要旨
地域高規格道路である南部東道路は、平成23年4月に事業着手された南城市と那覇空港自動車道を結ぶ南部広域の幹線道路である。事業着手から9年が経過しているが、事業予算の縮減などに伴う事業の遅れ等により、当初見込まれていた平成30年代前半の全線供用は見込めない状況である。南部東道路は南部広域と南城市にとって重要な高規格道路であるだけでなく、県全体にとっても、那覇都市圏への著しい交通集中の緩和、那覇空港へのアクセス短縮による観光客の利便性向上等、その効果は絶大なものが予想されている。
南城市は、那覇都市圏への一極集中を緩和する大きな伸び代を持った市であると同時に、市域東部知念地区や玉城東地区は人口減少が続いており、南部東道路はその過疎化傾向への大きな歯止めとなることも期待されている。また、南城市はつきしろインターチェンジ周辺において地域未来投資促進法を活用した土地区画整理事業や企業誘致を行っており、そのためにも早期完成を渇望している。
ついては、県土の均衡ある発展、南部圏域の経済振興や防災等様々な観点から、令和8年度の全線供用(暫定2車線)を実現するため年間40億円台の予算を確保し、南部東道路を早期に完成するよう配慮してもらいたい。 |