陳情文書表

受理番号第63号の2 付託委員会経済労働委員会
受理年月日令和4年4月21日 付託年月日令和4年6月14日
件名 令和4年度「離島・過疎地域振興に関する要望事項」に関する陳情
提出者沖縄県離島振興協議会
会長 宮里 哲外1人
要旨


 離島・過疎地域の振興に関する下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 東村内で近年増加傾向にある松くい虫の被害防止のため、沖縄型森林環境保全事業を継続すること。
2 機械化農業の安全性向上及び維持修繕費等の削減のため、伊是名村内の幅広水路設置圃場における水路をU字溝型排水路へ改修すること。
3 北大東村内にある23か所の既整備貯水池をパイプラインで接合し、農業用水不足が生じている地区へ送水できるよう送水管を整備すること。
4 農林水産物流通条件不利性解消事業については、令和4年度以降も継続すること。また、離島-沖縄本島間についても対象区間として追加するとともに、対象品目の拡充を行うこと。
5 国際線へ貨物を搭載している地域産品輸出事業者等に対し、沖縄国際物流ハブ活用推進事業で実施している航空コンテナスペース確保に類似する運賃費用を補助すること。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容

(処理経過及び結果)
1 松くい虫の防除については、保安林等の公益的機能の高い松林を中心に、県と関係市町村が連携して選択と集中による防除を実施した結果、県全体の被害量は減少しておりますが、東村では、被害が増加傾向にあり、被害の拡大が危惧されております。
  そのため、県では、被害拡大防止を図るため、松くい虫被害の先端地域である東村を重点防除地域に位置づけ、沖縄振興特別推進交付金を活用し、ドローン等による被害木探索と伐倒駆除を実施しております。
  また、県では、市町村が松くい虫防除に活用できる沖縄型森林環境保全事業を予算措置しており、本事業の活用も含め、引き続き東村と連携を図りながら、同地域の徹底防除に取り組んでまいります。

2 伊是名村においては、圃場からの排水処理のために、幅広水路等が整備されております。現在、再整備等により一部の幅広水路はU字型排水路等に改修されているものの、引き続き改修が必要な水路が残存しております。
  県としましては、今後も伊是名村と連携して、排水路改修を進めることにより、機械化農業の安全性向上や維持修繕費等の削減について取り組んでまいります。

3 貯水池間のパイプライン整備を実施するためには、各貯水池の現状と課題等を調査し、それを解消するために広範な手法等を検討する必要があります。
  貯水池間のパイプライン整備については、各手法の検討結果等を踏まえたうえで、北大東村と調整してまいります。

4 令和4年度からの農林水産物条件不利性解消事業では、現行事業の発展的な承継を図りつつ、持続可能な県外出荷等の物流ネットワークの構築に取り組んでまいります。
  対象品目については、これまでの戦略品目から、サトウキビ・米を除く県産農林水産物に拡大し、更なる販路拡大に向けた支援を行ってまいります。
  また、北部・離島地域振興対策として、市町村が選定する県産農林水産物及び一次加工品に対する離島から本島及び県外への出荷コストの負担軽減について、市町村への補助事業を実施してまいります。
5 県では、海外市場における県産農林水産物の販路拡大と付加価値向上に向けた取組を支援する「県産農林水産物輸出体制構築事業」や農林漁業者や食品製造加工事業者等が連携し、輸出先国のニーズや規制等に対応した輸出産地の形成に向けた取組を支援する「GFPグローバル産地づくり推進事業」等を実施しております。
  県としましては、関係団体及び輸出事業者と連携し、今後とも海外市場における県産農林水産物の販路拡大と付加価値向上に取り組んでまいります。