陳情文書表

受理番号第109号 付託委員会米軍基地関係特別委員会
受理年月日令和5年7月21日 付託年月日令和5年9月26日
件名 嘉手納基地における米軍機の騒音激化に関する陳情
提出者嘉手納町議会議長
仲村渠 兼栄
要旨


 嘉手納基地に常駐配備されているF15戦闘機の段階的退役に伴い、F35A及びF15E戦闘機等が巡回配備され、嘉手納基地周辺では米軍機から発生する騒音が激化している。町の測定調査によると、今年5月の騒音発生回数は、巡回配備前の昨年10月と比較すると屋良局で約2.1倍、嘉手納局約1.8倍、兼久局約2.2倍、ロータリープラザ局約2倍と町全域で騒音が大幅に増加している。
 
 このような中、米軍は7月2日から21日までの日程で太平洋地域における大規模演習であるノーザン・エッジ23-2を実施しており、その一環としてF35A戦闘機12機等が嘉手納基地に展開され、嘉手納基地からもF15E戦闘機12機等を他基地に展開する演習が実施されている。
 これに加え、常駐機、巡回配備機、外来機が入り混じって昼夜問わず轟音を立てながら断続的に離発着、急上昇離陸訓練を繰り返し、また居住地上空を甲高い金属音をとどろかせ急旋回飛行する様子も度々確認されている。さらに、悪臭被害を訴える声も相次ぐなど、米軍の傍若無人な基地運用は受忍限度をはるかに超えており、我慢に我慢を重ねてきた町民の怒りは頂点に達しつつある。
 また、居住地に近接しているパパループ地区においては、当初あったMC130特殊作戦機が使用するとの説明に反し、KC135空中給油機が頻繁に使用していることが確認されており、7月5日にはロータリープラザ測定局において早朝3時半から1時間半の間に騒音が15回計測され、嘉手納測定局でも深夜0時過ぎから1時間余りの間に22回計測されるなど、周辺住民の安眠をも妨げる騒音被害が発生している。
 そもそも、本町及び本議会はパパループを使用することに反対し一切の使用禁止を求めている。さらに「嘉手納飛行場における航空機騒音規制措置」においては、夜10時から早朝6時までの間の飛行及び地上での活動が原則禁止されているが、現在のパパループの運用は、今後も恒常的に使用する米軍の意図が感じられ強い憤りを禁じ得ない。
 
 日米両政府においては、平成22年に日米安全保障協議委員会の共同発表で確認された嘉手納基地における負担軽減に基づき、町民が実感できる有効な対策を早急に講じることを改めて強く求める。
 ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 嘉手納基地への外来機の飛来を禁止すること。
2 「嘉手納飛行場における航空機騒音規制措置」を遵守すること。
3 パパループの使用を即刻停止し、今後一切の使用を禁止すること。
4 嘉手納基地における負担軽減(嘉手納におけるさらなる騒音軽減)に基づき、町民が実感できる有効な対策を早急に講じること。