陳情文書表

受理番号第167号 付託委員会土木環境委員会
受理年月日令和2年9月23日 付託年月日令和2年9月30日
件名 辺野古新基地建設事業のために沖縄県内全域から埋立土砂を採取することに反対する陳情
提出者沖縄から基地をなくし世界の平和を求める市民連絡会
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要旨


 現在、辺野古新基地建設事業の埋立土砂として、北部地区(本部・名護)の鉱山から大量の土砂が採取され、辺野古に海上搬送されている。今回明らかになった沖縄防衛局の変更計画では、今後、埋立土砂の採取地は、北部地区だけではなく、国頭地区、宮城島地区、南部地区(糸満・八重瀬)、南大東島地区、宮古島地区及び石垣島地区等、県内全域に拡大している。さらに海上搬送だけではなく、陸上搬送も併用される。
 ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 名護市から美ら海水族館に続く国道449号は、広大な鉱山(採石場)が続き、土砂・石材を満載したダンプトラックが走り回っている。道路運送車両法に違反した車両、積載オーバーの車両等が多く見られ、粉じん・騒音被害等、屋部地域や近郊住民の生活環境に大きな影響を与えている。今後、辺野古新基地建設事業が進めば、さらに土砂・石材採取量の増加が予想されることから、県としてこの一帯の鉱山の開発が住民の生活環境に与えている影響を調査すること。
2 南部地区(糸満・八重瀬)からは辺野古埋立に必要な土量の2倍近くもの大量の土砂調達が可能とされているが、戦争当時、多くの県民が犠牲となった南部地区の土砂で、戦争のための軍事基地を造るのは県民感情が許さない。南部地区での辺野古埋立土砂採取を認めないこと。
3 南部地区からの土砂は、中城湾港と那覇新港から海上搬送するとされているが、糸満・八重瀬から那覇新港に向かうためには、那覇市内を大量のダンプトラックが通過することとなる。このような計画は、那覇市内でのダンプ公害、交通渋滞等を引き起こすため、絶対に認めないこと。
4 国頭地区からの土砂の一部は奥港から海上搬送するとされているが、奥港からの辺野古埋立のための土砂海上搬送は絶対に認めないこと。宮城島からも大型ダンプトラックが海中道路を通って中城湾港まで走り回ることとなるので認めないこと。
5 今回、南大東島、宮古島、石垣島等からも大量の土砂が辺野古に搬送されるが、県内といっても、沖縄島とこれらの島々とでは生態系が大きく異なり、土砂搬送による生態系の混乱が危惧される。これらの南大東島、宮古島、石垣島等からの土砂搬入に際しても土砂条例に準じた扱いを検討すること。