陳情文書表

受理番号第63号の3 付託委員会文教厚生委員会
受理年月日令和4年4月21日 付託年月日令和4年6月14日
件名 令和4年度「離島・過疎地域振興に関する要望事項」に関する陳情
提出者沖縄県離島振興協議会
会長 宮里 哲外1人
要旨


 離島・過疎地域の振興に関する下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 伊江村立診療所に医師派遣制度を適用し、医師1名を派遣すること。
2 県立北部病院附属伊是名診療所、医師住宅及び看護師住宅を整備すること。
3 国から重要伝統的建造物群保存地区に選定されている渡名喜村内の集落について、危険ブロック塀の撤去及びヒレーク(平サンゴ)積みへの復元整備を支援すること。
4 石垣市北部・西部地区に居住する高校生がいる世帯に対して、寮費補助または通学費の補助など通学に係る支援を行うこと。
5 保育士の離職防止、保育所等の勤務環境の改善を図るため、八重山地域に社会保険労務士などを定期的に巡回させ、保育所等を支援すること。
6 県立八重山病院附属西表西部診療所及び医師住宅について、老朽化が著しいことから、早急に移転または立替えを行うこと。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事、教育委員会
報告内容

(処理経過及び結果)
1について
伊江村立診療所の常勤医師については、県が委託して実施しているへき地医療支援機構運営事業のドクターバンクを活用し、令和4年5月より新たに1名の医師が確保出来たため、現在は常勤医師2名体制で診療業務が行われております。

2について
病院事業局における施設整備については、劣化度調査の結果を踏まえ、令和3年度に沖縄県立病院施設等総合管理計画を策定したところであります。
伊是名診療所等の施設については、建物の劣化が進んでいることから、同計画に基づき必要な修繕を行うとともに、令和10年度に予定されている公立北部医療センターへの統合前に、建替が行えるよう、関係機関と調整を行っているところであります。

3について
【文化財課】
渡名喜村渡名喜島は平成12年度に「重要伝統的建造物群保存地区」として国に選定された保存地区であります。地区内に現存する文化財として保存すべき「建築物」や門・土塀・石垣等の「工作物」は、文化庁の国庫補助事業の対象となっております。
県教育委員会としましては村教育委員会と連携して、当該事業を活用し、対応してまいります。

4について
【教育支援課】
高校未設置離島を有する市町村においては、島を出て進学する高校生の居住費等を支援していくため、離島高校生修学支援事業を実施しております。本事業に対しては、国が2分の1の補助を行っており、県も4分の1の補助を行っているところであります。
あわせて、県立学校寄宿舎は、遠隔地の生徒の学校生活の便宜を図ることを目的に設置しており、その費用は民間賃貸住宅等と比べ低廉となるよう支援しているところです。
このほか、住民税所得割非課税世帯及び一定の所得基準に満たないひとり親家庭の高校生等を対象として、バス通学の無料化を実施しております。
今後、当該地域における就学の実情を踏まえ、既存制度との均衡、へき地教育の振興の観点から支援のあり方について、当該市及び関係部局と意見交換をしてまいります。

5について
県では、社会保険労務士が保育所等を直接訪問して労働環境等に関する助言を行う「社労士連携によるフォローアップ事業」を実施しております。
本島地区6名、石垣市1名の社会保険労務士と連携し、人材育成に関することや、就業規則等の労働条件に関すること、風通しのよい職場にしたい等、保育所等から寄せられる相談に対し、直接助言を行っているところです。
質の高い保育の提供には、保育士の安定的な確保が重要であることから、引き続き、保育所等における労働環境の整備等を支援してまいります。

6について
病院事業局における施設整備については、劣化度調査の結果を踏まえ、令和3年度に沖縄県立病院施設等総合管理計画を策定したところであります。
また、西表西部診療所及び医師住宅についても、建物の劣化が進んでいることから、同計画に基づき必要な修繕を行うとともに、建替についても、前向きに検討していきたいと考えております。
なお、移転建替を行う場合には、移転用地の確保や地元住民の合意形成が必要なことから、竹富町や八重山病院とも、意見交換等を行っていきたいと考えております。