陳情文書表

受理番号第98号 付託委員会文教厚生委員会
受理年月日令和3年5月24日 付託年月日令和3年6月15日
件名 コロナ禍における保育に関する陳情
提出者一般社団法人 沖縄県私立保育園連盟
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要旨


 保育士の配置基準は、「地域の自主性及び自立性を高めるための改革を図るための関係法律の整備に関する法律」に基づき2012年4月1日から条例委任され、地方自治体の裁量で制定できるようになっているが、残念ながら沖縄県と中核市の那覇市は基準の改正を一切実施していない。平時においても、人員配置基準はぎりぎりの状況である。まして、コロナ禍のような緊急時に配置基準を下回ることは、保育の質そのものの低下を招くおそれがある。そこで沖縄県私立保育園連盟は、令和3年3月25日付で沖縄県知事宛て意見書を提出し、沖縄県独自の保育士加配措置を設けるよう要望したところである。
 また、当連盟では、県内各地で新型コロナウイルス感染症の感染拡大傾向に歯止めがかからない中、各保育現場においてどのような戸惑いや危機感、問題意識があるかなど、現場の声を拾い上げ、危機意識をまとめる目的で、「コロナ禍における保育に関する緊急アンケート」を実施した。
 ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 県において、沖縄独自の保育士加配措置を設けること。
2 県において、コロナ禍の保育所開所に関する指導と支援の充実を市町村と連携し行うこと。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容

1について
 国が定める保育等に要する費用の額の算定に関する基準においては、3歳児15人につき保育士等を1人配置する場合、「3歳児配置改善加算」が公定価格に加算される仕組みとなっております。
 コロナ禍において、保育士等は常に感染への不安を感じながら感染症対策を講じた上で、保育の提供を継続していることから、保育士等の負担を軽減することは重要であると考えております。
 県では、九州各県保健医療福祉主管部長会議を通じ、現行の職員配置基準よりも多く保育士等を配置した場合の新たな加算制度の創設について国に要望しているところです。

2について
 県では、市町村に対し、国の通知に基づき保育所等における感染症対策や児童・職員の健康管理、風邪症状のある児童・職員の登園・出勤自粛の徹底などを依頼し、地域で感染が拡大している場合には、家庭保育の協力依頼または臨時休園等の対応を検討するよう呼びかけているところです。
 また、市町村との休日・夜間の緊急連絡体制を整備し、相談対応を行うとともに、感染症専門医による施設向け研修等に取り組んでおります。
 併せて、保育所等へのマスク、消毒液等の衛生用品の購入費用や職員のかかり増し経費への支援を実施しているところです。
 引き続き市町村と連携し、保育所等における感染症対策に取り組んでまいります。