要旨
島嶼地域の沖縄では、部活動やクラブ活動に取り組む子供たちが全国大会や島外、県外での遠征試合に参加するために飛行機を使う必要があり、他県に比べ旅費がかさむ。行政や学校の派遣費補助や、地域や保護者会の資金造成活動もあるが、全ての旅費をカバーすることは難しく、また地域によって対応に差があり、その結果、家計負担が大きくなり、家庭によっては子供が遠征を諦めたり、部活動等自体を辞めざるを得ないケースがある。
近年は子供の体験格差という言葉がメディアをにぎわせており、学外での体験は既に入試の評価にも利用され、体験の不足が子供の学習意欲や主体性など社会情動的スキルに影響をもたらすという説も定説化している。
部活動等の派遣費を家庭の自己責任としている現状は、より大きな体験格差を生んでいると言わざるを得ず、子供の体験保障の観点から沖縄県にとって重要な課題である。子供たちを県民全体で支え、子供たちに「体験」を保障する仕組みをつくり、子供のあらゆる移動が、生まれた場所や家計状況に左右されることなく、担保される必要がある。
ついては、下記事項について配慮いただきたい。
記
1 沖縄県によるガバメント・クラウドファンディングを実施すること。
2 実際にかかっている派遣日数、派遣に伴う運営費、移動費等の金額を把握するため、各スポーツ協会へ調査を依頼すること。 |