委員会記録・調査報告等

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新沖縄振興・公共交通ネットワーク特別委員会記録
 
令和5年 第 2定例会閉会中

1
 



開会の日時

年月日令和5年9月15日 曜日
開会午前 10 時 3
閉会午前 11 時 53

場所


第4委員会室


議題


1 参考人からの意見聴取(陳情令和2年第54号の5令和2年度「離島・過疎地域振興に関する要望事項」に関する陳情外4件について)


出席委員

委 員 長  座 波   一
副委員長  上 原   章
委  員  大 浜 一 郎
委  員  花 城 大 輔
委  員  中 川 京 貴
委  員  上 里 善 清 
委  員  比 嘉 京 子
委  員  島 袋 恵 祐
委  員  渡久地   修 
委  員  平 良 昭 一


欠席委員

委  員  下 地 康 教 
委  員  國 仲 昌 二
委  員  大 城 憲 幸


説明のため出席した者の職・氏名

(参考人)
 第一航空株式会社  西洞院 満寿美 
 代表取締役社長
(参考人)
 第一航空株式会社  寺 島 顕 一 
 取締役業務部長
(参考人)
 第一航空株式会社  伊 達 政 志 
 顧問



○座波一委員長 ただいまから、新沖縄振興・公共交通ネットワーク特別委員会を開会いたします。
 陳情令和2年第54号の5令和2年度離島・過疎地域振興に関する要望事項に関する陳情外4件に係る参考人からの意見聴取についてを議題といたします。
 なお、ただいまの議題につきましては、去る令和5年7月6日の本委員会での決定に基づき、陳情令和2年第54号の5外4件について審査の参考とするため、関係者を参考人として招致し、説明を求めるものであります。
 本日は参考人として、第一航空株式会社代表取締役社長西洞院満寿美氏、取締役業務部長寺島顕一氏、及び顧問伊達政志氏の出席をお願いしております。
 また、参考人から補助者として、第一航空株式会社那覇営業所長井上正利氏を同席させたいとの申出があり、委員長として適当であると判断し、出席を許可したことを御報告いたします。
 参考人及び補助者には、本日は御多忙のところ御出席いただきまして誠にありがとうございます。
 参考人から説明を求める前に、委員会の審査の進め方について御説明申し上げます。
 まず、参考人から御説明をいただいた後、委員から参考人に対し質疑を行うことにしております。
 なお、参考人が発言しようとするときは、あらかじめ委員長の許可を得なければならず、発言は、陳情の趣旨の範囲内で行うこととなっております。
 また、本日は委員会が参考人の説明を聞く場でありますので、参考人が委員に対して質疑することはできませんので、御承知おきください。
 それでは、参考人から、陳情の内容に対する見解について、10分程度で簡潔に御説明をお願いいたします。
 西洞院満寿美参考人。

○西洞院満寿美参考人 どうぞよろしくお願いいたします。
 皆さん、初めまして、おはようございます。
 私は第一航空株式会社代表取締役の西洞院でございます。平素より大変お世話になりありがとうございます。
 このたびは参考人として弊社の沖縄事業の方針等の御説明をさせていただきまして、先生方の離島交通についてのお考えも直接伺える機会と考え出席させていただきました。
 本日はどうぞよろしくお願いいたします。
 まず弊社の概要でございますが、創業は昭和41年で本社を大阪堺市に置き、八尾空港を主基地として広島、那覇及び石垣に営業所を設置しております。令和元年8月に賛栄商事株式会社から港南株式会社へ親会社の変更がございました。また令和2年9月29日に旧親会社との間で沖縄事業の精算と引継ぎを行いました。なお港南株式会社の主な事業はゴルフ場の経営、保険代理店、不動産賃貸業等であります。ホームセンターを営む港南商事は関連企業であります。
 弊社の事業といたしまして、従業員数55名、機体数はセスナ6機、ヘリコプター6機、バイキング2機の合計14機を使用し、航空測量、写真飛行、操縦訓練飛行、旅客及び貨物の輸送、遊覧飛行、視察調査飛行、放送飛行、そして航空機の受託整備格納並びに那覇-粟国線のチャーター運航を行っております。石垣では波照間線と多良間線に向けての就航開始時期が部品調達の関係で大変遅れておりますこと、本当に申し訳なく思っております。ようやくめどもつきましたので、後ほど御報告させていただきたいと思います。
 さて皆様御承知のことと存じますが、改めまして那覇-粟国線の当初の経緯から簡単に御説明させていただきます。前経営者のお話によりますと、弊社は平成21年6月から琉球エアーコミューターの路線を引き継ぐ形で定期便を就航させました。アイランダー3機を使用していましたが機体の老朽化等によりまして運航を継続できない状態となり、バイキング式ツイン・オッター2機を導入し定期運航の継続が図られました。
 しかし新機体の導入後、まもなく粟国空港着陸時に滑走路から逸脱する事故を発生したことを機にやむなく一旦事業を停止し、沖縄事業本部を撤退せざるを得なくなりました。弊社の親会社であります港南株式会社は以前より自家用機の格納を第一航空に依頼しており長年お世話になっていた御縁もあり、第一航空からの株式譲渡の提案を快諾し事業を継承いたしました。
 粟国路線についてですが、個人的にも沖縄で活躍すべき飛行機が日々格納庫内で未稼働のまま黙々と整備を続けられている姿を見るにつけ、機体がかわいそうでなりませんでした。安定した離島航空路線は島民の方々の生活路線として大きな役割を果たしていて、国防や国土保全並びに防災の観点からも重要であることを認識しておりましたので、再開に努めたものであります。
 現在の運航状況でございますが、粟国路線は当初から採算の取れる路線ではないことを承知しております。そしていかに費用を抑えて持続可能で利便性の高い就航を実現できるかということが課題でした。国から早期の定期運航を求められておりますが、現在は週に3便から4便のチャーター方式により運航しております。チャーター方式のため沖縄県と地方自治体による離島航空路チャーター運航支援事業に頼らざるを得ないという厳しい現状でございます。確かに離島振興の目的を考えますと定期運航が必須でありますが、今のところチャーター方式による運航でいかに経費を抑えて利便性を高めるかを模索しているところでございます。
 現状の課題でございますが、まず持続可能な安定した運航を実現できるように皆様と一緒に考えていただけることを希望いたします。運航形態としましてチャーター方式と定期便のどちらにすべきかという議論があります。現行法によりますと条件の一つが原則定期運航となっております。しかし定期運航には人員配備に加えて空港整備の拡充と維持経費の発生だけでなく、皆々の諸条件が整う必要があります。国内ではこの2機のみの機体でありますから、点検のため60日前の運休も必要でパイロットの訓練もこの機体でのみ可能となります。定期運航には一定の搭乗率を維持する必要があることから、ある程度の期間を要すると考えております。しかしやはり離島振興には定期運航を行うべきであり、皆様に御協力を仰ぎまして共に諸問題を解決していき、その実現を目指していきたいと考えております。
 改めまして、この事業の主たる課題を共有させていただきますと、当該航路の搭乗率、機体の稼働率、パイロットの訓練、整備及び部品の調達の4点が挙げられます。搭乗率につきましては島民の人口減少に加えまして高齢化が進んでおり、利用率は決して高いものではありません。島民の人口増加を長期的に目指しつつも、やはり短期的には国内外からの観光や都市部からのワーケーション利用の促進が必要であると考えます。もちろんそれには離島の景観文化を守り、それを活用するという好循環で進められるべきであります。機体稼働率につきましてはチャーター方式による運航でもありますことから、現状では稼働率を大幅に上げるのは難しいと考えております。定期化やダイヤ改正等、機体の稼働率を上げることが必要と考えております。
 次、パイロットの訓練についてでございますが、現在のところ沖縄県内の実施が難しく八尾空港で行っております。国内で2機のみの機体数からすれば非常に大きなロスとなります。今後効果的な訓練方法について検討していくこととしております。部品の調達も国内に代理店が存在していないこともありまして、常備できる部品は十分に常備するようにしておりますが、常備できない部品につきましては調達に時間を要することから、これが課題となっております。加えて那覇空港に自社の格納庫を持っていないため、格納庫内の作業が義務づけられている60日点検等は八尾空港で行っているのが現状でありまして、高額な費用が発生してしまうことも課題の1つとなっております。まずもって沖縄県や粟国村と御相談の上、島民の皆様の利便性向上に向けて運航ダイヤの改善を検討し、県外からの観光客の受入れ体制についても御理解を賜りたいと考えております。
 また将来的には、国、県と協議した上で粟国村等のみならず複数の離島航路を組み合わせることで、粟国村の費用負担の軽減は可能となります。費用を減らすには弊社だけでは解決できない多くの課題があります。1つの離島空路維持プロジェクトチームとしてみんなで前進できますよう、何とぞ御理解・御協力を賜りたいと存じます。
 最後に石垣路線についてでございますが、石垣―多良間線、石垣―波照間線については昨年に就航開始を計画しておりましたが、部品の調達ができずに長く延期になっておりました。しかしながら、ようやく本年7月24日に部品交換を済ませました。これを受け耐空検査にも合格し当該機は運航できる状態となりました。ただいま再度訓練を開始しておりますので、その後石垣空港に機体を空輸させ現地での慣熟飛行に入る予定でございます。まもなく就航が可能となりますので、日程が決まり次第御報告させていただきます。末永く沖縄に貢献できる企業になろうと努めてまいる所存でございます。皆様と共に離島振興を考え、何かとお役に立てることを願っております。小規模離島全体の問題を考える中、航空会社であります弊社としてはできる限りのことをしたいと考えておりますので、何とぞ御理解・御協力を賜りたいと存じます。
 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
 以上、会社概要及び沖縄事業計画について御説明させていただきました。
 どうもありがとうございした。
 今から質疑応答させていただきますので、それにつきましてはこちらの寺島、伊達のほうから、もちろん私のほうからも逐次御説明させていただきたいと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。

○座波一委員長 参考人の説明は終わりました。
 これより、陳情令和2年第54号の5外4件に係る参考人に対する質疑を行います。
 なお、質疑・答弁に当たっては、挙手により委員長の許可を得てから行い、重複することがないよう簡潔にお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 大浜一郎委員。

○大浜一郎委員 本日は沖縄まで御足労をいただきまして誠にありがとうございました。西洞院社長からの御説明も本当に心強く聞いていたところでございます。特に小規模離島航空に関しては、現在も御社に委ねなければならないという状況は私たちも認識をしております。ですので参考人質疑という堅い名前ですけれども直接顔を合わせて皆さんの御意見も聞き、例えばこういうことはどうなんでしょうかというようなちょっとしたディスカッションの中で、今後県として、議会としていろんなことを考えていく一つの大きなきっかけづくりになりたいと思いますし、できるだけ末永く小規模離島航空について皆さんの御協力を得るために、そして私たちに何ができるかということを考えていきたい、きっかけにしたいということでありますので、今日はその点で御足労をいただいだのですけれども、御理解をいただきたいと思います。
 確かに稼働率におきましても直近の稼働率が35%くらいということで、ある意味、航空路線としてはかなり低い。要するに搭乗率を維持しながらも飛ばしていただいているということは本当にありがたいことだと思っておりますけれども、これくらいまでもっていこうと本来予定していた稼働率、例えば観光客の需要の見通しも含めて聞かせていただきたい。
 実は離島航路の観光客の需要はコロナ後においてもあまりうまい具合にいっていないというような状況がRACさんのほうにもあったりして、その辺のところの取組みたいなものは今どんなことを考えていらっしゃるのかということも、島民の皆さんもそうですけれども、稼働率を上げるための観光需要というものに関してはどのような見通しをもっておられるかということも、お聞きしたいと思います。

○西洞院満寿美参考人 ありがとうございます。 
 稼働率を上げると申しますが搭乗率のことでございますが、先ほども申しましたように離島住民に幾らみんなでもっと稼働率を上げよう、利用率を上げようと申しましても、高齢化とかそういうものが進んでおります。もちろん役所のほうも一生懸命していただいております。しかしながら少しはダイヤ改正によって改善はできるかと思います。ダイヤ改正、それは私たちよりも地元の皆さんの意見を聞いて、どういうような運航の仕方をしたら乗りやすいかというようなことで、連続して2日間飛んでもらったらいいのではないか模索しているところでございます。それが確定できれば、それか朝便ともう1便、2便をやるほうがいいのかとか、チャーター方式というのは便数が限られておりますので、いかにその中でたくさんの方に乗っていただかないといけないかというのを検討していかないといけませんので、私たち会社の者だけがやるというよりもそれこそ先生方も一緒になって、こうしたほうが利用率上がるんじゃないのというようなことで御検討いただきたいと思っております。
 そして粟国島に関しましては、実は私、県外からのお客様とかそういうのを引き込もうといろいろしているわけなんです。しかし今のところできておりません。それはどうしてかと言いますと宿泊施設とか、そういうものの整備が整っていないわけなんです。ですから利用率を上げると言いましても行きたい人はいっぱいいます。しかしやはりそういうところで、島の中でも整えていただけないといけませんので、御相談をしながら島の環境を守り、伝統を守り、そういうのを侵さないような形で進めて行くべきだと考えておりますので、役所のほうにお願いとかいろいろ御相談させていただきまして、取組を検討していただくような形でやっております。そしてその委員会のほうには沖縄の所長であります井上のほうが参加させていただくということになっておりますが、いまだに1回も話合いが実現されていないというのは残念なことでありますが、これから議論を進めていかに受入れ体制を整えるかということがやはり課題となってくると思います。今のままでは観光客が幾ら来たいと言ってくださっても難しい。これはまだ無理ですというふうにしかお答えはないので、そこを改善したいと思っております。
 以上でございます。

○大浜一郎委員 ありがとうございます。
 いろいろな課題が重なり合ってこういうふうになっているというのは理解いたしました。御社の飛行形態の中で測量とか航空写真とかという部門がございますし、遊覧飛行というようなプログラムも持っていると思いますけれども、今回沖縄で遊覧飛行をやることによって機体の稼働率を上げるというようなこともイメージはされているのですか。

○西洞院満寿美参考人 ありがとうございます。
 私どもの思いといたしましては、特に那覇周辺の美しい島々の観光というものをぜひとも観光客の皆さんに見ていただきたい、知っていただきたいという思いはございます。でもその観光客に対して見ていただきたいという思いとこの離島便の維持、確保というのはまた別な問題でありまして、この便につきましては私が当時は経営しておりませんでしたが、国と沖縄県で設定したこの飛行機の目的というのは離島における住民生活に必要不可欠な路線の維持、確保を目的として安定した機材による運送事業を行うためなのです。ですから観光という意味を含んでいなくて、基本的にはその目的以外には使用してはいけないというのが原則なのです。ですから観光客にいろんなものを見せたい、どうこうというのを実現するにはまたもう一つ解決が必要になってきますので、そういうものに関して本当にそこだけの目的でしたらうちのヘリとかをここへ持ってきまして、観光客相手のお仕事でしたらそういうことはできるわけなんですけれども、この離島路線維持という意味とはまた切り離して考えておりますので、そこも御理解いただきたいと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。

○大浜一郎委員 よく分かりました。この運航に係るいろいろなコストの問題についてですけれども、航空の燃料油の問題だとか、定期重整備の問題、特に為替相場の影響によって部品の調達費が上がってきているとか、沖縄に特有なのかもしれませんけれども、さびなどの影響による部品の劣化とか交換とかいうようなことがあろうかと思いますし、また地上のハンドリングの問題だとか、例えばサービスを委託する費用、当然人件費もございます。今後そういった問題はかなりコストとして大きく影響してくるんじゃないかなと当然予想されるわけですけれども、この辺のところは機体が特殊なんでしょうか。例えば海外に直接部品を調達しなければならないという問題もございますよね。直接この運航に係るオペレーションのコスト、その辺のところは今後どのように上昇して、どれくらいのコスト負担になってくるのかなと。そういうイメージもちょっとお聞かせいただきたいと思います。

○西洞院満寿美参考人 ありがとうございます。
 コスト軽減に関しましては具体的な数字とかは私のほうから――また寺島のほうから言わせていただくのか分かりませんが、コスト削減におきましては、先ほども申し上げましたように格納庫がないために飛行機がそのまま駐機場のところに置いていることなんです。ですから塩害というのは相当あります。ですからそれに関しましては、いつも水洗いをすぐに行ってというような処置をしております。これがすぐに格納庫があれば本当にそういうような負担も減りますし、労働時間の削減にもつながります。先ほど申してませんでしたが、やはり台風とかのときに避難する場所がいるんです。その避難に関しましても今はやはりお借りして、航空局のエプロンの横にそういう避難するところがあるのですが2機とかになりましたら1機しかかくまってもらえないので、そういうときも常に費用が発生することになるのです。
 だから石垣のほうにも格納庫がありませんし、ここへ来ても野ざらしで吹き飛ばされるわけにはいきませんので、それもまたお金を出して確保するということ、事前に八尾に帰るんだったら相当早くから帰る準備をしないといけませんので、またダイヤに影響を与えます。いろんなところで問題を抱えてますので、そのことはどうすればいいのかというので将来的にはそういうのも解決してほかの離島の空港を活用することによって、1機で複数便を飛びますと1つの島のコストは下げられますので、そういう実現に向けて私も一生懸命お願いしていこうとは思いますが、今はまだまだすぐに解決することではございませんので、でも費用は台風が来れば、数が多ければ多いほどどんどん増えていくわけなんです。それで部品交換も塩害がひどいので確かにそうです、だから本当に問題なんですよ。それを私たちが計画して何年後にどうこうというようなのはちょっと難しいわけですが、いろいろそうした問題を解決してできるだけ塩害を少なくして、機体も2機しかないのでそこにも問題があるといえば問題があるのかなと思っております。以前はアイランダー1機に乗れるのが9人だったと思いますが、粟国便を3機で運航していたわけなんです。1日3便で運航してそれも3機で運航していたわけなんですね。今は1機でそれもアイランダーのほかにも使っているところがある機体でしたらましなんですけれども、これは本当に就航している機体で、その機体でパイロットの養成もしないといけない、パイロットもこの機体しかないものですから。この機体を運航できる人はほかにいないわけですから、新たに育てないといけないわけなのです。それにはすごく費用がかかるわけなんです。そういうことで相当難航しているわけですが、しかし目的は何かと言いましたら離島便を安定運航させるということですので、観光客を入れる目的ではなくて離島便を維持するために観光客が必要だというような意味で観光客を入れたいというので、本当に目的は1つですので私では考えが及ばないないようなところもありますので、ぜひ知恵を出し合ってこの離島便確保というのは本当に大切だと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○大浜一郎委員 ある程度格納庫が整備されたら大分コスト軽減になるというような理解でいいですか。

○西洞院満寿美参考人 それは当然そのように思っております。今外部に委託するので、やはり皆さん格納庫に置かせるというのがビジネスですので、私たちがやっているような路線維持とかそういうような部分ではないので、当然それは仕方がなくて。

○大浜一郎委員 今沖縄に機体整備するものがありますよね。この機体だとあそこに出すとコストが高くなるのですか。

○西洞院満寿美参考人 相当高いです。ですからそこを削減できればと思っているところですが、やはり相手も企業でございまして、コストをきちっといただかないとやっぱり償却できないという部分があると思うので、でも相当高いです。

○大浜一郎委員 分かりました。今の機材は何年になりましたか。十数年になっていますか。

○西洞院満寿美参考人 7年目に入っていると思います。

○大浜一郎委員 機体が古くなれば古くなるほど修理とか部品とかの費用が発生しますよね。今回お使いになっている飛行機は大体20年くらい使うという理解なんですけれども、例えば今後、更新時期に関してはこの機材なのか、大体20年使った後ということの理解でいいのでしょうか。補助金も多分そうなっていると思うんですけれどもどうなんでしょうか。

○西洞院満寿美参考人 私もそこは難しいところですが、こういう場所で申し上げていいのかどうなのか分からないのですが、やはり機体が2機しかないというようなことで相当困難ということはございます。やっぱりもっと汎用性の高いようなものでしたら、パイロットにしたって、部品にしたって、全てそうなんですが、まだかなりコスト高にはなってきておりますので、そこを見極めるというのは大切ですが、やはりこれは国とか沖縄県さんが考えて購入してくださりそのような予定でされているような部分ですので、私どもが一概に――売却して新しいものを買う権利とか、それは私どもにあるのかも分かりませんが、独自で進めていくことではないと思いますので、それは皆さんと一緒に検討して前に進めていきたいと思っております。
 しかし違う機体がいいなとは実は最初から申し上げているんですけれども、じゃ何がいいのですかという部分があるんです。だからこういうような安定した路線をヘリでまかなうというのはやっぱりまた違う話なんです。やはり飛行機が必要なわけなんです。ですからそういう中でどの飛行機が適切なのかというのも私はみんなに反対されながら聞き回っているわけですが、しかしそれの選び方もやはり難しいところなんです。だからそこは時間をかけて新しい機体が出てくればいいんですけれども、人数とかもう少し少ない人数もいいのかなと思いますが、私たちのやっていることがもっと広く普及していきますと国内外の人たちが粟国村に来ていただけるような、粟国村の整備が整ってそういうような環境が整いましたら、今みたいな19人乗りとかそういうのが必要になってくる可能性もあります。それに向けて頑張っているわけですから。でも今のところはそんなに多く人が乗れるような機体は必要ないと思います。

○大浜一郎委員 最後の質問になりますけれども、皆さんにいろいろなお話を聞いた中で、県のほうにこういうことはちょっと協力してやってくれませんかという具体的な項目があれば教えていただけませんか。

○西洞院満寿美参考人 繰り返しになりますが、やはり県内外の方を引き入れようと思いましたら、やはり魅力あるところじゃないと駄目ですから、粟国村もちろん自然があってそのままというのはすごく魅力です。私は大好きです。
 しかし魅力ある島にあるというようなのには、やはりマインドがチェンジしないと、生き残っていくためには島だけではなくて、みんな生き残っていくためにはチェンジする、それは流されるという意味ではなくて、ここの伝統とかを守るためにチェンジしていくという意識を持っていくには、やはり沖縄県さんの広報活動とか、一緒になって考えていくとか、そういうような部分が必要なんじゃないのかなと思います。そしてまたほかの離島にもせっかく機体の整備とかも整いましたら1つの島で1つのものを所有するというよりも、やはり複数の島でそれを――いろんな離島問題は粟国村だけではないです。ほかにもあるわけですから、みんな同じ問題を抱えているわけですから、それの解決に向けていかに少ない機体でみんながフォローできるかというような部分を、これはやはり沖縄県さんがいろいろ空港整備をしていただいたり、そのためには空港の中の設備も整えないといけないので、皆さんに考えていただきましたら、私たちは航空会社として本当にできる限りのことは一緒に考え提案もさせていただき、運航させていただきたいと思っております。格納庫もそうです、格納庫もやはり県の格納庫というか、離島のための格納庫というのがあればいいのかなと思っております。それで何度もあれなんですけれども、ほかへ収益を求める、ほかの富裕層を求める、これは何の目的かといったら離島の路線を維持するために求めることです。その人たちから利益を得たものをそこへ注ぎ込むというそこの好循環がないといけないと思いますので、ぜひ格納庫の問題も各空港の設備の問題も皆さんでいろいろと考えて御理解賜りたいと思います。

○大浜一郎委員 私石垣の出身なものですから多良間村と波照間島、検査も全てクリアしたと私たちお聞きしていますので、あとは訓練のみだなと大変楽しみにしていますので、いろんなことはあったら言ってください。また協力できるところはやっていきたいなと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

○西洞院満寿美参考人 本当にありがたいお言葉をお聞きできまして本当にうれしく思います。本当に私たち一緒になって頑張って1つのプロジェクトチームとして最初からそうです。言っていること、最初から全くぶれずに同じことを繰り返して申し上げております。これからも1つのプロジェクトチームとして離島航路の維持に向けて一緒に進んでいけたらありがたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 ありがとうございます。

○大浜一郎委員 ありがとうございます。
 以上です。

○座波一委員長 ほかに質疑はありませんか。
 上里善清委員。

○上里善清委員 今日ははるばる沖縄までいらっしゃって説明いただいてありがとうございます。
 1点だけ、離島の要望として飛行機が必要だということで県も取組をやっているんですが、搭乗率の向上が課題だと。各市町村も協力してやっぱり搭乗率の向上を議論しないといけないという思いであります。それで方策として複数離島を経由するというお話をしていらっしゃったのですが、ぜひ取り組んでいただきたいなと思いますが、この辺の取組は考えていますか。

○西洞院満寿美参考人 ありがとうございます。
 もちろん考えております。そうすることによってそれぞれの負担が減るわけですから、ぜひそのようにというふうに思っております。これだけは私たち航空会社が希望して実現するものではございませんので、やはり沖縄県さんと国との協議によって離島のそのような整備が必要かというのを御検討していただきまして、私たちに依頼していただいたら思い切りなことで協力させていただきますので、早く実現できれば確かにいろんな問題が早く解決していくのかなとも思っております。私どもでは何ともできないことですので、よろしくお願いいたします。

○上里善清委員 努力していきたいと思いますので一緒になってやっていきましょう。
 以上です。 

○座波一委員長 ほかに質疑はありませんか。
 平良昭一委員。

○平良昭一委員 これまでの運営のやり方、いろいろ会社の考え方は理解しているつもりでありますけれども、まず私たちが疑問に感じたのは運営会社が変わる前の問題等を引きずっていると思うのです。やっぱり国や市町村の補助金を取らないと運営できないというような状況がありながら、前会社は裁判をしているというような状況は議会の中でもいろいろ議論をされながら、このような体制の中で、はたして粟国路線を再開できるかなという疑問を持ってきたのが始まりだと思うのです。
 一番今日感じたのは、皆さんへ第一航空会社の変更をしてから会社の運営方法が全く変わってきているわけですよね。今説明していただいた沖縄の離島振興については、非常に危機感を持って、熱意を持ってやってきているということを私たちが知ることができたことは大変うれしいことなのです。その中でやっぱり説明の中ではどうしても赤字路線になってしまっているのが現状だということであれば、当然親会社の努力も必要になってくるし、あるいは国、県、市町村のバックアップも当然必要になってくるだろうというのも分かります。
 しかしお互いの改善の余地を県や市町村も会社も同時になって考えられる状況をつくらないことには、当然チャーター便から定期便という移行にはなってこないと思うんですよ。その中で魅力ある島づくりに対しても島は努力してほしいという要望も承りましたので、それをどういかにこなしていきながら3つ、あるいは国も含めながら運営できるような状況をつくっていくことがこれからの問題だろうなというふうになっていくと思うんですよ。そういう面では非常に今日皆さんの考え方が聞けたことはうれしいんですけれども、あくまでも運航会社として、やっぱりどのような状況の中で赤字を少しでも少なくしていくかということを、もう少しお話ししていただければ助かります。

○西洞院満寿美参考人 今までもずっと申し上げております。赤字を解決するにはやはり様々な問題解決が必要だと思います。それで会社内でできることといいましたら人件費削減とか、そういうのは国から指定されております人数をもってやっていますので。そういうようなのはやはり航空会社としての任務は安全確保というのが一番重要ですので。例えばここで申し上げることではないかも分かりませんが、本来はバイキングで規定されている機長数というのは1人で大丈夫なんです。機長1人で運航してもいいというような飛行機なんです。だからコスト削減というのを重要視して会社なりに努力しようというのでしたら機長を1人にして、それで運航するような手続を取って規定を変えて航空局に出したってそれはいけるのかも分かりませんが、しかし航空局も私たちもやはり路線である限りは2名の機長でするべきだというような思いを持ってやっておりますので、そういうような部分からのコスト削減というのはあまり望ましくないと思いますし考えてもおりません。
 あと部品に関してもこれは本当に規定されたことをしないといけません。実は正直無駄だなと思うこともあります。しかしこれがやはり法律的に決まっていることでしたら無駄だから勝手に省こうかというのはできないことです。やはりきちっとやっていかないといけませんのでそう思います。
 そして島の皆さんに対してのもっと観光客を受け入れるようにしましょうねというようなことに関しては、企業として御協力できることは一緒に考えさせていただき、また企業を紹介、やはりネットワークでつながっている企業とか、ディベロッパーにしたって本当に超一流のディベロッパーとかに頼みましてやることも可能ですし、それかもっと小さい規模がいいよというのでしたら大きなディベロッパーではなくて、ほのぼのとした感じのほうがいいよというのでしたらそのような御紹介もさせていただいて、一緒に議論に入っていただくような協力はいくらでもさせていただきますし、もっと探せというのでしたらいろいろ駆け巡ってやってくださるところを探してまいります。そういうような努力はしたいと思います。
 あとは経費削減というのでしたら、親会社のできることというのは準備にかかる費用は補塡されないということですので、これが始まるまでの準備というのは十分しております。あと路線が始まってからの負担というのはやはり路線維持に対しての取組ですから、それまでの準備というのは寄附のようなのでいいかも分からないけれど、路線維持はやはりみんなで検討して持続可能というのを検討していただかないといけませんから、親会社は幾ら寄附しますよというような部分の考えでは持続可能にはならないと思うんです。ですから本当に準備のときはそれでいいですけれども、あとはそれでもってまだ足りない部分があるのでしたらほかで利益を得たものをまた補ってもいいよという形だったらいいですが、その路線自体に対して何かそういう負担を企業がしてというので維持していくというのも、これは維持できないのと同じですから、やはりそこは維持できるように、持続可能であるように、自力でできるように、やっぱりやっていきたいと思います。
 それで赤字がすごく多くて沖縄県さんの負担が多いです。だからこれを減らしていくためにいろんな取組をやって、でも最終的にそれがプラスにつながるかというのは正直言って分かりません。これは赤字を減らすという目的ですので利益を得るというようなことにまで求めたら相当なものです。まずは赤字を減らす、負担額を減らす、そこから進めて段々これが回復してきて若い人たちが故郷に戻ってきてくれる、こういうようなのが整い始めたら、やっと今度はまだまだ欲をもって次へ臨んでいったらいいのかなと思います。今は利益なんて私は最初から出るとは思っておりませんし、そういう採算性を求めてやるような事業だとは思っておりませんので、そこは皆さん御理解していただいていると思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。 

○平良昭一委員 採算性よりも離島の振興のために協力していきたいという気持ちはよく伝わってきます。私もやっぱりこれだけ離島の多い沖縄県でありますので当然離島の方々に対しては、国、県、市町村もそれぞれ負担をすべきだという考え方だと思うんです。
 しかし現状で粟国路線というのは多分年間1億2000万円の赤字でありますよね。それを県と粟国村が6000万円ずつ負担してきているという形になりますけれども、今後それは続いていくと思うんですけれども、新しく石垣―波照間あるいは石垣―多良間ということも準備段階に入ってきているという説明も受けていますので、そうなるとそこもそのような地域、離島の方々の、例えば石垣あるいは竹富町、多良間村あたりの補塡も当然考えていかないといけないような状況でスタートしていくのかという疑問を持っているんですけれどどうですか。

○西洞院満寿美参考人 はい、そうです。それは採算性が合うような路線だとは実は正直言って思っておりません。これは離島振興のために必要だと思ってやっていることですので、だからいかに沖縄県であったり、国であったりがその赤字を減らして少ない金額でそれを守れるかというのを目指していくのが私たちの目的だと思っております。それで結局それがいらないというのでしたら、これはやっぱり島を見捨てるというのか、そういうようなことになりますので、そこはやはり目的の思いを一緒にやっていかないと、どこかから何かこの反対な部分があったら足を引っ張られることになって、持続可能なように経費を少なくやってというような目的には達することができないと思うので、これは私たちが幾ら離島振興が必要だと言いましても、沖縄県さんや国とかが必要ないとおっしゃるのでしたら、もうこれは私たちは幾ら頑張ったって無理ですねというような、やはり皆が一体となってやらないと、それだったら撤退したいんじゃなくて、必要ないとおっしゃるところにいる意味がないです。採算性を求めているわけではないので。そういう考えで私はやっております。御理解いただきたいと思います。
 よろしくお願いいたします。  

○平良昭一委員 皆さんの考え方、十分理解をしています。これだけたくさんの離島がある中で、それぞれの地域の方々の公共交通としての立場を最大限優先をしていただいていることに対しては感謝したいと思います。
 我々議会としてもやるべきことは段々見えてきましたので、粟国村だけでなくて波照間島、あるいは多良間村という地域の方々に対しても、同じような恩恵を受けられるようなサポートはやっていかないといけない、努力をしていきたいと思っております。
 そこで1つだけちょっとお聞きしたいのですけれども、広島県の営業所がありますよね。ほかの地域でその離島の航路を維持していた経緯というのはありますか。

○西洞院満寿美参考人 全くないです。広島県のほうは主に報道のヘリが出ております。中国新聞、ここで名称出してあれなんですけれども新聞記者の方々が乗り込んで報道しております。それとあと遊覧です。それを中心にやっておりますので、あとはチャーター便として観光とかそういうような必要があれば、チャーター便を出してやっております。ヘリは滑走路が要らないので気楽に運航できる便利な機体だと考えております。

○平良昭一委員 以前の経歴をみると徳之島辺りにも飛んでいたことがありますよね。これ前の会社だと思うんですけれども。そういう状況の中でやっぱり赤字の運航であって、例えば鹿児島県あたりからの補助金とか出てた経緯があるのでしょうか。

○西洞院満寿美参考人 それは旧経営者のことですので私はよく分かりませんが、伊達のほうが以前からおりますので説明させていただきますが、その前に一言だけ私の思いですが、私が聞いている限りはRACさんから引き継いだ経緯というのは、そのような離島便を多く出して離島振興のために頑張っている企業だったから第一航空が指名されて、そのように引き継いだというようなことだと私は認識しております。だからそのようなところを飛んでいたのはもっと以前の話でして、そこではいろいろと小さいヘリですから、また路線の維持というのとまた目的がちょっと違いましたので、小さな小型ヘリを運航させて気軽な感じで運航していたと思います。またそんなのに関しては規定とかも違いますのでそういう状況で楽しくと言ったらあれですが、観光客の方々を楽しませたり、皆さんに喜んでいただくために頑張っていたと思います。そこに関しては伊達のほうからちょっと言わせていただきます。

○伊達政志参考人 今の件で追加というか足させていただきますが、まだ定期便として運航していないみたいですね。そのときにいわゆる沖縄、那覇-粟国線のみではなくて鹿児島にも入れないかなと鹿児島県からお話があったみたいで、3機ございましたので、アイランダーがですね。一応、週に何便か那覇、徳之島、沖永良部島というのを回っておりました。その後定期便ということになりましたので、そういうことになるとやはり向こうのほうに行く利用の頻度が落ちたものですから、それは定期便では就航できないねということになりまして那覇-粟国間の定期便のみということになったと聞いております。先ほどお話がありましたように、今やっぱり収支改善というか、やっぱり赤字を減らすためには搭乗率を上げないといけないということで、今は那覇-粟国線においても月、水、土のスケジュールで朝9時から11時45分に那覇に帰ってくるというスケジュール、1日1往復、週3便という運航をさせていただいておりますけれど、先ほど社長がお話をさせてもらいましたように、いわゆる搭乗率を上げるために時間とか、曜日とか、そういうものを工夫して、いわゆる搭乗率を上げる、集客を上げる、それから沖縄県だけではなくて東京とかそういう県外客の集客を上げて赤字を減らすと。こういう方法をやはり今後県さん並びに粟国村さんと相談をしつつやろうという計画で、先ほども社長から話がありましたように、今粟国村でそういう会議体を立ち上げていただいているというところで、我々もそういう中でお話をさせていただきたいと、このように考えております。

○平良昭一委員 最後に要望というかお願いしたいと思いますけれど、今沖縄県の中でも北のほうで伊平屋空港が着工しようというような構想が進んでいるんですよ。同じ沖縄県の離島としてやっぱりよその会社は離島振興に貢献したいという気持ちは伝わってきましたので、この伊平屋空港が開設した場合に、当然参入する会社が必要だということを県はずっと言い続けているわけですよ。それがある程度確定すると本格的に着工しようという動きになってきている状況なんですよ。であれば採算性そういうことも当然必要になると思いますけれども、同じ沖縄県の離島に貢献したいというお気持ちがあるのであれば、そこも1つの参入の路線の対象になっていただけないかなと思っていますので、その辺ちょっとお考えをお聞かせ願います。

○西洞院満寿美参考人 ありがとうございます。
 もちろんそうです。採算性というのは確かに重要ですが、それも考える上でやはり全部連携させる、やはり単独でこういうようなのをやっていたら無駄が生じるので、やはり全部、格納庫にしたってそうですが、そういうような部分で単独で1路線だけを考えて計画するというよりも、この路線とこの路線をといういろいろと総合的な離島振興というのを考えてやることに対しては、私は大いに本当に御協力させていただきたいし、私は本当にそれをさせていただくのがうれしいと思いますので、ぜひまた実現に向けてお声がけいただければと思います。
 単独路線ではちょっと難しいのかなと思います。本当に全体を考えないと難しいのかなと思います。

○平良昭一委員 ありがとうございます。 
 格納庫の問題等ありましたけれども、たしか伊江島は格納庫があったんじゃない、伊江島空港。MESHのヘリが使っていたのかな、大きさがどうかは分かりませんけれども。県が管理している利用していない伊江島空港等もありますので、当然伊平屋島ができるのであれば伊江島との関わりも重要になってくるし、避難するときにそこでもいいんじゃないかなという構想も出てくると思うんですよ。たしか視察に行ったときにあったような記憶が、私にはありますけれど。そういうことも情報提供ができるのであれば大いに参考にして、今後考えていただきたいと思います。

○座波一委員長 ほかに質疑はありませんか。
 上原章委員。

○上原章委員 ありがとうございます。
 先ほど来、各委員との質疑で皆さんの思いというか、頑張っていただいていることに敬意を表したいと思います。ありがとうございます。
 この搭乗率を上げるという大きな命題があるんですけれども、先ほど地元の粟国村との意見交換というか、共有としての場がまだ1回も持てていないというのは、粟国村にそういう申入れをして、粟国村がその様々な課題を皆さんと一緒に共有しようという計画で進んでいるということで理解していいでしょうか。

○西洞院満寿美参考人 はい、そのように理解してくださっていいと思います。 粟国村さんもやはり観光客とか受け入れたいと思ってくださっていると思います。まだ具体的にはその会が始まってませんが、今準備してくださっていると思います。 

○上原章委員 搭乗率を上げるという中で、私のほうにも直近の資料を頂いたんですけれども令和4年度が35%と。令和4年度は非常にコロナの影響もあったのかなと思うんですが、過去一番高いときの数字を含めて、今皆さんが目指している搭乗率の目標値というのはありますでしょうか。

○西洞院満寿美参考人 私は搭乗率という具体的な部分は分かっておりませんが、やっぱり1回につき半分以上は乗っていただかないとというふうに思ってます。

○上原章委員 コロナの影響はありましたか。

○西洞院満寿美参考人 コロナの影響というのは正直言ってあまり、それはもちろんありましょうが、そう大きな影響は私はないと思っております。

○上原章委員 今言った幾つかの課題がありましたけれどその中で、例えば訓練の確保、人材育成するために八尾空港まで行ってやるというのは本当に負担が大きいと思うんですね。あと格納庫の確保、そして部品の調達、こういった課題は民間のレベルでやるのは結構大変な負担だと思うんですけれども、これは国や県がしっかり一緒になって改善していかなくちゃいけないと思うんですが、この辺の皆さんの要望というのは国と県に意見、そういった改善の要望は出されているのでしょうか。

○伊達政志参考人 今の格納庫の件なんですけれども、一応那覇空港の整備は進んでましてほぼ国際線も入ってきたこともあり、大体終わりかけているという状況で今滑走路2本、こういうところで空いているところの空港整備をするということで、国から第一航空さんは格納庫必要ですかということを言われてまして、那覇空港においては我々が粟国線を飛んでいるということもありまして格納庫の要望は出しております。その整備が始まって割当てがあれば当然弊社にも割当てが来るということで、今国のほうで調整をしていただいているところです。
 もう一つは訓練の話なんですけれども、今粟国空港におきましては800メートルという滑走路がですね。こういうことから県さんも訓練の方向には認められているんですけれども、いわゆるやはりバイキングの航空機を飛ばすためには、緊急操舵とかそういうのも当然あることを予想して訓練の対象の中に入っているものですから、やはり滑走路の長いところでやる。それからその航空機を飛ばすためのいわゆる地上のスタッフを含めて、今、八尾が一番そういうものをフォローしやすいということで、持っていったり持って帰ったりと、こういうところについては費用は高くかかりますけれども、全体的に航空機の訓練を行うための体制としては八尾で行うのが一番手っ取り早い。安全にかかる話も一部ございまして、そこのところについては本当に粟国村とか那覇空港でできればいいんですが、那覇空港は混雑空港ということで訓練は一応できないということになってまして、そうすると徳之島とかに行くことになるんですけれども、そうすると八尾に行くのとあまり変わらない、持っていくまでの距離が長いと。こういうことになりまして燃料費とか、そういうところの費用、徳之島での整備要員とか、そういう体制を整えていかないといけないということになるとあれなので、体制が整っているのが八尾が、そういうところからうちの職員もいますので八尾でやらせていただけるのが一番いいのかなというところがあります。
 今後やはり2機とも運用しますと八尾でやると定期便を止めないといけない、チャーター便を止めないといけないということになりますので、沖縄県で空港使用が可能なところで滑走路の長いところ、波照間島も800メートルなので波照間島で不可能なものですから、近辺には多良間空港というのがあるんですけれども、ここでやらせていただけることが可能なものですから、そこで体制を整えて機材とか人間を配置して、いわゆるチャーター方式の運航で運休が少なくなるような、いわゆるチャーター便が飛んでいる隙間に訓練ができるような場所というところで、今後多良間村も含めた沖縄での訓練空港の選定を今検討をしているところであります。 

○上原章委員 先ほど社長さんが単独飛行、今の粟国-那覇間をこれ以上にやっぱり赤字が大きい。それを複数の経由便でやられたらという話、実際現時点で粟国路線の複数の小規模離島で候補地はあるのですか。

○西洞院満寿美参考人 それは私どもが確定するものではないので申し上げることは全然できないですが、やはり沖縄県とか国とかで検討されているところはあると思います。それでまた今から空港を造るとか、そういうような部分もまたすごく長い話ですので、まずもっては今あるところの有効活用とか、そういうようなことからが一番いいのかなというふうに思っておりますが、これは私の本当に個人的なことです。だから具体的には別に何もないです。

○上原章委員 もしあればと思って聞きました。すみません。
 最後に我々議会も本当に重要な小規模離島の足をどう確保するか、当然離島の島民、観光客、それが大きく島の発展につながるわけですから。目指す目標値というか、チャーター便がまだ現時点でも厳しい状況なんですけれども、赤字ということで。これを定期便まで持っていくという今後の目標という、今のチャーター便だと国からの欠損補助は使えないということを考えると、そういった定期便を最終目標にしていきたいという思いは同じ思いでいいですか。

○西洞院満寿美参考人 ありがとうございます。
 国のほうからは早期に定期便をというのをやはり希望されていることであります。しかし現実的には何度も申し上げているように難しい。ですから私としては勝手ですがこういうような国境離島とか、こういうような場合はチャーター便であったとしても赤字補塡を国庫からの支出をしていただけるような制度ができれば一番ありがたいとは思っております。
 でもそういうことはさておき、やはり毎日運航するというのが大切だと思いますので、ぜひ実現したいのですが、今の現状では難しいです。1機を何か月も止めて全部それに徹してというのでしたら可能なのかなと思いますが、この航路を再開するようなときも、どうしてチャーター便かといいましたら、もちろんチャーター便からしかスタートできないというような部分は、早期にしたほうがいいよというようなそういう提案がありまして、そうなれば今の形でしかできないなというような。
 最初から定期便というのも、いろんな実績から判断して国が認めることですから、それも難しいので、今できる限りのことはしていこうと思っています。でも毎日の運航がやはり島の振興には重要だとすごく思っているところでございます。なかなかうまくいかないというところでございます。

○上原章委員 ありがとうございます。

○座波一委員長 ほかに質疑はありませんか。
 中川京貴委員。

○中川京貴委員 まずもって御社に離島振興に御尽力いただいていることに感謝申し上げて質疑をしたいと思っています。
 今一番大切なことは安全性だと思っています。そういった面では、例えば整備、部品の取替えとか、いざちょっと点検しないといけないなというときには飛行機はどれくらい止まりますか。

○西洞院満寿美参考人 ありがとうございます。
 部品によってふだん常備できる部品は本当に確保しております。だから部品は結構、プライベート機と違いますから相当なものを用意して頻繁に替えるようなことなんですよ。今御指摘のように石垣の飛行機が止まっているというのは、ふだんはそういうことにならないように部品を持つようなことができないところは、そうなりましたら本当に時間がかかります。そしてもっとスムーズになればもう少しは早いのかもしれませんが、今はコロナが明けて、どこの航空機も部品不足なんです。それで一気にいろんなところで調達が入っておりまして、そういう意味では今、実は石垣便だけではなくて、よその会社も部品調達に苦労しているところでございます。そこにもってうちのバイキングはあのような2機しかないという、世界的にもそう多くはあるものではありませんのでより一層ということになっています。もう少し落ち着きしたらもうちょっとは早くできるのかなと思いますけれども、このたびのようなことは本当にもう大変なことで、あってはいけないようなことかなと思っております。
 それで60日点検と申しますのは、60日前に点検なんです。これは那覇で行うことができましたら移動も少ないのでましです。しかし今もしているのですが、そうなれば格納庫をお借りしてやることになっている現状なんです。60日点検にかかるのは人数が多ければやはり1週間くらいでできましょうか、それでも1週間くらいかかるわけなんです。人数が少なくなればやはりそれ以上になるというのは、これはほとんど飛んでいない飛行機をどうして60日前にそんなことが必要なのと無駄には思うんですけれども、これが規定というものでございますからさせていただいております。

○中川京貴委員 確認したいのですが、例えば沖縄県で支障を来したとき部品取替えということを、御社は那覇でしたことはあるのですか。

○伊達政志参考人 故障の箇所にもよるんですけれども、一応社長が申し上げたように部品はある程度八尾にブロック、那覇空港にも一部タイヤとかこういう交換が可能なものを置いてあります。それでどうしても部品がない場合は八尾から航空便で送ったり、船で送ったり、飛行機で送れないものもありますので一応送って、那覇で修理するということになると、修理の期間中だけは運休させていただくということになります。
 先ほど話がございましたように、航空機の点検はどのくらいあるんだということで、年に1回必ず車の車検と同じように耐空検査というのがございまして、これに要する期間が約1か月半くらい、この間は1機は止まります。これが2機あるので同じ時期にはやらないようにしてまして運休をうまくしつつやっています。そのほかにカレンダーでいうと60日で1回、60日点検の機体点検というのがございまして、これは製造会社のバイキング社が定めた規定を基準に点検を行っています。それからもう一つは通常行うのは1週間に1度、ルーティンと言っていまして1週間に1度必ず点検をする。点検をする箇所が決まってまして1週間にと。その3つが大体大きな整備です。それから飛んでいて何かおかしいことがあったり、異常が出てランプ等がつきますと、その都度点検を行うと。その大きいものが出て故障箇所を変更しないといけないということが出れば八尾から送ったり、それでも足りない場合は製造会社に行くと。世界的にシンガポールとかそういうところにも部品を置いている箇所がありますので取り寄せるとか、そういうことでなるべく運休の期間を短くしようと、このようには考えております。 

○中川京貴委員 なぜこの質問をしたかという理由を少し説明したいのですが、今社長が話したとおり、離島振興に費用対効果を求めるのはやぼな話であって無人島にしない、そこに住んでいる方々がですね、僕は粟国島には船で何度も行ったことがあるのですが、今の定期便も船でさえもしけたら行けないんです、フェリーでさえも。ですから絶対に飛行機は必要だということはお互いに認識は持っていて、これまで止まっている期間早めに運航しなさい、早めに問題解決しなさいということで議会で何度も取り上げて、また粟国村議会からも要請を受けるし、村長、村民からはいろんな願いもあって、今日までたどり着いたと思って評価しているのです。
 ただ問題はこれは継続しないといけないんですよ、四、五年、10年で止めるのではなくて。実は粟国村議会から先月うちの議長に要請が上がっているのは、大体1億3000万円くらいかかると。飛行機1回飛ぶのに約120万円、130万円くらいかかると。これは飛べば飛ぶほど赤字になるのは当然なんですよ。飛べば飛ぶほど130万円の、1人10万円。1人の飛行機賃10万円取っても赤字になるんですから。ですからこれは当然のことということで理解して進めないとスタートが肝腎だと思っています。
 ですからさっき委員からあったように粟国村とも皆さんと県とも一緒になって文書で交わさないと。その一番の理由は粟国村の持ち出しが約6500万円と。これは一括交付金があるからできるのであって一括交付金が減額されてくれば、粟国村も6500万円を準備できなくなると思っています。そうなれば我々は県に対して1対1ではなくて、その分の差額は県が持つべきだということを要請したいと思っているんですよ、我々は。粟国村議会はそれを予測して、我々議会に要請書を出しているのです。ですから途中で粟国村議会が議会通りませんと言ったら話にならないのですよ。村から持ち出しができないとなったら止まるんです、これは間違いなく。
 そうならないための話合いを――ぜひ文書を交わしていただきたい。我々今日の参考人はこういういろんな意味での話合いだと思ってますので、あとで言い訳ではなくて離島振興への御社の思い、ある意味、企業努力ですよというのを感じました。そういった意味では県も粟国村も皆さんの立場もちゃんとした形に残さないと、せっかくスタートしたのが四、五年で止まるようなことがあっては絶対にいけないと思っています。いかがでしょうか。

○西洞院満寿美参考人 ありがとうございます。
 私も本当にいつも持続可能にするために、やはり皆で話し合おうということですので、本当に一時的なことだったら何とかやっていけるのかも分かりませんが、先生のおっしゃるように持続可能にするためには、きちっとみんなで話し合って、みんなでプロジェクトとして進んでいかないと、これはもうどうしようもない。それで1つがいち抜けたとなれば、せっかく今まで、私どももここに入ってくるまでにいろんな苦労が正直申してありました。それも全て水の泡になってしまうわけですから、本当に皆一体となってやっていただきたいというのが切に、採算性を求める、採算性が取れるように努力をみんなでしていくというような部分で、先生がおっしゃるようにやっていかせていただきたいと思います。
 だから粟国村役場の皆様の御理解ももちろん、御自身のことですからそうですが、役場の皆さんの考えに島のみんなが賛同して一緒になって取り組んだら、全てがいいように向いていくと思いますので、私はそうなることを願っております。持続可能にしていきたいと思います。
 ありがとうございます。

○中川京貴委員 格納庫の話がありましたけれども、国の許可が出た場合に予算は国が出すのですか、県が出すのですか。

○伊達政志参考人 建設費用は弊社です。土地の許可というか、土地の国有財産の一部使用になりまして土地代は払いますけれど、建てる経費、上屋は私どもの費用になります。

○西洞院満寿美参考人 今予定はそうであります。そうじゃないとそういう予算を組んでいただいていないときに格納庫を建てますと、そのように申請に手を挙げているわけですから、予算の確定も何もしないで。だから誰も出してくださらなかったら当然自分たちでやらないと、今後のいろんな離島振興にはやはり格納庫が必要だから誰かが建てないといけない。そしたらまずは自分で建てますよと手を挙げないと申し込むこともできないので、そのような形でさせていただいております。

○中川京貴委員 すみません。先ほども触れましたけれども、この流れの説明は受けましたけれども約1億3000万円くらいかかると。この件は粟国村と県が1対1というのは皆さんと関係ありませんよね。だから皆さんは1億3000万円は県が約束を取り付けて契約していると理解してよろしいですか。

○西洞院満寿美参考人 ありがとうございます。
 そのとおりでございます。

○座波一委員長 ほかに質疑はありませんか。
 渡久地修委員。

○渡久地修委員 どうも今日はありがとうございます。
 ダブらないように聞かせていただきたいと思います。やっぱり公共交通としての位置づけ、これを県はその立場で補助もしているし、皆さん方もその立場で一生懸命やっていただいていることに心から敬意を表したいと思います。
 それで僕が聞きたいのは絞りますけれども、国の補助、以前は欠損補助がありました。今はチャーター便だからないということですよね。粟国村からは1対1を県が倍をもってくれという話は出ているとありましたけれども、先ほど西洞院参考人から、やっぱりチャーター便でも国の補助があってもいいんじゃないかという話しましたけれども、私もそう思うんです。だから今私たちが、議会がやるべき一番大きなものもたくさんあります。県への働きかけもありますけれど、このチャーター便に対してもこんなに一生懸命やっているわけだから、国はしっかり欠損補助をやるべきだという立場に立つために、私たちは頑張るべきだと思うんですが、その辺ちょっと見解をもう一回お聞かせください。 

○西洞院満寿美参考人 ありがとうございます。
 もちろんそれが一番大賛成で私もそれを望むところでございます。ありがとうございます。それが実現すれば本当にみんながうれしいと思います。

○渡久地修委員 それで今定期便には出る、チャーター便には出ない、チャーター便に出すべきだというときに、ただチャーター便でも出してくださいと言うだけだと駄目なんです。それなりの理論的な根拠をうんと私たちはつくっていかないといけないと思うんです。その辺皆さんとしてチャーター便にも国として補助をぜひしてほしいという理論構成というんですかね、その辺あったら教えてください。参考にして取り組んでいきたいと思います。

○伊達政志参考人 今のお話なんですけれども、今まではいわゆる反復継続性を要するフライトということで、2地点間旅客輸送で該当しないと国の補助金は出ないということで航空機の再開を始めてからやってきたんですけれども、やはり去年の欠損額は1億3000万円近く出るということで、何とか国にもお金を出していただきたいということがございまして、県の交通政策課さんと今後どうしようかと。チャーター便でも多分、いわゆる2地点間旅客輸送になると基準が高く厳しくなるわけですね、チャーター便より。チャーター便でも安全上の基準は担保されていまして、事業計画変更は大阪航空局に出して認可をいただいているわけです。開始検査も受けて。今のフライト、那覇-粟国間の1日1往復、週3便については安全担保はできているはずなので、そういうことも含めて安全担保が今の便数でできているのであれば国に要請をして、いわゆるチャーター方式の運航であっても補助金を幾らか出していただけないかという検討をお願いしようかということで、県の交通政策課と調整させていただいているところです。

○西洞院満寿美参考人 先生方も本当に同じような思いで国のほうにお願いしていただけたら本当にみんながうれしい結果につながっていくのかなと思っております。それでちょっと言い忘れていたことを申し上げてもいいでしょうか。 最初からこれも申し上げていることなんですけれども、コスト削減という意味では全てのスタッフを沖縄在住の方で運航も整備も業務のほうもできれば。今は全てが沖縄県だけでは集まらないので、パイロットももちろん大阪のほうからとか来てもらっています。そうすればやはりお家賃とかそういうのも発生するわけなんです。ですから沖縄県の皆さんに御協力いただきたいのは、スタッフ、整備員、運航パイロット、そういうもの全てが沖縄の方々で成り立つようなことを将来的に実現すれば、もっとコストも削減できていくと思っておりますので、お知り合いの皆さんとか、お知り合いの航空関係に働きかけていただきまして、いろいろ御協力いただけたらと思っております。
 ありがとうございます。
  
○渡久地修委員 チャーター便への補助を国に働きかけていく相談をしているというので、これ国に要請するのは皆さん方ですか、沖縄県ですか、第一義的には。そこを聞かせてください。

○西洞院満寿美参考人 私たちはそういうことを国に対して申し上げるというようなことは直接的にはできないことですので、今先生方がおっしゃってくださって、先生方がやってくださることだと思っておりますので、申し訳ないですが、私たちが国に申し上げることではないと思うので、そこのところよろしくお願いします。

○渡久地修委員 皆さん聞きましたか。とにかく沖縄県はそういう立場に立っているのですか。

○西洞院満寿美参考人 多分そのように存じております。まず離島の路線が重要だというのは沖縄県の皆さん、そして私たち以上、以上というか同じように国のほうが相当重要だというふうに考えておられるわけです。ですから安定的な機体で安定的な運航をしていただきたいというのを希望されているわけですので、国のほうも私たちが言う以前に自分たちでも考えてくださっているのかなと。実は期待ですけれどもそのように思っているわけです。国のほうも沖縄県の、特に小規模離島に対しては相当思っているように、私はこれに参入するときに思いまして、私はこのように入ってきているわけでございますから。

○渡久地修委員 チャーター便でもぜひ補助を出せと。そうすればかなりの分、解決するわけですよね。それを実現させるために頑張っていきたいと。
 それともう一つは今度定期便を目指していく。これはこれで置いといて定期便を目指していく上でハンドリングとか、空港での人員の確保とか、いっぱいいろんなのがありますよね。これはやるとしたら皆さんの第一航空がほとんどやらなければならないということになるのですか。

○西洞院満寿美参考人 外注というと相当、またコストがかかってきますから。もちろんコストが下がるのでしたら全ていろんなところで分散してやればいいと思いますが、やはり重要なのはそこの部分で自分たちでやっていくのがいいのか。でも先生方がまたそうじゃなくてこのほうが効率がいいよとかとおっしゃってくださるなら、別にそれでもいいのかも分かりませんが、今のところはあまり、そのように考えられないのでやろうと思っております。

○渡久地修委員 例えば粟国空港でのハンドリングとか、要するに役場の課題でもあるわけですよ、役場の。だから役場とも協力して何というんですか、その時間だけ役場が可能かどうか分からないけれども、担当職員、みんなで協力してやるということなども考えていかないといけないんじゃないかなと思います。その辺は話し合ったことはありますか。

○西洞院満寿美参考人 ありがとうございます。
 粟国村の役場のほうもその点は今におきましては、風向風速計の数値を読み取ったりしてこちらのほうは知らせてくださったりしてます。それで実際に定期便になりましたら向こうに在駐しないといけないというような部分がございまして、そういうようなハンドリングという意味では、確かに島の役場のほうとやっぱり協議して御理解いただけるようになったらいいのかなと思っております。
 私今取り違えておりました。ほかの行政の皆さんではなくて、ほかの業者に依頼したらと取ったので、それはコスト高になると先ほどお伝えいたしました。そういうのが効率よくてありがたいと思います。 

○渡久地修委員 僕は将来、定期便をやっていく上で、そして定期便をやったとしても1日何便もというわけではないですよね。その時間帯は協力してもらうというのは可能ではないかなと思ったりするので、その辺は、ぜひ今後ともいろんな問題で密にやっていって、少しずつハードルを一つ一つクリアしていくということも大事ではないかなと思っているのですが。

○伊達政志参考人 今先ほどもお話になっている1日1往復、週3往復という中では今の体制なんですけれども、今後毎日1便とか、今は月に15往復以上飛ぶということになると、先ほどの安全の基準が上がりますので、その場合には粟国に常駐をしないといけないということになってまして、うちの職員ですね。その職員という中で訓練をちゃんとすれば、粟国村さんに御協力いただいて人を出していただく。それもお話のあった飛ぶ時間帯だけ、それは可能です。そこは委託契約なんかをちゃんとしまして、規定の中に折り込んでこの時間帯は粟国村に行って、この人たちがこういう業務をするという規定にのっとった業務を行うというのを規定の中にうたい込みますので、そうするとフライト数がもう少し増えるというか。でも運航乗務員とか、整備士とか、いろんな状況で今はチャーター運航方式での運航しかできない体制なんですけれども、将来体制が整えばその中の一環として粟国村に事務所も用意されているんですが今は使ってないだけなので、私どもが続いているときにはその事務所を使ってくれますよねと言われているんですけれども、今は費用の関係も含めてうちの職員が飛行機に1人乗っていって、向こうでハンドリングをしているという状況になってますので、もし今後定期便というか、そういう方式に移った場合は、当然粟国村へ配置をしないといけないということになりますので、今のお話は当然そういうことになるかと思います。

○渡久地修委員 今私たちが議論して考えるべきは、まずチャーター方式で国からの補助、これが定期便と同じ額になるかどうかはさておいてチャーター便として国の補助をもらう。そしてそれで運航をスムーズにやってもらって定期便化を目指していくという方向がいいですか。

○西洞院満寿美参考人 それが一番うれしいことだと思います。やはり沖縄県の負担も少なくなりますし、島の負担も軽減されますし。

○渡久地修委員 ぜひ力を合わせて頑張っていきたいと思います。
 今日はありがとうございました。

○座波一委員長 ほかに質疑はありませんか。
 花城大輔委員。

○花城大輔委員 すみません。そろそろお疲れのところとは思いますけれども、まずは経営的なリスクを背負ってまで島のこと、沖縄のことをやっていただいていることに感謝をしたいと思います。
 質問1点だけなんですけれども、例えば年末年始、また沖縄でいう旧のお盆の頃、週に3日というスケジュールはそのまま維持しているのか。それとも特別に何か変えて運航しているのか確認させてください。

○西洞院満寿美参考人 ありがとうございます。
 一応させていただいております。島のほうの予定に合わせまして変えるようにしております。

○花城大輔委員 実は私の地元に非常に評判のいい割烹がありまして、そこの大将が島の出身で、先月旧のお盆で島に帰って4日くらい過ごして戻るつもりが、急に本島に戻ってこないといけないようなことが起こって、次の日に帰ってきていたんです。だからそういうときは毎日飛ばしているんだろうと思ったことと、また第一航空さんに非常に感謝していました。ただそれも伝えてくて手を挙げました。
 今日は本当に長い時間ありがとうございました。

○座波一委員長 ほかに質疑はありませんか。
 比嘉京子委員。

○比嘉京子委員 私のほうで質問事項に上げたものは皆さんが既に質疑をされていることと、私もいわゆる公共交通機関としての意識を皆さんに問いをしたんですけれども、十分に伝わっておりまして非常に感謝を申し上げたいと思います。今満席になろうとも赤字というのをRACの時代からしょってきたと思うんですね。そのことに入り口でなかなか十分な議論がなされないままなのか、撤収が続いている中で第一航空さんにおいては非常に島々の公共交通としての認識を非常に高く持っていただいて、御自分たちのことも含めてではありますけれども、沖縄の小規模離島のライフラインとして非常に認識を高く持っておられることがよく分かりました。
 これは皆さんに質問ではありません。一方では沖縄県は離島の集まりですよね。1つの考え方なんですけれど、本土では陸続きなのでいわゆる鉄軌道、それから様々な高速が走っておりますけれども沖縄はそれがないわけです。しかも東西に非常に広い範囲に島々が散在しているということを考えて、沖縄の不利性、本土では得られている有利な利点が沖縄では得られていない。そのことを考えないとチャーター便だから駄目なんだということにはならないと。考え方として私は広く持つ必要があるのではないかと。いわゆる当然のようにリニアモーターであるとか、何とかというのが走っている。新幹線が走っている料金を沖縄にはその距離数で飛行機代を出そうという考え方が今定着しているわけです。ですから1万6000円というような島の考えになっていると思うんですけれども。そのことを踏まえますと、やはり国の援助というのは、国が全土を平等的に考えるためには沖縄の海路を陸路に換算して補助していくということは、国として当然の考え方になると私は思っています。そのために我々委員は、ぜひそういうことをまた後ほど県とも議論をいたしまして。今チャーター便とはというのをネットで検索すると、どうもチャーター便というものに該当はしないのではないかと私は思いました。というのは一企業の云々というところがあって、それもチャーター便の定義にすると私は当てはまらないのかなと思っております。それも踏まえてやっぱり我々は陸路にある利益の享受を、海路においても同時に国に認めてもらうということを、今日委員の皆さんも一緒に共有をして、改めて国との交渉の条件として提示できればと私は今日考えました。
 以上です。
 本当にありがとうございました。

○伊達政志参考人 一応我々も早く定期便というか、便数を増やした、先ほどのお話もありましたように利便性の話は社内的にもやっているんですけれども、やはり安全に関する運航体制、これは確保しつつやらないといけないことがありまして、そこは長時間いただかないと、そこには毎日飛ぶとか、年末年始とお盆の時期、フェリーが止まったときの時期については、粟国村さんと御相談の上、増便、追加便を出させていただいているところで運航したいと。このように考えておりまして、実際にも案としては今年の年末も増便、追加便ということで徹底をしているところです。

○座波一委員長 休憩いたします。

   (休憩中に、座波委員長から定期便とチャーター便の違いについて説明してほしいとの要望があった。これに対し伊達参考人から定期便とは月に15往復を超えて反復継続して運航する路線のことをいうとの説明があった。また、西洞院参考人からチャーター便だから安全性が確保されていないということではなく、安定した路線という意味では定期便にすることを目指しているとの補足説明があった。)
 
○座波一委員長 再開いたします。
 ほかに質疑はありませんか。
   
   (「質疑なし」と呼ぶ者あり)

○座波一委員長 質疑なしと認めます。
 以上で、陳情令和2年第54号の5外4件に係る参考人に対する質疑を終結いたします。
 この際、参考人及び補助者の皆様に対し、委員会を代表して一言お礼を申し上げます。
 本日はお忙しい中にもかかわらず、長時間にわたり貴重な御説明をいただき心から感謝いたします。
 県民――特に離島の公共交通の安定化は切なる願いであります。
 本日拝聴いたしました内容等につきましては、今後の委員会審査に十分生かして県民の願いに応えてまいりたいと思います。
 皆様、誠にありがとうございました。
 休憩いたします。
どうぞ、参考人は御退席ください。

   (休憩中に、参考人退室)

○座波一委員長 再開いたします。
 以上で、本日の日程は終了いたしました。
 委員の皆さん、大変御苦労さまでした。
 本日の委員会は、これをもって散会いたします。






沖縄県議会委員会条例第27条第1項の規定によりここに署名する。

  委 員 長  座 波  一