要旨
令和2年9月8日、沖縄防衛局の設計変更承認申請が公表され、今なお多くの戦没者遺骨が残る南部地域が、新基地建設に係る埋立用土砂の供給地として計画されていることが明らかになった。平和憲法と民主主義にとって重大かつ深刻な多くの問題を抱える辺野古新基地建設には、新たに「死者への冒瀆」という人道上の問題が生じている。新基地建設に対する賛成、反対の立場を超えて、県民として解決しなければならない。熾烈を極めた戦禍の中、軍人、民間人、老若男女の別なく多くの人が南部地域で倒れたことを、県民は知っている。先人や先祖への崇敬・親愛の情念が強く、死者の魂の安らぎを大切にする沖縄の文化では、戦没者の血を吸った土、遺骨を含んだ土を埋立てに投入、使用することは許されない。これは県民に共通する心性であり、共有する死者への礼節である。
ついては、下記事項につき配慮してもらいたい。
記
1 沖縄本島南部における土砂採取計画を断念すること。 |