陳情文書表

受理番号第110号 付託委員会総務企画委員会
受理年月日令和5年7月28日 付託年月日令和5年9月26日
件名 令和5年度美ぎ島美しゃ(宮古・八重山)圏域の振興発展に関する陳情
提出者美ぎ島美しゃ市町村会
会長 宮古島市長 座喜味 一幸
要旨


 このたび、美ぎ島美しゃ市町村会は、宮古・八重山圏域における喫緊の課題や財政的に解決が困難な課題等を取りまとめた。
 ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 離島における石油製品価格低減への支援について
  現在、県において石油製品輸送等補助事業を実施し、離島の石油製品価格の低減に取り組んでいるが、本事業を実施する財源の前提である復帰特別措置法に基づく揮発油税の軽減措置の期限が令和6年5月までとされている。当該軽減措置が延長されなかった場合、その分の価格転嫁により、従来より生活コストが割高である離島の住民はさらに大きな負担を強いられること、また離島の各種産業に大きな影響を及ぼすことが想定される。
  ついては、揮発油税の軽減措置の継続を国に強く働きかけるとともに、石油製品輸送等補助事業において、補助対象となっていない法定検査に係る費用などの固定費等についても対象とするなど、事業内容を拡充すること。
2 伊良部・多良間FM中継局機器の整備について
  宮古地区の中波ラジオ放送の受信障害を解消するため、平成16年度に宮古地区中波ラジオ放送受信障害解消事業を活用し、伊良部・多良間FM中継局を整備したが、整備後18年が経過し、放送機器の老朽化が進んでおり、受信障害を解消する目的を損なうおそれがある。台風来襲の多い沖縄においては、停電時のラジオ放送は欠かすことができず、宮古地区は沖縄本島のさらに南西に位置し、有事など緊急事態の際に継続的に情報を入手できる環境が必要不可欠である。
  しかしながら、昨今の物価高騰の影響もあり、当初見込んでいた整備事業費が約2億7000万円から8億7000万円と大きく増加しており、補助事業等の活用ができなければ、ラジオ中継局の整備が厳しい状況にある。
  ついては、宮古地区において重要な役割を担うラジオ放送を安定して行うためのFM中継局の整備について、国及び県が支援すること。
3 石西礁湖内の座礁船の早期撤去及び流出積荷の早期除去について竹富町の中心的海域にある石西礁湖内において、令和5年1月に大型輸送船の座礁事故が発生し、依然として大量の積荷を搭載したまま現場海域に残されている。座礁船体には亀裂等が生じ、積荷(ヤシ殻1万トン)の約半分が船外へ流出し、海底へ堆積している。海底のサンゴ礁群上への堆積は自然環境へ多大な負荷をかけ、当該海域や近隣のサンゴ礁群を減少・消滅させる可能性が極めて高い。仮に、座礁船からの積荷が全量流出した場合、急激な環境変化により周辺海域で営まれる漁業等への被害の発生、世界自然遺産(陸域)への影響、町内全域の海岸線への漂着による風致景観の毀損に伴う観光産業への被害等が予想される。
  ついては、県において座礁船所有者・関係者への座礁船の早期撤去及び流出積荷の早期除去等を働きかけること。
4 離島ひかり通信サービスランニング費用補助事業の継続と拡充について
  竹富町では、沖縄離島情報通信基盤整備推進事業費を活用し、鳩間島、西表島船浮地区で光ファイバーケーブル等の整備を行い、鳩間島では令和3年度から、西表島船浮地区では令和5年度から供用開始され、本町が展望するICTを活用した観光、教育、医療、福祉、防災等様々な分野での活用が期待されて いるが、通信基盤には多額の維持管理費用を要することから、財源に乏しい本町においては大きな負担となっている。
  ついては、情報通信基盤の維持管理に要する費用について財政支援すること。
 また、2分の1の補助率で国から交付決定を受けている令和5年度無線システム普及支援事業費等補助金(離島伝送用専用線設備維持管理事業)について、残りの2分の1を県が負担するとともに、令和5年度までとされている同事業について、事業の継続を国へ強く求めること。