陳情文書表

受理番号第108号 付託委員会土木環境委員会
受理年月日令和4年6月21日 付託年月日令和4年6月29日
件名 公害等調整委員会の和解案に応じないよう求める陳情
提出者******
要旨


 熊野鉱山の開発を計画する業者に対して県が2021年5月に出した措置命令について、当該業者は同年8月、公害等調整委員会に措置命令の取消しを求め不服裁定を申請している。6月21日の地元紙は同委員会が提示した和解案を報じているが、この和解案は遺族、県民の願いを全く無視するものである。報道では、措置命令1に関する和解案について、遺骨が発見されたときは周辺5メートルの範囲で2週間工事を止め、戦没者遺骨収集情報センター等に調査と遺骨収集を同期間内で終えるよう伝えることを業者に求めている。これでは5メートル超の範囲では遺骨の保全、調査、収集が行われないことになる。措置命令2に関する和解案について、戦跡国定公園内の風景保全という目的はほごにされている。措置命令3に関する和解案について、原状回復がなされなくなり、原風景を損なうことになる。措置命令4に関する和解案について、業者の乱開発を予防できない内容となっている。そもそも、戦跡国定公園の原風景を保存し、戦没者遺骨の尊厳を守ることが本来の目的であり、これら全てをほごにする和解案は認められない。また、遺族の意見や気持ちを県及び公害等調整委員会はこれまで一度も聞き取りをしておらず、遺族の意見を聞くことからもう一度始めるよう求める。以上のことから、私たちは今回の和解案には反対である。
 ついては、戦没者遺骨の尊厳を守るために、県が公害等調整委員会の和解案を拒否するよう県議会が働きかけることにつき配慮してもらいたい。