陳情文書表

受理番号第67号 付託委員会米軍基地関係特別委員会
受理年月日令和2年6月17日 付託年月日令和2年7月14日
件名 外来機のパパループ使用禁止並びに地上騒音及び悪臭被害の増大に関する陳情
提出者嘉手納町議会議長
徳里 直樹
要旨


 嘉手納飛行場は住宅地に近接しており、航空機の離着陸及び飛行訓練による騒音、エンジン調整時に発生する地上騒音並びにその際に排出される排気ガスの悪臭被害により、長年、地域住民の生活に甚大な影響を及ぼしている。
 とりわけ近年は、大型駐機場に駐機しているE3早期警戒管制機及び住宅地に極めて近接している通称「パパループ」地区に駐機しているMC130特殊作戦機等が地上騒音及び悪臭を発生させ、被害が増大し深刻な問題となっている。
 このような状況下で、さらに外来機のMH60ヘリコプターが頻繁にパパループを使用し、エンジン調整及び滑走路まで自走しての離着陸を繰り返しており、断続的にエンジン稼働音が鳴り響く様子が確認されている。
 これまで、米軍及び日本政府は「第353特殊作戦群駐機場等拡張整備工事期間中、一時的な駐機場としてパパループを使用する」と説明してきたにもかかわらず、外来機のMH60ヘリコプターが頻繁に使用することは約束違反であり、激しい憤りを禁じ得ない。
 これまでも幾度となく意見書・抗議決議を可決し抗議しているが、今年4月後半から昼夜を問わず地上騒音及び悪臭被害が増大しており、町民からは騒音及び悪臭に係る苦情が相次ぐとともに、なし崩し的に今後もパパループが駐機場として使用されることを懸念する声が高まっている。
 もし恒常的にパパループが駐機場として使用されることになれば、長年騒音及び悪臭に悩まされ続けてきた町民に新たな負担を強いることは明白であり、断じて容認できない。
 日米両政府は、平成18年の米軍再編ロードマップで合意された嘉手納飛行場の負担軽減を真に実現すべく、速やかに取り組みを強化することを強く求める。
 ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 外来機のパパループ使用を禁止すること。
2 MC130特殊作戦機等のパパループでのエンジン調整を中止し、駐機場の早期移転を図ること。
3 E3早期警戒管制機の駐機場を住宅地から離れた場所へ早期に移転すること。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容

(処理経過及び結果)
1から3について
 嘉手納飛行場では、昼夜を問わない訓練やエンジン調整、外来機の度重なる飛来や暫定配備等に加え、再編工事に伴い、住宅地に近いパパループがMC-130特殊作戦機の駐機場として一時使用されるなど、SACO最終報告における騒音軽減イニシアティブの趣旨がないがしろにされております。
 また、米軍航空機の排気ガスに起因すると考えられる悪臭により、気分不良、頭痛等の訴えがあり、生活環境や健康への影響が懸念されております。
 県としては、これ以上、地元の負担増になることがあってはならないことから、令和2年10月に官房長官及び防衛大臣に対し、パパループにおける騒音等を伴う航空機の使用を禁止すること、悪臭の主な原因と考えられるE-3早期警戒管制機の駐機場を移転させることなど、有効な悪臭防止対策を実施することを要請したところであり、今後ともあらゆる機会を通じ、三連協とも連携し、日米両政府に対し粘り強く働きかけていきたいと考えております。