陳情文書表

受理番号第23号 付託委員会経済労働委員会
受理年月日令和4年2月4日 付託年月日令和4年2月15日
件名 「うちなーぐち」を第二公用語とする条例の制定を求める陳情
提出者うちなーぐち会
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要旨


 2009年ユネスコは琉球諸語を絶滅危機語に指定した。いわゆる奄美、国頭、沖縄、宮古、八重山、与那国の6つの言語圏である。さらに村々里々に「生まりじま」の言葉が800種類もあり、集落ごとに特有のイントネーションやアクセント、また微妙な語尾の切り方があり、「他しま」の人には理解できない言葉がある。中には多くの島言葉を学びたいと言う人もいるが、人間の頭脳では無理な話であり、各人が「生まれじま」の言葉1つに絞って覚える方法が一番良い学習方法だと考える。そうすることで結果として800種の「生まりじま」の言葉を守ることになるのではないか。今、沖縄の言語が「しまくとぅば」と「うちなーぐち」が入り乱れてカチャーマートゥーになっており、「生まりじま」の言葉を習うにしても、まず共通語である「うちなーぐち」から始めることが肝要である。戦前、戦後の復興期から復帰前後にかけて、芝居シー(沖縄芝居役者)が芝居の巡業公演をしたおかげで、県内どこでも通用する「うちなーぐち」が広がりを見せた。また、復帰前後はテレビ、ラジオでの沖縄芝居の放送もあり、その功績により「うちなーぐち」は県内どこでも通用する共通語の役目を果たすことになった。
 どこの国にも公用語があり、地域語がある。そして自国の言語に誇りに持っている。我々琉球・沖縄人もアイデンティティーを取り戻すためにも現在、共通語の役目を果たしている「うちなーぐち」を県の第二公用語に条例で制定するよう配慮してもらいたい。