陳情文書表

受理番号第31号 付託委員会米軍基地関係特別委員会
受理年月日令和4年2月14日 付託年月日令和4年3月9日
件名 嘉手納基地における米軍機の騒音激化に関する陳情
提出者嘉手納町議会議長
仲村渠 兼栄
要旨


 嘉手納町民は、米軍基地から発生する航空機の激しい騒音や排気ガスの悪臭被害等に長年さいなまれ続けている。このような中、沖縄防衛局を通じ、嘉手納飛行場で実施予定の航空機訓練をグアムのアンダーセン基地へ移転し、1月31日から2月18日にかけて嘉手納基地配備のF15戦闘機12機等が参加予定との計画が発表され、一時的とはいえ騒音軽減を期待した。しかし、1月27日から2月3日にかけて、横田基地所属のCV22オスプレイや岩国基地所属のF35戦闘機が飛来し、2日には屋良測定局で94.1デシベルもの激しい騒音が記録された。嘉手納における負担軽減のための訓練移転期間中にもかかわらず、外来機が相次いで飛来し騒音を増大させている実態に対し、激しい憤りを禁じ得ない。
 ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 「嘉手納飛行場における航空機騒音規制措置」を遵守すること。
2 嘉手納飛行場からの訓練移転期間及び参加規模をより一層拡充すること。
3 パパループの使用を即刻禁止すること。
4 嘉手納基地への外来機の飛来を禁止すること。
5 ヘリコプターの住宅地上空での飛行訓練を一切禁止すること。
6 嘉手納基地における負担軽減(嘉手納におけるさらなる騒音軽減)に基づき、町民が実感できる有効な対策を早急に講ずること。

採択された請願・陳情の処理経過及び結果について(報告)

報告を求めた者知事
報告内容

(処理経過及び結果)
1、2、4及び6について
  嘉手納飛行場では、昼夜を問わない訓練やエンジン調整、外来機の度重なる飛来などにより、騒音や悪臭などの被害が増大し深刻な問題となっております。
  県としては、これ以上、地元の負担増になることがあってはならないことから、令和3年11月に内閣官房長官に、令和4年9月に防衛大臣に対し、同飛行場における航空機騒音規制措置の厳格な運用、同飛行場所属航空機の県外、国外への長期にわたるローテーション配備、外来機の飛来制限など、地元が負担軽減を実感できる取組を行うよう要請しており、令和4年6月には、知事から総理大臣に対し、外来機の飛来制限を米側に申し入れるよう求めたところです。
  今後ともあらゆる機会を通じ、三連協とも連携し、日米両政府に対し粘り強く働きかけていきたいと考えております。

3 嘉手納飛行場の駐機場拡張整備工事に伴うパパループの使用については、整備格納庫の建設工 事の遅れにより使用期間が延長されていると承知しております。
  パパループ周辺では、深夜早朝を問わず、地上騒音及び悪臭被害が増大しており、負担軽減と逆行する状況にあると言わざるを得ません。
  県としても、同工事により地元の負担が増加することがあってはならないと考えており、これまでも外務大臣や防衛大臣来県時等、あらゆる機会を通じ、航空機の騒音や排気ガスの悪臭の軽減を求めてきたところであります。

5 県としては、これまでも、航空機のさらなる安全確保を求めるとともに、住宅地上空の飛行回避や航空機騒音規制措置の厳格な運用について、米軍及び日米両政府に対し求めてきたところです。
  今後も引き続き、軍転協などと連携を図りながら、粘り強く働きかけていきたいと考えております。