要旨
県内のPFASによる環境汚染は、2016年1月、県企業局が北谷浄水場の水源である嘉手納基地井戸群等における高濃度の有機フッ素化合物の検出を公表したことから明らかになった。県は普天間基地周辺の湧水等についても調査し、原因は米軍基地で使用される泡消火剤の蓋然性が高いとの報告を発表して、米軍基地への立入調査を求めたが認められず、汚染源の特定には至っていない。PFASは、発がん性や胎児・乳児の発育阻害等が指摘されているところ、2019年に宜野湾市や沖縄市住民の血中から高濃度の値が検出、2020年には普天間基地の大量の泡消火剤漏出事故、2021年にはキャンプ・ハンセン等からの汚染も明らかになり、県民の不安は増大している。県は、現在汚染水源からの取水を制限し、高機能粒状活性炭に取り替える等の対処を行っているが、根本的な解決とはなっていない。
ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
記
1 PFASの汚染源特定のため、国や県・市町村の米軍基地の立入調査を実施すること。
2 県民の健康調査(血中濃度の測定等)を早急に実施し、施策・財政措置を講ずること。
3 基地周辺の土壌・河川・海等にどのように汚染が広がっているのか、海産物・農産物等と共に環境の実態調査を行うこと。 |