要旨
近年、県内7市町村(北中城村、北谷町、沖縄市、中城村、宜野湾市、浦添市及び那覇市)に供給されている北谷浄水場(1日供給量約15万立方メートル)からの水道水が有機フッ素化合物で汚染されていることが明らかになった。有機フッ素化合物は、極めて安定しており生体内や自然環境の中に長く残留、蓄積し、発がん性や胎児・乳児の発育障害、コレステロール値上昇など健康への悪影響が指摘されている。県企業局は、1日最大供給能力61万7000立方メートルを有し、1日最大配水量の実績(2017年度企業局統計)は約45万7000立方メートルで、およそ16万立方メートルの余裕があるとされている。本来ならば汚染濃度が極めて高いとされる嘉手納井戸群等からの取水を止めたいが、調査の中で今後給水に影響を及ぼす可能性があると分かった。今回の件に関して、県は2016年1月から米軍基地への立入調査を国に求めてきたが、実現していない。また、国は令和2年4月より基準値を1リットル当たり50ナノグラムと設定し、健康被害は少ないと言われているが、住民の不安は解消されていない。
ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
記
1 住民の有機フッ素化合物の血中濃度測定と健康調査を実施すること。
2 日米両政府に米軍基地への立入調査ができるよう働きかけること。 |