要旨
沖縄県における学力向上について、小学校は全国水準を上回り、中学校はその差を縮めつつあるが、県内の高校進学率及び大学進学率は、全国に比較すると大きな差があり、引き続き教育環境の整備に努める必要がある。
県立向陽高校は、国際文科と理数科は県全域で、普通科は八重瀬町を含む島尻学区(6市町村)の特色ある進学校として1994年4月に開校した。これまで県内外の国公立大学をはじめ難関私立大学など、多くの合格実績を上げ、卒業生は県内外で活躍している。また2019年から2024年度までスーパーサイエンスハイスクールの文部科学省指定を受け、2019年度の大学合格実績は、国公立大学131名、卒業生に対する合格率54.8%と過去最高である。
さらに、21世紀を切り開くリーダーとして、地域社会や国際社会に貢献できる心豊かな人材の育成を図るために、進学校への併設型中高一貫校の設置は必須となりつつある。県においても2016年度に開邦中学校と球陽中学校を開校し、2019年度から2クラス体制となり、大きな成果が期待されている。また、2014年の県議会2月定例会で向陽高校への併設型中高一貫校の設置について、当時の諸見里教育長は、「開邦中、球陽中の実績を踏まえ検討する」と答弁している。
このようなことから、島尻地域で21世紀をリードするグローバルな高い志を持つ人材を育成するためには、進学校としての歴史と伝統、実績のある県立向陽高校に併設型の中高一貫校を設置すべきである。
ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
記
1 現在策定中の次期「県立高等学校編成整備計画」に、向陽高校への併設型中高一貫校の整備計画を位置づけること。
2 開邦中学校、球陽中学校と同様、島尻学区(八重瀬町、豊見城市、糸満市、南城市、与那原町及び南風原町)の進学校である向陽高校へ、早期に併設型中高一貫校を設置すること。 |