陳情文書表

受理番号第21号 付託委員会経済労働委員会
受理年月日令和6年2月2日 付託年月日令和6年2月14日
件名 沖縄の離島における黒糖製造事業者の経営継続とサトウキビ農業を守るための政策支援に関する陳情
提出者竹富町長
前泊 正人外6人
要旨


 沖縄黒糖は、北は伊平屋島から南は波照間島や与那国島まで、6町村の8島で製造されており、サトウキビの生産と黒糖製造は、離島住民の生活と地域経済を支える重要な産業となっている。
 このような状況の中、沖縄黒糖は市場において安価な輸入黒糖や再製糖との厳しい価格競争が続くとともに、昨今、黒糖の需給、労働環境の変化及び資材単価の高騰などから、黒糖製造事業者の経営は逼迫しており、今後の黒糖製造に危機的かつ強い懸念を持っている。
 サトウキビ生産者は「工場の経営が悪化すると、サトウキビの原料代支払いに支障を来し、安心して生産に取り組めない。」、また、町村においては、このまま経営悪化が続くと「黒糖製造事業者の撤退を招きかねず、黒糖とサトウキビという離島経済の大きな柱がなくなると人口減少に拍車をかけ、離島の社会・経済が維持できなくなる。」、「沖縄の離島は、領海及び排他的経済水域の維持保全と防衛上の大きな役割を果たしており、その役割を今後も果たすためにも、黒糖とサトウキビ生産を守っていくための抜本的対策が必要。」と考えている。
 ついては、黒糖工場のある離島の役割を改めて評価し、沖縄黒糖がこれからも離島の地域経済・社会において重要な産業として継続・維持していくため、下記事項につき配慮してもらいたい。
                  

1 沖縄黒糖の製造コストと販売価格との差額助成等を目的として実施されている含蜜糖生産条件不利補正対策事業(一括交付金事業)について、黒糖製造事業者の現在の経営状況を確認の上、同事業者の経営が窮地にならないように当該交付金の抜本的な見直しとともに、十分な予算枠を確保すること。また、インボイス制度導入に当たっては、同事業者に不利益が生じないよう必要な対策を講じること。