陳情文書表

受理番号第187号 付託委員会総務企画委員会
受理年月日令和2年11月11日 付託年月日令和2年11月25日
件名 海洋深層水設備新設に関する陳情
提出者久米島町長
大田 治雄外4人
要旨


 平成12年の沖縄県海洋深層水研究所の開所を契機に、久米島町の海洋深層水関連産業は久米島町の主要産業へと成長し、現在、関連産業の年間総生産額は約25億円となった。既存事業者からさらなる事業の拡大計画をはじめ、新規事業参入を要望する企業も増えているが、現在の取水量は絶対量が不足しており産業拡大を図ることは困難である。
 こうした中、本町においても持続可能な開発目標「SDGs」の取組として、海洋深層水の特性を生かした産業振興を地方創生の核とする大規模取水管導入による「久米島モデル」の実現を目指している。同モデルは、海洋深層水をクリーンエネルギー供給から産業まであまねく利用し、教育、研究への活用や、魅力的な産業創出を通して次世代のための持続可能な島嶼コミュニティー構築を図ることができる。離島が抱える諸課題を解決し、活性化を図るためにも「久米島モデル」が大きな役割を果たすものと確信している。
 地域資源としての海洋深層水の利用価値を追求し、産業振興拡大策を図ることは、直接的な経済効果や雇用創出効果にとどまらず、沖縄県におけるSDGsの実践につながるとともに、熱帯・亜熱帯島嶼国への技術供与による国際貢献が図られ、海洋立県・沖縄県の振興・発展、地位の向上に大きく寄与するものである。
 ついては、海洋深層水取水設備新設の早期実現に向けて支援するよう配慮してもらいたい。