陳情文書表

受理番号第136号 付託委員会米軍基地関係特別委員会
受理年月日令和4年9月26日 付託年月日令和4年10月12日
件名 パパループ地区への防錆整備格納庫移設を前提とした文化財調査の即時中止及び移設計画の撤回を求める陳情
提出者嘉手納町議会議長
仲村渠 兼栄
要旨


 在沖米軍は、平成31年4月までにはパパループ地区への防錆整備格納庫建設を計画していたにもかかわらず、今年5月まで嘉手納町をはじめ嘉手納基地周辺自治体に説明してこなかった。このような中、8月8日、町民から当該移設計画予定地付近で工事が行われていると本町に情報提供があった。米軍に事実関係を確認したところ、現在建設工事は行っていないが、将来行われる可能性のあるいかなる工事事業においても、文化財が損害を受けることのないよう通常の文化財調査は行っており、特定施設の建設開始を示すものではないとの回答があった。
 ところがその後、パパループ一角にある緑地帯で進められている文化財調査は、防錆整備格納庫建設を前提とした準備作業であることを米国防総省が認めたと地元紙が報道した。記事によると、文化財等が発掘された場合は準備期間を変更する可能性はあるが、建設計画そのものを見直す可能性は低いだろうとの見解も示されている。
 本町議会、町及び町民で構成する町基地対策協議会が移設計画即時撤回を求める中、パパループ地区内への防錆整備格納庫移設を前提とした文化財調査の開始は言語道断であり、激しい憤りを禁じ得ない。
 ついては、パパループ地区への防錆整備格納庫移設を前提とした文化財調査を即時中止し、移設計画が撤回されるよう配慮してもらいたい。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容


 県は、令和4年9月6日から14日にかけて、沖縄防衛局、外務省沖縄事務所、在沖米国総領事館及び在沖米空軍に対し、嘉手納飛行場内の通称パパループへの防錆整備格納庫移設計画を即時撤回すること等を強く要請したところです。
 また、知事は、令和4年9月28日に浜田防衛大臣と、10月3日に松野官房長官と、同月4日には林外務大臣と面談した際にも同計画の撤回を要請しました。
 各大臣からは「引き続き米側としっかりと協議する」、「現地司令官をはじめ、米国防総省にも計画の撤回を強く働きかけたい」旨の回答がありました。
 県としては、同格納庫の建設により地元の負担がこれ以上増加することがあってはならないと考えており、引き続き、嘉手納町と連携しながら、粘り強く取り組んでいきたいと考えております。