要旨
このたび、美ぎ島美しゃ市町村会は、宮古・八重山圏域における喫緊の課題や財政的に解決が困難な課題等を次のとおり取りまとめた。
ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
記
1 狩猟者研修センター等の建設について
石垣市の基幹作物であるサトウキビ、パイナップル及び野菜等が有害鳥獣の被害を受けており、被害防止のため駆除実施者に有害鳥獣の駆除を依頼している。しかし、県内に猟銃の研修場所がなく、安全面の確保や資質向上に課題がある。また、新規で有害鳥獣駆除の資格を取得する際には、県外へ行く必要があるがその際の費用が大きな負担となる。このため、狩猟者研修センター等を建設する必要があり、石垣市狩猟者研修センター(仮称)建設推進協議会を立ち上げた。
ついては、建設に向けた補助金の予算化をはじめ、石垣市有地での建設を推進するための技術的な指導及び支援を行うこと。
2 獣医師の確保について
竹富町の畜産業における年間死亡頭数は決して少なくなく、令和元年度の肉用牛死亡頭数は343頭(農業共済加入者の家畜)であり、それに伴い獣医師の診療件数も多くなり、令和2年度における竹富町(竹富島・小浜島・黒島・西表島・波照間島)の状況は4014件、1万565頭と膨大である。現在、同町に獣医師が常駐する家畜診療所はなく、全ての獣医師は近隣の石垣市を拠点に往診している。診療件数の最も多い黒島では、民間診療所が寝泊まりできる設備を整え対応しているが、黒島の次に件数の多い西表島では、令和2年3月に民間の獣医師が撤退し、現在も常駐する獣医師がいない。獣医師の往診は、多島で構成される同町においては、民間の獣医師では採算が取れない地域もあり、公的支援を行わなければ往診もままならない状況である。
ついては、農家が安心して畜産業を営むことができるよう、竹富町に常駐する獣医師の確保及び各島々において獣医師の診療サービスが提供できる環境整備に早急に取り組むこと。 |