陳情文書表

受理番号第235号 付託委員会土木環境委員会
受理年月日令和3年11月24日 付託年月日令和3年12月8日
件名 国立自然史博物館の沖縄県への誘致推進に関する陳情
提出者一般社団法人 国立沖縄自然史博物館設立準備委員会
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要旨


 私たちは、自然史遺産世界三大宝庫の一つである東・東南アジアに着目し、その要である沖縄に、自然史科学の研究拠点として日本初の国立自然史博物館を創設しようと沖縄県とともに活動している。国立沖縄自然史博物館は、アジア各国での自然史研究・教育・人材育成の役割を担い、自然を実感させる展示やサステーナブル観光を行うなど、沖縄の未来創生と日本の地位向上に大きく貢献する。
 私たちが日本学術会議発出の提言「国立自然史博物館設立の必要性」を故翁長知事に手交したのを契機に「沖縄21世紀ビジョン基本計画」の中間改定(2017年5月)において国立自然史博物館の誘致が記載され、2021年4月には次期沖縄振興特別措置法への国立自然史博物館設立に関する規定の追加を国に提言するなど、沖縄県から最大限の協力を得ている。時を同じくして、本年7月には沖縄・奄美の世界自然遺産への登録が決定した。今まさに、国立沖縄自然史博物館創設の絶好機であり、その実現は、来年の本土復帰50周年のレガシーとなるものである。
 ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 県議会において「国立沖縄自然史博物館設置準備委員会(仮称)」を超党派で組織すること。
2 国において国立沖縄自然史博物館の創設を沖縄復帰50周年記念事業とするために、県知事、県議会、県庁、県民が一丸となって国に働きかけること。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容

1及び2 国立自然史博物館は、東アジア、東南アジア全体の自然史科学を支える研究及び人材育成の拠点となるばかりでなく、令和3年7月に世界自然遺産へ登録された本県の生物多様性やその重要性をより多くの人に発信し、自然環境の保全や沖縄観光の魅力の強化につながること、県内の子どもたちの自然科学に対する関心を高め、学力向上にも資することが期待されます。
 県では、これまで、国立自然史博物館の沖縄への設立の意義等の調査、沖縄担当大臣等への要請を実施するとともに、一般社団法人国立沖縄自然史博物館設立準備委員会と連携し、令和元年度以後、毎年シンポジウム等を開催しております。
 また、県は、令和4年5月に策定した新・沖縄21世紀ビジョン基本計画に国立自然史博物館の誘致を掲げるとともに、国立自然史博物館誘致推進事業を復帰50周年記念事業に位置づけ、県内5圏域での企画展や、経済団体等の理解促進を図るための説明会の開催など、県全体の機運醸成を図る取組を強化しております。
 県としましては、引き続き、国立自然史博物館の役割、沖縄に設置する意義等について広く県民に周知するとともに、国への働きかけを強化するなど、県議会、市町村、県民等の協力のもと、一丸となって国立自然史博物館の設立実現に向け取り組んでまいります。