要旨
新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言等による小中学校の臨時休校等により、学校給食用牛乳に仕向けられるはずの生乳に多量の余剰乳が発生し、酪農家の収入は大きく減少した。これに加え、ロシアのウクライナ侵攻や為替の影響により、穀物を主体とする配合飼料や輸入乾牧草が高騰を続けており、酪農家が生産した肉用子牛相場も暴落し、ホルスタイン種の雄子牛は値段がつかない状況である。全国的に牛乳引取価格が令和4年11月から1キログラム当たり10円値上がりしたが、それでも生産コストとの差は大きく、酪農家も努力を重ねているものの増加コストの吸収は困難である。今年に入り、県内他地域では経営難を理由に廃業が続いており、生乳生産基盤維持に取り組まなければ、廃業の連鎖による生産減少が懸念される。継続した安定的な生乳生産の維持・拡大、食料自給率向上及び安全・安心な県産牛乳の供給には、酪農支援対策が必要不可欠である。
ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
記
1 酪農経営を継続していくための支援を行うこと。
2 世界情勢に影響を受けない沖縄の酪農生産基盤強化及び自給率向上に取り組むため、自給飼料作物を作付・刈取りする機械を整備すること。
3 県内の乳牛から生産された生乳の製造、加工及び販売が一貫してできるプラントを整備すること。 |