陳情文書表

受理番号第159号 付託委員会経済労働委員会
受理年月日令和4年11月18日 付託年月日令和4年11月30日
件名 うちなーぐちを伝統的表記法に戻すよう求める陳情
提出者うちなーぐち会
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要旨


 昨今、新聞等でうちなーぐちを片仮名で表記した文が多く見られ、抗議したところ、県が決めたからとの答えであった。琉球民族の言語は数百年も昔から伝統的表記法があり、漢字交じりの平仮名が使われている。これを一部の学者が変更し片仮名表記が用いられているが、片仮名表記は外来語に用いるべきであり、琉球語に用いることは断然認められない。
 琉球・沖縄は、1609年の薩摩の侵略、明治新政府による琉球処分という不名誉な日本に併合された歴史がある。併合以降、皇民化教育と同化政策が強引に行われ、琉球語「うちなーぐち」は方言に格下げされた。琉球諸語はユネスコが示すとおり、奄美語、国頭語、沖縄語、宮古語、八重山語、与那国語の6つの言語圏があり、この中にさらに生まれジマ独特の言葉が800種類もある。戦前、戦後の復興期から本土復帰前後にかけて、沖縄芝居役者による巡業公演や、復帰前後のテレビ・ラジオ放送によるうちなー芝居等のおかげで、うちなーぐちは県内どこでも通用する「共通語」が出来上がった。今、沖縄の言語が「しまくとぅば」と「うちなーぐち」が入り乱れて、カチャマートゥーになっている。こういう時代に、我々の先人たちが残した含蓄のある言語を残すべきである。
 ついては、うちなーぐちを元の伝統的表記法に戻すよう配慮してもらいたい。