陳情文書表

受理番号第207号 付託委員会文教厚生委員会
受理年月日令和3年9月15日 付託年月日令和3年9月28日
件名 学校で抗原検査をさせないことを求める陳情
提出者沖縄県高等学校障害児学校教職員組合
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要旨


 政府・文科省は、新型コロナウイルス感染症に関する抗原検査の簡易キットを希望する学校に無償配布することを決定した。抗原検査は鼻から綿棒を挿入し鼻腔検体を採取するもので、医師や看護師、臨床検査技師が行う「医療行為」であるにもかかわらず、学校では被検者である児童生徒が自ら採取し、養護教諭をはじめ教職員が立ち会うことで検査は可能としている。しかし、鼻からの採取はくしゃみ等で飛沫が広範囲に飛び散ることが容易に推測されるとともに、検体採取後の操作も児童生徒本人が行うとされ、感染リスクは唾液採取よりも高い。また、検査結果についても陽性イコール感染者ではなく、陰性イコール非感染者でもないとし、陽性、陰性ともに医療機関の受診が必要で、学会等からは「結局、医療機関を受診するのになぜ学校で抗原検査をするのか」などと指摘されている。
 コロナ禍の学校で最も気をつけるべきことは、感染した児童生徒のメンタル面である。抗原検査は登校後に初期症状が見られる児童生徒が対象であることから、学校で陽性判定を受けた児童生徒に対する差別や偏見への懸念が付きまとう。コロナ禍で児童生徒の自死の急増が報告され、心のケアの重要性が指摘されている中、抗原検査によって教職員の本来の業務が阻害されることは本末転倒である。
 ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
                 

1 学校で抗原検査をさせないこと。