陳情文書表

受理番号第70号 付託委員会総務企画委員会
受理年月日令和5年5月18日 付託年月日令和5年6月13日
件名 八重山圏域離島医療への支援と恒久ヘリポートの早期整備を求める陳情
提出者竹富町議会議長
大久 研一
要旨


 県立八重山病院では、深刻な人手不足や、隣接する暫定ヘリポートの恒久的整備の見通しが立たないことなど山積する課題に対し、沖縄県病院事業局が地域医療をないがしろにしているとして、院長や幹部らが相次いで辞職している。
 この状況を「八重山の医療は崩壊しかけている」と各メディアが取り上げたことで、八重山圏域の病院のない離島に暮らす住民は大きな衝撃を受けるとともに、県に対する不信感を募らせ、また、恒久的なヘリポート整備の進展が見られない状況に対し、救急医療を八重山病院に頼らざるを得ない離島住民や診療所のない地域住民は、強い危機感と大きな不安を抱えながら状況を注視している。
 病院のない離島における救急業務は、代診医師や代診看護師の派遣も不十分であり、1人しかいない診療所医師や看護師、消防団員たちが、日常の仕事や就寝時間をも犠牲にしながら何とか対応している厳しい状況が続いている。我が国の社会全体でも、超高齢化による様々な搬送が増加傾向にある中、日帰り観光客などの軽率な行動によって山岳遭難や海難事故、熱中症事例なども頻発しており、今後、離島医療と救急業務は深刻な負担増加が懸念されている。
 また、八重山圏域における急患ヘリ搬送は、自衛隊及び海上保安庁航空基地と隊員の尽力を得ながら、ヘリ添乗事業に同意し同乗する八重山病院有志の医師たちの、高い意識と崇高な使命感によって実現し継続されているものである。
 ついては、この厳しい国境離島地域におけるかけがえのない人命救助に対し万全な体制の構築を図るため、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 自衛隊ヘリの共用可能な八重山病院緊急搬送ヘリポート恒久的整備を早期に実施すること。