陳情文書表

受理番号第73号 付託委員会米軍基地関係特別委員会
受理年月日令和3年3月26日 付託年月日令和3年6月15日
件名 嘉手納基地における米軍機の騒音激化への抗議に関する陳情
提出者嘉手納町議会議長
仲村渠 兼栄
要旨


 今年3月15日から18日にかけ、嘉手納基地では連日、早朝からエンジン調整、F15戦闘機等の断続的な離発着、基地上空での旋回等の飛行訓練が繰り返された。夜遅くまで激しい騒音がまき散らされ、町立幼稚園の修了式や小学校等の卒業式も騒音発生により妨げられた。町の測定調査によると、この4日間の1日平均騒音発生回数は屋良測定局133回、嘉手納測定局136回、兼久測定局95回、ロータリープラザ測定局141回となっており、前年同月の1日平均回数と比較すると屋良で112回増(約6.3倍)、嘉手納99回増(約3.7倍)、兼久77回増(約5.4倍)と町全域で激化している。米軍からは「即応性を維持するため航空機の運用が増加した」との説明があったが、本町に38件もの騒音や悪臭に関する苦情が寄せられており、町民の怒りは頂点に達しつつある。また、同月22日にはCV22オスプレイ3機が飛来しており、米軍の嘉手納基地運用は町民の受忍限度をはるかに超え、断じて容認できない。
 ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 騒音防止協定を遵守し、嘉手納基地の騒音軽減を確実に実施すること。
2 嘉手納基地の負担軽減に向け、具体的な取組を速やかに実施すること。
3 嘉手納基地へのCV22オスプレイの飛来を中止すること。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容

(処理経過及び結果)
1及び2について
  嘉手納飛行場では、昼夜を問わない訓練やエンジン調整、外来機の度重なる飛来などにより、騒音や悪臭などの被害が増大し深刻な問題となっております。
  県としては、これ以上、地元の負担増になることがあってはならないことから、令和3年11月に内閣官房長官に、令和4年9月に防衛大臣に対し、同飛行場における航空機騒音規制措置の厳 格な運用、同飛行場所属航空機の県外、国外への長期にわたるローテーション配備、外来機の飛来制限など、地元が負担軽減を実感できる取組を行うよう要請しており、令和4年6月には、知事から総理大臣に対し、外来機の飛来制限を米側に申し入れるよう求めたところです。
  今後ともあらゆる機会を通じ、三連協とも連携し、日米両政府に対し粘り強く働きかけていきたいと考えております。

3 嘉手納飛行場においては、MV-22、F/A18など外来機の度重なる飛来による航空機騒音の激化に 加え、令和4年11月からはF-15C/D戦闘機の退役に伴うF-22戦闘機等の暫定配備が開始され、100 デシベルを超える騒音が幾度も発生しております。
  また、特に騒音が激しいとされるF-35A戦闘機の飛来により、周辺住民の基地負担はさらに増大しております。
  政府は、沖縄の負担軽減のため、オスプレイの訓練等の約半分を県外で行うこととしておりますが、このような中、CV-22オスプレイ等の訓練が沖縄で実施されることは、負担軽減と逆行する状況であると言わざるを得ません。
  沖縄県としては、オスプレイの配備に反対であり、配備撤回を求めるとともに、CV-22オスプレイ等の訓練等により基地負担が増大することがないよう、三連協と連携し、今後ともあらゆる機会を通じ、日米両政府に対して、粘り強く働きかけていきたいと考えております。