのかなという形で思っています。
 というところで、どこまでどう位置づけてどうサポートするかというところだったり、地域のおじちゃん、おばちゃんというところで、福祉の専門家ではないけれども、コロナ禍を経て地域資源にも位置づけられる中で、自治会長や民生委員でもない方々をどのように、むしろ資源と捉えるのか、どういうふうに連携・協働していくのかというもの。逆に私たちのそういう中間支援という業務も、居場所が今50か所ですけど、立ち上げの相談も10か所ぐらいは来ているという状況もあって、どんどん増えていく中で何人で何を重視してどう支援していくかというのは、日々課題を抱えながらやっています。
 最初のほうにもコーディネーター機能がありますというところで、どうコーディネーターを育成していくかという部分もありますが、コーディネーターに関しても福祉的なサポート、個別支援のコーディネートもあれば、物資・企業連携、昨今SDGsが盛り上がっていることも含めて、何かしたいけどどうしていいか分からないという企業さんからの相談もありますので、その辺への対応、居場所さん自身の組織基盤強化とか運営の相談と、あとやっぱり地域に根差した活動のネットワークづくりというような課題で、コーディネーターに求められているスキルもたくさんあるのかなというところで、私たちも日々勉強しながら進めているというところになります。
 すみません、駆け足となりますが、ざっと社協、糸が取り組んでいる事業ということでの紹介を終わりたいと思います。

○西銘純恵委員長 参考人の説明は終わりました。
 これより、参考人に対する質疑を行います。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 上原快佐委員。

○上原快佐委員 ありがとうございます。
 社協さんですね、非常に頑張っていただいて、子供の居場所をつくっていただいて運営していただいているというのを非常に感謝しております。
 一方で、これは課題になるのかどうかちょっと分からないんですけれども、子供の居場所を運営をしていくに当たって、多様なそれこそ子ども食堂であったりだとか学習支援であったり、いろんな形、形態があると思うんですけれども、今現在その現場にいて不足しているなと思うのは、例えばハード部分、建物の部分なのか、それともソフト的なやる人たちのスキルアップであったりだとか、いわゆる専門職の方がいれば、例えば保育士の資格を持っているだとか、社会福祉士の資格を持っていますよだとか、そういったソフト部分のところが必要なのか、どちらなのかなと。もちろん両方必要だとは思うんですけれども、今現場で運営するに当たって、どの部分が優先的に必要なのかなというところをお聞かせ願えますか。

○浦崎直己参考人 質問にお答えします。
 どちらかというとソフトでカバーできる部分もあるのではないかなとは思いますが、ハード面もまだまだやっぱり足りないかなとは思っております。殊に那覇に関しては建物がないというところで、子供の居場所の初期の部分は補助金がついていたんですが、後発で始まったところはボランティア団体、完全に補助なしで自分たちで回せる仕組みで始めてくださいというふうにやっています。そうなると、自宅を開放するか、知り合いのお店や場所をやるか、自治会、公民館などを利用するかという形ですけれども、その公民館や自治会の利用についてもまだまだ制度的な壁もあるのかなであったり、コロナ禍で一斉の使用禁止になったときに、逆に県外では子供の居場所はセーフティーネットの一環としてどんどん地域に開放してくださいという通知が出た自治体もあるんですけれども、そういう状況はなく、使えない状況があったりという部分もあるので、安定してできる場所というもののニーズはやはり高いかなと。そこについてお金で解決するのか、仕組みやキャンペーンで解決するのかというのはまた別の話になるかなという部分です。
 あとは、ボランティア活動なので人件費は出ないというところは前提ではいいんですけれども、週5日であったりとか、毎週1回をどこまで―もう長いところですと7年やっているところは、地域のためにありがとうございますで終わるのか。年々やっているとやりたいことが増えて、ちょっとやっぱり運営費が増えるというところ、そこのブレーキをかける立場ではないんですけれども、もっと使い勝手のいい仕組みがあればというような話はよく耳にはします。全国で助成金もたくさんあるんですけれども、その辺はやはり単年度のもので、かつ4月1日から使えるものではないという形で、助成金が下りる6月ぐらいまでは自前で出したりするというところもなくはないので、そういう安定的な活動につながるような仕組みをどうつくるかという部分は課題になってくるかなと思います。

○上原快佐委員 この運営に対してまだ道半ばというところがあると思うんですけれども、県外の場合だと、いわゆる児童館が子供の居場所の中心的な役割を担っているところもあるかと思うんですけれども、ただ、那覇市の場合はファシリティーマネジメントの観点から、これ以上公共施設を増やすということが難しい現状があるんですけれども、ただ、なくてもいいのかというのもやはり違う。地域によっては児童館も公民館も図書館もない地域とかもあるので、そこら辺は恐らく皆さんがカバーしていただいている部分が大分あるとは思うんですが、そういった公民館であったり図書館であったり児童館というのは、やはり現場で運営するに当たってそこら辺の必要性というのは感じていらっしゃるのかなと。

○浦崎直己参考人 そうですね。会場が見つからなくて立ち上げを断念しているというか、保留のままの団体もあるので。でも逆に公民館と、好事例として広がっている首里の公民館などもありますし、いろんないい事例もあるんですけれども、より使い勝手がよくというか、そこでの使用料がかからないとか、毎週とか一部、結構毎回道具を持っていくのが大変とか、そういう課題も当然ありますし、気軽に相談に来たいとなっても、居場所の活動時間外に保護者から相談があったときに相談できる場所がないみたいな話になるときの、ちょっとやっぱり使い勝手というか、少し拠点があればありがたいという声はたくさん届きます。

○上原快佐委員 やはり単発で例えば週に1回とか2回の場合、どこかの場所を借りてやっているというところを僕も何か所か見させていただいたことがあるんですけれども、そういった場合には今おっしゃったような課題というのも―ではやっていない日はどこに相談に行ったらいいのとか、それこそやっていない日は子供の居場所としてどこに行けばいいのというところがやはり出てくるとは思うので、そこら辺がやはり課題だなというふうに思います。
 公民館なり児童館なりがもちろんあればいいんですけれども、そういったないところで今現在、週に1回なり2回なりしかやっていない地域に関しては、それ以外の曜日は子供たちというのはどういった形で過ごしているのかということと、あと子供たちから実際どういう要望とかというのが出ているのか分かりますか。もっとこうしたほうがいいとか、子供たちから実際に。

○浦崎直己参考人 要望としてで言うと、毎日開けないのとか、今度はいつ開けてと本当に楽しみにしてくれる子がいたり、開けているときにほぼ100%で来るような子もいると、もっと開けられたら来るんだろうなというような思いもあります。ここがないときにどこに行っているかというのは、ちょっとそこまで細かく聞けてはいないんですけれども、でも外では遊んでいるような形は感じます。一昔前以上に、誰かのおうちで遊ぶという機会も減っているかなという形も考えてはいます。

○上原快佐委員 やはりそこら辺が課題の一つなのかなと。毎日やっていなくて、それこそ夏休みとかだと、長期の休みとかだとさらに需要というか、そういう思いが高まる時期だと思うんですけれども、長期の休みのときとかというのはまた運営が変わったりとか、そういった事例もやはりあるんでしょうか。

○浦崎直己参考人 そうですね。居場所さんによってにはなるんですけれども、長期休みに合わせて頻度を上げたりとか、ふだんは放課後から夕方までなのを、お昼御飯の時間からに広げるところもあったりして、それぞれどうしてほしいとこちらから出さずに、居場所さんの判断にお任せしてはいるんですけれども、休みに応じて支援内容を変えたりとか、長期休みに合わせてお泊まり会みたいなものとか、ピクニックみたいなほかの体験活動を加えて、より充実した活動をしている居場所さんも多いですね。

○上原快佐委員 分かりました。ありがとうございます。

○西銘純恵委員長 ほかに質疑はありませんか。
 喜友名智子委員。

○喜友名智子委員 お話ありがとうございました。
 私のほうからは6ページの課題ですね。弱み・課題の中で、職員のキャリア・待遇をどう向上させるかという部分を、少し現状を詳しくお話をお伺いしたいです。

○浦崎直己参考人 コーディネーター、職員のスキルという形になりますと、予算の兼ね合いも―求められるスキルが、最後後半にも言いましたけど、福祉から企業連携から地域に根差した活動等、やることが多いというところと、本当に企業さんや居場所を立ち上げたいという相談がたくさん来る中で、スキルというよりマンパワーが足りていないかなという気はします。
 そこにどこまで応えるかという話にはなるんですけれども、一方で社協としての立場にもなりますが、そういう社会貢献、地域活動がしたいという声を、今忙しいから待っててというのはちょっとできないというのも含めて、どこまで優先順位や効率化を図りながら進めていくかというところになります。
 これは那覇市も通じて要望、折衝中ではあるんですけれども、糸に関しては社協の正職員じゃなくて常勤職員、県庁でいう会計年度職員みたいな位置づけの常勤スタッフが3人いて、私は正職で別の事業も取っててやっているというところで、本日も正職で管理しているという立場で参加はしているんですけれども、交渉事ですとか企業さんとの連携をより深めるために社協とのパートナーシップ協定なども結びながら進めているという中で、結構求められるスキルというか立場みたいなものは、より上がっていくのかなというふうに思っております。
 こども家庭庁であったり県外の情報をどう集めてくるかという部分ですとか、本当に子供の居場所をどう行政、地域づくりに位置づけていくかという話になると、より専門職というか、一定の話、現場を知って本当に居場所さんに寄り添えるスキルや、そういうコーディネーターも必要ですけれども、ある程度政策とか長期的なビジョンを描いて話ができるようなスキルも求められていくのかなというふうに感じています。

○喜友名智子委員 子供の居場所、特に子ども食堂はやっぱりボランティアの皆さんで支えていただいている部分が大半だと思っているんですね。私もお手伝いに行ったりしますけれども、月1から週5日、ほぼ毎日やっているというところまで様々で、ただ、ほとんどボランティアでやっていると。こういった従来でしたら親それから兄弟、親戚、近所の方たちでお互いにやっていたものを、これだけ大勢の方が関わって仕組み化していくという部分では、従来無料でできていたことが、やっぱり多くの人が動くことでどうしても専門的な部分が求められるところは当然かなと思います。
 ただ、やっぱり現場で子供たちと接して支える方たちと、支えている企業、団体と折衝する人たちと、行政の情報を集めたり、あるいは事業を申請したりするという担当の人と、恐らく分業化というか、それぞれに人をつけていかないとなかなか回ってこないという段階にまで今活動が拡大していると思います。なので、こういった子供の居場所づくりに長らく関わっている方たちの中で、仕事をどういう形で関わっているのかというような業務活動の内容、それを見える化していくことも今必要なのかなと思いますけれども、このような問題意識は共有できていますか。

○浦崎直己参考人 貧困対策事業は基礎自治体でそれぞれ特徴があって、子供の居場所というところでもやはり一くくりにできないような状況もあります。浦添に関しては、それこそ児童館型、指定管理も含めながら一貫でやっているところもありますし、沖縄市だと事業型というか、人件費も使えたりというところで、そこの自治体、市町村に属する居場所さんでちょっと隣の芝が青く見えるというか、いいな、あそこという話もある中で、どういうふうにやっぱり整理していくかという形にはなるかと思いますし、今おっしゃっていたようなやはり地域活動としてやる部分と、ある程度、これ以上やるならば事業化を目指すとか、よりボランティアとして永続できる仕組みづくりを誰が使うか、つくるかというところになると、一定の専門職というか、考える場所が必要になるかと思いますので、その辺議会を含めて行政や市民活動、NPOを含めてのそういう対話といいますか、そういう場づくりを考えていく機会が必要になってくるだろうなとは思います。

○喜友名智子委員 そういった話合いの場を持ったときに、社協さんの立場、それからこういった事業に直接取り組むことが多い市町村の立場、直接というかサポートする形が多くなる市町村、それから県、この3者でどういった役割分担をしていけばもうちょっと現場で働く方たち、あるいは職員の方がスムーズに動けるようになるというような、おぼろげなイメージでもいいので、もし役割分担のイメージがありましたら教えていただけますか。

○浦崎直己参考人 行政ですね、県や市町村を含めてできますと、やはり子供の居場所、特にボランティアベースの居場所を地域の中のどういう資源として位置づけるのかも含めて、どういう立ち位置に位置づけるかをやっぱり考えていくことがまずは先かなと。その考える中でいろんな立場の人と意見交換は必要になってくるかなと思います。仮にこれでやはり地域に必要だとなったときには、そういう支える仕組みづくりというのは行政が一番枠組みであったり最低限の制度はつくりつつ、社協という立場からであったり中間支援という話になりますと、企業との連携、協働をつなぐであったりとか、ありましたように居場所さんのスキルアップ研修会みたいなものや伴走支援、中間支援というのが役割になるかなというところと、一方で地域を含めて子供の居場所ってこういうところなんだねとか、あそこに行って応援しようかなというようなボランティアだったり子供の居場所とか、子供を見守る機運づくりみたいなものは、キャンペーンとは言わないですけれども、より意識を広めてやっていく必要があるのかなというふうに個人的には考えております。

○喜友名智子委員 以上です。
 ありがとうございました。

○西銘純恵委員長 ほかに質疑はありませんか。
 山内末子委員。

○山内末子委員 ありがとうございます。よろしくお願いします。
 企業との協働ということで、33ページにありますけれど、企業側との協働として4つの分類をされております。人的支援、資金的支援、物的支援、機会の提供と。これについては、やっぱりそれぞれの居場所によって求める支援というのが全部違うと思うんですよね。50か所もあれば、そういう企業の支援ということと求めることのマッチング、それがすごい重要になってくるかと思うんですけど、そのコーディネートをする立場のほうで、今その件についてどういう形でしっかりとマッチングして、しっかりとした支援ができているのか、課題等を含めてもう少し具体的なものをお願いします。

○浦崎直己参考人 コーディネートに関してですと、子供の居場所、また子供たちを含めてではあるんですが、どういうニーズがあるかというのは定期的に聞いてはいます。それに沿った形での募集を呼びかけることもありますし、ピンポイントで大きな課題があれば、そこに解決できそうな企業さんであったりとか関係機関に相談に行くこと、営業みたいなこともありますが、最近はそれをするまでもなく企業さんから何かしたいという話が来るので、そこのコーディネートのほうが多くなっているかなというのが印象ですね。
 企業さんから何かしたいというときにも、こういったもの、今日の説明みたいなものを、社会貢献を考えるセミナーみたいなものを定期的に打って裾野を広げる活動はしているんですけれども、企業さんの内部の状況に応じてまたいろんな活動ができますよという提案をしつつ、その形に合ったものをコーディネートしているというところで、やはり一番、メーカーさんであったり食品を扱っているところになると食品を出してほしいなということであったり、IT関係の専門スキルがあるところですとそういうものをぜひ貢献してくれませんかという提案はしながらですが、本当に営業というか、数打ちゃ当たるというか、たくさん種をまいて形になるのは少しかなというところはあります。
 そこに関しても、一居場所が取り組むよりも、ネットワークや社協が取り組んだほうが多分成功率は上がりますし、そこに行政も含めて一緒に動ければさらに大きな力になるのかなというふうにも個人的には思っています。

○山内末子委員 先ほどありました沖縄県、SDGsの取組についても、全国でもとても今皆さんたち、企業も地域も含めて相当関心を持っていますので、そういった意味ではこれからコロナが落ち着いてくると、可能性としてこれからもっとそういう企業の皆さんたちの関心というものが高まっていくと思っていますので、それをいかにやっぱり迅速にしっかりとそれぞれの支援ができるような形で、さらにパワーアップをしていくということもとても大事だと思っておりますので、それについてはもう少し具体的なところの―常に状況の把握というのをおっしゃっていましたけど、とても大事だと思っていますので、それぞれの日々によっても違ってくると思っていますし、季節によっても違うと思いますし、事細かな状況の経過の把握と情報の提供ということについて、さらにパワーアップしていくには、あと一歩、何かしらの工夫が必要かと思うんですけど、そのあと一歩というところで何か考えているところがあればおっしゃってください。

○浦崎直己参考人 コーディネートに関してでいきますと、モデルをどうつくるかという形で、居場所に関しては今立ち上げシートみたいなものですとか、参考になる資料集はある程度確立できたんですが、企業貢献についてはまだそこの仕組み化がまだまだ不十分なところもあるので、そこをつくれて共有できればなというふうに考えています。
 大きなます、大きなエリアでの支援については、やはりネットワークや社協が受け入れている形ですけれども、一番の理想は本当にそれぞれの居場所さんに居場所を支えるサポーター的な事業所、近所の会社があって応援しているという形がやはり理想になってくるかなとは思うので、そうなってくると居場所さんに対してもそういうマッチングの仕組みとかノウハウの共有というのをやっていく必要がある一方で、全体としては、県でいきますとランチサポートさんとか、県社協もネットワーク企業連携を掲げているところもあるので、そこでうまく本当に連携、すみ分けだったり、ノウハウの共有をしながらどう広げていくかという形の発展途上かなと思っています。
 おっしゃるようにSDGsとフードロスの部分を含めて、まだまだ、むしろこれからの部分があるかと思うので、そこにどれだけ注力できるかという部分もありますけれども、注目していきたいなというふうに思っています。

○山内末子委員 よろしくお願いします。
 あと1点、地域の人を巻き込むという作業の中で、今それぞれの中で、先ほど快佐委員からもありましたけど、公民館の活用とかというところで今ちょっと苦心をしているかと思っていますけど、学習支援だとか大人の見守り隊みたいな感じで、もう定年をした方々とかそういう皆さんたちの学習支援、例えば教員であったりいろんな方々が、何かしたいけれど、どこでどうすればいいか分からないというような方々がかなり今いるかと思うんですけど、そういう地域の皆さんたちの活力をうまく事業所の中に引き込むということについては、どのような形で今進めているのかお聞かせください。

○浦崎直己参考人 居場所さんのボランティア、マッチング会みたいなものもたまにはやりますという形と、本当ですと各居場所さんがそれぞれ地域での活動報告会みたいなものができれば、よりいいんだろうなと思っていますが、やはりそもそもボランティア活動にそこまで求めるのも酷というのも含めて、できていない現状があります。
 ボランティアマッチングは、やはりうまくいっている団体とかになりますと月1回、活動の通信、ニュースペーパーみたいなものを出しているところは、それを学校に配ったり、地域自治会、企業に配ると、面白いことをやっているね、次はこんな応援ができるよという話で、とても上手に広げているところもあれば、そこまでできないところもあるというところで、本当にそれぞれに合った支援をしながらではありますが、そこも一定仕組み化はできるかなという部分と、ネットワークとしての合同の報告会とかマッチング会みたいなものもできればいいかなとは思っていますが、そこは正直ちょっとまだ追いついていない状況があります。

○山内末子委員 そういった観点から、やっぱり情報の発信、それから情報の収集というのはとても大事だと思っていますけど、それぞれの居場所の中でやっぱり力の差がおっしゃるようにあると思いますので、そういった意味では子供たち、あるいはそれを必要とする方々の必要とする支援と、提供したいという人たちのマッチングの情報をしっかりと届けられるような形で、ぜひ社協さんのほうではその辺のところをしっかりやっていけば、もっともっといい形で運営もできるのかなと思いますので、ぜひ頑張ってください。
 以上です。

○西銘純恵委員長 ほかに質疑はありませんか。
 玉城武光委員。

○玉城武光委員 1つだけ教えていただきたいんですが、子ども食堂の分類・違いという中で、共生食堂、ケアつき食堂と分類されているんですが、那覇で共生食堂、ケアつき食堂は何か所ぐらいあるんですか。

○浦崎直己参考人 那覇に関してで言いますと、マップに載っているところは基本的に共生型の食堂になります。ケアつきという形、ある程度事業で取って福祉的なものでいきますと、那覇市でいきますとエンカレッジさんの無料学習支援ですね、非課税世帯や生活保護の世帯を対象にした無料の学習支援塾。あと母子支援施設かな。母子会が運営しているさくら―那覇市母子生活支援センターさくらが夜の居場所で、送迎つきであったり宿題、お風呂までやっているところもあるのと、あとちゅらゆい―沖縄青少年自立援助センターちゅらゆいのkukuluさんが、ひきこもりであったり不登校ぎみの子供を受け入れるような仕組みがあります。ちょっと半々ぐらいの立ち位置で児童館でやっている拠点型の居場所というのがあって、そこは今年若狭公民館が担っていて、福祉、子供支援の専門家もいつつ、地域に根差した、開かれたということで、共生型に位置づけはしますけれども事業として入っているというのが那覇の状況ですね。

○西銘純恵委員長 ほかに質疑はありませんか。
 新垣淑豊委員。

○新垣淑豊委員 今日はどうもありがとうございます。
 那覇市内の子供の居場所というところで、今子供の居場所ネットワークの登録数の推移というのが非常にぐっと上がってきていると思うんですけれども、例えばエリア別というところで、那覇地域、真和志地域というのが非常に多くて、小禄、首里というのが少ないんですけど、これはやっぱり地域的な特色みたいなものがあるんでしょうか。

○浦崎直己参考人 那覇エリアは飲食店が多くて、飲食店さんが月1回地域貢献で居場所をしたいというところも含めて、数が増えている要因があります。那覇本庁地区といいますか、那覇エリアですね。那覇全般で言えるんですけど、ちょっとやはり場所の確保が難しいというところで、首里は毎回その話にはなる、そもそも飲食店が少なかったり、自宅開放かそうじゃないかという部分になったりしますというところと、一方で首里地域は那覇の中でも比較的自治会が充実している部分もあって、子供会が機能していてそこで賄えているという声があったりとか、公民館もあってという話は聞いたりします。簡単に言うとそういうような形ですね。

○新垣淑豊委員 ありがとうございます。
 例えば、中から見るのと外から見るのって変わるじゃないですか。それで例えば今、地域のお声というのもありますけれども、社協さん的に見てもうちょっとこの地域は手厚くしたいよなとか、そういう計画を持って子供の居場所とかというものの働きかけをすることもあるんですか。

○浦崎直己参考人 本当はできたらいいなと思っていますが、そこまではできていません。充足率的な話で、先ほどあったように歩ける距離に2か所ぐらいは欲しいなという思いはあって、そのエリアを対象にそれこそ説明会というか、呼びかけをやろうと思えばできなくはないんですけれども、今ちょっとマンパワーが足りない部分もあって、そこまで注力できていない状況があります。

○新垣淑豊委員 あと、以前子供の居場所の会合にも顔を出させていただいたことがあるんですけど、設置をしてもなかなか利用がないというところも私が参加したときにはあったんですけれども、そういう理由もあって、例えばオープンしたけどまた閉めちゃったとか、そういうケースというのは結構あるんですか。

○浦崎直己参考人 子供が来なくて閉めたという例はほとんどないのではないかと思います。まずは何回か試験、プレオープンじゃないですけど、糸の場合は3回やって、それで自分たちのリズム、無理のないペースかどうか分かれば、それでマップ掲載やのぼりを作ってやりましょうと。ある程度形ができてきたら、一緒に学校に挨拶に行ったりとか、地域の自治会、民生委員、まちづくり協議会などにも挨拶に行こうみたいなこともやりながら、集める工夫というのは結構できはするので、居場所さんがそこまではしなくていいとなると、そこまでではあるんですけれども、人を集める工夫というのはメニューとして持ってはいるので、結構、よりコーディネートというか、支援に入ることで盛り上げていくというような支援の形になります。

○新垣淑豊委員 利用者が少ないからといってクローズをするわけではなくて、例えばさっきおっしゃっていたように、マンパワー的なところで継続できるかできないかというところもあるものなんでしょうか。

○浦崎直己参考人 小禄地域、宇栄原でやっていたところは、ちょっと高齢化の問題も出てというところと、内閣府の緊急対策事業が終わって補助のメニューが変わったとかも含めて、次のものには対応できないということでやめますというところは出ている状況です。
 また、ちょっとコロナ禍で続けられているところもあるんですけど、むしろ居酒屋さんで経営が難しくて、今それどころじゃなくて長期的な休止をしているところがあるほか、メインで頼っていたスタッフが辞めるというか、離れてしまったがために定期開催できないというようなところでの休止は出ています。
 あとは沖縄大学さんも子供の居場所をやってくれていたんですけれども、そこもコロナ禍で学生以外立入禁止になってしまってできない状況で、その中でちょっとスタッフ確保ができていなくて長く休止しているというような状況もありますというところで、状況の変化での休止というのが多いところですね。

○新垣淑豊委員 分かりました。
 先ほどおっしゃっていたように、予算の補助メニューの変化とか人的なマンパワーの減とかいろいろ課題はあると思いますけれども、ぜひ私もできる協力はしたいと思いますので、よろしくお願いします。
 以上です。

○西銘純恵委員長 那覇以外のことも質疑されて答えられるものがあるかと思うので、ほか質疑はありませんか。
 当山勝利委員。

○当山勝利委員 ありがとうございます。
 いろいろネットワークづくりを相当工夫されているのかなと思って見ております。やはり誰かをサポートするということになると、どうしてもネットワークをうまく使っていかないと、そこだけでサポートできないということがあると思うので、そこら辺はうまくされているんだろうなと思いますけれども、これだけの関係をつくっていく上で苦心されたこととか、工夫されたこととか、ありましたら教えてください。

○浦崎直己参考人 企業さんであったりボランティアさんからの支援を受けるに当たって、受け入れている子供の居場所自体もボランティア団体という中で、どこまでありがとうございますというか、その形や仕組みを見える化するかという部分は、正直ネットワークというかコーディネートとしてやはり悩んでいるところはありまして、ネットワークを通じての寄贈に関しては、私たちが皆さんを代表してこういう声でありがとうございますと伝えはするんですけれども、その辺のやはり頻度というか、どう地域でこれだけの人に支えられているんだよというものとか、輪が広がってきているんだよというところをうまく見せられているかとなると、まだそこまでは行けていないかなという部分はあります。
 また、子供の居場所に関しては、本当にボランティアしたいとか見学に行きたいという声がある中で、より中核的な、半分スタッフのようになるようなコアメンバーをどう育成していくかというところ、そういう仕組みをどうつくっていくかというところで、最近ですと学校、大学生向けの授業で呼びかけたりみたいな工夫をしているほか、先ほどありました社会貢献セミナーという形で広く企業、地域に種まきを少しずつやっているという―この辺になるとボランティア人材の要請、育成という部分になるかとは思うんですけれども、その辺工夫していますと。
 最後に、私に関してではあるんですけれども、休眠預金事業で3年時限というところもあるので、最初から出口戦略というか、いなくなっても回る仕組みをどうつくるかであったりとか、その期間内でコンテンツというか、仕組みやメニューをつくって引き継げるようにとか、ほかの団体が使えるようにするというのを目指しながら、出口を考えながら取り組んでいるというのは個人的に考えているところです。

○当山勝利委員 ありがとうございます。
 このネットワークをつくられたときに、どなたかが一生懸命頑張られてやられたのか、それともいろいろ話し合いながら、一つのチームとしてそれぞれがそれぞれの例えば大学は大学に行くとか、学校は学校に行くとか、企業さんに行くとか、そういう割り振りというか、そこら辺はどのようにされたんでしょうか。

○浦崎直己参考人 スライド7ページの関わっているネットワークというもので言うと、①のなは子どもの居場所ネットワークに関しては糸なんですけど、それ以外は本当に関わっているネットワークという形で、事務局だったり主体はまた別のところになります。そこについては本当に今この立場として言えることや、こういう連携をしていきたいという提案をしながら進めていくという形ですね。
 6番のフードパントリー、食糧支援特化型の団体については、まだちょっと位置づけがふわっとしているというか、拠点を持っていない居場所の活動ですね。おうちに直接訪問して支援するみたいなところは、正直所管課がまだないのではないかなというところで、ここは社協の一ボランティア団体支援として関わってはいるので、そこをどういうところにつなぐかみたいなものをちょっと意識しながらやるというところで、それぞれに連携先のキーマンというか、顔が見える環境をつくって密にコミュニケーションを取るという基本的な部分になるかなと思います。

○当山勝利委員 ありがとうございます。
 22ページですか、多様化する子ども食堂・子供の居場所ということで、一番左の多世代、三世代交流といいますか、地域でやろうと思っても三世代交流ってなかなか難しいんですよね。世代ごとにどうしても分かれてしまって、うまくそこをミックスすることができないというか、うまくまとめることができないというのがあるんですけれども、どういうふうな形で工夫されていますでしょうか。

○浦崎直己参考人 今ある事例として、ほのぼのカフェに関しては、ちょっと今止まってはいるんですけれども、おもちゃドクターというおもちゃを修理するボランティア団体がここに定期的に修理しに来たりとか、こっちで修理する場面を見せるという形の活動でした。今はちょっとおもちゃドクターの活動が止まっているのでこの場面は今現在は見られないんですけれども、そういう状況です。
 それ以外に自治会が子ども食堂、地域食堂をやっているところも何か所かあって、そこに関しては担い手が地域のおじいちゃん、おばあちゃんで、子供たちがというところですね。松川の団地になりますと、そこで作って子供たちがちょっと足腰が不自由とかというところに、お届け隊、自分たちで弁当をそのおうちまで届けるみたいな活動もやっていたりするので、本当に運営者の工夫次第というか、私たちもむしろ驚かされるような連携が始まっていたりします。
 この場の話になるかどうかはちょっと別ですけれども、よく子供の居場所の中間支援関係者で話をする中では、介護予防の活動にはある程度お金がついているので、その活動で子ども食堂ができるようになれば、高齢者も通えて、かつ運営資金も確保できるんじゃないかという話にはなるんですけれども、ちょっとまだまだ分野も遠い中で、福祉ですね、今後共生社会の実現というところでいろんな連携が出てくるかなというところでちょっと期待をしている状況があります。

○当山勝利委員 この多世代の取っかかりとして、例えばお年寄りをどこからどういうふうに声をかけて集まってもらったのか。

○浦崎直己参考人 これもそれぞれですけれども、自治会とかでいきますと結構キーマンとなるおじいちゃん、おばあちゃんのお友達の輪が広がって、近所の人もやりたいという形になる。高齢者の皆さんのネットワークから広がってくることのほうが多いですね。こういう受皿があるというところで、地域の高齢者に限らず、お父さん、お母さんもボランティアで入りたいですという話とか、利用者としていたけれども仲良くなってちょっと手伝ってと巻き込まれたというか、それで一緒になっているという、利用者から参加、支える側に回るというような形も一定あるかなと思います。

○当山勝利委員 ありがとうございます。

○西銘純恵委員長 ほかに質疑はありませんか。

   (「質疑なし」と呼ぶ者あり)

○西銘純恵委員長 質疑なしと認めます。
 以上で、参考人に対する質疑を終結いたします。
 この際、委員会を代表して、参考人に一言お礼を申し上げます。
 本日はお忙しい中にもかかわらず、貴重な御説明をいただきありがとうございます。感謝いたします。
 本日拝聴いたしました内容等につきましては、今後の委員会審査に十分生かしてまいりたいと思います。
 大変ありがとうございました。
 10分間休憩いたします。

   午前11時5分休憩
   午前11時15分再開

○西銘純恵委員長 再開いたします。
 次に、子ども生活福祉部等関係の陳情令和2年第79号の審査を行います。
 ただいまの陳情について、子ども生活福祉部長等の説明を求めます。
 なお、継続の陳情については、前定例会以降の新しい事実についてのみ説明をお願いいたします。
 宮平道子子ども生活福祉部長。

○宮平道子子ども生活福祉部長 それでは、陳情の処理方針について御説明申し上げます。
 ただいまお手元のタブレットに表示しました陳情に関する説明資料の陳情一覧を御覧ください。
 子ども生活福祉部関係の陳情については、継続が1件となっております。
 継続の陳情につきましては、処理方針に変更はございませんので、説明を省略させていただきます。
 以上で、子ども生活福祉部関係に係る陳情の処理方針について、説明を終わります。

○玉城学教育指導統括監 ただいまお手元のタブレットに表示しました陳情に関する説明資料を御覧ください。
 継続審査となっております陳情1件につきまして、処理方針に変更がありますので説明させていただきます。
 資料4ページの下線部を御覧ください。
 陳情第79号子供の教育環境の充実を求める陳情に係る処理方針、項目1について、「学校給食費の無償化については、市町村の実施状況や他都道府県の動向等、情報収集に努めてまいりたいと考えております。」との文言を追加しております。
 以上で、陳情の処理方針についての説明を終わります。

○西銘純恵委員長 子ども生活福祉部長等の説明は終わりました。
 これより、陳情に対する質疑を行います。
 質疑に当たっては、委員自らタブレットの発表者となり、陳情番号を申し述べてから、説明資料の該当ページを表示し、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行うようお願いいたします。
 また、この際、執行部の皆様に申し上げます。
 答弁に際しては要点をまとめ、要領よく行い、円滑な委員会運営が図られるよう御協力をお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 新垣淑豊委員。

○新垣淑豊委員 ありがとうございます。
 ちょうど赤線のところですね。これは今回の議会の本会議の質問でも何度か上がっておりますけれども、学校給食費の無償化ということについて、市町村の実施状況や他都道府県の動向などの情報収集に努めたいということですけれども、これはやる方向で動いているんですか、それとも単に情報収集だけですか。

○玉城学教育指導統括監 知事の公約に位置づけられておりますので、推進する方向で情報収集に努めてまいりたいと考えております。

○新垣淑豊委員 その際の予算立てということが、これは本会議でも出ておりましたけれども、今であれば市町村がそれぞれ無償化とか一部助成をしていると思うんですけれども、例えば沖縄県として給食費の無償化に向けての予算づけをするということは可能なんでしょうか。

○玉城学教育指導統括監 その辺も含めて、今後課題等を整理させていただきたいと考えております。

○新垣淑豊委員 今私がちょっと確認したのは、給食費が市町村じゃなくて県から捻出することができるかどうかというのは、まだ県としては整理されていないということなんでしょうか。

○玉城学教育指導統括監 本会議でも申し上げたとおり、給食費は66億というかなり高額な予算が必要となりますので、その辺は他都道府県等の情報も整理しながら、できるかどうか、いろんなメニューがあるかどうかも含めて検討していきたいということでございます。

○新垣淑豊委員 私が今確認しているのは、基本的には市町村が出すのが第一義的な話なんですけれども、県として捻出できるという仕組みがあるのかどうかというところなんですけど。

○玉城学教育指導統括監 これまでそういった方法でやっている他都道府県もまだ見当たらないということもありまして、できるかどうかも含めて検討していきたいということでございます。

○新垣淑豊委員 ちなみにその検討に関しては、どのぐらいの時間がかかるものなんでしょうか。

○玉城学教育指導統括監 今後、市町村との情報収集と意見交換を踏まえて、スケジュールについても検討していく必要があると考えております。

○新垣淑豊委員 これは皆様方に言うのはどうかと思うんですけれども、今回知事公約ということですから、これはあくまでも1期目ではないんですよね。2期目の知事公約ですから、もちろん行政の手法ということについてはしっかりと理解をされた上で私はあの発言があると思っていますので、これはぜひ早急に実現をしていただきたいということで要望を申し上げまして、終了です。
 以上です。

○西銘純恵委員長 ほかに質疑はありませんか。
 玉城健一郎委員。

○玉城健一郎委員 よろしくお願いします。
 子供の貧困対策に関して、学校がプラットフォームということで今は対応されているということだと思うんですけれども、教員が病休だったりとかで不足している現状の中で、学校というところはとてもいい場所で、把握するためにはとてもすばらしい場所とは思うんですけれども、あまりにも教員に対しての負担というのが多過ぎて、実際それが機能しているのかどうかというところで少し疑問があるんですよ。
 というのは、この子供の貧困対策が出てきた中で、例えばこれまでその対策があるから人員的な配置、教員も含めて学校の体制として人員配置をしてきたのかということと、もう一つは子供の貧困対策プラス、そもそも学校の運営自体の中で、今未配置だったり教員の数が足りないという状況だったりとか、あとは本採用の職員が足りないというのはあまりにも負担が行き過ぎているのかなというふうに考えているんですけれども、その辺りはどのようにお考えでしょうか。

○玉城学教育指導統括監 県教育委員会では、これまで関係部局と連携して子供の貧困対策に向けて、まず学力の保障、さらに学校を窓口とした福祉関連機関との連携、経済的支援の3つの柱を立てて取り組んできたところでございます。今、教員の多忙化というところの御指摘については、我々としてもいろんな支援員等を配置して、学習支援員であるとか、あるいはスクールソーシャルワーカーであるとか、スクールカウンセラーとか、そういったところでサポートしているところでありますけれども、ただいかんせんまだまだそういうふうな改善に至っていないところもありまして、引き続き子供の貧困対策も念頭に置きながらしっかり取り組んでいきたいというふうに考えているところです。

○玉城健一郎委員 やっぱり人が足りないということが一番大きなネックだと思うので、まずは本配置の職員というのをしっかり配置していく方針というのをまず立てたほうがいいと。私からお願いしたいのは立ててほしいということと、その中で今結局職員が休むことでまた別の職員にしわ寄せが行くということで、またそれがドミノ式じゃないですけれども、ちょっと体調を崩したりとか、そういう状況が生まれてきていると思うんですよ。特に学校の先生はとても真面目で本当に責任感がある方たちが多いと思うので、ぜひそういった人員的な配置だったりとか、もっと働く場所としてしっかりとしたケアじゃないですけれども、昔と今はやっていることも大分変わってきていますし、家庭環境も変わっていく中、そこに対応していくような状況でやっていただきたいと思います。どうしても今やっぱりいろんな教員の話とかを聞いていると、成り手が少なくなるのも分かるなというのも、正直私も聞いていて分かるんですよ。やっぱり実際休んでいる教員とかもいらっしゃいますけれども、そこもやっぱり今までよりも仕事が多過ぎて結局体を壊しちゃっているという状況が多いと思いますので、そういったケアだったりとか、特に人の配置というところはやっぱり力を入れてやってほしいし、そういった部分は本庁、県のほうに対してもしっかり言っていくように、ここまで子供の貧困対策だったりとか教員のものもやっているので、その辺りはぜひ力を入れてほしいなと思います。よろしくお願いします。

○西銘純恵委員長 ほかに質疑はありませんか。
 西銘啓史郎委員。

○西銘啓史郎委員 先ほど新垣淑豊委員の質問に対する答弁で、やる方向で進めているんですかということを言っていましたよね。知事の公約なのでやる方向で進めていますという答弁があったんですが、その後、全国を調べると実施しているところがないので、できるかどうかも含めて検討という答弁だったと思うんですけど、全然違いますよね。同じ質問に対して答えが2つあるわけです。知事の公約だからやりますということをおっしゃって、その次にはできるかどうかも含めてという話だったので、どちらなんですか。

○玉城学教育指導統括監 新垣委員からの県単独でできるかという質問に対して、それについてできるかどうかということでありまして、それ以外にいろんなメニューがないかどうか検討していきたいというふうな趣旨で答弁させていただきました。

○西銘啓史郎委員 ということは、やる意思を持っているということでよろしいですね。

○玉城学教育指導統括監 我々としては知事の公約を受けてですので、執行部としてはしっかり課題を整理しながら進めていきたいと考えております。

○西銘啓史郎委員 では、陳情の5ページのほうでちょっと確認させてください。4番の補助金の拡大について、最後のところに関係市町村と意見交換を行っていきたいとありますけれども、これは令和2年の陳情ですよね。何回ぐらい行いましたか、意見交換。

○大城勇人教育支援課長 市町村との意見交換につきましては、毎年1回、昨年度ですと離島児童支援センターの交流室を活用させていただいて実施しているところでございます。

○西銘啓史郎委員 年1回行っている中で、何か答えは見えてきましたか。

○大城勇人教育支援課長 支援の拡充につきましては、やはり前向きな市町村と、また一方で財政上の確保の問題があるとか、様々なお話をいただいておりまして、ちょっと意見として割れているというような状態でございます。

○西銘啓史郎委員 これもやはり離島の抱える悩みを―年に1回来ていただいて会議をすることも大事だと思うんですけれども、実は僕先週、渡嘉敷村に行って村長といろんな意見交換もしてきました。やはり4年間、知事が一度も離島に来ていないという話もありました。部課長クラスはどうですかというと、これは土木絡みの話だったんですけど、来てくれないと。やっぱり現地に行って、見て、聞くことが大事だと思うんですよね。皆さんが集まりなさいと言って集めて、もちろん効率的にはそれがいいんでしょうけれども、皆さんが足を運んで見て聞いて話をやってほしいんです。
 その中で1つ、幼稚園の先生が産休で、育休だったかな、休みに入っていて、教頭先生が現場を見ていると。でも補充、探そうと思っても見つからない、渡嘉敷村では。どうこうしても見つからないので、もしかしたら幼稚園が開けられなくなる環境がある中で、村長からの要望は、人材バンクみたいなものを県のほうでできないかと。簡単に言うと、村で集めるにしても資格も条件もいろいろあって大変なので、その辺は教員不足もありますけれども、うまく何か、人材バンクという言葉を使っていましたけど、何かそういうのができないかというのがあったんですが、その辺は検討したことはありますか。

○玉城学教育指導統括監 教員の不足ということについては、様々な手を我々も工夫しながら検討しているところでございますが、今委員おっしゃる人材バンクのところもしっかり検討していきたいなと。今、検討しているところでございます。

○西銘啓史郎委員 村長の話では、もちろん来てもらうための環境整備であったり、いろんな手当てというか、なかなか離島まで来てくれないので、何らかのメリットがないとなかなか来ないと。一時的に来てもまた辞めて帰ったりするものですから、現場としては大変だということを言っているわけですね。
 これは恐らく渡嘉敷に限らず、南部離島、大きな石垣・宮古は別としても、これは共通の課題だと思うんですよ、人材だけに限らず。ですから教育委員会として、もちろん小中高、離島には高校、南部離島には久米島以外ないですけれども、そういうところの声をしっかり聞いて検討してほしいんですよね。年に1回集まって、はい、聞きましたではなくて、現場の声というものを必ずぜひ聞いてほしいと思います。同じように部局長や知事も離島を回ってほしいです、僕は。離島の安定なくしてということを言葉に出すのであれば、離島に行って、見て、聞いてください。これは強く要請したいと思います。何かあれば。

○玉城学教育指導統括監 おっしゃるとおり、現場を見て、半嶺教育長も現場に寄り添った対応を目指していくというような話もありましたので、我々としてもしっかり、最近はコロナでなかなか行けなかった現状もありますが、しっかりまた離島のほうに足を運んで、同じ課題を共有したいというように考えております。

○西銘啓史郎委員 以上です。

○西銘純恵委員長 ほかに質疑はありませんか。
 喜友名智子委員。

○喜友名智子委員 給食費の無償化の件についてお尋ねいたします。先ほど答弁の中で、都道府県では実施しているところがないというような回答があったように聞こえましたが、千葉県で予算案が上がっている件は御存じですか。

○城間敏生保健体育課長 千葉県のほうが来年の1月から3月までの間に、いわゆる地方創生臨時交付金を活用して、家庭の物価高騰の経済的な負担を軽減するために、県が希望する市町村に対して2分の1を補助するというお話は聞いております。

○喜友名智子委員 対象の子供の人数と金額については、情報はありますか。

○城間敏生保健体育課長 千葉のほうですけれども、補正予算で3億2000万円、実施する1月から3月までの費用ということで伺っております。対象の人数については、県全体でおよそ4万5000人が対象となるということで伺っております。

○喜友名智子委員 まだ可決されたかどうか、ちょっと私もそこまでの情報は分からないんですけれども、少なくとも地方創生臨時交付金を活用して公立小中学校の第3子以降、今おっしゃっていただいた約4万5000人が対象で、3億2000万規模の予算だと。事例あるじゃないですか。何でないと簡単に答弁するんですか。しかも知事の公約ですという質問に対して、事例はないですと言うのは、私これは与党側の立場として見過ごせない答弁です。これはしっかり答弁していただきたかったので、あえてお尋ねしました。

○城間敏生保健体育課長 県が単独で無償化している事例はございません。しかも地方創生臨時交付金を活用ということです。千葉のほうも、次年度以降も続けていくか、継続していくかということについてはまだ決定していないということですので、本県では知事が目指すところの子供の貧困対策に係る学校給食費の無償化とは少し違うのかなという認識を持っております。

○喜友名智子委員 そういったお考えも含めて、だけれども実際に予算案が出ている都道府県があるんですから、そこは補足説明でも、皆さんがここまで情報を持っているのであればちゃんと教えてください。知事の公約に対して何もやっていないというような聞こえ方は、やっぱりつらいですよ、聞いていて。皆さん方だって必死にお仕事なさっているんですから、ぜひここは今後答弁をしっかりお願いいたします。
 もう一つ、千葉県に関しては、千葉県の事情で予算の減を特定して、市町村と調整をして恐らく市町村ごとに分担の割合が変わっている予算案になっていると理解しています。沖縄に関しても県がどこまでできるのかというところは、これから本当に市町村と調整をしていただきたいんですね。
 今、県が予算として使えるのであれば、一括交付金が一番いいのではないかと思っているんですけれども、無償化に関して一括交付金を活用しようというときの課題、今の時点でもいいので何かありましたら御答弁願います。

○城間敏生保健体育課長 学校給食費の無償化については、沖縄の特殊性に起因する事業には当たらないために、沖縄振興特別推進交付金を活用することは非常に難しいものではないかなと考えております。
 なお、経済的に現在困窮している児童生徒につきましては、生活保護あるいは就学援助などの支援が行われているところですので、それも含めて考えていく必要があるのかなと考えております。

○喜友名智子委員 ありがとうございました。このような課題は国としっかりとした議論をして、予算の確保はぜひ頑張っていただきたいと思います。
 市町村の中では特定推進費というものを使って給食費の無償化をしたというところも出てきています。県ができないというのであれば、市町村が特定推進費という国の方針に基づいた予算にひもづいて、市町村がどんどんやっていくと。そのときに市町村がもう無償化やっているからいいよねと、この県政で言っていいのかどうか。私はそこを疑問に思っているので、あえてこの質問をさせていただいています。
 特定推進費が何に基づいているのかは、行政の皆さんであれば重々承知のことと思います。子供たちの給食は子供たちのためにあるべきもので、大人の事情、国の事情で何か条件をつけたから給食費が無償になりましたという類いの議論では絶対にないと思います。そこを踏ん張れるかどうかが給食費の無償化の県の取組だと思いますので、ぜひ県のほうも予算の確保にしっかりと動いていただきたいと思います。以上は要望で終わります。
 以上です。

○西銘純恵委員長 ほかに質疑はありませんか。
 仲田弘毅委員。

○仲田弘毅委員 統括監にお聞きしますが、この学校給食費、41市町村のうち30か所、30の市町村が全額または一部助成という形になっているんですが、そのことについて、いいか悪いかは別にして、教育行政を預かる者としてどういうふうにお考えなのかお聞かせください。

○玉城学教育指導統括監 学校給食については、子供たちが非常に楽しみにしている学校給食でもあります。食育という観点からも非常にすばらしいシステムだというふうに考えておりまして、これが安全安心の中で進められていくということについては、私、教育行政を預かる者としては非常に好ましいものだというふうに考えているところでございます。

○仲田弘毅委員 この陳情は、陳情者以外により多くのお父さん、お母さん、子育て真っ最中の方々の大きな意見があるというふうに私は考えております。それともう一つ、先ほど統括監がおっしゃったように、食育ということから考えると、富める子もそうでない子供も、全く同じメニューで全く同じ時間帯で同じ場所で一緒に共にそれができるという大きなメリットがあると思うんですよ。
 ただ残念ながら、これが長い間陳情に置かれていて、まだめどが立っていないことに対して大変残念に思うんですが、今回代表質問で知事の公約、学校給食費無償化について質問をさせていただきましたけれども、大変残念に思いました。なぜ教育長が答弁をするのか。本来であるならば、知事部局が知事公室のほうで答弁してほしかったんですよ。答弁した教育長は大変かわいそうに思いました。今日の委員会でこの財源をどうするんですかということに対して、知事公約を掲げるに当たって何の調べもしないで知事公約ですと。先ほど喜友名委員からお話がありましたように、知事公約、何もやっていないんじゃないかと。県民はそういうふうにしか受け取っていないと私も思いました。
 ですから、この陳情がしっかり成就していくためには、任期途中と言わずに早めに給食費無償化ができるように頑張っていただきたい。実際に各市町村で全額無償化したところは、それなりの努力をしてこの問題解決に臨んでおりますので、知事を筆頭に教育庁、しっかりと意見調整もしながらしっかりした県民から納得ができるような答弁ができる体制づくりをぜひやっていただきたいと、このように思います。
 以上です。

○西銘純恵委員長 ほかに質疑はありませんか。

   (「質疑なし」と呼ぶ者あり)

○西銘純恵委員長 質疑なしと認めます。
 以上で、子ども生活福祉部等関係の陳情に対する質疑を終結いたします。
 休憩いたします。

   (休憩中に、執行部退席)

○西銘純恵委員長 再開いたします。
 陳情に対する質疑については全て終結し、採決を残すのみとなっております。
 陳情の採決に入ります前に、その取扱いについて御協議をお願いいたします。
 休憩いたします。

   (休憩中に、議案等採決区分表により協議)

○西銘純恵委員長 再開いたします。
 お諮りいたします。
 陳情令和2年第79号については休憩中に御協議いたしましたとおり継続することに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○西銘純恵委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 次に、閉会中継続審査・調査事件の申出の件についてお諮りいたします。
 先ほど、閉会中継続審査・調査すべきものとして決定した陳情1件と、本委員会付議事件を閉会中継続審査及び調査事件として、議長に申し出たいと思いますが、これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)

○西銘純恵委員長 御異議なしと認めます。
 よって、さよう決定いたしました。
 以上で、本委員会に付託された陳情等の処理は全て終了いたしました。
 委員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 本日の委員会は、これをもって散会いたします。






沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。

 委員長  西 銘 純 恵