要旨
南城市佐敷地区は中城湾の広大で静穏な水域に面し、古くから港や海と深い関わりを持ちながら発展してきた。旧佐敷町時代の昭和60年代から21世紀の海辺のまちづくりに取り組み、平成2年に県の中城湾港マリンタウン事業として港湾計画に位置づけられ、地域住民もその実現を心待ちにしたが、中城湾港における絶滅危惧種のトカゲハゼの環境保全やその後の情勢等の変化により事業化には至らず、平成18年の町村合併以降は進展もなく港湾計画も見直されないままである。30年余りの間、老朽化護岸は整備されず、地先海域の堆積物は沿岸部へ移動し、周辺海域の陸化・マングローブの繁茂等による排水や漂着ごみの滞留を招き、近年では排水路はけ口の閉塞等による冠水が頻発し、住環境は悪化する一方である。
ついては、佐敷地区沿岸部に係る下記の事項について配慮してもらいたい。
記
1 護岸排水路はけ口の閉塞を防ぐため、土砂の除去、導流堤の整備及び護岸排水口の改修等の対策を行うこと。
2 中城湾港におけるトカゲハゼの最大生息地として、環境の学習・観察の場とするための干潟環境整備を行うこと。
3 老朽化護岸を全面改修すること。
4 浸食が進む築島の保全・活用を行うこと。
5 築島を有効活用し、新開と冨祖崎を結ぶ湾岸道路を整備すること。 |