要旨
県が整備を進めている主要地方道伊計平良川線は、金武湾港に位置するうるま市島嶼地域のライフライン及び観光施設へのアクセス道路として基盤が整いつつある。当該事業は現在、宮城島工区(桃原―池味、延長4.3キロメートル)において実施設計及び用地測量等が実施されるとのことである。しかし、当該区間は平成24年度の事業着手から10年が経過し、事業計画及び近年の予算措置状況等を顧みると、当初計画から大幅に進捗が遅れている。
宮城島地域は、近年の極地的豪雨等に伴う土砂災害の発生が顕著であり、令和3年度には土砂災害防止法に基づく土砂災害特別警戒区域等に5か所が指定され、さらに令和4年度には9か所が予定されるなど地形上不安を抱える地域となっており、地域住民の土砂災害等による交通移動手段の脆弱性に不安が高まっている。本市は、生活道路及び宮城島コミュニティー防災センターの整備等、当該地域の防災・減災に努めているところである。
また、整備予定の伊計平良川線は、「うるま市自転車ネットワーク計画」において重点路線と位置づけており、さらに隣接する「シヌグ堂」は風光明媚な高台となっており眺望景観が優れていることから、同計画と合わせてシヌグ堂周辺の観光拠点化を計画している。
ついては、宮城島地域のライフライン及び観光資源の活用に大きく寄与することから、県道伊計平良川線(宮城島区間)の早期完了につき配慮してもらいたい。 |