要旨
浦添西海岸には貴重なサンゴ礁とイノーが残されており、同海岸への那覇軍港移設及び西海岸開発計画の埋立案に対し、浦添市民や県民の間で自然の海を残してほしいとの声が広がっている。同海岸は、①都市部に残された貴重なイノーで、②カーミージー周辺は学習や観光への利用価値が高く、③キャンプ・キンザー返還後の跡地利用やまちづくりの際に重要な自然環境としての役割を果たすと考えられ、④サンゴ礁は天然の防波堤や生物多様性のホットスポットで、イノーの海草藻場はCO₂を吸収するブルーカーボンの機能を持つと考えている。浦添埠頭建設や那覇軍港移設に伴う埋立計画は、この海域のサンゴ礁やイノーの生態系にさらに致命的な影響を与える。また、西海岸開発計画と那覇軍港建設の合意について見直しを行い、自然環境と調和した新しい環境保全型の都市計画を市民と協働でつくる方向こそが、SDGsの理念にも合致する。
ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
記
1 浦添西海岸における開発計画と那覇軍港移設に関する「三者合意」を見直し、浦添西海岸を、今のままの形で残しながら保全活用すること。
2 今後の開発計画においては、行政関係部署のみで協議するのではなく、都市計画や自然環境の専門家及び市民と協働で計画を策定する協議の場を設置すること。 |