要旨
沖縄県の畜産業は、本県の農業生産基盤において重要な地位を占めており、また本県特有の食文化を支えてきた重要な産業である。しかし、本島中部における豚熱発生により、1万2000頭規模の殺処分や豚の出荷・移動規制が行われるなど、多大な影響が生じている。また、新型コロナウイルスの発生により家庭用仕向けの豚肉需要は増加し供給量が追いつかない一方で、沖縄ブランド豚アグーについては、海外輸出の停止や入域観光客数の激減で多くの在庫を抱えており、早期の輸出再開を求めてワクチン接種の終了を望む声も多い。
ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
記
1 多産系の優良種豚を県内の養豚農家全体に普及させること。また、家畜改良センターの種豚の選定と生産供給の強化等について、生産者の意見を反映した供給体制を構築すること。
2 豚熱再発防止に向けた食品残渣の飼料利用に対する指導強化について
(1)食品残渣飼料の加熱処理について、生産現場での徹底した指導を行うこと。
(2)廃棄物処理業者が食品残渣の飼料利用や養豚生産者へ供給している実態があることから、同事業者に対する法令遵守の指導を徹底すること。
3 ワクチン接種の終了など、早期の輸出再開に向けた販売環境を整備すること。
4 県畜産課や家畜衛生保健所等の関係機関の職員を増員し体制強化を図ること。 |