要旨
宜野座村の総面積3130ヘクタール中1565ヘクタールが森林区域であり、そのうち約750ヘクタールが中南部に送水している漢那ダムの集水域となっている。自然豊かな山林を源とするこのダムは、水清く良質で豊富な水量を有し、中南部への主要な水源地域となって県民の命の水がめとして大きな恩恵を与えている。しかし、北部地区ダム所在市町村と受益市町村である中南部とでは生活環境などの格差が拡大している。沖縄本島の生活や経済活動は、安定的に水が供給される前提で成り立っており、良質な水の供給を続ける上でも水源地の自然を良好な状態に保つことは重要であり、県全体としてこれまで以上に水源地域へ目を向けていく必要がある。財団法人沖縄県水源基金が解散となり、助成金が打ち切られて以降、県は平成28年度から水源地域環境保全事業により水源地域市町村に助成金を交付している。しかし、水源地域の環境保全、水源涵養機能の維持、生活基盤の整備拡充などの地域振興策及びやんばる国立公園の指定と世界自然遺産登録に対する取り組むべき課題が多いことなどから永続的な財政支援の拡充が必要である。
ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
記
1 水源地域環境保全事業等の一時的な助成措置によるのではなく、永続的な水源地域の振興策を講ずるため、受益市町村に水道使用量1立方メートルにつき10円を負担させ、これを原資として水源基金を創設すること。 |