陳情文書表

受理番号第80号 付託委員会文教厚生委員会
受理年月日令和3年4月9日 付託年月日令和3年6月15日
件名 新型コロナウイルス感染防止対策における公園等屋外公共空間の確保に関する陳情
提出者一般社団法人 沖縄じんぶん考房
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要旨


 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言発令時に、感染拡大防止対策として、公園など屋外公共空間の閉鎖、使用禁止措置が行われた。しかし、屋外の公共空間は、子供の心身の発達、高齢者や障害者・病気療養者の心身の健康維持など生活水準の維持向上に不可欠であり、閉鎖は慎重に検討する必要がある。
 ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 災害弱者である子供・高齢者・障害者・病気療養者等の基本的人権を尊重するため、新型コロナウイルス感染拡大防止対策としての公園等屋外の公共空間及び付設駐車場の閉鎖は行わないこと。
2 新型コロナウイルス感染拡大防止対策としての公園等屋外の公共空間の利用制限は、学術的根拠により必要性があると判断した場合に限ること。その場合は、閉鎖に至った根拠及び経緯を県民に明確に説明すること。
3 新型コロナウイルス感染拡大防止対策として公園等屋外の公共空間の利用を制限したこれまでの対策が、子供・高齢者・障害者や病気療養者などの災害弱者に対してどのような影響を与えたのかを、今後の感染症拡大防止対策、災害対策に役立てるため、調査・検証すること。
4 基本的人権を尊重する観点から、公園等屋外の公共空間、付設駐車場及び公共施設の利用制限は慎重に判断するよう、県内各市町村に通知すること。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容

1について
 県営都市公園においては、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、令和2年5月と8月に駐車場及び遊具を閉鎖しましたが、令和2年9月以降は、県民の健康維持のためには、公園利用が欠かせないと判断し、園路、広場等の公共空間及び駐車場等の閉鎖は行っておりません。
 今後は新型コロナウイルス感染状況を注視しながら、駐車場等の閉鎖につきましては、慎重に判断してまいります。

2及び4について
 緊急事態宣言下においては、新型コロナウイルスの感染を抑え込むため、日中を含めた不要不急の外出を自粛すること及び接触機会を削減する事を目的に、公園等施設の利用制限等を県民及び県内に滞在している全ての方に要請しています。
 今後、緊急事態措置が必要となる場合には、国の対処方針等を踏まえ、感染状況や地域の実情等を勘案し、対応を検討してまいります。

3について
【子ども生活福祉部】
 公園等の利用制限に伴う子どもや高齢者等への影響に関しては、市町村や各福祉団体に確認したところ、子どもの心身の発達や、高齢者等の生きがいと健康づくり活動に影響が生じているものと認識しております。
 県としましては、老人クラブを中心とした「ちゃーがんじゅー体操」などの健康づくり活動の普及を促進しております。また、保育所等において、子どもの発達過程を踏まえた保育内容の工夫等に取り組んでおり、引き続き市町村や関係機関と連携して、子どもや高齢者等が地域で健康を維持しながら安心して生活できる環境の構築に取り組んでまいります。
【企画部】
 県では、新型コロナウイルス感染症への対応として、これまで各部局において実施してきた感染防止対策や経済対策等の様々な取組について、とりまとめを行い、取組全体としての効果や課題について整理を行うこととしております。