陳情文書表

受理番号第168号 付託委員会経済労働委員会
受理年月日令和2年9月23日 付託年月日令和2年9月30日
件名 水泳競技用室内公認50メートルプール及び25メートルプールの新設に関する陳情
提出者沖縄県水泳連盟
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要旨


 現在、県内の競技用公営公認の50メートルプールは、奥武山運動公園及び県総合運動公園の屋外プール2基しかなく、競技上、次の観点から1500名程度の観客席を付設した室内プールが求められている。①記録挑戦という競技の性格上、高水温・荒天(台風等)等の「記録低下に資する要因」を極力排除した競技会を開催できるようにするため。②台風の強風域に入った場合には施設閉鎖となり、競技会が直前で日程短縮・延期・中止となる事態を回避するため。③地域間の公平性を図る観点から、全国大会の予選となる地域大会の開催を室内50メートルプールに限定する動きがあり、今後、屋外プールは全国大会・地域大会の会場として選定されにくくなるため。④全国各地からの強化合宿誘致が可能となり、スポーツコンベンションが実現できるため。⑤地域大会規模の大会が実施できる公営室内50メートルプールを有していない、または建設予定のない都道府県は、全国で12県、九州で2県であること。⑥県内大会のみでなく、九州地区大会や全国大会レベルの競技会(全国中学、全国高校総体等)を開催できる施設として、(公財)日本水泳連盟発刊の公認プール施設要領2018年版で、国内一般プールAAが推奨されていること。⑦観客席については仮設を含めて2500席程度が推奨されており、全国大会であればその規模の観客席を準備すべきであるが、九州地区大会等は1500名前後の参加者であることが多いこと。
 一方、25メートルプールは、奥武山運動公園に屋外プール1基、県総合運動公園に室内プール1基があるが、競技上、次の観点から新しい室内プールが求められている。①公認プール施設要領2018年版において、「50メートル国内一般AAプール及びAプールについては事情の許す限り50メートルプールを併設することとし、50メートルプールが併設できないときは25メートルプールとする。」とされていること。②全国大会の県予選等は国内一般プールAでの実施が推奨されていること。③通年競技となっている水泳競技において冬場の競技会場確保は不可欠であり、現在県内にある公営公認25メートル室内プールは1986年完成の県総合運動公園にある1基のみであるが、老朽化が進み、いつ使用不可となってもおかしくない。また、規格が古いため今後のプール公認審査で不適格となる可能性が高く、その際には記録が公認されず、全国大会等の派遣資格が得られなくなること。④旧規格によるプール構造は、高速化が進む競泳において選手の競技成績にも不利に働いていること。
 ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 1500名程度の観客席を付設した水泳競技用室内公認50メートルプール(国内一般プールAA)を新設すること。
2 水泳競技用室内公認25メートルプール(国内一般プールA)を新設すること。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容

(処理経過及び結果)
水泳競技用の公認の屋内50メートルプール及び25メートルプールの新設につきましては、水泳競技の競技力向上やスポーツツーリズムの観点から重要であると考えておりますが、既存施設を活用しながら、関係団体等と意見交換を行うとともに、他の都道府県の状況等も参考にするなど、その必要性について検討して参りたいと考えております。
(現状)
(1)県は、奥武山公園と県総合運動公園に競技用のプールを設置しております。双方ともに50メートルプールと25メートルプールを備え、公益財団法人日本水泳連盟の公認を得ております。なお、屋内プールは県総合運動公園の25メートルプールのみとなっております。
(2)奥武山水泳プールにつきましては、昭和42年に整備し、平成22年の「美ら島総体」開催に向け、約21億円をかけて全面改修いたしました。
(3)県総合運動公園水泳プールにつきましては、昭和62年の「海邦国体」開催に向け、昭和61年に整備したものであり、現在、長寿命化対策を実施しながら維持管理に努めているところであります。