要旨
新聞報道で、静かな憩いの場であるカタブル浜を壊し、自衛隊基地の方向に向かって1.2キロメートルほど内陸に堀削するという比川港湾の整備計画の図面を目にした。これほどまでに内陸まで掘削する理由は、軍港としての利用を考えているからとしか思えない。計画範囲の土地の中には、水性・半水性昆虫が多数生息する樽舞湿原という貴重な自然環境も含まれている。また、映画の撮影でも使われ主要な観光地の一つになっている、カタブル浜から南牧場へ続く道路も通行できなくなる。この小さな島にこれ以上軍事施設を増やすことは、観光業へ悪影響を与えることになるのではないか。
島の自然環境は島民皆の財産であり、多種多様な動植物たちの住まいでもある。それを破壊する行為を皆の意思を諮らずに決定してしまう町長の姿勢に非常に違和感を覚える。起こるか起こらないか分からない有事のために、これ以上貴重な自然環境を破壊すべきではない。有事の際の島民の避難経路を確保することや、相手を攻撃できる能力を身につけることよりも、対話や外交によって絶対に有事を起こさないことに尽力するべきである。
ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
記
１ 与那国町長が４月17日に沖縄県庁で要請した「与那国空港の滑走路延長と新たな湾港の整備」を認めないこと。 |